JP4218164B2 - 画像記録方法及び画像記録処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、特定の基本色を、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現することで、記録媒体上にカラー画像を記録するようにした画像記録方法及び画像記録処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ等によって処理された画像を多色多階調で記録する画像記録装置として、複数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及している。このようなカラープリンタは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった4種類の基本色インクを用いて画像を再現するのが一般的であるが、最近では、これら4種類の基本色インク(ノーマルインク)に加えて、シアン(C)やマゼンタ(M)といった特定色については、ノーマルインクより濃度の低い(淡い)ライトインクを併用することによって、画質の向上を図ることが行われている。
【0003】
ところで、上述したように、シアン(C)やマゼンタ(M)のような基本色をノーマルインクとライトインクとを用いて再現する場合は、図8に示すように、コンピュータ等からの入力色データの階調値が小さい範囲については、ライトインクのみを用いてそのドット記録密度を変化させることで基本色を再現し、入力色データの階調値が基準階調値に達するとノーマルインクを使用し始め、入力色データの階調値が基準階調値より大きくなるにつれてライトインクによるドット記録密度を徐々に小さくすると共にノーマルインクによるドット記録密度を徐々に大きくすることで基本色を再現するようにしている。
【0004】
また、ノーマルインクを使用し始める基準階調値は、以下に示すような方法で決定される。まず、ライトインクのみを用いて、段階的に階調値が高くなるような複数のカラーパッチを記録媒体上に出力すると共にそれぞれのカラーパッチの上に所定のドット記録密度(例えば、1%)でノーマルインクを吐出する。そして、これら複数のカラーパッチを目視しながら、ノーマルインクによるドットの「ザラツキ」が目立たないようなカラーパッチを抽出し、そのカラーパッチの階調値を基準階調値として設定している。
【0005】
このように、ライトインクとノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクによって表現されるシアン(C)やマゼンタ(M)等の基本色については、ライトインク及びノーマルインクのそれぞれについて、図8に示すような入出力特性に従って作成されたライトインク及びノーマルインクの変換テーブル(図9(a)、(b)参照)を予め準備しておき、この変換テーブルに基づいて、コンピュータ等から入力される基本色の色データをライトインク及びノーマルインクの色データにそれぞれ変換し、変換されたそれぞれの色データに基づいてライトインク及びノーマルインクを吐出することで、記録媒体上に画像を形成するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際に記録媒体上に出力される濃度レベルは、プリンタの機種、解像度、使用するインクの種類、記録媒体の種類等のプリンタ特性によって、変化するため、以下のような問題が発生する。例えば、ある記録媒体上にライトインクとノーマルインクとを用いて基本色を再現した場合は、ライトインクに対するノーマルインクによるドットの「ザラツキ」やライトインクのにじみが目立たなくても、使用する記録媒体の色合いや質感、吸湿性等が異なる場合には、その他の条件が同一であっても、ノーマルインクによるドットの「ザラツキ」やライトインクのにじみが目立つような場合があり、常に、最適な状態で画像を記録することができないといった問題がある。
【0007】
また、上述したように、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類のインクを用いて基本色を表現する場合は、図10に示すように、基準階調値、即ち、ノーマルインクを使用し始める階調値において、その基本色における出力濃度レベルが不連続となりやすく、記録された画像に擬似輪郭が発生するといった問題がある。
【0008】
また、こういった画像記録装置では、コンピュータ等からの入力色データに基づいて適正に色を再現するために、予め作成された色補正テーブルや階調補正テーブルに基づいて色補正や階調補正を行うのが一般的である。この色補正や階調補正に用いられる色補正テーブルや階調補正テーブルは、全ての階調値に対してそれぞれ補正値を備えているのではなく、一定の階調間隔毎に補正値を備えているのが一般的であり、補正値の存在しない階調値については、補間することによって補正値(近似値)を算出し、その補正値(近似値)を用いて色補正や階調補正を行うようにしている。そのため、上述したように、入力色データに対して出力濃度レベルが不連続になると、補間精度が低下して適正な補正値(近似値)を求めることができず、適正に色補正や階調補正を行うことができなくなるといった問題もある。
【0009】
そこで、この発明は、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて基本色を表現する場合に、プリンタ特性に拘わらず、常に、最適な状態で画像を記録することができる画像記録方法及び画像記録処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを第1の目的としている。