JP3987182B2 - 情報表示装置および操作入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえばFA(ファクトリーオートメーション)機器、自動販売機、自動券売機、現金自動出納機、家庭電化製品、医療用の操作機器、情報機器、携帯情報端末、ゲーム機などに用いられる情報表示装置および操作入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
操作入力機能を有する情報表示装置のひとつとして、ディスプレイ上にタッチパネルを配置したものが広く使用されている。タッチパネルは極めて薄型であり、また、スイッチとして使用できる領域の選択の自由度が高いという利点を有する。
【0003】
ところが、その反面で、タッチパネルはその押し込みストロークがほぼゼロであるために操作入力を行ったという感触(操作感)に欠けており、操作者としても実際に操作入力が装置側で受け付けられたかどうかについて不安感を持つ場合が多い。
【0004】
このような事情に対応して、操作入力が実際に受け付けられた際には操作箇所の表示色を変化させたりフラッシュさせるなどの視覚的反応や、電子音を発生するなどの聴覚的反応を生じさせるような工夫もなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しなしながら、視覚的反応を利用した装置では、操作者の指に隠れて表示色の変化が見にくくなるという問題がある。また、表示色の変化が微妙である場合には、弱視などの視覚障害者には認識が困難である。
【0006】
また、聴覚的反応を利用した装置では、周囲の騒音に紛れて電子音を聞き逃す場合もある。これを防止するには電子音を大きくすることもできるが、そのようにすると、たとえば複数の自動券売機を配列してあるような場所では、どの自動券売機からの電子音であるかがわからなくなる。さらに、携帯電話のような場合には電子音を過大にすると周辺の迷惑になる。また、聴覚障害者には電子音による反応を聞き取ることができない。
【0007】
以上はタッチパネルを使用した装置の場合について説明したが、これらの課題は、タッチパネルを使用した情報表示装置に限らず、操作部が実質的な押し込みストロークを持たないような情報表示装置に共通の課題となっている。
【0008】
【発明の目的】
この発明は上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、操作部が実質的な押し込みストロークを持たなくても確実な操作感を与えることができる情報表示装置を提供することを第1の目的とする。
【0009】
この発明の第2の目的は、表示面や操作面の付近の部品点数を減少させたシンプルな情報表示装置を実現することである。
【0010】
また、この発明の第3の目的は、指を表示画面上ですべらせつつ目的の操作領域に到達させる操作方法(なぞり操作)を許容し、そのようななぞり操作においては目的の操作領域で実際に押圧操作を行うまでは装置側が誤った反応を示さないようにすることである。
【0011】
さらに、この発明の第4の目的は、押圧操作を行った場所や操作力によって装置側からの反応を異なったものとし、それによって操作感を多彩なものとすることである。
【0012】
さらに、この発明の第5の目的は、表示面や操作面の面積を広げた装置を提供することである。
【0013】
また、上記のような情報表示装置を実現する原理を利用した操作入力装置を提供することをも、この発明の目的のひとつとしている。
【0014】
【発明の基本的原理】
上記の第1の目的に対応して、この発明では、操作入力に対する装置側からの応答として、操作面の振動や微少変位などの力学的反応を利用する。たとえば、圧電素子(すなわち圧電振動子ないしはピエゾ素子)などを利用することによって操作面を振動させ、それによって操作者に確実な操作感を与えることができる。
【0015】
ところで、操作入力機能を有する情報表示装置の基本的要請として、操作面への操作入力を検知することが必要である。したがって、操作面に振動などの力学的反応を生じさせるように構成した装置においては、操作入力を検知する機能と、力学的反応を生成する機能との双方を持たせなければならない。
【0016】
ここにおいて、この発明の発明者は、圧電素子などが、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な機能手段(以下、「双方向機能手段」)であることに着目する。すなわち、このような双方向機能手段においては、電気信号を印加すれば振動などの力学的反応を生じる一方、この双方向機能手段に押圧力を加えると電圧などの電気的反応を生じる。
【0017】
そこで、このような双方向機能手段の特性を積極的に利用して、操作検知機能と力学的反応発生機能とをひとつ(ないしは1組)の双方向機能手段によって兼用的に実現させることが、この発明の基本原理である。
【0018】
ずなわち、この発明では双方向機能手段の諸機能のうち、「力学的圧力から電圧(または電流)への変換機能」によって操作入力の検知が行われ、「電圧(または電流)から力学的反応への変換機能」によって、操作面への力学的反応を生じさせる。
【0019】
これによって、部品点数を増やすことなく、確実な操作感を与えることができる。
【0020】
【課題を解決するための具体的構成】
上記の原理に従って構成された請求項1の発明の情報表示装置は、(a) 情報を可変に表示可能な情報表示面と、(b) 所定の操作面を有し、前記情報表示面上に配置された透明または半透明の操作部と、(c) 前記操作部と結合し、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な複数の単位機能手段を備える双方向機能手段と、(d) 前記操作面に与えられた操作力によって前記双方向機能手段から発生する電気信号を操作信号として取出す操作信号取出し手段と、(e) 前記複数の単位機能手段から発生する複数の電気信号に基づいて、前記操作面上の操作位置を表現した位置信号を生成する位置信号発生手段と、(f) 前記操作信号に応答して前記双方向機能手段に電気的な駆動信号を送出する駆動制御手段とを備える。
【0021】
そして、前記駆動信号によって前記双方向機能手段で生ずる力学的反応が前記操作面に伝達されて操作者の触感として感得されるとともに、前記駆動制御手段が、 (e-1) 前記操作信号と所定の閾値とを比較し、前記操作信号が前記閾値を越えるときに電気的な駆動信号を前記双方向機能手段に送出する操作信号判定手段と、 (e-2) 前記操作面において前記操作位置が属する領域ごとに前記閾値を可変に保持する閾値保持手段とを有する。
【0023】
請求項2の発明では、請求項1の情報表示装置において、前記操作信号判定手段は、前記操作信号の大きさに応じて前記駆動信号のモードを変更することを特徴とする。
【0025】
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の情報表示装置において、前記複数の単位機能手段として、2次元的に分散配置された3以上の単位機能手段を有する。
【0026】
請求項4の発明では、請求項3の情報表示装置において、前記操作面は略矩形面であり、前記複数の単位機能手段として、前記略矩形面のほぼ4隅に配置された4個の単位機能手段を有する。
【0029】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの情報表示装置であって、前記駆動制御手段は、前記位置信号に応じて前記駆動信号のモードを変更する。
【0030】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの情報表示装置であって、(g)前記操作信号が前記閾値を越えるときに前記位置信号の発生を所定の情報処理手段に伝達する論理ゲート手段をさらに備える。
【0031】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの情報表示装置であって、前記双方向機能手段は、圧電素子を含む。
【0032】
請求項8の発明では、所定の主面を有する携帯可能なハウジングに収容され、操作面が前記主面に露出して可搬型とされた請求項1ないし請求項7のいずれかの情報表示装置を提供する。
【0033】
請求項9の発明は、請求項8の情報表示装置であって、前記ハウジングの前記主面以外の面に固定的に配置され、前記表示面の表示内容に応じた操作を受け付ける1または複数の操作スイッチをさらに備える。
【0036】
また、請求項10の発明は、請求項1〜請求項9の発明のうち、表示面の有無を問わずに、押圧力の検出とそれによる力学的反応の部分に着目して構成されている。
【0037】
