JP4360107B2 - 輻射パネル構造体および空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、輻射パネル構造体および空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
温度調整された空気を室内へと吹き出して室内の温度調整を行う対流型空気調和機がよく利用されている。この対流型空気調和機は、通常、室内へと吹き出される空気が通る吹出し口を備えている。この吹出し口は、例えば、空気調和機の室内機の長手方向に沿って室内機の正面下部に設けられた開口である。対流型空気調和機は、吹出し口から温度調整された空気を室内へと吹き出し、温度調整された空気の対流を室内に発生させる。これによって、温度調整された空気を室内の広範囲に到達させることができ、室内の温度調整を行うことができる(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−41488号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような対流型空気調和機では、ドラフトが発生する恐れがある。すなわち、対流型空気調和機では、吹出し口から吹き出た空気の対流が、室内の居住者等に直接に接触し易い。このため、居住者等が不快感を感じる恐れがある。
【0005】
そこで、本願出願人は、温度調整された空気の吹出しと輻射とを併用して空気調和を行うことができる輻射パネル構造体および空気調和機を開発中である。この輻射パネル構造体および空気調和機は、温度調整された空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間を有し、空気の吹出しと輻射とによって室内の温度調整を行うことができる。この輻射パネル構造体および空気調和機によれば、空気の吹出しと輻射とが併用されるため、吹出しのみによって室内の温度調整が行われる場合と比べて、穏やかな吹出しによって室内の温度調整を行うことができる。このため、この輻射パネル構造体では、ドラフトによる不快感を低減することができる。
【0006】
ところで、上記のように輻射によって空気調和を行う場合、輻射が行われる輻射面の面積が大きいほど、室内の広い範囲の温度調整を行うことができる。しかし、輻射面の面積が大きくなるほど、室内への輻射パネル構造体の据付が行い難くなる恐れがある。
【0007】
本発明の課題は、据付が容易な輻射パネル構造体および空気調和機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の輻射パネル構造体は、温度調整された空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間を有し、空気の吹出しと輻射とによって室内の温度調整を行う輻射パネル構造体であって、複数のユニットパネルと、第1接続部とを備える。複数のユニットパネルは、所定の輻射率を有する繊維系材料によって形成され、輻射によって室内の温度調整を行う輻射面を構成し、互いに別体に形成されている。第1接続部は、輻射面を構成する複数のユニットパネルの互いにつき合わされた縁部に取り付けられることにより、輻射面を構成する複数のユニットパネルを着脱自在に接続する。
【0009】
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルが第1接続部によって接続される。このため、輻射面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の輻射面を構成するユニットパネルを第1接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。このため、この輻射パネル構造体では、据付が容易である。また、輻射パネル構造体の据付後であっても、輻射面を構成する各ユニットパネルの着脱が容易である。このため、輻射面全体の面積または形状を容易に変更することができる。また、この輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルは、所定の輻射率を有する繊維系材料によって形成される。従って、温度調整された空気が輻射面を構成するユニットパネルの繊維の隙間から吹き出される。このため、輻射面を構成するユニットパネルからの空気の吹出しが穏やかである。これにより、この輻射パネル構造体では、ドラフトによる不快感をより低減することができる。なお、輻射面を構成するユニットパネルは、輻射による温度調整の観点からは輻射率が0.6以上であることが望ましい。
【0010】
請求項2に記載の輻射パネル構造体は、請求項1に記載の輻射パネル構造体であって、輻射面を構成する複数のユニットパネルは、ユニットパネル毎に大きさの異なる孔を有する。
【0011】
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルは、各ユニットパネルごとに大きさの異なる孔を有するため、圧力発生空間から輻射面を構成するユニットパネルを通って吹き出る空気の量は、各ユニットパネルごとに異なる。このため、この輻射パネル構造体では、部位によって異なる量の空気を吹き出すことができる。これにより、室内の状況に適した空気調和を行うことができる。
【0012】
請求項3に記載の輻射パネル構造体は、請求項1または2に記載の輻射パネル構造体であって、輻射面を構成し、孔が設けられていないユニットパネルをさらに備える。
【0013】
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルの少なくとも一つには孔が設けられていない。このため、吹出しによる空気調和が不要な室内空間の上部に、孔が設けられていないユニットパネルが位置することにより、室内の状況に適した空気調和を行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の輻射パネル構造体は、請求項1から3のいずれかに記載の輻射パネル構造体であって、背面を構成する複数のユニットパネルと第2接続部とをさらに備える。背面を構成する複数のユニットパネルは、輻射面を構成する複数のユニットパネルと対向して配置され互いに別体に形成されている。第2接続部は、背面を構成する複数のユニットパネルを接続する。
【0015】
この輻射パネル構造体では、背面を構成するユニットパネルが第2接続部によって接続される。このため、背面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の背面を構成するユニットパネルを接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。これにより、この輻射パネル構造体では、据付がさらに容易である。
