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JP3756161B2 - 車両用巻取式荷崩れ防止装置 - Google Patents
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JP3756161B2 - 車両用巻取式荷崩れ防止装置 - Google Patents

車両用巻取式荷崩れ防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対のシートのリクライニング可能なシートバックに取り付けた車両用巻取式荷崩れ防止装置に関し、特に荷崩れの際に巻取装置からの荷崩れ防止シートの引出しを停止させるロック機構を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ハッチバック型,バン型,ワゴン型等の自動車において、荷崩れ防止ネットを車両の荷室と乗員席側とを仕切るように展開させたり、或いは、荷室内の荷物を覆うように展開させて、急ブレーキ等で荷室に積込まれた荷物が前方へ倒れかかっても、荷崩れ防止ネットで荷物を受止め、荷室の荷物が荷崩れして荷物が損傷したり、乗員席側に荷物が倒れて乗員に当たったりするのを防止する荷崩れ防止装置が種々実用化されている。従来、荷崩れ防止装置においては、荷崩れ防止ネットに大きな荷重が作用しても、荷物の荷崩れを確実且つ安全に防止できるように、荷崩れ防止ネットは弛まないように展張されている。
【0003】
例えば、特公平6−2454号公報の荷崩れ防止装置においては、両端部を車体両側壁に固定してシートバックの後側に装着された巻取装置と、巻取装置に巻取られるトノカバー及びトノカバーの先端側に一体的に設けられた荷崩れ防止ネットを有し、荷崩れ防止ネットに続けてトノカバーを後方へ引出し、トノカバーの先端部を荷室後部の車体側に係止して、トノカバー装置として使用でき、また、巻取装置から荷崩れ防止ネットだけを上方へ引出し、荷崩れ防止ネットの先端部を車体天井側に係止するとともに、基端部を巻取装置の係止具に係止して、荷崩れ防止ネットを巻取装置から引出せないようにピンと張った状態でセットして、荷室の荷物が乗員席側へ荷崩れするのを防止するように構成している。
【0004】
一方、特開平5−44381号公報には、巻取り方向へ回転付勢された回転可能な巻取軸を有する巻取装置と、巻取装置に巻取られる荷崩れ防止ネットと、荷崩れ防止ネットが上方へ急激に引出されるのを検知して荷崩れ防止ネットの引出しを停止させるロック機構を有する荷崩れ防止装置が記載されている。前記ロック機構は、巻取軸と略同じ長さのローラ部材を有し、巻取軸から延びる荷崩れ防止ネットはローラ部材に掛け回されて上方へ案内され、荷崩れ防止ネットが上方へ急激に引出されて、ローラ部材に大きな負荷が加わった時に、ローラ部材の回転を停止させ、ローラ部材と荷崩れ防止ネットとの摩擦力により、荷崩れ防止ネットの引出しを阻止して、略ピンと張った状態の荷崩れ防止ネットにより、荷室の荷物が乗員席側へ荷崩れするのを防止するように構成してある。
【0005】
前記ロック機構に関して、ローラ部材の両端部は、巻取装置のケーシングに形成された上下に細長い軸受孔に摺動自在に嵌込まれて、回転可能に支持されており、ローラ部材に大きな負荷が加わって、ローラ部材が僅かに上昇すると、ローラ部材の端部に形成された被係合部が、軸受孔の上端に形成された係合部に係合して、ローラ部材の回転が停止するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特公平6−2454号公報の荷崩れ防止装置においては、巻取装置の両端部を車体両側壁に固定しシートバックの後側に装着する関係上、荷室における荷物の積込みスペースが制約され、且つ、シートバックをリクライニングさせることができない。ここで、荷室空間を最大限利用できるように、巻取装置をシートバックに直接固定して装着した場合、荷崩れ防止ネットの両端部を車体のルーフ側と巻取装置に夫々係止して、荷崩れ防止ネットは巻取装置から引出し不能にセットされるため、この場合も、シートバックをリクライニングさせることができない。しかも、荷崩れ防止ネットをピンと張った状態になるように、荷崩れ防止ネットの両端部を車体天井側と巻取装置の係止具とに夫々係止しなければならないため、荷崩れ防止ネットをセットする作業が非常に大変になる。
【0007】
一方、特開平5−44381号公報の荷崩れ防止装置においては、ロック機構が、ローラ部材の回転を停止させ、ローラ部材と荷崩れ防止ネットとの摩擦力により、荷崩れ防止ネットの引出しを阻止するように構成されているため、荷崩れ防止ネットに大きな荷重が作用した場合、荷崩れ防止ネットがローラ部材に対して滑り、荷崩れ防止ネットが引出されて、荷崩れ防止機能が低下する虞がある。しかも、ロック機構においては、ローラ部材の端部を巻取装置のケーシングの軸受孔に摺動自在に嵌込んで回転支持し且つロックする構成なので、ローラ部材の端部や軸受孔が摩耗し易く、長期にわたる耐久性を確保するのが非常に困難になる。また、巻取装置にロック機構のローラ部材を設ける関係上、巻取装置が大型化するという問題もある。
