JP4026528B2 - ステーブクーラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、高炉等の冶金炉において炉体の保護や炉命の延長のために炉壁の内部に配置されて使用される、ステーブクーラに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、高炉等の冶金炉の炉体の保護や炉命の延長のために、炉壁の内部にはステーブクーラが配置される。図4は、従来のステーブクーラ10の説明図であり、図4(a) は正面図、図4(b) は側断面及び側面図である。
【0003】
図4(a) 及び図4(b) に示すように、従来のステーブクーラ10は、例えば球状黒鉛鋳鉄等の母材金属の鋳物からなりその本体をなす鋳物1と、この鋳物1の炉体鉄皮6側に鋳ぐるまれて冷却水を流通させる冷却パイプ5と、鋳物1の炉内側に鋳物1の肉厚方向 (図4(b) の紙面に直交する方向) に1段又は2段 (図示例は2段) 鋳ぐるまれた耐火材料(耐火煉瓦)2とにより、構成される。
【0004】
このステーブクーラ10は、冷却パイプ5に冷却水を流して、炉内側の鋳物1及び耐火材料2を冷却して温度を下げ、高温の炉内原料による損耗を抑制する。そして、耐火材料2は、炉内熱量の過剰な奪熱により熱効率が低下することを防止するため、断熱性が要求される。
【0005】
従来の耐火材料2には、図4(b) に示すように、母材金属の鋳物1からの抜け落ちを防止するために、炉外側の厚さt0 よりも炉内側の厚さt1 が小さくなるように、楔状にテーパが設けられていた。また、鋳造時の熱衝撃による耐火材料2の割れを防止するために少なくとも鋳込まれた母材金属と接する面に緩衝材を設けていた。
【0006】
しかし、母材金属の鋳物1のリブ3による耐火材料2の保持機能は、この耐火材料2の上下2面にしか有効に作用しないため、耐火材料2の保持力は不充分であった。このため、炉内の熱負荷を受けてリブ3の間隔が変動すると、耐火材料2が早期に脱落し、ステーブクーラ10の断熱性を目標通りに維持できなかった。耐火材料2が脱落すると、奪熱熱量が増え高炉操業が不安定になるとともに鋳物1が直接熱負荷を受けていた。このため、鋳物1に縦方向や横方向へのクラックが入り、小ブロック化して耐火材料2がさらに脱落してしまい、炉命が大幅に短くなる傾向にあった。
【0007】
このように、耐火材料2の脱落は、円滑な高炉操業や高炉の延命化にとって深刻な問題である。このため、これまでにも、ステーブクーラ10の耐火材料2の保持力を向上させるための技術が多数提案されている。
【0008】
例えば特許文献1には、耐火材料の略中央部に設けたテーパ状貫通孔に支持アンカを一体的に嵌着し、この支持アンカに耐火材料を支持させたステーブクーラが、また特許文献2には、断面形状が円形又は多角形の柱状の耐火材料をステーブクーラの表面に垂直に、かつ相互に間隔を設けて配して鋳ぐまれたステーブクーラが、それぞれ開示されている。
【0009】
しかし、特許文献1や特許文献2により開示されたステーブクーラでは、耐火材料の一面が炉内側に不可避的に露出することとなるため、ステーブクーラ本体が熱変形するとこの耐火材料の割損や剥落を解消できない。
【0010】
そこで、特許文献3には、耐火材料を母材金属の鋳物に内蔵して鋳ぐるんだステーブクーラが開示されている。このステーブクーラでは、耐火材料は母材金属の鋳物によりその全面が完全に鋳ぐるまれることとなるため、耐火材料の保持力は確かに優れる。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−320727号公報
【特許文献2】
特開平8−120313号公報
【特許文献3】
特開2001−123209号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献3により開示されたステーブクーラは、断熱性を有する耐火材料を母材金属の鋳物により鋳ぐるんで完全に内蔵する構造であるため、内蔵された耐火材料によりステーブクーラの伝熱性が阻害されて、冷却パイプによる冷却効果が不充分となる。このため、耐火材料を介した炉内側の鋳物は従来のステーブクーラよりも高温となる。これにより、鉄皮側と炉内側との温度差が大きくなるために鋳物に割れを生じる。
【0013】