【0016】
請求項5に記載の輻射パネル構造体は、請求項4に記載の輻射パネル構造体であって、輻射面を構成するユニットパネルの終端と背面を構成するユニットパネルの終端とが接合されることによって、圧力発生空間が構成される。
【0017】
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルと背面を構成するユニットパネルとが直接に接合されることによって、圧力発生空間が構成される。このため、この輻射パネル構造体では、圧力発生空間を構成するために必要な部品数を低減することができる。
【0018】
請求項6に記載の輻射パネル構造体は、請求項4に記載の輻射パネル構造体であって、側面パネルをさらに備える。側面パネルは、一端が輻射面を構成するユニットパネルの終端と接合され、他端が背面を構成するユニットパネルの終端と接合されることにより、圧力発生空間を構成する。
【0019】
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルと背面を構成するユニットパネルとが側面パネルによって接合されることにより、圧力発生空間が構成される。このため、簡易な構造で圧力発生空間を構成することができる。
【0020】
請求項7に記載の輻射パネル構造体は、請求項6に記載の輻射パネル構造体であって、側面パネルは、輻射面を構成するユニットパネルおよび背面を構成するユニットパネルとそれぞれ着脱自在に接続される。
【0021】
請求項8に記載の輻射パネル構造体は、請求項1から7のいずれかに記載の輻射パネル構造体であって、輻射面を構成する複数のユニットパネルはそれぞれ同一の形状を有する
この輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルがそれぞれユニット化されている。このため、輻射面を構成する複数のユニットパネルの組合せが容易である。これにより、この輻射パネル構造体では、複数のユニットパネルを組み合わせて輻射面を種々の形状や面積に容易に形成することができる。
【0022】
請求項9に記載の輻射パネル構造体は、請求項1から8のいずれかに記載の輻射パネル構造体であって、第1接続部は、帯状の形状を有しており、輻射面を構成する複数のユニットパネルのそれぞれの縁部に沿って取り付けられる。
【0023】
請求項10に記載の輻射パネル構造体は、請求項9に記載の輻射パネル構造体であって、輻射面を構成する複数のユニットパネルのそれぞれの縁部と、第1接続部の一方の面とには、互いに接続される面ファスナーが形成されている。
【0024】
請求項11に記載の空気調和機は、請求項1から10のいずれかに記載の輻射パネル構造体と、取付部とを備える。取付部には、輻射パネル構造体が取り付けられる。
【0025】
この空気調和機では、輻射面を構成する複数のユニットパネルが第1接続部によって接続される。このため、輻射面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の輻射面を構成するユニットパネルを第1接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。このため、この空気調和機では、輻射パネル構造体の据付が容易である。
【0026】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
[全体構成]
本発明の第1実施形態にかかる空気調和機1を図1に示す。この空気調和機1は、室内機2と室外機3とを備えており、輻射と、温度調整された空気の吹き出しとによって冷暖房等の室内の空気調和を行うことができる。なお、図1では、理解の容易のため、空気調和機1の一部が断面図として示されている。
【0027】
室外機3は、室外に配置され、圧縮機31、四路切換弁32、電動弁33、室外ファン(図示せず)、室外ファンモータ34、室外機温度センサ35(以上、図2参照)、室外熱交換器(図示せず)等を備えている。
【0028】
圧縮機31、電動弁33、四路切換弁32、室外熱交換器等は、後述する室内熱交換器と共に冷媒回路を構成している。室外ファンは、室外ファンモータ34によって回転駆動され、室外熱交換器を通る空気の流れを生成する。室外機温度センサ35には、室外熱交換器の温度や室外空気の温度を検出する各種の温度センサが含まれる。
【0029】
室内機2は、室内の天井面近傍や側壁等の配置され、室内機ケーシング21、室内熱交換器22、室内ファン23、室内ファンモータ24(図2参照)、室内機温度センサ25(図2参照)、輻射パネル構造体5aなどを備えている。
【0030】
室内機ケーシング21は、室内熱交換器22や室内ファン23等を内部に収納しており、吸込み口26と接続口27とを備えている。吸込み口26は、室内から室内機ケーシング21内へと取り入れられる空気が通る開口である。接続口27は、室内機ケーシング21内で室内熱交換器22を通って輻射パネル構造体5aへと送られる空気が通る開口であり、後述する輻射パネル構造体5aの空気取入れ口51に接続される。
【0031】
室内熱交換器22は、室外熱交換器や圧縮機31等と冷媒配管4を介して接続されている。室内熱交換器22は、通過する空気との間で熱交換を行うことによって、空気の温度調整を行う。
【0032】
室内ファン23は、室内ファンモータ24によって回転駆動され、室内から取り込まれ輻射パネル構造体5aへと送られる空気流を生成する。この空気流は、吸込み口26から室内機ケーシング21の内部に取り込まれ、室内熱交換器22、接続口27および空気取入れ口51を通って輻射パネル構造体5aの内部へと到る空気の流れである。
【0033】
室内機温度センサ25には、室内熱交換器の温度や室内空気の温度等を検出する各種の温度センサが含まれる。
【0034】
輻射パネル構造体5aは、天井面の近傍に配置され、温度調整された空気の温度を利用した輻射と、温度調整された空気の吹出しとによって冷暖房等の空気調和を行う。輻射パネル構造体5aの構成については、後に詳細に説明する。
【0035】
また、空気調和機1は、制御部6を備えている。制御部6は、室外機3と室内機2とに分かれて配置されており、空気調和機1の運転制御を行う。制御部6は、図2に示すように、圧縮機31、四路切換弁32、電動弁33、室外ファンモータ34、室外機温度センサ35、室内ファンモータ24、室外機温度センサ25などの構成部品と接続されている。制御部6は、リモコン7から運転指令を受けると、各構成部品を制御して空気調和機1の運転制御を行う。
【0036】
[輻射パネル構造体の構成]
図3に輻射パネル構造体5aの外観図を示す。
【0037】
