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JP4469381B2 - 粘膜牽引具 - Google Patents
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JP4469381B2 - 粘膜牽引具 - Google Patents

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Description

本発明は、粘膜下層切開剥離術の施術時に、粘膜を牽引する粘膜牽引具に関するものである。
従来、粘膜下層切開剥離術の施術時には、有効な粘膜牽引具がなく、切開剥離するべき粘膜を持ち上げる(カウンタートラクションをかける)ことなく、粘膜下層を切開し、粘膜を切除していた。そのため、粘膜下層の視野が確保できず、穿孔の危険性が高かった。
この危険性を軽減するためには、目的の粘膜にカウンタートラクションをかけることにより、粘膜下層の視野を広げ、筋層にメスが接触しないように粘膜下層を切開し、粘膜を切除する方法が必要となる。
このような方法の1つとして、ヒアルロン酸ナトリウムを粘膜下層に局注することで、目的の粘膜を持ち上げる方法がある。しかしながら、ヒアルロン酸ナトリウムは、高価であり、粘膜下層切開剥離術の施術中に継続して粘膜を持ち上げ続けることができなかった。
また、切開剥離する粘膜に医療用クリップを介してゴムの一端を取り付け、その粘膜に対向する粘膜にも同様に医療用クリップを介してゴムの他端を取り付け、ゴムの復元力を利用して、目的の粘膜を対向する粘膜の方向に牽引する方法が発表されている(例えば、非特許文献1参照)。
Disestive Disense Week 2006,Traction With A Rubber Band And Clips For EMR,Bo−1n Lee,Hwang Chol,Kyu−Yong Choi,Hyong−Ju Kang,Byung−Wook Kim,Se−Hyun Cho,In−Seok Lee,Hiun−Suk Chae,Myung−Gyu Choi,In−Sik Chung,Sang−Won Han
上述の方法は、目的とする粘膜の粘膜下層を切開し、粘膜に取り付けられたゴムがその復元力によって徐々に収縮することで粘膜を牽引している。しかしながら、粘膜下層切開剥離術を進めることで、切開剥離された粘膜部分が大きくなるため、その大きさによっては、ゴムが撓み、復元力が失われ、粘膜を牽引することができなくなってしまう。
すなわち、上述の方法では、取り付けたゴムだけで粘膜を牽引することができず、粘膜下層の視野を常に広く保つことができないという問題点があった。粘膜の牽引ができなくなると、ゴムを医療用クリップなどで取り付け直す必要があり、術者及び患者にとって負担が増加してしまう。
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、粘膜下層切開剥離術の施術時において、切開剥離する粘膜に取り付け直すことなく、粘膜を牽引することができる粘膜牽引具を提供することを目的とする。
本発明の粘膜牽引具は、粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を牽引する粘膜牽引具であって、切開剥離する前記粘膜を挟持する第1挟持部材と、切開剥離する前記粘膜とは別の粘膜を挟持する第2挟持部材と、切開剥離する前記粘膜を伸びることで発生する復元力によって牽引する弾性部と、前記弾性部の一端に所定の大きさの径を有する輪により形成され、前記第1挟持部材に前記弾性部の一端を取り付ける第1取付部と、前記第1取付部を備える前記弾性部の一端に前記第1取付部よりも小さい径の輪により形成される第1の輪と、前記弾性部の一端とは反対側の他端に所定の大きさの径を有する輪により形成され、前記第2粘膜挟持部材に前記弾性部の他端を取り付ける第2取付部と、前記第2取付部を備える前記弾性部の他端に前記第2取付部よりも小さい径の輪により形成される第2の輪とを有し、前記第1の輪及び前記第2の輪のうち、少なくとも一方の輪が引っ張られることで前記弾性部が伸びることを特徴とする。
本発明の粘膜牽引具は、第1取付部を介して、弾性部の一端を切開剥離する粘膜に取り付け、第2取付部を介して、弾性部の他端を切開剥離する粘膜とは別の粘膜に取り付けることで、弾性部が伸びて発生する復元力を利用して、切開剥離する粘膜を牽引することができる。そして、施術を行っていくことで、弾性部が縮んで、元の長さに戻ることで復元力が失われた場合、第1の輪及び第2の輪のうち、少なくとも1つが引っ張られることで、弾性部が伸ばされる。これにより、弾性部に再び復元力が発生するため、粘膜牽引具を取り付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
