Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP4474607B2 - 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP4474607B2 - 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体 - Google Patents

熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP4474607B2
JP4474607B2 JP2002328375A JP2002328375A JP4474607B2 JP 4474607 B2 JP4474607 B2 JP 4474607B2 JP 2002328375 A JP2002328375 A JP 2002328375A JP 2002328375 A JP2002328375 A JP 2002328375A JP 4474607 B2 JP4474607 B2 JP 4474607B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
molded body
acrylic
acrylic copolymer
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002328375A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004161856A5 (ja
JP2004161856A (ja
Inventor
卓郎 鈴木
護 生方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP2002328375A priority Critical patent/JP4474607B2/ja
Publication of JP2004161856A publication Critical patent/JP2004161856A/ja
Publication of JP2004161856A5 publication Critical patent/JP2004161856A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4474607B2 publication Critical patent/JP4474607B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等の部品の熱を放熱するためのシート等の成形体を製造するために使用する組成物、及びそれを用いて得られる熱伝導性樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子機器部品においては、使用時に発熱する部品があるため、熱によるこれらの部品の破損防止あるいは部品の安定作動を目的に、電子機器装置内には金属製のヒートシンク等が取り付けられる。また、さらに、必要に応じてヒートシンクをファン等により強制的に空冷することも行われている。さらに、大きな発熱を伴う部品に対しては、水循環による水冷、半導体素子の一種であるペルチェ素子を用いて強制的に冷却させる等の方法も用いられている。
これら冷却装置を発熱体に取り付ける際、両者間の接触を密にして熱を有効に冷却装置へ伝達させる必要がある。このような役割をするものとしては、熱伝導材がある。熱伝導材は、冷却装置と発熱体の間に介在して使用されるものであり、両者間の熱の伝達を改善するものである。すなわち、両者間に空気層などの空隙が存在すると熱が有効に冷却装置側へ伝達されないので、これらの熱伝導材を介して空気層が入り込まないような工夫がなされている。
【0003】
このような熱伝導材として、一般的には熱分解安定性、難燃性の点でシリコーン系グリスや、熱伝導率を高めたシリコーンゴムシート/シリコーンゲルシートが使用されている。
しかしながら、シリコーン系グリスは、高粘度液状物のため扱いにくく、発熱部品に塗布する場合の塗布量のコントロールが難しい上、さらに高温になるにつれグリスの流動性が高まるので流出などの問題もある。また、大きな凸凹面に対しては密着性があまり良くないので実質的に使用することは困難である。さらに、これはシリコーン系材料であるため、シロキサンガスの発生が僅かながらあり、該ガスが電極接点などへ付着して二酸化珪素が生成することが原因となって、接点不良を発生させる可能性もある。
また、熱伝導率を高めたシリコーンゴムシートあるいは、それより低硬度のシリコーンゲルシートの場合、シリコーン樹脂そのものが高価であるばかりか、製造においても加硫工程を必要とするため容易には製造できないものである。さらに上記シリコーン系グリスの場合と同様にシロキサンガスの発生による接点不良の問題も発生する。
【0004】
このようなシリコーン系グリス、ゴム、ゲルの問題点を解決するため、窒化硼素等の熱伝導性充填材を含有したゴム系、ウレタン系、アクリル系の熱伝導材が考案されているが、これらはそれぞれに問題点があり、一部の限定された用途のみの使用にとどまっている。
例えば、天然ゴム、合成ゴムなどのゴム系樹脂に熱伝導性充填材を混合しシート化したゴム系シートの場合、加硫工程を必要とするので製造工程数が増加するという問題があり、また熱伝導性充填材を高比率で混合することも難しく、さらに難燃性にも問題があるものであった。一方、加硫工程を必要としない熱可塑性エラストマーを用いたものであっても、やはり熱伝導性充填材を高比率で混合することが難しいばかりか、得られるシートの耐熱性が低いという問題点もあった。
また、ウレタン系樹脂に熱伝導性充填材を混合したシートの場合、既重合のウレタンエラストマーを使用したものでは耐熱性に問題があった。また、熱伝導性充填材を混入した単分子ポリオールとイソシアネートを反応させシート化したものでは耐候性の問題で長期使用には適さないものであった。