輻射パネル構造体5aは、薄い板状の外形を有しており、平面的な形状となっている。また、輻射パネル構造体5aは、天井面の近傍に天井面に平行に配置される。このため、輻射パネル構造体5aは、下方の居住空間に対して他の方向よりも大きな投影面積を有している。輻射パネル構造体5aは、空気取入れ口51、輻射部52および複数の形状保持部材53等を備えている。
【0038】
空気取入れ口51は、温度調整された空気を取り入れる部分であり、輻射パネル構造体5aの側面の一つに設けられた開口である。空気取入れ口51は、室内機ケーシング21の接続口27に脱着自在に接続され、室内ファン23によって送られる空気(白抜き矢印A1参照)が通過する。
【0039】
輻射部52は、第1輻射面54、第2輻射面55、右側面56、左側面57および先端側面58とからなり、空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間PSを内部に構成する。
【0040】
第1輻射面54は、四角形の薄いシート状の形状を有しており、圧力発生空間PSの下方を閉じる。第1輻射面54は、室内の居住空間に面する位置に天井面と平行に配置されている。また、第1輻射面54は、別体に形成された2枚のユニットパネルF1,F2によって構成されている。このユニットパネルF1,F2は、第1ユニットパネルF1と第2ユニットパネルF2とがあり、それぞれ長方形のシート状の形状を有しており、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。また、第1ユニットパネルF1と第2ユニットパネルF2とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの方向(白抜き矢印A1参照)に並んで配置されており、第1ユニットパネルF1が空気取入れ口51側に、第2ユニットパネルF2が先端側に配置されている。
【0041】
第2輻射面55は、第1輻射面54と同一の形状であり、圧力発生空間PSの上方を閉じる。第2輻射面55は、第1輻射面54と対向しており、天井面に面する位置に配置されている。すなわち、第2輻射面55は、第1輻射面54と天井面との間に配置されている。また、第2輻射面55は、第1輻射面54と同様の別体に形成された2枚のユニットパネルB1,B2によって構成されている。このユニットパネルB1,B2は、第3ユニットパネルB1と第4ユニットパネルB2とがあり、それぞれ長方形のシート状の形状を有しており、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。また、第3ユニットパネルB1と第4ユニットパネルB2とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの方向に並んで配置されており、第3ユニットパネルB1が空気取入れ口51側に、第4ユニットパネルB2が先端側に位置している。第3ユニットパネルB1は、圧力発生空間PSを隔てて第1輻第1ユニットパネルF1と対向し、第4ユニットパネルB2は、圧力発生空間PSを隔てて第2ユニットパネルF2と対向している。
【0042】
なお、上記の第1ユニットパネルF1、第2ユニットパネルF2、第3ユニットパネルB1および第4ユニットパネルB2は、すべて同じ長方形の形状を有しており、ユニット化されている。
【0043】
右側面56、左側面57および先端側面58とは、空気取入れ口51を除く圧力発生空間PSの側方を閉じており、一端が第1輻射面54の終端と接合され他端が第2輻射面55の終端と接合されることにより圧力発生空間PSを構成する。
【0044】
右側面56と左側面57とは、それぞれ第1輻射面54の側端と第2輻射面55の側端とをそれぞれ繋いでおり、それぞれ圧力発生空間PSを流れる空気の流れに平行な側面を閉じる。また、右側面56と左側面57とは、圧力発生空間PSを挟んで対向している。
【0045】
右側面56は、別体に形成された2つの側面パネルS1,S2によって構成されている。側面パネルS1,S2は、第1側面パネルS1と第2側面パネルS2とがあり、それぞれ細長い長方形のシート状の形状を有しており、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。また、第1側面パネルS1と第2側面パネルS2とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの方向に並んで配置されている。
【0046】
左側面57は、右側面56と同様に、別体に形成された2つの側面パネルS3,S4によって構成されている。側面パネルS3,S4は、第3側面パネルS3と第4側面パネルS4とがあり、それぞれ細長い長方形のシート状の形状を有しており、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。また、第3側面パネルS3と第4側面パネルS4とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの方向に並んで配置されている。
【0047】
先端側面58は、細長い長方形の形状を有しており、第1輻射面54の先端と第2輻射面55の先端とをそれぞれ繋いでおり、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの下流側の側方を閉じる。先端側面58は、1枚の第5側面パネルS5によって構成されており、この第5側面パネルS5は、細長い長方形のシート状の形状を有しており、約0.9の輻射率を有する織布によって形成されている。
【0048】
なお、上記の第1側面パネルS1、第2側面パネルS2、第3側面パネルS3、第4側面パネルS4および第5側面パネルS5は、すべて同じ形状を有しており、ユニット化されている。
【0049】
また、図4および図5に示すように、上記の第1ユニットパネルF1の縁部EGには、面ファスナーの凹面が形成されている。第2ユニットパネルF2、第3ユニットパネルB1および第4ユニットパネルB2も同様に、それぞれの縁部EGには面ファスナーの凹面が形成されている。また、第1側面パネルS1の縁部EGにも、面ファスナーの凹面が形成されている。第2側面パネルS2、第3側面パネルS3、第4側面パネルS4、および第5側面パネルS5も同様に、それぞれの縁部EGに面ファスナーの凹面が形成されている。第1ユニットパネルF1等や第1側面パネルS1等は、接続部60によって互いに着脱自在に接続される。接続部60は、帯状の形状を有し、一方の面に面ファスナーの凸面が設けられている。
【0050】
なお、上記の「先端」とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れの下流側の部分を意味しており、「側端」とは、圧力発生空間PSを流れる空気の流れに平行な端部を意味している。
