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JP4066754B2 - 磁性体含有樹脂微粒子及びその製造方法 - Google Patents
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JP4066754B2 - 磁性体含有樹脂微粒子及びその製造方法 - Google Patents

磁性体含有樹脂微粒子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁性体含有樹脂微粒子、特には平均粒径が小さく、粒径分布が狭く、かつ磁性体含有率が高い粒子に関するものである。このような磁性体含有樹脂簿粒子は、診断薬担体、細胞分離担体、核酸分離担体、タンパク質分離担体、ドラッグデリバリー担体、磁性インク等の用途において有用なものである。
【0002】
【従来技術】
粒子内部に磁性体が存在する磁性体含有樹脂微粒子の合成方法としては、1)懸濁重合法を用いるもの、2)乳化重合法を用いるもの(例えば、特許文献1参照)、3)ミニエマルジョン重合法を用いるもの(例えば、非特許文献1参照)が知られている。
【0003】
しかしながら、懸濁重合を用いた場合、一般的には粒径分布が広くなる上、通常、得られる粒子は平均粒径が1μmを超える様な大きなものである(例えば、特許文献2参照。)。
又、懸濁重合でも平均粒径が小さな粒子を得た例はあるが(例えば、特許文献3参照。)、特定のモノマー種を用いる必要があり、スチレン等の汎用性のあるモノマーでは分散性が悪いものしか得られていない。
【0004】
従って、粒径分布が広いことに起因する安定な磁力を持つ均一な粒子を得られないと言う問題に加え、粒子径が大きいことによる重量当たりの磁力が弱いという問題またはモノマー種が限定されると言う問題から診断等の分野で実用化するに当たっては未だ不十分であった。
また、乳化重合の場合、粒径の小さい樹脂微粒子は得られやすいものの、そのメカニズム的に、反応液内で磁性体粒子がミセル中に移動し、取り込まれる必要がある。従って、この場合、樹脂微粒子内の磁性体含有量が低くなるため、未だ磁気沈降性の良好な磁性ポリマー粒子を再現性よく得るには至っていない。
【0005】
さらに、非特許文献1には、ミニエマルション重合法を用いて酸化鉄をポリスチレン粒子にカプセル化した写真が掲載されているものの、その具体的製法は記載されておらず、また、その写真を見る限りでは、酸化鉄コロイドは粒子の一部分が表面に偏っているため、鉄イオンの溶出の可能性もあり、実用化には未だ不十分なものと考えられる。
【0006】
【特許文献1】
特公平3−57921号公報
【特許文献2】
特開平10−87711号公報(第4頁、合成例1)
【特許文献3】
特開平9−208788号公報(第6頁〜第8頁)
【非特許文献1】
K.Landfester, Macromol. Rapid Commun.(2001),22,p.896-936
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の製造法で得られる磁性体含有ポリマー粒子は、その粒子径、粒径分布、磁性体含有量及び磁力等の点において未だ不十分であり、実用性は低いものであった。
従って、本発明の課題は、平均粒径が小さく、単分散性の高く、加えて、小粒径であっても磁石に容易に引きつけられる、磁力の強い磁性体含有樹脂微粒子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、ミニエマルジョン重合法を用いて磁性体含有樹脂微粒子を製造するに当たり、予め、有機溶媒中に常磁性体粒子を分散させた分散液を用いると、小粒径で粒径分布も狭く、且つ、磁性体含有率の高い磁性体含有樹脂微粒子を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、動的光散乱法により測定した重量平均粒径が0.2〜1μmであり、同じく動的光散乱法により測定した数平均粒径に対する該重量平均粒径の比が1.2未満の樹脂微粒子であって、該樹脂微粒子を構成する樹脂がエチレン性不飽和結合を有する化合物の重合体であって過硫酸塩からなる重合開始剤の残基を有すると共に、該樹脂微粒子中に常磁性体粒子を10重量%以上含有し、且つ、電子顕微鏡による観察で樹脂微粒子表面に磁性体粒子の露出が認められないことを特徴とする磁性体含有樹脂微粒子及びその製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の磁性体含有樹脂微粒子について詳細に説明する。
1,磁性体含有樹脂微粒子
本発明の磁性体含有樹脂微粒子は、重量平均粒径が0.2〜1μmであり、動的光散乱法により測定した数平均粒径に対する重量平均粒径との比1.2未満であり、かつ、樹脂微粒子中の常磁性体粒子含有量が10重量%以上のものである。
上記の平均粒径は、例えば、ハネウェル社製「Microtrack UPA」等の一般的な動的光散乱装置を用いて測定することができる。