さらにまた、アクリル系樹脂に熱伝導性充填材を混合したシートの場合、従来は、既重合のいわゆるアクリルゴムを樹脂マトリックスとして使用していたため、熱伝導性充填材を高比率で混合することが難しく、得られるシートの耐熱性が劣るものであった。一方、熱伝導性感圧接着剤として上市されている溶剤に溶解したアクリル樹脂あるいは水に分散させたエマルジョン系アクリル樹脂に熱伝導性充填材を配合したものは、離型性フィルム等にコーティングすることにより薄膜化することも可能であるが、その反面、溶剤または水を除去する必要のため厚さを大きくすることが困難であり、300ミクロン程度の厚みが上限であった。ここで敢えて厚さを大きくする場合、溶剤または水を充分に乾燥できず、得られたシート又はフィルムに気泡が発生する場合があるが、この気泡がシート内部に生成されると熱伝導性を著しく阻害するものである。さらに同様の観点からこれらの樹脂を部品に注入する用途で使用する場合には揮発性成分の影響により良好な熱伝導性成形体を得ることは難しいものであった。
これらの従来技術の問題を解決するべく、1分子中に2個の水酸基を有するアクリルオリゴマーと、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する多官能性のイソシアネートとを適当な触媒の存在下に重付加反応させて得られたアクリル系ポリウレタン樹脂と熱伝導性充填材とを含む熱伝導性シートも知られている(特許文献1)。
また、特許文献2には、一分子中に2個以上の反応性基を有する高分子化合物(A)と、該化合物の官能基と反応して該化合物を高分子量化する反応性化合物(B)と、熱伝導性充填材(C)とからなる熱伝導性樹脂組成物を開示するものの、具体的には、成分(A)として加水分解性シリル基含有ポリマーと、成分(B)として錫系触媒と、成分(C)として窒化硼素を含む樹脂組成物から得られる樹脂シートに関してのみその性能を示すにすぎない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−30212号公報
【特許文献2】
特開2002−3732号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような熱伝導材の抱える問題点を解決するためになされたものであって、熱伝導性充填材を高比率で含有し、耐熱性に優れ、内部に気泡のない熱伝導性樹脂成形体を効率的に生産できる組成物、およびそれを用いて得られる可撓性のある熱伝導性樹脂成形体を提供するものであり、アクリル系共重合体の硬化反応を微妙に調整することにより、より耐熱性の向上した組成物および成形体を得るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記のような問題がなく、かつシリコーン樹脂のように高価ではない熱伝導材を提供するべく、アクリル系共重合体を主材とする組成物を鋭意検討した。その結果、溶剤を含まない特別な物性を有するアクリル系共重合体と、溶剤を含まない硬化剤として特別な物性を有するグリシジル基を含有する化合物とをマトリックスとする組成物を重合させることにより、内部に気泡が実質上なく、耐熱性が良好でしかも十分な可撓性をもつため、熱伝導性充填材をマトリックスの体積に対して10〜50体積%の高い比率で含有できる熱伝導性樹脂成形体が効率的に生産できることが見出された。
すなわち、本発明は、
A:官能基としてカルボキシル基を含有し、ポリスチレン換算による数平均分子量800〜20000、酸価(AV)が20〜150であり、実質的に溶剤を含まず、1013hPa、25℃の下で90000mPa・s以下の粘度を有するアクリル系共重合体と、
B:1分子中に2個以上のグリシジル基を含有し、エポキシ当量(WPE)80〜400である化合物とをマトリックスとし、かつ
C:平均粒径0.5〜30μmで、分解温度が250℃以上の窒化物及び金属酸化物よりなる群から選択される熱伝導性充填材を含み、溶剤を含まないことを特徴とする、熱伝導性樹脂成形体を得るための組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に示す成分(A)のアクリル系共重合体は、2種以上のモノマーを共重合させたアクリル系共重合体の他、異なるアクリル系単独重合体どうしのブレンド、アクリル系単独重合体とアクリル系共重合体のブレンド、またはアクリル系共重合体どうしのブレンドをも含むものとする。
ここで、成分(A)のアクリル系共重合体は、それを構成する少なくとも主成分のポリマーのガラス転移温度(Tg)がDSC法により測定される値で−60℃〜−20℃であることが好ましく、全てのポリマーのガラス転移温度が−60〜−20℃であってもよい。成分(A)の主成分のポリマーのガラス転移温度が高すぎると、組成物が硬くなり配合等の作業が行いにくくなる傾向がある。成分(A)の主成分のポリマーのガラス転移温度が低すぎると、硬化後の硬度が低くなる場合がある。
【0009】
本発明のアクリル系共重合体(A)の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン換算による数平均分子量より算出したもので800〜20000であり、好ましくは2000〜15000である。
分子量が800より低いものでは、極低分子量体(モノマー、ダイマー、トリマー等)が重合物中に存在しやすく、硬化物とした際にブリードアウトする傾向にあるばかりか、硬化させる際にボイドを形成する原因にもなり好ましくない。逆に分子量が20000を超えると重合物の流動性が悪化し、熱伝導性充填材の適量添加が難しくなり作業性に劣るためにやはり好ましくない。
【0010】
さらにアクリル系共重合体(A)におけるカルボキシル基の割合は水酸化カリウム(KOH)滴定による酸価(AV)が20〜150のものであり、好ましいのは50〜150のものである。
酸価が20より少ない場合、架橋点が充分ではなく耐熱性のある硬化物が得られない可能性があり、好ましくない。さらに酸価が150を越えると逆に架橋密度が上がりすぎ可撓性が不足する。
【0011】
また、前記アクリル系共重合体成分(A)は、好ましくは1013hPa、25℃のもとで90000mPa・s以下の粘度を有するものである。粘度が90000mPa・sより高いと、重合物の流動性が悪化し、熱伝導性充填材の適量添加が難しくなり作業性に劣る傾向がある。
さらに、硬化物を得た際にボイドの発生がないように実質的に溶剤分を含有しない原料を使用するのが好ましい。
なお、本明細書で使用する粘度は、ブルックフィールドBH型回転粘度計での測定値である。前記アクリル系共重合体の流動特性はチキソトロピック流動を示す場合、剪断速度を上げた状態で粘度が90000mPa・s以下になれば好ましく、またダイラタント流動を示す場合、剪断速度が極低剪断の時においても粘度が90000mPa・s以下となるものが好ましい。