そして、この発明は、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて基本色を表現する場合に、記録媒体に記録された画像に擬似輪郭が発生することがなく、しかも、適正に色補正や階調補正等を行うことができる画像記録方法及び画像記録処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを第2の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の画像記録方法は、少なくとも1つの基本色を、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現することで、記録媒体上にカラー画像を記録するようにした画像記録方法において、前記基本色についての色データを濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する変換テーブルを、プリンタ特性に合わせてそれぞれ作成しておき、複数の前記基本色について、それぞれの色データに対して予め個別に階調補正を行った後に、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現しようとする基本色については、複数の前記変換テーブルのうち、プリンタ特性に応じて選択した最適な前記変換テーブルを使用して、濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換するようにしたことを特徴としている。なお、ここにいう「プリンタ特性」とは、例えば、プリンタの種類や個性、プリンタの解像度、プリンタに使用するインクの種類、記録媒体の種類等の記録画像に影響を与える種々の要素をいう。
【0011】
以上のように、この画像記録方法では、基本色についての色データを濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する変換テーブルをプリンタ特性に合わせて作成し、これをプリンタ特性に合わせて使い分けるようにしたので、記録媒体の種類等のプリンタ特性が異なる場合であっても、ノーマルインクによるドットの「ザラツキ」やライトインクのにじみが目立ちにくく、常に最適な状態で画像を記録することができる。
【0012】
また、この画像記録方法では、階調補正がなされた基本色の色データを、濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換するようにしたため、変換後の各色データに基づいて記録された画像は、確実に階調補正がなされた状態となり、良好な記録品質を確保することができる。
【0013】
この画像記録方法は、請求項5に記載のように、少なくとも1つの基本色を、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現することで、記録媒体上にカラー画像を記録する際に実行される画像記録処理プログラムであって、プリンタ特性に合わせて予め作成された、前記基本色についての色データを濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する複数の変換テーブルのうち、プリンタ特性に応じた最適の変換テーブルを選択 するテーブル選択処理と、複数の前記基本色について、それぞれの色データに対して階調補正を行う階調補正処理と、この階調補正処理によって階調補正がなされた複数の前記基本色のうち、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現しようとする基本色については、前記テーブル選択処理によって選択された変換テーブルを用いて、濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する色データ変換処理とを実行する画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって実施することができる。
【0015】
具体的には、請求項2に記載の画像記録方法のように、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて、予め定められた前記変換テーブルに従って記録媒体上に出力された前記基本色のカラーパッチの濃度レベルを実測することによって作成された階調補正テーブルに基づいて前記階調補正を行えばよい。
【0017】
具体的には、請求項6に記載の記録媒体に記録された画像記録処理プログラムのように、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて、予め定められた前記変換テーブルに従って記録媒体上に出力された前記基本色のカラーパッチの濃度レベルを実測することによって作成された階調補正テーブルに基づいて前記階調補正処理を行う画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって実施することができる。
【0018】
また、請求項3に記載の画像記録方法や請求項7に記載の記録媒体に記録された画像記録処理プログラムのように、前記階調補正テーブルを、前記基本色の色データと実測された濃度レベルとがリニアな関係になるように作成しておくと、階調補正テーブルに存在しない階調値に対する補正値(近似値)を補間によって算出する際の補間精度が向上し、さらに良好な記録品質を確保することができる。なお、ここにいう「リニアな関係」とは、基本色の色データと実測された濃度レベルとが比例関係にあることをいう。
【0019】
特に、補間精度を向上させるためには、請求項4に記載の画像記録方法や請求項8に記載の記録媒体に記録された画像記録処理プログラムのように、前記カラーパッチに、少なくとも、濃度の異なる複数の同一色インクが混合され始める時点の濃度レベルのものを含めておくことが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、この画像記録システムは、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)1と、カラープリンタ2とから構成されており、PC1とカラープリンタ2とは、専用のインターフェイスケーブル3を介してデータ通信可能に接続されている。
【0021】
前記PC1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク装置(HD)14、プリンタ用インターフェイス(I/F)15及び表示装置(CRT)16を備えており、これらがバス17を介してデータ通信可能に接続されている。
【0022】
前記CPU11は、読み出し専用の記憶素子であるROM12に記憶された各種プログラムまたはHD14から読み出されてRAM13に格納された各種プログラムに従って、各種演算及び制御対象に対する制御を実行するものであり、ROM12には、上記各種プログラムの他、書き換えを要しないデータ類等が記憶されている。
【0023】
