JP4357181B2 - 樹脂組成物及びガラス繊維織布 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は織布、なかでも、プリント基板用途に提供される織布のほつれ防止用樹脂組成物、及び該樹脂組成物が施されているガラス繊維織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリント基板用途に提供されるガラス繊維織布等の織布は、主にエアージェット織機などの断片織機により製織される。断片織機で製織された織布は、緯糸が各々独立して一定長で打ち込まれ、織布の幅より若干長めに切断されるため、織布の両端部に「房耳」が残存するという特徴を有する。
このような房耳を有するガラス繊維織布を、プリプレグ作成のためにエポキシ樹脂などのワニスに含浸させる工程にそのまま使用した場合、房耳がワニスを過剰に含浸することや、プリプレグ表面に房耳部の切損により発生したガラス繊維が固着するなど、コスト面、品質面において問題を生じることになる。
【0003】
また、ガラス繊維織布を切断して任意の寸法の織布に加工する場合、端部にほつれ防止処理を施さずに単に機械的に切除し、上述のワニス含浸工程に用いると、ガラス繊維織布の経糸が容易にほつれ、これがロールに巻き付いたりするため、生産ライン停止やその処置が必要になるなど多大な損失が生じることがある。
そこで、上述のようなほつれを防止するために、ポリエチレンテレフタレートなどをハロゲン化低級炭化水素系の有機溶剤、例えば、塩化メチレン、クロロホルムなどに溶解したほつれ防止剤を織布の端部に塗布することがなされてきた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このほつれ防止剤ではほつれを防止するための固着力が充分であるとは言えず、また、塗布に当って作業環境上好ましくないハロゲン化低級炭化水素系の有機溶剤を用いる必要があるという問題があった。
【0004】
また、作業環境上好ましくない有機溶剤が不要なほつれ防止方法として、水溶性ポリアミド樹脂等の水系のほつれ防止剤を用いる方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、このほつれ防止剤においても固着力が充分ではなく、また、いわゆる耳高の問題、即ち、該ほつれ防止剤を塗布した部分が非塗布部分より厚くなりすぎ、繊維織布をロール上に巻き取る際や、プリプレグを積層し積層板を作成する際に支障が生じるという問題があった。
更に、溶剤を使用しない活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるほつれ防止剤が提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。しかしながら、このほつれ防止剤においてもやはり固着力が不充分であり、上述の耳高の問題も解決されていない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭59−15563号公報
【特許文献2】
特開平9−208922号公報
【特許文献3】
特開平8−260340号公報(段落番号0011〜0013)
【特許文献4】
特開平9−279481号公報(段落番号0009〜0022)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述したような従来のほつれ防止剤が有する問題点を解消し、無溶剤での使用が可能であり、塗布後の固着力が高く、且つ耳高が小さいほつれ防止用樹脂組成物及び該ほつれ防止用樹脂組成物を端部に塗布したガラス繊維織布を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ほつれ防止用樹脂組成物としてウレタン(メタ)アクリレートと特定の単官能(メタ)アクリレートを主成分とする樹脂組成物が公知の樹脂組成物に比べて優れた効果を示すことを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のものである。
1.織布のほつれ防止用樹脂組成物であって、ウレタン(メタ)アクリレート、並びに単官能(メタ)アクリレートを含有し、該単量官能(メタ)アクリレートが(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートから選ばれた少なくとも1種であり、該単官能(メタ)アクリレートの該ウレタン(メタ)アクリレートに対する比が40〜100質量%であり、該ウレタン(メタ)アクリレートの全樹脂組成物中における含有率が30〜70質量%であり、該ウレタン(メタ)アクリレート、該単官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(光重合開始助剤を使用する場合はそれも含む)を足したものの全樹脂組成物中における含有率が80〜100質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
2.端部に上記1記載の樹脂組成物が塗布されていることを特徴とするガラス繊維織布。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレートとは、(1−a)有機イソシアネートと(1−b)1分子中に少なくとも1個の水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを公知の方法によって反応させることにより得られる反応生成物、または(1−a)、(1−b)成分に加えて(1−c)1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオールを公知の方法によって反応させることにより得られる反応生成物のことをいう。
(1−a)有機イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の芳香族、脂肪族および脂環族ジイソシアネートが好ましい。
