JP3757093B2 - 地盤改良用攪拌混合装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、地盤改良用攪拌混合装置に関し、特に、湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤と呼ばれるような地盤の表層部の地盤改良に用いる攪拌混合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤と呼ばれるような地盤の表層部の地盤改良工法として、セメント,石灰などの固化材を超軟弱地盤と攪拌混合させて、混合物を固化させることにより性状を改良する地盤改良工法がある。
【0003】
この種の工法に用いられる攪拌混合装置は、例えば、その一例が、特開平8−144262号公報に開示されている。この公報に開示されている攪拌混合装置は、超軟弱地盤を攪拌する攪拌混合部と、攪拌混合部で超軟弱地盤を攪拌させながら固化材を供給する固化材供給部とを備えている。
【0004】
攪拌混合部は、上下方向に循環走行される複数列のチェーンと、複数列のチェーンを同時に周回駆動させる駆動部と、各チェーンに取付けられた複数の攪拌プレートとを有している。
【0005】
しかしながら、このように構成された地盤改良用の攪拌混合装置には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、上記構成の攪拌混合装置では、地盤改良の幅に合わせて、チェーンの列数を設定しているので、改良幅に合わせた装置をその都度製作する必要があった。
【0007】
また、土質条件によっては、チェーンと混合土とが供回りを起こし、均等な改良を妨げる場合があるが、このような場合に、複数列のチェーンを同時に周回駆動させる構造では、有効に対処することができなかった。
【0008】
さらに、チェーンを列設して、これらの全体を1つの駆動部で周回駆動させる構造では、1列分の改良幅を大きくすると、より大きな駆動部が必要になり、装置の重量が大きくなり過ぎるので、改良幅の増大化が困難になっていた。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、必要な改良幅を容易かつ安価に確保することができるともに、均質な改良が行える地盤改良用攪拌混合装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤を攪拌する攪拌混合部と、前記攪拌混合部で前記超軟弱地盤を攪拌させながら固化材を供給する固化材供給部とを備えた地盤改良用攪拌混合装置において、前記攪拌混合部は、上下方向に循環走行されるチェーンと、前記チェーンの駆動部と、前記チェーンに取付けられた複数の攪拌プレートとを有するユニット化されたものであって、前記ユニット化された攪拌混合部を横方向に複数連結して列状に配置した。
このように構成した地盤改良用攪拌混合装置によれば、攪拌混合部は、ユニット化され、ユニット化された攪拌混合部を横方向に複数連結して列状に配置するので、装置全体の改良幅は、ユニットを増減することにより、任意に設定することができる。
また、上下方向に循環走行されるチェーンと、チェーンの駆動部と、チェーンに取付けられた複数の攪拌プレートとを有するユニットなので、構造が簡単になり、装置の軽量化が図れる。
この場合、ユニット毎の改良幅を大きくしても、攪拌プレートが取付けられたチェーンを循環走行させる駆動部は、個別に設けているので、それほど大型化しない。
さらに、本発明では、各ユニットでチェーンの回転方向や回転数を、独立して自由に設定することができ、これにより、チェーンと混合土とが供回りを起こすことがなくなり、均等な改良を行うことができる。
前記攪拌混合部には、前記チェーンの周回方向に直交するように配置され、両端に設けられたテンションローラが前記チェーンに当接し、当該チェーンの張力変動に応じてスライド移動するテンショナーと、前記テンションローラが前記チェーンを相互に離間するように付勢するジャッキとを設けることができる。
この構成によれば、チェーンに取付けられている攪拌プレートのいずれかが超軟弱地盤を攪拌する際に、偏荷重が作用しても、テンショナーのスライド移動と、ジャッキの付勢力とにより、この偏荷重が緩和される。