【0012】
また、本発明において成分(A)のアクリル系共重合体のカルボキシル基と反応して硬化物を与える硬化剤としての、成分(B)のグリシジル基を有する化合物は、少なくとも分子中に2個以上のグリシジル基を有する化合物であり、該化合物のエポキシ当量(WPE)は80〜400の範囲にあることが必要である。エポキシ当量が400以上であると成分(A)と反応させるために、成分(B)を多く添加する必要があるので、得られた成形体の要求性能が十分果たせないこととなり、またこれとは逆にエポキシ当量が80以下であると、反応速度が速すぎて成形が困難となるからである。
また、成分(B)の化合物は1013hPa、25℃において液状であり、かつ1013hPa下で150℃、10分間加熱後の重量減少値が加熱前の重量に対して3%以下である実質的に溶媒を含まないものが望ましい。
ここで、グリシジル基を含有する化合物(B)において、1013hPa、150℃における10分間加熱後の重量減少値が加熱前の重量に対して、3%以下であるのが好ましい。その理由としては、重量減少が3%より大きいと、カルボキシル基を有する化合物との反応により鎖延長する際の障害となる上、得られる成形体(シート等)の内部に気泡を発生させる原因となる場合があるからである。また、実質溶剤を含まない方が好ましい理由は、溶剤の存在が重量減少の原因となるからである。
なお、本明細書で使用する加熱重量減少値は、メトラートレド(株)社製HG53型ハロゲン水分計を用い、常圧(1013hPa)の下で、試料5gを150℃、10分間加熱時の重量変化を測定し、加熱前後の重量比較により減少率を算出したものである。
【0013】
本発明に使用される熱伝導性充填材成分(C)としては、分解温度が250℃以上の窒化物、金属酸化物または金属粉よりなる群から選択される充填材が用いられる。分解温度が250℃より低いと、放熱材として十分な要求性能を果たせない。
なお、上記分解温度の測定方法は、充填材のみをTGA(Thermo Gravimetric Analyzer)により、大気雰囲気下、室温〜600℃まで、昇温速度10℃/minにより測定を行い、重量減少を生じる温度を測定し、分解温度とするものである。
【0014】
本発明に使用するアクリル系共重合体(A)は、分子中にカルボキシル基を有することが特徴である。カルボキシル基の導入方法としては、官能基を有さないアクリル系モノマーを主体に、これに共重合可能な、ビニル系モノマー及びカルボキシル基を有するモノマーを同時に重合(共重合)することや、カルボキシル基を有するアクリル系モノマーと共重合可能なモノマーを同時に重合(共重合)することによって得られる。
さらにアクリル系モノマーと共重合可能なモノマーを重合させ、停止反応としてカルボキシル基含有分子により末端停止反応を行うことも可能である。
そのため、アクリル系共重合体(A)のカルボキシル基は、分子末端にあっても、また、分子鎖中間に存在しても、また、側鎖上および主鎖上のどちらに存在してもよく、さらにランダムに共重合したものであっても、ブロック共重合したものであってもよい。さらにその構造も単一なものではなく、様々な繰り返し単位のアクリル系共重合体のブレンドであってもよい。
【0015】
成分(A)のアクリル系共重合体の主成分である官能基を有さないアクリル系モノマーとしては、アクリル酸アルキルエステル、脂環式アルキルアクリレート、メタクリル酸アルキルエステル、脂環式アルキルメタクリレート等が挙げられる。
また、カルボキシル基を有するアクリル系モノマーと共重合可能なモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、スチレン等が挙げられる。
【0016】
アクリル酸アルキルエステルとしては、メチルアクリレート(アクリル酸メチル)、エチルアクリレート(アクリル酸エチル)、プロピルアクリレート(アクリル酸プロピル)、iso−プロピルアクリレート(アクリル酸−iso−プロピル)、n−ブチルアクリレート(アクリル酸−n−ブチル)、iso−ブチルアクリレート(アクリル酸−iso−ブチル)、tert−ブチルアクリレート(アクリル酸−tert−ブチル)、2−エチルへキシルアクリレート(アクリル酸−2−エチルヘキシル)、オクチルアクリレート(アクリル酸オクチル)、iso−オクチルアクリレート(アクリル酸−iso−オクチル)、デシルアクリレート(アクリル酸デシル)、iso−デシルアクリレート(アクリル酸イソデシル)、iso−ノニルアクリレート(アクリル酸−iso−ノニル)、ネオペンチルアクリレート(アクリル酸ネオペンチル)、トリデシルアクリレート(アクリル酸トリデシル)、ラウリルアクリレート(アクリル酸ラウリル)等が挙げられる。
【0017】
脂環式アルキルアクリレートとしては、シクロへキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、トリシクロデシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸アルキルエステルとしては、メチルメタクリレート(メタクリル酸メチル)、エチルメタクリレート(メタクリル酸エチル)、プロピルメタクリレート(メタクリル酸プロピル)、iso−プロピルメタクリレート(メタクリル酸−iso−プロピル)、n−ブチルメタクリレート(メタクリル酸−n−ブチル)、iso−ブチルメタクリレート(メタクリル酸−iso−ブチル)、tert−ブチルメタクリレート(メタクリル酸−tert−ブチル)、2−エチルへキシルメタクリレート(メタクリル酸−2−エチルヘキシル)、オクチルメタクリレート(メタクリル酸オクチル)、iso−オクチルメタクリレート(メタクリル酸−iso−オクチル)、デシルメタクリレート(メタクリル酸デシル)、イソデシルメタクリレート(メタクリル酸イソデシル)、イソノニルメタクリレート(メタクリル酸イソノニル)、ネオペンチルメタクリレート(メタクリル酸ネオペンチル)、トリデシルメタクリレート(メタクリル酸トリデシル)、ラウリルメタクリレート(メタクリル酸ラウリル)等が挙げられる。
【0018】
