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JP4079536B2 - センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造 - Google Patents
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JP4079536B2 - センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造 - Google Patents

センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、車両用のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造に関し、さらに詳しくは、ダストブーツの伸縮に起因する防水性能の低下を防止して、シールの信頼性を向上させたセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造に関する。
【0002】
【従来技術】
従来のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造は、次のように構成されていた(特願平9−153292号参照)。
【0003】
図7において、左右一対のタイロッド08、08の各内方端が、ギヤボックスハウジング03の長さ方向に沿って形成された切欠き溝(長孔)06内を摺動するガイドシュー07を貫通する左右一対のボルト09、09により、それぞれラックシャフト04に連結され、ガイドシュー07によりガイドされながら、ラックシャフト04の左右動に応じて左右動するようになっている。
【0004】
ガイドシュー07と左右一対のタイロッド08、08の各内方端との間には、ダストブーツ010 の略中央部が、左右一対のボルト09、09により貫通されて挟持されている。そして、ダストブーツ010 と左右一対のタイロッド08、08の各内方端との間には、座金013 が介装され、ガイドシュー07と各ボルト09との間およびダストブーツ010 と各ボルト09との間には、カラー011 が、ラックシャフト04とガイドシュー07とダストブーツ010 とに跨がって嵌装されている。
【0005】
カラー011 の一端部(図7において下端部)は、ダストブーツ010 から突出して座金013 に当接させられている。また、ダストブーツ010 には、カラー011 の一端部を囲み座金013 に当接するようにして、環状突壁015 が形成されている。
【0006】
したがって、図8に図示されるように、いま、A方向から浸入しようとする水は、座金013 と左右一対のタイロッド08、08の各内方端との当接により阻止され、また、B方向から浸入しようとする水は、座金013 とカラー011 の一端部との当接および座金013 とダストブーツ010 の環状突壁015 との当接により阻止される。このようにして、ダストブーツ010 内牽いてはギヤボックスハウジング03内への水の浸入が阻止されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造は、前記のように構成されているので、ラックシャフト04の左右動によりカラー011 を介してダストブーツ010 に力が伝達されて、ダストブーツ010 がラックシャフト04の最大ストロークのラックエンドにまで伸縮したとき、図8に図示されるように、例えば、ダストブーツ010 からの圧縮反力Fがシール構造に作用して、該シール構造の各部にストレスを生じさせ、該シール構造を破壊して、防水性能を低下させる虞が生じていた。なお、図8において、矢印Dは、ラックシャフト04およびタイロッド08、08の移動方向を示している。
【0008】
特に座金013 とダストブーツ010 の環状突壁015 との当接部においては、ダストブーツ010 の内面側がガイドシュー07により押さえられているので、圧縮反力Fは、ダストブーツ010 の外面側の座金013 と当接する方向に作用して、座金013 の外周部を外方(タイロッド08、08側)に湾曲するように変形させる。
【0009】
座金013 がこのような変形を受けることにより、座金013 と環状突壁015 との当接部に隙間が生じて、B方向から浸入しようとする水が、この隙間を介してダストブーツ010 内牽いてはギヤボックスハウジング03内に侵入する事態が生ずる。
【0010】
このような事態は、前記シール構造に引っ張り反力が作用する場合にも、同様に生じる。そして、このような事態の発生により、センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造に対する信頼性が損なわれる虞があった。
【0011】