粒径分布は、数平均粒径に対する重量平均粒径との比(Dw/Dn)で表すことができ、好ましくは1.1未満であり、より好ましくは1.05未満である。
【0010】
(磁性体)
本発明の磁性体含有樹脂微粒子中に含まれる常磁性体粒子は、目的に応じて任意に使用できるが、磁性体粒子に5000エールステッドの強い磁場をかけた後、ゼロ磁場に戻したときの磁化(残留磁化)が5000エールステッドの磁場のときの磁化(飽和磁化)の1/3以下となる磁性体が好ましく、例えば四三酸化鉄(Fe3O4)、γ-重三二酸化鉄(γ-Fe2O3)等の各種フェライト類;鉄、マンガン、コバルト等の金属、若しくはそれらの合金などが挙げられる。診断等の用途では樹脂微粒子の磁力が強いものが要求される傾向にあるため、これらのうち強磁性体に分類されるものの方が好ましく、より好ましくはフェライト類であり、特にはFe3O4が好ましい。
【0011】
常磁性体粒子の粒径は、目的とする上記樹脂微粒子の粒径より小さいものを用いる。ここで、磁性体が樹脂微粒子の表面に露出することを避けるためには、通常、50nm以下、好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下の粒径の磁性体を用いる。一方で、磁性体粒子が小さくなればなるほど、ミニエマルション液滴の中に安定に磁性体粒子を分散させるのが難しくなることから、通常、3nm以上、好ましくは5nm以上、より好ましくは6nm以上のものを用いる。
【0012】
上記磁性体の市販品の例としては、磁性流体 フェリコロイドHC-50(タイホー工業)、HX―20(シグマハイケミカル)等が挙げられる。
樹脂微粒子中の上記磁性体粒子の含有率としては、ポリマー重量に対して10重量%以上含有される。十分な磁気応答性を発現するためには磁性体含有量が高い方が好ましく、好ましくは含有率が20重量%以上であり、より好ましくは25重量%以上であり、さらに好ましくは30重量%以上である。一方で、磁性体が樹脂微粒子の表面に露出することを避けるために磁性体含有率は、通常、70重量%以下であり、好ましくは60重量%以下であり、特に好ましくは50重量%以下である。
【0013】
2,磁性体含有樹脂微粒子の製造方法
上述の磁性体含有樹脂微粒子は、予め、脂肪族炭化水素系溶媒を含有する有機溶媒中に常磁性体粒子を分散させた分散液を用いてミニエマルジョン重合を行うこと、すなわち、脂肪族炭化水素系溶媒を含有する有機溶媒中に常磁性体粒子を分散させた分散液とモノマーとして用いるエチレン性不飽和結合を有する化合物とを接触させた後、これらを水中で微分散させ、さらに該モノマーを重合させることにより製造することができる。
【0014】
上記常磁性体粒子を分散させる有機溶媒としては、脂肪族炭化水素系溶媒を含有しており、磁性体を溶解する等の悪影響を与えず、且つモノマーと混合可能なものであれば特に限定されない。
上記脂肪族炭化水素系溶媒としては、少なくともペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソブタン、イソペンタン等の直鎖、分岐若しくは環状のものが挙げられ、炭素数5〜20の直鎖又は分岐のものであり、特に好ましくは炭素数5〜7のものである。また、上述の脂肪族炭化水素系溶媒は単独でも、それらを混合したものを用いても良い。
【0015】
上記混合溶媒の代表例としては、ケロシンが挙げられる。
この場合、常磁性体粒子を分散させる有機溶媒中における脂肪族炭化水素系溶媒の含有割合としては、全有機溶媒量にも依存するが、通常、50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
【0016】
有機溶媒の使用量は、通常、磁性体に対して重量で0.1%以上、好ましくは1%以上、特に好ましくは10%以上の範囲で用いられる。但し、有機溶媒が多すぎるとミニエマルジョン重合後の残存溶媒の除去が必要となる等、操作が煩雑になるため、用いる溶媒の沸点にもよるが、通常、500%以下、好ましくは300%以下、特に好ましくは250%以下である。このとき、沸点が高い溶媒を用いる場合はより少ない量を用いるのが好ましい。
【0017】
さらに、沸点が高い溶媒を用いる場合は、分散液をモノマーと接触させる時点で下記に例示するような界面活性剤、特には反応性界面活性剤の共存下で接触させるのが好ましい。
上記磁性体分散液を得るための好ましい具体的な方法としては、市販の磁性流体を任意の温度、例えば60℃以上150℃以下、好ましくは120℃以下の温度で処理し、溶媒を揮発させた後、ヘキサンを加え、磁性体を再分散させる方法が挙げられる。
【0018】
上記で得られる磁性体の分散液をモノマーと接触させ一般的なミニエマルジョン重合の手法を用いることにより、本発明の磁性体含有樹脂微粒子を製造することができる。
すなわち、磁性体分散液とモノマーとして用いるエチレン性不飽和結合を有する化合物とを接触させ、水中に微分散させた後、該モノマーを重合させるものである。