前記RAM13は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、HD14から読み出された上記各種プログラムの他、CPU11の各種演算等により得られるデータ類を記憶することができるようになっている。
【0024】
前記HD14は、ROM12やRAM13などの主記憶装置内に定常的に格納されることのないプログラムやデータ類をファイルとして記憶する補助記憶装置であり、本発明の画像記録方法を実施するための画像記録処理プログラムや画像記録処理の際に使用される色補正テーブル、階調補正テーブル、変換テーブル等の種々のプロファイルが格納されている。
【0025】
前記プリンタ用インターフェイス15は、カラープリンタ2との間で取り決められた特定の通信プロトコルに従ってカラープリンタ2との間で双方向のデータ通信を行うものであり、CRT16は、本システムの利用者が各種データ類を視認できるような形態で表示するものである。
【0026】
前記カラープリンタ2は、インクジェット方式の印字装置21及びPC用インターフェイス22を備えており、印字装置21は、PC用インターフェイス22及びプリンタ用インターフェイス15を介してPC1との間でデータ通信を行うようになっている。
【0027】
前記印字装置21は、PC1から与えられる入力色データに基づいて、ライトシアン(Cl)、ノーマルシアン(Cn)、ライトマゼンタ(Ml)、ノーマルマゼンタ(Mn)、イエロー(Y)、ブラック(K)の6種類の基本色インクを吐出することによって記録媒体上に画像を形成するものであり、256階調の濃淡レベルを持つ多階調のカラー画像を記録することができるように構成されている。
【0028】
前記色補正テーブルは、色の相互の関係を勘案して適切な色に見えるように、入力色データを補正する際に使用されるルックアップテーブルであって、図3に示すように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった4種類の基本色についての入力色データの組み合わせに対して、それぞれ出力色データを備えている。なお、この色補正テーブルでは、各基本色について、256階調(0〜255)全部に対して、出力色データを持っているのではなく、一定の階調値間隔(この場合、0、32、64、…、192、224、255)で出力色データが用意されている。従って、出力色データが用意されていない入力色データについては、周囲のデータから補間することによって補正値(近似値)を算出し、これを使用するようにしている。
【0029】
また、この色補正テーブルは、プリンタの機種、解像度、使用するインクの種類、記録媒体の種類といったプリンタ特性に合わせてそれぞれ準備されており、カラープリンタ2を使用する際に設定されるプリンタ特性に基づいて、最適の色補正テーブルが選択される。
【0030】
前記階調補正テーブルは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった4種類の基本色のそれぞれについての階調特性、即ち、入力色データに基づいて実際に記録媒体上に出力された画像の出力濃度レベル(測色計等による実測値)が入力色データに対してリニアになるように、入力色データを補正するために使用されるものであり、この実施形態の場合は、例えば、図4に一点差線で示す入出力特性を、同図に直線で示すリニアな入出力特性に補正することを意味し、同図に破線で示す曲線が補正曲線となる。
【0031】
前記変換テーブルは、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現される基本色、即ち、シアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色について用意されているものであって、シアン(C)、マゼンタ(M)のそれぞれについての入力色データを、図5に示すように、ライトインク及びノーマルインクについての変換色データに分割するために使用される。従って、図6(a)、(b)に示すように、シアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色について、それぞれライトインク変換テーブルとノーマルインク変換テーブルとが用意されている。
【0032】
図5に示すように、この実施形態の場合は、入力色データの階調値が基準階調値(128)までの範囲については、ライトインクのみを用いてそのドット記録密度を変化させることで基本色を再現するようになっており、入力色データの階調値が基準階調値(128)を超えると、ノーマルインクを使用し始め、入力色データの階調値が大きくなるにつれてライトインクによるドット記録密度を徐々に小さくすると共にノーマルインクによるドット記録密度を徐々に大きくすることで基本色を再現するようになっている。
【0033】
また、ノーマルインクを使用し始める階調値である基準階調値については、上述したように、ノーマルインクによるドットの「ザラツキ」が目立たないようなライトインクの階調値や、「にじみ」の発生するライトインクの階調値等を考慮して総合的に決定されることになるが、こういった「ザラツキ」や「にじみ」の発生度合いは、使用する記録媒体の色合いや質感、吸湿性等が異なると変動し、また、ノーマルインクとライトインクの濃度比率によっても変動するので、上述した変換テーブルは、プリンタの機種、解像度、使用するインクの種類、記録媒体の種類といったプリンタ特性に合わせてそれぞれ用意されており、カラープリンタ2を使用する際に設定されるプリンタ特性に基づいて、最適の変換テーブルが選択されるようになっている。
【0034】
また、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった4種類の基本色のうち、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現されるシアン(C)及びマゼンタ(M)についての階調補正テーブルは、上述した変換テーブルに基づいて、入力色データから変換されたライトインク及びノーマルインクについての変換色データに従って記録媒体上に出力されたカラーパッチの出力濃度レベルを測色計等によって実測することにより作成される。0〜255の全階調値についてカラーパッチを出力する場合は問題とならないが、一定階調値毎にカラーパッチを出力する場合は、図7に示すように、少なくとも、基準階調値のカラーパッチを出力しておくことが望ましい。1つの基本色を濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現する場合、ノーマルインクを使用し始める基準階調値において、出力濃度レベルが不連続になりやすいので、精度良く階調補正を行うためには、この基準階調値における出力濃度レベルを考慮する必要があるからである。
