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JP3994165B2 - トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び方法 - Google Patents
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トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び方法に関し、特に、低雑音かつ広帯域特性についての最適解化された2個の半波長のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び方法に関する。
超伝導体−絶縁体−超伝導体のサンドイッチ構造(SIS構造)を有するトンネル接合(SIS接合)は、構造上大きな静電容量を持ち、単体では高周波信号を短絡してしまう。従って、入力信号をSIS接合に効率よく結合させるためには、接合サイズを小さくし、更に接合容量を除去するための同調回路を集積化する必要がある。このような同調回路では、原理的に、同調できる比帯域幅Δf/f0 がSIS接合の1/ωCJ N で制限される。ここで、ωは角周波数、CJ はSIS接合の静電容量、RN は正常抵抗である。従って、比帯域として20%を確保するためには、その中心周波数f0 においてωCJ N 積の値が5程度であることが必要になる。ωCJ N 積はSIS接合の臨界電流密度JC に強く依存しており、JC =ωCS C N /(ωCJ N )で関係付けられる。ここで、CS はSIS接合の単位面積当たりの静電容量、IC は臨界電流である。例えば、単位面積当たりの接合容量を100fF/μm2 と仮定すると、ALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)の最も高い周波数帯であるBand10(789〜950GHz)では、Nb接合を用いると約20kA/cm2 、NbN接合を用いると約40kA/cm2 の高臨界電流密度が必要になる。
現在のSIS接合製作技術では、接合の臨界電流密度が高くなるほど、接合の電気的特性が劣化する傾向にあり、サブギャップリーク電流などにより雑音温度の増大をもたらす原因となる。更に、Band10のような波長が極端に短い超高周波領域では同調回路も短くなり、従来のままの設計手法によるスケールダウンは困難になり、接合サイズもサブμm2 程度にする必要があるため、低雑音かつ広帯域特性を有するSIS接合素子を用いたミクサの実現は困難であった。
そこで、本発明者は、テラヘルツ帯において比較的大きなSIS接合を用いた同調回路として、SIS接合を分布定数回路として扱い、細長い接合で共振器を構成することによって、接合自身で容易に接合容量を同調できるSISミクサを提案している。しかし、本発明者の検討によれば、このようなSISミクサにおいて、動作帯域は従来と同様にほぼ1/ωCJ N で制限され、広帯域動作には依然として高臨界電流密度のSIS接合が必要であった。そこで、本発明者は、更に、分布定数型トンネル接合の性質に着目し、複数の共振回路を用いることによって、1/ωCJ N よりも広い比帯域を得ることができるSISミクサを提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−218415号公報
前述のように、本発明者は、分布定数型トンネル接合の性質に着目し、複数の共振回路を用いることによって1/ωCJ N よりも広い比帯域を得ることができるSISミクサについて提案している。しかし、本発明者の検討によれば、このようなSISミクサの設計は、設計者の経験に依っている。従って、設計に習熟した人間でも、経験に基づいて、最適に近いであろうと自分が予想したおよその数値で設計しているに過ぎなかった。このため、設計結果が最適な設計値(最適解)となっているとは限らなかった。また、反射損失等の特性を種々変更しようとすると、その設計の負担が極めて大きく、また、所望の特性が思うように実現できなかった。
本発明は、低雑音かつ広帯域特性について最適化された同調回路を設計することが可能なトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、低雑音かつ広帯域特性について最適化された同調回路を設計することが可能なトンネル接合素子を用いた同調回路の設計方法を提供することを目的とする。
本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置は、 信号源における反射損失と比帯域とに応じて定められた回路パラメータを格納する回路パラメータテーブルと、前記回路パラメータテーブルを作成するテーブル作成部と、入力された前記信号源における反射損失と比帯域とを用いて前記回路パラメータテーブルを参照して、対応する回路パラメータを得る回路パラメータ読出部とを備える。前記テーブル作成部は、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる処理対象回路について、前記2個のトンネル接合素子及びマイクロストリップ線路を純抵抗と無損失伝送線路とで置換し、前記信号源に近いトンネル接合素子の純抵抗を前記信号源側に移動し、前記2個のトンネル接合素子の純抵抗を1として回路定数を規格化した上で、前記信号源に接続され前記純抵抗と異なるインピーダンスを有する入力部、前記信号源側に移動された純抵抗、無損失伝送線路からなる3段バンドパスフィルターに分割して得た簡易回路モデルについて、当該信号源における反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求め、前記3段バンドパスフィルターについて、前記最大値と前記入力された比帯域とに基づいて、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるように、その回路パラメータを求め、前記回路パラメータを前記信号源における反射損失と比帯域とに応じて格納することにより、前記回路パラメータテーブルを作成する