【0019】
(エチレン性不飽和結合を有する化合物)
本発明でモノマーとして用いられるエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、重合可能なモノマーであれば制限なく使用することが出来る。ラジカル重合において用いられるモノマーの具体例としては、スチレン、クロルスチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等の重合性不飽和芳香族類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などの重合性不飽和カルボン酸類;スチレンスルホン酸ソーダ等の重合性不飽和スルホン酸もしくはその塩;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、エチレングリコール-ジ-(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル等の重合性カルボン酸エステル類;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ブタジエン、イソプレン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等の不飽和カルボン酸アミド類、重合性不飽和ニトリル類、ハロゲン化ビニル類、共役ジエン類;ポリスチレン、ポリエチレングリコール、ポリメチルメタクリレートのなどの高分子量セグメントに、ビニル基、メタクリロイル基、ジヒドロキシル基などの重合可能な官能基を持つマクロモノマー類などが挙げられる。
【0020】
また、本発明で用いられるモノマーは付加重合で用いられるようなモノマーも使用できる。重付加に用いられるモノマーの具体例としては、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、テトラメチルキシレンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジシクロヘキサンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナートのような脂肪族又は芳香族イソシアナート類、ケテン類、エポキシ基含有化合物類、ビニル基含有化合物類が挙げられ、また、上記化合物群と反応させるモノマーとしては、活性化水素を有する官能基、具体例としては水酸基又はアミノ基を有する化合物が挙げられ、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、メチレングリコシド、しょ糖、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンのようなポリオール類;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N,N'-ジイソプロピルメチレンジアミン、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、1,3,5-トリアミノベンゼンのようなポリアミン類;オキシム類などが挙げられる。
【0021】
上記モノマーは、単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
このうち、好ましくはラジカル重合において用いられるモノマーであり、より好ましくはスチレン類、又は、(メタ)アクリル酸及びそのエステル類であり、更に好ましくはスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のC1〜C4アルキルエステル又は(メタ)アクリル酸グリシジルである。
【0022】
また、上記モノマーの他、架橋剤となりうる多官能性化合物を共存させても良い。
該多官能性化合物としては、例えば、N-メチロールアクリルアミド、N-エタノールアクリルアミド、N-プロパノールアクリルアミド、N-メチロールマレイミド、N-エチロールマレイミド、N-メチロールマレインアミド酸、N-メチロールマレインアミド酸エステル、ビニル芳香族酸のN-アルキロールアミド(例えばN-メチロール-p-ビニルベンズアミド等)、N-(イソブトキシメチル)アクリルアミド等が挙げられる。さらに、上述のモノマーのうち、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルシクロヘキサン、1,3-ジプロペニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコール、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性モノマー類は、架橋剤としても使用することが出来る。
【0023】
(界面活性剤)
ミニエマルジョン重合においては、モノマーの液滴を水中に安定的に微分散させるために、界面活性剤及び共界面活性剤の共存下で分散を行う。