脂環式アルキルメタクリレートとしては、シクロへキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、トリシクロデシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
【0019】
これらの中で、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルが好ましく、特にn−ブチルアクリレート(アクリル酸−n−ブチル)、2−エチルへキシルアクリレート(アクリル酸−2−エチルへキシル)が好ましい。
【0020】
さらに、これらアクリル系モノマーと共重合可能なモノマーとしてはビニル系モノマーが挙げられ、具体的には、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルメタクリルアミド、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0021】
官能基としてカルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸あるいは、これらから誘導される一又はそれ以上の官能性モノマー等が挙げられる。
【0022】
本発明に使用する硬化剤としてのグリシジル基を含有する化合物(B)としては、種々のものが使用できるが、常温で液状であり、溶剤成分等の希釈剤を含有しないものが好ましい。なぜならば溶剤成分等の希釈剤が含有されている場合、得られる成形体に気泡が発生する可能性があるので好ましくないからである。
さらに化合物1分子中には少なくともグリシジル基を2個以上有する事が必要である。具体的には、ソルビトールポリグリシジルエーテル(SORPGE)、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(PGPGE)、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル(PETPGE)、ジグリセロールポリグリシジルエーテル(DGPGE)、グリセロールポリグリシジルエーテル(GREPGE)、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル(TMPPGE)、レゾルシノールジグリシジルエーテル(RESDGE)、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(NPGDGE)、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル(HDDGE)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDGE)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(PEGDGE)、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(PGDGE)、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(PPGDGE)、ポリブタジエンジグリシジルエーテル(PBDGE)、フタル酸ジグリシジルエーテル(DGEP)、ハロゲン化ネオペンチルグリセロールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル(DGEBA)、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル(DGEBF)等が使用され、特に好ましくは、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル(TMPPGE)、ソルビトールポリグリシジルエーテル(SORPGE)等である。
【0023】
本発明の組成物には、成分Bのグリシジル基を含有する化合物と反応する成分として成分Aのアクリル系共重合体の他に、さらに、
D:官能基としてカルボキシル基と水酸基の両方を含有した分子量70〜300、融点が70℃以下の脂肪族系炭化水素化合物を添加してなるものも含む。さらにこの脂肪族系炭化水素化合物(D)におけるカルボキシル官能基の割合もまた、上記アクリル系共重合体成分(A)と同様、水酸化カリウム(KOH)滴定による酸価(AV)は20〜150のものが好ましく、さらに50〜150がより好ましい。
また、成分(A)と成分(D)との混合比率は重量比で99:1〜55:45にあるものが好ましい。成分(D)の混合比率が低すぎると、成分(D)を添加した効果がほとんどない。成分(D)の混合比率が高すぎると、硬化させた後の硬度が低くなる場合がある。
上記脂肪族系炭化水素化合物(D)の分子量や融点や酸価、ならびに成分(A)との混合比率はアクリル系共重合体(A)成分とともに、グリシジル基を含有する化合物(B)と効率良く反応するため、反応温度において十分均質に混合できならびに、熱伝導性充填材(C)を均質に分散させるために適当な組成物の粘度を与えるため要求されるものである。
これらの脂肪族系炭化水素化合物(D)は例えば、脂肪族のα−オキシ酸、β−オキシ酸、γ−オキシ酸であり、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、オキシカプリル酸、オキシカプリン酸、リシノール酸等である。
【0024】
グリシジル基を含有する化合物(B)の添加量としては、成分(A)のアクリル系共重合体の酸当量100に対して、あるいはアクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)との合計の酸当量100に対してグリシジル当量が80〜150の範囲内にあることが好ましい。
グリシジル基を含有する化合物(B)の添加量が当量計算80より少ない場合、硬化が充分に進まず、完全に固化しなくなる可能性があり、特に耐熱クリープが悪化するため好ましくない。逆に添加量が当量計算150より多い場合、過剰な成分(B)が成形物中に残留するために、経時でのブリードアウトが起こり好ましくない。
【0025】
本発明に使用される熱伝導性充填材成分(C)としての窒化物は例えば窒化硼素、窒化珪素等であり、金属酸化物は例えば酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム(マグネシア)等であり、金属粉は例えばアルミニウム粉、鉄粉、銅粉等が用いられる。これらを単独で用いることも可能であり、また複数の熱伝導性充填材を組み合わせて用いることも可能である。
