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JP4486144B2 - X線画像形成装置 - Google Patents
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Description

本発明は、X線CT装置などのX線画像形成装置に関する。
一般的なX線CT装置は、被検体を挟んで対向配置されたX線発生器およびX線検出器を備えており、これらX線発生器およびX線検出器を被検体に対して相対的に回転させながらX線の照射と検出を行うことによりCT撮影を実現する。そして、このCT撮影の過程でX線減衰度合い(被検体によるX線吸収度合い)を示す投影データが各回転角度ごとに収集され、複数の回転角度から得られた投影データに基づいて被検体の断層画像(CT画像)が形成される。
ここで、そのCT撮影の途中において、呼吸運動などの被検体の体動に伴って臓器などの撮影対象部位が動くと、最終的に得られるCT画像にアーチフェクトなどが発生する場合がある。そこで、従来から、被検体の呼吸運動を検出し、呼吸に起因する臓器の動きなどが存在しないとみなせる位相に合わせてCT撮影(スキャン)を行う呼吸同期スキャンなどが提案されている(特許文献1,2参照)。
特開2000−139892号公報 特開2006−311941号公報
しかしながら、上述した呼吸同期スキャンの技術では、体動を検出するための専用の検出装置、例えば呼吸検出装置などが必要であった。その結果、X線CT装置を含む診断システム全体としてのコスト増加や構成の複雑化などの問題があった。また、こうした呼吸検出装置は、適宜、被検体に着脱しなければならないという手間もあった。さらに、被検体に装着された呼吸検出装置が断層画像に描出されてしまうと、断層画像の信頼性を低下させる場合もあった。
このような状況において、本願の発明者は、X線CT装置などのX線画像形成装置により得られる画像の画質を向上させる技術について研究開発を重ねてきた。特に、被検体の周期的な体動に伴う影響を低減させて画像を形成する技術に注目した。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、X線を利用して形成される被検体の画像について、被検体の周期的な体動に伴う影響を低減させて画質を向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様のX線画像形成装置は、被検体を周回するように被検体に対してX線を照射して検出することによりX線検出データを得るX線測定部と、被検体の周期的な体動に関する体動周期データを得る体動測定部と、体動周期データに基づいて、各周回ごとに得られるX線検出データ内の体動周期成分が複数の周回のうちにX線検出データ内において互いにずれるように、前記X線測定部によるX線の周回を制御する周回制御部と、複数の周回により得られたX線検出データに基づいて体動周期成分を補正しつつ被検体の画像データを形成する画像形成部と、を有し、前記周回制御部は、予め設定された通常周回数により得られたX線検出データ内において互いに重なる体動周期成分が残る場合にX線の周回を追加するように制御する、ことを特徴とする。
上記態様において、X線の周回は、被検体とX線との間において相対的なものであればよい。例えば、周回の中心において上記態様の装置に対して被検体を固定してその中心を通るように照射されるX線を回転させてもよいし、周回の中心を通るように照射されるX線を上記態様の装置に対して固定してその中心において被検体を回転させてもよい。もちろん、被検体とX線の両者を回転させて相対的な周回を実現してもよい。また、各周回は、例えば被検体とX線との間における相対的な180度の回転により実現されるが、例えば被検体とX線との間における相対的な360度の回転により各周回を実現してもよい。上記態様によれば、被検体の周期的な体動に関する体動周期成分を補正しつつ被検体の画像データを形成することができる。
望ましい態様において、前記体動測定部は、X線検出データに含まれる被検体の周期的な体動に関する体動周期成分に基づいて体動周期データを得る、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記体動測定部は、各周回内における周回の角度とX線の投影データとを対応付けたサイノグラムから前記体動周期成分を抽出することを特徴とする。
望ましい態様において、前記周回制御部は、各周回ごとに得られるサイノグラム内に現れる体動周期成分が複数の周回のうちにサイノグラム内の同一角度上に重ならないように前記X線測定部によるX線の周回を制御する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記周回制御部は、体動周期データから算出される体動の周期に基づいて、各周回ごとに得られるサイノグラム内に現れる体動周期成分の位相が複数の周回のうちにサイノグラム内において互いにずれるように、X線の周回の開始タイミングを決定する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記周回制御部は、前記通常周回数により得られたサイノグラム内において同一角度上に重なる体動周期成分が残る場合に、X線の周回を追加して得られるサイノグラム内において当該角度上から体動周期成分がずれるように制御する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記画像形