【0051】
上記のように、輻射パネル構造体5aは、空気取入れ口51以外が閉じられた袋状の形状を有している。
【0052】
複数の形状保持部材53は、間隔を隔てて配置される糸状の部材である。複数の形状保持部材53は、それぞれ同じ長さを有しており、一端が第1輻射面54に接続され他端が第2輻射面55に接続される。なお、形状保持部材53は、面ファスナーによって、第1輻射面54および第2輻射面55と着脱自在に接続される。複数の形状保持部材53は、第1輻射面54と第2輻射面55の各平面上に略均一に配置されている。形状保持部材53は、圧力発生空間PSに大気圧より大きな圧力が生じた場合に、第1輻射面54と第2輻射面55とを平坦な形状に保持し、輻射部52を板状の形状に保持する。なお、図3、図4および図5では、形状保持部材53の一つにのみ符号を付して他の形状保持部材53については符号を省略している。
【0053】
[輻射パネル構造体の組立]
この輻射パネル構造体5aの輻射部52は、上記のように、複数の複数のユニットパネルF1,F2,B1,B2および複数の側面パネルS1−S5によって構成されているため、輻射パネル構造体5aの据付時の作業が容易である。以下、輻射パネル構造体5aの据付時における、輻射パネル構造体5aの組立について説明する。
【0054】
まず、図4に示すように、第1ユニットパネルF1と第3ユニットパネルB1とが対向して配置される。そして、複数の形状保持部材53の一端が第1ユニットパネルF1に、他端が第3ユニットパネルB1に接続される。同様にして、第2ユニットパネルF2と第4ユニットパネルB2とが組み立てられる。
【0055】
次に、図5に示すように、第1ユニットパネルF1と第2ユニットパネルF2とが並設され、近接している第1ユニットパネルF1の縁部EGと第2ユニットパネルF2の縁部EGとに接続部60が重ねられ、第1ユニットパネルF1の縁部EGと第2ユニットパネルF2の縁部EGとが接続される(図6(a)および図6(b)参照)。これにより、第1ユニットパネルF1と第2ユニットパネルF2とが接続される。また、第3ユニットパネルB1と第4ユニットパネルB2も同様に接続部60によって接続される。
【0056】
そして、第1側面パネルS1が第1ユニットパネルF1の側端と第3ユニットパネルB1の側端とを繋ぐように接続部60によって接続され、第2側面パネルS2が第2ユニットパネルF2の側端と第4ユニットパネルB2の側端とを繋ぐように接続部60によって接続される。また、第1側面パネルS1と第2側面パネルS2とが接続部60によって接続される。図5では省略されているが、第3側面パネルS3と第4側面パネルS4についても同様である。さらに、第5側面パネルS5が、第2ユニットパネルF2の先端と第4ユニットパネルB2の先端とを繋ぐように接続部60によって接続される。
【0057】
以上のように、輻射パネル構造体5aが組み立てられる。
【0058】
[空気調和機の運転動作]
次に、この空気調和機1によって室内の空気調和を行う場合の運転動作について説明する。
【0059】
冷房運転時には、室内熱交換器22が、蒸発器として機能して、通過する空気から熱を奪う。室内ファン23によって吸込み口26から室内機ケーシング21内に取り込まれた室内の空気は、室内熱交換器22を通過する際に熱を奪われて冷却される。
【0060】
この冷却された空気は、図7に示すように、接続口27および空気取入れ口51を通って、輻射部52内の圧力発生空間PSへと送られる。空気が圧力発生空間PSに送られると、大気圧より大きな正の静圧が圧力発生空間PSに生じる。すなわち、天井面に平行に流れる空気の流れ(実線矢印A1参照)に対して垂直な方向に大気圧より大きな圧力が生じる。このため、冷却された空気が、輻射部52の織布の繊維の隙間から押し出され、室内へと穏やかに吹き出される(実線矢印A3参照)。
【0061】
また、輻射部52が冷却された空気と接触することによって、輻射部52が冷却される。このため、輻射部52による冷輻射が生じる(破線矢印A4参照)。
【0062】
このように、この空気調和機1では、輻射部52の繊維の隙間からの穏やかな吹き出しと、輻射部52の冷輻射とによって、室内の冷房が行われる。なお、図7では記載が省略されているが、第2輻射面55においても同様に、輻射と空気の吹出しが行われる。
【0063】
暖房運転時には、室内熱交換器22が凝縮器として機能して、通過する空気を加熱する。加熱された空気は、冷房運転時と同様に、輻射部52内の圧力発生空間PSへと送られる。そして、加熱された空気が、織布の繊維の隙間から押し出され、室内へと穏やかに吹き出される。また、輻射部52が加熱された空気と接触することによって、輻射部52が加熱される。そして、輻射部52による熱輻射が生じる。このように、この空気調和機1では、輻射部52の繊維の隙間からの穏やかな吹出しと、輻射部52の熱輻射とによって、室内の暖房が行われる。
【0064】
[特徴]
(1)
温度調整された空気を直接に室内へと吹き出す対流型空気調和機の場合、吹き出された空気が居住者等に直接当たる、いわゆるドラフトが生じやすい。このようなドラフトが生じると、居住者等は不快感を感じることが多い。また、空気の吹出しによって室内の温度調整が行われても、ドラフトによって居住者等の体感温度を悪化させてしまう恐れがある。
【0065】
この空気調和機1では、上記のように、輻射と穏やかな空気の吹出しとによって室内の冷暖房を行うことができる。このため、ドラフトによる不快感を解消することができる。
【0066】
(2)
上記のように、輻射によって室内の温度調整が行われる場合、第1輻射面54や第2輻射面55の面積が大きい程、室内のより広範囲の温度調整を行うことができる。一方、第1輻射面54や第2輻射面55の面積が大きくなると、輻射パネル構造体5aが大型化し、室内への据付作業が行い難くなる恐れがある。
【0067】
しかし、この輻射パネル構造体5aでは、上記のように、複数のユニットパネルF1,F2,B1,B2が接続され組み合わせられることによって、第1輻射面54や第2輻射面55が構成される。このため、面積が小さい個々のユニットパネルF1,F2,B1,B2を組み立てることによって、面積の大きな第1輻射面54や第2輻射面55を作ることができる。これにより、この輻射パネル構造体5aでは、据付作業が行い易くなっている。
【0068】
さらに、この輻射パネル構造体5aでは、圧力発生空間PSに温度調整された空気が送られることによって、第1輻射面54や第2輻射面55の温度調整が行われている。従って、圧力発生空間PSには冷媒等を流すための配管が不要である。このため、上記のような組立がより容易であり、据付作業が容易である。
