JP4138119B2 - トナーの調製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にはトナーの調製方法、より特定的には、ラテックスと顔料などの着色剤と添加剤粒子とを凝集及び溶融させてトナー粒子を得る化学プロセスに関し、このプロセスにおいて、トナー粒子の表面はそこに生成された特定の帯電強化物質又は帯電荷強化剤により化学的に改質される。これらの帯電強化物質はトナー粒子の表面に化学的に結合すると考えられる。実施態様において、本発明は、適当な帯電特性をもたらすようにトナー表面が化学的に改質されたトナーを得るための化学プロセスに関し、また実施態様において、体積平均直径が約1〜約20ミクロン、好ましくは約2〜約10ミクロンであり、慣用的にGSDにより特徴づけられる狭い粒径分布、例えばコールターカウンター(Coulter Counter )で測定して1.35未満、好ましくは約1.25未満、より特定的には約1.12〜約1.25の粒径分布を有するトナー組成物を提供する。得られたトナーは、デジタルカラープロセスを含めた公知の静電写真画像形成プロセス及びプリントプロセス用に選択することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
トナー中の顔料の添加量が多いと、帯電挙動が温度や湿度などの環境条件の変化に対して敏感になる可能性がある。本発明の方法により調製されたトナーではこれらの不利な点が最小限になるか又は回避される。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの態様において、例えば体積平均直径が約1〜約20ミクロンの粒径であり、1.35未満の狭いGSDを有し、且つトナーが制御された帯電特性を示す黒色及び着色トナー組成物の簡単且つ経済的な調製方法が提供される。
【0004】
本発明の別の態様において、黒色及び着色トナー組成物の簡単な調製方法が提供され、この方法は、先ず、ラテックスと着色剤例えば顔料粒子とを凝集、凝結(coalescing)させてトナー粒子を得るステップ、次に必要により洗浄するステップ、次いで、トナー粒子をそこに生成された帯電強化物質で改質して、得られたトナーの帯電特性を効果的に制御するステップとを含む。
【0005】
本発明の他の態様において、体積平均粒径が約1〜約15ミクロン、好ましくは約2〜約7ミクロンであり、コールターカウンターで測定して約1.35、好ましくは約1.25未満という狭いGSDを有し、且つトナーが適切な画像の現像に要求される帯電特性を示すトナー組成物を調製する方法が提供される。
【0006】
本発明の他の態様により、ラテックスと着色剤粒子特に顔料粒子とを適当なイオン性界面活性剤及び非イオン界面活性剤の存在下に凝集及び凝結させること(凝集/凝結プロセス)により望ましい帯電特性を有するトナー組成物が得られるトナー調製方法が提供され、この方法において、トナー表面は、金属イオンとO−ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)及び/又はO−ジヒドロキシベンゼン(カテコール)との反応により化学的に改質される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様において、バインダー樹脂などのバインダーと着色粒子特に顔料粒子とからなるトナー組成物が提供され、このトナー組成物において、トナー粒子表面は、金属塩とトナー粒子表面との反応、その後のサリチル酸イオン、カテコールイオン又はそれらの混合物との反応によりえられた帯電制御剤と化学結合している。実施態様において、本発明の方法は、適当な界面活性剤の存在下にラテックスと着色剤粒子とをほぼラテックス樹脂のTgより低い温度で凝集させてトナーサイズの凝集体を形成するステップ、次いでこの凝集体の成分をほぼラテックス樹脂のTgより高い温度で融合させて機械的に強いトナー粒子を形成するステップからなり、この方法において、凝集体のサイズ、従ってトナーのサイズは、主として、凝集を実施する温度によって制御される。場合により、凝結時に、温度上昇に伴う凝集体のサイズ増大を阻止する安定化剤を加えてから、温度をラテックス樹脂のTgより高くすることが好ましい。凝結後、トナーを洗浄し、次いで、例えば約8〜約12といった適当なpHで、例えば約20〜約70℃、好ましくは約40〜約60℃の温度で、例えば約15分〜約数時間(例えば約10時間)の有効時間、水中の金属塩及びサリチル酸イオン及び/又はカテコールイオンで処理するか又はこの物質と反応させた後、トナーを濾過し、水で洗浄し、次いでオーブン、凍結乾燥機、噴霧乾燥機又は流動床で乾燥させるのが好ましい。
【0008】
実施態様において、本発明はトナーの凝集/凝結プロセスに関し、このプロセスは、
(i)塩化ベンザルコニウムなどのカチオン界面活性剤を含む水性着色剤例えば顔料分散液とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤を含むラテックスエマルジョンとをホモジナイザを用いてブレンドすることにより、主として逆の電荷を有する界面活性剤の中和によって引き起こされる不安定化の結果として、ラテックスと顔料粒子などの着色剤粒子とのフロキュレーションを生じさせるステップ、
(ii)凝結混合物を約30〜約60℃の温度で加熱することにより、ラテックス粒子と顔料粒子などの着色剤粒子と界面活性剤とからなる凝集体であって、例えば体積平均直径が約2〜約10ミクロンのサイズであり、GSDが約1.35未満、より特定的には約1.14〜約1.25のトナーサイズの凝集体の形成を誘発させるステップ、
(iii )この凝集体の成分を、追加のアニオン界面活性剤の存在下に約65〜約100℃の温度で例えば約30分〜約10時間加熱凝結させて機械的に安定な一体化トナー粒子を形成するステップ、及び
(iv)得られたトナーを水又は水性塩基溶液で洗浄し、次いで、トナーを水性媒体中で硫酸亜鉛などの金属塩及びサリチル酸、カテコール又はそれらの混合物と約8〜約12のpHで約25〜約80℃の温度で反応させ、濾過などの公知方法でトナーを分離し、界面活性剤の除去を主目的として洗浄し、乾燥するステップと、