以下、本発明の粘膜牽引具について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明において、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
[実施の形態1]
実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具は、図1のように、弾性部1と、第1取付部10と、2つの第1の輪15,16と、第2取付部20と、2つの第2の輪25,26と、第3の輪35と、突起11,12,21,22とを有し、この弾性部1を粘膜に取り付ける図示しない第1挟持部材と、第2挟持部材とを有している。
弾性部1は、金属線を螺旋状に巻いて形成された細長いスプリングにより形成される弾性体で、長手方向に伸びることで、元の形状に戻ろうとする復元力が発生する。本発明の粘膜牽引具は、この復元力を利用して切開剥離する粘膜を牽引することができる。この弾性部1は、一端に第1取付部10と第1の輪15,16が備えられており、その一端の反対側の他端に第2取付部20と第2の輪25,26が備えられている。
第1取付部10は、例えばナイロン等の材質からなる線状の部材の両端が弾性部1の一端に接続されるように形成される所定の大きさの径を有する輪である。この第1取付部10は、後述する第1挟持部材40に取り付けられ、この第1挟持部材40を介して切開剥離する粘膜に取り付けられる。この第1取付部10の材質としては、ナイロンに限定されるものではなく、ゴムなどの弾性体であってもよい。
この第1取付部10には、弾性部1との接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所の近傍に2つの突起11,12が備えられている。この2つの突起11,12は、弾性部1と第1取付部10との接続箇所から、第1取付部10上のその接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所に向かう方向に突出するように、第1取付部10に固定されている。この突起11,12は、粘膜下層切開剥離術中に弾性部1に発生する復元力によって変形又は破損することがないような材質により形成されていればどのようなものであってもよい。
第1の輪15,16は、第1取付部10と同様に例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端を弾性部1の一端側に接続されるように形成される第1取付部10よりも小さい径を有する輪である。実施の形態1の粘膜牽引具では、第1の輪16は、第1の輪15よりも小さい径を有する輪である。この第1の輪15,16は図1のように、複数あってもよいが、1つであってもよい。この第1の輪15,16の材質としては、ナイロンに限定されるものではなく、ゴムなどの弾性体であってもよい。
この第1の輪15,16は、弾性部1が元の形状に戻り、復元力を失った際に、第1取付部10の突起11,12に引っ掛けられる。第1の輪15,16は、第1取付部10よりも径が小さい輪であるため、第1挟持部材40から第1の輪15,16と弾性部1との接続箇所の距離が短くなり、再び弾性部1を引っ張ることができる。したがって、弾性部1に再び復元力を発生させることができる。
第2取付部20は、例えばナイロン等の材質からなる線状の部材の両端が、第1取付部10が接続されている弾性部1の一端とは反対側の他端に接続されるように形成される所定の大きさの径を有する輪である。この第2取付部20は、後述する第2挟持部材50に取り付けられ、この第2挟持部材50を介して切開剥離する粘膜とは別の粘膜に取り付けられる。この第2取付部20の材質としては、ナイロンに限定されるものではなく、ゴムなどの弾性体であってもよい。
この第2取付部20には、弾性部1との接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所の近傍に2つの突起21,22が備えられている。この2つの突起21,22は、弾性部1と第2取付部20との接続箇所から、第2取付部20上のその接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所に向かう方向に突出するように、第2取付部20に固定されている。この突起21,22は、粘膜下層切開剥離術中に弾性部1に発生する復元力によって変形又は破損することがないような材質により形成されていればどのようなものであってもよい。