【0009】
また、(1−b)1分子中に少なくとも1個の水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが好ましい。
【0010】
さらに、(1−c)1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラエチレングリコールなどのポリエーテルポリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの多価アルコール、前記多価アルコールとアジピン酸などの多塩基酸の反応によって得られるポリエステルポリオール、あるいはポリカーボネートポリオール、さらにポリカプロラクトン、ポリブチロラクトンなどのラクトン系ポリエステルポリオールが好ましい。
【0011】
以下にウレタン(メタ)アクリレートの合成方法の一例を示す。常圧でのウレタン化反応においては、反応温度は60〜90℃が好ましく、反応促進のために触媒の使用が望ましい。触媒の代表例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジエチルヘキソエート、ジブチル錫サルファイド、ジブチル錫ジブトキサイドなどが挙げられる。このような水酸基とイソシアネート基の反応に有効な触媒を、好ましくは50〜5000ppm、特に好ましくは250〜1000ppm使用することができる。反応は、未反応の有機イソシアネートの濃度が所定濃度以下になるまで行う。
【0012】
本発明の樹脂組成物においては、ウレタン(メタ)アクリレートは全樹脂組成物中における含有率が30〜70質量%であることが必要であり、40〜65質量%であることが好ましく、50〜60質量%であることがより好ましい。30質量%に満たないと織布のほつれ防止用に供したとき充分な固着力を発現できない。また、70質量%を越えると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、無溶剤で織布に塗布した場合に耳高になるため好ましくない。
これらのウレタン(メタ)アクリレートは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
【0013】
硬化後のガラス転移温度が90℃以上である単官能(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートが好ましい。また、ベンゼン環を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、が好ましい。これらの中では、ガラス繊維織布への浸透性、ほつれ防止用樹脂組成物の硬化後の耐熱性、及び耐溶剤性の観点から、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。以下、硬化後のガラス転移温度が90℃以上である単官能(メタ)アクリレートとベンゼン環を有する単官能(メタ)アクリレートとをあわせて「特定の単官能アクリレート類」という。
【0014】
本発明の樹脂組成物においては、特定の単官能アクリレート類はウレタン(メタ)アクリレートに対する比で40〜100質量%であることが必要であり、45〜80質量%であることが好ましく、45〜70質量%であることがより好ましい。40質量%に満たないと織布のほつれ防止用に供したとき樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、無溶剤で織布に塗布した場合に耳高になるため好ましくない。また、100質量%を越えるとほつれ防止用に供したとき充分な固着力を発現できない。
これらの特定の単官能アクリレート類は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
尚、本発明の樹脂組成物においては、粘度調整、織布へのなじみ性向上並びに硬化物の架橋度を調整する目的で、ウレタン(メタ)アクリレート、または特定の単官能アクリレート類のいずれにも該当しないエチレン性二重結合を有するモノマー(以下、「その他のモノマー」という。)を添加することもできる。
【0015】
上述のその他のモノマーの具体例としては、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−クロロスチレン、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのその他のモノマーは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
【0016】
本発明のほつれ防止用樹脂組成物は、ガラス繊維織布に塗布後、電子線照射、紫外線照射、または加熱により硬化させ、織布に固着させることができる。該樹脂組成物を電子線照射により硬化させる際には重合開始剤は特に使用しなくてよいが、紫外線照射により硬化させる場合には光重合開始剤、加熱により硬化させる場合には熱重合開始剤を配合する。
【0017】
光重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。全樹脂組成物100質量部中に含まれる光重合開始剤の割合は、1〜20質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましい。特に、本発明の樹脂組成物をロールに巻いた織布にロールを巻き取りながら連続的に塗布硬化させる場合には、硬化速度を向上させるために光重合開始剤の含有量を5〜15質量部とすることが好ましい。光重合開始剤の量が1質量部より少ないと硬化が不十分になり必要な固着力が得られない。また、光重合開始剤の量が20質量部より多いと硬化後の物性が低下する。
【0018】