本発明で使用する界面活性剤としては、従来のラテックス重合に使用できるものであれば特に制限されない。例えば、アニオン系界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホネート、デシルベンゼンスルホネート、ウンデシルベンゼンスルホネート、トリデシルベンゼンスルホネート、ノニルベンゼンスルホネート並びにこれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩などが挙げられ、カチオン系界面活性剤としては、セチルトリメチルアンモニウムプロミド、塩化ヘキサデシルピリジニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤としては、ポリビニルアルコールの他、各種のものが市販されており、例えば、ユニオンカーバイド社製の「Triton」(X-100、X-114、X-305、N-101)、アイ・シー・アイ社製の「Tween」(20、40、60、80、85)、アイ・シー・アイ社製の「Brij」(35、58、76、98)、シェル社製の「Nonidet」(P-40)、ローヌ・プーラン社製の「Igepol」(CO530、CO630、CO720、CO730)等が挙げられる。
【0024】
このうち好ましくはアニオン性界面活性剤である。
また、前記油溶性モノマーと重合可能なアニオン、カチオン、ノニオン反応性界面活性剤を用いることもできる。その反応性界面活性剤における反応基として、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基等のエチレン性不飽和基を有するものであるのが好ましい。それらの反応性界面活性剤としては、前記反応性基を有する限り、通常の界面活性能を有するものであれば良く、例えば、特開平9−279073号公報等に記載されるものがあげられ、具体的には、例えば、ラウリル(アリルベンゼン)スルホン酸塩、ラウリルスチレンスルホン酸塩、ステアリル(アリルベンゼン)スルホン酸塩、ステアリルスチレンスルホン酸塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、およびそれらのポリエチレンオキサイド付加物類、ラウリルアリルスルホ琥珀酸エステル、ラウリルビニルスルホ琥珀酸エステル、ステアリルアリルスルホ琥珀酸エステル、ステアリルビニルスルホ琥珀酸エステル等のアルキルスルホ琥珀酸エステル類、及びそれらのポリエチレンオキサイド付加物類、(メタ)アクリル酸ラウリルスルホン酸塩、オレイルスルホン酸塩等のアルキルまたはアルケニルスルホン酸塩類、(メタ)アクリル酸ステアリル硫酸塩、オレイル硫酸塩等のアルキル又はアルケニル硫酸塩類、及びそれらのポリエチレンオキサイド付加物類等ののアニオン性界面活性剤、ラウリルトリアリルアンモニウムクロライド、ステアリルトリアリルアンモニウムクロライド、ジステアリルジアリルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールオクチル(アリルフェニル)エーテル、ポリエチレングリコールノニル(アリルフェニル)エーテル、ポリエチレングリコールオレイルフェニルエーテル等のポリエチレングリコールアルキル又はアルケニルフェニルエーテル類、モノステアリル酸モノアリルグリセリル、ジステアリン酸モノアリルグリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル類、及びそれらのポリエチレンオキサイド付加物類、モノステアリン酸モノアリルソルビタン、トリステアリン酸モノアリルソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、及びそれらのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のポリエチレンオキサイドエステル類等のノニオン性界面活性剤等を挙げることができる。
【0025】
尚、これらの反応性界面活性剤は、前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、第一工業製薬社より「アクアロン HS−10」、日本乳化剤社より「Antox−MS−60」、「RA−1000シリーズ」、「Antox−MS−2N」、旭電化工業社より「アデカリアソープ SE−10N」、花王社より「テラムル S−180A」、三洋化成工業社より「エレミノール JS−2」等の商品名で、また、前記カチオン性界面活性剤としては、例えば、日本乳化剤社より「RF―751」等の商品名で、又、前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、旭電化工業社より「アデカリアソープ NE−10」、日本油脂社より「ブレンマー PE−200」、「ブレンマー PE−350」、「ブレンマー PE−400」等の商品名で、それぞれ市販されている。