を含む。
【0009】
凝結後のトナー粒子の化学的処理(iv)により、トナー表面に金属塩由来の金属イオンが化学的に付加すると考えられる。表面に束縛された金属イオンが今度は添加されたサリチル酸イオン又はカテコールイオンと反応して、トナー粒子上に表面に束縛された帯電制御官能基が生成する。
【0010】
本発明の実施態様は以下のトナー調製方法を包含する。
(A)以下のステップを含むトナーの調製方法であって、
水性着色剤分散液と、樹脂を含むラテックスエマルジョンとを混合するステップ、
得られた混合物をラテックス樹脂のほぼガラス転移温度(Tg)より低い温度で加熱してトナーサイズの凝集体を形成するステップ、
得られた凝集体をほぼラテックス樹脂のTgより高い温度で加熱して凝集体の成分を溶融又は凝結させるステップ、
得られたトナーを濾過し、ほぼ7より高いpHで水中に再分散するステップ、得られた混合物を金属ハロゲン化物又は塩、次いでアルカリ塩基とサリチル酸、カテコール又はそれらの混合物との混合物と約25〜約80℃の温度で接触させるステップ、及び、
トナー生成物を場合により濾過、洗浄、乾燥するステップと、
を含む、トナーの調製方法。
【0011】
(B)上記(A)の方法において、水性着色剤分散液と樹脂を含むラテックスエマルジョンとを約20〜約30℃で約8〜約11のpHで混合するステップ、及びトナーを分離するステップ、次いで、濾過して可溶性界面活性剤を除去し、洗浄、乾燥するステップを含む、トナーの調製方法。
【0012】
(C)樹脂及び着色剤からなるトナーを調製する方法であって、
(i)着色剤とイオン性界面活性剤とからなる水性着色剤分散液を調製するか又は得るステップ、
(ii)この着色剤分散液と、樹脂粒子、非イオン界面活性剤、及び着色剤分散液中のイオン性界面活性剤とは逆の帯電極性を有するイオン性界面活性剤からなるラテックスエマルジョンとを混合するステップ、
(iii )得られた混合物をラテックス樹脂粒子のほぼガラス転移温度(T g)より低い温度で加熱してトナーサイズの凝集体を形成するステップ、
(iv)上記(iii )で得られた凝集体の懸濁液を凝集体安定化剤の存在下にほぼラテックス樹脂粒子のT gより高い温度で加熱するステップ、
(v)トナー生成物を濾過し、次いで場合により洗浄した後、トナーをほぼ7より高いか又はほぼ7に等しいpHで水に再分散させるステップ、
(vi)得られた混合物に、約25〜約80℃の範囲の温度で、金属ハロゲン化物又は塩、次いでアルカリ塩基とサリチル酸及びカテコールとの混合物を加えるステップ、及び
(vii )適切な場合には、コーティングを施した後、トナー生成物を分離し、場合により洗浄、乾燥するステップ
を含む、トナーの調製方法。
【0013】
(D)上記(C)の方法において、
イオン性界面活性剤を含む顔料分散液である着色剤分散液と、非イオン界面活性剤及び顔料分散液中のイオン性界面活性剤とは逆の帯電極性を有するイオン性界面活性剤を含むラテックスエマルジョンとを高速せん断装置を用いて混合するステップ、
得られた混合物を約30〜約60℃の温度で加熱して体積平均直径が約2〜約10ミクロンの粒径を有する凝集体を生成させるステップ、
凝集体の懸濁液を凝集体安定化剤の存在下に約65〜約100℃の温度で加熱して凝集体のサイズ増大を阻止又は最小限にするステップ、
トナーを濾過し、ほぼ7より高いか又はほぼ7に等しいpHで水に再分散し、金属ハロゲン化物又は塩、次いでアルカリ塩基とサリチル酸、カテコール又はそれらの混合物の水性混合物を約25〜約80℃の範囲の温度で加えるステップ、及び
トナー生成物を濾過して分離し、洗浄、乾燥するステップ
を含む、トナーの調製方法。
【0014】
(E)上記(C)の方法において、生成物のトナーのサイズが、体積平均直径約2〜約10ミクロンであり、トナーが約1.12〜約1.35の粒径分布を有する、トナーの調製方法。
【0015】
(F)上記(C)の方法において、着色剤分散液中の界面活性剤がカチオン界面活性剤であり、ラテックスエマルジョン中に存在するイオン性界面活性剤がアニオン界面活性であるか、又は着色剤分散液中の界面活性剤がアニオン界面活性剤であり、ラテックスエマルジョン中に存在するイオン性界面活性剤がカチオン界面活性剤である、トナーの調製方法。
【0016】
(G)上記(C)の方法において、着色剤分散液中のイオン性界面活性剤がカチオン面活性剤であり、ラテックスエマルジョン中に存在するイオン性界面活性剤がアニオン界面活性剤である、トナーの調製方法。
【0017】
(H)上記(C)の方法において、凝集ステップ(iii )におけるラテックス、着色剤及び界面活性剤の加熱をラテックス樹脂のTgより約15〜約1℃低い温度で約0.5〜約5時間行い、凝結ステップ(iv)における凝集体懸濁液の加熱をラテックス樹脂のTgより約20〜約50℃高い温度で約1〜約5時間行い、金属塩とサリチル酸及び/又はカテコールの添加を約40〜約60℃の温度で約0.5〜約3時間行う、トナーの調製方法。
【0018】
(I)上記(C)の方法において、金属ハロゲン化物又は塩が、酢酸亜鉛、ハロゲン化亜鉛、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、トルエンスルホン酸亜鉛、トリフルオロ酢酸亜鉛、酢酸カドミウム、ハロゲン化カドミウム、炭酸カドミウム、及び硫酸カドミウムからなる群から選択される、トナー調製方法。
【0019】
(J)上記(C)の方法において、ラテックス樹脂が、スチレン、置換スチレン、1,3−ジエン、置換1,3−ジエン、アクリレート、メタクリレート、アクリロニトリル、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選択されるビニルモノマーの乳化重合により調製される、トナーの調製方法。
【0020】