本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計方法は、トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置であって、信号源における反射損失を用いて反射係数の最大値を算出する反射係数演算部と、前記最大値と比帯域とを用いて回路パラメータを求める回路パラメータ演算部とを備える設計装置において実行される前記トンネル接合素子を用いた同調回路の設計方法である。前記反射係数演算部が、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる処理対象回路について、前記2個のトンネル接合素子及びマイクロストリップ線路を純抵抗と無損失伝送線路とで置換し、前記信号源に近いトンネル接合素子の純抵抗を前記信号源側に移動し、前記2個のトンネル接合素子の純抵抗を1として回路定数を規格化した上で、前記信号源に接続され前記純抵抗と異なるインピーダンスを有する入力部、前記信号源側に移動された純抵抗、無損失伝送線路からなる3段バンドパスフィルターに分割して得た簡易回路モデルを読み出す。前記反射係数演算部が、記信号源における反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記読み出された簡易回路モデルにおける前記3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求める。前記回路パラメータ演算部が、前記読み出された簡易回路モデルにおける前記3段バンドパスフィルターについて、前記最大値と前記比帯域とに基づいて、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるように、その回路パラメータを求める。
本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び設計方法によれば、設計者は信号源における反射損失と比帯域とを入力するだけで、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる同調回路を、低雑音かつ広帯域特性を得られるような最適解、即ち、当該反射損失と比帯域とを実現する最適な回路パラメータを有するように、設計することができる。従って、設計者の経験に依らずに設計することができ、設計に習熟していない人間でも、設計結果として最適な設計値(最適解)のトンネル接合素子を用いた同調回路を設計することができ、また、反射損失等の特性を容易に変更して所望の特性を実現することができる。
(設計原理)
最初に、本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び設計方法において用いられる原理について、図1及び図2を参照して説明する。
トンネル接合素子の中で特に細長い構造を持つSIS接合は、図1(a)に示すように、伝送線路パラメータを用いて表すことができる。これは、細長い構造を持つSIS接合は、マイクロストリップ線路を構成するため、周知のように、準粒子トンネル電流による損失を有する伝送線路として扱うことができるためである。図1(a)において、SIS接合の特性インピーダンスをZJ 、長さをdJ 、伝搬定数をγJ =αJ +jβJ とする。αJ は前記損失による減衰定数、βJ は位相定数である。
この伝送線路が開放端であるとすると、その入力インピーダンスZinは、
in=ZJ coth(γJ J ) ・・(1)式
となる。もし、この伝送線路が、
sin(αJ J )≒αJ J ・・(2)式
を満たすような低損失な線路であるならば、(1)式は、
in=ZJ ×(ZJ /αJ J ・cos(βJ J )+jZJ ・sin(βJ J ))/(ZJ ・cos(βJ J )+jZJ /αJ J ・sin(βJ J ))・・(3)式
のように、書き直すことができる。
この(3)式は、図1(b)に示す回路の入力インピーダンスを表す。従って、前述の条件の下では、図1(a)に示す開放端の分布定数型SIS接合は、図1(b)に示す無損失伝送線路(即ち、αJ =0の線路)の終端に純抵抗負荷ZJ /αJ J を持つ回路と等価であると言える。以上から、分布定数型SIS接合のリアクタンス周波数変動成分は、単純に純抵抗に接続された無損失伝送線路によるものであると考えて良い。
このようなリアクタンス周波数変動成分を効率よく同調する方法としては、半波長バンドパスフィルター構造の利用が考えられる。そして、通常、半波長バンドパスフィルターは、低インピーダンス線路と高インピーダンス線路で構成される。そこで、低インピーダンス線路にはSIS接合を割り当て、高インピーダンス線路にはマイクロストリップ線路を割り当てる。そして、このようなフィルターの設計には、周知のフィルター設計理論、例えばチェビシェフ理論を採用することができる。チェビシェフ理論は広帯域インピーダンス整合回路と同様であるため、周知のように、フィルター回路構造によって広帯域にインピーダンス特性を制御することができ、本発明のフィルター構造に適している(R. E. Collin: Foundations for Microwave Engineering (McGrow-Hill, New York, 1992) 2nd ed.,Chap. 5, p.303 - p393.)。