成部は、1つの周回のサイノグラム内において体動周期成分が現れる角度の投影データを他の周回のサイノグラム内における当該角度に対応した投影データを用いて補正しつつ、複数の周回により得られたサイノグラムに基づいて被検体の画像データを形成する、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の好適な態様のプログラムは、被検体を周回するように被検体に対してX線を照射して検出することによりX線検出データを得るX線測定部を制御するためのプログラムであって、被検体の周期的な体動に関する体動周期データを得る体動測定機能と、体動周期データに基づいて、各周回ごとに得られるX線検出データ内の体動周期成分が複数の周回のうちにX線検出データ内において互いにずれるように、且つ、予め設定された通常周回数により得られたX線検出データ内において互いに重なる体動周期成分が残る場合にX線の周回を追加するように、前記X線測定部によるX線の周回を制御する周回制御機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
上記態様のプログラムは、例えば、ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶され、これらの記憶媒体を介してコンピュータに読み込まれる。あるいは、ネットワークなどを介してプログラムがコンピュータに提供されてもよい。なお、上記コンピュータには、例えば市販されている一般的なコンピュータが含まれることは言うまでもないが、一般的なコンピュータと同等なCPUやメモリなどのハードウェアを備えた装置も含まれる。
本発明により、X線を利用して形成される被検体の画像について、被検体の周期的な体動に伴う影響を低減させて画質を向上させることが可能になる。例えば、本発明の好適な態様によれば、被検体の周期的な体動に関する体動周期成分を補正しつつ被検体の画像データを形成することができる。
図1は、本発明の好適な実施形態を説明するための図であり、図1には、本発明に係るX線画像形成装置の代表例であるX線CT装置の機能ブロック図が示されている。また、図2は、図1に示すX線CT装置の測定部10の斜視図である。以下、必要に応じて図2を参照しつつ、図1に示す本実施形態のX線CT装置について説明する。
X線CT装置は、被検体にX線を照射して得られる投影データに基づいて被検体の断層画像(CT画像)を生成する装置である。本実施形態のX線CT装置は、この断層画像の生成機能に加えて、さらに、被検体の体動の特性、例えば、体動の周期等を検出する機能も備えている。そして、検出された体動特性を利用してより好適な断層画像の生成を可能としている。
本実施形態のX線CT装置は、例えば動物実験で利用されるマウス、ラット、モルモット、ハムスターなどの小動物を被検体とする場合に好適な構成となっている。ただし、後述するガントリ18や容器24の構成を変更することで、人などを被検体とすることもできる。
図1に示すX線CT装置は、投影データを取得する測定部10と、測定部10の駆動を制御するとともに得られた投影データに基づいて各種演算を実行する演算制御部12とに大別される。
図2を参照すると、測定部10には、ガントリ18を有した本体が設けられている。本体16の上面16Aには開口が形成され、その開口からアーム26が上方に突出している。アーム26はスライド機構68の一部をなすものであり、そのアーム26は容器24に連結され、容器24を回転中心軸方向にスライド運動(移動走査)させる。
一方、ガントリ18内には、X線発生器52およびX線検出器60から構成される測定ユニットが収納されている。この測定ユニットは、回転中心軸回りにおいて回転運動する。ガントリ18の中央部には回転中心軸方向に空洞部18Aが形成されている。この空洞部18Aは非貫通型であるが、貫通型としてもよい。
容器24は、被検体(小動物やそこから摘出された組織など)を収納するカプセルであり、その形状は、本実施形態において中空の略円筒形状となっている。容器24は、その容器中心軸が回転中心軸に一致した状態で配置される。具体的には、容器24の基端部が上述したアーム26の上端部に着脱自在に装着される。この場合において、着脱機構としては各種の係合機構あるいはネジ止め機構などを挙げることができる。上述したように、容器24は中空の円筒形状を有しており、その内部には本実施形態において1又は複数の小動物が配置される。このような構成により、小動物の体毛が直接的にガントリ18に接触することなどを防止できる。また、小動物の排泄物や離脱体毛などが外部に放出されてしまう問題を防止できる。さらに、小動物を容器24内に固定具によって拘束することが可能となるので、CT画像を再構成する場合における画像ぶれなどの問題を防止することができる。なお、サイズや形状が異なる複数種類の容器を用意して、容器を選択的に使用するのが望ましい。
アーム26に対して容器24が装着された後、アーム26が回転中心軸方向に沿って前方に駆動され、これにより、ガントリ18の空洞部18A内に容器24が差し込まれる。この時、検体における測定位置にX線ビームが設定されるように、容器24の位置決めがなされる。また、そのような測定位置は連続的にあるいは段階的に変更される。その結果、所定ピッチで空間的に整列した多数のCT断面が形成される。
本体16の上面16A上には操作パネル20が設けられており、この操作パネル20は複数のスイッチや表示器などを有する。この操作パネル20を利用してユーザは測定現場において装置の動作を操作することが可能となる。本体16の下方には複数のキャスター22が設けられている。