第2の輪25,26は、第2取付部20と同様に例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端を弾性部1の他端側に接続されるように形成される第2取付部20よりも小さい径を有する輪である。実施の形態1の粘膜牽引具では、第2の輪26は、第2の輪25よりも小さい径を有する輪である。この第2の輪25,26は図1のように、複数あってもよいが、1つであってもよい。この第2の輪25,26の材質としては、ナイロンに限定されるものではなく、ゴムなどの弾性体であってもよい。
この第2の輪25,26は、弾性部1が元の形状に戻り、復元力を失った際に、第2取付部20の突起21,22に引っ掛けられる。第2の輪25,26は、第2取付部20よりも径が小さい輪であるため、第2挟持部材50から第2の輪25,26と弾性部1との接続箇所の距離が短くなり、再び弾性部1を引っ張ることができる。したがって、弾性部1に再び復元力を発生させることができる。
弾性部1の中央近傍には、第3の輪35が備えられている。この第3の輪35は、第1の輪15,16、第2の輪25,26と同様に、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端を弾性部1の中央近傍に接続されるように形成される所定の大きさの径を有する輪である。この第3の輪35は図1のように、1つでもよいが、複数あってもよい。
この第3の輪35は、弾性部1が元の形状に戻り、復元力を失った際に、第1取付部10の突起11,12、又は、第2取付部20の突起21,22に引っ掛けられる。
このような構造を有する実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具は、食道、胃、小腸、大腸などの粘膜を切開剥離する際に、内視鏡とともに導入される。以下、粘膜下層切開剥離術における実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の使用方法について、図2乃至図5を参照しながら説明する。
病変を有する粘膜90の粘膜下層切開剥離術では、まず、図2のように、粘膜に病変を有する臓器に図示しない内視鏡が導入される。そして、切開剥離する粘膜90の端部が内視鏡で確認されながら、針状メス99で切開される。
そして、例えば図示しない内視鏡の鉗子孔に実施の形態1の粘膜牽引具を備えて、粘膜牽引具が粘膜に病変を有する臓器に内視鏡とともに導入される。粘膜牽引具の第1取付部10は、第1挟持部材40によって粘膜90に取り付けられる。この第1挟持部材40は、例えば、2つの爪で粘膜などを挟持することができる医療用クリップなどが挙げられるが、第1取付部10が取り付けられ、切開剥離する粘膜90を挟持することができれば、限定されるものではない。
第1取付部10は、第1挟持部材40に引っ掛けられる。そして、第1挟持部材40は、図3のように、第1取付部10の輪内に第1挟持部材40が配置されるように、針状メス99によって切開された粘膜90の端部を挟持する。これにより、第1挟持部材40を介して、第1取付部10を切開剥離する粘膜90の端部に取り付けることができる。すなわち、第1取付部10を介して、弾性部1の一端が第1挟持部材40に取り付けられる。
粘膜牽引具の第2取付部20は、弾性部1を伸ばすように、第2挟持部材50によって切開剥離される粘膜90とは別の粘膜91に取り付けられる。この第2挟持部材50は、第1挟持部材40と同様に、例えば、2つの爪で粘膜などを挟持することができる医療用クリップなどが挙げられるが、第2取付部20が取り付けられ、粘膜91を挟持することができれば、限定されるものではない。
第2取付部20は、第2挟持部材50に引っ掛けられる。そして、第2挟持部材50は、図3のように、第2取付部20の輪内に第2挟持部材50が配置されるように、粘膜90とは別の粘膜91を挟持する。これにより、第2挟持部材50を介して、第2取付部20を粘膜91に取り付けることができる。すなわち、第2取付部20を介して、弾性部1の他端が第2挟持部材50に取り付けられる。
この第2取付部20が粘膜91に取り付けられる位置は、切開剥離する粘膜90でなく、弾性部1が適度に伸びるような位置となるように取り付けられる。さらには、切開剥離される粘膜90が垂直に引き上げられる、又は、90度以上の角度を有するように引き上げられるような位置となるように第2取付部20を粘膜91に取り付けることが好ましい。これにより、切開剥離する粘膜90の下層の視野が広くなり、粘膜90の切開剥離を円滑に行うことができる。