(設計方法)
本発明では、処理対象回路(設計対象回路)として、即ちフィルター回路構造として、図2(a)にその素子構造を示すように、2個の半波長(長さdJ )のSIS接合素子(トンネル接合素子)とこの間を接続する半波長(長さdm 、dJ ≠dm )のマイクロストリップ線路とからなる、最も単純な3段のバンドパスフィルター構造の同調回路を設定する。このように設計する理由は後述する。このような同調回路の設計において、通常のバンドパスフィルターの設計と異なるのは、フィルター構造を構成する伝送線路の一部に損失があること、及び、それに伴って入出力インピーダンスを同一にしないことである。そこで、本発明の設計装置及び方法においては、終端負荷抵抗と異なる信号源インピーダンスZs を想定し、これと同調回路との最大反射損失とその比帯域とを設計条件として入力し、その時のSIS接合における臨界電流密度を最小にするような最適解を求める。この最適解が3段のバンドパスフィルター構造における各々のフィルター、即ち、SIS接合及びマイクロストリップ線路の特性インピーダンス(の比)である。
なお、この時、このような同調回路には、1/4波長インピーダンス整合回路を付加することによって、信号源インピーダンスを自由に制御することができる。従って、信号源インピーダンスZs の値は制限を受けない。これにより、上記最適解は自由に信号源インピーダンスZs を選択して求めることができる。
前述のように、このような同調回路の一部は損失を含んでいるので、等価回路を用いて回路を簡易化すると、(2)式により、当該同調回路における分布定数型SIS接合を純抵抗と無損失伝送線路で記述する。更に、SIS接合の位相βJ J がπ付近、即ち、分布定数型SIS接合が半波長となる周波数(中心周波数)付近において、
αJ J tan(βJ J )<<1 ・・(4)式
を満たす条件下では、信号源に近いSIS接合の純抵抗部を信号源側(Zs 側)に移動することができる。即ち、図2(a)の素子構造におけるSIS接合を図1(b)の簡易等価回路で置換すると、a−a’間に接続されるはずの信号源に近いSIS接合の純抵抗部を、信号源側(Zs 側)に移動することができる。従って、図2(a)に示す回路を図2(b)に示す回路に書き直すことができる。
次に、終端負荷抵抗RL で回路定数を規格化し、図2(c)のように回路を3つに分割して考える。この図2(c)の回路を簡易回路モデルと言うこととする。簡易回路モデルにおいて、a−a’から負荷側は無損失伝送線路から成る通常の3段バンドパスフィルター構造となる。このフィルター部分はチェビシェフ理論を適用して設計するが、SIS接合の臨界電流密度を最小にする条件に従う必要がある。
即ち、終端負荷抵抗RL 及びa−a’に接続している半波長線路の規格化した特性インピーダンスはαJ J となる。αJ は減衰定数であるため、SIS接合の臨界電流密度が低いほど規格化した特性インピーダンスは低い値をとる。当該線路が(2)式を満たす場合、αJ J <<1であるので、従って、SIS接合の臨界電流密度が低い伝送線路ほど1Ωである規格化終端負荷抵抗との比が大きくなる。フィルター理論に依れば、周知のように、この比が大きくなるほどフィルター特性の最大反射係数として大きな値をとる(前述のR. E. Collinの論文)。従ってフィルター部分(a−a’から負荷側(右側)の回路)に対する信号源インピーダンスを1Ωとした場合の回路の反射係数をρと置いたとき、このρが与えられた条件下で最大の値を取るようにすれば、最小臨界電流密度を得る条件となる。
この解を求めるために、まずρを用いて同調回路のインピーダンスを記述する。a−a’から負荷側の入力インピーダンスをZf とすると、ρとの関係式は周知のように、
ρ=|(1−Zf )/(1+Zf )| ・・(5)式
となる。これからZf はρを用いて表すと、
f =(1+ρ)/(1−ρ)又はZf =(1−ρ)/(1+ρ) ・・(6)式
となる。同調回路の入力インピーダンスZinは、図2に示すように、Zf に1Ωが並列に接続されているので、
in=(1±ρ)/2 ・・(7)式
となる。いま、信号源と同調回路との反射係数をあるρs の値以下にするよう設計することを考えると、RL で規格化した信号源インピーダンスZs ’を用いてその関係式を記述すると、
ρs ≦|(Zs ’−Zin)/(Zs ’+Zin)| ・・(8)式
が得られる。従って、ρはZs ’の関数となり、ρを最大にするようなZs ’が求まることになる。
(設計対象)
以上に述べた設計原理を利用するために、本発明では、設計対象である同調回路として、図3に示す2個の半波長(dJ )のSIS接合素子J1、J2とこの間を接続する半波長(dm )のマイクロストリップ線路Mとからなる同調回路を設定する。図3(a)は同調回路の平面図であり、図3(b)は同調回路の断面図であり、図3(a)における3b−3b切断線に沿う断面を示す。図3(a)は図2(a)に対応する図である。
2個のSIS接合J1、J2を用いる理由は以下の通りである。即ち、前述のように、複数のSIS接合を用いることによって1/ωCJ N よりも広い十分な比帯域を得ることができる。しかし、一方で、3個以上のSIS接合素子を用いると、同調には不要なジョセフソン電流を磁場を印加して消去する場合に、SIS接合素子の間で相互に打ち消し合うことができない。2個であれば、同一形状のSIS接合を用いることにより、確実にジョセフソン電流を相互に打ち消し合うことができる。従って、本発明の2個のSIS接合素子J1、J2は同一形状である。SIS接合J1、J2及びマイクロストリップ線路Mを半波長とする理由は、前述のように、半波長となる周波数付近において、(4)式を利用して、信号源に近いSIS接合J1の純抵抗部を信号源側(Zs 側)に移動する近似を利用するからである。