前記攪拌混合部は、循環走行する前記チェーンの上端側に設けられた原動スプロケットホイールと、前記チェーンの下端側に設けられた遊動ローラと、前記遊動ローラの両側同軸上に設けられた一対の補助ローラとを備え、前記攪拌プレートは、前記チェーンの走行方向と直交する方向に延設され、前記補助ローラは、前記チェーンの循環走行に伴って順次下端側に到達する前記攪拌プレートを支持することができる。
この構成によれば、軟弱地盤の掘削攪拌に最も寄与するチェーンの循環走行の下端側で、攪拌プレートの支持状態が安定し、偏磨耗や脱輪が効果的に防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1から図4は、本発明にかかる地盤改良用攪拌混合装置の一実施例を示している。同図に示した攪拌混合装置は、湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤を攪拌する攪拌混合部10と、攪拌混合部10で超軟弱地盤を攪拌させながら固化材Cを供給する固化材供給部12と、支持部14とを備えている。
【0012】
攪拌混合部10は、フレーム15と、チェーン16と、油圧式の駆動モータ18(駆動部)と、攪拌プレート20とを備え、ユニット化されている。本実施例の場合には、同一構成の3ユニットの攪拌混合部10が、横一列に配置されている。
【0013】
フレーム15の上部側には、駆動モータ18が支持されている。また、フレーム15の下部側には、側面が略3角形に形成されたローラ支持材22が固設されている。
【0014】
ローラ支持材22は、側面形状が二等辺三角形状に形成され、一対の等辺間に位置する頂点が、フレーム15の長手方向の軸上にあって、残りの2頂点を結ぶ底辺がフレーム15の長手方向の軸線と直交する方向に配置されている。このような形状のローラ支持材22には、2つの等辺側に一対の遊動ローラ24が回転自在に設置されている。また、ローラ支持材22の底辺の両端に位置する2頂点側には、一対の小径ガイドローラ26が回転自在に設置されている。さらに、ローラ支持材22には、フレーム15の長手方向と直交する方向に貫通する挿通孔27が形成されている。
【0015】
チェーン16は、駆動モータ18の回転軸に固設された原動スプロケットホイール28と、一対の遊動ローラ24との間にガイドローラ26を介装して、無端状に周回されている。
【0016】
このチェーン16の周回状態は、フレーム15の長手方向の中心軸上に中心があって、原動スプロケットホイール28の直径が、一対の遊動ローラ24ないしはガイドローラ26の外周間隔よりも小さくなっているので、これらの間に周回されたチェーン16の間隔は、原動スプロケット28側で狭まるようになっていて、この部分に位置対応するように、原動スプロケットホイール28に近接してテンショナー30が設置されている。
【0017】
本実施例のテンショナー30は、一対のテンションローラ32と、このテンションローラ32が両端に回転自在に支持さられたスライドロッド34と、スライドロッド34が移動自在に嵌合挿入された両端が開口したスリーブ36とを備えている。
【0018】
スライドロッド34は、チェーン16の周回方向と直交するように配置されていて、両端に設けられたテンションローラ32がそれぞれチェーン16と当接するように配置されている。
【0019】
そして、スリーブ36は、伸縮自在なジャバラ材38を介して、フレーム15に支持されている。また、スリーブ36の一端には、ジャッキ40の伸縮端が結合されている。
【0020】
このジャッキ40は、フレーム15内に設置されていて、スリーブ36を常時上側に向けて付勢している。この付勢状態は、スリーブ36にスライドロッド34が挿入され、スライドロッド34の両端には、チェーン16に当接するテンションローラ32が設けられているので、ジャッキ40の付勢力は、チェーン16にテンションローラ32が接触している部分で、相互に近接しようとするのを、離間するように作用している。
【0021】
ジャッキ40が設置されフレーム15の近傍には、列状態に設置される攪拌混合部10のユニット間を連結するために接合フランジ41が、対向する位置に一対ずつ設けられている。
【0022】
攪拌プレート20は、実質的に同一構成の複数枚を備えていて、チェーン16に所定の間隔を隔てて取付けられている。本実施例の場合には、各攪拌プレート20は、平板状のプレート部20aと、このプレート部20aの上面に、所定の間隔をおいて突設固定された一対の突起部20bと、プレート部20aの下面に固設された取付部20cとを備えている。