【0008】
本発明の第1の目的は、荷崩れ防止装置において、荷室の荷物が乗員席側へ荷崩れするのを確実に防止すると共に、一対のシートバックのリクライニングを可能し、一対のそれぞれのシートバックに荷崩れ防止ネットを取り付けた状態でリクライニングを可能にすることである。
本発明の第2の目的は、一対の荷崩れ防止シートの隙間を極力なくして荷物がシート側へ荷崩れするのを確実に防止するとともに、荷崩れ防止装置を使用しない状態でも一対のシートバックをそれぞれリクライニングできるようにすることである。
本発明の第3の目的は、一対の荷崩れ防止シートを1枚のシートで形成できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両の荷室に積込まれた荷物が荷崩れするのを防止する荷崩れ防止装置において、巻取り方向へ回転付勢された回転可能な巻取軸と、この巻取軸を回転可能に支持するケーシングホルダーとを含む一対の巻取装置を一対のシートのリクライニング可能なシートバックに夫々取付け、前記一対の巻取軸に基端部が夫々固定されて巻取軸に巻取り可能に取付けられた一対の荷崩れ防止シートと、前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に夫々取り付けられると共に連結解除可能に連結される一対の取付部を有し、一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーと、前記荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させるロック機構と、を備えたことを特徴とする車両用巻取式荷崩れ防止装置である。
【0010】
請求項の発明は、前記ステーを係脱自在に係止する車体の係止部とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用巻取式荷崩れ防止装置である
【0011】
請求項の発明は、前記ステーの対の取付部は車体の係止部に連結された状態では対の荷崩れ防止シートが部分的にオーバーラップするように互いに連結されることを特徴とする請求項2に記載の車両用巻取式荷崩れ防止装置である
【0012】
請求項の発明は、車両の荷室に積込まれた荷物が荷崩れするのを防止する荷崩れ防止装置において、巻取り方向へ回転付勢された回転可能な巻取軸と、この巻取軸を回転可能に支持するケーシングホルダーとを含む一対の巻取装置を一対のシートのリクライニング可能なシートバックに夫々取付け、前記一対の巻取軸に基端部が夫々固定されて巻取軸に巻取り可能に取付けられた一対の荷崩れ防止シートと、前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に固定的に設けられた一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーと、前記荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させるロック機構と、を備え、前記対の荷崩れ防止シートが、1枚のシートに、対の巻取装置の中間位置に対応する長さ方向向きのスリットを、先端近傍部まで形成してなることを特徴とする車両用巻取式荷崩れ防止装置である。
【0013】
請求項1、2の発明の車両用巻取式荷崩れ防止装置においては、荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させるロック機構を設けたので、荷崩れ防止シートが急激に引出され始めた直後から、巻取装置から荷崩れ防止シートが引出されるのを確実に阻止し、荷室の荷物が荷崩れするのを確実に防止できる。荷崩れ防止シートの急激な引出し以外の引出しではロック機構が作動しないため、通常時、一対の荷崩れ防止シートの自由な引出しを行うことができる。
巻取軸を一対のシートのシートバックに夫々設けたので、荷崩れ防止シートのセット後において、対のシートバックを夫々リクライニングさせることが可能になる。また、前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に固定的に設けられたステーにより、一対の荷崩れ防止シートの先端部を一体的に保持することができる。