2個のSIS接合素子J1、J2は、前述のように準粒子トンネル電流による損失を有する伝送線路として扱うために、かつ、1/ωCJ N よりも広い十分な比帯域を得るために、細長い形状とされる。ここで、細長いとは、単一の伝搬モードを維持しうる形状であることを意味する。この例における伝搬モードはTEMモードであるので、他の伝搬モードが生じないように、SIS接合素子J1、J2の長さdJ が半波長であるのに対して、その幅(dJ に直交する方向の寸法)が例えば1/6波長以下とされる。
SIS接合素子(トンネル接合素子)J1、J2は、図3(b)に示すように、超電導体からなる上部電極(S)及び下部電極(S)と、これらの間に形成される絶縁膜(I)とからなるトンネル接合からなる。マイクロストリップ線路Mは、上部線路と下部線路(及びその層間絶縁膜)とからなる。そして、SIS接合素子の上部電極及び下部電極と、マイクロストリップ線路の上部線路及び下部線路とは、各々、同一の層からなる。
この例では、SIS接合素子J1、J2の下部電極とマイクロストリップ線路Mの下部線路は、超伝導体である第1NbN(窒化ニオブ)層102からなる。第1NbN層102は、絶縁体である単結晶MgO基板101上にエピタキシャル成長により200nmの厚さに形成されたグランド電極(グランドプレーン)である。グランド電極102の幅は、図3(a)に示すように、SIS接合素子J1、J2及びマイクロストリップ線路Mの幅に比べて十分に(5〜10倍程度)広くされる。従って、マイクロストリップ線路Mはコプレナー導波路となる。第1NbN層102の上には、エピタキシャル成長により200nmの厚さに形成した層間絶縁膜であるMgO膜103が形成される。MgO膜103にトンネル部分の開口を形成した後、露出した第1NbN層102の上に、MgO膜からなるトンネル絶縁膜104がエピタキシャル成長により極めて薄く(例えば、1nm)形成される。SIS接合素子J1、J2の上部電極とマイクロストリップ線路Mの上部線路は、超伝導体である第2NbN層105からなる。第2NbN層105は、MgO層間膜103上にエピタキシャル成長により400nmの厚さに形成した配線及び電極である。SIS接合(トンネル接合)J1、J2はNbN/MgO/NbNからなる。従って、全NbN同調回路である。
(設計装置)
図4はトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置構成図であり、本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置の構成を示す。
設計装置1は、テーブル作成部2、回路パラメータテーブル3、回路パラメータ読出部4、デバイス設計部5からなる。テーブル作成部2は、反射係数演算部21と回路パラメータ演算部22とからなり、回路パラメータテーブル3を作成する。デバイス設計部5は、回路パラメータ読出部4により読み出された回路パラメータと入力れた設計パラメータとを用いて、本発明の設計対象回路(同調回路)を構成するデバイスを設計する。設計装置1はコンピュータからなり、テーブル作成部2、回路パラメータ読出部4及びデバイス設計部5は主メモリ(図示せず)上に存在する当該処理プログラムをCPU(図示せず)上で実行することにより実現される。
反射係数演算部21は、信号源における反射損失を用いて、所定の場合における反射係数の最大値を算出し、回路パラメータ演算部22に送る。回路パラメータ演算部22は、この算出された反射係数の最大値と、比帯域とを用いて、本発明において想定された処理対象回路についての回路パラメータ(フィルター部分におけるインピーダンスの比)を算出し、これを回路パラメータテーブル3に格納する。回路パラメータテーブル3は、信号源における反射損失と比帯域とに応じて定められた回路パラメータを格納する。信号源における反射損失は、実用的な範囲、例えば−10dBを中心に0〜−20dB程度の範囲で「1dB」刻みとされる。比帯域は、実用的な範囲、例えば20%を中心に10〜30%程度の範囲で「1%」刻みとされる。
回路パラメータテーブル3は、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる処理対象回路(同調回路)の簡易回路モデルについての回路パラメータを格納する。簡易回路モデルは、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる回路を、前記2個のトンネル接合素子及びマイクロストリップ線路を純抵抗と無損失伝送線路とで置換し、前記信号源に近いトンネル接合素子の純抵抗を前記信号源側に移動し、前記2個のトンネル接合素子の純抵抗を1として回路定数を規格化した上で、前記信号源に接続され前記純抵抗と異なるインピーダンスを有する入力部、前記信号源側に移動された純抵抗、無損失伝送線路からなる3段バンドパスフィルターに分割して得る。簡易回路モデルについての回路パラメータは、当該信号源における反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求め、前記3段バンドパスフィルターについて、前記最大値と前記入力された比帯域とに基づいて、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるようにして求める。求めた回路パラメータは、前記信号源における反射損失と比帯域とに応じて、回路パラメータテーブル3に格納する。