図1に示すとおり、測定部10には、回転中心軸Oを間において、一方側にX線発生器52が設けられ、他方側にX線検出器60が設けられている。X線発生器52の照射側にはコリメータ54が設けられている。X線発生器52は、供給される駆動電圧に応じた強度のX線ビーム56を照射する。このX線ビームは、図1に示すように末広あるいは扇状(つまりファンビーム形状)となっている。一方、X線検出器60は複数(例えば100個)のX線検出素子を一列に並べたものとして構成され、X線ビーム56の開き角度に応じてX線の受光開口が設定される。ちなみに、複数のX線検出素子の配列は直線的であってもよいし、円弧状であってもよい。本実施形態では、高感度型のX線検出素子が利用されている。X線検出器60での検出値は、投影データとしてプロセッサ30に出力される。なお、図1においては、X線発生器52に接続された電圧源、X線検出器60に接続された信号処理回路などについては図示は省略されている。
図1において、符号58は有効視野を示している。これは、X線ビーム56を回転走査させた場合におけるCT画像を構成可能な円形の領域である。ちなみに、この有効視野58は、回転中心軸、X線発生器52、及び、X線検出器60の位置関係に応じて定まるものである。本実施形態においては、変位機構62が設けられているため、それらの位置関係を変更してCT画像の倍率を機械的に可変することが可能である。
すなわち、変位機構62には、X線発生器52及びX線検出器60が連結されており、変位機構62は、X線発生器52及びX線検出器60の間の距離を維持したまま、それら(つまり測定ユニット)をX線ビーム56のビーム軸方向に変位させる。この場合において、回転中心軸Oは不変であり、すなわち上述した容器を何ら移動させることなく測定ユニット側を移動させて倍率の変更を行い得る。なお、変位機構62は変位力を発生するためのモータ62Aを備えている。
ガントリ回転機構66は、回転ベースを回転させることにより、それに搭載された変位機構を含む各構成の全体を回転駆動する機構である。変位機構62には、測定ユニットが搭載されているため、変位機構62によって所望の位置に位置決めされた測定ユニットがその位置を保持したまま回転駆動されることになる。ガントリ回転機構66は、その駆動力を発生するためのモータ66Aを有する。
スライド機構68は図2に示したアーム26をスライド運動させる移動機構であり、その駆動力はモータ68Aによって発生される。操作パネル20は上述したように本体の上面に設けられる。測定部10側に設けられたローカルコントローラ(図示せず)に対して操作パネル20を接続し、そのローカルコントローラと演算制御部12とが相互に通信を行うように構成してもよい。
ちなみに、図1には、様々な機構62,66,68などが示されているが、それらの機構による位置あるいは位置変化を検出するためにセンサを設けることが望ましい。そして、それらのセンサの出力信号に基づいて演算制御部12がフィードバック制御を行うようにするのが望ましい。また、変位機構62による倍率の可変はユーザ入力により行わせてもよいし、例えば被検体サイズあるいは容器のサイズを自動検知し、その検知したデータに基づいて自動的に倍率を設定するようにしてもよい。さらに、あらかじめ容器の種別などが登録される場合においては、その登録された情報を利用して倍率の設定を行うようにしてもよい。さらに、図1に示す例では、スライド機構68が駆動源としてのモータ68Aを有していたが、そのスライド力を人為的に発生させるようにしてもよい。
次に、演算制御部12について説明する。プロセッサ30には、表示器32、記憶装置34、キーボード36、マウス38、プリンタ40などが接続されている。また、外部装置との間でネットワークを介して通信を行うための通信部42が接続されている。
プロセッサ30は、CPUやメモリなどのハードウェアと、制御用のプログラムなどのソフトウェアとによって構成される。図1には、そのハードウェアとソフトウェアとが協働して実現する代表的な機能が示されている。つまり、プロセッサ30は、動作制御部44、体動特性算出部46、サイノグラム生成部47、サイノグラム補正部48、断層画像生成部49などを有している。もちろん、これらの機能に対応したプログラムを用いて、コンピュータをプロセッサ30として動作させてもよい。
動作制御部44は、測定部10の駆動を制御する。より具体的には、動作制御部44は、ガントリ回転機構66や、X線発生器52、X線検出器60などを駆動制御して、CT撮影を実行させる。CT撮影は、断層画像の生成のために行われる撮影動作で、X線発生器52およびX線検出器60を被検体に対して回転させつつ、X線の照射および検出を行う動作である。従来、このCT撮影は、一つの撮影部位に対して1回ずつ行われることが殆どであったが、本実施形態では、後に詳説するように、一つの撮影部位に対して、このCT撮影を複数回実行する。CT撮影の結果、得られる投影データは、体動特性算出部46やサイノグラム生成部47に出力される。
体動特性算出部46は、CT撮影で得られた投影データに基づいて、被検体の体動の特性を算出する。ここで、体動とは、被検体が周期的に行う動きで、例えば、呼吸運動や、心拍運動などが該当する。また、体動の特性としては、体動の周期や、呼吸運動に起因して撮影対象物が変位する継続時間(変動時間)などが該当する。この体動特性算出部46による体動特性の算出は、基本的には、各CT撮影のたびに実行される。そして、各CT撮影ごとに算出された体動特性は、次に実行されるCT撮影の開始タイミングの制御などに利用される。なお、次のCT撮影が無い場合、あるいは、次のCT撮影において撮影部位が変更される場合は、体動特性の算出は不要となる。すなわち、一つの撮影部位に対してN回、CT撮影を行う場合、N回目には体動特性を算出する必要はない。