すなわち、請求項10の発明の操作入力装置は、(a)所定の操作面を有する操作部と、 (b)前記操作部と結合し、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な複数の単位機能手段を備える双方向機能手段と、(c)前記操作面に与えられた操作力によって前記双方向機能手段から発生する電気信号を操作信号として取出す操作信号取出し手段と、(d)前記複数の単位機能手段から発生する複数の電気信号に基づいて、前記操作面上の操作位置を表現した位置信号を生成する位置信号発生手段と、(e)前記操作信号に応答して前記双方向機能手段に電気的な駆動信号を送出する駆動制御手段とを備えている。
【0038】
そして、前記駆動信号によって前記双方向機能手段で生ずる力学的反応が前記操作面に伝達されて操作者の触感として感得されるとともに、前記駆動制御手段が、 (e-1) 前記操作信号と所定の閾値とを比較し、前記操作信号が前記閾値を越えるときに電気的な駆動信号を前記双方向機能手段に送出する操作信号判定手段と、 (e-2) 前記操作面において前記操作位置が属する領域ごとに前記閾値を可変に保持する閾値保持手段とを有する。
【0040】
【発明の実施の形態】
<1. 第1実施形態>
<1-1. 装置の概要>
図1は、この発明の第1実施形態の情報表示装置100を組み込んだシステム例としての、現金自動出納機(ATM)1の斜視図である。この現金自動出納機1は筐体2の前面に、現金出納部3と、カードおよび通帳挿入部4とを備えている。また、情報入出力部5が配置されており、情報表示装置100はこの情報入出力部5に使用されている。
【0041】
図2は、情報表示装置100の外観図である。図1で示した利用例では情報表示装置100は主面を略上方に向けて配置してあるが、図2においてはこの情報表示装置100を立てて図示している。
【0042】
図2において、この情報表示装置100は略箱状のハウジング101を備えており、このハウジング101に収容された部分は、操作者側に面した表示操作部DPと、その裏側の制御回路部CTとに大別されている。
【0043】
ハウジング101の主面MSには略矩形の操作面11が露出している。この操作面11は透明または半透明であり、操作面11を介して情報表示面21(図3参照)の表示内容を目視することができる。また、固定の押しボタンスイッチ102も主面MS上に配置しておくことができる。
【0044】
図3は、図2のIII−III断面のうち表示操作部DPに相当する部分を示す一部省略断面図である。また、図4は図3のIV方向から見た透視平面図である。図3において、この表示操作部DPは窓41を有するケース40内に液晶表示パネル20を収容しており、この液晶表示パネル20の主面が情報表示面21となっている。
【0045】
図4に示すように、液晶表示パネル20の四隅にそれぞれ隣接して、4個の圧電素子E1〜E4が配置されている。圧電素子E1〜E4は、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な双方向機能手段30の要素としての単位機能手段である。 これらの圧電素子E1〜E4は図3のケース40の底面に固定されており、それらの頂部によって透明または半透明の操作パネル10の四隅付近が支持されている。この操作パネル10はたとえばガラス板、アクリル板などであり、略矩形の平面形状を有している。
【0046】
液晶表示パネル20には種々の情報を可変に表示可能であるが、図4の例では銀行の自動現金出納のメニューが表示されている。これらのメニューが表示された領域R1〜R7は銀行利用者による操作領域ともなっている。たとえば、「お預入れ」が表示された領域R1の上を銀行利用者が指で所定以上の力で押圧すると、後述する動作によってこの情報表示装置100は「お預入れ」が選択されたことを検知し、銀行のホストコンピュータにその旨を通知するとともに、現金を受け入れることができるような状態になる。また、それに同期して、この情報表示面21における表示は、現金の受け入れのためのガイダンスおよび新たな操作メニューが表示された画面へと変化する。なお、この操作領域R1〜R7の大きさと位置は任意に設定可能である。また、図4中の領域R0は、情報表示面21のうち操作領域R1〜R7となっていない領域を示している。
【0047】
そして、この第1実施形態の装置では、銀行利用者が操作領域R1〜R7のいずれを押圧したかを検知するための検知手段と、その押圧に応じて操作パネル10を細かく振動させるための駆動手段との双方を兼ねた要素として、図3の圧電素子E1〜E4が利用されている。
【0048】
<1-2. 操作位置の検知原理>
この装置における残余の構成を説明する前に、操作領域R1〜R7のいずれが押圧されたかを圧電素子E1〜E4を用いて検知する原理について説明しておく。
【0049】
図5はこの原理を説明するためのモデル図であり、図5(a)は任意の2次元的形状を有する操作パネル10Mと、その外周付近に沿って配列させたn個の圧電素子E1〜Enを示している。また、図5(b)はその立面図である。ここで、数nは3以上の整数である。
【0050】
また、任意の点を原点Oとし、この操作パネル10Mの板面に平行な面内をXY面とするような直角座標系XYZが定義されている。そして、点P(x,y)の位置を下向きに押圧力Fで操作パネル10Mを押圧した場合を想定する。このとき、点PのXY座標値である(x,y)を、圧電素子E1〜Enの機能によって検知する原理は以下の通りである。なお、点PのZ座標についてはそれが操作パネル10Mの板面上にあることは自明であり、また、操作パネル10MでのXY方向の操作位置を知れば十分であるから、点PのZ座標は具体的に求める必要はない。
【0051】
まず、圧電素子Ek(k=1〜n)のXY座標を(xk,yk)とすると、これらは設計上からの既知の値である。また、各圧電素子E1〜Enは、その双方向変換機能により圧力を加えるとその両端に電圧が生じるため、それによってそれらの圧電素子E1〜Enに加わった力fk(k=1〜n)を知ることができる。この力f1〜fnは操作パネル10Mから見ると上向きに働く反作用になる。
【0052】
このとき、自重Wを有する操作パネル10Mについて押圧力Fと圧電素子E1〜Enに加わった力f1〜fnとを考慮したZ方向の力の平衡から、
【0053】
【数1】
F+W−Σfk=0
が成立する。ただし、この式および以下の各式において総和記号Σは、添字kについての1〜nまでの和を示す。
【0054】
次に、X軸まわりおよびY軸まわりの力のモーメントの平衡から、
【0055】
【数2】
Σfk・xk+F・x+W・x0=0
【0056】
【数3】
Σfk・yk+F・y+W・y0=0
が成立する。ただし、(x0,y0)は操作パネル10Mの重心のXY座標であり、これも既知である。
【0057】
数1および数2を変形すると、それぞれ
【0058】
【数4】
x=−(Σfk・xk+W・x0)/F
【0059】
【数5】
y=−(Σfk・yk+W・y0)/F
となるが、数1より、
【0060】
【数6】
F=Σfk−W
であるから、これを数4,数5に代入して、
【0061】
【数7】
x=−(Σfk・xk+W・x0)/(Σfk−W)
【0062】
【数8】
y=−(Σfk・yk+W・y0)/(Σfk−W)
が得られる。
【0063】
また、操作パネル10Mの重心をXYZ座標系の原点にとれば、x0=0,y0=0となるから、
【0064】
【数9】
x=−(Σfk・xk)/(Σfk−W)
【0065】
【数10】
y=−(Σfk・yk)/(Σfk−W)
となる。
【0066】
また、操作パネル10Mが水平面から角度θ(図示せず)だけ傾いている場合は、数1は、
【0067】
【数11】
F+W・cosθ−Σfk=0
となり、それに応じて、数9,数10は、
【0068】
【数12】
x=−(Σfk・xk)/(Σfk−W・COSθ)
【0069】
【数13】
y=−(Σfk・yk)/(Σfk−W・COSθ)
となる。
【0070】
この数12,数13(または数7,数8;数9,数10)が、圧電素子E1〜Enでの力の力の検出値fk(k=1〜n)から、操作点(押圧点)PのXY座標(x,y)を求める一般式である。
【0071】
これらの一般式を、本実施形態の操作パネル10について具体化すると以下のようになる。すなわち、本実施形態の場合はn=4であるため、図6に示すように圧電素子E1〜E4の配置を規定する矩形の辺長をそれぞれ2a,2bとし、この矩形の中心(重心)位置に座標原点Oをとると、数12,数13から、
【0072】
【数14】
x=a・{(f1+f3)−(f2+f4)}/(f1+f3+f2+f4−W・COSθ)
【0073】
【数15】
y=b・{(f1+f2)−(f3+f4)}/(f1+f3+f2+f4−W・COSθ)
となる。
【0074】