た、一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーの車体天井側の係止部への係止を解除して、対の取付部を分割することで、対の取付部を対のシートバックに夫々一体的に保持できるので、荷崩れ防止装置を使用しない場合でも、対のシートバックを夫々リクライニングさせることが可能になり、必要に応じて、一方の荷崩れ防止シートだけを展張して使用することも可能になる。
【0014】
請求項の車両用荷崩れ防止装置においては、更に対の荷崩れ防止シートを部分的にオーバーラップさせ、対の荷崩れ防止シートの隙間を極力無くすことで、車両の荷物が荷崩れするのを一層確実に防止できる。また、ステーの車体の係止部への係止を解除して対の取付部を分割することで、対の取付部を対のシートバックに夫々一体的に保持できるので、車両用巻取式荷崩れ防止装置を使用しない場合でも、対のシートバックを夫々リクライニングさせることが可能になり、必要に応じて、一方の荷崩れ防止シートだけを展張して使用することも可能になる。
【0015】
請求項の車両用巻取式荷崩れ防止装置においては、更に対の荷崩れ防止シートが、1枚のシートに、対の巻取装置の中間位置に対応する長さ方向向きのスリットを、先端近傍部まで形成してなるものである。従って、対の荷崩れ防止シートを、対のシートにスリットを形成するだけの極めて容易な加工にて製作できるとともに、車両用巻取式荷崩れ防止装置の製作時において、対の荷崩れ防止シートの先端部に、ステーを取付ける作業も対のシートと同様に容易に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、ハッチバック型,バン型,ワゴン型等の自動車において、車両の荷室に積込まれた荷物が荷崩れするのを防止する荷崩れ防止装置に、本発明を適用した場合の例である。
【0017】
図1、図2に示すように、本実施形態において、車両用巻取式荷崩れ防止装置(以下、荷崩れ防止装置という)を適用した自動車には、シートクッション3とシートバック4を夫々有し、1:1に分割され車両の車幅方向に隣接する1対の分割シート2が装備され、1対のシートバック4は夫々リクライニング可能に構成され、1対のシートバック4の後側が荷物を積込める荷室7になっている。図1〜図3に示すように、荷崩れ防止装置1は、1対のシートバック4に夫々取付けられる1対の巻取装置10と、1対の巻取装置10に巻取られる1対の荷崩れ防止シート15と、1対の荷崩れ防止シート15の先端部に固定的に設けられたステー20と、1対の巻取装置10の右端部分に夫々設けられた1対のロック機構30等で構成されている。
【0018】
各巻取装置10は、スリット11aが車幅方向に形成された一対の筒状部材11と、筒状部材11の左右両端部に固定された1対のケーシングホルダー12,13と、筒状部材11内においてロック機構30の1対のケーシングホルダー12,13に回転可能に支持され且つ捩じりバネ(図示略)で巻取り方向へ回転付勢された巻取軸14等を有し、巻取軸14に荷崩れ防止シート15の基端部を固定し、荷崩れ防止シート15を常時巻取側へ付勢するように構成されている。尚、図示していないが、1対の巻取装置10は、シートバック4の後部に取付け金具等を介してビス止めして固定されている。
【0019】
図3に示すように、巻取軸14に巻取り可能に取付けられた1対の荷崩れ防止シート15はネット状に構成されており、1対の荷崩れ防止シート15の先端部は、ステー20により一体的に保持されている。ステー20は、1対の荷崩れ防止シート15の先端部に夫々取付けられた1対の筒状の取付部21と、1対の取付部21に内嵌されて固定された軸部22からなり、軸部22の両端部には、車体天井側の1対の係止部(図示略)に係脱可能に係止される1対のフック22aが形成されている。
【0020】
ロック機構30は、荷崩れ防止シート15の急激な引出しを検知して巻取軸14の回転を停止させるもので、図4〜図6に示すように、内歯31が形成されたケーシングホルダー13、巻取軸14の一端部に固定されたロックアームベース32、巻取軸14の軸心から偏心した位置においてロックアームベース32のピン32aに回転自在に枢支されケーシングホルダー13の内歯31に係合可能な爪部34を有するロックアーム33、ロックアームベース32に対してロックアーム33を内歯31に係合しない方向へ回転付勢するセンサースプリング35等で構成されている。尚、ロックアーム33は、所定質量を有する金属製のもので、荷崩れ防止シート15の急激な引出しの際、爪部34が内歯31に係合する方向の慣性力をロックアーム33に作用させる慣性質量体を含むものである。
【0021】