サイノグラム生成部47は、その名称の通り、サイノグラムを生成する部位である。サイノグラムとは、CT撮影により得られた投影データを、回転角度の順に並べたものであるが、これについて図3を参照して説明する。
図3は、CT撮影の基本原理を説明するための図である。既述したとおり、測定部10(図1)には、X線発生器52およびX線検出器60が被検体100を挟んで対向配置されている。X線発生器52から照射されたX線は、一部、被検体100で吸収された後、X線検出器60に到達する。X線検出器60に設けられた検出素子61−1,61−2,・・・,61−Nは、このX線の強度Iを検出する。この検出されたX線強度IをX線減衰量Rに変換したデータが投影データである。なお、X線減衰量Rは、照射されるX線の強度Iと検出されたX線の強度Iとから、R=log(I/I)と算出される。
本実施形態では、1回のCT撮影で、X線発生器52およびX線検出器60を、被検体100に対して180度回転させる。そして、この回転の際、投影データは、規定回転角度ごとに出力される。そして、1回のCT撮影によりサイノグラムが形成される。
図4は、X線減衰量Rを輝度値として画像化したサイノグラムのイメージ図である。サイノグラムは、この規定回転角度ごとに得られる投影データを、横軸を回転角度とし、縦軸を素子番号として並べたものである。
図1に戻り、既述したとおり、本実施形態では、一つの撮影部位に対して、複数回、CT撮影するが、サイノグラム生成部47は、各CT撮影のたびに、サイノグラムを生成する。したがって、一つの撮影部位について、複数のサイノグラムが生成される。この複数のサイノグラムは、サイノグラム補正部48に出力される。
サイノグラム補正部48は、体動の影響を除去または低減するべく、算出されたサイノグラムを補正する。補正されたサイノグラムは、補正済サイノグラムとして、断層画像生成部49に出力される。
断層画像生成部49では、補正済サイノグラムに基づいて断層画像を生成する。このサイノグラムに基づく断層画像の生成に関しては、公知の従来技術を用いることができるため、ここでの詳説は省略する。得られた断層画像は、表示器32に表示される。ユーザは、この表示器32に表示された断層画像に基づいて、被検体の内部の状態についての診断等を行う。
次に、このX線CT装置の動作について詳説する。既述したとおり、本実施形態のX線CT装置は、CT撮影の結果、得られる投影データに基づいて、体動特性を算出するが、その理由を、呼吸運動を例に挙げて簡単に説明する。
図5は、麻酔で眠っているラットの胸部周辺の体表の位置変動を概略的に示すグラフである。図5において、矢印aは、息を吸う吸気動作の開始タイミングを、矢印bは息を吐く呼気動作の開始タイミングを、それぞれ示している。ここで、この図5から明らかなとおり、動物の胸部は、息を吐く呼気の終了後には、ほぼ静止しているが、息を吸う吸気時には動きを生じる。以下では、胸部がほぼ静止しているタイミングbからタイミングaまでの区間Bを静止期間B、胸部が変動しているタイミングaからタイミングbまでの区間Aを変動期間Aと呼ぶ。この変動期間Aにおける被検体の変動は、当然ながら、検出される投影データに影響を与える。具体的には、変動期間Aに検出されるX線減衰量は、静止期間に検出されるX線減衰量に比して低下しがちとなる。
したがって、呼吸運動中に行ったCT撮影により得られた投影データに基づいて生成されたサイノグラム内には、X線減衰量が低下(輝度が低下)している部分が周期的に出現する。そのX線減衰量の低下部分が、変動期間Aに相当する。かかる変動期間Aにおける被検体の動きの影響が残存している投影データに基づいて断層画像を生成した場合、当該断層画像にモーションアーチファクトと呼ばれる虚像が生じる。
そこで、従来から、被検体の呼吸を検出し、その検出結果を利用して、体動と同期してCT撮影を実行する技術が知られている。しかし、こうした従来の技術では、呼吸運動を検出するために専用の呼吸センサを用いていた。呼吸センサの利用は、コストの増加という問題だけでなく、当該呼吸センサを被検体に着脱するために余計な手間がかかるという問題も招いていた。また、被検体に装着された呼吸センサが、断層画像に描出されてしまい、結果として診断の信頼性低下を招く場合もあった。
そこで、本実施形態では、専用の呼吸センサを用いることなく、CT撮影で得られる検出結果に基づいて呼吸の特性を算出している。この体動特性算出の手順を、以下に詳説する。
既述したとおり、CT撮影では、図3に図示するような投影データが、規定回転角度ごとに収集される。体動特性算出部46は、この規定回転角度ごとに収集される投影データから、呼吸運動に起因するデータ変動を抽出し、当該抽出結果に基づいて呼吸運動の周期などを算出する。呼吸運動に起因するデータ変動は、例えば次の手順で抽出される。
図3に示すとおり、X線検出器60には、複数のX線検出素子61−1,61−2,・・・,61−Nが設けられており、各X線検出素子61−1,61−2,・・・,61−NごとにX線強度が検出される。投影データは、このX線強度を、X線減衰量に変換したデータである。したがって、1回の投影データには、X線検出素子の個数であるN個のX線減衰量が含まれていることになる。