【0069】
(3)
この輻射パネル構造体5aでは、複数のユニットパネルF1,F2,B1,B2や側面パネルS1−S5が着脱自在に接続されて、輻射部52が構成される。従って、輻射パネル構造体5aの据付後であっても、ユニットパネルF1,F2,B1,B2や側面パネルS1−S5の着脱が容易である。このため、広範囲の温度調整が不要な場合などには、第2ユニットパネルF2と第4ユニットパネルB2とを取り外すことにより、第1輻射面54と第2輻射面55の輻射面積を約半分にすることができる。また、広範囲の温度調整が必要になった場合には、取り外された第2ユニットパネルF2と第4ユニットパネルB2とを再び取り付けることにより、第1輻射面54や第2輻射面55の輻射面積を元に戻すことができる。このように、この輻射パネル構造体5aでは、第1輻射面54や第2輻射面55の輻射面積の変更が容易である。
【0070】
(4)
織布は柔軟性を有するため、圧力発生空間PSに大気圧より大きな圧力が生じると、織布で形成された輻射部52が膨らみ、円筒形状に近づき易い。この場合、上記の様な輻射部52の平坦な形状が保持されない恐れがある。
【0071】
しかし、この空気調和機1の輻射パネル構造体5aでは、第1輻射面54と第2輻射面55との距離が形状保持部材53により維持される。このため、柔軟な第1輻射面54と第2輻射面55とが膨らむことを抑えて、平坦な形状を保持することができる。
【0072】
また、形状保持部材53は、第1輻射面54と第2輻射面55とに着脱自在に接続されるため、上記(1)のような輻射パネル構造体5aの組立の容易さが阻害されない。
【0073】
なお、上記の形状保持部材53bは糸状の部材であるが、帯状の部材であっても剛性を有する棒状の部材であってもよく、輻射部52の形状を保持する効果を奏することができる。ただし、輻射パネル構造体5aが織布の柔軟性に基づく効果を奏するためには、形状保持部材53bは、糸状の柔軟な材料で形成されることが望ましい。
【0074】
(5)
輻射によって空気調和を行う従来の空気調和機では、輻射率の高い金属製の輻射パネルが用いられることが多い。
【0075】
この空気調和機1では、輻射部52が織布によって形成されているが、この織布は約0.9の輻射率を有する。このため、織布であっても輻射による室内の冷暖房を十分効果的に行うことができる。
【0076】
また、織布の繊維の隙間から吹き出る空気によって、第1輻射面54や第2輻射面55の外側まで、輻射部52の内部の温度と同じ温度となっている。このため、輻射による室内の冷暖房を効率的に行うことができる。
【0077】
(6)
この空気調和機1では、輻射パネル構造体5aは、室内機ケーシング21の接続口27に脱着自在に取り付けられる。このため、輻射パネル構造体5aを室内機ケーシング21から取り外すことや、再び取り付けることが容易である。従って、輻射パネル構造体5aの取付工事やメンテナンスが容易である。
【0078】
また、輻射部52は織布で形成されている。このため、輻射部52に汚れが付着した場合に、輻射パネル構造体5aを取り外して洗浄することができる。
【0079】
<第2実施形態>
[構成]
本発明の第2実施形態にかかる空気調和機1では、輻射パネル構造体5bの第1ユニットパネルF3と第2ユニットパネルF4とで、織布の繊維の目の粗さが異なっている。第1ユニットパネルF3の方が、第2ユニットパネルF4よりも、繊維の目が細かい。
【0080】
他の構成については、第1実施形態にかかる輻射パネル構造体5aと同様である。
【0081】
[特徴]
(1)
この空気調和機1では、図8に示すように、第1ユニットパネルF3からは弱い風量の吹出しが行われ(実践矢印A5参照)、第2ユニットパネルF4からは強い風量の吹出しが行われる(実践矢印A6参照)。すなわち、第1輻射面54から吹き出る空気の量は、第1輻射面54の部位によって異なる。このため、部分的に異なる空気調和を行うことができる。従って、室内空間のうち主たる居住空間の上方に第2ユニットパネルF4が配置されることにより、主たる居住空間の温度調整を速やかに行うことができる。
【0082】
なお、空気調和機1では、このように速やかな温度調整が行われる場合であっても、対流型空気調和機と比べて、ドラフトによる不快感は低減されている。また、上記とは逆に主たる居住空間の上方に第1ユニットパネルF3が配置されることにより、ドラフトによる不快感が生じる恐れをより低減することができる。
【0083】
このように、この空気調和機1では、一つの部屋の中で個別空調が可能となり、室内の状況に適した空気調和を行うことができる。
【0084】
なお、第1ユニットパネルF3から弱い風量の吹出しが行われるのではなく、第1ユニットパネルF3を孔がない材料で形成することによって、第1ユニットパネルF3からの吹出しが行われないようにしてもよい。
【0085】
(2)
この輻射パネル構造体5bでは、第1輻射面54は、繊維の目の粗さがそれぞれ異なる第1ユニットパネルF3と第2ユニットパネルF4とによって構成される。このため、この輻射パネル構造体5bでは、繊維の目の粗さがそれぞれ異なる第1ユニットパネルF3と第2ユニットパネルF4とを繋ぎ合わせることによって、繊維の目の粗さが部位によって異なる第1輻射面54を容易に形成することができる。
【0086】
<第3実施形態>
[構成]
上記の第1実施形態では、第1輻射面54と第2輻射面55とが側面56−58によって接続されているが、図9(a)および図9(b)に示すように、輻射パネル構造体5cの第1輻射面54と第2輻射面55との端部が、側面56−58を介さずに直接に接合されてもよい。
【0087】
例えば、第2ユニットパネルF2の先端と第4ユニットパネルB2の先端とを接合する場合を考える。この場合、まず、図9(a)に示すように、第2ユニットパネルF2の先端と第4ユニットパネルB2の先端とを近接させる。そして、図9(b)に示すように、近接した第2ユニットパネルF2の先端と第4ユニットパネルB2の先端とに接続部60を重ねて固定する。これにより、第2ユニットパネルF2の先端と第4ユニットパネルB2の先端とが直接に接合され、圧力発生空間PSの先端側の側方が閉じられる。第2ユニットパネルF2と第4ユニットパネルB2との側端についても同様に直接に接合することができる。また、第1ユニットパネルF1と第3ユニットパネルB1についても同様である。
【0088】
他の構成については、第1実施形態かかる空気調和機1と同様である。
【0089】
[特徴]
この輻射パネル構造体5cでは、第1輻射面54と第2輻射面55とが直接に接合されることによって、圧力発生空間PSが構成される。このため、この輻射パネル構造体5cでは、側面パネルS1−S5が不要であり、圧力発生空間PSを構成するために必要な部品数と、組立て時の作業工数とを低減することができる。