ここで、この実施形態のように情報表示装置100を空間的に固定して利用する場合には操作パネル10の自重成分W・cosθをあらかじめ計測または計算しておくことができるが、後述する他の例のように可搬型の情報表示装置に利用する場合には傾き角度θが種々変化する。このような場合には自重成分W・cosθは一定ではなくなるが、このような場合にも操作者による押圧操作位置を特定することができる。その理由は以下の通りある。
【0075】
▲1▼まず、上記の圧電素子E1〜E4による力の検知量f1〜f4の和が所定の閾値以上の場合のみ有効とするように制御部を構成する。このとき、そのような閾値fhとして操作パネル10の自重Wよりもかなり大きな値を設定しておけば、数14,数15の右辺の分母のうち、和(f1+f3+f2+f4)の部分が(−W・COSθ)の部分よりもかなり大きくなるため、実質的に数14,数15の右辺の分母のうち、和(f1+f3+f2+f4)の部分が主要部となる。このため、数14,数15の近似式として、
【0076】
【数16】
x=a・{(f1+f3)−(f2+f4)}/(f1+f3+f2+f4)
【0077】
【数17】
y=b・{(f1+f2)−(f3+f4)}/(f1+f3+f2+f4)
としても誤差は少なく、これらの数16,数17を利用可能である。
【0078】
▲2▼画面を指で操作するような情報表示装置では、押圧操作位置の特定にそれほど細かな精度は必要とされないことが多い。すなわち、図4の例では、操作領域R1〜R7のいずれを操作しているか、あるいはこれらのいずれも操作していないか、を特定すれば足りるのであるから、自重成分やその他の因子によって操作押圧位置の検出に若干の誤差が出ても十分に実用に耐える。好ましくは、操作領域R1〜R7は密に配置せず、相互間にある程度の間隔を隔てて配置する。これにより、操作領域の輪郭線付近での誤検出を防止できる。
【0079】
以上のような理由によって、可搬型の情報表示装置でも上記の演算原理を適用可能である。なお、可搬型でなくても、押圧力の閾値fhとして操作パネル10の自重Wよりも大きな値を設定しておく場合には、数9,数10または数16,数17を近似式として使用することに問題はない。
【0080】
<1-3. 制御回路部CTの構成と動作>
次に、以上の原理を踏まえつつ、情報表示装置100の制御回路部CT(図7)の構成と動作とを説明する。なお、ここでは制御回路部CTをハード回路で構成した場合の例を示すが、マイクロコンピュータを使用してソフトウエアで実現してもよい。その場合には以下の各回路部分はマイクロコンピュータのMPUおよびメモリによって機能的に実現される。
【0081】
<1-4. 圧電素子E1〜E4による押圧力検知>
図7において、操作パネル10に結合されている圧電素子E1〜E4のそれぞれの端子電圧ek(k=1〜4)は演算部51に並列的に与えられる。
【0082】
図8はこの演算部51の内部構成を示している。演算部51内の信号変換部51aには、圧電素子E1〜E4に加わる力と端子電圧との数値関係があらかじめ設定されている。圧電素子E1〜E4のそれぞれの端子電圧ekは、この信号変換部51aによって圧電素子E1〜E4に加わっている力fk(k=1〜4)を表現する信号Sfkに変換され、これらの信号Sfkは位置演算部51bと操作力検出部51cとに並列的に与えられる。
【0083】
位置演算部51bにはまた、定数記憶部51cにあらかじめ記憶させておいた距離定数a、b(図6参照)も与えられており、位置演算部51bは既述した数16,数17によって操作点の位置座標(x,y)を算出する。なお、数15,数16のかわりに数14,数15を使用するときには、自重成分(W・cosθ)に関する値も定数記憶部51cに記憶させておき、それも利用する。
【0084】
一方、操作力検出部51dでは、力fk(k=1〜4)の総和Σfkを求める。操作パネル10の自重をも考慮するときにはさらに、定数記憶部51cからの(W・cosθ)の値も考慮して、数11から操作力Fを求める。なお、この操作力演算部51dで求めた操作力Fの値を位置演算部51bにおける演算(たとえば数16,17)の分母の値として使用させれば、位置演算部と操作力演算部との双方で和Σfkの計算を行わなくても済む。
【0085】
これらの結果、演算部51からは、操作位置P(x,y)を示す操作位置信号SPと、操作力Fを示す操作力信号SFとが出力される。操作位置信号SPは(x,y)の2成分を有する。
【0086】
<1-5. 操作位置(操作領域)の判定>
図7に戻って、演算部51で得られた操作位置信号SPは領域判定部52へ与えられる。この領域判定部52には、領域区分記憶部53から、図4の操作領域R1〜R7のそれぞれの頂点座標(図9参照)を表現した情報(xi-、xi+、yi-、yi+:i=1〜7)が入力される。これらの頂点座標の情報は、後述する情報処理部60(図7)から、その時点での表示内容に応じてロードされている。
【0087】
領域判定部52は、比較判定部52a(図10)において、操作点Pの座標値(x,y)を、上記のようにして得られている操作領域R1〜R7の各頂点座標と比較し、操作点Pがこれらの操作領域R1〜R7および領域R0のいずれにあるかを判定する。たとえば、比較判定部52aのうち領域R2に関する部分では、
【0088】
【数18】
x2- ≦ x ≦ x2+ かつ y2- ≦ y ≦ y2+
であるかどうかを比較演算し、この数18が成立すれば、現在の操作点Pは操作領域R2内にあると判定される。
【0089】
また、操作点Pの座標値(x,y)が、液晶表示画面中の操作領域R1〜R7以外の領域(非操作領域)R0にあるかどうかも判定される。
【0090】
したがって、図10の比較判定部52aからは、操作領域R1〜R7または非操作領域R0のいずれかを指示するかを表現する操作領域R1〜R6区分信号SRが出力される。なお、操作者が操作面11のいずれにも触れていないときには操作位置信号SPは非活性レベルとされ、それに応じて領域判定信号SRも非活性レベルとされる。複数の領域R1〜R0および非活性レベルを区別するために、領域判定信号SRは複数ビットを持つ多値信号とされる。
【0091】
<1-6. 操作力の判定>
一方、図7において、操作力Fを示す操作力信号SFは操作力判定部54へ与えられる。この操作力判定部54には、操作力区分記憶部55から、図11の操作力区分F0〜F4を規定する複数の閾値Fh1〜Fh4が入力される。これらの閾値Fh1〜Fh4の情報も、後述する情報処理部60から、その時点での表示内容に応じてロードされている。また、ここでの例では4つの操作力区分F0〜F4が規定されているが、その時点での表示内容に応じて力の区分数を変化させることもできる。
【0092】
さらに、領域判定部52からの領域判定信号SRもまた領域区分記憶部55に入力されている。そして、その時点での操作位置Pが属する領域(以下、「操作中領域R」)がいずれであるかに応じて閾値Fh1〜Fh4の値を変更可能になっている。したがって、たとえば、操作領域R1〜R6については閾値Fh1〜Fh4の値を小さくし、操作領域R7については閾値Fh1〜Fh4の値を大きくすることができる。これらの対応関係は図7の情報処理部60中にあらかじめテーブル形式で記憶しておくが、これらの閾値の具体的変更方法については後述する。
【0093】
ただし、いずれの場合でも、閾値Fh1〜Fh4のうちの最小閾値Fh1は、それより小さい操作力Fでの押圧はメニューの選択操作とはみなさないための閾値であり、なぞり操作を可能とするためのものである。すなわち、なぞり操作のばあいに単に指をそれぞれ操作面11上で移動させているときにはほとんど操作力は加わっていないため、最小閾値Fh1によって操作力を弁別することによりなぞり中の誤動作を防止可能である。最小閾値Fh1はこのような意味を有しているため、この最小閾値Fh1については操作領域や表示内容にかかわらずに一定値としておくことが好ましい。
【0094】
最小閾値Fh1以上の範囲の4つの操作力区分F1〜F4を「有効操作力区分」と呼ぶとき、操作力判定部54は、その中の比較判定部54a(図12)において、操作力信号SFで指示されているその時点での操作力Fを操作力閾値Fh1〜Fh4をそれぞれ比較し、その時点での操作力Fが有効操作力区分F1〜F4のいずれにあるかを判定する。たとえば、
【0095】
【数19】
Fh1 ≦ F < Fh2
であれば、有効操作力区分F1での押圧と判定し、
【0096】
【数20】
Fh4 ≦ F
であれば、有効操作力区分F4での押圧と判定する。
【0097】
また、操作力Fが操作力区分F1〜F4のいずれにもないとき、換言すれば、
【0098】
【数21】
F<Fh1
であるときには、操作力区分F0での押圧(「実質的な押圧操作はない」)と判定する。
【0099】
そして、有効操作力区分F1〜F4については、その時点での操作力Fがそれらの区分に属するときに活性化するような信号を生成する。有効操作力区分F1〜F4のいずれからの信号も非活性であるときには、操作力Fが最小閾値Fh1より小さいことを意味する。
【0100】
