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JP3751845B2 - ポリマー碍子のシール構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コア部材と、コア部材の外周に設けられた胴部および笠とからなる外被と、コア部材の両端に設けられた把持金具とからなるポリマー碍子における外被と把持金具とのシール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コア部材と、コア部材の外周に設けられた胴部および笠からなる外被と、コア部材の両端に設けられた把持金具とからなるポリマー碍子が知られている。また、このポリマー碍子において、外被と把持金具とのシール構造についても、種々のシール構造が知られている。
【0003】
図4は従来のポリマー碍子のシール構造の一例を示す図である。図4において、ポリマー碍子51は、コア部材としてのFRPコア52と、FRPコア52の外周に設けられた胴部53および笠54からなる外被55と、FRPコア52の両端に設けられた把持金具56とから構成されている。なお、図4では一方の端部のみ示している。把持金具56は、FRPコア52を把持するための小径部61と、小径部61に連続し開口端部63を有する大径部62とからなっている。胴部53の先端部71は、大径部62とFRPコア52との間に設けられている。大径部62の内周面62aと先端部71の外周面71aとの間には、シーラント剤としての室温硬化型(RTV)シリコンシーラント剤72が設けられている。
【0004】
そして、大径部62の内周面62aと先端部71の外周面71aが接着する端部には、両者の間に存在する室温硬化型シリコンシーラント剤72がはみ出たはみ出し部72aが存在し、はみ出し部72aの表面は曲面に処理されている。また、大径部62の内周面62aと胴部53の先端部71の外周面71aとの間のシール性能を高めるために、胴部53の先端部71にその外周面71aから突出する2本のリング部73−1、73−2を設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ポリマー碍子51の外被55と把持金具56の接合部は、FRPコア52の劣化につながる雨水の侵入を防止する上で非常に重要であることからシールを施す必要があり、信頼性が要求される。上述した従来のシール構造は、シーラント剤72がはみ出し部72aにおいて開口端部63に露出する構造である。従って、シーラント剤72は自然環境下に曝されることになる。
【0006】
近年、シーラント剤72の改善も進み、ポリマー碍子用としての仕様を十分満足する高性能のシーラント剤72が採用されているものの、外被55の性能に比べると必ずしも同等レベルには達していないのが現状である。従って、更に信頼性を高めるためには、厳しい自然環境下においても、シーラント剤72の性能に左右されることが少ないシール構造が望まれていた。シーラント剤72がはみ出し部72aを有する上述した従来のシール構造において、シーラント剤72のはみ出し部72aを大きくすることでシール長さを確保して耐浸水性能を向上させようとすると、シーラント剤の露出面積が大きくなるため雨水や紫外線による劣化が大きく、また耐エロージョン性も悪くなる。一方、前記劣化や耐エロージョン性を良くしようとシーラント剤72のはみ出し部72aを小さくすると、シールの信頼性が確保できない。
【0007】
本発明の目的は上述した課題を解消して、耐浸水性能の向上と外被のエロージョン防止とを達成できるポリマー碍子のシール構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のポリマー碍子のシール構造は、コア部材と、コア部材の外周に設けられた胴部および笠とからなる外被と、コア部材の両端に設けられた把持金具とからなるポリマー碍子における外被と把持金具とのシール構造であって、胴部の先端部が、把持金具とコア部材との間に設けられ、把持金具の内周面と胴部の先端部の外周面との間にシーラント剤を設けたポリマー碍子のシール構造において、外被の胴部から突出して小リブを設け、小リブの側面が把持金具の開口端部にシーラント剤を介して密着するよう構成するとともに、小リブの側面と把持金具の開口端部との間からシーラント剤がはみ出ないよう構成することを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、小リブを把持金具の開口端部にシーラント剤を介して密着させるとともに、小リブと開口端部との間からシーラント剤のはみ出しを無くすように構成することで、雨水、紫外線等のシーラント剤に対する影響を少なくでき、シーラント剤の接着寿命を確保でき、耐浸水性能を向上できるとともに、引き金となるシーラント剤のはみ出し部のエロージョン発生を無くし、外被のエロージョンを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の対象となるポリマー碍子の一例の構成を示す図である。