これら充填材の大きさ、形状は特に制限されるものではないが、粒径はおおよそ0.5〜30μm、形状は似球状のものが特に好ましく用いられる。
粒径が0.5μmよりも小さくなるとマトリックス樹脂中へ添加した際に液体の粘度が高くなりすぎ、逆に粒径が30μmよりも大きくなると同様にマトリックス樹脂に混入しにくくなる上、組成物を硬化させ成形体としたときに該充填材が均一に分散し難くくなる。
充填材はまた、同じかまたは異なる組成であって粒径の異なるものを組み合わせることも可能である。充填材を多くする必要がある場合などは、特に粒径の異なるものを数種類組み合わせることにより組成物の粘度を低下することができるので好ましい。
これらの充填材は結晶水などを含む状態は好ましくなく、また吸水性のあるものなどは、混合する前に加熱乾燥することが好ましい。
さらに上記充填材に加えて、耐熱性を有する有機化合物例えば架橋構造を持ったメラミン樹脂粉末、メラミンベンゾグアニジン樹脂等をも充填材として組成物に加えることも可能である。
【0026】
熱伝導性充填材(C)は所望の熱伝導率を得るためにその添加量を適宜調整されるものであり、特に限定されるものではないが、マトリックス樹脂(アクリル系共重合体(A)+グリシジル基を含有する化合物(B)、またはアクリル系共重合体(A)+脂肪族系炭化水素化合物(D)+グリシジル基を含有する化合物(B))の合計体積100に対して10〜50体積%を添加することが好ましい。
熱伝導性充填材(C)のマトリックス樹脂への添加量が10体積%より少ない場合、十分な熱伝導性を保持できない場合がある。また50体積%より多い場合には、硬化して作成される成形体が十分な可撓性を有しないので、使用態様によっては、扱いにくくなる場合がある。
【0027】
アクリル系共重合体(A)と、所望により脂肪族系炭化水素化合物(D)と、グリシジル基を含有する化合物(B)とを混合攪拌して硬化させることによって、成形体を得ることのできる本発明の組成物は、さらに反応性触媒成分(E)を含むことが好ましい。この反応性触媒成分(E)は、特に限定されないが、例えば4級アンモニウム、3級アミン、環状アミン(例:イミダゾール、DBU)、環状アミンの塩、リン系化合物、ルイス酸等が好適に使用される。
【0028】
4級アンモニウム塩として、具体的には、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド(TEBAC)、テトラブチルアンモニウムクロライド(TBAC)、テトラメチルアンモニウムクロライド(TMAC)等が挙げられる。
3級アミンとして、具体的には、トリエチレンジアミン(TEDA)、ベンジルジメチルアミン等が挙げられる。
イミダゾール化合物として、具体的には、1,2−ジメチルイミダゾール(1,2DMZ),1−ベンジルー2−メチルイミダゾール(1B2MZ)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)、2−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ−CN)等が挙げられる。
【0029】
DBUまたはその塩として、具体的には、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)およびそのアルキル酸塩等が挙げられる。
リン系化合物として、具体的には、トリフェニルホスフィン、テトラブチルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
ルイス酸として、具体的には、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化錫、三フツ化ホウ素等が使用され、特に好適には3フツ化ホウ素のモノエチルアミンおよびエタノールアミン化合物が挙げられる。
【0030】
これら、触媒の中でも、特に3級アミン、イミダゾール系化合物を使用することが反応性の点で好ましく、中でも2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)が特に好適に使用される。特にイミダゾール系化合物は、前記アクリル系共重合体(A)中、あるいは前記アクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)との混合物中にある、カルボキシル基(−COOH)とグリシジル基を含有する化合物(B)のグリシジル基を含有する化合物の反応を触媒として促進するとともに、余剰のグリシジル基と連鎖的に反応するため、未反応のグリシジル基を含有する化合物(B)による物性の低下を防止できるものと考えらえるが、詳しいメカニズムは不明である。
添加する触媒成分(E)の配合量は、アクリル系共重合体(A)の100重量部に対して、またはアクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)との合計量の100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。
組成物に触媒を混合する方法としては、アクリル系共重合体(A)、またはアクリル系共重合体(A)+脂肪族系炭化水素化合物(D)の混合物に、触媒を予め配合しておいて、その後、グリシジル基を含有する化合物(B)を混合することが好ましい。
【0031】
さらに、本発明の組成物は熱伝導性樹脂成形体の要求性能に応じて、主剤や硬化剤に対し、必要に応じて顔料などの着色剤、酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、触媒等を適宜添加することが可能である。
【0032】
本発明はまた、アクリル系共重合体(A)、あるいはアクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)の混合物、を主剤とし、好ましくは触媒(E)の存在下で、硬化剤としてグリシジル基を含有する化合物(B)との反応硬化により得られる可撓性を有する熱伝導性樹脂成形体にも関するものである。
【0033】
