JP4061364B2 - 筒状構造物のライニング材除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、煙突等の筒状構造物を解体あるいは補修するに際して、その内部に内貼りされているライニング材を除去するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、鉄筋コンクリート造の大規模な煙突の内面には耐火性および断熱性を有するライニング材が内貼りされるが、過去に建設された煙突においてはライニング材として石綿(アスベスト)が多用されていた。
【0003】
近年、石綿の有害性が明らかになったことに伴い、安全なライニング材に貼り替えるために、あるいは既存の煙突を解体するに際して、煙突内面から石綿を除去する必要が生じ、そのような作業を安全かつ効率的に行うための手段が必要とされ、たとえば図3に示すようなライニング材除去装置の開発が進められている。この除去装置1は、煙突2の頂部からその内部に挿入されて吊りフレーム3を介してワイヤー4により吊り支持され、保持機構5により煙突2内の中心部に配置された状態でカッティングヘッド6によりライニング材7を削り落としながら煙突2内を降下する構成のものであり、煙突2外からの遠隔操作により安全かつ効率的な作業を行い得るものである。
【0004】
図4〜図6は上記除去装置1の構成を示すものである。上記の保持機構5は、図5に示すように3本づつ上下2段に設けたアーム8の基端部をそれぞれピン9により上下方向に揺動可能に軸支し、それら各アーム8を駆動機構10により一斉に径方向外側に展開させて煙突2内面に突っ張らせるようにしている。駆動機構10は、バネ15によりロッド12を介して各段のアーム8の基端をプッシャ13,14により押し下げることでアーム8を展開せしめ、かつ、油圧シリンダ11によりロッド12を介してプッシャ13,14を引き上げることでアーム8を内側に復帰させる構成とされている。
【0005】
また、上記のカッティングヘッド6は、駆動モータ16により回転させられる上下2枚のフライホイールプレート17,18の間に複数のビット19を取り付けた構成とされている。図示例のものはフライホイールプレート17,18どうしを図6(a)に示すように4本のシャフト20により連結し、各シャフト20にそれぞれ(b)に示す4枚のビット19(19a〜19d)を重ねて取り付けている。それらビット19は円形あるいは星形をなすもので、いずれも大径の取付穴を有してそこにシャフト20が緩挿されることで、フライホイールプレート17,18間において径方向に変位自在に装着されており、カッティングヘッド6の回転による遠心力によって径方向外方に自ずと変位してライニング材7に接触しそれを除去するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の除去装置1では、カッティングヘッド6により除去したライニング材7が2枚のフライホイールプレート17,18間や各ビット19の取付孔内に入り込んでそこに詰まってしまい、各ビット19が径方向外側に変位したままとなって内側に収納できなくなり、煙突2内における除去装置1の昇降に支障を来すことがあった。
【0007】
また、除去すべきライニング材7の表面がセメントライニングにより被覆されている場合があり、その場合はライニング材7を効率的に除去できないことがあった。
【0008】
さらに、上記従来の除去装置1では保持機構5の構成が複雑で部品点数が多く、小型化を図ることが困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記事情に鑑み、請求項1の発明は、煙突等の筒状構造物の頂部からその内部に挿入されて該筒状構造物の内面に内貼りされているライニング材を除去する装置において、当該除去装置はその下部に回転ヘッドを有し、該回転ヘッドには、該回転ヘッドの回転による遠心力によって筒状構造物の径方向外側に揺動するとともに回転停止により自重によって鉛直姿勢に戻る状態で揺動軸が揺動自在に軸支され、該揺動軸の下端部には前記揺動軸の径方向外側への揺動により前記ライニング材に接して該ライニング材を除去するビットが装着されてなるものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明の除去装置において、前記ビットの下面側に、前記ライニング材の表面の被覆層を除去するためのリブを設けてなるものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の除去装置において、当該除去装置全体を筒状構造物内に保持する保持機構を備え、該保持機構は、当該除去装置の上部に設けられて筒状構造物の径方向外側に放射状に展開して筒状構造物の内面に突っ張る複数のアームと、該アームを展開させかつ復帰させる駆動機構からなり、前記アームは上下2段にわたって設けられているとともにそれら上下のアームはリンクにより相互に連結されていて、前記駆動機構によりそれら上下のアームが一斉に展開かつ復帰可能とされているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態はあくまで一例であって本発明をその実施形態に限定する主旨では勿論ない。
【0013】
図1および図2は本実施形態のライニング材除去装置21の概略構成を示すもので、本実施形態の除去装置21は、従来のものと同様に、煙突2の頂部からその内部に挿入されてその内面に内貼りされているライニング材7をカッティングヘッド22により除去するものであるが、本装置におけるカッティングヘッド22は、回転ヘッド23に対し揺動軸24を揺動自在に軸支してその揺動軸24の下端部にビット25を装着した構成とされている。
【0014】
回転ヘッド23はモータ26により回転させられる単一の円板体であって、その中心を挟んで対向している外周側2カ所にそれぞれ揺動軸24の上端部がピン27により径方向外側に揺動可能な状態で軸支されており、それら揺動軸24は回転ヘッド23の回転による遠心力によって(b)に示すように径方向外側に揺動して傾斜し、かつ回転が停止すれば自重により自ずと(a)に示すように鉛直姿勢に戻るようになっている。
【0015】
