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JP4454901B2 - ドリルのホルダ及びドリルのコーティング方法 - Google Patents
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JP4454901B2 - ドリルのホルダ及びドリルのコーティング方法 - Google Patents

ドリルのホルダ及びドリルのコーティング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリルの製造に関し、特にドリルにセラミックコーティング等のコーティングを施す際に用いるドリルのホルダ及びドリルのコーティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】
脆弱性または切削性を向上させるために、窒化チタン、窒化アルミチタン等のセラミックにより高速度鋼ドリルの先端や溝をコーティングすることが知られている。しかしながら、このコーティングを施すことにより、ドリルの製造コストがかなり高くなってしまう。
【0003】
コーティングをドリルの先端とその直ぐ後方の範囲に限定することでコストを下げることは可能であり、コーティング材は重要であるものの、コーティング材のコストはトータルコストからしてみれば一つの要素でしかない。通常、セラミックコーティングは、真空室内において蒸着アーク、電子ビーム、スパッタリング等を使った蒸着(PVD)により行われ、これらの装置の莫大な運用コストが大きなコスト要素を占めているが、ドリルのコーティング時間、長さにはさほど変わりはない。
アメリカ特許第911784号にはドリルを内部に矢筈状に配置して搭載されるホルダを用い、ドリルを窒化チタンアルミによってハードコーティングすることが開示されている。
【0004】
本発明は、ドリルにコーティングを施す改善された方法および手段、特にコーティングドリルの分野で商業的に広く適用可能なドリル先端近傍の部分に限ってコーティングを施す方法およびドリルのホルダを提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、蒸着室内においてドリルを支持しドリルの先端にセラミックコーティングを施す際に用いるドリルのホルダであって、前記ホルダは、コーティングが施される先端を延出させてドリルが挿通されるアレイ状に形成された孔が形成されている少なくとも一つの外壁と、前記アレイ状に孔が形成された外壁と離間してホルダの内側に配置され、ドリルを互いに平行に支持するため、前記アレイ状に形成された孔と対応する配置に前記ドリルが挿通される孔が形成された内壁と、前記内壁のさらに内側に配置され、前記外壁から前記ドリルの先端が同じ長さに突出するように位置決めする、ドリルのストッパ手段としての後壁とを備え、前記外壁よりも内側に位置する前記ドリルの部分が、外部からシールドされるとともに、前記ホルダ内においてガスが流通されて冷却されることを特徴としている。
【0006】
また、外形が多角形に形成され、少なくとも一つの前記外壁が前記外形の1面を形成することを特徴とする。
【0007】
また、外形が六角形に形成され、ドリルが挿通されるアレイ状の孔が形成された前記外壁が周方向に交互に配置されていることを特徴とする。
【0008】
また、前記ホルダの内部を上方からシールドする蓋を設け、該蓋には前記ホルダの内側と外側との間のガスの流通を許容する流路が形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、前記ホルダと同一の外形形状を有する第2のホルダを前記ホルダの上に積み上げる手段として、前記外壁の基部の外側面に沿ってフランジが延設され、該フランジの内面と前記外壁の下縁とにより、下段のホルダの上縁が載る肩部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、ドリルを支持したホルダをコーティング用の蒸着室内に配置し、前記ホルダから突出する前記ドリルの先端にコーティングを施すドリルのコーティング方法であって、前記ホルダは、前記ホルダは、コーティングが施される先端を延出させてドリルが挿通されるアレイ状に形成された孔が形成されている少なくとも一つの外壁と、前記アレイ状に孔が形成された外壁と離間してホルダの内側に配置され、ドリルを互いに平行に支持するため、前記アレイ状に形成された孔と対応する配置に前記ドリルが挿通される孔が形成された内壁と、前記内壁のさらに内側に配置され、前記外壁から前記ドリルの先端が同じ長さに突出するように位置決めする、ドリルのストッパ手段としての後壁とを備え、少なくとも処理工程の一部において、前記ドリルが装着されたホルダを蒸着室内において回転させて各ドリルの先端をコーティングし、コーティング終了後に、ガスを前記ホルダの中空内部を通過するよう蒸着室内に流入させて循環させることを特徴とする。
【0011】
また、外形が六角形に形成され、ドリルが挿通されるアレイ状の孔が形成された前記外壁が周方向に交互に配置されているホルダを使用することを特徴とする。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を添付図面と共に説明するが、その図面において、図1〜3は、本発明に係るホルダの第1実施例の形状を示す側面図、平面図および断面図であり、図4および5は、本発明に係るホルダの他の形状の側面図および平面図であり、図6および7は、図1〜3に示すホルダのマウントの平面図および横断面図であり、図8および9は、図1〜3に示すホルダの蓋の平面図および横断面図であり、図10および11は、図1〜3に示す一連のホルダをタワー状に組み、図10に略示したPVD室のターンテーブル上に載置した状態の側面図および平面図である。