これらの有効操作力区分F1〜F4の判定部54aからの各信号は論理和回路54bに与えられ、それらの論理和信号としての操作有効信号FCが生成される。したがって、その時点での操作力Fが最小判定閾値Fh1以上であって、それによって操作者が実質的に操作面11を押圧操作していると判定されるときには、この操作有効信号FCが活性化することになる。逆に言えば、操作者が全く操作面11を押圧していない場合や、操作面11に触れてはいるがまだ最終的な選択操作を行っていない場合(なぞり操作中の場合など)には、この操作有効信号FCは非活性レベルのままである。
【0101】
また、有効操作力区分F1〜F4の各判定部からの信号は操作力判定信号FBとして図7の駆動モード選択部72に出力される。これは、操作力Fがどの区分にあるかによって、圧電素子E1〜E4による操作面11の駆動モードを選択させるための情報として使用される。
【0102】
ところで、図7に示すように、領域判定部52からの領域判定信号SRもまた操作力区分記憶部55に入力されている。これは、既述したように操作中領域Rに応じて閾値Fh1〜Fh4の値を変更可能とするためである。具体的には、その時点で表示されている画面に応じて閾値Fh1〜Fh4の複数の組が情報処理部60から操作力区分記憶55に入力されて記憶されており、その中から1組の閾値を領域区分信号Rに応じて選択する。このため、このように操作中領域R(ないしはその時点での操作位置)ごとに操作力Fの閾値を変更する場合には、操作力判定部54での操作力判定を領域判定部52から領域判定信号SRが生成されてから行うようにする。これは、たとえば図12の比較判定部54aの動作タイミングを領域判定部52の動作時間より微少時間だけ遅延させるか、あるいはこの比較判定部54aの前に遅延回路を挿入することによって達成可能である。
【0103】
<1-7. 領域判定信号Rのゲート>
図7において、領域判定部52から出力された領域判定信号SRは、情報処理部60と、ゲート回路56と、論理積回路57とに出力される。またこの論理積回路57には操作有効信号FCも入力されている。
【0104】
論理積回路57は領域判定信号SRと操作有効信号FCとの論理積を求め、その論理積の値をゲート制御信号Gとしてゲート回路56に与える。ゲート回路56では、ゲート制御信号Gが活性のとき、すなわち、最小閾値Fh1より大きな力で操作面11のいずれかの部分が操作されているときのみ、領域判定信号SRを通過させる。
【0105】
このゲート回路56を通過した領域判定信号SRは、情報処理部60内の第1処理部61に入力される。この第1処理部61は、この領域判定信号SRによって操作者が選択操作したメニュー項目に応じた情報処理および装置各部への制御信号を発生するとともに、必要に応じて外部機器(たとえばホストコンピュータ)にその旨を伝える。たとえば、図3の領域R2に相当する「お引き出し」が選択されたときには、ディスプレイドライバ71を介して液晶表示パネル20を駆動することにより、引き出し金額の入力操作画面に切り換える。
【0106】
一方、ゲート回路56を迂回して情報処理部60へ入力した領域判定信号SRは、情報処理部60内の第2処理部62に入力される。この第2処理部62では操作者による最小閾値Fh1以上の力での実質的な押圧操作がまだ行われなくても、操作面11のいずれかの領域に操作者の指がある程度の力で接触してときには所定の処理を行う。たとえば、その時点で指が触れている領域の表示色を変化させことにより、「その位置で押下すればどの領域での操作とみなされるか」を操作者に教えることができる。また、「そこは『お引き出し』です」というような音声案内を行わせてもよい。
【0107】
<1-8. 駆動モード選択>
一方、領域判定信号SRと操作力判定信号FBとを入力した図7の振動モード選択部72は、操作中領域および操作力Fの区分に応じた駆動モードを選択する。この駆動モードは、操作面11をどのような態様で振動させるかを規定するものである。
【0108】
具体的には、図13に示すように、領域判定信号SRが領域R1〜R0のいずれに属するかを第1の指標とし、操作力判定信号FBが表現している区分が操作力区分F1〜F4のいずれに属するかを第2の指標として、それら第1と第2の指標の組合せに対してどの駆動モードを選択すべきかが、テーブル72aにあらかじめ格納されている。図13中の記号S11,S12、…は、たとえば図14のような各種の駆動モードのいずれかを選択して指定するためのコードである。
【0109】
図14は駆動モード記憶部73に記憶されている種々の駆動モードを模式的に示したものである。たとえば、図14(a)は小振幅で継続的振動を行うモードを示し、図14(b)は大振幅の振動モードである。図14(c)は図14(a)、(b)とは周波数が異なる振動モードを示し、また、図14(d)、(e)はそれぞれ、単時間の振動を1回または2回行う例を示している。さらに図14(f)は1回の振動(ワンショットパルス)のみを与えるような振動モードである。なお、これ以外のモードの例は後に説明する。
【0110】
これらの駆動モードは所定のパラメータコードで識別可能となっており、図14(d)の例では、振動周波数VF、振動振幅VDおよび振動持続時間VTなどがそれらのパラメータである。
【0111】
図13に戻って、テーブル72aの記憶内容を変更することにより、操作面11の駆動にバリエーションを与えることができる。たとえば、操作領域R1〜R6については弱い振動を与えたいときには図14(a)の振動モードを指定するようにS11〜S64の範囲のコードを決めればよい。また、操作力Fが大きいほど振動の強さを大きくしたいときには、図13の操作力区分F1、F2では図14(a)の振動モードを、操作力区分F3,F4では図14(b)の振動モードをそれぞれ指定しておけばよい。非操作領域R0についてのコードS01〜S04は、「駆動なし」を指定することが好ましいが、弱い振動を与えてもかまわない。
【0112】
このようにして領域判定信号SRと操作力判定信号FBとによってひとつの駆動モードが選択されると、その駆動モードを規定するパラメータ値が図14の駆動モード記憶部73から読出され、図7の圧電素子駆動部75に与えられる。それに応じて圧電素子E1〜E4に振動電圧が与えられて圧電素子E1〜E4が振動または微少変形するとともに、その振動または微少変位が操作面11に伝播する。これは、操作者が操作領域R1〜R7のいずれかを所定以上の力で押下したときに、操作面11を振動ないしは微少にスライドさせることにより、その操作が受け付けられたことを操作者に触覚的に知らせるという作用を生じさせる。
【0113】
ところで、図13のテーブル72aには、操作力Fが最小閾値Fh1以下である場合について駆動モードを指定している列がない。これは、そのような場合には操作面11を駆動させず、それゆえに駆動モードを選択を行う必要がないことに起因する。
【0114】
このような構成により、操作力判定信号FBが活性であるときには、テーブル72aの対応箇所で指定されている駆動モードのパラメータ信号Vが図7の圧電素子駆動部75に出力されるが、操作力判定信号FBが非活性であるときには、何らの駆動モードの情報も圧電素子駆動部75に出力されない。このため、最小閾値Fh1以上の操作力Fが操作面11に加わったときのみ、操作面11が振動または微少変位するようになる。
【0115】
なお、非操作領域R0について操作力Fの大きさかかわらず「振動なし」と設定しているときには、最小閾値Fh1以上の操作力Fが操作面11に加わってもそれが非操作領域R0であれば振動などは起こらない。
【0116】
また、図13および図14の例では各種の振動モードも、それからの選択規則もテーブル形式で準備されているが、操作領域判定信号SRと操作力判定信号FBとを2つの入力変数とした関数としてこの選択規則を保持しておいてもよい。
【0117】
ところで、これらの駆動モード選択動作において、最小閾値Fh1以上の操作力Fが操作面11に加わったときのみ圧電素子E1〜E4を駆動させるには、他の構成をとることもできる。すなわち、図7および図13に破線74で示したように、論理積回路57の出力である論理積信号Gを、図13の駆動モード選択部72内に追加して設けたゲート回路72bにゲート制御信号として入力させる。このゲート回路72bは、テーブル72aからの選択出力の駆動モード記憶部73への伝達または、駆動モード記憶部73への駆動モードのパラメータ信号Vの伝達を制御するものである。すなわち、操作力Fが最小閾値Fh1より小さければ論理積信号Gは必ず非活性であるから、これを用いて駆動モードの伝達を禁止することができる。このような変形は、テーブル72aが領域判定信号SRに関してのみ規定されており、操作力Fの大きさによっては駆動モードを変化させないような装置として構成した場合に特に有効である。
【0118】