テーブル作成部2は省略しても良い。例えば、他の設計装置1(のテーブル作成部2)によって得た回路パラメータテーブル3を格納したCD−ROM等の媒体から読み込むことにより、流用しても良い。回路パラメータテーブル3は、テーブル作成部2によって作成されたものでなくても良く、例えば本発明の原理に従って手計算で回路パラメータを算出して得たものであっても良い。回路パラメータテーブル3は省略しても良い。例えば、テーブル作成部2が実行する処理と同様の処理をその都度実行して、入力された反射損失及び比帯域に対応する回路パラメータを算出するようにしても良い。
回路パラメータ読出部4は、入力された信号源における反射損失と比帯域とを用いて回路パラメータテーブル3を参照して、対応する回路パラメータを得て(読み出して)、デバイス設計部5へ送る。デバイス設計部5は、入力された設計パラメータと当該回路パラメータを用いて、本発明において想定された処理対象回路を設計して、その結果(設計値)を出力する。
図5(a)は、トンネル接合素子を用いた同調回路の設計処理フローであり、本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置における設計方法の一例を示す。
回路パラメータ読出部4は、信号源における反射損失と比帯域とが入力されると(ステップS1)、当該入力された反射損失と比帯域とを用いて回路パラメータテーブル3を参照して、これらに対応する回路パラメータ(インピーダンス比)を読み出し、これをデバイス設計部5に送る(ステップS2)。デバイス設計部5は、設計パラメータが入力されると(ステップS3)、これと回路パラメータ読出部4からの回路パラメータとを用いて、想定されている処理対象回路、即ち、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる同調回路のデバイスを設計する。(ステップS4)。
図5(b)は、トンネル接合素子を用いた同調回路の設計処理フローであり、特に、回路パラメータテーブル3を省略した場合における本発明のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置における設計方法の一例を示す。即ち、反射損失及び比帯域の入力に応じてその都度回路パラメータを算出する場合の処理フローであり、図5(a)のステップS2においてこれに代えて実行される。
反射係数演算部(に相当する処理部、以下同じ)21は、信号源における反射損失と比帯域はステップS1において入力されているので、簡易回路モデルを読み出して(ステップS11)、これについて、入力された信号源における反射損失に基づいて求めた信号源における反射係数に基づいて、3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求め(ステップS12)、回路パラメータ演算部(に相当する処理部、以下同じ)22に送る。回路パラメータ演算部22は、3段バンドパスフィルターについて、この最大値と入力された比帯域とに基づいて、3段バンドパスフィルター(フィルター部分)を設計する(ステップS13)。即ち、回路パラメータ演算部22は、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるように、その回路パラメータを求める。換言すれば、当該フィルター部分についてのインピーダンス比を算出し、これ(設計値)を回路パラメータとして、回路パラメータ読出部4又はデバイス設計部5(この場合、回路パラメータ読出部4は省略)に出力する(ステップS14)。この後,ステップS3及びS4が実行される。
図6は、回路パラメータテーブルの作成処理フローであり、本発明の設計装置における回路パラメータテーブルの作成方法の一例を示す。
テーブル作成部2は、簡易回路モデルを読み出して(ステップS21)、信号源における反射損失の初期値、最終値、刻みが入力され、比帯域の初期値、最終値、刻みが入力されると(ステップS22)、これらを反射係数演算部21及び回路パラメータ演算部22に送る。回路パラメータ演算部22は入力された比帯域の初期値(例えば、10%)を比帯域の値として設定し(ステップS23)、反射係数演算部21は入力された反射損失の初期値(例えば、0dB)を反射損失の値として設定する(ステップS24)。この後、反射係数演算部21は、簡易回路モデルについて、設定された反射損失に基づいて求めた反射係数からその最大値を算出し(ステップS25)、回路パラメータ演算部22に送る。回路パラメータ演算部22は、この最大値と、設定された比帯域とから3段バンドパスフィルター(フィルター部分)を設計し、即ち、回路パラメータ(当該フィルター部分についてのインピーダンス比)を算出し(ステップS26)、当該設計値を回路パラメータとして回路パラメータテーブル3の該当箇所に格納する(ステップS27)。
この後、反射係数演算部21は、現在の反射損失の値を1刻み(例えば、−1dB)分だけ更新し(ステップS28)、更新後の反射損失の値が当該最終値(例えば、−20dB)を越えているか否かを調べる(ステップS29)。越えていない場合、ステップS25以下を繰り返す。越えている場合、反射係数演算部21は、その旨を回路パラメータ演算部22に通知する。これに応じて、回路パラメータ演算部22は、現在の比帯域の値を1刻み(例えば、1%)分だけ更新し(ステップS210)、更新後の比帯域の値が当該最終値(例えば、30%)を越えているか否かを調べる(ステップS211)。越えていない場合、ステップS24以下を繰り返す。越えている場合、処理を終了する。