即ち、図4に示すように、通常時、荷崩れ防止シート15を引出すときには、巻取軸14とロックアームベース32とロックアーム33が巻取軸14の軸心に対して矢印方向へ一体的に回転する。荷崩れ防止シート15が急激に引出され始めて、巻取軸14とともにロックアームベース32が急激に回転すると、ロックアーム33の回転遅れが生じる。即ち、爪部34が内歯31に係合する方向の慣性力がロックアーム33に作用する。すると、ロックアーム33はセンサースプリング35に抗してピン32aを中心に矢印方向へ回動して、図5に示すように、爪部34がケーシングホルダー13の内歯31に係合して巻取軸14の回転が停止して、荷崩れ防止シート15の引出しが阻止される。この状態から、巻取軸14を巻取り方向(図5の矢印方向)へ回転させると、図6に示すように、爪部34と内歯31との係合が解除され、センサースプリング35で付勢されたロックアーム33が回動して図4の通常位置に戻る。
【0022】
荷崩れ防止装置1の作用について説明する。1対のシートバック4に取付けられた巻取装置10から、1対の荷崩れ防止シート15を引出し、車体天井側の係止部にステー20に内嵌された軸部22の両端部のフック22aを係止すると、図1に示すように、1対の荷崩れ防止シート15が荷室7と乗員席側を仕切るようにセットされる。1対の荷崩れ防止シート15をセットした状態で、急ブレーキ等により荷室7に積込まれた荷物が前側へ倒れかかり、荷崩れ防止シート15に荷重が作用して、対応する巻取装置10から荷崩れ防止シート15が急激に引出され始めると、ロック機構30が荷崩れ防止シート15の急激な引出しを検知して巻取軸14の回転を停止させるので、荷崩れ防止シート15が巻取装置10から引出されなくなり、ピンと張った状態の荷崩れ防止シート15により、荷室7に積込まれた荷物が乗員席側へ荷崩れするのを防止できる。
【0023】
上記荷崩れ防止装置1によれば、荷崩れ防止シート15の急激な引出しを検知して巻取軸14の回転を停止させる1対のロック機構30を一対の巻取装置10の夫々の右端部分に夫々設けたので、荷崩れ防止シート15が急激に引出され始めた直後から、巻取装置10から荷崩れ防止シート15が引出されるのを確実に阻止し、荷室7の荷物が乗員席側へ荷崩れするのを確実に防止できる。荷崩れ防止シート15の急激な引出し以外の引出しではロック機構30が作動しないため、通常時、1対の荷崩れ防止シート15の自由な引出しを行うことができる。従って、荷崩れ防止シート15のセット後において、図2に示すように、1対のシートバック4を夫々リクライニングさせることが可能になる。
【0024】
ロック機構30は、非常に簡単且つコンパクトな構造に構成でき製作コスト的にも有利であり、また、巻取装置10の一端部分に設けることができるため、巻取装置10を非常に小型化でき、更に、各部材の摩耗も殆ど生じないので、長期にわたる耐久性を確保することができる。尚、ロック機構30において、荷崩れ防止シート15の急激な引出しの際に爪部34が内歯31に係合する方向の慣性力をロックアーム33に作用させる慣性質量体を、ロックアーム33と別部材にして設けてもよい。
【0025】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。但し、前記実施形態と同じものには同一符号を付して説明する。
1〕第1別実施形態・・・図7〜図9参照第1別実施形態の荷崩れ防止装置1Aにおいては、ステー20Aの一対の荷崩れ防止シートの先端部を夫々取り付けられた1対の取付部40,41が、連結機構45により連結解除可能に連結され、1対の取付部40,41が連結されている状態では、1対の荷崩れ防止シート15が部分的にオーバーラップするように構成したものであり、1対の取付部40,41は、嵌合可能な径の異なる筒状に形成され、1対の取付部40,41の端部に、フック43aを有する1対の軸部43が夫々内嵌固定されている。
【0026】
図8、図9に示すように、連結機構45は、一方の取付部40の端部に段階的に形成された第1,第2切欠き部46a,46bと、他方の取付部41の先端外周部に設けられた係合突起47を有し、1対の取付部40,41が分割されている状態から、取付部41の端部を取付部40の端部に内嵌させると、円筒状に形成された取付部41の先端外周部に設けられた係合突起47が第1切欠き部46aに係合してその端部で係止され、次に、取付部40,41を僅かに相対回転させると、図8に示すように、係合突起47が第2切欠き部46bに係合し、1対の荷崩れ防止シート15がオーバーラップしない状態で、1対の取付部40,41が連結される。その後、更に取付部41を取付部40に内嵌させて行くと、図9に示すように、係合突起47が第2切欠き部46bの端部で係止され、図7に示すように、1対の荷崩れ防止シート15が部分的にオーバーラップした状態になる。
【0027】