本発明の組成物に用いるアクリル系共重合体(A)としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンおよびこれらの誘導体のような重合性二重結合を有する重合性化合物を、一般にラジカル重合開始剤の存在下に溶液重合法(ソリューション法)(例えば、乳化重合法(エマルジョン重合法)、懸濁重合法(サスペンジョン重合法)等)、および塊状重合法(バルク法)によって重合可能であり、こうして得られる重合体は、成形体、粘着剤、塗料、繊維、シーリング剤など種々の用途に利用されている。
このような重合法のうち、溶液重合法(乳化重合法、懸濁重合法等)によって製造される重合体は、反応溶媒や分散媒などの液体中で重合させるため、重合条件を制御しやすく、均質で高効率で目的とする重合体を比較的容易に製造できるものである。しかしながら、このような液体中での重合方法では、重合体が固体化するものであれば比較的容易に分離を行えるが、重合体が液状のままのものでは、分離が難しく、そのため、重合体そのものを必要とする場合、分留、濾過、洗浄等の複雑な操作が必要であるばかりか、完全に重合体以外の液体分を除去することは容易ではない。
【0034】
一方、塊状重合(バルク法)は、媒体を使用しないことから、液体の分離および残留する不純物等の問題はなく、効率よく高純度の重合体を精製できる利点が知られているが、特に(メタ)アクリル系重合体に関しては、重合反応の制御が難しく、精製される重合体の構造、分子量の均一性に劣るものであった。
しかしながら、近年、これら塊状重合の問題点は触媒の選択、開始剤を兼ねたモノマーの使用などによって解決され、高効率で分子量分布の比較的均一な重合体を得ることができるようになった(特表昭59−6207号公報、特開昭60−215007号公報、特開平10−17640号公報、特開2000−239308公報、特開2000−128911公報、特開2001−40037公報参照)。
【0035】
従って、本発明に使用する樹脂(A)は、主に塊状重合法により重合して得られるものが好適に使用できる。
すなわち、本発明の組成物は溶剤を使用せずに、成分(A)、(B)および(C)あるいは成分(A)、(B)、(C)および(D)からなる基本的に3または4つの成分の混合攪拌により硬化することによって得られる。その際にアクリル系共重合体(A)、脂肪族系炭化水素化合物(D)または硬化剤(B)のうちの少なくとも1つに熱伝導性充填材(C)を予め混合しておき、その後全ての成分を混合することが好ましいが、アクリル系共重合体、硬化剤、熱伝導性充填材をほぼ同時に混合する事も可能である。さらに、硬化剤のみに熱伝導性充填材を予め混合する方法もとることができる。また、反応の際、触媒成分(E)が存在することは有利である。
【0036】
主剤としてのアクリル系共重合体(A)、またはアクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)に、熱伝導性充填材(C)を適宜の比率で配合する方法としては、おのおのを計量し混合攪拌する。この時の混合攪拌方法は、特に制限されるものではなく、重合体の組成、粘度、熱伝導性充填材の種類、配合量により選定されるものであり、具体的には、ディゾルバーミキサー、ホモミキサー等の攪拌機を用いることが可能である。硬化剤に熱伝導性充填材を予め混合する場合も同様の方法にて行うことができる。
また、混合攪拌された配合物は必要に応じて未分散の熱伝導性充填材等の固まりを除去する目的で濾過してもよい。
さらに、混合攪拌で液中に生じた気泡は減圧下で脱泡してもよい。
【0037】
本発明の熱伝導性樹脂成形体の代表的な成形加工の方法としては、好ましくは触媒成分の存在下で成形加工の直前に熱伝導性充填材を均質に混合した主剤(アクリル系共重合体(またはアクリル系共重合体と脂肪族系炭化水素化合物の混合物))と、硬化剤とを混合攪拌して得られたペースト状の混合物を反応硬化させても良いし、主剤と硬化剤との組合せにおいて常温での反応の進行が遅い場合、予め熱伝導性充填材を均質に混合した主剤となるアクリル系共重合体等と、硬化剤を混合攪拌して得られたペースト状の混合物を加熱により反応硬化させることによっても良い。混合攪拌は、上記の攪拌機で攪拌後脱泡したり、スタティックミキサーにより混合攪拌することができる。加熱温度は、官能基の性質によって異なるが、120〜180℃程度に設定すると良い。また、熱伝導性樹脂成形体は、主剤と硬化剤を混合攪拌して得られたペースト状の混合物を、型に注入することにより立体形状を有したものとしても良いし、また、混合物を剥離処理がなされたフィルム(セパレーターフィルム)、紙(離型紙)の上にコーティングすることによりシート状成形体としても良い。
【0038】
シート状成形体とした場合の厚さは、0.2mm〜3mmとすることが好ましい。これより薄いと、電子機器との部品(発熱体)とヒートシンク等の冷却装置との間にシート状成形体を介在させても隙間が発生する場合があり、その際には、発熱体の熱を冷却装置に十分伝えることができない。また、これより厚いと熱抵抗が大きくなる傾向がある。
これらシート状成形体は、必要に応じてロール状に切断することが可能であり、任意の形状に裁断することにより熱伝導が必要な部位に容易に貼着させることも可能である。
上述したように本発明の組成物は硬化反応に際して、気泡の発生が抑えられる結果、熱伝導を阻害する気泡の無い良好な成形体が得られる点で優れている。
【0039】
【実施例】
以下、実験例により本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1〜14、比較例1〜3、5
表1に示すアクリル系共重合体(A)、熱伝導性充填材(C)、脂肪族系炭化水素化合物(D)および触媒(E)を表2および表3に示す割合で配合し、混合攪拌後充分に脱泡し、表1に示すエポキシ硬化剤(B)を表2および表3に示す割合で混合攪拌し、表面が離型処理されているポリエステルフィルム上にコーティングした。
コーティング後、100℃のオーブン中で7分間加熱することにより硬化させた。さらに、常温にて24時間放置することにより養生し熱伝導性シート状成形体を得た。
なお、上記硬化条件においても硬化しないものは、性能評価を除外した。
【0040】
【表1】
Figure 0004474607
表1
【0041】