すなわち、このような場合には、操作力Fはそれが最小閾値Fh1より大きいかどうかだけが問題であり、それ以上の範囲でどの操作力区間F1〜F4に属しているかは判定する必要はない。このため、図7の操作力判定部54では操作力判定信号FBを生成する必要がなく、この操作力判定部54から駆動モード選択部72への操作力判定信号FBの伝達も省略できる。このため、このような場合に、操作力Fが最小閾値Fh1より大きいときだけ操作面11の振動の発生を許容させるには、追加のゲート回路72bを使用して、論理積回路57の出力である論理積信号Gを利用する実益が高くなるのである。
【0119】
さらに、図13のテーブル72aは、液晶表示パネル20に表示する画面ごとに書き換える方が好ましい。すなわち、液晶表示パネル20に表示している内容が切り替わったときには、その新たな表示内容中の操作領域ごとに、また操作力Fが属する操作力区間ごとに、選択する駆動モードを変更することにより、操作面11の各種の駆動モードを多彩に利用することができる。たとえば、「お引き出し」のメニュー項目を選択して引き出し金額の入力画面に変更したときには、操作領域はテンキーを模した領域になるが、それらででは押下するごとに、たとえば、図14(f)のようなワンショット変位を与えるようにしてもよい。このようなワンショット変位の場合はいわゆるクリック感を操作者に与えることができる。
【0120】
このように、画面が切り換わるごとテーブル72aの内容を書き換えるために、情報処理部60から駆動モード選択部72にテーブル書き換え情報が入力されるようになっている。すなわち、液晶表示パネル20に表示されている画面が変化することと同期して、図7の情報処理部60は、▲1▼操作領域区分記憶部53へ新たな操作領域を規定する座標値を、▲2▼操作力区分記憶部55へ新たな操作力区分を規定する閾値群を、そして、▲3▼駆動モード選択部72へ駆動モード選択テーブル72bの新たな内容を、それぞれロードすることになる。
【0121】
<1-9. 駆動制御>
図7において、駆動モード選択部72から出力された駆動モードのパラメータ信号Vは圧電素子駆動部75に与えられる。圧電素子駆動部75は高周波発振回路76を有しており、パラメータ信号Vで指定されたモードの高周波を圧電素子E1〜E4へと送出する。これによって、圧電素子E1〜E4は、指定された振幅およびタイミングで振動または微少変位する。
【0122】
この力学的反応は図3の操作パネル10に伝播され、それによって操作面11が振動または微少変位する。そして操作面11に接触している操作者によってこの振動が知覚され、自己の操作入力が正常に受け付けられたことを認識する。
【0123】
ところで、図7において圧電素子E1〜E4は演算部51と圧電素子駆動部75との双方に所定の配線で接続されている。したがって、圧電素子駆動部75から高周波が出力されるとその高周波は演算部51へも伝達される。圧電素子E1〜E4への操作力によって発生した電圧とこの高周波とを分離するために、たとえば図8の信号変換部51aの中に低域フィルタを設けておくことができる。そのようにすれば、振動の高周波はこの低域フィルタでカットされ、操作力による直流成分のみを取り出して操作位置Pや操作力Fの演算に使用することができる。また、操作力Fについての最小閾値Fh1を圧電素子E1〜E4の駆動信号の振幅よりも大きくしておくことによって、そのような信号の干渉を防止することもできる。
【0124】
操作者の操作入力に応答して画面が切り替わるような情報表示の場合には、たとえば所定の時間だけ操作パネル10を振動させた後に振動を停止させる。これは、図7の情報処理部60から駆動モード選択部74への信号伝達経路を利用して、駆動モードのパラメータ信号Vを強制的に非活性レベルにすることによって達成可能である。また、演算部51と圧電素子駆動部75とを一体化し、圧電素子E1〜E4からの信号の取り込みと、圧電素子E1〜E4への高周波の送出とを、スイッチング回路を用いて時間的に切り換えても良い。さらに、図14(d),(e)のような短時間の振動モードを選択してもよい。
【0125】
図14(a)〜(c)のような振動モードの場合には、操作者が最小閾値Fh1より大きい操作力Fを加えている限り振動が持続する。操作者が操作力Fを弱めるか、あるいは操作面11から指を離すと、それが操作力判定部54によって検知され、駆動モード選択部72への操作力判定信号FBが非活性になる。その結果、駆動モードのパラメータ信号Vが非活性レベルになり、操作面11の振動が停止する。
【0126】
<1-10. 情報表示装置100の主な利点>
以上のように、この実施形態の情報表示装置100では操作者に操作による触感を与えるための圧電素子E1〜E4を、操作者によって選択された領域を検知するためにも使用しているため、これらにつき別個に多数の素子を準備する必要がない。
【0127】
したがって、操作面11および情報表示面21付近の部品点数を増やすことなく、どの操作領域を操作したかを特定しつつ有効な操作感を与えることができる。
【0128】
この操作感は触覚を利用したものであるため、周囲の騒音が大きい場合や周囲が暗い場合でも明確な操作感を得ることができる。また、聴覚障害者だけでなく弱視などの視覚障害を持つ人にも知覚可能である。
【0129】
さらに、最小閾値Fh1より小さな操作力Fでの押圧は有効な操作とみなさないようにされているため、なぞり操作などが可能である。
【0130】
さらに、操作力や操作領域の違いによって操作面11に与える駆動モードを変更可能になっているため、操作者に対して多彩な操作感を与えることができる。
【0131】
また、操作力Fの最小閾値Fh1を変更することができるため、慎重に選択して欲しい操作領域(たとえば、係員呼び出し、非常通報などの操作領域)については他の操作領域よりも最小閾値Fh1を大きめに設定することにより、誤選択による混乱を防止可能である。
【0132】
<2. 第2実施形態>
図15はこの発明の第2実施形態である情報表示装置の表示操作部DPに相当する部分を示す一部省略断面図であり、図3の構造と置換して使用される。この第2実施形態の情報の利用態様例および外観は、図1および図2と同様である。
【0133】
図15において、この第2実施形態の表示操作部DPは操作者による操作位置の特定をタッチパネル10Tによって行う。このタッチパネル10Tは、たとえば抵抗膜式のものであり、透明基板上にXY面内でM行N列の直行マトリクス状に配置された透明電極を有している。それらの各交点がスイッチ部となっており、マトリクスの各セルを単位としてXY方向の操作位置信号を出力する。
【0134】
このタッチパネル10Tは、抵抗膜式のものに限らず、(1) 発光素子からデータ光が受光素子に入射するのを指などで遮断または減衰させてその操作位置を検出する光電式のタッチパネル、(2) 超音波発振素子から出た超音波が受振素子に入るのを指などで遮断または減衰させてその操作位置を検出する超音波式のタッチパネル、(3) 静電容量の変化によって指などが触れた位置を検出する静電容量式のタッチパネル、などであってもよい。
【0135】
タッチパネル支持板42はタッチパネル10Tの補強のためのものであり、図示例のようにタッチパネル10Tに対応する部分をくり抜いて枠体形状にする場合には不透明部材であってもよい。枠体形状にせずに平板状にする場合には透明または半透明部材で形成することが好ましい。また、タッチパネル10T自身が押し込み操作によっても変形しない程度の強度を有している場合には、このタッチパネル支持板42を設けなくてもよい。
【0136】
図15の表示操作部DPの残余の構成は図3のものと同様であるが、この図15の表示操作部DPでは操作位置の検出はタッチパネル10Tが行い、圧電素子E1〜E4は操作面11への操作力の検出と、操作面11への力学的駆動との目的で使用される。
【0137】
図16は、図15の表示操作部DPを利用する場合の制御回路部CTの構成図であり、図7と同様にハード回路として記載されているが、それらの機能はソフト的に実現することもできる。この図16の制御回路部CTの多くの要素は図7の場合と同じ構成と機能を有しており、以下では図16と図7とを比較しつつ図7と異なる部分について説明する。
【0138】
図16において、タッチパネル10Tの操作位置が操作位置特定部51Tで特定される。ただし、タッチパネル10TがM行N列のマトリクス配列であることから、この操作位置を示す操作位置信号SPはタッチパネル10Tの各セルのサイズを単位とした値となる。
【0139】
この操作位置信号SPが操作領域R1〜R7のいずれに相当するかは領域判定部52によって判定されるが、この領域判定部52の構成と動作は図7のものと基本的に同一である。
【0140】
一方、圧電素子E1〜E4のそれぞれの端子電圧ek(k=1〜4)は演算部51Fに並列的に与えられるが、この演算部51Fは図8の構成から位置演算部51bを省略したものに相当する。すなわち、この第2実施形態における操作位置の特定はタッチパネル10Tを使用して行うため、圧電素子E1〜E4の出力電圧からはトータルな操作力Fだけを演算すればよい。