鋳物の炉内側の表層部に割れが生じる程度であれば致命的な問題とはならないものの、耐火材料を内蔵するために耐火材料の周辺の鋳物に応力集中が発生し、内蔵された耐火材料の炉内面側に沿った方向へ割れが生じる可能性が高い。この部分に割れが生じると、内蔵された耐火材料の炉内面側に沿って鋳物の炉内側の表層部が剥離し、耐火材料を保護できなくなる。
【0014】
このように、特許文献3により開示されたステーブクーラは、使用初期における耐火材料の保持力は優れるものの、母材金属の鋳物が使用開始後早期に損傷するため、結果的にステーブクーラを長期間にわたって継続して使用できないという課題を有していた。
【0015】
本発明の目的は、耐火材料の保持力の向上と、母材金属の鋳物の損傷の抑制とをともに高レベルで達成でき、これにより、長期間にわたって継続して使用できるステーブクーラを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、互いに離間して配設され、それぞれの一の表面が露出する複数の耐火材料と、これら複数の耐火材料の一の表面以外の残余の表面を全て包囲しながら支持する母材金属の鋳物とを備え、母材金属の鋳物が、一の表面が存在する側の端部に、使用時における母材金属の熱変形に起因する耐火材料の脱落を防止することができる脱落防止部を有し、この脱落防止部が、端部に形成された、隣接する耐火材料それぞれの一の表面の縁部にともに掛止する掛止部を、少なくとも一つ有することを特徴とするステーブクーラである。
【0017】
この本発明にかかるステーブクーラでは、脱落防止部が、使用時における端部の応力を割れ許容値以下に抑制することによって、鋳物の割れを防止することが例示される。
【0019】
これらの本発明にかかるステーブクーラでは、耐火材料が縦方向又は横方向の一方又は双方に隣接することが例示される。
これらの本発明にかかるステーブクーラでは、耐火材料が、(i) 一の表面が矩形又は多角形であるとともに一の表面の面積が最小となる角錐台状の外形を有すること、又は(ii)一の表面が円形であるとともに一の表面の面積が最小となる円錐台状の外形を有することが、例示される。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかるステーブクーラの実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[基礎的知見事項]
本発明者らは、母材金属の鋳物からの耐火材料の脱落を防止するために種々の試験を行った結果、以下に説明する知見を得た。
【0021】
上述した図4に例示されるように、耐火材料2を2段鋳包んだ従来のステーブクーラ10の加熱試験を行った結果、試験炉内の温度が 700〜1200℃であると、母材金属の鋳物1の炉内面側の温度は 600〜900 ℃まで上昇するのに対し、耐火材料2の反炉内面側の母材金属の鋳物1との境界付近の温度は 250〜350 ℃程度であり、母材金属の鋳物1の炉内面側とは350 〜550 ℃程度の温度差が生じることが判明した。このため、耐火材料2の炉内面側と反炉内面側との間の温度差はさらに大きいものと推定される。これらの結果から、耐火材料2の割れは、耐火材料2の炉内面側と反炉内面側との間の温度差により発生し、耐火材料2の母材金属の鋳物1からの脱落は、ステーブクーラ10が変形して隣接するリブ3、3の間隔が変化するために発生すると考えられる。
【0022】
そこで、ステーブクーラ10の変形による耐火材料の脱落や抜け落ちを防止するために、耐火材料2の表面に設けられる楔状のテーパを大きく設定すること、及び鋳造時の熱衝撃による耐火材料2の割れを防止するためにセラミックスファイバ等からなる緩衝材の厚みを薄くすることが考えられる。
【0023】
しかし、耐火材料2のテーパを大きく確保するために、炉内側の耐火材料2の厚みをより小さく設定すると、隣接する耐火材料2の間に存在する母材金属の鋳物1のリブ3の厚みの差が、炉内側と鉄皮側とで大きくなる。このため、炉内側の母材金属の鋳物1のリブ3がより高温となり、耐火材料2を保持する母材金属の鋳物1のリブ3の強度の低下を招き、耐火材料2の割れや脱落が助長される。
【0024】
一方、緩衝材の厚みを薄くすると、鋳造時の熱衝撃や鋳造時の母材金属の鋳物1の収縮に耐え切れなくなり耐火材料2に割れを生じる。さらに、鋳造時の熱衝撃を緩和させる緩衝材は鋳込んだ後も残存しているが、鋳ぐるまれた緩衝材には耐火材料2を強力に保持する効果はなく、耐火材料2のテーパ量と緩衝材の残存する厚み量とに応じて、炉内側への耐火材料2のせり出しを生じる。