表1において、官能基含有アクリル系共重合体(1)〜(3)が本発明に使用されるアクリル系共重合体(A)である。エポキシ硬化剤(1)、(2)が本発明で使用するグリシジル基を含有する化合物(B)である。充填材(1)、(2)が本発明で使用する熱伝導性充填材(C)である。また、化合物(1)は本発明で使用する官能基としてカルボキシル基と水酸基の両方を含有した脂肪族系炭化水素化合物(D)であり、さらに触媒(1)、(2)は本発明で使用する反応性触媒(E)である。
【0042】
さらに比較のため、以下の参考例1〜4に示す従来の熱伝導性樹脂成形体用組成物から成形シートを作成し、本発明の組成物から得られる成形シートと同様に評価した。
(参考例1)
ミラブル型シリコーン樹脂に窒化アルミ粉を100重量部混合し、カレンダー法にて厚さ1.0mmのに圧延し190℃にて加熱加硫することによりシートを作製した(2次加硫無し)。
(参考例2)
スチレン系熱可塑性エラストマーに酸化マグネシウム粉を80重量部添加しコンパウンド用2軸押出機によりペレット化する。このペレットをTダイスを取り付けた単軸押出機により押出すことによりシートを作製した。
【0043】
(参考例3)
2EHA/BA(2−エチルヘキシルアクリレート/ブチルアクリレート)を主剤とする水酸基含有のアクリル系粘着剤(不揮発分濃度40wt%、溶剤組成:酢酸エチル/トルエン=40/60)100重量部に酸化アルミニウム(表1に示す充填材2)を150重量部添加し、イソシアネート系硬化剤2重量部を添加し、剥離処理したポリエステルフィルム上にコーティングした。オーブンにて70℃×1分、90℃×1分、110℃×1分と徐々に温度を上げて、合計3分間加熱乾燥することによりシートを作製した。
(参考例4)
市販の熱伝導性シリコーングリス。
【0044】
以下の表2、表3、表4に、それぞれ実施例1〜14、比較例1〜3,5、参考例1〜4の組成物より得られた熱伝導性シート状成形体の評価を示した。評価基準は以下のとおりである。
1)充填材の含有率:マトリックス成分と充填材との合計体積[(A)+(B)+(D)+(C)]を100とした場合の充填材(C)の含有率(体積%)
2)硬化性:液体50gを150℃に加熱した恒温オーブン中に20分間放置したときの硬化性
○:硬化
△:ゲル状
×:液状(硬化せず)
3)熱伝導率:京都電子社製、迅速熱伝導率測定器TQM−500にて測定。
○:0.70(W/mK)以上、△:0.30〜0.69、×:0.30未満
4)耐熱性:TGA(Thermo gravimetric Analyzer熱天秤)にて大気雰囲気下、昇温速度5℃/minで測定、分解開始温度を記録。
○:180℃以上、△:150〜179、×:150未満
5)気泡の発生:液体50g減圧脱泡(10Torr.20min)し、これを150℃に加熱した恒温オーブン中に20分間放置し硬化物を作成後、硬化物の断面を黙視にて確認する。
○:気泡なし
×:気泡あり
6)シロキサンガスの発生:(測定条件:熱分解ガス・質量分析器にて測定)
○:発生せず
×:発生
7)高温圧縮による変形:5×5cmのシートを2枚のアルミ板(5×5cm)に挟み2500gの荷重をかけた状態で100℃×60分加熱、アルミ板の脇からのシートがはみ出しているかどうかを観測。
○:はみ出しなし
×:はみ出し有り
8)ブリードアウト:液体50gを150℃に加熱した恒温オーブン中に20分間放置し硬化物を得る。該硬化物を120℃のオーブンに100時間放置し後に硬度物の表面を触診にて確認、ブリードの有無を確認。
○:ブリードなし
×:ブリードあり
9)得られたシートの取扱い易さ:実際に適用する際のシートの取扱い易さ(装着容易性、密着性)を評価する。
○:取扱い易い
△:やや取扱いにくい
【表2】
Figure 0004474607
【0045】
【表3】
Figure 0004474607
表2(続き)
注)B1, B2, B3における( )内の数値はアクリル系共重合体(A)と脂肪族系炭化水素化合物(D)との合計酸当量100に対するグリシジル当量を表す。
C1(窒化硼素)ρ=2.27
C2(アルミナ)ρ=3.98
C3(炭酸カルシウム)ρ=2.7
【0046】
実施例9で得られたシート状成形体は薄く、発熱する部品やヒートシンクへの装着が若干困難なものであり、実施例10で得られたシート状成形体は厚く、発熱する部品やヒートシンクへの密着性が若干良くないものであった。
【0047】
【表4】
Figure 0004474607
注)B1, B2, B3における( )内の数値はアクリル系共重合体(A)と脂肪族系
炭化水素化合物(D)との合計酸当量100に対するグリシジル当量を表す。
C1(窒化硼素)ρ=2.27
C2(アルミナ)ρ=3.98
C3(炭酸カルシウム)ρ=2.7
ND:測定不可、試料作成不可
【0048】
【表5】
Figure 0004474607
ND:測定不可、試料作成不可
【0049】
【発明の効果】
以上に示したとおり本発明の熱伝導性樹脂成形体用組成物は、熱伝導性充填材を高比率で含有できるので、該組成物を硬化することにより、熱伝導性が大きく、耐熱性に優れた、かつ内部に気泡の実質無い熱伝導性樹脂成形体を効率的に生産できるものである。従って、本発明の熱伝導性樹脂成形体は、電子機器等の熱伝導体として使用すれば電子機器等の部品の熱を冷却装置に良好に伝達することができる。

Claims (2)

  1. A:官能基としてカルボキシル基を含有し、ポリスチレン換算による数平均分子量800〜20000、酸価(AV)が20〜150であり、実質的に溶剤を含まず、1013hPa、25℃の下で90000mPa・s以下の粘度を有するアクリル系共重合体と、
    B:1分子中に2個以上のグリシジル基を含有し、エポキシ当量(WPE)80〜400である化合物とをマトリックスとし、かつ
    C:平均粒径0.5〜30μmで、分解温度が250℃以上の窒化物及び金属酸化物よりなる群から選択される熱伝導性充填材を含み、溶剤を含まないことを特徴とする、熱伝導性樹脂成形体を得るための組成物。
  2. 請求項1記載の組成物を硬化させることにより得られる熱伝導性樹脂成形体。