また、光重合開始剤を使用する場合には、必要に応じて光重合開始助剤も併用することが可能である。光重合開始助剤としては、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、トリエタノールアミン、トリエチルアミンのような公知慣用な光重合開始助剤を単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
熱重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリルのような熱により分裂してフリーラジカルを発生させる公知慣用な熱重合開始剤を使用することができる。
【0019】
本発明の樹脂組成物においては、上述したウレタン(メタ)アクリレート、特定の単官能アクリレート類、及び重合開始剤(光重合開始助剤を使用する場合はそれも含む)を足したものの全樹脂組成物中における含有率は、80〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であることがより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。その他のモノマーが多く含まれ、該含有率が80質量%に満たない場合には、固着力または耐熱性が低下することがある。
なお、本発明の樹脂組成物は無溶剤でガラス繊維織布に塗布した時に固着力が十分であり、且つ耳高も十分小さいものであるが、従来のほつれ防止剤用樹脂組成物のように、有機溶剤に溶解させて粘度をさらに下げた組成物として塗布することを妨げるものではない。しかしながら、有機溶剤を使用する場合には、該樹脂組成物を塗布した後に有機溶媒を乾燥除去する工程が必要となる。従って、有機溶剤を使用するとしても、該組成物全体の1〜20質量%程度にとどめておくことが好ましい。
【0020】
本発明の樹脂組成物は、電子線照射の場合は、50〜1000KeVの範囲のエネルギーを持つ電子線を照射することにより硬化させることができる。また、紫外線照射の場合は、公知慣用な、水銀ランプ、またはメタルハライドランプ等により硬化させることができる。また、加熱する場合は、100〜200℃で硬化させることができる。
本発明の樹脂組成物を織布へ塗布する装置としては、ダイコーター、スプレイコーター、ロールコーターなどが挙げられる。塗布幅としては、接着強度の許す限り狭い方が良いが、工業的製造ではバラツキを考慮して、2〜10mmが好ましく、4〜8mmがより望ましい。塗布量としては、織布の塗布部分の面積に対して樹脂固形分が2〜40g/m2 が好ましく、5〜35g/m2 がより好ましい。塗布量が2g/m2 未満では十分なほつれ防止効果が得られず、40g/m2 を越えると塗布部分が他の部分より厚くなり、耳高を引き起こす。
【0021】
本発明の樹脂組成物を、ガラス繊維織布の端部に塗布し、紫外線照射又は加熱等による硬化処理後、塗布されたほぼ中央部をスリッターで切断することによって、本発明の端部に樹脂組成物を塗布されたガラス繊維織布を得ることができる。切断位置としては、塗布幅の中心を切断することが望ましいが、工業的製造ではバラツキを考慮して、塗布幅中心線±塗布幅の20%が望ましい。従って、切断後のガラス繊維織布は、両耳部に7mm幅以下、好ましくは2〜4mm幅のほつれ防止剤が塗布された状態となり、房耳を含む端部は除去される。
【0022】
本発明に用いる織布がガラス繊維織布の場合は、経糸や緯糸の単位長さ当たりの本数、厚さ、単位面積当たりの重さが、日本工業規格(JIS)R−3414やアメリカ軍用規格(MIL規格)に該当するものが好ましいが、これに限定されるものではなく、如何なるものでも使用できる。また、該ガラス繊維織布に使用するガラス繊維も、無アルカリガラス繊維(Eガラス)に限らず、高強度ガラス繊維、高弾性率ガラス繊維、高誘電率ガラス繊維、低誘電率ガラス繊維、紫外線遮蔽ガラス繊維、耐食性ガラス繊維など、各種の成分組成を有するものでも良い。
また、製織に必要な集束剤が付着している段階のガラス繊維織布や集束剤を除去した段階のガラス繊維織布、あるいは公知の表面処理法でシランカップリング剤などが既に処理されているガラス繊維織布のいずれでも良い。
【0023】
【実施例】
以下、実施例、比較例により本発明を更に具体的に説明する。
{合成例1}
油浴中に浸漬され、撹拌機、温度計、添加ロート及び乾燥空気供給口を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート(IPDI)444g(2モル)、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.5gを仕込み、昇温した。反応容器内のIPDIが70℃に達した時点で、添加ロートより、ε−カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート(Placcel FA−2、分子量344;ダイセル化学工業株式会社製)688g(2モル)を添加した。添加終了後、残存ジイソシアネート濃度が0.1質量%以下になるまで熟成し、ウレタンアクリレート(合成例1)を得た。
{合成例2}
合成例1中のIPDIに代えて、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)500g(2モル)とした他は、合成例1と同様にして、ウレタンアクリレート(合成例2)を得た。
【0024】
{合成例3}
油浴中に浸漬され、撹拌機、温度計、添加ロート及び乾燥空気供給口を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート(IPDI)444g(2モル)、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.5gを仕込み、昇温した。反応容器内が70℃に達した時点で、添加ロートより、ポリカプロラクトン(Placcel 205、分子量530のポリカプロラクトンジオール;ダイセル化学工業株式会社製)530g(1モル)を添加した。添加終了後、残存ジイソシアネート濃度が理論値になるまで反応容器内温度を70℃に保ち、ポリカプロラクトンウレタンプレポリマーを製造した。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)232g(2モル)の添加後、反応生成物の抜き取りサンプル中のジイソシアネート濃度が0.1質量%以下となったことを確認するまで反応容器内を70℃に保ち熟成を行った。これによりウレタンアクリレート(合成例3)を得た。
