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JP4113646B2 - 列車検知装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は列車検知装置に係り、特に、列車検知用の信号を利用してレール絶縁破壊検知も検知できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軌道回路を利用した列車検知装置は、一つの軌道回路を形成するレールの始端側に列車検知用の所定の信号を印加し、そのレールの終端側から信号を受信するように構成されている。そして、そのレールの終端側から所定の信号を受信しているときは、その軌道回路上に列車なしを検知し、その所定の信号を受信できなくなったときに、その軌道回路上に列車ありを検知するようにしている。
【0003】
また、この軌道回路を利用した列車検知装置は、隣接する軌道回路の列車検知用信号が漏出してくると列車検知ができなくなるので、隣接する軌道回路で使用する信号の周波数を別けている。しかしながら、これでは、絶縁の状態が分からないので、すなわち、一つの軌道回路を形成するためのレールとその一つの軌道回路に隣接する他の軌道回路を形成するためのレール間に介在されている絶縁体の状態が分からないので、これを監視するレール絶縁破壊検知装置が列車検知装置の外に別装置として設備されている。
【0004】
そのレール絶縁破壊検知装置の一例としては、隣接する軌道回路を形成するレール間を電車電源的に接続するためのインピーダンスボンドのコイルに流れる信号電流をカレントトランス(CT)を介して抽出し、その抽出した信号に基づいて絶縁体の絶縁状態を監視する検知装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の列車検知装置には、レールに介在される絶縁体の状態を監視する機能はなく、したがって、列車検知装置の外にレール絶縁破壊検知装置を設けなければならず、設備コストがかさむ欠点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、軌道回路の送受信装置を利用してレールの絶縁体の状態を監視することのできる列車検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、ール絶縁体により所定の区間長に分割し、各絶縁体の両側にインピーダンスボンドを接続して、各区間に対応する軌道回路を構成し、軌道回路の一端に送信器を、他端に受信器をそれぞれ接続し、前記送信器から列車検知用信号を送出し、前記受信器がその列車検知用信号を受信するか否かにより当該区間に列車が存在するか否かを検知する列車検知装置において、(a)前記送信器は、全送信器に共通の周波数の搬送波をMSK変調して生成される当該軌道回路を特定する識別データを含むデジタル信号を列車検知用信号として送出するものであり、(b)前記受信器は、(b1)当該軌道回路から前記インピーダンスボンドを介して受信する信号をフィルタ処理するバンドパスフィルタと、(b2)前記バンドパスフィルタの出力レベルを検出するレベル判定回路と、(b3)前記バンドパスフィルタの出力から識別データを抽出する電文解読回路と、(b4)前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、列車なしと判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、列車ありと判定し、前記レベル検出回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、列車ありと判定する受信判定回路と、(b5)前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、当該軌道回路の前記絶縁体が異常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定する絶縁判定回路とを有する、ことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は、一実施の形態に係る列車検知装置の概略構成図であって、左側に位置する軌道回路AT及び右側に位置する軌道回路CTに挟まれる軌道回路BT用列車検知装置として示されている。なお、軌道回路AT及び軌道回路CTにも同様の列車検知装置が設けられているが、ここでは省略されている。したがって、以下、軌道回路BTを中心に説明する。
【0009】
軌道回路BTは、列車の走行するレールrを絶縁体(図1(a)のレールrに交差する短線)で区分して形成されている。また、この軌道回路BTの左側は、インピーダンスボンドT1 を介して軌道回路ATと電車電源的に接続され、その右側は、インピーダンスボンドT2 を介して軌道回路CTと電車電源的に接続されている。
【0010】
図1(a)中、1は、送信器1a及び受信器1bからなる軌道回路送受信器であって、受信器1b中に本発明に係るレール絶縁破壊検知機能が組込まれている。
【0011】
送信器1aは、軌道回路BTを特定する所定の識別番号からなるデジタル値で表される軌道回路情報(Sb)で所定の周波数からなる搬送波をMSK変調してデジタル信号、すなわち識別データ(DSb)を生成し、その識別データ(DSb)は、インピーダンスボンドT2 の2次巻線tを介して送信できるように構成されている。
【0012】
なお、図示しない軌道回路AT用の送信器においても、その軌道回路ATを特定する軌道回路情報で上述と同じ周波数の搬送波をMSK変調して所定の識別データ(DSa)を生成し、その軌道回路ATに送信することができるように構成されているとともに、図示しない軌道回路CT用の送信器においても、上述と同じ周波数の搬送波をその回路CTを特定する軌道回路情報でMSK変調して所定のデジタル信号(DSc)を生成し、その軌道回路CTに送信することができるように構成されている。
【0013】
信器1bは、図1(b)に示されるように、バンドパスフィルタ(BPF)10、復調回路11、電文解読回路12、受信判定回路13、レベル判定回路14及び絶縁判定回路15を有して、インピーダンスボンドT1 の2次巻線tを介して受信した信号(DSb)をンドパスフィルタ(BPF)10でフィルタ処理した後、復調回路11で復調処理して軌道回路BTを特定する識別データを抽出することができるように構成されている。
【0014】
文解読回路12は、復調回路11から入力したデータを解読して抽出、また、受信判定回路13は、その抽出されたデータと後述するレベル判定回路14で判定されたレベルとから軌道回路BT上に列車が在線するか、又は在線しないかを判定できるように構成されている。
【0015】