呼吸運動に起因するデータ変動を抽出する場合、体動特性算出部46(図1)は、規定回転角度ごとに、このN個のX線減衰量の平均値Raveを算出する。
図6は、X線減衰量の平均値Raveの算出を説明するための図であり、図6(a)は算出されたX線減衰量の平均値Raveを示すグラフである。この図6(a)において、横軸は検出時間を、縦軸は、X線減衰量平均値Raveを示している。
図6(a)に図示するとおり、通常、X線減衰量の平均値Raveは、略正弦波状に変動しつつ、周期的に下向きのピークが発生する。この正弦波状の変動は、測定ユニット(図1のX線発生器52およびX線検出器60)の回転に起因して生じる。また、周期的に発生している下向きのピークは、呼吸運動に起因して生じる。したがって、この下向きのピークを抽出すれば、呼吸運動に起因するデータ変動を抽出することができる。ただし、測定ユニットの回転に起因するデータ変動が混在している状態では、この呼吸運動に起因するデータ変動のみを抽出することは困難である。
そこで、体動特性算出部46(図1)は、X線減衰量の平均値Raveの近似値から、測定ユニットの回転に起因するデータ変動を除去または低減する。具体的には、体動特性算出部46は、減衰量平均値Raveの近似曲線を算出し、当該近似曲線と減衰量平均値Raveとの差分を算出する。なお、近似曲線の算出には、例えば、メディアン近似法や、移動平均法など、公知の従来技術を用いることができる。
図6(b)は、算出された近似曲線の一例を示す図である。また、図6(c)は、算出された差分値を示す図である。この図(c)から明らかなとおり、減衰量平均値Raveと近似曲線との差分をとることで、測定ユニットに起因するデータ変動、すなわち、略正弦波状の変動が大幅に低減されたデータが得られる。
体動特性算出部46(図1)は、この差分データが得られば、当該差分データを所定の閾値で二値化するなどして、X線減衰量の平均値Raveに発生する下向きピークの発生周期や、ピーク幅などを算出する。そして、得られたピークの発生周期を呼吸周期T、ピーク幅を変動期間Uとして、記憶装置34(図1)に一時記憶する。
ここで、以上の説明から明らかなとおり、本実施形態によれば、CT撮影で得られる投影データから、呼吸運動の周期などを取得することができる。換言すれば、呼吸運動の周期などを検出するために専用のセンサを設ける必要がない。その結果、呼吸センサに要するコストを低減することができ、また、呼吸センサの取り扱いに関する手間を削減することができる。さらに、呼吸センサが断層画像に描出されることによる診断の信頼性低下を防止できる。また、この体動特性の算出は、断層画像の形成に必須なCT撮影で得られるデータに基づいて行われている。換言すれば、本実施形態によれば、体動特性を算出するために別途、余分なX線照射を行う必要がない。その結果、被曝による悪影響や、処理時間の増加などを防止することができる。
なお、上記説明では、X線減衰量の平均値Raveに基づいて、体動特性を算出している。しかし、X線検出結果の変動傾向を示すパラメータであれば、他のパラメータ、例えば、X線減衰量の積算値や、X線強度の積算値または平均値などに基づいて体動特性を算出してもよい。また、次の式1で算出されるX線減衰量Rの重心位置Mに基づいて体動特性を算出するようにしてもよい。なお、式1において、RCHは、素子番号CHで検出されたX線減衰量である。また、上記説明では、呼吸運動の場合を例に挙げて説明しているが、周期的に生じる体動であれば、他の体動、例えば、心臓の拍動運動の特性検出に応用してもよい。
Figure 0004486144
次に、本実施形態で行う呼吸同期撮影について説明する。なお、既に図1に示した部分(構成)については、以下の説明においても図1の符号を利用する。既述したとおり、CT撮影の最中に、呼吸に起因して被検体位置が変動すると、断層画像にアーチファクトが発生する。かかる問題を避けるために、被検体がほぼ静止している期間中にCT撮影を行うべく、CT撮影と呼吸運動とを同期させることが提案されている。かかる技術は、1回のCT撮影、すなわち、測定ユニットの180度回転に要する時間が、被検体の静止時間より十分に短い場合には有効である。しかし、かかる高速でのCT撮影を可能とするためには、高性能、かつ、高コストの駆動機構等を設ける必要があり、X線CT装置のコスト増加を招く。一方で、1回のCT撮影に要する時間が、被検体の静止時間よりも長くなる場合には、かかる技術は採用できないという問題がある。
本実施形態は、こうした問題を解決するために、一つの撮影部位について、体動の位相をずらしてのCT撮影を複数回実行する。そして、複数回のCT撮影により得られるデータに基づいて、体動の影響を除去または低減した断層画像を生成している。より具体的には、次の手順で断層画像を取得している。なお、以下では、説明の都合上、呼吸周期をTとした場合に変動期間がT/2より小さい場合を例に挙げて説明する。
断層画像を生成するために、動作制御部44は、回転機構66や測定ユニットなどを駆動して、1回目のCT撮影を実行させる。すなわち、測定ユニットを被検体に対して回転させつつX線の照射および検出を実行させる。1回目のCT撮影が実行されれば、既述したとおり、体動特性算出部46は、このCT撮影で得られる投影データに基づいて、呼吸の周期Tや変動期間Uを算出する。また、サイノグラム生成部47は、このとき得られる投影データを回転角度の順に並べて、第一サイノグラムを生成する。
図7は、本実施形態において形成されるサイノグラムを説明するため図であり、図7の上側は、1回目のCT撮影で得られる第一サイノグラム70aのイメージ図である。
1回目のCT撮影が完了すれば、続いて、動作制御部44は、回転機構66や測定ユニットなどを駆動して、2回目のCT撮影を実行させる。この2回目のCT撮影は、1回目のCT撮影結果から算出された体動特性に基づいて、その開始タイミングが制御される。具体的には、2回目のCT撮影は、1回目のCT撮影に比して、測定ユニットの回転に対する呼吸の位相が反転するようにタイミング制御される。すなわち、2回目のCT撮影で得られる投影データから生成される第二サイノグラム70bが、図7の下側に図示するように、第一サイノグラム70aに比して、呼吸のタイミングが半周期(T/2)分だけずれるようにタイミング制御して2回目のCT撮影を実行する。
ここで、本実施形態では、1回のCT撮影のたびに、測定ユニットの回転方向を反転させている。すなわち、1回目のCT撮影では、0度から180度まで時計周りに回転させた場合、2回目のCT撮影では180度から0度まで反時計周りに回転させる。この場合、第一サイノグラム70aにおける時間の流れは、図7において矢印Xで示すとおりであり、回転角度の増加方向と検出時間の経過方向は同じである。一方、2回目のCT撮影では、検出時間が経過するにつれ回転角度が減少していく。したがって、回転角度の順に並べた第二サイノグラム70bにおける検出時間の経過方向は、矢印Yで示すとおり、回転角度の増加方向とは逆方向になる。2回目のCT撮影を行う場合は、この経過時間と回転角度との関係を考慮して、タイミング制御する必要がある。
図8および図9は、本実施形態におけるCT撮影のタイミング制御を説明するための図である。図8の上側のグラフは測定ユニットの回転速度を、下側のグラフは、測定ユニットの回転角度をそれぞれ示している。また、図8において、太い縦線は、呼吸タイミングを示している。この図8に図示するように、1回目のCT測定を、呼吸開始タイミングからT/2経過後に開始したとする。この場合、2回目のCT測定は、その終了時刻、すなわち、回転角度が0に到達する時刻が、呼吸開始タイミングとなるように、駆動制御される必要がある。
なお、本実施形態では、1回のCT撮影のたびに測定ユニットの回転方向を反転させているが、図9に図示するように、各CT撮影のたびに初期位置に戻るステップSaを追加して、CT撮影時の回転方向を常に同一方向とするようにしてもよい。
サイノグラム補正部48は、この二回のCT撮影により得られるサイノグラム70a,70bに基づいて、呼吸運動に起因するデータ変動を除去、または、低減した補正済サイノグラムを生成する。この補正済サイノグラムの生成方法としては、例えば、二つのサイノグラム70a,70bのうち、一方のサイノグラムにおける変動期間のデータを、他方のサイノグラムで補填することが考えられる。具体的に図7を用いて説明すると、第一サイノグラム70aのうち変動期間に相当する区間b,fデータを、第二サイノグラムの区間b,fのデータに置換したものを補正済サイノグラムとして算出するようにしてもよい。なお、このとき、1回目および2回目のいずれにおいても、被検体が静止している区間については、二つのサイノグラム70a,70bで平均化することが望ましい。すなわち、図7において、区間a,c,e,gについては、第一サイノグラム70aと第二サイノグラム70bとの平均値を用いることが望ましい。このように平均値を用いることでノイズの影響を低減でき、より好適な断層画像を得ることができる。
なお、各サイノグラム70a,70bにおける変動期間(区間b,d,f)は、体動特性算出部46で算出された体動特性から算出してもよいが、1回目および2回目のCT撮影で得られた投影データから算出することが望ましい。
図10は、1回目および2回目のCT撮影の投影データから得られる変動期間を説明するための図である。1回目のCT撮影でのX線減衰量平均値Rave(図10(a))、および、2回目のCT撮影でのX線減衰量平均値Rave(図10(b))を、それぞれ算出する。続いて、この二つのX線減衰量平均値の差分を取る。1回目のCT撮影と、2回目のCT撮影は、呼吸の位相以外の条件、例えば、撮影部位や照射するX線の強度などは、全て同じであると仮定する。したがって、X線減衰量平均値の差分値は、図10(c)に図示するように、呼吸に起因するデータ変動部分のみが残存したデータとなる。プロセッサ30は、この得られた差分データと予め規定された閾値L1,L2とを比較するなどして、変動期間(区間b,d,f)を特定すればよい。このように、1回目および2回目のCT撮影で得られた投影データから変動期間を特定することにより、1回目のCT撮影と2回目のCT撮影とで呼吸周期や、変動時間が変動したとしても、正確に変動期間を特定することができる。
また、補正済サイノグラムの他の生成方法として、第一サイノグラム70aと第二サイノグラム70bとを平均化したデータを補正済サイノグラムとして算出してもよい。かかる方法の場合、呼吸運動に起因するデータ変動を完全に除去することはできないが、半減させることはできる。その結果、呼吸運動の影響を低減でき、従来に比して、好適な断層画像を得ることができる。
補正済サイノグラムが生成できれば、断層画像生成部49は、当該補正済サイノグラムに基づいて断層画像を生成する。このとき、補正済サイノグラムからは、呼吸に起因するデータ変動が除去または低減されている。したがって、当該補正済サイノグラムに基づけば、モーションアーチファクトの少ない好適な断層画像を得ることができる。