【0013】
図面に示すホルダは、溝が刻設された高速度鋼ドリルの先端において溝の長さの約4分の1を超えてPVDにより窒化チタンでコーティングするよう設計されている。図2に想像線で示す一本のドリルDは、各ドリルがどのようにホルダに取り付けられ、その先端がどうやってコーティング蒸気に晒されるかを示すと共に、残りのドリルのシャンク部分がホルダによってシールドされるのを示している。
【0014】
図1〜3に示すホルダ2は平面六角形に形成され、外壁4は交互に穿孔され、矩形アレイ状の孔6が壁に穿設され、ドリルのバンク部を保持可能になっている。各孔は、隣接するドリル同士の間隔がドリルの直径と略同じになるよう離間して形成されている。穿孔された各外壁4の後方には、外壁4と平行な内壁8がホルダと交差するように配置されている。各内壁8には対応するアレイ状の孔(不図示)が形成され、挿通されたドリルDが互いに平行に保持される。内壁8の孔は、外壁4の孔より若干下方に位置しているので、ドリルは安定して保持され、水平面に対して約2°の傾斜となる。ドリルの挿通深さは、各外壁4と平行でアレイ状孔より広い平坦な接触面を持つ後壁10によって規定される。後壁10は、互いに連結されており、安定したサブアセンブリを構成し、外壁4の内側の3位置において外壁4のみに取り付けられる。
【0015】
ドリルは、孔6へ自在に挿着され、簡単に挿脱できるが、コーティング材が露出している先端部を越えて飛散するのを最小限に抑えるため間隙は限定しなければならない。従って、異なった直径のドリルを処理する場合は、異なったホルダを用意する必要がある。ドリルのサイズが大きくなるにつれて各アレイにおける孔の数は減少し、その間隔は大きくなり、さらに挿通深さは、露出する割合が同じであればドリルのサイズが大きくなるにつれて深くなる。ドリルがある一定のサイズを超えると、他の変更もしなければならない。
【0016】
図4および5には第1実施例と同様に、六角形の同サイズのホルダ22を示すが、直径と長さがかなり大きなサイズのドリル用のため、1対の穿孔された外壁24が六角形のホルダ22の一対の対向する位置に配設されている。図1〜3に示すホルダ2と同様、ドリルは外壁24と内壁26の対応するアレイ状の孔6によって支持され、ドリルの挿通深さは平行な後壁28によって規定される。ドリルを支持する内壁と後壁はこのように2個の反対位置のみに配置される。
【0017】
図1〜5のホルダ2、22は、PVD室の高さを有効に利用するために図10、11に示すようにタワー30を形成するよう積み上げ可能に設計されている。各ホルダには外壁4、24から外へ階段状に延設されたフランジ32が設けられ、フランジ32の内面に形成された肩部34が下方のホルダの上縁36に載ることにより一個のホルダを他のホルダ上に載せることができ、またフランジ32はコーティング材がタワー内へ進入するのを防止している。図6および7に図示するタワーの基部42には最下ホルダのフランジ32を支持するプラットフォーム44が設けられ、内側壁46を囲むと共に外側壁48に囲まれ、内側壁46と外側壁48もコーティング材の進入を防止する役目をしている。基部42では中央栓50がプラットフォーム44から下方へ延びると共に、後述するロータリスピンドルへタワーを連結するためのソケット50aが設けられている。
【0018】
タワーの内側は図8および9に示す、最上のホルダ2、22に取り付ける蓋52によって閉塞される。蓋52にはホルダの外壁4と重なる外周壁54が設けられ、そこからリング状の第1のカバープレート56が内側へ延設され、蓋はカバープレート56によってホルダの上縁36に載っている。内周部分には筒状のカラー58がカバープレート56から上方へ延出している。ディスク状の内側カバープレート60は、3個のスペーサリブ62によってカラー58の上方に同軸に固定されている。内側カバープレート60には、第1のカラー58と離間すると共に垂直方向で重なる垂下カラー64が設けられている。位置決め軸66は、内側カバープレート60から突出している。カバープレート56と内側カバープレート60とによって、タワー内は完全に上からはシールドされているが、カラー58、64間の空間が内部と連絡するガス路になっている。
【0019】
これまで説明した2つの形状のホルダ2、22は、図10に想像線で略示した公知の蒸着真空室V内で同様の方法で使用される。真空室の床面には室内に在る中央垂直軸を中心にモータ(不図示)により回転されるターンテーブルTが設けられている。一連の垂直スピンドルSは、ターンテーブルから突出しており、ターンテーブルが中央軸を中心に回転するときにターンテーブル内で遊星ドライブ機構(不図示)によって回転する。
【0020】