【0141】
演算部51Fの出力である操作力信号SFは操作力判定部54に出力されて、その操作力Fがいずれの操作力区分F0〜F4(図11)のうちのいずれに属するかが判定される。
【0142】
以後の構成および動作は第1実施形態と同様である。この第2実施形態では第1実施形態の装置における利点のほか、操作位置の検出における誤差が特に少ないという利点がある。すなわち、圧電素子E1〜E4の端子電圧ek(k=1〜4)によって操作位置を特定する場合は、既述したように操作パネル10の自重などの影響がある。操作領域R1〜R7のそれぞれを比較的大きくとっている場合には、この誤差はほとんど問題にならないが、操作領域のそれぞれの面積を特に小さくしたい場合にはより正確な操作位置検出が求められる。このような場合は第2実施形態のようにタッチパネル10Tを使用することが好ましい。
【0143】
また、タッチパネル10Tを利用すると、端子電圧ek(k=1〜4)からの位置演算が不要になるため、操作領域の特定を高速で行うことができるという利点もある。
【0144】
<3. 第3実施形態>
図17はこの発明の第3実施形態にかかる情報表示装置200の外観斜視図であり、図18はその正面図である。この情報表示装置200は可搬型の情報表示装置の1例としての液晶表示型のゲーム機となっている。この情報表示装置200は箱形のハウジング201の主面MSに操作面11が露出している。この操作面は図3の操作パネル10または図15のタッチパネル10Tの表面に相当する。この操作面11から奥の表示操作部や制御回路部は、第1実施形態または第2実施形態の表示操作部DPと同様に構成されている。
【0145】
図17の操作面11には、液晶表示パネルで表示した操作領域R1〜R4が透過して見えている。これらの操作領域R1〜R4は、典型的には両側部に沿って表示される。操作者はハウジング201の両側を図17に破線で示すように両手で握り、親指によってこれらの操作領域R1〜R4を押圧して操作する。この押圧操作の位置が検知されるとともに、所定の閾値より大きな押圧力であればその操作入力が受け付けられて画面中の表示対象物210(図18)が変化するとともに、操作面11が所定のモードで振動または微少変位する。このあたりの動作は第1および第2実施形態と同様である。
【0146】
一方、この情報表示装置200では、ハウジング201の側面に固定操作ボタン203を設けている。また、図19に背面図として示すように、ハウジング201の裏面220にも電池ケースカバー224を避けて固定操作ボタン221,222および十字操作ボタン223が配置されている。これらの固定ボタン203,221〜223はたとえば、ゲームの開始/終了、画面の表示内容の切り替え、画面中のオブジェクトの移動や操作などに割り当てることができる。典型的には、これらの固定ボタン203,221〜223はハウジング201を握った指のうち親指以外の指で操作する。
【0147】
従来のこの種の装置では液晶表示画面は表示のみの機能を有するとともに、固定ボタンが主面MSに配置されているために液晶表示面の面積が狭くなっていた。しかしながら、この実施形態の情報表示装置200では液晶表示画面上の操作面11でも操作入力が可能であるから、固定ボタンをハウジング201の主面以外の面に移すことにより、主面MSの多くの面積を表示操作面として利用できる。
【0148】
さらに、従来の装置では固定ボタンだけが設けられていたが、この実施形態の装置においては操作領域R1〜R4の表示内容および位置が可変であるため、種々の状況に応じて多彩な操作入力が可能になる。
【0149】
なお、図17に示すようにハウジング201の天井面には電源スイッチ202があり、このような電源スイッチ202や音声ボリューム調整ダイアルは従来の装置でも主面MS以外の面に配置されていた。しかしながら、この実施形態の装置における固定ボタン203,221〜223は、情報表示面の表示内容に応じた操作を受け付けるための操作スイッチであるという点で、電源スイッチや音声ボリューム調整ダイアルとは性質が異なるものである。ゲーム機の例で言えば、これらの固定ボタン203,221〜223はゲーム内容に関連するボタンである。
【0150】
このようなゲーム機や携帯型の情報表示端末(いわゆるモバイル機器)にこの発明を応用した場合、操作面11の振動によって単に操作感を与えるだけでなく、ゲームなどの臨場感を高めることもできる。すなわち、画面上の表示対象物(たとえばキャャラクター)の動きに合わせて操作面11に振動を与えることもできるし、音声に同期して操作面11を振動させることもできる。
【0151】
また、圧電素子E1〜E4に与える高周波の位相を異なるものとすれば、操作面11の一端から他端に向けて進む進行波のような振動を与えることも可能であり、それによってゲームなどの興味がさらに増加することになる。
【0152】
<4. 他の実施形態>
図20はこの発明の情報表示装置として利用可能な他の例を示す図であり、情報表示面21およびその上に重なった操作面11の一部を示している。この例ではオーディオ機器のボリュームコントロールつまみ部分を液晶表示パネルに表示し、それを操作者の指で操作させるように構成されている。具体的には、音域ごとのスライド型ボリュームつまみ301を表示し、その上に指303を置いて押圧力を加えつつ、ボリューム調整ライン302に沿って「H」または「L」の方向に指303を移動させると、このボリュームつまみ301の表示がそれにつれて移動しつつ実際の音量が変化する。それとともに、操作面11が振動することにより操作中であることを操作者に伝える。
【0153】
また、その振動振幅は、その時点において操作しているボリュームつまみ301の位置によって変化するようになっている。たとえば、そのボリュームつまみ301が区間YL内にあるときには小振幅で、区間YM内にあるときには中振幅で、区間YH内にあるときには大振幅で操作面11を振動させる。これによって、操作者は現在の音量に応じた触感を得ることができる。また、ボリュームつまみ301のY座標に応じて連続的に振幅を増大させるようにすることもできる。
【0154】
図22はこのような機能を実現するための具体的構成例を示している。この図22は、第1実施形態の図7あるいは第2実施形態の図16の一部の変形部分を示しており、情報処理部60からは、その時点での操作中のボリュームつまみ301について表示中のY座標が区間YL、YM、およびYHのいずれに属するかを示す情報yDが駆動モード選択部72に伝達されてくる。この駆動モード選択部72内のテーブル72aは、このY座標識別値yDに応じて駆動モードを選択するような関係がテーブル形式で記憶されており、Y座標識別値yDが大きければ大振幅の振動モードが、小さければ小振幅の振動モードが駆動モード記憶部73から選択されるようになっている。駆動モード記憶部73には大振幅、中振幅、小振幅のそれぞれの振動モードが記憶されている。
【0155】
また、連続的に振幅を変化させたいときには、ボリュームつまみ301について表示中のY座標の値そのものをY座標識別情報yDとして駆動モード選択部72に与え、このY座標識別情報yDの増加関数を使用して振動振幅を決めるようにしてもよい。
【0156】
いずれの場合も、臨場感あふれるつまみ操作を実現できる。
【0157】
図21は図20と類似の使用例を示す図である。この図21の例では指303は低音量側の押しボタン表示304Lと、高音量側の押しボタン表示304Hとを押圧操作できるようになっている。たとえば、高音量側の押しボタン表示304Hを押圧操作するとスライド表示305がボリューム調整ライン302に沿って移動して音量が大きくなるとともに、操作面11の振動振幅も増大する。この場合には、図22の情報yDとして、その時点での操作中のボリュームつまみ303につき、スライド表示301のY座標そのものか、あるいは、そのY座標が区間YL、YM、およびYHのいずれに属するかを示す情報を使用する。
【0158】
その他の構成と動作とは第1実施形態や第2実施形態の装置と同様である。
【0159】
<5. 変形例>
<5-1. 双方向機能手段>
この発明で利用する双方向機能手段ないしはその構成要素としての単位機能手段としては、▲1▼圧電素子、▲2▼電磁ソレノイドとプランジャーとの組合せ、▲3▼電磁石と永久磁石の組合せ、など種々のものが使用可能である。これらのうち、▲2▼や▲3▼のように電磁的作用を利用するものでは、操作面への押圧力が磁束分布の変化を生じさせてコイルの端子間に電圧を誘起する。そして、その電圧を増幅することにより、押圧力の大きさを判定することができる。すなわち、これらが変位センサと電磁駆動手段との双方の機能を備えていることを利用したものである。
【0160】