【0025】
そこで、本発明者らはさらに検討を重ねた結果、耐火材料2を母材金属の鋳物1により強固に保持させるには、図4(b) において上下方向に隣接する耐火材料2、それぞれの一の表面の縁部に、母材金属の鋳物1のリブ3を拡大して形成した掛止部4(図4(b) における破線部参照) を用いて、ともに掛止させることが有効であることを、知見した。
【0026】
このように、耐火材料2、2それぞれの一の表面の縁部に掛止部4を用いてともに掛止させれば、掛止部4が掛止している部分の鋳物1に極端な温度差を発生しなくなるためにこの部分での割れを生じ難くなるとともに、耐火材料2、2を掛止部4により掛止するためにこの部分の鋳物1に圧縮応力を発生し難くなり、炉内側への耐火材料1の脱落を掛止部4により物理的に防止できる。なお、掛止部4の寸法は、鋳込み時に湯流れを確保でき、かつ鋳込み後の収縮により母材金属の鋳物1と耐火材料2との間に隙間を生じないように、適宜選定すればよい。
【0027】
隣接する耐火材料2、2の炉内面側の一部に掛止部4を掛止させるため、炉内面には、掛止部4が並列することによる凹凸が形成される。ここで、炉内面は装入原料・ガス等の流れを考慮すると平滑であることが理想であるというのが、一般的に技術常識である。しかし、本発明による凹凸量は軽微であるため、何ら操業悪化をきたさない。
【0028】
本発明は、かかる基礎的知見事項に基づいてなされたものであり、略述すると、隣接する耐火材料2、2の炉内面側の一部に掛止部4を掛止させることによって、耐火材料2の保護及び脱落防止を図るものである。
【0029】
[本実施の形態のステーブクーラ0]
次に、本実施の形態のステーブクーラについて説明する。なお、以降の説明は、母材金属の鋳物1に球状黒鉛鋳鉄を用いるとともに耐火材料2にアルミナ系煉瓦を用いる場合を例にとる。
【0030】
図1は、本実施の形態のステーブクーラ0の設置状況を模式的に示す説明図である。また、図2は、このステーブクーラ0の二面図であり、図2(a) は正面図、図2(b) は側断面及び側面図である。図1及び図2に示すように、本実施の形態のステーブクーラ0は、耐火材料2と母材金属の鋳物1とを有する。このため、ステーブクーラ0のこれらの構成要素を順次説明する。
【0031】
(a)耐火材料2
本実施の形態では、複数個の耐火材料 (アルミナ系耐火煉瓦) 2は、水平方向に2段配列される。これにより、複数個の耐火材料2は、それぞれの一の端面2aが二次元の面状をなして、互いに離間して配設される。なお、本実施の形態とは異なり、複数の耐火材料2は、一次元の線状をなして配設されていてもよい。
【0032】
また、本実施の形態では、各耐火材料2は、一の端面2aが矩形であるとともに一の端面2aの面積が最小となる角錐台状の外形を有する。しかし、本実施の形態とは異なり、一の端面2aは多角形であってもよい。さらに、各耐火材料2は、一の端面2aが円形であるとともに一の端面2aの面積が最小となる円錐台状の外形を有していてもよい。
【0033】
このように、本実施の形態では、耐火材料2は、四角形、多角形又は円形の横断面形状を有するとともに炉外側へ向けた楔状のテーパを有する柱状体である。これにより、耐火材料2は、母材金属の鋳物1への保持力が高められ、母材金属の鋳物1から脱落し難い。
【0034】
この耐火材料2の配置、配列さらには形状等の細部は、母材金属の鋳物1と耐火材料2の熱伝導特性、体積比率あるいは冷却パイプ5による冷却効果等を勘案して、ステーブクーラ0の使用部位により要求される断熱性によって適宜決定すればよい。
【0035】
耐火材料2の鋳込み時の位置決めは、所望の鋳物1の外形に合うように造型された鋳型 (図示しない) の所定の位置に一の端面2aを貼り付けることにより、行われる。このように、本実施の形態のステーブクーラ0の製作時、耐火材料2の炉内面側の位置決めを、位置決め治具を用いずに、行うことができる。このため、ステーブクーラ0の寸法精度および製造効率がともに向上する。
【0036】