【0090】
<第4実施形態>
[構成]
第4実施形態にかかる輻射パネル構造体5dでは、第1輻射面54を構成する第1ユニットパネルF5(F8)および第2ユニットパネルF6(F9)に、さらに、第5ユニットパネルF7(F10)が追加される。例えば、以下の(A)や(B)のような場合が考えられる。なお、説明の容易のため第1輻射面54についてのみ説明するが、第2輻射面55についても同様である。
【0091】
他の構成については、第1実施形態にかかる空気調和機1と同様である。
【0092】
(A)
図10(a)に示すように、第1ユニットパネルF5と第2ユニットパネルF6とは同じ形状であり、圧力発生空間PSへと送られる空気の流れ(白抜き矢印A1参照、以下「流れ方向」と言う。)に垂直な方向に長い長方形の形状を有している。第1ユニットパネルF5と第2ユニットパネルF6とは、流れ方向に並んで配置され、接続部60によって着脱自在に接続されている。
【0093】
このような第1ユニットパネルF5と第2ユニットパネルF6とに対して、第5ユニットパネルF7が追加される。図10(b)に示すように、第2ユニットパネルF6の先端側に第5ユニットパネルF7が接続されて追加される。第1ユニットパネルF5、第2ユニットパネルF6および第5ユニットパネルF7は、流れ方向に並んで配置される。従って、第1輻射面54は、圧力発生空間PSへと送られる空気の下流方向へと延長され、第1輻射面54の面積が約1.5倍になっている。
【0094】
第5ユニットパネルF7の先端側にさらに複数のユニットパネルを追加することもできる。これにより、第1輻射面54が、圧力発生空間PSへと送られる空気の下流方向へとさらに延長され、第1輻射面54の面積がさらに増大する。逆に、ユニットパネルの数を減らすことも可能である。例えば、図10(b)の状態から第5ユニットパネルF7が取り除かれ、また、さらに第2ユニットパネルF6が取り除かれてもよい。これにより、第1輻射面54が、圧力発生空間PSへと送られる空気の上流方向へと収縮され、第1輻射面54の面積が減少する。
【0095】
(B)
図11(a)に示すように、第1ユニットパネルF8と第2ユニットパネルF9とは同じ形状であり、流れ方向に長い長方形の形状を有している。第1ユニットパネルF8と第2ユニットパネルF9とは流れ方向に垂直な方向に並んで配置され、接続部60によって着脱自在に接続されている。
【0096】
このような第1ユニットパネルF8と第2ユニットパネルF9とに対して、第5ユニットパネルF10が追加される。図11(b)に示すように、第2ユニットパネルF9の側端に第5ユニットパネルF10が接続されて追加される。第1ユニットパネルF8、第2ユニットパネルF9および第5ユニットパネルF10は、流れ方向に垂直な方向に並んで配置される。従って、第1輻射面54が、流れ方向に垂直な方向へと延長され、第1輻射面54の面積が約1.5倍になっている。
【0097】
また、上記(A)と同様に、ユニットパネルの数の増減が可能である。
【0098】
[特徴]
この輻射パネル構造体5dでは、接続部60によってユニットパネルF5−F10が着脱自在に接続される。従って、輻射パネル構造体5dの初期の据付時のみならず、据付後であってもユニットパネルF5−F10の追加や除去が容易である。このため、居住者等の必要に応じて、第1輻射面54等の面積を変更することができる。また、部屋の形状やレイアウトに合わせて、輻射パネル構造体5dの形状を変更することもできる。
【0099】
<第5実施形態>
[構成]
本発明の第5実施形態にかかる輻射パネル構造体5eでは、第1輻射面54と第2輻射面55とは、複数のユニットパネルF11により構成されている。この複数のユニットパネルF11は、正方形の形状を有しており、すべて同じ形状となっている。また、各ユニットパネルF11は、第1実施形態にかかる第1ユニットパネルF1や第2ユニットパネルF2と同様に、接続部60によって着脱が自在である。このため、複数のユニットパネルF11は、様々な形状に組み合わせられることができる。また、形状の変更も容易である。以下の(A)から(D)に、組合せの例を示す。なお、図12では、ユニットパネルF11の一つにのみ符号を付して、他のユニットパネルF11については、符号を省略している。また、説明の容易のために、第1輻射面54についてのみ説明するが、第2輻射面55についても同様である。
【0100】
他の構成については、第1実施形態にかかる空気調和機1と同様である。
【0101】
(A)
図12(a)に示すように、合計15枚のユニットパネルF11が縦3列、横5列に配置されることにより、第1輻射面54が長方形の形状となっている。
【0102】
(B)
図12(b)に示すように、合計9枚のユニットパネルF11が組み合わされて、第1輻射面54が略L字型に折れ曲がった形状となっている。
【0103】
(C)
図12(c)に示すように、合計9枚のユニットパネルF11が組み合わされて、第1輻射面54が十字型の形状となっている。
【0104】
(D)
図12(d)に示すように、合計12枚のユニットパネルF11が組み合わされて、第1輻射面54が、中央部に長方形の穴が設けられた長方形の形状となっている。
【0105】
[特徴]
(1)
この輻射パネル構造体5eでは、第1輻射面54や第2輻射面55が複数のユニットパネルF11によって構成されている。また、各ユニットパネルF11は正方形の形状となっており、ユニット化されている。このため、ユニットパネルF11の組合せの自由度が高い。従って、室内の状況に応じて、ユニットパネルF11を増減させることにより、第1輻射面54や第2輻射面55の面積、形状、位置を容易に変更することができる。
【0106】
(2)
この輻射パネル構造体5eでは、ユニットパネルF11毎の向きの変更が可能である。すなわち、ユニットパネルF11は、正方形の形状を有しているため、90度単位で向きが変更された場合でも、同じ姿勢である。このため、図13(a)および図13(b)に示すように、第1輻射面54や第2輻射面55の形状を変更せずに、ユニットパネルF11の一つの向きを変更することができる。
【0107】
特に、ユニットパネルF11の吹出しに指向性がある場合(白抜き矢印A7参照)は、ユニットパネルF11毎に向きを変更することにより、部分的に吹出し方向を変更することができる(白抜き矢印A8参照)。なお、第1実施形態のようにユニットパネルF11が正方形ではなく長方形である場合は、180度単位で向きが変更された場合でも、同様の効果が得られる。
【0108】
(3)