【0025】
【実施例1】
表1に示した実施例1の樹脂組成物をダイコーターにてガラス繊維織布1(スタイル1080、目付48g/m2 :旭シュエーベル株式会社製)の両端部の内側に経糸に沿って幅10mmで塗布し、その後、高圧水銀ランプ(照射条件80W/cm)の下を20m/分の速度で移動させながら硬化させた。同様にしてガラス繊維織布2(スタイル7628、目付210g/m2 :旭シュエーベル株式会社製)にも塗布、硬化させた。
【0026】
該樹脂組成物のガラス繊維織布に対する固着力は以下のようにして評価した。まず、塗布硬化後のガラス繊維織布は、塗布された樹脂組成物の中央部をスリッターにて切断した。切断後、最端部にある経糸1本を織布の経糸方向に対して垂直に引き剥した時の強さを引張試験機(オートグラフAGS−500D、株式会社島津製作所製)にて測定し、その値をdry耳強度とした。次に、上述の塗布硬化切断後のガラス繊維織布をジメチルホルムアミドに5分間浸漬後、風乾させた該ガラス繊維織布の経糸を引き剥した時の強さを同様に測定し、wet耳強度とした。
該樹脂組成物をガラス繊維織布に塗布した時の耳高は以下のようにして評価した。塗布硬化後のガラス繊維織布の中央部分と樹脂組成物塗布部分の厚みをマイクロメーターにて各々測定し、該樹脂組成物塗布部分の厚みの測定値から該ガラス繊維織布中央部分の厚みの測定値を引いたものを厚み差とした。
【0027】
【実施例2】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【実施例3】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【実施例4】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【0028】
【実施例5】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【実施例6】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【実施例7】
表1に示した樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【0029】
【比較例1】
水溶性ポリアミド樹脂(トレジンFS−350;帝国化学産業株式会社製)を水にて希釈し、10質量%としたほつれ防止剤溶液を調整し、実施例1と同様に塗布し、140℃で20秒間加熱乾燥、硬化させた。その後、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み比を測定した。
【比較例2】
ポリエステル樹脂(ハーディックA−1300;旭化成株式会社製)をトリクロルエチレンにて溶解し、10質量%としたほつれ防止剤溶液を調整し、実施例1と同様に塗布し、120℃で20秒間加熱乾燥した。その後、実施例1と同様にしてdry耳強度、wet耳強度、及び厚み差を測定した。
【0030】
【比較例3】
表1に示したほつれ防止用樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にして耳強度並びに厚み差を測定した。
【比較例4】
表1に示したほつれ防止用樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にして耳強度並びに厚み差を測定した。
【0031】
【表1】
【0032】
実施例、比較例のdry耳強度の測定結果を表2に、wet耳強度の測定結果を表3に、厚み差の測定結果を表4に示す。本発明の実施例がいずれの測定結果とも優れた結果を示すのに対し、比較例1の水溶性ポリアミド樹脂はdry耳強度・wet耳強度がともに低く、比較例2のポリエステル樹脂はwet耳強度が低い。また、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化樹脂組成物であるが、本発明の組成範囲からはずれた比較例3の樹脂組成物はdry耳強度・wet耳強度がともに低く、比較例4の樹脂組成物は厚み差が大きい。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】
本発明の組成物は無溶剤で使用できる織布のほつれ防止剤として有用であり、両端部に該組成物が塗布された本発明のガラス繊維織布は、固着力が高く耳高が小さいという効果を有する。
Claims (2)
- 織布のほつれ防止用樹脂組成物であって、ウレタン(メタ)アクリレート、並びに単官能(メタ)アクリレートを含有し、該単量官能(メタ)アクリレートが(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートから選ばれた少なくとも1種であり、該単官能(メタ)アクリレートの該ウレタン(メタ)アクリレートに対する比が40〜100質量%であり、該ウレタン(メタ)アクリレートの全樹脂組成物中における含有率が30〜70質量%であり、該ウレタン(メタ)アクリレート、該単官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(光重合開始助剤を使用する場合はそれも含む)を足したものの全樹脂組成物中における含有率が80〜100質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
- 端部に請求項1記載の樹脂組成物が塗布されていることを特徴とするガラス繊維織布。
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