【0023】
なお、本実施例の場合には、一対の突起部20b間の設置間隔は、各攪拌プレート20によって、若干異なるように設定されている。
【0024】
プレート部20aの長さは、1ユニットの攪拌混合部10の改良幅に相当するものであって、本実施例の場合には、約800mmになっている。取付部20cは、プレート部20aの長手方向の中心にあって、チェーン16に係止されている。
【0025】
なお、図1において、遊動ローラ24の両側には、一対の補助ローラ42が、同軸上に、回転自在に設けられている。この補助ローラ42は、図1には、一方の遊動ローラ24側に配置したものしか示していないが、図1の遊動ローラ24の下方に配置されている他方の遊動ローラ24にも同じ構成のものが一対配置されている。
【0026】
一方、固化材供給部12は、2本の第1および第2供給パイプ12a,12bから構成されている。攪拌混合部10の上方に配置された第1供給パイプ12aは、L字状に屈曲していて、屈曲した先端部分が、攪拌混合部10のテンショナー30の近傍に延設されている。
【0027】
この第1供給パイプ12aの先端延設部には、各攪拌混合部10のフレーム15を挟む位置に、固化材Cの吐出口(図1に矢印で示している)が設けられている。
【0028】
また、攪拌混合部10の上方に配置された第2供給パイプ12bは、L字状に屈曲していて、屈曲した先端部分が、攪拌混合部10の遊動ローラ24間を挿通するようにして延設されている。
【0029】
この第2供給パイプ12aの先端延設部には、補助ローラ42の近傍に、固化材Cの吐出口(図1に矢印で示している)が設けられている。さらに、第2供給パイプ12bには、第1供給パイプ12aと対応する位置に分岐管12cが設けられていて、この分岐管12cは、第1供給パイプ12aの先端延設部と対向するように、テンショナー30の近傍に延設され、第1供給パイプ12aの先端延設部とほぼ同じ位置に固化材Cの吐出口が設けられている。
【0030】
他方、本実施例の支持部14は、固定フレーム14aと、外カバー14bと、連結フランジ14cと、連結ロッド14dとを有している。固定フレーム14aは、角型断面に形成されていて、一対の外カバー14bの上端側に、両端が固設されている。
【0031】
一対の外カバー14bは、3列状に配置された3ユニットの攪拌混合部10の両側に配置されていて、両端側に配置された攪拌混合部10の接合フランジ41が、外カバー14bにそれぞれボルトナットで結合されている。
【0032】
連結フランジ14cは、3列状に配置された3ユニットの攪拌混合部10の各接合フランジ41間に、両端がボルトナットで結合され、本実施例の場合には、2個使用されている。
【0033】
連結ロッド14dは、3列状に配置された3ユニットの攪拌混合部10のローラ支持材22に貫通形成された挿通孔27内に挿通され、両端が外カバー14bにピン止めすることにより係止されている。
【0034】
なお、本実施例の装置で攪拌混合部10のユニット数を増減する際には、外カバー14bと連結フランジ14cおよび連結ロッド14dとを取り外して、ユニット数に応じた数の連結フランジ14cと、ユニット数に対応した長さの連結ロッド14dを用いればよい。
【0035】
以上のように構成された攪拌混合装置は、従来のこの種の装置土同様に、複帯移動式のベースマシンに外カバー14bの上端側を取り付けて、地盤改良に使用される。
【0036】
湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤の改良を行う場合には、各ユニットの駆動モータ18を回転駆動して、チェーン16を循環走行させ、チェーン16に係止されている攪拌プレート20で地盤を攪拌させながら、固化材Cを固化材供給部12を介して、地盤に供給し、これらを混合させ、固化材Cが固化することにより地盤性状を改良する。
【0037】
このとき、本実施例の装置では、以下の作用効果が発揮される。すなわち、まず、本実施例の攪拌混合装置では、攪拌混合部10は、ユニット化され、ユニット化された攪拌混合部10を横方向に複数連結して列状に配置するので、装置全体の改良幅は、ユニットを増減することにより、任意に設定することができる。
【0038】
また、攪拌混合部10は、上下方向に循環走行されるチェーン16と、チェーン16を循環走行させる駆動モータ18と、チェーン16に取付けられた複数の攪拌プレート20とを有するユニットなので、構造が簡単になり、装置の軽量化が図れる。