ベル判定回路14は、バンドパスフィルタ10の出力レベルが所定以上か否かを判定するように構成されていて、その判定出力を上述の受信判定回路13及び絶縁判定回路15に入力するように構成されている。この絶縁判定回路15には、レベル判定回路14から得られたレベルと上述の電文解読回路12から入力したデータとを用いて絶縁体の絶縁状態を判定するように構成されている。
【0016】
以下、図1(c)の判定表を用いて列車位置検知及び絶縁検知の制御動作について説明する。
【0017】
今、軌道回路BTに列車が在線していないとき、送信器1aから送信された信号は、受信器1bで受信されることになるはずである。したがって、受信された信号から電文解読回路12で軌道回路BTを特定する情報(DSb)(図1(c)では自軌道ID)が抽出され、かつ、レベル判定回路14で受信された信号のレベルが所定値以上あれば、受信判定回路13では、軌道回路BT上に列車なしを検知することとなる。また、このとき、絶縁判定回路15は、軌道回路BTを形成するに必要な絶縁体の性能は正常と判定することとなる(図1(c)のイ参照)。
【0018】
ところが、レベル判定回路14が所定以上のレベルを検出し、かつ、電文解読回路12で抽出された軌道回路を特定する情報が、例えば、隣接する軌道回路ATの情報(DSa)であるような場合は、絶縁体が破壊されていて軌道回路ATの信号が軌道回路BTに漏れていることを意味しているので、この場合は、絶縁判定回路1は、絶縁破壊が発生している旨を図示されていない管理センタ等の保守管理装置へ出力することとなる(図1(c)のロ参照)。また、この場合、受信判定回路13は、フェールセーフを図るために列車ありを図示されていない自動列車制御装置や連動装置等の所定の信号保安装置へ出力することとなる。
【0019】
また、レベル判定回路14が所定以上のレベルを検出し、かつ、電文解読回路12で抽出された軌道回路を特定する情報がいずれの軌道回路かを特定できないような壊れた電文(情報)の場合は、絶縁体が破壊されていて、漏れてくる隣接信号のレベルが小さいことを意味しているので、この場合は、絶縁判定回路1は、絶縁破壊が発生している旨を保守管理装置へ出力することとなる(図1(C)のハ参照)。また、この場合、受信判定回路13は、フェールセーフを図るために列車ありを信号保安装置へ出力することとなる。
【0020】
軌道回路BT上に列車が在線しているときは、その列車の車軸でレールrが短絡されるので、受信器1bは無信号状態となる。すなわち、レベル判定回路14で検出されるレベルは「0」となり、したがって、電文解読回路12における情報(DSb)の抽出はできなくなる。受信判定回路13では、この情報(DSb)のないことをもって軌道回路BT上に列車ありを検知する。そして、このときは、絶縁判定回路15は、絶縁体は正常と判定することとなる(図1(c)のニ参照)。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれぱ(a)送信器は、全送信器に共通の周波数の搬送波をMSK変調して生成される当該軌道回路を特定する識別データを含むデジタル信号を列車検知用信号として送出するものであり、(b)受信器は、(b1)当該軌道回路から前記インピーダンスボンドを介して受信する信号をフィルタ処理するバンドパスフィルタと、(b2)前記バンドパスフィルタの出力レベルを検出するレベル判定回路と、(b3)前記バンドパスフィルタの出力から識別データを抽出する電文解読回路と、(b4)前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、列車なしと判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、列車ありと判定し、前記レベル検出回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、列車ありと判定する受信判定回路と、(b5)前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、当該軌道回路の前記絶縁体が異常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定する絶縁判定回路とを有するので、軌道回路で用いられる列車検知信号を利用して、列車検知以外に絶縁体の破壊をも検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の一実施の形態に係る検知装置の概略構成図、(b)は、受信器の詳細図、(c)は、判定表である。
【符号の説明】
r レール
AT,BT,CT 軌道回路
T1 ,T2 インピーダンスボンド
道回路送受信器
1a 送信器
1b 受信器
10 バンドパスフィルタ(BPF)
11 復調回路
12 電文解読回路
13 受信判定回路
14 レベル判定回路
15 絶縁判定回路

Claims (1)

  1. ール絶縁体により所定の区間長に分割し、各絶縁体の両側にインピーダンスボンドを接続して、各区間に対応する軌道回路を構成し、軌道回路の一端に送信器を、他端に受信器をそれぞれ接続し、前記送信器から列車検知用信号を送出し、前記受信器がその列車検知用信号を受信するか否かにより当該区間に列車が存在するか否かを検知する列車検知装置において、
    前記送信器は、全送信器に共通の周波数の搬送波をMSK変調して生成される当該軌道回路を特定する識別データを含むデジタル信号を列車検知用信号として送出するものであり、
    前記受信器は、当該軌道回路から前記インピーダンスボンドを介して受信する信号をフィルタ処理するバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタの出力レベルを検出するレベル判定回路と、前記バンドパスフィルタの出力から識別データを抽出する電文解読回路と、前記レベル検出回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、列車なしと判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、列車ありと判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、列車ありと判定する受信判定回路と、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が当該軌道回路の識別データを抽出したときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定以上で、前記電文解読回路が他の軌道回路の識別データを抽出したとき、又は前記電文解読回路が抽出したデータが異常のときは、当該軌道回路の前記絶縁体が異常であると判定し、前記レベル判定回路が検出したレベルが所定未満で、前記電文解読回路が識別データを抽出しないときは、当該軌道回路の前記絶縁体が正常であると判定する絶縁判定回路とを有する、
    ことを特徴とする列車検知装置。
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