本発明の粘膜牽引具を備えた後、図4のように、図示しない内視鏡を確認しながら、針状メス99を使って、切開剥離する粘膜90の下にある粘膜下層92を徐々に切開する。粘膜牽引具は、弾性部1が伸びるように第2取付部20が粘膜91に取り付けられているため、粘膜下層92が切開された粘膜90は、弾性部1の復元力によって、第2挟持部材50の方向に牽引される。これにより、粘膜下層92を切開する際に、切開剥離した粘膜90によって切開する粘膜下層92が覆われず、粘膜下層92の視界を良好に保つことができる。
切開剥離する粘膜90の切開剥離を行っていると、徐々に弾性部1が縮み、元の長さに戻ってしまう。このとき、弾性部1には復元力が失われるため、切開剥離する粘膜90を牽引できなくなる。このような状態になった場合、本発明の粘膜牽引具は、図5のように、第1の輪15,16、第2の輪25,26のそれぞれを第1取付部10の突起11,12、第2取付部20の突起21,22に引っ掛けることで、弾性部1を再度伸ばして、復元力を発生させることができる。
第1の輪15は、第1取付部10の径よりも小さい径であるため、第1の輪15を引っ掛けることで、弾性部1が引っ張られ、弾性部1を伸ばすことができる。また、第1の輪15よりも小さい径を有する第1の輪16を引っ掛けることで、弾性部1がより引っ張られ、弾性部1を伸ばすことができる。
同様に、第2の輪25,26は、第2取付部20の径よりも小さい径であるため、第2の輪25,26を引っ掛けることで、弾性部1が引っ張られ、弾性部1を伸ばすことができる。また、第2の輪25よりも小さい径を有する第2の輪26を引っ掛けることで、弾性部1がより引っ張られ、弾性部1を伸ばすことができる。第1の輪15,16、第2の輪25,26は、引っ掛ける輪によって弾性部1の伸びが変わり、弾性部1に発生する復元力が変化するため、施術の状況にあわせて引っ掛ける輪を選択する。
そして、第1の輪15,16、第2の輪25,26を引っ掛けても、弾性部1の復元力が失われた場合、さらに、第3の輪35を第1取付部10の突起11,12、第2取付部20の突起21,22のいずれかに引っ掛けて、弾性部1の一部をさらに引っ張ることで弾性部1の一部を伸ばすことができ、弾性部1に復元力を再び発生させることができる。
このように、本発明の粘膜牽引具は、第1取付部10を介して、弾性部1の一端を切開剥離する粘膜90に取り付け、第2取付部20を介して、弾性部1の他端を切開剥離する粘膜90とは別の粘膜91に取り付けることで、弾性部1が伸びて発生する復元力を利用して、切開剥離する粘膜90を牽引することができる。そして、施術を行っていくことで、弾性部1が縮んで、元の長さに戻ることで復元力が失われた場合、第1の輪15,16及び第2の輪25,26のうち、少なくとも1つが引っ張られることで、弾性部1が伸ばされる。これにより、弾性部1に再び復元力が発生するため、粘膜牽引具を取り付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
また、第1取付部10に突起11,12、第2取付部20に突起21,22が備えられることで、第1の輪15,16及び第2の輪25,26のうち、少なくとも1つを前記第1取付部10の突起11,12又は第2取付部20の突起21,22に引っ掛けることができる。これにより、鉗子等の支えがなくても、第1の輪15,16又は第2の輪25,26が継続して引っ張られ、弾性部1が伸ばされる。これにより、弾性部1に再び復元力が発生するため、粘膜牽引具を取り付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
上述した実施の形態1で説明する粘膜牽引具の使用例は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、第1の輪15,16を新たな医療用クリップに引っ掛けて、切開剥離する粘膜90に取り付けてもよい。このとき、第1取付部10が備えられた粘膜90とは異なる箇所に取り付ける。これにより、複数箇所から同時に粘膜90を牽引することができる。また、例えば第1の輪15を取り付けた後、第1取付部10を切断してもよい。
実施の形態1で説明する粘膜牽引具は、これに限定されるものではなく、図6のように、弾性部1の一端及び他端に第2の突起としての突起31,32が備えられていてもよい。この突起31は、弾性部1と第1取付部10との接続箇所、すなわち、弾性部1の一端に備えられており、弾性部1の一端から外側に向かうように2つの爪部を有している。また、突起32は、弾性部1と第2取付部20との接続箇所、すなわち、弾性部1の他端に備えられており、弾性部1の他端から外側に向かうように2つの爪部を有している。この突起31,32は、粘膜下層切開剥離術中に弾性部1に発生する復元力によって変形又は破損することがないような材質により形成されていればどのようなものであってもよい。