(K)上記(C)の方法において、ラテックス樹脂が、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルスチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(エチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(プロピルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(ブチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(メチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(エチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(プロピルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(ブチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(メチルスチレン−イソプレン)、ポリ(メチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(エチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(プロピルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(ブチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(メチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(エチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(プロピルアクリレート−イソプレン)、ポリ(ブチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(スチレン−プロピルアクリレート)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル)、及びポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル−アクリル酸)からなる群から選択され、この樹脂が、トナーの80〜約98重量%の範囲の量で任意に存在する、トナーの調製方法。
【0021】
(L)上記(C)の方法において、樹脂が、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルメタクリレート−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル−アクリル酸)、及びポリ(スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル−アクリル酸)からなる群から選択される、トナーの調製方法。
【0022】
(M)上記(C)の方法において、ラテックス樹脂のサイズが、体積平均直径約0.05〜約1ミクロンであり、着色剤粒子のサイズが、体積平均直径約0.01〜約1ミクロンである、トナーの調製方法。
【0023】
(N)上記(C)の方法において、ラテックス樹脂が、スチレン、置換スチレン、1,3−ジエン、置換1,3−ジエン、アクリレート、メタクリレート、アクリロニトリル、アクリル酸、及びメタクリル酸からなる群から選択されるビニルモノマーの乳化重合により調製される、トナーの調製方法。
【0024】
(O)上記(C)の方法において、ラテックスエマルジョン中に存在する非イオン界面活性剤が、ポリビニルアルコール、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、及びジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールからなる群から選択され、アニオン界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、及びドデシルナフタレン硫酸ナトリウムからなる群から選択され、カチオン界面活性剤が場合により第4級アンモニウム塩である、トナーの調製方法。
【0025】
(P)上記(C)の方法において、アニオン界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、及びドデシルナフタレン硫酸ナトリウムからなる群から選択され、カチオン界面活性剤が4級アンモニウム塩である、トナーの調製方法。
【0026】
(Q)上記(C)の方法において、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤がそれぞれ反応混合物全体の約0.01〜約5重量%の有効量で存在する、トナーの調製方法。
【0027】
(R)上記(C)の方法において、着色剤が、カーボンブラック、マグネタイト、シアン、イエロー、マゼンタなどの顔料、又はそれらの混合物である、トナーの調製方法。
【0028】
(S)上記(C)の方法において、サリチル酸、カテコール、金属ハロゲン化物又は塩がそれぞれ固体トナーの0.01〜5重量%の量で用いられる、トナーの調製方法。
【0029】
(T)上記(C)の方法において、形成されたトナーの表面に、金属塩、脂肪酸の金属塩、シリカ、金属酸化物、又はそれらの混合物がそれぞれ約0.1〜約10重量%の量で加えられる、トナーの調製方法。
【0030】
(U)上記(C)の方法において、サリチル酸及び/又はカテコール並びに金属ハロゲン化物又は塩がそれぞれトナーの0.01〜5重量%の有効量で選択される、トナーの調製方法。
【0031】
(V)上記(C)の方法において、サリチル酸及び/又はカテコール並びに金属ハロゲン化物又は塩がそれぞれトナーの0.01〜5重量%の有効量で選択され、トナー表面がサリチル酸又はカテコールと金属塩との反応によりえられる帯電強化物質を含む、トナーの調製方法。