【0035】
以上のように構成された画像記録システムにおいて、HD14に記憶された画像記録処理プログラムによって実行される画像記録処理について、図2を参照しながら説明する。
【0036】
PC1において、画像作成アプリケーション等によって作成された画像データ等の画像記録処理を開始すると、CPU11は、まず、カラープリンタ2の特性を利用者に選択させる。具体的には、プリンタ特性に関する項目として、プリンタ種類、インク種類、メディア(記録媒体)種類、解像度、印字速度等の5項目がCRT16に表示されるので、利用者は、各項目について予め用意された複数の選択肢からいずれかの選択肢を選択する。
【0037】
次に、利用者の選択したプリンタ特性の組み合わせに応じて、HD14に記憶された複数の色補正テーブルから適正な色補正テーブルが選択され、RAM13に読み込まれる。そして、この色補正テーブルに基づいてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の基本色についての入力色データCi、Mi、Yi、Kiに対して色補正処理が行われる(S1)。
【0038】
次に、利用者の選択したプリンタ特性の組み合わせに応じて、HD14に記憶された複数の階調補正テーブルから適正な階調補正テーブルがRAM13に読み込まれ、この階調補正テーブルに基づいて、色補正処理が施された4種類の基本色についての各色データについて、入出力特性がリニアになるように階調補正処理が行われる(S2)。
【0039】
次に、利用者の選択したプリンタ特性の組み合わせに応じて、HD14に記憶された複数の変換テーブルから適正な変換テーブルがRAM13に読み込まれる。そして、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現されるシアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色については、既に色補正処理及び階調補正処理が施されたそれぞれの色データが、この変換テーブルに基づいて、ライトインク及びノーマルインクについての色データに変換され、ライトシアン(Cl)、ノーマルシアン(Cn)、ライトマゼンタ(Ml)、ノーマルマゼンタ(Mn)、イエロー(Y)、ブラック(K)の6種類の基本色についての色データとして出力される(S3)。
【0040】
このようにして、各種補正処理が施された6種類の基本色についての色データ(Cl、Cn、Ml、Mn、Y、K)は、2値化処理が施され(S4)、その2値化信号(Clo、Cno、Mlo、Mno、Yo、Ko)がカラープリンタ2に出力され、印字装置21によって記録媒体に画像として記録される。
【0041】
以上のように、この画像記録方法では、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現されるシアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色については、その色データをライトインク及びノーマルインクの色データにそれぞれ変換する変換テーブルを、プリンタ特性に合わせて作成し、これをプリンタ2の利用者が選択したプリンタ特性に合わせて使い分けるようにしたので、記録媒体の種類等のプリンタ特性が異なる場合であっても、ノーマルインクによるドットの「ザラツキ」やライトインクのにじみが目立ちにくく、常に最適な状態で画像を記録することができる。
【0042】
また、この画像記録方法では、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現されるシアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色については、それぞれの色データに対して階調補正を行った後に、変換テーブルに従ってライトインク及びノーマルインクについての色データに変換するようにしたため、変換後の各色データに基づいて記録された画像は、確実に階調補正がなされた状態となり、良好な記録品質を確保することができる。
【0043】
しかも、この実施形態では、基本色の色データと実測された濃度レベルとがリニアな関係になるように作成された階調補正テーブルに従って階調補正を行うようにしたため、色補正テーブル等に存在しない階調値に対する補正値(近似値)を補間する際の補間精度が向上し、さらに良好な記録品質を確保することができる。
【0044】
また、ライトインク、ノーマルインクといった濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて表現されるシアン(C)及びマゼンタ(M)の2種類の基本色についての階調補正テーブルを作成するために使用するカラーパッチには、出力濃度レベルが不連続になりやすい基準階調値に対応するカラーパッチを含ませているので、精度良く階調補正を行うことができ、記録された画像に擬似輪郭が発生することもない。
【0045】
なお、この実施形態では、色補正処理を行った後、シアン(C)及びマゼンタ(M)については、階調補正処理と変換処理とを個別に行うようにしているが、階調補正テーブルと変換テーブルとをマージすることによって、これらの処理を同時に行うことも可能である。
【0046】
また、この実施形態では、シアン(C)とマゼンタ(M)の2種類の基本色を、同一色のライトインク及びノーマルインクを用いて表現するようにしているが、本発明は、この2種類の基本色をライトインク及びノーマルインクを用いて表現する場合に限定されるものではなく、いずれか一方の基本色を同一色のライトインクとノーマルインクとを用いて表現する場合や、さらにブラックインクも含めた他の基本色を同一色のライトインクとノーマルインクとを用いて表現する場合にも適用することができることはいうまでもない。さらに、同一色をライトインクとノーマルインクの2種類の濃度のインクで表現することに制限されるのではなく、3種類以上の濃度のインクを用いて表現する場合にも、本発明を適用することができる。
【0047】