【0039】
さらに、本実施例では、各ユニットでチェーン16の回転方向や回転数を、独立して自由に設定することができ、これにより、チェーン16と混合土とが供回りを起こすことがなくなり、均等な改良を行うことができる。
【0040】
また、本実施例の場合には、攪拌混合部10には、チェーン16の周回方向に直交するように配置され、両端に設けられたテンションローラ32がチェーン16に当接し、当該チェーン16の張力変動に応じてスライド移動するテンショナー30と、テンションローラ32がチェーン16を相互に離間するように付勢するジャッキ40と有している。
【0041】
このため、例えば、攪拌プレート20に偏荷重が作用して、チェーン16の一方側で張力が大きくなると、図2に仮想線で示すように、この側のテンションローラ32が突出するようにスライド移動して、張力変動を緩和する。
【0042】
また、チェーン16の全体の張力は、テンションローラ32がチェーン16を相互に離間するようにジャッキ40で付勢しているので、常時一定に保たれる。
【0043】
従って、チェーン16に取付けられている攪拌プレート20のいずれかに超軟弱地盤を攪拌する際に、偏荷重が作用しても、テンショナー30のスライド移動と、ジャッキ40の付勢力とにより、この偏荷重が緩和される。
【0044】
さらにまた、本実施例の場合には、チェーン16の周回移動の下端側で、攪拌プレート20を下方から支持する一対の補助ローラ42が設けられている。すなわち、本実施例の補助ローラ42は、チェーン16に取付けられている攪拌プレート20が、駆動モータ18の駆動により周回してくると、各攪拌プレート20のプレート部20aの下面側に当接して、これを支持する。
【0045】
このため、攪拌プレート20は、補助ローラ42が設けられている部分、すなわち、チェーン16の周回走行の下端側で、プレート部20が中心部がチェーン16により支持されるとともに、その側方の2点で補助ローラ42に支持されることになる。
【0046】
従って、特に、軟弱地盤の掘削攪拌に最も寄与するチェーン16の周回走行の下端側で、攪拌プレート20の支持状態が安定し、偏磨耗や脱輪が効果的に防止される。
【0047】
【発明の効果】
以上、実施例で詳細に説明したように、本発明にかかる地盤改良用攪拌混合装置によれば、必要な改良幅を容易かつ安価に確保することができるともに、均質な改良が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地盤改良用攪拌混合装置の位置実施例を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 攪拌混合部
12 固化材供給部
14 支持部
15 フレーム
16 チェーン
18 駆動モータ
20 攪拌プレート
22 ローラ支持材
24 遊動ローラ
Claims (3)
- 湿地地帯,浚渫埋立て地,干潟などの超軟弱地盤を攪拌する攪拌混合部と、前記攪拌混合部で前記超軟弱地盤を攪拌させながら固化材を供給する固化材供給部とを備えた地盤改良用攪拌混合装置において、
前記攪拌混合部は、上下方向に循環走行されるチェーンと、前記チェーンの駆動部と、前記チェーンに取付けられた複数の攪拌プレートとを有するユニット化されたものであって、
前記ユニット化された攪拌混合部を横方向に複数連結して列状に配置したことを特徴とする地盤改良用攪拌混合装置。 - 前記攪拌混合部は、前記チェーンの周回方向に直交するように配置され、両端に設けられたテンションローラが前記チェーンに当接し、当該チェーンの張力変動に応じてスライド移動するテンショナーと、
前記テンションローラが前記チェーンを相互に離間するように付勢するジャッキとを有することを特徴とする請求項1記載の地盤改良用攪拌混合装置。 - 前記攪拌混合部は、循環走行する前記チェーンの上端側に設けられた原動スプロケットホイールと、前記チェーンの下端側に設けられた遊動ローラと、前記遊動ローラの両側同軸上に設けられた一対の補助ローラとを備え、
前記攪拌プレートは、前記チェーンの走行方向と直交する方向に延設され、
前記補助ローラは、前記チェーンの循環走行に伴って順次下端側に到達する前記攪拌プレートを支持することを特徴とする請求項1または2記載の地盤改良用攪拌混合装置。
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