図2は図1に示すポリマー碍子における本発明のシール構造の一例を示す図である。なお、図2に示す例では、一方の端部のシール構造を示しているが、図示しない他方の端部のシール構造も同じ構造としても良いことは言うまでもない。図1および図2を参照して本発明のポリマー碍子のシール構造を説明すると、まず、ポリマー碍子1は、コア部材としてのFRPコア2と、FRPコア2の外周に設けられた胴部3および笠4からなる外被5と、FRPコア2の両端に設けられた把持金具6とから構成されている。
【0011】
把持金具6は、FRPコア2を把持するための小径部11と、小径部11に連続し開口端部13を有する大径部12とからなっている。胴部3の先端部21は、大径部12とFRPコア2との間に設けられている。大径部12の内周面12aと先端部21の外周面21aとの間には、シーラント剤としての室温硬化型シリコンシーラント剤22が設けられている。また、大径部12の内周面12aと先端部21の外周面21aとの間のシール性能を高めるために、胴部3の先端部21にその外周面21aから突出する2本のリング部23−1、23−2を設けている。以上の構成は従来と同様の構成であり、FRPコア2を構成するFRPの構造、外被5を構成するシリコンゴム等の材質、把持金具6を構成する金属材料の種類、室温硬化型シリコンシーラント剤22の組成等は、従来から知られているポリマー碍子の構造等と同じである。
【0012】
本発明の特徴は、外被5の胴部3から突出して小リブ31を設け、好ましくは小リブ31の高さH1を把持金具6の開口端部13の高さH2より低くし、小リブ31の側面が大径部12の開口端部13に、シーラント剤としての室温硬化型シリコンシーラント剤22を介して密着するように構成した点と、小リブ31の側面と大径部12の開口端部13との間からシーラント剤22がはみ出ないよう構成した点である。ここで、小リブ31の側面と大径部12の開口端部13との間からシーラント剤22がはみ出ないよう構成するとは、従来例で説明した例におけるはみ出し部72aを無くすことであり、図2に示すように両者の間でシーラント剤22が雰囲気に対し臨む位置に存在することは許容する意味である。この小リブ31の側面と大径部12の開口端部13との間に設けたシーラント剤22の開放端部すなわち雰囲気に臨む位置での厚みは、3mm以下が好ましい。ここで、この厚みが3mm以下であるのが好ましいのは、大気に曝されるシーラント剤部を小さくし、エロージョンの原因となる電気的、熱的ストレスを低減させるために有効であるからである。この点で厚みが1mm以下であるとさらに好ましい。
【0013】
なお、本発明において、従来シール性能を確保するために必要だと考えられていたシーラント剤のはみ出し部72aを無くしても、従来と同等あるいはそれ以上のシール性能を得ることができるのは、小リブ31を設けて、小リブ31と開口端部13との間にもシーラント剤22を設けたことと、この部分のシーラント剤22が、大径部12の内周面12aと先端部21の外周面21aとの間のシーラント剤22とほぼ90°方向を変えて連続して構成されているためである。
【0014】
本発明では、上述した構成をとることで、まず、従来例におけるシーラント剤のはみ出し部72aが無いため、はみ出し部72aに対する雨水、紫外線等の影響を無くすことができることから、先端部21および小リブ31と大径部12との間に存在するシーラント剤22に対する雨水、紫外線等の影響を少なくすることができる。また、従来例に比べて、小リブ31と開口端部13との間に存在するシーラント剤22の分だけ、外被5と把持金具6との接着に寄与する部分を大きくできる。その結果、シーラント剤22の接着寿命を確保することができ、本発明のポリマー碍子のシール構造における耐浸水性能を向上させることができる。次に、従来例におけるシーラント剤のはみ出し部72aが無いため、外被5のエロージョンの引き金となるはみ出し部72aのエロージョン発生がなくなる。その結果、外被5のエロージョン発生を防止することができる、
【0015】
上述した構成の本発明のポリマー碍子のシール構造は、従来と同様の方法で得ることができる。すなわち、それぞれ所定の形状のFRPコア2と把持金具6を準備し、FRPコア2の周囲に所定の形状の外被5を例えばモールドを使用して成形することで設け、その後、把持金具6を、大径部12と先端部21との間に室温硬化型シリコンシーラント剤22を介して、FRPコア2の両端にセットし、把持金具6をダイスで圧縮してかしめることで、本発明のポリマー碍子のシール構造を得ることができる。この際、ダイスによるかしめ時に、小リブ31と開口端部13との間からシーラント剤22がはみ出る場合があるが、その場合は硬化前にふき取れば良い。