尚、連結機構45において、取付部40の内部にはスプリング50が固定的に設けられ、取付部40、41が連結された状態では、スプリング50によって相互に離隔する方向へ付勢されて、図8の状態が保持される。ステー20Aの両端のフック43aを車体天井側の一対の係止部(図示せず)に係止させる際には、スプリング50を圧縮した図9の状態で、ステー20Aの両端のフック43aは係止部に対して突張るようにして係止される。このように、取付部40,41間にスプリング50を介在することによって、ステー20Aを車両へ取付ければ、1対の荷崩れ防止シート15は自然にオーバーラップし、ステー20Aを取外せばオーバーラップが解除され、1対の荷崩れ防止シート15の巻取りに支障が生じることもない。尚、前記スプリング50は、取付部40に内嵌固着された取付部材51に固着されている。
【0028】
この荷崩れ防止装置1Aによれば、前記実施形態と同様の作用・効果を奏するが、1対の荷崩れ防止シート15を部分的にオーバーラップさせ、1対の荷崩れ防止シート15の隙間を極力無くすことで、車両の荷物が乗員席側へ荷崩れするのを一層確実に防止できるようになる。また、ステー20Aの車体天井側の係止部への係止を解除して、1対の取付部40,41を分割することで、1対の取付部40,41を1対のシートバック4に夫々一体的に保持できるので、荷崩れ防止装置1Aを使用しない場合でも、1対のシートバック4を夫々リクライニングさせることが可能になり、必要に応じて、一方の荷崩れ防止シート15だけを展張して使用することも可能になる。
【0029】
2〕第2別実施形態・・・図10参照第2別実施形態の荷崩れ防止装置1Bにおいては、1対の荷崩れ防止シート15Bが、1枚のシートに1対の巻取装置10の中間位置に対応する長さ方向向きのスリット48を、先端近傍部まで形成してなるものであり、ステー20Bは、1対の荷崩れ防止シート15Bの先端部が夫々取付けられた筒状の取付部21Bに、両端部にフック22bを有する軸部22を内嵌固定して構成されている。即ち、この荷崩れ防止装置1Bによれば、前記実施形態と略同様の作用・効果を奏するが、1対の荷崩れ防止シート15Bを、1枚のシートにスリット48を形成するだけの極めて容易な加工にて製作できるとともに、荷崩れ防止装置1Bの製作時において、1対の荷崩れ防止シート15Bの先端部に、ステー20Bを取付ける作業も1枚のシートと同様に容易に行うことができる。
【0030】
尚、前記実施形態と別実施形態の荷崩れ防止装置1,1A,1Bにおいては、1:1に分割された1対のシートバックを有する自動車だけに適用されるものでなく、1対の巻取装置、1対の荷崩れ防止シート、1対の取付部等の長さを変更して、任意比率に分割された1対のシートバックを有する自動車にも勿論適用できる。荷崩れ防止装置1,1A,1Bにおいては、場合により、荷崩れ防止シートを後方へ引出し、ステーを車体後部の両側壁又はリヤドア等に係止して、荷崩れ防止シートで荷室7の荷物をカバーリングするように使用できる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1、2に対応する効果:車両用巻取式荷崩れ防止装置によれば、対のシートバックに夫々取付けられる対の巻取装置、対の荷崩れ防止シート、対の巻取装置に夫々設けられ、荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させる対のロック機構を備えたので、荷崩れ防止シートが急激に引出され始めた直後、対応する巻取装置の巻取軸の回転を停止させ、巻取軸に基端部が固定されて巻取軸に巻取り可能に取付けられた荷崩れ防止シートの引出しを確実に阻止できる。即ち、ピンと張った状態の荷崩れ防止シートにより荷室の荷物が荷崩れするのを確実に防止できる。
また、荷崩れ防止シートの急激な引出し以外の引出しではロック機構が作動しないため、通常時、対の荷崩れ防止シートの自由な引出しを行うことができる。それ故、対の荷崩れ防止シートを引出し、ステーを車体側に係止して、対の荷崩れ防止シートを簡単にセットできるようになり、また、荷崩れ防止シートのセット後において、対のシートバックを個別にリクライニングさせることができる。
前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に固定的に設けられたステーにより、一対の荷崩れ防止シートの先端部を一体的に保持することができる。
更に、一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーの車体天井側の係止部への係止を解除して、対の取付部を分割することで、対の取付部を対のシートバックに夫々一体的に保持できるので、荷崩れ防止装置を使用しない場合でも、対のシートバックを夫々リクライニングさせることが可能になり、必要に応じて、一方の荷崩れ防止シートだけを展張して使用することも可能になる。
【0032】
請求項に対応する効果:対の荷崩れ防止シートの先端部を一体的に保持するとともに、車体の係止部に係脱可能に係止されるステーが、対の荷崩れ防止シートの先端部が夫々取付けられ且つ連結解除可能に連結される対の取付部を有し、対の取付部が車体の係止部に連結されている状態では対の荷崩れ防止シートが部分的にオーバーラップするように構成したので、対の荷崩れ防止シートを部分的にオーバーラップさせ、対の荷崩れ防止シートの隙間を極力無くすことで、車両の荷物が荷崩れするのを一層確実に防止できるようになる。