圧電素子を利用する場合においてもセラミック系の圧電素子のほか、圧電フィルムなどを使用してもよい。図23は圧電フィルム310を利用した例を示す部分図である。この例では操作パネル10またはタッチパネル10Tの四隅付近の下に圧電フィルム310を配置し、これらの圧電フィルム310をバネやゴムなどの弾性体311で支持する。画面の表示は、既述した各実施形態のように操作パネル10またはタッチパネル10Tの下に配置した液晶表示パネル(図示せず)によって行われる。操作者が操作パネル10またはタッチパネル10Tの所望の箇所を押圧すると、その押圧力および押圧位置に応じて弾性体311が収縮するともに圧電フィルム310のそれぞれの表裏に電圧が生じ、それを検出することにより押圧力や押圧位置を検出することができる。
【0161】
<5-2. 操作入力装置への拡張>
図24はこの発明の基本原理を最もシンプルに実現した操作入力装置の例としてのスイッチを示す断面図である。このスイッチはケース321の底部に圧電素子ESを配置し、その上に記銘板322と透明または半透明の操作板323を配置している。操作板323の上面が操作面324となる。
【0162】
圧電素子ESからは配線327が伸びており、この配線327は押圧検出部325と駆動部326とに接続されている。押圧検出部325は圧電素子ESの端子電圧を低域フィルタなどを介して検知することにより、操作者による操作面234の押圧を検知する。この押圧検知部325は、圧電素子ESの端子電圧が所定の閾値より大きいときに外部機器にスイッチング信号を送出するともに圧電素子駆動部326へ検知指令信号を送出し、それによって圧電素子駆動部326は所定の振動パターンの高周波を発生して圧電素子ESに送出して圧電素子ESを振動させる。それにより記銘板322を介して操作面324が振動し、操作者に操作入力が受け付けられた旨を指示する触感を与える。
【0163】
このように、この発明の原理に従えば、可変の表示面を持たないスイッチについても、押圧操作の検知と操作面への振動の付与とのために別の手段を準備することなく、1つのの圧電素子ESまたは1セットの圧電素子だけで実現可能である。
【0164】
図24のスイッチにおける記銘板322はなくてもよい。この場合は操作板324自身の表面に固定表示を行ってもよく、このスイッチ外に表示を行っても良い。すなわち、この発明は、それ自身が表示面を持たない操作入力装置にも拡張することができる。
【0165】
<6. 他の変形例>
この発明の実施形態および変形例として説明した各構成以外に以下のような変形も可能である。
【0166】
第1実施形態のように操作パネルの操作位置を複数の単位機能手段(圧電素子など)によって検出する場合、3以上の単位機能手段を2次元的に分散配置することが好ましい。それは、3点以上で押圧力を検出することにより、2次元的な面内での操作位置を正確に特定することができるからである。
【0167】
その一方で、操作領域の場所が1次元的に並んでいるような使い方だけをするものであれば、対向する2辺のそれぞれに圧電素子を配置すれば、操作位置を1次元的に特定可能である。したがって、典型的には3点以上、好ましくは矩形の操作パネルおいて4点またはそれ以上の位置に単位機能手段を配置するが、操作パネルなどの形状や使用の態様に応じて単位機能手段の数は増減可能である。
【0168】
操作面に力学的反応を与えるモードとしては、▲1▼操作パネルを1ショットだけ横スライドさせる、▲2▼操作パネルを急に横スライドさせて操作面11を押している間はこれを保持する、▲3▼操作パネルを1ショットだけ下げる、▲4▼操作パネルを急に下げて操作面11を押している間はこれを保持する、▲5▼操作パネルを1ショットだけ上げる(図14(f)と等価)、▲6▼操作パネルを急に上げて操作面11を押している間はこれを保持する、などもあり、これらを図14の駆動モード記憶部73に記憶させておくことができる。
【0169】
これらのうち、▲1▼,▲3▼,▲5▼はパルス的な駆動信号を生成すればいが、▲2▼,▲4▼,▲6▼は直流的な駆動信号であるため、操作面11を押圧することによって圧電素子E1〜E4に生じる端子電圧ek(直流)を検出するにあたって、駆動信号を拾ってしまうことを防止する必要がある。このうち上記▲2▼,▲6▼の場合は圧電素子の変位方向が操作力による変位方向(操作面から下向き)と異なるから、駆動信号を与える端子位置と信号ekを取り出す端子位置とを異なる場所にするとともに配線も別のものにすれば、圧電素子の駆動信号と、操作力による端子電圧とを相互に分離できる。
【0170】
これに対して▲6▼の場合は駆動信号による電圧と操作力による端子電圧とが圧電素子の同じ部位に現れるため、それらを相互に区別する必要がある。これは、たとえば直流的な駆動電圧の値よりも、操作力に対する最小閾値Fh1を大きく設定することによって解決することができる。
【0171】
この発明では操作パネル10またはタッチパネル10Tと圧電素子E1〜E4との間に他の部材が介挿されていてもよい。すなわち、操作部と双方向変換機能手段との結合は直接であるか間接であるかを問わない。
【0172】
可変情報表示手段としては、液晶表示パネルに限らず、EL(エレクトロルミネッセント)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、薄型CRT、LEDアレイ、液晶シャッターとそれを照らす発光体や反射板との組合せ、などを使用することもできる。
【0173】
固定表示手段を用いる場合も、記銘板ではなく、紙やシートを貼り付けてもよい。
【0174】
情報表示面を持たない操作入力装置としてこの発明を実施する場合において、第1実施形態のように複数の単位機能手段を2次元的に分散配置し、それらからの各出力に基づいて操作位置を検出するような機能を持たせてもよい。このような操作入力装置は、たとえば携帯型パーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)のポインティングデバイスの1種であるスライディングパッドとして利用することができる。このような場合の操作面上の指の動きは、パソコンの液晶ディスプレイなどの画面上のカーソルの動きとして視認できるため、操作入力装置自身が表示機能を持たなくてもよいわけである。
【0175】
また、このような場合に操作力の閾値を複数設定しておき、最小閾値〜最大閾値の範囲内の操作力の場合はカーソルの移動指令として取り込み、また最大閾値以上の操作力の場合はマウスのクリックと同じ操作として取り込むようにすることもできる。このようにすれば、ノート型パソコンの本体上にクリック用のボタンを別途に設ける必要がなく、またクリック用ボタンを別途に設けた場合にも、スライディングパッドだけで容易にクリック操作もできることになる。
【0176】
さらに、この発明を操作の有無の検出だけに使用する場合の機能手段や、操作位置の検出だけに適用する場合の単位機能手段としては、導電ゴムやロードセルなどを利用することも可能である。
【0177】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項9の発明によれば、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な双方向機能手段を利用することにより、操作面に加えられた操作力を検知できるとともに、操作信号に応答して双方向機能手段に電気的駆動信号を与えることにより操作面が力学的に作動し、操作者に操作感を与えることができる。
【0178】
このため、操作手段が実質的な押し込みストロークを持たなくても確実な操作感を与えることができる。この操作感は触覚的なものであり、視覚や聴覚を利用しないため、周囲に騒音がある場合や周囲が暗い場合でも知覚可能である。視覚障害者や聴覚障害者においても明確に操作面の力学的反応を知覚可能である。
【0179】
また、操作力の検知と操作面の力学作用とをひとつの手段で実現できるため、情報表示面や操作面の付近の部品点数を減少させたシンプルな情報表示装置となる。
【0180】
また、操作信号が所定の閾値を越えるときに双方向機能手段に駆動信号を与えるようにしているため、微少な押圧力だけでは駆動信号は発生せず、なぞり操作が可能になり、目的の操作領域で実際に押圧操作を行うまでは装置側が誤った反応を示さない。
さらに、双方向機能手段を構成する複数の単位機能手段によって操作面上の操作位置を表現した位置信号を生成することが可能であり、操作面上の操作位置を特定するために他の手段を追加する必要がない。
そして、操作位置によって操作力の閾値が変更されるため、押圧操作した位置に応じて感度を変化させることができ、操作感を多彩なものとすることができる。
【0181】
請求項2の発明によれば、操作信号の大きさに応じて駆動信号のモードを変更するため、操作感を多彩なものとすることができる。
【0183】
請求項3の発明によれば、3以上の単位機能手段によって平面的な操作面上の操作位置を検出可能である。