ユニットパネルF11毎の向きの変更が可能であるという効果に関しては、ユニットパネルF11は、正N角形(Nは3以上の整数)の平面的形状を有していればよい。例えば、正三角形であれば、120度単位で向きが変更された場合でも同じ姿勢であり、正六角形であれば、60度単位で向きが変更された場合でも同じ姿勢である。
【0109】
(4)
この輻射パネル構造体5eでは、全体の形状やユニットパネルF11からの吹出し方向等を変更することが容易である。このため、輻射パネル構造体5eの形状はもちろん、室内の家具や人の居住域等が変更になった場合であっても、容易に対応することができる。従って、無駄の少ない室内のレイアウト等に適した空気調和を行うことができる。これにより、必要以上に強い吹出しを行う必要がないため、ドラフトによる不快感が解消され居住者等の快適感が向上する。また、無駄な空気調和が抑制されるため、省エネルギ化が実現される。
【0110】
<他の実施形態>
(1)
上記の第1実施形態では、ユニットパネルF1,F2,B1,B2、側面パネルS1−S5がそれぞれユニット化されているが、これらのうちの幾つかが組み合わされたものが一つのユニットとされてもよい。例えば、第1ユニットパネルF1と第3ユニットパネルB1との組合せが一つのユニットとされてもよい(図4参照)。また、第1ユニットパネルF1と第2ユニットパネルF2との組合せが一つのユニットとされてもよい。このような場合でも、据付が容易である。また、各ユニットが追加または除去されることにより、輻射面積の増減も容易である。
【0111】
(2)
上記の実施形態では、面ファスナーが利用されているが、着脱自在な他の接続手段が利用されてもよい。
【0112】
(3)
上記の実施形態では、ユニットパネルF1−F11は、長方形や正方形の形状を有しているが、三角形や六角形などの他の形状でユニット化されていてもよい。
【0113】
(4)
上記の実施形態では、第1輻射面54や第2輻射面55は、少なくとも一部が柔軟性を有する繊維系材料によって形成されているが、金属材料や合成樹脂材料など剛性を有する材料で形成されてもよい。この場合、繊維の目の隙間の代わりに複数の孔が第1輻射面54や第2輻射面55等に設けられる。
【0114】
さらに、上記の実施形態では、輻射部52の材料として織布が使用されているが、織布以外の繊維系材料が使用されてもよい。
【0115】
(5)
上記の実施形態では、0.9の輻射率を有する織布が使用されているが、0.6以上、より望ましくは0.7以上もしくは0.8以上の輻射率を有する織布であればよい。さらに、必要な輻射能力や用途に応じて0.6以下の輻射率であってもよく、この場合も室内の温度調整は可能である。
【0116】
(6)
上記の実施形態では、天井近傍に輻射パネル構造体5a−5eが配置されているが、輻射パネル構造体5a−5eが室内の側壁近傍に沿うように配置されてもよい。
【0117】
(7)
上記の実施形態にかかる輻射パネル構造体5a−5eは、接続口27に着脱自在に取り付けられるが、既存の対流型空気調和機に取り付け可能となっていてもよい。これにより、既存の対流型空気調和機を有効利用して、上記と同様の空気調和機1を簡易に構成することができる。
【0118】
(8)
上記の実施形態では、輻射部52は、ユニットパネルF1−F11,B1,B2や側面パネルS1−S5によって構成され比較的平坦な形状を有しているが、曲面によって構成されてもよい。ただし、室内のより広い範囲に対して輻射を行うためには、上記のような比較的平坦な形状がより望ましい。
【0119】
【発明の効果】
請求項1に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルが第1接続部によって接続される。このため、輻射面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の輻射面を構成するユニットパネルを第1接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。このため、この輻射パネル構造体では、据付が容易である。また、輻射パネル構造体の据付後であっても、輻射面を構成する各ユニットパネルの着脱が容易である。このため、輻射面全体の面積または形状を容易に変更することができる。また、この輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルは、所定の輻射率を有する繊維系材料によって形成される。従って、温度調整された空気が輻射面を構成するユニットパネルの繊維の隙間から吹き出される。このため、輻射面を構成するユニットパネルからの空気の吹出しが穏やかである。これにより、この輻射パネル構造体では、ドラフトによる不快感をより低減することができる。
【0120】
請求項2に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルは、各ユニットパネルごとに大きさの異なる孔を有するため、圧力発生空間から輻射面を構成するユニットパネルを通って吹き出る空気の量は、各ユニットパネルごとに異なる。このため、この輻射パネル構造体では、部位によって異なる量の空気を吹き出すことができる。これにより、室内の状況に適した空気調和を行うことができる。
【0121】
請求項3に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルの少なくとも一つには孔が設けられていない。このため、吹出しによる空気調和が不要な室内空間の上部に、孔が設けられていないユニットパネルが位置することにより、室内の状況に適した空気調和を行うことができる。
【0122】
請求項4に記載の輻射パネル構造体では、背面を構成するユニットパネルが第2接続部によって接続される。このため、背面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の背面を構成するユニットパネルを接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。これにより、この輻射パネル構造体では、据付がさらに容易である。
【0123】
請求項5に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルと背面を構成するユニットパネルとが直接に接合されることによって、圧力発生空間が構成される。このため、この輻射パネル構造体では、圧力発生空間を構成するために必要な部品数を低減することができる。
【0124】
請求項6に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成するユニットパネルと背面を構成するユニットパネルとが側面パネルによって接合されることにより、圧力発生空間が構成される。このため、簡易な構造で圧力発生空間を構成することができる。