この突起31,32を有することにより、第3の輪35を突起31,32にも引っ掛けることができる。第3の輪35を突起31,32に引っ掛ける場合、第3の輪35を突起11,12,21,22に引っ掛けた場合よりも弾性部1で発生させる復元力は小さくなるが、あまり強く粘膜90を牽引できないような場合など、第3の輪を引っ掛ける箇所が増えることで、施術の状況に合わせて対応することができ、利便性が向上する。また、この突起31,32には、第1の輪15,16、第2の輪25,26を引っ掛けてもよい。
実施の形態1で説明する粘膜牽引具の第3の輪35は、弾性部1に備え付けられているものであるが、図7のように、弾性部1が輪の内側に位置するように備えられる第3の輪39であってもよい。この第3の輪39は、例えばナイロンなどの材質からなる線状の部材の両端とつなぎ合わせて、所定の大きさの径を有する輪である。スプリングである弾性部1は、上述のように金属線を螺旋状に巻いて形成されているため、金属線の隙間に、第3の輪39を絡めるように備えることができる。この場合、隙間から第3の輪39を取り除くことで、第3の輪39は、弾性部1から着脱可能となる。
これにより、第3の輪39は、施術の状況に合わせて、術者の所望の位置に備えることができる。すなわち、弾性部1に発生させる復元力の大きさを適宜変更することが可能となり、より利便性が向上する。
さらに、実施の形態1で説明する粘膜牽引具の第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35は、突起11,12,21,22に引っ掛けなくても、接続部材として医療用クリップを利用してもよい。この場合、医療用クリップに輪を引っ掛けた後、医療用クリップを弾性部1に引っ掛ける。これにより、弾性部1の一部を伸ばして、弾性部1に復元力を発生させることができる。
また、実施の形態1で説明する粘膜牽引具の第1取付部10及び第2取付部20には、図8のように、例えば永久磁石等の第1磁性体17と第2磁性体27とを備えていてもよい。この第1磁性体17を備える箇所としては、弾性部1との接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所であることが好ましい。これにより、第1挟持部材40が第1磁性体17に引き付けられる金属を有する場合、第1取付部10を第1挟持部材40を介して粘膜に取り付けるとき、第1挟持部材40が第1磁性体17に引き付けられる。したがって、第1取付部10の決まった位置を粘膜に取り付けることができる。また、弾性部1の復元力によって粘膜を牽引する場合、磁性体17によって、第1取付部10が固定され、より操作性が向上する。
同様に、第2磁性体27を備える箇所としては、弾性部1との接続箇所に対して最も遠い位置にある箇所であることが好ましい。これにより、第2挟持部材50が第2磁性体27に引き付けられる金属を有する場合、第2取付部20を第2挟持部材50を介して粘膜に取り付けるとき、第2挟持部材50が第2磁性体27に引き付けられる。したがって、第2取付部20の決まった位置を粘膜に取り付けることができる。また、弾性部1の復元力によって粘膜を牽引する場合、磁性体27によって、第2取付部20が固定され、より操作性が向上する。
さらに、上述した第3の輪35には、図9のように、例えば永久磁石等の第4磁性体が備えられていてもよい。この場合、第1挟持部材40で第1取付部10を粘膜に取り付ける際に、図10のような例えば永久磁石等の第3磁性体47を備える。この第3磁性体47には、その端部に例えばナイロン等の輪48が備えられており、この輪48を第1挟持部材40に引っ掛けることで、第3磁性体47を第1挟持部材40に備えることができる。この第4磁性体37は、第3磁性体47に引き付けられる。第1挟持部材40を介して粘膜に備えられた第3磁性体47を備えることで、第3の輪35を弾性部1に絡めた後、第4磁性体37と第3磁性体47とを磁力によって引き付け合わせることで、突起11,12に第3の輪を引っ掛けなくても、弾性部1の一部を伸ばして、弾性部1に復元力を発生させることができる。
同様に、第2挟持部材50で第2取付部20を粘膜に取り付ける際に、図10のような例えば永久磁石等の第3磁性体57を備えてもよい。この第3磁性体57には、その端部に例えばナイロン等の輪58が備えられており、この輪58を第2挟持部材50に引っ掛けることで、第3磁性体57を第2挟持部材50に備えることができる。この第4磁性体37は、第3磁性体57に引き付けられる。第2挟持部材50を介して粘膜に備えられた第3磁性体57を備えることで、第3の輪35を弾性部1に絡めた後、第4磁性体37と第3磁性体57とを磁力によって引き付け合わせることで、突起21,22に第3の輪を引っ掛けなくても、弾性部1の一部を伸ばして、弾性部1に復元力を発生させることができる。したがって、例えば突起11,12,21,22が埋もれてしまうなどのように、突起11,12,21,22に第3の輪35を引っ掛けにくい場合でも容易に弾性部1に復元力を発生させることができる。