【0032】
(W)以下のステップを含むトナーの調製方法:
着色剤分散液と樹脂を含むラテックスエマルジョンとを混合し、この混合物をほぼラテックス樹脂のガラス転移温度(Tg)より低いか又はこの温度に等しい温度で加熱するステップ、
この混合物をほぼラテックス樹脂のTgより高いか又はこのTgに等しい温度で加熱するステップ、
トナー混合物を分離し、この混合物をほぼ7に等しいか又はほぼ7より高いpH、好ましくは7より高いpHで水中に再分散するステップ、及び
得られた混合物を金属塩、次いでアルカリ塩基とサリチル酸、カテコール又はそれらの混合物との混合物に接触させるステップ
を含む、トナーの調製方法。
【0033】
上記反応用に選択することができるサリチル酸類の例としては、2−ヒドロキシ安息香酸などの適当な安息香酸類、メチルサリチル酸などのアルキルサリチル酸類、ブロモサリチル酸、クロロサリチル酸、ヨードサリチル酸などのハロゲン化サリチル酸類、2−ヒドロキシ−イソ−フタル酸、3,5−ジメチルサリチル酸、3,5−ジエチルサリチル酸、3,5−ジプロピルサリチル酸、3,5−ジブロモサリチル酸、3,5−クロロサリチル酸、3,5−ヨードサリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸などが挙げられる。カテコール類の例には、ジヒドロキシベンゼン、メチルカテコール類、エチルカテコール類、プロピルカテコール類、4−t−ブチルカテコールなど、及び一般に置換ベンゼン類,アルキルカテコール類などが含まれる。金属塩の例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、臭化カドミウム、塩化カドミウム、ヨウ化カドミウム、硫酸カドミウム、他の金属塩などがある。一般に上記反応には等モル量の金属塩とサリチル酸又はカテコールとが用いられ、金属イオンとサリチル酸又はカテコールとを合わせた有効量は、例えばトナーの約0.01〜約5重量%の範囲、好ましくはトナーの約0.05〜約1重量%の範囲である。
【0034】
本発明の方法用に選択されるラテックス樹脂又はポリマーの例には、公知のポリマー、例えば、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルスチレン−ブタジエン)、ポリ(メチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(エチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(プロピルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(ブチルメタクリレート−ブタジエン)、ポリ(メチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(エチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(プロピルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(ブチルアクリレート−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(メチルスチレン−イソプレン)、ポリ(メチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(エチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(プロピルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(ブチルメタクリレート−イソプレン)、ポリ(メチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(エチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(プロピルアクリレート−イソプレン)、ポリ(ブチルアクリレート−イソプレン)、ポリ(スチレン−プロピルアクリレート)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−ブチルアクリレート−アクリロニトリル−アクリル酸)などが含まれる。実施態様において選択される樹脂は、例えばトナーの約85〜約98重量%などの種々の有効量で存在し、ラテックスの粒度は、例えば、ブルックヘブン(Brookhaven)ナノサイズ粒子分析装置で測定して体積平均直径が約0.05〜約1ミクロンであってよい。ラテックス樹脂の他のサイズ及び有効量は実施態様において選択し得る。樹脂、着色剤及び任意のトナー添加剤などのトナーの全成分の合計は約100%即ち100部である。
【0035】
トナー中に、例えばトナーの約1〜約15重量%、好ましくは約3〜約10重量%の有効量で存在する選択され得る種々の公知の着色剤、例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、顔料と染料の混合物、他の適当な公知の着色剤、特に顔料には、REGAL 330(登録商標)などのカーボンブラック、モベイ(Mobay )マグネタイト MO8029(商標)、MO8060(商標)などのマグネタイト類、コロンビアン(Columbian )マグネタイト類、MAPICO
BLACKS(商標)や表面処理されたマグネタイト類、ファイザー(Pfizer)マグネタイト類 CB4799(商標)、CB5300(商標)、CB5600(商標)、MCX6369(商標)が含まれる。
【0036】
一般に、選択することができる着色顔料は、シアン、マゼンタ及びイエローなどの顔料並びにそれらの混合物である。
着色剤には、顔料、染料、それらの混合物、顔料混合物、染料混合物などが含まれる。
【0037】