【0125】
請求項8に記載の輻射パネル構造体では、輻射面を構成する複数のユニットパネルがそれぞれユニット化されている。このため、輻射面を構成する複数のユニットパネルの組合せが容易である。これにより、この輻射パネル構造体では、複数のユニットパネルを組み合わせて輻射面を種々の形状や面積に容易に形成することができる。
【0126】
請求項11に記載の空気調和機では、輻射面を構成する複数のユニットパネルが第1接続部によって接続される。このため、輻射面全体の面積が大きい場合であっても、全体よりも面積の小さい個々の輻射面を構成するユニットパネルを第1接続部によって接続することにより、輻射パネル構造体の据付を行うことができる。このため、この空気調和機では、輻射パネル構造体の据付が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態にかかる空気調和機の側面図。
【図2】 制御ブロック図。
【図3】 第1実施形態にかかる輻射パネル構造体の外観図。
【図4】 輻射パネル構造体の組立を示す外観図。
【図5】 輻射パネル構造体の組立てを示す外観図。
【図6】 (a)接続部によるユニットパネルの接続を示す図。
(b)接続部によるユニットパネルの接続を示す図。
【図7】 空気調和機の空気の流れを示す図。
【図8】 第2実施形態にかかる輻射パネル構造体と空気の流れを示す図。
【図9】 (a)第3実施形態にかかる輻射パネル構造体の組立の一部を示す図。
(b)第3実施形態にかかる輻射パネル構造体の組立の一部を示す図。
【図10】 (a)第4実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの追加前)を示す図。
(b)第4実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの追加後)を示す図。
【図11】 (a)第4実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの追加前)を示す図。
(b)第4実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの追加後)を示す図。
【図12】 (a)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体における単位ユニットの配置の一例を示す図。
(b)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体における単位ユニットの配置の一例を示す図。
(c)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体における単位ユニットの配置の一例を示す図。
(d)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体における単位ユニットの配置の一例を示す図。
【図13】 (a)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの向きの変更前)の図。
(b)第5実施形態にかかる輻射パネル構造体(ユニットパネルの向きの変更後)の図。
【符号の説明】
1 空気調和機
5a−5e 輻射パネル構造体
27 接続口(取付部)
60 接続部(第1接続部、第2接続部)
B1,B2 ユニットパネル(背面を構成するユニットパネル)
F1−F11 ユニットパネル(輻射面を構成するユニットパネル)
S1−S5 側面パネル
PS 圧力発生空間
Claims (11)
- 温度調整された空気によって大気圧より大きな圧力が生じる圧力発生空間(PS)を有し、前記空気の吹出しと輻射とによって室内の温度調整を行う輻射パネル構造体であって、
所定の輻射率を有する繊維系材料によって形成され、輻射によって室内の温度調整を行う輻射面を構成し、互いに別体に形成された複数のユニットパネルと、
前記輻射面を構成する複数のユニットパネル(F1−F11)の互いにつき合わされた縁部に取り付けられることにより、前記輻射面を構成する複数のユニットパネルを着脱自在に接続する第1接続部(60)と、
を備える、
輻射パネル構造体(5a−5e)。 - 前記輻射面を構成する複数のユニットパネルは、前記ユニットパネル毎に繊維の目の大きさが異なる、
請求項1に記載の輻射パネル構造体(5b)。 - 前記輻射面を構成し、孔が設けられていないユニットパネルをさらに備える、
請求項1または2に記載の輻射パネル構造体。 - 前記輻射面を構成する複数のユニットパネル(F1−F11)と対向して配置され、互いに別体に形成され、背面を構成する複数のユニットパネル(B1,B2)と、
前記背面を構成する複数のユニットパネル(B1,B2)を接続する第2接続部(60)と、
をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載の輻射パネル構造体(5a−5e)。 - 前記輻射面を構成するユニットパネル(F1,F2)の終端と前記背面を構成するユニットパネル(B1,B2)の終端とが接合されることによって、前記圧力発生空間(PS)が構成される、
請求項4に記載の輻射パネル構造体(5c)。 - 一端が前記輻射面を構成するユニットパネル(F1,F2)の終端と接合され他端が前記背面を構成するパネル(B1,B2)の終端と接合されることにより前記圧力発生空間(PS)を構成する側面パネル(S1−S5)、
をさらに備える、
請求項4に記載の輻射パネル構造体(5a)。 - 前記側面パネルは、前記輻射面を構成するユニットパネルおよび前記背面を構成するユニットパネルとそれぞれ着脱自在に接続される、
請求項6に記載の輻射パネル構造体(5a)。 - 前記輻射面を構成する複数のユニットパネル(F1−F11)はそれぞれ同一の形状を有する、
請求項1から7のいずれかに記載の輻射パネル構造体(5a−5e)。 - 前記第1接続部(60)は、帯状の形状を有しており、前記輻射面を構成する複数のユニットパネルのそれぞれの縁部に沿って取り付けられる、
請求項1から8のいずれかに記載の輻射パネル構造体(5a−5e)。 - 前記輻射面を構成する複数のユニットパネルのそれぞれの縁部と、前記第1接続部(60)の一方の面とには、互いに接続される面ファスナーが形成されている、
請求項9に記載の輻射パネル構造体(5a−5e)。 - 請求項1から10のいずれかに記載の輻射パネル構造体(5a−5e)と、
前記輻射パネル構造体(5a−5e)が取り付けられる取付部(27)と、
を備える空気調和機(1)。
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