[実施の形態2]
本発明の粘膜牽引具は、上述した実施の形態1の粘膜牽引具に限られるものではなく、以下説明する実施の形態2の粘膜牽引具であってもよい。実施の形態2の粘膜牽引具は、第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35を第1挟持部材又は第2挟持部材に備えられる引掛部に引っ掛けることで、弾性部1を伸ばし、弾性部1に復元力を発生させることができるものである。以下、実施の形態1と重複する部材については、同じ番号を付して説明を省略する。
実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具は、図11及び図12のように、実施の形態1で説明した弾性部1、第1取付部10、第2取付部20、第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35を有し、さらに、第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35を引っ掛ける第1引掛部41を備える第1挟持部材45、第2引掛部51を有する第2挟持部材55を有する。
第1引掛部41は、棒状の部材で、一端が第1挟持部材45に固定され、第1挟持部材45が粘膜を挟持する際に第1取付部10が取り付けられる箇所から外側の方向に突出するように、第1挟持部材45に備えられている。同様に、第2引掛部51は、棒状の部材で、一端が第2挟持部材55に固定され、第2挟持部材55が粘膜を挟持する際に第2取付部20が取り付けられる箇所から外側の方向に突出するように、第2挟持部材55に備えられている。
実施の形態2では、この第1挟持部材45及び第2挟持部材55を実施の形態1の第1挟持部材40及び第2挟持部材50の代わりに使用する。そして、実施の形態1と同様に、粘膜下層切開剥離術を行うと、徐々に弾性部1が縮み、元の長さに戻ってしまう。このとき、弾性部1には復元力が失われるため、切開剥離する粘膜90を牽引できなくなる。このような状態になった場合、本発明の粘膜牽引具は、図13のように、第1の輪15を第1挟持部材45の第1引掛部41に引っ掛ける。同様に、第2の輪25を第2挟持部材55の第2引掛部51に引っ掛ける。これにより、弾性部1を再度伸ばして、復元力を発生させることができる。同様に、第1の輪16、第2の輪26、第3の輪35をそれぞれ第1引掛部41又は第2引掛部51に引っ掛けることで、さらに弾性部1を伸ばすことができ、復元力を発生させることができる。
このように、実施の形態2の粘膜牽引具であっても、実施の形態1と同様に、粘膜下層切開剥離術の施術中に粘膜牽引具の弾性部1が元の長さに戻ってしまった場合、第1引掛部41又は第2引掛部51に第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35を引っ掛けることで、弾性部1を伸ばすことができる。したがって、弾性部1に復元力を再度発生させることができ、粘膜牽引具を付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
実施の形態2で説明した粘膜牽引具の第1の輪、第2の輪、第3の輪を引っ掛ける第1引掛部、第2引掛部は、第1挟持部材、第2挟持部材に直接備えられていなくてもよい。例えば、図14のように、実施の形態1で使用した第1挟持部材40に、接続線42を介して第1引掛部43を備えるようなものであってもよい。また同様に、第2挟持部材50も同様に、接続線52を介して第2引掛部53を備えるようなものであってもよい。
この第1引掛部43は、3つの棒体のそれぞれ一端を固定したような三つ又状の部材である。第1引掛部43は、三つ又の中央の棒体に例えばナイロン等の材質からなる線状の部材で輪が形成された接続線42を有している。第2引掛部53も同様に、3つの棒体のそれぞれ一端を固定したような三つ又状の部材である。第2引掛部53は、三つ又の中央の棒体に例えばナイロン等の材質からなる線状の部材で輪が形成された接続線52を有している。
第1引掛部43の接続線42は、粘膜牽引具の第1取付部10が第1挟持部材40に引っ掛けられる際に一緒に引っ掛けられ、第1挟持部材40に第1引掛部43が備えられる。同様に、第2引掛部53の接続線52は、粘膜牽引具の第2取付部20が第2挟持部材50に引っ掛けられる際に一緒に引っ掛けられ、第2挟持部材50に第2引掛部53備えられる。