実施態様において、反応混合物の例えば約0.01〜約20重量%、より特定的には約0.1〜約15重量%の量の界面活性剤には、例えば、ローヌプーラン(Rhone-Poulenac)社から、IGEPAL CA−210(商標)、IGEPAL CA−520(商標)、IGEPAL CA−720(商標)、IGEPAL CO−890(商標)、IGEPAL CO−720(商標)、IGEPAL CO−290(商標)、IGEPAL CA−210(商標)、ANTAROX 890(商標)及びANTAROX 897(商標)として市販されているジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールなどの非イオン界面活性剤が含まれる。実施態様における非イオン界面活性剤の有効濃度は、例えば、反応混合物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%である。
【0038】
イオン性界面活性剤の例としては、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤があり、アニオン界面活性剤の例は、例えば、アルドリッチ(Aldrich )社から入手し得る、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ベンゼンアルキル硫酸ジアルキル、ベンゼンアルキルスルホン酸ジアルキル、アビエチン酸、花王株式会社から市販されている、NEOGEN R(商標)、NEOGEN SC(商標)などである。一般に用いられるアニオン界面活性剤の有効濃度は、例えば、反応混合物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%である。
【0039】
本発明のトナー及びトナー調製方法に用いるために選択されるカチオン界面活性剤の例には、例えば、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12、C15、C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級化ポリオキシエチルアルキルアミン類のハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、アルカリルケミカル社(Alkaril Chemical Company)から市販されているMIRAPOL(商標)及びALKAQUAT(商標)、花王薬品株式会社から市販されているSANIZOL(商標)(ベンザルコニウムクロリド)などや、それらの混合物が含まれる。カチオン界面活性剤は、種々の有効量、例えば、反応混合物の約0.01〜約5重量%で用いられる。ラテックスの調製に用いられるアニオン界面活性剤に対するフロキュレーションに用いられるカチオン界面活性剤のモル比は、約0.5〜約4、好ましくは約0.5〜約2の範囲である。
【0040】
例えば、凝集体のサイズ増大を阻止するため又は温度の上昇に伴なう凝集体のサイズを安定化させるために凝結時又は凝結前に凝集体懸濁液に添加することができる追加の界面活性剤の例は、アルドリッチ社から入手し得るドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ベンゼンアルキル硫酸ジアルキル、ベンゼンアルキルスルホン酸ジアルキル、アビエチン酸、花王社から市販されているNEOGEN R(商標)、NEOGEN SC(商標)などのアニオン界面活性剤から選択することができる。
【0041】
追加の界面活性剤はさらに、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールなどの非イオン界面活性剤からも選択することができ、ローヌプーラン社から、IGEPAL CA−210(商標)、IGEPAL CA−520(商標)、IGEPAL CA−720(商標)、IGEPAL CO−890(商標)、IGEPAL CO−720(商標)、IGEPAL CO−290(商標)、IGEPAL CA−210(商標)、ANTAROX 890(商標)及びANTAROX 897(商標)として市販されている。凝集体サイズの安定化剤として一般に用いられているアニオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤の有効量は、例えば、反応混合物の約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%である。
【0042】
トナー組成物に主としてその粉末流動性を改良するために添加することができる表面添加剤には、例えば、金属塩、脂肪酸の金属塩、コロイド状シリカ、金属酸化物(例えば、酸化チタン、酸化スズ)、他の公知流動添加剤、それらの混合物などが含まれる。これらの添加物は、通常、例えば約0.1〜約2重量%の量で存在する(米国特許第3,590,000号、同第3,720,617号、同第3,655,374号及び同第3,983,045号参照)。好ましい添加剤としては、ステアリン酸亜鉛及びデグッサ(Degussa )社から市販されているAEROSIL R972(登録商標)があり、それぞれ0.1〜2重量%の量で存在する。これらの添加剤は、例えば、凝集時に添加してもよいし、形成されたトナー生成物中に混合してもよい。
【0043】
本発明の方法によって得られたトナーを、スチール、フェライトなどの被覆キャリヤを含めた公知のキャリヤ粒子(米国特許第4,937,166号及び同第4,935,326号参照)と例えば約2〜約8%のトナー濃度で混合して現像剤組成物を調製することができる。
【0044】
本発明のトナーを用いた画像形成法も考えられる(例えば、本明細書で上述した多くの特許及び米国特許第4,265,990号参照)。
【0045】
【実施例】
実施例I