5個の等間隔のタワーは、基部42のプラットフォーム44に設けられた中央栓50によってスピンドルへそれぞれ連結され、ターンテーブルの中央柱Pに設けられると共に、組み立て後に位置決め軸66上で位置決めされ、かつ回転自在に嵌合したトッププレート68(図10のみに図示)によってタワーはそれぞれの中心軸が平行に保持される。通常、温度500℃の、高真空下で行われる蒸着工程では、タワーがターンテーブルと共に連続的に回転する。各タワーもまたドライブ機構により搭載されているスピンドル上で回転するので、ドリルの各バンク部が間欠的に真空室の外側部に在るプラズマゾーン内に露出し、露出されたドリル先端部へ一様にコーティングを施すことができる。
【0021】
コーティング処理が終了したら、窒素を真空室内へ導入し、真空度を下げると共に冷却する。蓋52の間隔をおいたカラー58、64間のガス路により、各タワー内の対流が可能になり、ドリルのシャンクが冷却され、該対流が中空壁内のドリル孔の隙間を通ってタワー全体に行き渡る。連通した蓋52を通った対流によって更に一様な冷却が行え、処理のサイクルタイムを短くすることができ、周囲の空気に触れたときにドリルのシャンク表面が酸化するリスクが無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るホルダの第1の形状の側面図である。
【図2】 本発明に係るホルダの第1の形状の平面図である。
【図3】 本発明に係るホルダの第1の形状の断面図である。
【図4】 本発明に係るホルダの他の形状の側面図である。
【図5】 本発明に係るホルダの他の形状の平面図である。
【図6】 マウントの平面図である。
【図7】 マウントの断面図である。
【図8】 ホルダの蓋の平面図である。
【図9】 ホルダの蓋の断面図である。
【図10】 ホルダをタワー状に組み、PVD室のターンテーブル上に載置した状態の側面図である。
【図11】 ホルダをタワー状に組み、PVD室のターンテーブル上に載置した状態の平面図である。
【符号の説明】
2、22 ホルダ
4、24 外壁
6 孔
8、26 内壁
10 後壁
28 後壁
30 タワー
32 フランジ
42 基部
44 プラットフォーム
48 外側壁
50 中央栓
50a ソケット
52 蓋
56 カバープレート
58、64 カラー
60 内側カバープレート
62 スペーサリブ
66 位置決め軸
68 トッププレート

Claims (7)

  1. 蒸着室内においてドリルを支持しドリルの先端にセラミックコーティングを施す際に用いるドリルのホルダであって、
    前記ホルダは、コーティングが施される先端を延出させてドリルが挿通されるアレイ状に形成された孔が形成されている少なくとも一つの外壁と、
    前記アレイ状に孔が形成された外壁と離間してホルダの内側に配置され、ドリルを互いに平行に支持するため、前記アレイ状に形成された孔と対応する配置に前記ドリルが挿通される孔が形成された内壁と、
    前記内壁のさらに内側に配置され、前記外壁から前記ドリルの先端が同じ長さに突出するように位置決めする、ドリルのストッパ手段としての後壁とを備え、
    前記外壁よりも内側に位置する前記ドリルの部分が、外部からシールドされるとともに、前記ホルダ内においてガスが流通されて冷却されることを特徴とするドリルのホルダ。
  2. 外形が多角形に形成され、少なくとも一つの前記外壁が前記外形の1面を形成することを特徴とする請求項1記載のホルダ。
  3. 外形が六角形に形成され、ドリルが挿通されるアレイ状の孔が形成された前記外壁が周方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項記載のホルダ。
  4. 前記ホルダの内部を上方からシールドする蓋を設け、該蓋には前記ホルダの内側と外側との間のガスの流通を許容する流路が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のホルダ。
  5. 前記ホルダと同一の外形形状を有する第2のホルダを前記ホルダの上に積み上げる手段として、前記外壁の基部の外側面に沿ってフランジが延設され、該フランジの内面と前記外壁の下縁とにより、下段のホルダの上縁が載る肩部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のホルダ。
  6. ドリルを支持したホルダをコーティング用の蒸着室内に配置し、前記ホルダから突出する前記ドリルの先端にコーティングを施すドリルのコーティング方法であって、
    前記ホルダは、
    前記ホルダは、コーティングが施される先端を延出させてドリルが挿通されるアレイ状に形成された孔が形成されている少なくとも一つの外壁と、
    前記アレイ状に孔が形成された外壁と離間してホルダの内側に配置され、ドリルを互いに平行に支持するため、前記アレイ状に形成された孔と対応する配置に前記ドリルが挿通される孔が形成された内壁と、
    前記内壁のさらに内側に配置され、前記外壁から前記ドリルの先端が同じ長さに突出するように位置決めする、ドリルのストッパ手段としての後壁とを備え、
    少なくとも処理工程の一部において、前記ドリルが装着されたホルダを蒸着室内において回転させて各ドリルの先端をコーティングし、
    コーティング終了後に、ガスを前記ホルダの中空内部を通過するよう蒸着室内に流入させて循環させることを特徴とするドリルのコーティング方法。
  7. 外形が六角形に形成され、ドリルが挿通されるアレイ状の孔が形成された前記外壁が周方向に交互に配置されているホルダを使用することを特徴とする請求項6記載のドリルのコーティング方法。
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