このように、第1引掛部43と第2引掛部53のそれぞれを第1挟持部材40、第2挟持部材50に備えることで、上述と同様に、粘膜下層切開剥離術の施術中に弾性部1が元の長さに戻って、復元力が失われても、第1の輪15,16、第2の輪25,26、第3の輪35を選択して、第1引掛部43又は第2引掛部53に引っ掛けることで、弾性部1を伸ばすことができる。したがって、弾性部1に復元力を再び発生させることができ、粘膜牽引具を付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
実施の形態1及び実施の形態2で説明した本発明の粘膜牽引具の第1挟持部材、第2挟持部材は、上述のようなものに限定されるものではない。その一例としては、図15のようなものが挙げられる。図15のように、この第1挟持部材、第2挟持部材は、支点80と、棒状部材81,82と、第3引掛部としての引掛部85と、磁性体83,84とにより構成されている。
棒状部材81、82は、一端に鉤型が形成され、例えばその一端から全長の3分の2程度の位置で屈曲点を有する棒状の部材である。この棒状部材81,82は、この屈曲点同士を回動自在に接続する。このとき、一端の鉤型が内側となるように接続する。これにより、接続された屈曲点が支点80となり、鉤型を有さない他端側を閉じると、鉤型を有する一端側を開くことができる。また、鉤型を有さない他端側を開くと、鉤型を有する一端側を閉じることができる。
そして、棒状部材81,82は、支点80と鉤型を有する一端との間に、磁力によって互いに引き合うような磁性体83,84がそれぞれ備えられている。これにより、鉤型を有する一端側を閉じる際、他端側を開放することで、磁性体の磁力によって一端側が閉じることができる。すなわち、鉗子などで他端側を摘むことで一端側が開き、開いた棒状部材81,82の一端の間に粘膜が位置するように挟持部材を動かし、他端側を開放することで、粘膜くを挟持することができる。
また、棒状部材81,82の他端近傍には、例えばゴムのようなエラストマーが備えられている。これにより、挟持部材の他端側を鉗子で摘む際に、鉗子が滑ることなく挟持部材の棒状部材81,82の他端側を摘むことができ、容易に操作可能となる。
さらに、棒状部材82の他端にはフック状の引掛部85が備えられている。これにより、実施の形態2で説明した第1取付部10や第2取付部20のように突起を有していない場合でも、第1の輪15,16、又は、第2の輪17,18を引っ掛けることができる。
この挟持部材は、実施の形態2の図12で示した第1挟持部材45、第2挟持部材55と同様に使用することができる。この挟持部材を第1挟持部材として使用する場合、体内に導入し、鉗子でエラストマーが備えられている他端側を摘み、鉤型を有する一端側を開く。そして、開いた棒状部材81,82の間に第1取付部10を引っ掛けるととともに、棒状部材81,82の一端の間に粘膜を配置させ、鉗子で摘んでいた棒状部材81,82の他端側を開放する。これにより、棒状部材81,82の一端側に備えられている磁性体の磁力により、棒状部材81,82の一端側が閉じ、粘膜90を挟持することができる。すなわち、弾性部1の一端を粘膜1に取り付けることができる。同様にこの挟持部材は、第2取付部材としても使用することができる。
この挟持部材は、上述のように粘膜に弾性部1を備え付け、粘膜下層切開剥離術の施術中に弾性部1が元の長さに戻り、弾性部1の復元力が失われた場合、第1の輪15,16、又は、第2の輪25,26をこの挟持部材の引掛部85に引っ掛けることもできる。これにより、上述と同様に、弾性部1を伸ばすことができ、弾性部1に再び復元力を与えることができる。したがって、粘膜牽引具を付け直すことなく、切開剥離する粘膜を牽引することができる。
この挟持部材の引掛部85には、第1取付部10、第2取付部20を引っ掛けても同様の効果が得られる。また、この挟持部材は、第1取付部10と第2取付部20を引っ掛けずに、第1の輪15,16又は第2の輪25,26を引っ掛けて、切開剥離する粘膜90又は粘膜90とは別の粘膜91に取り付けてもよい。これにより、複数箇所から同時に粘膜90を牽引することができる。また、例えば第1の輪15を取り付けた後、第1取付部10を切断してもよい。