また、この実施形態では、利用者が選択したプリンタ特性に基づいて自動的に各種テーブルを選択するようにしているが、利用者にテーブルを直接選択させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる画像記録方法を実施する画像記録システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】 同上の画像記録システムにおける画像記録処理の流れを説明するための説明図である。
【図3】 同上の画像記録処理において使用される色補正テーブルを概念的に示す図である。
【図4】 同上の画像記録処理における階調補正処理を説明するための色データの入出力特性図である。
【図5】 シアン、マゼンタという2種類の基本色についての色データを、ライトインク及びノーマルインクについての色データに変換した状態を示すグラフである。
【図6】 (a)は同上の画像記録処理において使用されるライトインク変換テーブルを概念的に示す図、(b)は同上の画像記録処理において使用されるノーマルインク変換テーブルを概念的に示す図である。
【図7】 同上の階調補正処理に使用される階調補正テーブルを作成するために出力されたカラーパッチを示す図である。
【図8】 濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて特定の基本色を表現する、従来の画像記録処理における色データの入出力特性を示すグラフである。
【図9】 (a)は同上の画像記録処理において使用されるライトインク変換テーブルを概念的に示す図、(b)は同上の画像記録処理において使用されるノーマルインク変換テーブルを概念的に示す図である。
【図10】 濃度の異なる2種類の同一色インクを用いて特定の基本色を表現する画像記録処理における色データの入出力特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ(PC)
2 カラープリンタ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ハードディスク装置(HD)
15 プリンタ用インターフェイス(I/F)
16 表示装置(CRT)
17 バス
21 印字装置
22 PC用インターフェイス
Claims (8)
- 少なくとも1つの基本色を、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現することで、記録媒体上にカラー画像を記録するようにした画像記録方法において、
前記基本色についての色データを濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する変換テーブルを、プリンタ特性に合わせてそれぞれ作成しておき、
複数の前記基本色について、それぞれの色データに対して予め個別に階調補正を行った後に、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現しようとする基本色については、複数の前記変換テーブルのうち、プリンタ特性に応じて選択した最適な前記変換テーブルを使用して、濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換するようにしたことを特徴とする画像記録方法。 - 前記階調補正は、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて、予め定められた前記変換テーブルに従って記録媒体上に出力された前記基本色のカラーパッチの濃度レベルを実測することによって作成された階調補正テーブルに基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載の画像記録方法。
- 前記階調補正テーブルは、前記基本色の色データと実測された濃度レベルとがリニアな関係になるように作成されている請求項2に記載の画像記録方法。
- 前記カラーパッチには、少なくとも、濃度の異なる複数の同一色インクが混合され始めた時点の濃度レベルのものが含まれていることを特徴とする請求項3または3に記載の画像記録方法。
- 少なくとも1つの基本色を、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現することで、記録媒体上にカラー画像を記録する際に実行される画像記録処理プログラムであって、
プリンタ特性に合わせて予め作成された、前記基本色についての色データを濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する複数の変換テーブルのうち、プリンタ特性に応じた最適の変換テーブルを選択するテーブル選択処理と、
複数の前記基本色について、それぞれの色データに対して階調補正を行う階調補正処理と、
この階調補正処理によって階調補正がなされた複数の前記基本色のうち、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて表現しようとする基本色については、前記テーブル選択処理によって選択された変換テーブルを用いて、濃度の異なる複数の同一色インクについての色データに変換する色データ変換処理と
を実行する画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 前記階調補正処理は、濃度の異なる複数の同一色インクを用いて、予め定められた変換テーブルに従って記録媒体上に出力された前記基本色のカラーパッチの濃度レベルを実測することによって作成された階調補正テーブルに基づいて行われることを特徴とする請求項5に記載の画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記階調補正テーブルは、前記基本色の色データと実測された濃度レベルとがリニアな関係になるように作成されている請求項6に記載の画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記カラーパッチには、少なくとも、濃度の異なる複数の同一色インクが混合され始める時点の濃度レベルのものが含まれていることを特徴とする請求項6または7に記載の画像記録処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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