【0026】
上記界面活性剤は、単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
界面活性剤の使用量としてはモノマー100重量部に対し、0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上であり、特に好ましくは0.5重量部以上である。また、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下の範囲で用いられる。
【0027】
(共界面活性剤)
本発明で用いられる共界面活性剤としてはミニエマルジョン重合で一般的に用いられているものであれば特に限定されないが、具体的には(a)ヘキサデカン、スクアラン、シクロオクタン等のC8〜C30の直鎖、分岐鎖、環状アルカン類、(b)ステアリルメタクリレート、ドデシルメタクリレート等のC8〜C30アルキルアクリレート、(c)セチルアルコール等のC8〜C30アルキルアルコール、(d)ドデシルメルカプタン等のC8〜C30アルキルチオール、(e)ポリウレタン、ポリエステル、ポリスチレン等のポリマー類(f)その他、長鎖脂肪族又は芳香族カルボン酸類、長鎖脂肪族又は芳香族カルボン酸エステル類、長鎖脂肪族又は芳香族アミン類、ケトン類、ハロゲン化アルカン類、シラン類、シロキサン類、イソシアネート類などが挙げられる。過酸化ラウロイルなどの長鎖の油溶性開始剤を使用することもできる。このうち好ましくは、炭素数が12以上のものであり、より好ましくは炭素数12〜20のアルカン類である。
【0028】
また、油溶性染料やベンゾチオキサンテン、キサンテン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、ペリレン、アクリジンなどの各種の蛍光染料(または蛍光増白剤)などの有機化合物であっても、水に対する溶解度が0.01g/L以下であり、油溶性モノマーに可溶であれば使用することが可能である。その具体例としては、ソルベントブルー、ソルベントレッド、ソルベントオレンジ、ソルベントグリーン、蛍光増白剤「UVITEX OB(2,5-thiphenediylbis(5-tert-butyl-1,3-benzoxazole, Chiba Speciality Chemicals社製)、クマリン系黄色蛍光染料「MACROLEX Fluorescent Yellow 10GN」(Solvent Yellow 160:1, BAYER社製)、クマリン系赤色蛍光染料「MACROLEX Fluorescent Red G」(BAYER社製)、その他「Basic Red1」(BASFよりBasonyl Red 482として市販のカチオンRhodamine F5G染料)、「Basic Violet11」(BASFよりBasonyl Red 560として市販のBasic Violet 11:1のカチオンRhodamine B染料)、「Basic Yellow 40」(Ciba-GigyよりMaxilon Brilliant Flavine 10GFFとして市販のノニオンCoumarin染料)、「Solvent Yellow 43」(Day-Glo Color社よりHudson Yellowとして市販のノニオンNaphthalimide染料)、「Solvent Yellow 44」(Day-Glo Color社よりAlberta Yellowとして市販のノニオンCoumarine染料)、「Solvent Yellow 160」(Day-Glo Color社よりPotomac Yellowとして市販のノニオンCoumarine染料)等が挙げられる。
【0029】
さらには、ジシアノピニル系、アゾ系(例えば、ピリドンアゾ系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンゼンアゾ系、ヘテロ環アゾ系なそ)、キノフタロン系、アミノピラゾール系、メチン系、ジシアノイミダゾール系、インドアニリン系、フタロシアニン系も好適に使用しうる。これらの中では、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系が好ましく、これらの染料は、2種以上を混合して使用してもよい。
上記共界面活性剤の使用量は、モノマーに対して通常0.1〜100重量%の範囲から選択される。
【0030】
(重合開始剤)
本発明で使用可能なラジカル系重合開始剤の例としては、例えば2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’- アゾビス-(2-メチルプロパンニトリル) 、2,2’-アゾビス-(2,4-ジメチルペンタンニトリル) 、2,2’-アゾビス-(2-メチルブタンニトリル) 、1,1’-アゾビス-(シクロヘキサンカルボニトリル) 、2,2’- アゾビス-(2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル) 、2,2’- アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス-(2-アミジノプロパン)ヒドロクロリド等のアゾ(アゾビスニトリル)タイプの開始剤、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過硫酸塩(例えば過硫酸アンモニウム)、過酸エステル(例えばt-ブチルペルオクテート、α-クミルペルオキシピバレート及びt-ブチルペルオクテート)等の過酸化物タイプの開始剤が挙げられる。