実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を導入して、粘膜下層切開剥離術を施術する組織の図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を組織に取り付けた状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具を取り付けた後、粘膜を牽引する状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の弾性部に復元力を発生させた状態を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の別の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の別の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の別の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の別の一例の構造を示す図である。 実施の形態1で説明する本発明の粘膜牽引具の挟持部材の別の一例の構造を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具の挟持部材の一例の構造を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具の引掛部の構造を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具の弾性部に復元力を発生させた状態を示す図である。 実施の形態2で説明する本発明の粘膜牽引具の挟持部材の別の一例の構造を示す図である。 本発明の粘膜牽引具の挟持部材の別の一例の構造を示す図である。
符号の説明
1 弾性部
10 第1取付部
20 第2取付部
11,12,21,22,31,32 突起
15,16 第1の輪
25,26 第2の輪
35,39 第3の輪
40,45 第1挟持部材
50,55 第2挟持部材
17 第1磁性体
27 第2磁性体
37 第4磁性体
47,57 第3磁性体
41,43,51,53,85 引掛部
42,52 接続線
80 支点
81,82 棒状部材
83,84 磁性体
90,91 粘膜
92 粘膜下層
99 針状メス

Claims (5)

  1. 粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を牽引する粘膜牽引具であって、
    切開剥離する前記粘膜を挟持する第1挟持部材と、
    切開剥離する前記粘膜とは別の粘膜を挟持する第2挟持部材と、
    切開剥離する前記粘膜を伸びることで発生する復元力によって牽引する弾性部と、
    前記弾性部の一端に所定の大きさの径を有する輪により形成され、前記第1挟持部材に前記弾性部の一端を取り付ける第1取付部と、
    前記第1取付部を備える前記弾性部の一端に前記第1取付部よりも小さい径の輪により形成される第1の輪と、
    前記弾性部の一端とは反対側の他端に所定の大きさの径を有する輪により形成され、前記第2粘膜挟持部材に前記弾性部の他端を取り付ける第2取付部と、
    前記第2取付部を備える前記弾性部の他端に前記第2取付部よりも小さい径の輪により形成される第2の輪とを有し、
    前記第1の輪及び前記第2の輪のうち、少なくとも一方の輪が引っ張られることで前記弾性部が伸びることを特徴とする粘膜牽引具。
  2. 前記第1取付部は前記第1の輪を引っ掛ける突起を有し、前記第2取付部は前記第2の輪を引っ掛ける突起を有することを特徴とする請求項1に記載の粘膜牽引具。
  3. 前記第1取付部には、前記第1挟持部材を引き付ける第1磁性体が備えられ、
    前記第2取付部には、前記第2挟持部材を引き付ける第2磁性体が備えられ、
    前記第1挟持部材は、前記第1磁性体に引き付けられる金属を有し、
    前記第2挟持部材は、前記第2磁性体に引き付けられる金属を有していることを特徴とする請求項1に記載の粘膜牽引具。
  4. 前記弾性部は、中央近傍に所定の大きさの径を有する輪により形成される第3の輪が備えられ、
    前記第3の輪は、前記第1取付部又は前記第2取付部の前記突起に引っ掛けられることを特徴とする請求項2に記載の粘膜牽引具。
  5. 前記弾性部には、中央近傍に所定の大きさの径を有する輪により形成される第3の輪が備えられ、
    前記第1挟持部材には、前記第1の輪を引っ掛ける第1引掛部が備えられ、
    前記第2挟持部材には、前記第2の輪を引っ掛ける第2引掛部が備えられ、
    前記第3の輪が前記第1引掛部又は前記第2引掛部に引っ掛けられることを特徴とする請求項に記載の粘膜牽引具。


    2
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