脱イオン水8,030g中のNEOGEN R(商標)アニオン界面活性剤135.4g及びANTAROX CA−897(商標)非イオン界面活性剤64.7gの界面活性剤溶液を漏斗を用いて5ガロン入りの反応器に入れた。この界面活性剤溶液に、脱イオン水1kg中の過硫酸アンモニウム開始剤60.2gの溶液を加えた。反応器のジャケットを25℃の温度に維持するようにセットした。これとは別個に、四臭化炭素60.2g、アクリル酸120.4g、及びドデカンチオール120.4gからなる混合物を、スチレン4,936gとアクリル酸n−ブチル1,048gからなるモノマー混合物に加えた。次いで、得られた混合物を,反応系中をパージする連続窒素流によって窒素雰囲気下に維持した5ガロン入りの反応器に入れた。反応器の攪拌装置を始動させ、反応器内の温度が70℃に達するまで窒素パージを維持し、この温度に達した時点で反応器を完全に密閉した。反応器の温度は以下の加熱プロフィールにプログラムした。25℃で30分間保ち、温度を毎分1℃の割合で25℃から45℃に上げ、毎分0.5℃の割合で45℃から53℃に上げ、毎分0.3℃の割合で53℃から55℃に上げ、毎分0.1℃の割合で55℃から70℃に上げた。次いで、混合物を4時間70℃に維持した後、室温(約25℃)に冷却し、プラスチックバケツ中に排出した。得られたラテックス生成物を、例えば低分子量物質を除去するために、3,000rpmで2分間遠心分離した。得られたラテックスは以下の性質を示した。Mw =30.5K(30,500)、Mn =4.9K、粒度=260ナノメーター、Tg=54.9℃。
【0046】
上記ラテックス260.0gと、4.0gのシアン顔料15.3及び2.6gのカチオン界面活性剤 SANIZOL B(商標)を含む水性シアン顔料分散液220.0gとを400mlの水に加え、ポリトロンを用いて高速せん断攪拌した。得られた混合物を2リットル入りの反応容器に移し、50℃で1.0時間加熱した後、16%NEOGEN R(商標)水溶液35mlを加えた。次いで、混合物を95℃に加熱し、3.5時間この温度に維持した後、室温に冷却、濾過した。機械的攪拌装置を用いてフィルターケークを水4リットルに再分散し、得られたトナースラリーに希KOH水溶液を加えてpHを8.5とし、30分間攪拌し、濾過した。フィルターケークを再度水4リットルに再分散し、30分間攪拌し、濾過した。同様な方法で洗浄を2回繰り返した。
【0047】
約50gのドライトナー粒子を含む85gのフィルターケークを500mlの水に分散させた。希KOH水溶液を加えて混合物のpHを8.5に調整した後、0.38gの硫酸亜鉛七水和物を加えた。得られた混合物を攪拌しながら50℃に加熱した後、20mlの水中に0.67gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.2gの85%水酸化カリウムを含む溶液を加えた。次いで、反応混合物を50℃で2時間攪拌し、濾過した。得られた(上記樹脂と顔料及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質とからなる)トナーは、体積平均直径6.8ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.21の粒径分布を示した。
【0048】
以下の手順に従ってトナーの帯電評価を行った。120ml入りのガラスビン中で、調製したトナー1gを、80重量%のポリ(メチルメタクリレート)に分散させた20重量%のVULCANカーボンブラックの混合物でコーティングした65ミクロンのスチールコア粒子からなるキャリヤ粒子24gに加えた。このキャリヤコーティングの重量は1%であった。約5〜10gのトナーとキャリヤとからなる試料を20%又は80%相対湿度下に約18時間環境チャンバ中で保持した。次いで、ガラスビンを密閉し、その内容物を30分間ロールミルで粉砕して混合し、安定な摩擦帯電電荷を得た。標準的なファラデー箱摩擦電気放出装置(Faraday Cage tribo blow-off apparatus )を用いてトナーの電荷を測定した。この実施例のトナーの場合、20%及び80%相対湿度下の摩擦帯電値は、それぞれ1グラム当たり−63.6及び−18.4マイクロクーロン(μC/g)であった。
【0049】
実施例 II
実施例Iの手順に従ってシアントナーを調製した。但し、このトナーは、0.13gの硫酸亜鉛七水和物、0.22gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、及び0.15gの85%水酸化カリウムで処理した。樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質を含むトナーは、体積平均直径が7.2ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.18の粒径分布を示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーの摩擦帯電値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−60.8μC/g及び−19.8μC/gであった。
【0050】
実施例 III
実施例Iの手順に従ってシアントナーを調製した。但し、このトナーは、0.065gの硫酸亜鉛七水和物、0.11gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.1gの85%水酸化カリウムで処理した。樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質を含むトナーは、体積平均直径が6.9ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.18の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーの摩擦帯電値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−56.3μC/g及び−15.6μC/gであった。
【0051】
比較実施例A