そして、上記の揺動軸24の下端部に装着されているビット25は、揺動軸24が外側に傾斜することで図2に示すように少なくともライニング材7の厚み相当分の距離だけ外側に変位し、それによりライニング材7に接してライニング材7を除去するようになっている。
【0016】
このように、揺動軸24を遠心力により外側に揺動させてその下端部に装着したビット25によりライニング材7を除去する構成としたことにより、ライニング材7の除去を従来どうり効率的に行い得ることはもとより、回転ヘッド23の回転を停止すれば揺動軸24は自ずと鉛直姿勢となってビット25は図2(a)に鎖線で示すように内側に戻るから、従来のように除去したライニング材7の詰まりに起因してビット25が内側に戻れなくなるといった事態が生じる余地は全くなく、それ故、従来のように装置全体の昇降に支障を来すといった事態は起き得ない。
【0017】
また、本実施形態の除去装置21が除去対象としているライニング材7には図2に示すようにその表面にセメントライニングからなる被覆層7aが形成されているので、本実施形態におけるビット25には同じく図2に示すように下面側に被覆層7aを除去するためのリブ25aが放射状に設けられており、このビット25がライニング材7に接してそれを除去するに先立ってリブ25aが被覆層7aに接触することでその被覆層7aを効率的に除去できるようになっている。
【0018】
さらに、本実施形態の除去装置21においては、従来の除去装置1における保持機構5の構成に改良を加えてその簡略化と小型化を実現している。すなわち、従来の保持機構5は図4に示したように上下2段のアーム8を各段ごとにそれぞれプッシャ13,14によって展開するようにしていたのであるが、本実施形態の保持機構30では各段のアーム8どうしをリンク31により連結して従来の除去装置1における上段側のプッシャ13を省略し、駆動機構32により下段側のプッシャ14を押し下げるのみで下段のアーム8のみならずリンク31を介して上段のアーム8もそれに従動させて一斉に展開させるようになっており、これにより従来のものに比較して構成の簡略化と小形化、軽量化、コストダウンを図ることができるものである。なお、リンク31にバネ31aを組み込んでおけば、煙突2の内径寸法差等に起因する上下アーム8の開き度合いに差が生じたような場合にも支障なく対応可能である。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明は、回転ヘッドの回転による遠心力によって揺動軸を筒状構造物の径方向外側に揺動させるようにし、その揺動軸の下端部にビットを装着した構成であるから、ライニング材の除去を効率的に行い得ることはもとより、回転ヘッドの回転を停止すれば揺動軸は自ずと鉛直姿勢となってビットが確実に内側に戻るから、従来のように除去したライニング材の詰まりに起因してビットが内側に戻れなくなったり装置全体の昇降に支障を来すといった事態が生じる余地が全くない。
【0020】
請求項2の発明は、上記に加え、ビットの下面側にライニング材の表面の被覆層を除去するためのリブを設けたので、ライニング材の除去に先立ってセメントライニング等の被覆層を効率的に除去することが可能である。
【0021】
請求項3の発明は、上記に加え、保持機構における上下2段のアームをリンクにより相互に連結したので、保持機構の構成の簡略化、小型化、軽量化、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である除去装置の概略構成図である。
【図2】 同、ビットを示す図である。
【図3】 従来の除去装置の概要を示す図である。
【図4】 同装置の概略構成図である。
【図5】 同装置の保持機構を示す図である。
【図6】 同装置のカッティングヘッドを示す立面図である。
【符号の説明】
2 煙突(筒状構造物)
7 ライニング材
7a 被覆層
8 アーム
21 ライニング材除去装置
23 回転ヘッド
24 揺動軸
25 ビット
25a リブ
30 保持機構
31 リンク
32 駆動機構
Claims (3)
- 煙突等の筒状構造物の頂部からその内部に挿入されて該筒状構造物の内面に内貼りされているライニング材を除去する装置において、
当該除去装置はその下部に回転ヘッドを有し、該回転ヘッドには、該回転ヘッドの回転による遠心力によって筒状構造物の径方向外側に揺動するとともに回転停止により自重によって鉛直姿勢に戻る状態で揺動軸が揺動自在に軸支され、該揺動軸の下端部には前記揺動軸の径方向外側への揺動により前記ライニング材に接して該ライニング材を除去するビットが装着されてなることを特徴とする筒状構造物のライニング材除去装置。 - 請求項1記載の除去装置において、
前記ビットの下面側に、前記ライニング材の表面の被覆層を除去するためのリブを設けてなることを特徴とする筒状構造物のライニング材除去装置。 - 請求項1または2記載の除去装置において、
当該除去装置全体を筒状構造物内に保持する保持機構を備え、
該保持機構は、当該除去装置の上部に設けられて筒状構造物の径方向外側に放射状に展開して筒状構造物の内面に突っ張る複数のアームと、該アームを展開させかつ復帰させる駆動機構からなり、
前記アームは上下2段にわたって設けられているとともにそれら上下のアームはリンクにより相互に連結されていて、前記駆動機構によりそれら上下のアームが一斉に展開かつ復帰可能とされていることを特徴とする筒状構造物のライニング材除去装置。
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| JP21139399A JP4061364B2 (ja) | 1999-07-26 | 1999-07-26 | 筒状構造物のライニング材除去装置 |
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| JP21139399A Expired - Fee Related JP4061364B2 (ja) | 1999-07-26 | 1999-07-26 | 筒状構造物のライニング材除去装置 |
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