【0031】
レドックス系開始剤としては、例えば、アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ペルオキシ二硫酸ナトリウム、第三ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、第三ブチルヒドロペルオキシド/Naヒドロキシメタンスルフィン酸が挙げられる。なお、個々の成分、例えば還元成分は、混合物、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩と二亜硫酸ナトリウムとの混合物であってもよい。
重合開始剤の使用量は、モノマーに対し、通常0.1〜30wt%の範囲から選択され、これらの重合開始剤は磁性体含有モノマーエマルジョン作成時に添加しておいても良いし、磁性体含有モノマーエマルジョン作製後に添加しても良い。
【0032】
(反応様式)
上記磁性体分散液とモノマーとの接触・水分散に当たっては、1)磁性体分散液にエチレン性不飽和化合物を加えた後、該混合液を水中に加え、微分散させる方法、2)磁性体分散液とエチレン性不飽和化合物とを同時に水中に加えた後、微分散させる方法、3)磁性体分散液を水に分散させた後、エチレン性不飽和化合物を加えた後、さらに分散させる方法等、任意の反応様式を取ることができるが、好ましくは上記1)の方法であり、斯かるミニエマルションの調製は、公知の方法を利用し、共界面活性剤を含有する磁性体分散モノマー溶液(A液)と界面活性剤の水溶液(B液)とを高いせん断力を有するせん断混合装置によって均一に乳化する方法で行うことが好ましい。
【0033】
また、せん断混合装置としては、例えば、ピストンホモジナイザー、マイクロ流動化装置(Microfluidizer:登録商標)、超音波分散機などが使用される。斯かる粒子径は、使用する界面活性剤の量・乳化するモノマー量によって調節することが出来る。
次いで、本発明の製造方法においては、上記の方法でミニエマルジョンを調整した後、重合開始剤の存在下にミニエマルションの重合を行う。
【0034】
重合開始剤は、前記のA液およびB液の何れに添加してもよい。重合温度は、通常、30〜95℃、好ましくは50〜95℃の範囲から選択される。また、重合時間は通常5〜6時間以上反応させれば十分である。
重合後の粒子は、透析法、遠心分離法、イオン交換樹脂による精製等、一般的な単離精製方法を用い、得ることができる。具体的には、透析法は、重合後の粒子を半透膜である透析チューブに入れ、外部を純水にすることにより透析操作を行い精製を行う方法であり、遠心分離法は、遠心分離操作により粒子を沈降させ、上澄みを取り除いた後に、純水に置換することで精製する方法であり、イオン交換樹脂による精製法は、イオン交換樹脂を通すことにより精製を行う方法である。このうち、最も簡単な方法は遠心分離法であるが、最も効果の高い方法はイオン交換樹脂法である。
【0035】
本発明の磁性体含有樹脂微粒子は、上述のモノマーを適宜選択することにより、用途に応じた適当な表面修飾を行うこともできる。
具体的には、アクリル酸。メタクリル酸等のカルボキシル基を持つモノマーを共重合モノマーとして用いた場合には、粒子表面にある該モノマー由来のカルボキシル基とタンパク質のアミノ基を共有結合させることでタンパク質を固定化することができる。
【0036】
また、グリシジルメタクリレートを用いた場合には、粒子表面にある該モノマー由来のエポキシ基に直接タンパク質を固定化してもよいし、このエポキシ基にカルボキシル基やアミノ基を導入してからタンパク質を共有結合させることもできる。
さらに、上記のエポキシ基を導入した粒子表面に、末端にアミノ基やカルボキシル基を有するポリエチレングリコールのオリゴマー・ポリマーを固定化し、タンパク質の非特異吸着を抑制してから目的のタンパク質のみを固定化することもできる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を示し、さらに詳しく本発明について説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
実施例1
磁性流体「フェリコロイドHC50」(タイホー工業(株)製)1.0g(磁性体0.5g含有)をインキュベーター中で80℃にて12時間乾燥し、0.3gのケロシンを除去して、濃縮された超常磁性体0.7gを得た。濃縮後の磁性体にスチレン3g、ヘキサデカン0.23g、重合性界面活性剤「NE−20(旭電化工業社製)」0.01gを入れ、さらにカップ型ソニケーターで処理することで、超常磁性体のモノマー分散液を得た(以下、A液と称する。)。