【0016】
図3は図1に示すポリマー碍子における本発明のシール構造の他の例を示す図である。図3に示す例において、図2に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示す例において図2に示す例と異なる点は、大径部12の内周面12aと先端部21の外周面21aとの間の屈曲部において、外被3の小リブ31の開口端部13と接する側の根本部を切り欠いて溜部41を形成している点である。この溜部41は、小リブ31の先端31aを大径部12の開口端部13に押し付けるよう作用するとともに、シーラント剤22を貯留するよう作用する。そのため、本例では、図2に示す例と比較して、接合部からの雨水の浸入をより好適に防止でき、耐浸水性能をより向上させたシール構造を得ることができる。
【0017】
なお、上述した実施例では、小リブ31を笠4とは別体に設けたが、笠4を小リブ31の位置に設けることで、小リブ31を設けなくとも小リブ31の役目を笠4の根本部分に持たせることもできる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、小リブを把持金具の開口端部にシーラント剤を介して密着させるとともに、小リブと開口端部との間からシーラント剤のはみ出しを無くすように構成することで、雨水、紫外線等のシーラント剤に対する影響を少なくでき、シーラント剤の接着寿命を確保でき、耐浸水性能を向上できるとともに、引き金となるシーラント剤のはみ出し部のエロージョン発生を無くし、外被のエロージョンを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となるポリマー碍子の一例の構成を示す図である。
【図2】図1に示すポリマー碍子における本発明のシール構造の一例を示す図である。
【図3】図1に示すポリマー碍子における本発明のシール構造の他の例を示す図である。
【図4】従来のポリマー碍子のシール構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ポリマー碍子、2 FRPコア、3 胴部、4 笠、5 外被、6 把持金具、11 小径部、12 大径部、12a 内周面、13 開口端部、21 先端部、21a 外周面、22 室温硬化型シリコンシーラント剤、23−1、23−2 リング部、31 小リブ、31a 先端、41 溜部

Claims (7)

  1. コア部材と、コア部材の外周に設けられた胴部および笠とからなる外被と、コア部材の両端に設けられた把持金具とからなるポリマー碍子における外被と把持金具とのシール構造であって、胴部の先端部が、把持金具とコア部材との間に設けられ、把持金具の内周面と胴部の先端部の外周面との間にシーラント剤を設けたポリマー碍子のシール構造において、
    外被の胴部から突出して小リブを設け、小リブの側面が把持金具の開口端部にシーラント剤を介して密着するよう構成するとともに、小リブの側面と把持金具の開口端部との間からシーラント剤がはみ出ないよう構成することを特徴とするポリマー碍子のシール構造。
  2. 小リブの高さを把持金具の開口端部より低くした請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
  3. 小リブの側面と把持金具の開口端部との間に設けたシーラント剤の開放端部での厚みが3mm以下好ましくは1mm以下である請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
  4. 把持金具の内周面と胴部の先端部の外周面との間のシール性能を高めるために、胴部の先端部にその外周面から突出するリング部を設けた請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
  5. 小リブの開口端部と接する側の根本部に溜部を設けた請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
  6. シーラント剤が、室温硬化型(RTV)シリコンシーラント剤である請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
  7. コア部材がFRPロッドである請求項1記載のポリマー碍子のシール構造。
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