また、ステーの車体側の係止部への係止を解除して対の取付部を分割することで、対の取付部を対のシートバックに夫々一体的に保持できるので、車両用巻取式荷崩れ防止装置を使用しない場合でも、対のシートバックを夫々リクライニングさせることが可能になり、必要に応じて、一方の荷崩れ防止シートだけを展張して使用することも可能になる。
【0033】
請求項に対応する効果:対の荷崩れ防止シートが、1枚のシートに、対の巻取装置の中間位置に対応する長さ方向向きのスリットを、先端近傍部まで形成してなるので、対の荷崩れ防止シートを、対のシートにスリットを形成するだけの極めて容易な加工にて製作できるとともに、車両用巻取式荷崩れ防止装置の製作時において、対の荷崩れ防止シートの先端部に、ステーを取付ける作業も対のシートと同様に容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両のリヤシートと車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。
【図2】図1のリヤシート(シートバックのリクライニング時)と車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。
【図3】図1の車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。
【図4】ロック機構(ロック解除状態)の拡大図である。
【図5】ロック機構(ロック状態)の拡大図である。
【図6】ロック機構(ロック解除直後の状態)の拡大図である。
【図7】第1別実施形態に係る車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。
【図8】図7の車両用巻取式荷崩れ防止装置の要部拡大図である。
【図9】図7の車両用巻取式荷崩れ防止装置の要部拡大図である。
【図10】第2別実施形態に係る車両のリヤシートと車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。
【図11】参考例における車両のリヤシートと車両用巻取式荷崩れ防止装置の斜視図である。

Claims (4)

  1. 車両の荷室に積込まれた荷物が荷崩れするのを防止する荷崩れ防止装置において、巻取り方向へ回転付勢された回転可能な巻取軸と、この巻取軸を回転可能に支持するケーシングホルダーとを含む一対の巻取装置を一対のシートのリクライニング可能なシートバックに夫々取付け、前記一対の巻取軸に基端部が夫々固定されて巻取軸に巻取り可能に取付けられた一対の荷崩れ防止シートと、前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に夫々取り付けられると共に連結解除可能に連結される一対の取付部を有し、一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーと、前記荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させるロック機構と、を備えたことを特徴とする車両用巻取式荷崩れ防止装置。
  2. 前記ステーを係脱自在に係止する車体の係止部とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用巻取式荷崩れ防止装置。
  3. 前記ステーの一対の取付部は車体の係止部に連結された状態では一対の荷崩れ防止シートが部分的にオーバーラップするように互いに連結されることを特徴とする請求項2に記載の車両用巻取式荷崩れ防止装置。
  4. 車両の荷室に積込まれた荷物が荷崩れするのを防止する荷崩れ防止装置において、巻取り方向へ回転付勢された回転可能な巻取軸と、この巻取軸を回転可能に支持するケーシングホルダーとを含む一対の巻取装置を一対のシートのリクライニング可能なシートバックに夫々取付け、前記一対の巻取軸に基端部が夫々固定されて巻取軸に巻取り可能に取付けられた一対の荷崩れ防止シートと、前記一対の荷崩れ防止シートの先端部に固定的に設けられた一対の荷崩れ防止シートを一体的に保持するステーと、前記荷崩れ防止シートの急激な引出しを検知して巻取軸の回転を停止させるロック機構と、を備え
    前記一対の荷崩れ防止シートが、1枚のシートに、一対の巻取装置の中間位置に対応する長さ方向向きのスリットを、先端近傍部まで形成してなることを特徴とする車両用巻取式荷崩れ防止装置。
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