【0038】
水10gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.06g、過硫酸アンモニウム0.05gを溶解させた(以下、B液と称する。)。
B液中にA液を入れ、超音波破砕機(タイテック社製VP−30S,目盛り5)を用い、氷冷下で10分間処理することで磁性体を含むミニエマルション液滴を作製した。
【0039】
このミニエマルション溶液を窒素雰囲気下、70℃で、21.5時間重合することで、磁性体含有樹脂微粒子を得た。重量法で求めた転化率は約98%であり、動的光散乱法(大塚電子社製、Photal PAR-IIIS)で測定した平均粒径はDn506.6nm, Dw 529.0nm であり、その粒度分布Dw/Dnは1.044であった。
【0040】
重合後のフラスコ内には、ほとんど沈殿物は観察されなかった。この磁性体含有樹脂微粒子は磁石DYNAL MPC-M (Magnetic Particle Concentration for eppendorf microtubes)によって容易に吸引・回収することができた。また、回収された磁性体含有樹脂微粒子は、磁石を取り除くと水中に容易に再分散できた。
FE-TEMにより磁性体含有樹脂微粒子の磁性体は粒子のほぼ中央に存在しており、磁性体粒子は樹脂微粒子表面には露出していないことが確認できた。
【0041】
実施例2
磁性流体「フェリコロイドHC50」(タイホー工業(株)製)3.0g(磁性体1.5g含有)をインキュベーター中で80℃にて12時間乾燥し、0.9gのケロシンを除去して、濃縮された超常磁性体2.1gを得た。これにヘキサン0.5gを入れ、カップ型ソニケーターを用いて超常磁性体を分散させた。この分散液にスチレン3g、ヘキサデカン0.23gを入れ、さらにカップ型ソニケーターで処理することで、超常磁性体のモノマー分散液を得た(以下、A液と称する。)。
【0042】
水10gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.06gと過硫酸アンモニウム0.05gを溶解させた(以下、B液と称する。)。
B液中にA液を入れ、超音波破砕機(タイテック社製VP−30S,目盛り5)を用い、氷冷下で10分間処理することで磁性体を含むミニエマルション液滴を作製した。
【0043】
このミニエマルション溶液を窒素雰囲気下、70℃で、18時間重合することで、磁性体含有樹脂微粒子を得た。重量法で求めた転化率は約90%であり、動的光散乱法(大塚電子社製、Photal PAR-IIIS)で測定した平均粒径はDn 280.2 nm ,Dw 291.7 nmであり、その粒径分布Dw/Dnは1.041であった。
【0044】
重合後のフラスコ内には、ほとんど沈殿物は観察されなかった。TG−DTA分析で求めた樹脂微粒子中の磁性体の含有率は32%であり、仕込みの磁性体のほぼ96%が樹脂微粒子中に取り込まれた。
この磁性体含有樹脂微粒子は磁石DYNAL MPC-M (Magnetic Particle Concentration for eppendorf microtubes)によって容易に吸引・回収することができた。また、回収された磁性体含有樹脂微粒子は、磁石を取り除くと水中に容易に再分散できた。
【0045】
FE-TEMにより磁性体含有樹脂微粒子の磁性体は粒子のほぼ中央に存在しており、磁性体粒子は樹脂微粒子表面には露出していないことが確認できた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、平均粒径が小さく、粒径分布が狭く、かつ磁性体含有率が高い粒子を得ることができる。

Claims (3)

  1. 動的光散乱法により測定した重量平均粒径が0.2〜1μmであり、同じく動的光散乱法により測定した数平均粒径に対する該重量平均粒径の比が1.2未満の樹脂微粒子であって、該樹脂微粒子を構成する樹脂がエチレン性不飽和結合を有する化合物の重合体であって過硫酸塩からなる重合開始剤の残基を有すると共に、該樹脂微粒子中に常磁性体粒子を10重量%以上含有し、且つ、電子顕微鏡による観察で樹脂微粒子表面に磁性体粒子の露出が認められないことを特徴とする磁性体含有樹脂微粒子。
  2. 脂肪族炭化水素系溶媒を含有する有機溶媒中に常磁性体粒子を分散させた分散液とモノマーとして用いるエチレン性不飽和結合を有する化合物とを接触させた後、これらを過硫酸塩を含む水中で微分散させ、さらに該モノマーを重合させることを特徴とする磁性体含有樹脂微粒子の製造方法。
  3. 過硫酸塩を含む水が、更にアニオン性界面活性剤を含む請求項2に記載の磁性体含有樹脂微粒子の製造方法。
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