実施例Iの手順に従って比較トナーを調製した。但し、このトナーは硫酸亜鉛及び3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸とは反応させなかった。このトナーは、体積平均直径が7.0ミクロンの粒径と、1.21の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーを評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−25.6μC/g及び−7.9μC/gの摩擦帯電値、すなわち実施例I、II、III のトナーより著しく低い帯電レベルが示された。
【0052】
実施例 IV
実施例Iで調製したラテックスエマルジョン260.0gと、REGAL 330(登録商標)カーボンブラック6.7g及びカチオン界面活性剤SANIZOL B(商標)2.6gを含む水性カーボンブラック分散液220.0gとを同時に400mlの水に加え、ポリトロンを用いて高速せん断攪拌した。混合物を2リットル入りの反応容器に移し、50℃の温度で1.5時間加熱した後、16%NEOGENN R(商標)水溶液35mlを加えた。次いで、混合物を93℃に加熱し、4 時間この温度に維持した後、室温に冷却し、濾過した。機械的攪拌装置を用いてフィルターケークを水4リットルに再分散し、得られたトナースラリーに希KOH水溶液を加えてpHを8.5とし、30分間攪拌して、濾過した。フィルターケークを再度水4リットルに再分散し、30分間攪拌し、濾過した。同じ方法で洗浄を2回繰り返した。
【0053】
約50gのドライトナー粒子を含むフィルターケーク85gを水500mlに分散させた。希KOH水溶液を加えて混合物のpHを8.5に調整した後、0.13gの硫酸亜鉛七水和物を加えた。得られた混合物を攪拌下に50℃に加熱した後、20mlの水中に0.23gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.15gの85%水酸化カリウムを含む溶液を加えた。次いで、反応混合物を50℃で2時間攪拌し、濾過した。得られた(樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応によりえられた帯電強化物質からなる)トナーは、体積平均直径が7.1ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.19の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってトナーの摩擦値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−45.3μC/g及び−16.1μC/gであった。
【0054】
比較実施例B
実施例III の手順に従って比較黒色トナーを調製した。但し、このトナーは亜鉛イオン及び3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸とは反応させなかった。このトナーは、体積平均直径が7.0ミクロンの粒径と、1.20のGSDとを示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーを評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−10.3μC/g及び−4.2μC/gの摩擦帯電値、すなわち実施例IVのトナーより著しく低い帯電レベルが示された。
【0055】
実施例V
実施例Iで調製したラテックスエマルジョン260.0gと、9.3gのPigment Yellow 17及び2.6gのカチオン界面活性剤SANIZOL B(商標)を含む水性黄色顔料分散液220.0gとを同時に400リットルの水に加え、ポリトロンを用いて高速せん断攪拌した。混合物を2リットル入りの反応容器に移し、50℃の温度で1.5時間加熱した後、16%NEOGEN R(商標)水溶液45mlを加えた。次いで、得られた混合物を95℃に加熱し、4 時間該温度に維持した後、室温に冷却し、濾過した。機械的攪拌装置を用いてフィルターケークを水4リットルに再分散し、得られたトナースラリーに希KOH水溶液を加えてpHを8.5とし、30分間攪拌し、濾過した。フィルターケークを再度水4リットルに再分散し、30分間攪拌し、濾過した。同じ方法で洗浄を2回繰り返した。
【0056】
50gのドライトナー粒子を含むフィルターケーク85gを500mlの水に分散した。希KOH水溶液を加えて混合物のpHを8.5に調整した後、0.13gの硫酸亜鉛七水和物を加えた。得られた混合物を攪拌しながら50℃に加熱した後、20mlの水中に0.23gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.15gの85%水酸化カリウムを含む溶液を加えた。次いで、反応混合物を50℃で2時間攪拌し、濾過した。得られた(樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質を含む)トナーは、体積平均直径が6.8ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.18の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってトナーの摩擦帯電値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−52.8μC/g及び−17.6μC/gであった。
【0057】
比較実施例C
実施例IVの手順に従って比較黄色トナーを調製した。但し、このトナーは硫酸亜鉛及び3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸とは反応させなかった。このトナーは、体積平均直径が6.7ミクロンの粒径と、1.19の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーを評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−13.6μC/g及び−4.4μC/gの摩擦帯電値、すなわち実施例Vのトナーより著しく低い帯電レベルが示された。
【0058】