本願の発明は、従来のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造が有する前記のような問題点を解決して、ラックシャフトの左右動によりカラーを介してダストブーツに力が伝達されて、ダストブーツがラックシャフトの最大ストロークのラックエンドにまで伸縮したときにも、該シール構造にストレスが生じないようにして、防水性能を維持し、シールの信頼性を向上させた、センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決したステアリング装置のギヤハウジングのシール構造に係り、その請求項1に記載された発明は、左右一対のタイロッドの各内方端が、ギヤボックスハウジングの長さ方向に沿って形成された長孔内を摺動するガイドシューを貫通するボルトにより、それぞれラックシャフトに連結され、前記ガイドシューによりガイドされながら、前記ラックシャフトの左右動に応じて左右動するようにされ、前記ガイドシューと前記左右一対のタイロッドの各内方端との間に、ダストブーツの中央部が、前記ボルトにより貫通されて挟持され、前記ダストブーツと前記左右一対のタイロッドの各内方端との間に、座金が、前記ボルトにより貫通されて介装され、前記ガイドシューと前記ボルトとの間および前記ダストブーツと前記ボルトとの間に、カラーが、前記ラックシャフトと前記ガイドシューと前記ダストブーツとに跨がって嵌装され、前記カラーの一端部が、前記ダストブーツから突出して前記座金に当接するようにされてなるセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造において、前記ダストブーツには、前記カラーの一端部を囲み前記座金に当接するようにして、第1の環状突壁が形成され、また、前記第1の環状突壁を囲み前記座金に外接するようにして、第2の環状突壁が形成されたことを特徴とするセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造である。
【0013】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、センターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造において、ダストブーツには、カラーの一端部を囲み座金に当接するようにして、第1の環状突壁が形成され、また、第1の環状突壁を囲み座金に外接するようにして、第2の環状突壁が形成される。
【0014】
この結果、ラックシャフトの左右動によりカラーを介してダストブーツに力が伝達されて、ダストブーツがラックシャフトの最大ストロークのラックエンドにまで伸縮したときにも、ダストブーツからの圧縮反力は、第2の環状突壁から座金に、座金の径方向に直接入力されることになり、座金の外周部を外方(タイロッド側)に湾曲するように変形させることがない。
【0015】
これにより、ダストブーツの第1の環状突壁と座金との当接部、カラーの一端部と座金との当接部、左右一対のタイロッドの各内方端と座金との当接部等から構成されるタイロッド取付部のシール構造におけるストレスの発生が大きく軽減されて、防水性能が維持され、シールの信頼性を向上させることができる。
【0016】
また、ダストブーツの第1の環状突壁と第2の環状突壁との間の環状括れ部は、肉厚が相対的に薄いので、この部分の剛性が小さくなり、ダストブーツからの圧縮反力が第2の環状突壁に作用することによる該第2の環状突壁の撓みは、この部分で吸収されるので、第1の環状突壁に伝播することはほとんどなくなり、この面からも、ダストブーツの第1の環状突壁と座金との当接部やカラーの一端部と座金との当接部等におけるストレスの発生が大きく軽減されて、タイロッド取付部のシール構造の防水性能がさらによく維持され、シールの信頼性をさらに向上させることができる。
【0017】
また、ダストブーツからの引っ張り反力は、圧縮反力が作用した側と反対側の第2の環状突壁から座金に、座金の径方向に入力されることになり、この引っ張り反力が隣接する他方の第2の環状突壁を有するタイロッド取付部のシール構造に伝播するのを防止することができる。
【0018】
さらに、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、ダストブーツには、一対の第2の環状突壁の間を接続する突壁がさらに形成される。
【0019】
この結果、一対の第2の環状突壁が形成される部分のダストブーツの剛性を高めることができるとともに、一方の第2の環状突壁に作用する引っ張り反力が、隣接する他方の第2の環状突壁を有するタイロッド取付部のシール構造に伝播するのをさらに良く防止することができる。
【0020】
さらにまた、請求項3記載のように請求項1または請求項2記載の発明を構成することにより、ダストブーツの中央部は、軸方向両端側がやや拡径された円筒状に形成され、ボルトにより貫通される部分を除いたその外周面には、周方向に間隔を置いて、軸方向に沿って複数本の突条が形成される。
【0021】
この結果、ダストブーツの中央部の剛性が向上するので、この部分のへたりが生ずることがない。これにより、ラックシャフトの左右動によりカラーを介してダストブーツに力が伝達されたとき、ダストブーツが滑らかに伸縮して、ギヤボックスハウジングの外周面と接触することがなく、接触による損耗を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図6に図示される本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるタイロッド取付部のシール構造が適用されたセンターテイクオフ型パワーステアリング装置の要部を切断して示す正面図、図2は、図1の要部の拡大図、3は、図2のさらに要部の拡大図、図4は、図1のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置に使用されるダストブーツの縦断面図であって、図6のIV−IV線矢視断面図、図5は、図4のV−V線矢視断面図、図6は、図4のA方向から見た側面図である。
【0023】
図1および図2において、本実施形態におけるタイロッド取付部のシール構造が適用されたセンターテイクオフ型パワーステアリング装置1は、ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置であって、図示されない車両のハンドルに連結された操舵入力軸2が、ギヤボックスハウジング3のトルクセンサー収容部分3b 内において、図示されない操舵出力軸とトーションバーを介して連結されており、該操舵出力軸に形成されたピニオンと噛み合うラックを一方端部寄りに有するラックシャフト4が、ギヤボックスハウジング3のラックシャフト収容部分3a 内に、図1において左右摺動自在に収容されている。操舵出力軸には、電動機5から車速もしくは内燃機関の回転速度に応じた操舵補助力も入力されている。
【0024】
ギヤボックスハウジング3のラックシャフト収容部分3a には、その長さ方向中央より図1においてやや左寄りに、切欠き溝(長孔)6が所定長にわたって形成されており、該切欠き溝6内を、ガイドシュー7が、ラックシャフト4と一体に左右動することができるようになっている。
【0025】
ガイドシュー7は、左右一対のタイロッド8、8の各内方端(ギヤボックスハウジング3のラックシャフト収容部分3a の略中央部寄り端)であるラックシャフト4への取付部を、ラックシャフト4と一体に左右動し得るようにガイドするものであって、左右一対のタイロッド8、8の各内方端とガイドシュー7とは、左右一対のボルト9、9によりそれぞれ貫通されて、これらのボルト9、9の先端のネジ部がラックシャフト4のネジ孔に螺着されることにより、ラックシャフト4に一体に取り付けられている。
【0026】
なお、ガイドシュー7は、詳細には図示されていないが、両端部が半円形に輪郭付けられ、左右一対のタイロッド8、8の各内方端間にまたがる細長の板体であって、その中央部分には、円孔が打ち抜かれているので、図1ないし図3において、その部分が白抜きで示されている。
【0027】
したがって、いま、車両のハンドルが操舵されて、ラックシャフト4のラックが操舵出力軸のピニオンと噛み合い、ラックシャフト4が左右動したときには、該左右動に従ってガイドシュー7とタイロッド8、8とが一体に左右動して、図示されないリンク機構を介して左右車輪の転舵が行なわれる。
【0028】
また、ガイドシュー7と左右一対のタイロッド8、8の各内方端との間には、ギヤボックスハウジング3のラックシャフト収容部分3a の主要部分を覆うダストブーツ10の中央部(蛇腹が形成されていない部分)が、ボルト9、9により貫通されて挟着されており、これにより、ダストブーツ10の左右各半部が、ラックシャフト4およびタイロッド8、8の左右動に応じて伸縮し得るようになっている。
【0029】
さらに、タイロッド8、8の各内方端、ダストブーツ10、ガイドシュー7がボルト9、9によりラックシャフト4に一体に取り付けられ連結されるに際しては、タイロッド8、8の各内方端の片側に共通の座金12、他の片側のダストブーツ10との間に左右一対の座金13、13が、ボルト9、9により貫通されてそれぞれ介装され、また、ガイドシュー7とボルト9との間およびダストブーツ10とボルト9との間に、カラー11が、ラックシャフト4とガイドシュー7とダストブーツ10とに跨がって嵌装されている。カラー11の一端部(図2において下端部)は、ダストブーツ10から突出していて、その平坦な下端面が座金13に当接して、水の侵入を阻止する1つのシール部を構成している。
【0030】
タイロッド8、8の各内方端には、そのボルト孔とボルト9との間に2種類の鉄製のブッシュ16、17が介装されており、これらのブッシュ16、17の両端面は平坦面にされて、共通の座金12および座金13にそれぞれ接している。
【0031】
したがって、座金13は、実際には、タイロッド8、8の各内方端のブッシュ16、17とダストブーツ10との間に介装されていて、ボルト9、9がラックシャフト4に螺着されることにより、後述するダストブーツ10の第1の環状突壁15との当接を介して、これらの間に挟持されている。ブッシュ16、17と座金13との当接部は、水の侵入を阻止するもう1つのシール部を構成している。
【0032】
ダストブーツ10の中央部は、図1および図4に図示されるように、軸方向両端側がやや拡径された円筒状に形成されており、ボルト9、9により貫通される部分を除いたその外周面には、図5に図示されるように、周方向に間隔を置いて、軸線方向に沿って複数本の突条19、19・・・が膨出形成されている。
【0033】
次に、ダストブーツ10と座金13との間に形成されるシール構造について説明する。
このシール構造は、左右一対のタイロッド8、8の左右いずれの側においても同様であるので、以下においては、図1および図2において右方のタイロッド8側のシール構造について、図2および図3を参照しつつ説明する。
【0034】
ダストブーツ10には、カラー11の一端部を囲み座金13に当接するようにして、第1の環状突壁15が形成されている。また、この第1の環状突壁15を囲み座金13に外接するようにして、第2の環状突壁18が形成されている。
【0035】
第1の環状突壁15の下端面は、平坦面に形成されていて、この平坦面が座金13に当接して、水の侵入を阻止するさらにもう1つのシール部を構成している。第2の環状突壁18の断面積は、第1の環状突壁15の断面積よりも大きくされて、第2の環状突壁18の剛性が大きくなるようにされている。
【0036】
第2の環状突壁18が座金13に外接する部分は、シール機能も部分的に発揮するが、主として、ラックシャフト4の左右動によりカラー11を介してダストブーツ10に力が伝達されて該ダストブーツ10が伸縮したとき、該ダストブーツ10から圧縮方向の反力や引っ張り方向の反力を受ける部分として機能する。
【0037】
第1の環状突壁15と第2の環状突壁18との間には、環状凹溝20が形成され、この環状凹溝20が形成された部分のダストブーツ10は、括れていて、括れ部21が形成されている。
【0038】
この括れ部21の剛性は低く、容易に撓むことができる。したがって、いま、ラックシャフト4の左右動によりカラー11を介してダストブーツ10に力が伝達されて該ダストブーツ10が伸縮したとき、該ダストブーツ10からの圧縮反力F(図3の実線太矢印参照)が第2の環状突壁18に作用して該第2の環状突壁18が撓んだとしても、この撓みは、この括れ部21において吸収されるので、圧縮反力Fが第1の環状突壁15に伝播することはない。なお、図3において、矢印Cは、ラックシャフト4および左右一対のタイロッド8、8の移動方向を示している。
【0039】
これにより、第1の環状突壁15と座金13との当接部、カラー11の一端部と座金13との当接部、左右一対のタイロッド8、8の各内方端(ブッシュ16、17)と座金13との当接部等から構成されるタイロッド取付部のシール構造における外力に起因するストレスの発生は、大きく軽減される。
【0040】
ダストブーツ10には、また、図2、図4、図6等に図示されているように、該ダストブーツ10と左右一対のタイロッド8、8の各内方端との間に介装された座金13に外接する一対の第2の環状突壁18、18の間を接続する突壁22が、一対の第2の環状突壁18、18の各中心を結ぶ線上にあるようにして、さらに形成されている。
【0041】
これら一対の第1の環状突壁15、一対の第2の環状突壁18および突壁22が形成されるダストブーツ10の中央部の外周面は、図5および図6に図示されるように、細長の平坦面23に形成されている。
【0042】
本実施形態は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
センターテイクオフ型パワーステアリング装置1におけるタイロッド取付部のシール構造において、ダストブーツ10には、カラー11の一端部を囲み座金13に当接するようにして、第1の環状突壁15が形成され、また、第1の環状突壁15を囲み座金13に外接するようにして、第2の環状突壁18が形成されている。
【0043】
この結果、ラックシャフト4の左右動によりカラー11を介してダストブーツ10に力が伝達されて、ダストブーツ10がラックシャフト4の最大ストロークのラックエンドにまで伸縮したときにも、ダストブーツ10からの圧縮反力Fは、第2の環状突壁18から座金13に、座金13の径方向に直接入力されることになり、座金13の外周部を外方(タイロッド8、8側)に湾曲するように変形させることがない。
【0044】
これにより、ダストブーツ10の第1の環状突壁15と座金13との当接部、カラー11の一端部と座金13との当接部、左右一対のタイロッド8、8の各内方端(ブッシュ16、17)と座金13との当接部等から構成されるタイロッド取付部のシール構造における外力に起因するストレスの発生が大きく軽減されて、防水性能が維持され、シールの信頼性を向上させることができる。
【0045】
また、ダストブーツ10の第1の環状突壁15と第2の環状突壁18との間の環状括れ部21は、肉厚が相対的に薄いので、この部分の剛性が小さくなり、ダストブーツ10からの圧縮反力Fが第2の環状突壁18に作用することによる該第2の環状突壁18の撓みは、この部分で吸収されるので、第1の環状突壁15に伝播することはほとんどなくなり、この面からも、ダストブーツ10の第1の環状突壁15と座金13との当接部やカラー11の一端部と座金13との当接部等におけるストレスの発生が大きく軽減されて、タイロッド取付部のシール構造の防水性能がさらによく維持され、シールの信頼性をさらに向上させることができる。
【0046】
なお、ラックシャフト4および左右一対のタイロッド8、8が図3に図示されるC方向と反対方向(C´方向)に移動する場合には、第2の環状突壁18の圧縮反力Fが作用した側と反対側に引っ張り反力F´(図3の鎖線太矢印参照)が作用し、座金13により受けられるので、その引っ張り反力F´が隣接する第2の環状突壁18を有するタイロッド取付部のシール構造に伝播するのが防がれる。
【0047】
また、ダストブーツ10には、該ダストブーツ10と左右一対のタイロッド8、8の各内方端との間に介装された座金13に外接する一対の第2の環状突壁18、18の間を接続する突壁22が、一対の第2の環状突壁18、18の各中心を結ぶ線上にあるようにして、さらに形成されている。
【0048】
この結果、一対の第2の環状突壁18、18が形成される部分のダストブーツ10の剛性を高めることができるとともに、一方の第2の環状突壁18に作用する引っ張り反力F´が隣接する他方の第2の環状突壁18を有するタイロッド取付部のシール構造に伝播するのをさらに良く防止することができる。
【0049】
さらに、ダストブーツ10の中央部は、軸方向両端側がやや拡径された円筒状に形成され、ボルト9、9により貫通される部分を除いたその外周面には、周方向に間隔を置いて、軸線方向に沿って複数本の突条19、19・・・が形成されている。
【0050】
この結果、ダストブーツ10の中央部の剛性が向上するので、この部分のへたりが生ずることがない。これにより、ラックシャフト4の左右動によりカラー11を介してダストブーツ10に力が伝達されたとき、ダストブーツ10が滑らかに伸縮して、ギヤボックスハウジング3のラックシャフト収容部分3a の外周面と接触することがなく、接触による損耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項4に記載された発明の一実施形態におけるタイロッド取付部のシール構造が適用されたセンターテイクオフ型パワーステアリング装置の要部を切断して示す正面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である
【図3】図2のさらに要部の拡大図である。
【図4】図1のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置に使用されるダストブーツの縦断面図であって、図6のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図4のV−V線矢視断面図である。
【図6】図4のA方向から見た側面図である。
【図7】従来例を示す図2と同様の図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【符号の説明】
1…センターテイクオフ型パワーステアリング装置、2…操舵入力軸、3…ギヤボックスハウジング、3a …ラックシャフト収容部分、3b …トルクセンサー収容部分、4…ラックシャフト、5…電動機、6…切欠き溝(長孔)、7…ガイドシュー、8…タイロッド、9…ボルト、10…ダストブーツ、11…カラー、12…共通座金、13…座金、15…第1の環状突壁、16、17…ブッシュ、18…第2の環状突壁、19…突条、20…環状凹溝、21…括れ部、22…突壁、23…平坦面。

Claims (3)

  1. 左右一対のタイロッドの各内方端が、ギヤボックスハウジングの長さ方向に沿って形成された長孔内を摺動するガイドシューを貫通するボルトにより、それぞれラックシャフトに連結され、前記ガイドシューによりガイドされながら、前記ラックシャフトの左右動に応じて左右動するようにされ、
    前記ガイドシューと前記左右一対のタイロッドの各内方端との間に、ダストブーツの中央部が、前記ボルトにより貫通されて挟持され、
    前記ダストブーツと前記左右一対のタイロッドの各内方端との間に、座金が、前記ボルトにより貫通されて介装され、
    前記ガイドシューと前記ボルトとの間および前記ダストブーツと前記ボルトとの間に、カラーが、前記ラックシャフトと前記ガイドシューと前記ダストブーツとに跨がって嵌装され、
    前記カラーの一端部が、前記ダストブーツから突出して前記座金に当接するようにされてなるセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造において、
    前記ダストブーツには、前記カラーの一端部を囲み前記座金に当接するようにして、第1の環状突壁が形成され、また、前記第1の環状突壁を囲み前記座金に外接するようにして、第2の環状突壁が形成されたことを特徴とするセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造。
  2. 前記ダストブーツには、一対の前記第2の環状突壁の間を接続する突壁がさらに形成されたことを特徴とする請求項1記載のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造。
  3. 前記ダストブーツの中央部は、軸方向両端側がやや拡径された円筒状に形成され、前記ボルトにより貫通される部分を除いたその外周面には、周方向に間隔を置いて、軸方向に沿って複数本の突条が形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のセンターテイクオフ型パワーステアリング装置におけるタイロッド取付部のシール構造。
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