(同調回路の設計)
本発明の設計装置1を用いて、同調回路に対する信号源インピーダンスとの反射損失が−10dB以下でその比帯域が20%という条件を満たす同調回路を設計した。即ち、「反射損失−10dB」及び「比帯域20%」が、設計装置1の回路パラメータ読出部4への入力である。
反射損失−10dBからρs =0.314が求まるので、(7)式及び(8)式をグラフ化すると図7のようになる。網かけを施した領域が反射係数ρの条件を満たす。ρが最大値となるのは、Zs ’=0.409のときであり、その最大値は0.575となる。この反射係数の最大値「0.575」が反射係数演算部21により求まる。
従って、終端負荷抵抗RL で回路定数を規格化した同調回路の信号源インピーダンスZs ’=0.409とすれば、同調回路との反射係数ρs =0.314以下を達成しながら、図2(c)のa−a’から負荷側のフィルター回路構造における反射係数ρを最大値0.575とすることができる。この結果から、フィルター部分の設計においてチェビシェフ理論を適用するに当たり、反射係数ρ=0.575、比帯域Δf/f0 =20%の条件でフィルター設計を行えば同調回路の最適解が得られる。即ち、「反射係数ρ=0.575」「比帯域Δf/f0 =20%」が回路パラメータ演算部22に与えられる。
回路パラメータ演算部22は、周知の広帯域チェビシェフ特性を有する半波長フィルターの設計原理(前述のR. E. Collinの論文)を適用して、回路パラメータを算出する。通常、フィルター特性は位相θと反射係数ρの関係で記述される。基本的な3段半波長チェビシェフフィルター特性は中心周波数(位相ではπ)とその前後の周波数の合計3点において反射係数が0となるように設計される。図8(a)は、最大反射係数が0.575となるようなフィルターの代表的特性を表すρ−θ特性を示す。図8(b)は、当該フィルターの回路パラメータを示す。フィルター設計は広帯域1/4波長インピーダンス整合回路の設計を基本にしており、中心の位相をπ/2として記述しているため、比帯域が40%となっている。フィルターでの位相は2θとなるため、比帯域は20%となる。
従って、図2(a)に示す同調回路の回路パラメータとして、図8(b)に示すように、RL :ZJ :Zm :Zs =1:0.12:2.69:0.41が得られる。これが回路パラメータ演算部22の算出した回路パラメータ(フィルター部分のインピーダンス比)であり、回路パラメータテーブル3に格納される値である。これらの値は、「反射損失−10dB(又は、反射係数ρの最大値0.575)」「比帯域20%」に対応する位置に格納される。従って、前述の入力「反射損失−10dB」及び「比帯域20%」に対応して、この回路パラメータが回路パラメータ読出部4により読み出すことができた。
この同調回路の周波数特性を計算すると、図9(a)に示すインピーダンス特性と、図9(b)に示す反射損失が得られる。周波数は中心周波数で規格化してある。図9から、設計通りに、信号源インピーダンスと同調回路の反射損失−10dB以下で、比帯域20%を達成しているのが判る。図9(a)のスミスチャートから判るように、信号源インピーダンスを低めに選ぶことによって、通常のチェビシェフ特性(インピーダンス軌跡の交点がチャートの中心を通る、つまり3点の周波数で反射係数が0)からはずし、その結果、図2(c)におけるρの最大値を得ていることが判る。これから、最小臨界電流密度が求まり、αJ J =0.12を満たす。しかし、実際には、SIS接合材料に依存する磁場侵入長や単位面積あたりの静電容量などにより線路内波長が異なるため、最小臨界電流密度は、実際のデバイス設計で、以下のように求めた。
(ミクサの設計)
分布定数型の2個のSIS接合からなる同調回路を有するミクサとして、入力光学系に無反射層付きMgo超半球レンズとツインスロットアンテナから成る準光学型ミクサを設計する。従って、図3は当該ミクサチップの同調回路を示す。ツインスロットアンテナ(図示せず)の給電点Pはコプレナー導波路を用いて中心に配置する(図3参照)。中心周波数を870GHzとして設計し、その付近でのアンテナインピーダンスは約65Ωとなる(例えば、J. Zmuidzinas, N. G. Ugras, D. Miller, M. Gaidis, H. G. LeDuc,“Low-noise slot antenna SIS mixers,” IEEE Trans. Appl. Supercond., vol. 5, pp. 3053-3056, 1995. /又は、M. Gaidis, H. G. LeDuc, M. Bin, D. Miller, J. A. Stern and J. Zmuidzinas, “Characterization of low-noise quasi-optical SIS mixers for the submillimeter band,” IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. 44, pp.1130-1139, 1996. )。同調回路は一方のコプレナー導波路の中心導体をグランドプレーンとして集積化される。同調回路には、アンテナインピーダンスと整合させるための1/4波長インピーダンストランスフォーマーTが付加される。ミクサは、前述のように、単結晶MgO基板を用いたエピタキシャルNbN/MgO/NbN技術で作製することとし、同調回路はNbN/MgO/NbNトンネル接合とNbN/MgO/NbNマイクロストリップ線路で構成される(例えば、A. Kawakami, Z. Wang, and S. Miki,“Low-loss epitaxial NbN/MgO/NbN trilayers for THz applications,” IEEE. Trans. Appl. Supercond., vol. 11, pp. 80-83, 2001. /又は、A. Kawakami, Z. Wang, and S. Miki,“Fabrication and characterization of epitaxial NbN/MgO/NbN Josephson tunnel junctions, ” J. Appl. Phys., vol. 90, pp. 4796-4799, 2001.)。
同調回路の設計は、本発明の簡易回路モデルでの解析結果を利用し、中心周波数に対して比帯域20%(174GHz)、反射損失−10dB以下で行った。設計で用いた設計パラメータを図10に示す。この設計パラメータを含む種々の設計データは、デバイス設計部5に入力されるか、予め与えられる。なお、これらの設計パラメータの値は主に実測値に基づいているが、エピタキシャルNbN/MgO/NbN接合の単位面積あたりの静電容量に関してはエピタキシャル成長のNbN/AlN/NbN接合と同じと仮定した(Z. Wang, Y. Uzawa, and A. Kawakami, “High current density NbN/AlN/NbN tunnel junctions for submillimeter wave SIS mixers,” IEEE Trans. Appl. Supercond., vol. 7, pp. 2797-2800, 1997. )。同調回路の設計に必要な超伝導マイクロストリップ線路及びSIS接合伝送線路の特性インピーダンスと伝搬定数の計算は、本発明者等による文献Y. Uzawa and Z. Wang, Studies of High Temperature Superconductor, ed. A. V. Narliker (Nova Science, Hauppauge, NY, 2002) Vol. 43, Chap. 9, p. 255.により周知であるので、これに従う。
まず、設計条件を満たすために必要なSIS接合の最低臨界電流密度の値を、本発明に従って求める。計算例として図11に示すように、中心周波数870GHzにおいて幅1μmを持つSIS伝送線路のαJ J =0.12の値を臨界電流密度に対してプロットした。この図から、αJ J =0.12を満たす臨界電流密度として約16kA/cm2 (CS =110fF/μm2 )が得られる。従来の設計手法による値40kA/cm2 と比較すると、半分以下とすることができる。
本発明により求めた回路パラメータ(特性インピーダンス比)に近くなるように設計した回路の概略と、アンテナインピーダンスを一定値の65Ωとしたときの反射損失特性を図12に示す。図12は、また、回路の各点から負荷側を見たときのインピーダンス軌跡も示す。これらは65Ωで規格化されている。本発明の設計原理の通りに、終端に置かれた半波長接合の周波数依存性をもつリアクタンス成分を、同調回路によって良く補償していることが判る。なお、同調回路に1/4波長インピーダンストランスフォーマーT(図3において同じ)を付加したことにより、比帯域は設計値20%以上の値が得られた。従来の設計手法の同調回路と比較するために、同じ臨界電流密度で2接合同調回路と合計の接合長が同じとなる1/4波長インピーダンストランスフォーマーT付きの「全波長」接合の反射損失特性を、図12に破線で示す。これから、破線で示される比帯域は大幅に狭く、本発明による同調回路が臨界電流密度を低くするのに有効であることが判る。
以上説明したように、本発明によれば、トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置及び設計方法において、信号源における反射損失と比帯域とを入力するだけで、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる同調回路を、低雑音かつ広帯域特性を得られるような最適解を有するように、設計することができる。従って、設計者の経験に依らずに設計することができ、設計に習熟していない人間でも、設計結果として最適な設計値(最適解)のトンネル接合素子を用いた同調回路を設計することができ、また、反射損失等の特性を容易に変更して所望の特性を実現することができる。
トンネル接合素子を用いた同調回路の設計原理説明図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計原理説明図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路を示す。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置を示す。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計処理フローを示す。 回路パラメータテーブルの作成処理フローを示す。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計例を示す図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計例を示す図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計例を示す図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計パラメータを示す図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計例を示す図である。 トンネル接合素子を用いた同調回路の設計例を示す図である。