実施例 VI
実施例Iで調製したラテックスエマルジョン260.0gと、5.5gのPigment Red 81.3及び2.6gのカチオン界面活性剤SANIZOL B(商標)を含む水性マゼンタ顔料分散液220.0gとを同時に400リットルの水に加え、ポリトロンを用いて高速せん断攪拌した。混合物を2リットル入りの反応容器に移し、50℃の温度で1.5時間加熱した後、16%NEOGEN R(商標)水溶液35mlを加えた。次いで、得られた混合物を95℃に加熱し、4時間その温度に維持した後、室温に冷却し、濾過した。機械的攪拌装置を用いてフィルターケークを水4リットルに再分散し、得られたトナースラリーに希KOH水溶液を加えてpHを8.5とし、30分間攪拌し、濾過した。フィルターケークを再度水4リットルに再分散し、30分間攪拌し、濾過した。同じ方法で洗浄を2回繰り返した。
【0059】
50gのドライトナー粒子を含むフィルターケーク85gを水500mlに分散した。希KOH水溶液を加えて混合物のpHを8.5に調整した後、0.13gの硫酸亜鉛七水和物を加えた。得られた混合物を攪拌しながら50℃に加熱した後、20mlの水中に0.23gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.15gの85%水酸化カリウムを含む溶液を加えた。次いで、反応混合物を50℃で2時間攪拌し、濾過した。得られた(樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質からなる)トナーは、体積平均直径が6.9ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.21の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってトナーの摩擦帯電値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−42.4μC/g及び−13.7μC/gであった。
【0060】
比較実施例D
実施例VIの手順に従って比較マゼンタトナーを調製した。但し、このトナーは硫酸亜鉛及び3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸とは反応させなかった。このトナーは、体積平均直径が7.0ミクロンの粒径と、1.21の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってトナーを評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−8.2μC/g及び−4.5μC/gの摩擦帯電値、すなわち実施例VIのトナーより低い電荷レベルが示された。
【0061】
実施例 VII
実施例Iの手順に従ってシアントナーを調製した。但し、凝結後の反応混合物由来のフィルターケークは4リットルの代わりに1リットルの水に再分散した。得られたトナー懸濁液にKOH水溶液を加えてpHを8.5とし、0.26gの硫酸亜鉛七水和物、0.44gの3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸及び0.30gの85%水酸化カリウムで処理し、その後の洗浄は行わなかった。処理された(樹脂、顔料、及びトナー表面に硫酸亜鉛と3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸との反応により得られた帯電強化物質からなる)トナーは、体積平均直径が7.0ミクロンの粒径と、コールターカウンターで測定して1.19の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってトナーの摩擦帯電値を評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−41μC/g及び−14.4μC/gであった。
【0062】
比較実施例E
実施例VII の手順に従って比較トナーを調製した。但し、このトナーは、硫酸亜鉛及び3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸による処理は行わなかった。このトナーは、体積平均直径が6.9ミクロンの粒径と、1.22の粒径分布とを示した。実施例Iの手順に従ってこのトナーを評価すると、20%及び80%相対湿度でそれぞれ−10.3μC/d及び−6.2μC/dの摩擦帯電値、すなわち実施例VII のトナーより著しく低い帯電レベルが示された。
Claims (3)
- トナーの調製方法であって、
水性着色剤分散液と樹脂を含むラテックスエマルジョンとを混合するステップ、得られた混合物をラテックス樹脂のガラス転移温度(Tg)より低い温度で加熱してトナーサイズの凝集体を形成するステップ、得られた凝集体をラテックス樹脂のTgより高い温度で加熱して凝集体を溶融又は凝結させるステップ、前記トナーを7より高いpHで水に分散するステップ、得られた混合物を、金属ハロゲン化物又は塩、次いでアルカリ塩基とサリチル酸、カテコール、又はサリチル酸とカテコールの混合物のいずれかとの混合物に25〜80℃の温度で接触させるステップを含む、トナーの調製方法。 - トナー生成物を分離、洗浄、および乾燥するステップを含む、請求項1に記載のトナーの調整方法。
- トナーの調製方法であって、着色剤分散液と樹脂を含むラテックスエマルジョンとを混合し、前記混合物をラテックス樹脂のガラス転移温度(Tg)より低いか又はTgに等しい温度で加熱するステップ、前記混合物をラテックス樹脂のTgより高いか又はTgに等しい温度で加熱するステップ、前記トナー混合物を分離し、7に等しいか又は7より高いpHで水中に再分散するステップ、及び得られた混合物を金属塩と接触させ、次いで塩基とサリチル酸、カテコール、又はサリチル酸とカテコールの混合物のいずれかとの混合物に接触させるステップを含む、トナーの調製方法。
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