さらに、本実施形態においては、通常周回数として設定された2回のCT撮影により得られたサイノグラムに基づいて形成される補正済サイノグラム内において、呼吸に伴うデータ変動成分が同一角度上に重なって残る場合にCT撮影を追加する。そして、追加により得られたサイノグラムを用いて補正済サイノグラムをさらに補正する。
図11は、本実施形態における断層画像の形成処理を説明するためのフローチャートである。まず、先に説明したように、通常周回数として設定された2回のCT撮影を行い(S1101)、2回のCT撮影により得られたサイノグラムに基づいてサイノグラムを補正する(S1102)。1回目と2回目のCT撮影では、呼吸に起因するデータ変動の周期が互いにずれるように制御されているため、通常は2回のCT撮影により呼吸に起因するデータ変動が除去される。そのため、S1103のステップにおいて、呼吸に起因するデータ変動が無いと判断され、2回のCT撮影により得られた補正済サイノグラムに基づいて断層画像が形成される(S1105)。
ところが、被検体の呼吸の周期が常に一定とは限らないため、例えば、通常周回数として設定された2回のCT撮影の間に、被検体の呼吸の周期がずれてしまう場合がある。そして、被検体の呼吸の周期のずれ具合によっては、2回のCT撮影において呼吸に起因するデータ変動の周期が互いにずれるように制御されているにも関わらず、呼吸に伴うデータ変動成分が同一角度上に重なってしまう場合がある。
例えば、図7において、第二サイノグラム70b内の区間dの変動期間(呼吸に起因する変動期間)が、被検体の呼吸周期の変動に伴って、区間bの位置にずれてしまったとすると、区間bの角度において、第一サイノグラム70aの変動期間と第二サイノグラム70bの変動期間が重なってしまい、変動期間を除去しきれない。
そこで、本実施形態では、図11のフローチャートに示すように、データ変動成分が同一角度上に重なって残る場合に、S1103のステップにおいて、呼吸に起因するデータ変動が有りと判断され、追加の1回のCT撮影が実行される(S1104)。この追加のCT撮影においては、通常周回数の2回のCT撮影で変動期間が重なってしまった角度から変動期間がずれるように、追加CT撮影の開始タイミングなどが制御される。そして、追加のCT撮影により得られたサイノグラムを利用してサイノグラムを補正する(S1102)。
例えば、図7において、区間bの角度で第一サイノグラム70aの変動期間と第二サイノグラム70bの変動期間が重なっていた場合には、追加のCT撮影により得られた追加サイノグラムを用いて区間bが補填される。なお、変動期間以外のデータに関して、通常周回数の2回のCT撮影により得られたサイノグラムと追加サイノグラムを平均化してもよい。これにより、例えば、画像SN比がさらに向上することが期待される。
こうして、追加のCT撮影により、呼吸に起因するデータ変動が除去されると、図11のフローチャートにおいて、呼吸に起因するデータ変動が無いと判断され(S1103)、2回のCT撮影と追加のCT撮影により得られた補正済サイノグラムに基づいて断層画像が形成される(S1105)。なお、追加の一回のCT撮影により、呼吸に起因するデータ変動が除去されない場合には、さらに、S1104のステップにおいて追加のCT撮影を実行するようにしてもよい。
図1に戻り、一つの撮影部位について、断層画像生成に必要な回数分のCT撮影が完了すれば、動作制御部44は、スライド機構を駆動して、回転軸方向に被検体を移動させる。そして、新たな撮影部位に対して、上記と同様の手順で、呼吸同期撮影を実行する。すなわち、1回目のCT撮影を実行し、このとき得られる投影データに基づいて体動特性算出、および、サイノグラム生成を行う。その後、算出された体動特性に基づいてタイミング制御しながら2回目のCT撮影をして第二サイノグラムを生成し、必要に応じて追加のサイノグラムを生成する。つまり、本実施形態によれば、撮影部位が更新されるたびに、新たに、体動特性が算出される。その結果、時間の結果とともに、呼吸周期などの体動特性が変化しても、当該変化に追従することができる。
以上の説明から明らかなとおり、本実施形態では、画像形成処理の過程において体動の影響を低減しているため、より信頼性の高い診断が可能となる。なお、上記説明では、説明を簡単にするために、変動期間Uと呼吸周期Tとの関係を、U<T/2と仮定しているが、U≧T/2の場合にも本実施形態は応用できる。U≧T/2の場合には、互いに呼吸の位相をずらしながら通常周回数として3回以上のCT撮影を実行すればよい。そして、得られた3つ以上のサイノグラムに基づいて、呼吸に起因するデータ変動を、除去または低減した補正済サイノグラムを生成すればよい。なお、3回目のCT撮影を実行する場合には、2回目のCT撮影で得られた投影データに基づいて体動特性を再算出し、この再算出された体動特性に基づいて、3回目のCT撮影の開始タイミングを制御する。以降のCT撮影も同様に、N回目のCT撮影で得られた投影データに基づいて体動特性を再算出し、この再算出された体動特性に基づいてN+1回目のCT撮影の開始タイミングを制御する。換言すれば、一つの撮影部位に対して行う2回目以降のCT撮影の開始タイミングは、その直前に行ったCT撮影で得られた投影データに基づいて算出された体動特性に基づいて制御する。これにより、時間の経過とともに呼吸周期などが変動しても、常に、正確な呼吸周期などを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