なお、鋳込み時に耐火材料2の割れが懸念される場合には、耐火材料2の側面に割れ防止のための緩衝材(セラミックウール等)を用いることが望ましいが、一の端面2a側には用いない。すなわち、上述したように、母材金属の鋳物1は、鋳型内に耐火材料2を固定配置した状態で鋳込むことにより設けられるが、鋳込みの際には、従来と同様に耐火材料2の鋳造時の割れを防止するために緩衝材等を使用してもよい。しかし、炉内側の耐火材料2を母材金属の鋳物1で鋳ぐるむ一の端面2aには、緩衝材等を用いないで直接母材金属の鋳物1を接触させるほうが、耐火材料2を強固に保持するために望ましい。なお、耐火材料2が鋳造時に割れない材質であれば、より強固に保持する目的で緩衝材等を一切用いないで直接、母材金属の鋳物1で鋳ぐるむことが望ましい。
【0037】
本実施の形態における耐火材料2は、以上のように構成される。
(b)母材金属の鋳物1
図1及び図2に示すように、上述した複数の耐火材料2は、球状黒鉛鋳鉄からなる母材金属の鋳物1により、一の表面2a以外の残余の表面を全て包囲されながら支持される。
【0038】
母材金属の鋳物1は、一の表面2aが存在する側の端部7に、使用時における母材金属の熱変形に起因する耐火材料2の脱落を防止することができる脱落防止部4を有する。
【0039】
本実施の形態における脱落防止部4は、使用時における端部7の応力を割れ許容値以下に抑制することによって脱落防止部4の割れを防止するものである。
具体的には、端部7に形成された、上下方向に隣接する耐火材料2、2それぞれの一の表面2a、2aの縁部にともに掛止する多数の掛止部4により、構成する。
【0040】
掛止部4は、鋳物1のリブ3と一体的に形成される。掛止部4は、一の表面2a、2aの縁部に掛止するため、一の表面2a、2aの縁部を除く中央部は炉内側に向けて露出する。すなわち、母材金属の鋳物1は、ステーブクーラ0の両側面及び上下面を完全に覆い隠すが、炉内側は、耐火材料2の一の端面2aの一部を露出させる。これにより、掛止部4が掛止している部分の鋳物1に極端な温度差を発生しなくなるためにこの部分での割れを生じ難くなるとともに、各耐火材料2を掛止部4により掛止するためにこの部分の鋳物1に圧縮応力を発生し難くなり、炉内側への耐火材料1の脱落を掛止部4により物理的に防止できる。
【0041】
掛止部4の寸法は、冷却水を通水する冷却パイプ5による冷却効果が及び、かつ母材金属の鋳物1の割れを助長しないものとし、鋳込み後に母材金属が収縮しても耐火材料2との間で隙間を生じない寸法とする。かかる観点から、本実施の形態では、掛止部4の寸法A、Bは、一の端面2aより各々略5、10mmとした。なお、寸法Aは母材金属1の鋳造湯流れ時の最小寸法により決定し、寸法Bは小さいと鋳造後の疑固収縮による影響で母材金属の鋳物1と耐火材料2との間に隙間を生じ、鋳物欠落を起こし易くなる隙間を生じない寸法とした。
【0042】
本実施の形態では、掛止部4はそれぞれを水平方向に7列形成したが、割れ脱落の発生の可能性の高低等を勘案して、少なくとも一つ以上形成すればよい。また、本実施の形態では、掛止部4を水平方向に延設させて形成構成したが、これとは異なり、掛止部を垂直方向に延設させて構成してもよく、または掛止部を水平方向及び垂直方向の2方向に延設させて構成してもよい。
【0043】
通常、用いられる母材金属1としては球状黒鉛鋳鉄、片状黒鉛鋳鉄鋳物さらには銅鋳物等が例示され、また耐火材料2としては耐火煉瓦等の非金属無機質材料が例示されるが、母材金属と耐火材料の両者の組み合わせにより断熱性を満足する特性を有する材料であれば上記組合せに限定されるものではない。
【0044】
本実施の形態における母材金属の鋳物1は、以上のように構成される。
耐火材料2と母材金属の鋳物1とを有する、本実施の形態のステーブクーラ0は、以上のように構成される。
【0045】
この本実施の形態のステーブクーラ0は、端部7に形成された、上下方向に隣接する耐火材料2、2それぞれの一の表面2a、2aの縁部にともに掛止する多数の掛止部4を有するため、従来のステーブクーラによっては得られない優れた効果が得られる。
【0046】