JP2002328375A 2002-11-12 2002-11-12 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体 Expired - Fee Related JP4474607B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002328375A JP4474607B2 (ja) 2002-11-12 2002-11-12 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002328375A JP4474607B2 (ja) 2002-11-12 2002-11-12 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004161856A JP2004161856A (ja) 2004-06-10
JP2004161856A5 JP2004161856A5 (ja) 2007-07-05
JP4474607B2 true JP4474607B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=32806696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002328375A Expired - Fee Related JP4474607B2 (ja) 2002-11-12 2002-11-12 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4474607B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4530283B2 (ja) * 2004-09-22 2010-08-25 富士高分子工業株式会社 熱伝導性シート及びその製造方法
JP4647993B2 (ja) * 2004-12-24 2011-03-09 アキレス株式会社 熱伝導性アクリル系樹脂組成物及びそれを用いた熱伝導性シート状成形体
JP4950450B2 (ja) * 2005-07-28 2012-06-13 アキレス株式会社 蓄熱性アクリル系樹脂組成物及びそれを用いた蓄熱性シート状成形体
JP4977343B2 (ja) * 2005-08-05 2012-07-18 アキレス株式会社 アクリル系樹脂組成物及びそれを用いたシート状成形体
JP2007291344A (ja) * 2006-03-28 2007-11-08 Achilles Corp アクリル系樹脂組成物及びそれを用いたシート状成形体
JP2010070653A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Sekisui Chem Co Ltd 絶縁シート及び積層構造体
CN104086929A (zh) * 2008-10-21 2014-10-08 日立化成工业株式会社 导热片材、其制造方法以及使用了该导热片材的散热装置
JP5454300B2 (ja) * 2010-03-30 2014-03-26 日立化成株式会社 熱伝導シート、その製造方法及びこれを用いた放熱装置
WO2012002505A1 (ja) * 2010-07-02 2012-01-05 昭和電工株式会社 セラミックス混合物、及びそれを用いたセラミックス含有熱伝導性樹脂シート
JP6879690B2 (ja) 2016-08-05 2021-06-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 放熱用樹脂組成物、その硬化物、及びこれらの使用方法
CN107141719A (zh) * 2017-05-27 2017-09-08 中国科学院深圳先进技术研究院 填充型导热复合材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004161856A (ja) 2004-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002128931A (ja) 熱伝導性樹脂シート
JP7179151B2 (ja) 接着剤組成物
JP3193106B2 (ja) エポキシ樹脂組成物の硬化方法および硬化物
JP4474607B2 (ja) 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体
JP7238092B2 (ja) 接着剤組成物
EP1753834B1 (en) Adhesive sheet comprising hollow parts
CN106661409B (zh) 用于胶带的底漆
JP7167301B2 (ja) 接着剤組成物
CN1236382A (zh) 可湿固化的热熔组合物
JP7176090B2 (ja) 接着剤組成物
TW201927966A (zh) 基於環氧樹脂-反應性黏著劑之膠帶
KR20060130055A (ko) 중합성 조성물 및(메타)아크릴계 열전도성 시트
KR100715362B1 (ko) 방열 재료용 수지 조성물 및 방열 재료
JP7154378B2 (ja) 接着剤組成物
JP2005306967A (ja) 難燃性熱伝導シート
JP2009029985A (ja) 蓄熱性アクリル系樹脂シート状成形体
WO2024071119A1 (ja) 樹脂組成物
JP5166934B2 (ja) アクリル系樹脂シート状成形体
JP2007291344A (ja) アクリル系樹脂組成物及びそれを用いたシート状成形体
KR20220030103A (ko) 경화성 조성물
JP2003133490A (ja) 熱伝導性組成物及び熱伝導性成形体
JP4647993B2 (ja) 熱伝導性アクリル系樹脂組成物及びそれを用いた熱伝導性シート状成形体
JP2006001966A (ja) 難燃性アクリル樹脂熱伝導性シート状物
JP2005154687A (ja) 接着剤組成物、接着部材、半導体搭載用支持部材及び半導体装置
JP4336936B2 (ja) 耐熱性の優れた軟質樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080416

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4474607

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees