JP4110508B2 - フロントフードヒンジ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボデーにフロントフードを開閉自在に設けるためのフロントフードヒンジ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フロントフード(図1の符号2参照)は、エンジンルームなどを覆うためのもので、上下方向に開閉自在なようにボデー(同図の符号1参照)に取付けられている。このフロントフードは、フード本体、フードヒンジ(同図の符号3参照)およびストライカ等で構成されている。このフード本体は、一般的にアウターパネルとインナーパネルとを閉断面形状に合わせて全周のフランジ部をヘミング加工してフードアセンブリとしたものである。
塗装工程では、このフロントフードを単体でまたはボデーに取付けた状態で電着槽に漬けて、インナーパネルに設けた複数の開口からフード本体の内部に電着液等を入れることにより、アウターパネルおよびインナーパネルの各裏面(内側)に防錆処理を施している。図9に示すように、この電着液等を抜くためのドレンホール32を、インナーパネル31の後端両隅部に設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
フードヒンジ33をドレンホール32と同じ位置にするとフードヒンジ33がドレンホール32を塞いでしまうことから、 図10に示すように、ボデー設計時に、ドレンホール32を避けてフードヒンジ33の設置面をレイアウトする必要があり、レイアウト上の制約を受け、フードヒンジ33の小型化や軽量化が困難であった。また、フードヒンジ33の回転中心部34からインナーパネル31への締付け部35までの距離Aが長くなってしまい、剛性上不利である。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、フードヒンジのレイアウト上の制約を緩和してフードヒンジの小型化等を容易に実現できるフロントフードヒンジ構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、アウターパネルとインナーパネルを組み合わせてフロントフード本体を形成し、上記インナーパネルにフードヒンジを配設し、上記フードヒンジは上記ボデーに取付けるヒンジメール(4)と上記インナーパネル(2b)に取付けるヒンジヒメール(5)とを備え、上記ボデーに上記ヒンジメール(4)を結合し、上記インナーパネルに上記ヒンジヒメール(5)を結合し、上記ヒンジメール(4)と上記ヒンジヒメール(5)をピン(10)で回動可能に軸支することで上記フロントフード本体をボデーに開閉自在に取付け、塗装工程での電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴を上記インナーパネルの上記ヒンジヒメール(5)との結合部付近に設け、上記ピン(10)を上記フロントフード本体より車両後方側に設け、上記フロントフード本体の開閉時に、上記ヒンジヒメール(5)と上記ボデーとが干渉しないように、上記ヒンジヒメール(5)のヒンジセンター(S)側の一端を下方向に湾曲させて湾曲部13を形成したフロントフードヒンジ構造において、上記電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴の位置に、上記フードヒンジにおけるヒンジヒメール(5)のインナーパネルから離れる上記湾曲部(13)の端部を配設し、上記湾曲部(13)の端部に下方向への膨らみ部を設けることで上記電着液等を排出するためのドレン部を設けたことにある。
また、本発明は、電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための上記ドレン用通路は、上記電着液等が排出されるように傾斜していることにある。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るフードヒンジ構造の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態は、ボデー1に前開き式のフロントフード2(フード本体)を左右一対のフードヒンジ3、3’で開閉自在に装着している。図2ないし図6はフードヒンジ3(車両左側に設けたもの)について示してあり、図8ないし図9はフードヒンジ3’(車両右側に設けたもの)について示してあるが、フードヒンジ3、3’は互いに対称形に構成されており、実質的に同じ構造である。
フロントフード2は、図2に示すように、アウターパネル2aとインナーパネル2bを組み合わせて形成されている。なお、本発明は、後開き式のものにも適用でき、また、フロントフードのほかにトランクフード(トランクリッド)などの他のフードにも適用できる。
【0006】
図2に示すように、このフードヒンジ3は、ボデー1に取付けるヒンジメール4とフロントフード2のインナーパネル2bに取付けるヒンジヒメール5とを備えている。ヒンジメール4は、ヒンジヒメール5を回動自在に支承している。ヒンジメール4をボルト6とナット7でエンジンルーム両側のボデー1部分に螺着し、また、ヒンジヒメール5をボルト8とナット9でフロントフード2の裏面すなわちインナーパネル2bに螺着している。ヒンジメール4とヒンジヒメール5をピン10で回動可能に軸支している。このピン10を設けたヒンジセンターS部分は、ボデー1のベンチレータガーニッシュ11の下面側に位置している。ベンチレータガーニッシュ11は、フロントウインドシールド12の下部に配設されている。
【0007】
図7ないし図8に示すように、ヒンジメール4は、2個の取付穴21を設けた固定部4aと、固定部4a端面から略直角に折り曲げて立設された立上がり部4bとからなる。取付穴21を介してボルト6およびナット7で螺着することで(図2参照)、ボデー1側のパネル22部分に固定部4aを取付けている。一方、立上がり部4bには、後端部にピン10を挿通する穴を設けている。
【0008】
図7ないし図8に示すように、ヒンジヒメール5は、フロントフード2(図2参照)側の基準面に沿う基準面5aとヒンジメール4に沿う立上がり部5bとからなる横断面L字状の長尺のプレートであり、このプレートの途中はドッグレッグ式に湾曲している。すなわち、図7に示すように、ヒンジヒメール5は、ヒンジセンターS側の一端を下方向に湾曲させて湾曲部13を形成しており、固定される他端を直線状のアーム部14に形成している。アーム部14の基準面5aには固定用の取付穴15を2個形成している。
図4に示すように、フロントフード2のインナーパネル2bの内面側に、フードヒンジリンフォース16とナット9を予め溶接している。このナット9に取付穴15(図7参照)を介してアーム部14(図7参照)を組付け、ボルト8をナット9に螺合させて締め付け、図3に示すように、ヒンジヒメール5をインナーパネル2bに固定している。
【0009】
図3または図4に示すように、インナーパネル2bのヒンジヒメール5を固定した部分、すなわちインナーパネル2bの後部両隅部にそれぞれドレンホール17、17を設けている。各ドレンホール17がヒンジヒメール5のアーム部14(図7参照)で覆われるようになっている。
一方、図3、図4または図7に示すように、ヒンジヒメール5に膨らみ部18を設けている。この膨らみ部18は、インナーパネル2bに設けたドレンホール17の位置に対応した位置にあり、また、ヒンジヒメール5のインナーパネル2bから離れる曲がり部19に設けている。膨らみ部18は、インナーパネル2bより離れる側に凹ましたビード形状であり、図4に示すように、ヒンジヒメール5とインナーパネル2bとの間にドレン用通路20を形成している。このドレン用通路20は、電着塗装工程にて液体が重力の作用で自然に流れるように傾斜しており、その傾斜は、フロントフード2を閉じている状態のみならず、開けている状態でも液体が流れるようになっている。
図3または図4に示すように、ドレンホール17は、インナーパネル2bの上面に溜まった電解液等を抜くためのもので、電解液等はドレンホール17からドレン用通路20を介して、途中で止まることなくエンジンルーム内に流れ落ちる。また、ドレン用通路20は、ドレンホール17の穴径よりも広い幅を有すると、電解液等の排出がより効率よく行われる。
このように、フードヒンジ3のレイアウトを、ドレンホール17の位置に影響されずに行うことができる。また、膨らみ部18を、フードヒンジ3がインナーパネル2bに当接する部分から当接しない部分へと形状が変化する曲がり部19に設けたので、膨らみ部18によりヒンジヒメール5の強度・剛性を向上させることができ、またヒンジの小型化や軽量化が可能となる。
【0010】
【発明の効果】
本発明は、アウターパネルとインナーパネルを組み合わせてフロントフード本体を形成し、上記インナーパネルにフードヒンジを配設し、上記フードヒンジは上記ボデーに取付けるヒンジメール(4)と上記インナーパネル(2b)に取付けるヒンジヒメール(5)とを備え、上記ボデーに上記ヒンジメール(4)を結合し、上記インナーパネルに上記ヒンジヒメール(5)を結合し、上記ヒンジメール(4)と上記ヒンジヒメール(5)をピン(10)で回動可能に軸支することで上記フロントフード本体をボデーに開閉自在に取付け、塗装工程での電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴を上記インナーパネルの上記ヒンジヒメール(5)との結合部付近に設け、上記ピン(10)を上記フロントフード本体より車両後方側に設け、上記フロントフード本体の開閉時に、上記ヒンジヒメール(5)と上記ボデーとが干渉しないように、上記ヒンジヒメール(5)のヒンジセンター(S)側の一端を下方向に湾曲させて湾曲部(13)を形成したフロントフードヒンジ構造において、上記電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴の位置に、上記フードヒンジにおけるヒンジヒメール(5)のインナーパネルから離れる上記湾曲部(13)の端部を配設し、上記湾曲部(13)の端部に下方向への膨らみ部を設けることで上記電着液等を排出するためのドレン部を設けたので、電着液等の排出を確保しつつ、フードヒンジのレイアウトの自由度を向上させることができ、またフードヒンジの小型化等を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフロントフードヒンジ構造を適用した、フロントフードを開けた自動車の斜視図である。
【図2】図1の線II−IIによる、ボデー側のパネルを二点鎖線で示した断面図であり、フロントフードを閉めた状態を実線、開けた状態を二点鎖線で示したものである。
【図3】図1の矢印IIIからフロントフード裏面を見た部分斜視図である。
【図4】図3の線IV−IVによる断面図である。
【図5】図4の線V−Vによる断面図である。
【図6】図4の線VI−VIによる断面図である。
【図7】図1の車両右側(図中奥側)に設けたフードヒンジ単体の斜視図である。
【図8】図7の線VIII−VIIIによる断面図である。
【図9】従来のフロントフードヒンジ構造を適用した自動車のフロントフード裏面を見た状態の斜視図である。
【図10】図9の線X−Xによる断面図である。
【符号の説明】
1 ボデー
2 フロントフード
2a アウターパネル
2b インナーパネル
3、3' フードヒンジ
4 ヒンジメール
4a 固定部
4b、5b 立上がり部
5 ヒンジヒメール
5a 基準面
6、8 ボルト
7、9 ナット
10 ピン
11 ベンチレータガーニッシュ
12 フロントウインドシールド
13 湾曲部
14 アーム部
15、21 取付穴
S ヒンジセンター
16 フードヒンジリンフォース
17 ドレンホール
18 膨らみ部
19 曲がり部
20 ドレン用通路
22 パネル
Claims (2)
- アウターパネルとインナーパネルを組み合わせてフロントフード本体を形成し、上記インナーパネルにフードヒンジを配設し、上記フードヒンジは上記ボデーに取付けるヒンジメール(4)と上記インナーパネル(2b)に取付けるヒンジヒメール(5)とを備え、
上記ボデーに上記ヒンジメール(4)を結合し、上記インナーパネルに上記ヒンジヒメール(5)を結合し、上記ヒンジメール(4)と上記ヒンジヒメール(5)をピン(10)で回動可能に軸支することで上記フロントフード本体をボデーに開閉自在に取付け、塗装工程での電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴を上記インナーパネルの上記ヒンジヒメール(5)との結合部付近に設け、上記ピン(10)を上記フロントフード本体より車両後方側に設け、上記フロントフード本体の開閉時に、上記ヒンジヒメール(5)と上記ボデーとが干渉しないように、上記ヒンジヒメール(5)のヒンジセンター(S)側の一端を下方向に湾曲させて湾曲部(13)を形成したフロントフードヒンジ構造において、
上記電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための穴の位置に、上記フードヒンジにおけるヒンジヒメール(5)のインナーパネルから離れる上記湾曲部(13)の端部を配設し、上記湾曲部(13)の端部に下方向への膨らみ部を設けることで上記電着液等を排出するためのドレン部を設けたことを特徴とするフロントフードヒンジ構造。 - 電着液等を上記フロントフード本体内から抜くための上記ドレン用通路は、上記電着液等が排出されるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のフロントフードヒンジ構造。
Priority Applications (1)
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| JP2001361917A JP4110508B2 (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | フロントフードヒンジ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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