(1)炉内側への耐火材料2の抜け落ち及び早期脱落を防止することができる。すなわち、従来の耐火材料として用いられる鋳ぐるみ煉瓦は、鋳造時の熱衝撃による割れ防止のために緩衝材を耐火材料2の周囲に張り付け、かつ、少なくともその炉内面側は完全に露出していた。このため、母材金属の鋳物1に熱変形が生じると容易に剥落していた。しかし、本実施の形態のステーブクーラ0は、端部7に形成された、上下方向に隣接する耐火材料2、2それぞれの一の表面2a、2aの縁部にともに掛止する多数の掛止部4を有するため、掛止部4が掛止している部分の鋳物1に極端な温度差を発生しなくなるためにこの部分での割れを生じ難くなるとともに、各耐火材料2を掛止部4により掛止するためにこの部分の鋳物1に圧縮応力を発生し難くなり、炉内側への耐火材料1の脱落を掛止部4により物理的に防止できる。このため、耐火材料2の早期の脱落を防止することができる。
【0047】
(2)ステーブクーラ0の機能が高まることにより高炉操業の安定性が維持でき、高炉延命が図られる。すなわち、高炉ダストには、アルカリや塩素が含まれることが知られており、母材金属の鋳物1の熱変形により緩衝材が境界目地部として作用し、境界目地部に高炉ダストが滞留して濃化し、母材金属の鋳物1及び耐火材料2に化学的損耗を引き起こす。その結果、目地部が拡がり、隙間を形成して耐火材料2の早期の脱落が助長される。これに対し、本実施の形態のステーブクーラ0では、掛止部4には緩衝材等は使用しないで耐火材料2を直接母材金属1で鋳ぐるむため、緩衝材により形成される境界目地部が存在せず、高炉ダストによる隙間の拡大を生じない。
【0048】
(3)ステーブクーラ製作時の鋳造工数の低減、製作工期短縮が可能となる。
このため、本実施の形態により、耐火材料2の保持力の向上と、母材金属の鋳物1の損傷の抑制とをともに高レベルで達成でき、これにより、長期間にわたって継続して使用できるステーブクーラ0を提供できた。
【0049】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、以降の説明では、上述した第1の実施の形態と相違する部分を説明し、同一の部分は同じ符合を付することにより重複する説明を省略する。
【0050】
図3は、第2の実施の形態のステーブクーラ9の二面図であり、図3(a) は正面図、図3(b) は側断面及び側面図である。
本実施の形態のステーブクーラ9は、円柱状の耐火材料2' を相互に間隔を開けて千鳥格子状に配置したもので、炉内側の目地部全てを母材金属の鋳物1により掛止した構造である。さらに、耐火材料2は、炉外側に向けて外径が拡大された形状とし、母材金属の鋳物1への保持力を高めてある。
【0051】
なお、第1の実施の形態と同様の方法により耐火材料2は位置決めされて母材金属を鋳込まれて鋳物1により支持される。また、本実施の形態とは異なり、耐火材料2' は多角形の柱状としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、耐火材料の保持力の向上と、母材金属の損傷の抑制とをともに高レベルで達成できるステーブクーラを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のステーブクーラの設置状況を模式的に示す説明図である。
【図2】第1の実施の形態のステーブクーラの二面図であり、図2(a) は正面図、図2(b) は側断面及び側面図である。
【図3】第2の実施の形態のステーブクーラの二面図であり、図3(a) は正面図、図3(b) は側断面及び側面図である。
【図4】従来のステーブクーラの説明図であり、図4(a) は正面図、図4(b) は側断面及び側面図である。
【符号の説明】
0 ステーブクーラ
1 母材金属の鋳物
2 耐火材料
2a 表面
4 掛止部
7 端部
Claims (3)
- 互いに離間して配設され、それぞれの一の表面が露出する複数の耐火材料と、該複数の耐火材料の前記一の表面以外の残余の表面を全て包囲しながら支持する母材金属の鋳物とを備え、
該母材金属の鋳物は、前記一の表面が存在する側の端部に、使用時における母材金属の熱変形に起因する耐火材料の脱落を防止することができる脱落防止部を有し、該脱落防止部は、前記端部に形成された、隣接する耐火材料それぞれの前記一の表面の縁部にともに掛止する掛止部を、少なくとも一つ有すること
を特徴とするステーブクーラ。 - 前記脱落防止部は、使用時における前記端部の応力を割れ許容値以下に抑制することによって、前記鋳物の割れを防止する請求項1に記載されたステーブクーラ。
- 前記耐火材料は、縦方向及び/又は横方向に隣接する請求項1又は請求項2に記載されたステーブクーラ。
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