符号の説明
1 設計装置
2 テーブル作成部
3 回路パラメータテーブル
4 回路パラメータ読出部
5 デバイス設計部
21 反射係数演算部
22 回路パラメータ演算部
101 単結晶MgO基板
102 第1NbN層
103 MgO膜
104 トンネル絶縁膜
105 第2NbN層

Claims (4)

  1. 信号源における反射損失と比帯域とに応じて定められた回路パラメータを格納する回路パラメータテーブルと、
    前記回路パラメータテーブルを作成するテーブル作成部と、
    入力された前記信号源における反射損失と比帯域とを用いて前記回路パラメータテーブルを参照して、対応する回路パラメータを得る回路パラメータ読出部とを備え、
    前記テーブル作成部が、
    2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる処理対象回路について、前記2個のトンネル接合素子及びマイクロストリップ線路を純抵抗と無損失伝送線路とで置換し、前記信号源に近いトンネル接合素子の純抵抗を前記信号源側に移動し、前記2個のトンネル接合素子の純抵抗を1として回路定数を規格化した上で、前記信号源に接続され前記純抵抗と異なるインピーダンスを有する入力部、前記信号源側に移動された純抵抗、無損失伝送線路からなる3段バンドパスフィルターに分割して得た簡易回路モデルについて、
    当該信号源における反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求め、
    前記3段バンドパスフィルターについて、前記最大値と前記入力された比帯域とに基づいて、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるように、その回路パラメータを求め、
    前記回路パラメータを前記信号源における反射損失と比帯域とに応じて格納することにより、前記回路パラメータテーブルを作成する
    ことを特徴とするトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置。
  2. 当該設計装置が、更に、
    前記回路パラメータ読出部により得た回路パラメータと入力された設計パラメータとを用いて、前記処理対象回路である同調回路を設計するデバイス設計部を備え、
    前記デバイス設計部が、前記入力された反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記3段バンドパスフィルターの反射係数が最大値をとる場合における前記信号源のインピーダンスを求め、
    前記デバイス設計部が、前記信号源と前記信号源に近いトンネル接合素子との間を、インピーダンス整合回路として働く1/4波長のマイクロストリップ線路で接続することにより、前記信号源のインピーダンスを調整する
    ことを特徴とする請求項1記載のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置。
  3. 前記トンネル接合素子は、上部電極と下部電極とこれらの間に形成されるトンネル接合とからなり、
    前記マイクロストリップ線路は、上部線路と下部線路とからなり、
    前記トンネル接合素子の上部電極及び下部電極と、前記マイクロストリップ線路の上部線路及び下部線路とは、各々、同一の層からなる
    ことを特徴とする請求項1記載のトンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置。
  4. トンネル接合素子を用いた同調回路の設計装置であって、信号源における反射損失を用いて反射係数の最大値を算出する反射係数演算部と、前記最大値と比帯域とを用いて回路パラメータを求める回路パラメータ演算部とを備える設計装置において実行される前記トンネル接合素子を用いた同調回路の設計方法において、
    前記反射係数演算部が、2個の半波長のトンネル接合素子とこの間を接続する半波長のマイクロストリップ線路とからなる処理対象回路について、前記2個のトンネル接合素子及びマイクロストリップ線路を純抵抗と無損失伝送線路とで置換し、前記信号源に近いトンネル接合素子の純抵抗を前記信号源側に移動し、前記2個のトンネル接合素子の純抵抗を1として回路定数を規格化した上で、前記信号源に接続され前記純抵抗と異なるインピーダンスを有する入力部、前記信号源側に移動された純抵抗、無損失伝送線路からなる3段バンドパスフィルターに分割して得た簡易回路モデルを読み出し
    前記反射係数演算部が、記信号源における反射損失に基づいて求めた前記信号源における反射係数に基づいて、前記読み出された簡易回路モデルにおける前記3段バンドパスフィルターの反射係数の最大値を求め、
    前記回路パラメータ演算部が、前記読み出された簡易回路モデルにおける前記3段バンドパスフィルターについて、前記最大値と前記比帯域とに基づいて、中心周波数及びその前後の所定の周波数において反射係数が前記最大値以下となるように、その回路パラメータを求める
    ことを特徴とするトンネル接合素子を用いた同調回路の設計方法。
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