【0184】
特に、請求項4の発明によれば、利用範囲が広い矩形の操作面を使用して、その操作面上の操作位置を検出可能である。
【0187】
請求項5の発明によれば、操作位置によって駆動信号のモードが変更されるため、やはり操作感を多彩なものとすることができる。
【0188】
請求項6の発明によれば、操作力が所定の閾値を越えるときに位置信号を実質的に有効にするため、なぞり操作によって誤入力がなされることはない。
【0189】
請求項7の発明によれば、操作力の検出や操作面への力学的作用を与えるための機能手段を圧電素子で構成するため、装置を小型化しやすいとともに高精度で操作力の検出が可能になる。
【0190】
請求項8の発明によれば、上記の情報表示装置をハウジングに収容して可搬型としているため、情報表示面を有効に利用しつつ十分な操作感を与えることができる。
【0191】
請求項9の発明によれば、可搬型の情報表示装置において情報表示面の表示内容に応じた操作を受け付ける1または複数の操作スイッチをハウジングの主面以外の面に設けているため、ハウジングの主面の多くの部分を情報表示面およびそれと重なった操作面に利用することができる。
【0192】
そして、その操作面においても操作入力が可能であるため、ハウジングの主面を有効に利用しつつ、主面以外の操作スイッチとあわせて種々の操作入力が可能となる。
【0194】
請求項10の発明によれば、上記の発明の基本原理を拡張して操作入力装置が構成されており、ストロークなしで確実な操作感が得られるとともに、部品点数も少ない操作入力装置となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の情報表示装置100を組み込んだシステム例を示す図である。
【図2】図1の情報表示装置100の外観図である。
【図3】図2のIII−III断面のうち表示操作部DPに相当する部分を示す一部省略断面図である。
【図4】図4は図3のIV方向から見た透視平面図である。
【図5】押圧した操作領域を圧電素子を用いて検知する原理を説明するための一般的モデル図である。
【図6】第1実施形態において押圧した操作領域を圧電素子を用いて検知する原理を説明するためのモデル図である。
【図7】第1実施形態における制御回路部CTのブロック図である。
【図8】演算部51の内部ブロック図である。
【図9】操作領域の頂点座標の説明図である。
【図10】比較判定部52aの内部ブロック図である。
【図11】操作力区分F0〜F4の説明図である。
【図12】操作力判定部54の内部ブロック図である。
【図13】駆動モード選択部72の内部ブロック図である。
【図14】駆動モード記憶部73に記憶されている種々の振動モードを模式的に示す図である。
【図15】この発明の第2実施形態である情報表示装置の表示操作部DPに相当する部分を示す一部省略断面図である。
【図16】図15の表示操作部DPを利用する場合の制御回路部CTの構成図である。
【図17】この発明の第3実施形態にかかる情報表示装置200の外観斜視図である。
【図18】情報表示装置200の正面図である。
【図19】情報表示装置200の背面図である。
【図20】この発明の情報表示装置として利用可能な他の例を示す図である。
【図21】図20と類似の使用例を示す図である。
【図22】図20の装置における機能を実現するための部分ブロック図である。
【図23】圧電フィルム310を利用した例を示す部分図である。
【図24】この発明の操作入力装置の例としてのスイッチを示す断面図である。
【符号の説明】
E1〜E4 圧電素子(単位機能手段)
ek k番目の圧電素子の端子電圧
R1〜R7 操作領域
P(x,y) 操作位置
R 操作中の領域
F 操作力
SF 操作力信号
SP 操作位置信号
FC 操作有効信号
FD 操作力判定信号
G ゲート信号
V 駆動モードのパラメータ信号
F1〜F4 操作力区間
Fh1〜Fh4 操作力閾値
Fh1 操作力の最小閾値
DP 表示操作部
CT 制御回路部
MS ハウジングの主面
10 操作パネル
10T タッチパネル
11 操作面
20 液晶表示パネル
21 表示面(情報表示面)
30 双方向変換機能手段
51 演算部
52 領域判定部
54 操作力判定部(操作信号判定手段)
56 ゲート回路
57 論理積回路
60 情報処理部
72 振動モード選択部
73 振動モード記憶部
75 圧電素子駆動部
100,200 情報表示装置
101,201 ハウジング
Claims (10)
- 情報表示装置であって、
(a) 情報を可変に表示可能な情報表示面と、
(b) 所定の操作面を有し、前記情報表示面上に配置された透明または半透明の操作部と、
(c) 前記操作部と結合し、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な複数の単位機能手段を備える双方向機能手段と、
(d) 前記操作面に与えられた操作力によって前記双方向機能手段から発生する電気信号を操作信号として取出す操作信号取出し手段と、
(e) 前記複数の単位機能手段から発生する複数の電気信号に基づいて、前記操作面上の操作位置を表現した位置信号を生成する位置信号発生手段と、
(f) 前記操作信号に応答して前記双方向機能手段に電気的な駆動信号を送出する駆動制御手段と、
を備え、
前記駆動信号によって前記双方向機能手段で生ずる力学的反応が前記操作面に伝達されて操作者の触感として感得されるとともに、
前記駆動制御手段が、
(e-1) 前記操作信号と所定の閾値とを比較し、前記操作信号が前記閾値を越えるときに電気的な駆動信号を前記双方向機能手段に送出する操作信号判定手段と、
(e-2) 前記操作面において前記操作位置が属する領域ごとに前記閾値を可変に保持する閾値保持手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。 - 請求項1の情報表示装置であって、
前記操作信号判定手段は、前記操作信号の大きさに応じて前記駆動信号のモードを変更することを特徴とする情報表示装置。 - 請求項1または請求項2の情報表示装置であって、
前記複数の単位機能手段として、2次元的に分散配置された3以上の単位機能手段を有することを特徴とする情報表示装置。 - 請求項3の情報表示装置であって、
前記操作面は略矩形面であり、
前記複数の単位機能手段として、前記略矩形面のほぼ4隅に配置された4個の単位機能手段を有することを特徴とする情報表示装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかの情報表示装置であって、
前記駆動制御手段は、前記位置信号に応じて前記駆動信号のモードを変更することを特徴とする情報表示装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかの情報表示装置であって、
(g) 前記操作信号が前記閾値を越えるときに前記位置信号の発生を所定の情報処理手段に伝達する論理ゲート手段、
をさらに備えることを特徴とする情報表示装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかの情報表示装置であって、
前記双方向機能手段は、圧電素子を含むことを特徴とする情報表示装置。 - 所定の主面を有する携帯可能なハウジングに収容され、操作面が前記主面に露出して可搬型とされた請求項1ないし請求項7のいずれかの情報表示装置。
- 請求項8の情報表示装置であって、
前記ハウジングの前記主面以外の面に固定的に配置され、前記表示面の表示内容に応じた操作を受け付ける1または複数の操作スイッチ、
をさらに備えることを特徴とする情報表示装置。 - 操作入力装置であって、
(a) 所定の操作面を有する操作部と、
(b) 前記操作部と結合し、力学的作用と電気信号とを双方向で変換可能な複数の単位 機能手段を備える双方向機能手段と、
(c) 前記操作面に与えられた操作力によって前記双方向機能手段から発生する電気信号を操作信号として取出す操作信号取出し手段と、
(d) 前記複数の単位機能手段から発生する複数の電気信号に基づいて、前記操作面上の操作位置を表現した位置信号を生成する位置信号発生手段と、
(e) 前記操作信号に応答して前記双方向機能手段に電気的な駆動信号を送出する駆動制御手段と、
を備え、
前記駆動信号によって前記双方向機能手段で生ずる力学的反応が前記操作面に伝達されて操作者の触感として感得されるとともに、
前記駆動制御手段が、
(e-1) 前記操作信号と所定の閾値とを比較し、前記操作信号が前記閾値を越えるときに電気的な駆動信号を前記双方向機能手段に送出する操作信号判定手段と、
(e-2) 前記操作面において前記操作位置が属する領域ごとに前記閾値を可変に保持する閾値保持手段と、
を有することを特徴とする操作入力装置。
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