X線画像形成装置の代表例であるX線CT装置の機能ブロック図である。 測定部の斜視図である。 CT撮影の基本原理を説明するための図である。 サイノグラムのイメージ図である。 呼吸に伴う被検体胸部の体表の動きを示す図である。 X線減衰量の平均値を示すグラフである。 本実施形態において形成されるサイノグラムを説明するため図である。 本実施形態におけるCT撮影のタイミング制御を説明するための図である。 本実施形態におけるCT撮影のタイミング制御を説明するための図である。 CT撮影の投影データから得られる変動期間を説明するための図である。 本実施形態における画像形成処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 測定部、12 演算制御部、16 本体、18 ガントリ、20 操作パネル、24 容器、26 アーム、30 プロセッサ、32 表示器、34 記憶装置、36 キーボード、38 マウス、40 プリンタ、42 通信部、44 動作制御部、46 体動特性算出部、47 サイノグラム生成部、48 サイノグラム補正部、49 断層画像生成部、52 X線発生器、54 コリメータ、56 X線ビーム、58 有効視野、60 X線検出器、61 X線検出素子、62 変位機構、66 ガントリ回転機構、68 スライド機構、70 サイノグラム、100 被検体。

Claims (8)

  1. 被検体を周回するように被検体に対してX線を照射して検出することにより、周回内の各角度ごとに検出データを得るX線測定部と、
    各周回ごとに収集される複数の検出データを角度順に並べた周回データに含まれる被検体の周期的な体動に関する体動周期成分に基づいて体動周期データを得る体動測定部と、
    体動周期データに基づいて、各周回ごとに得られる周回データに含まれる体動周期成分の周期が複数の周回のうちに互いにずれるように、前記X線測定部によるX線の周回を制御する周回制御部と、
    複数の周回に亘って収集された複数の検出データに基づいて体動周期成分を補正しつつ被検体の画像データを形成する画像形成部と、
    を有し、
    前記周回制御部は、予め設定された通常周回数により得られた周回データ内において互いに重なる体動周期成分が残る場合にX線の周回を追加するように制御する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  2. 請求項1に記載のX線画像形成装置において、
    前記検出データは、X線の投影データであり、
    前記周回データは、各周回内における周回の角度とX線の投影データとを対応付けたサイノグラムである、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  3. 請求項2に記載のX線画像形成装置において、
    前記体動測定部は、前記サイノグラムから前記体動周期成分を抽出する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  4. 請求項3に記載のX線画像形成装置において、
    前記周回制御部は、各周回ごとに得られるサイノグラム内に現れる体動周期成分の周期が複数の周回のうちに互いにずれるように前記X線測定部によるX線の周回を制御する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  5. 請求項4に記載のX線画像形成装置において、
    前記周回制御部は、体動周期データから算出される体動の周期に基づいてX線の周回の開始タイミングを決定する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  6. 請求項5に記載のX線画像形成装置において、
    前記周回制御部は、前記通常周回数により得られたサイノグラム内において同一角度上に重なる体動周期成分が残る場合に、X線の周回を追加して得られるサイノグラム内において当該角度上から体動周期成分がずれるように制御する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  7. 請求項3から6のいずれか1項に記載のX線画像形成装置において、
    前記画像形成部は、1つの周回のサイノグラム内において体動周期成分が現れる角度の投影データを他の周回のサイノグラム内における当該角度に対応した投影データを用いて補正しつつ、複数の周回により得られたサイノグラムに基づいて被検体の画像データを形成する、
    ことを特徴とするX線画像形成装置。
  8. 被検体を周回するように被検体に対してX線を照射して検出することにより、周回内の各角度ごとに検出データを得るX線測定部を制御するためのプログラムであって、
    各周回ごとに収集される複数の検出データを角度順に並べた周回データに含まれる被検体の周期的な体動に関する体動周期成分に基づいて、体動周期データを得る体動測定機能と、
    体動周期データに基づいて、各周回ごとに得られる周回データに含まれる体動周期成分の周期が複数の周回のうちに互いにずれるように、且つ、予め設定された通常周回数により得られた周回データ内において互いに重なる体動周期成分が残る場合にX線の周回を追加するように、前記X線測定部によるX線の周回を制御する周回制御機能と、
    複数の周回に亘って収集された複数の検出データに基づいて、体動周期成分を補正しつつ被検体の画像データを形成する画像形成機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
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