以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における作業車両管理システムの概念図、図2は本発明の実施の形態における作業車両の側面図、図3は本発明の実施の形態における作業車両の平面図である。
図2及び3において、30は作業車両としてのフォークリフトであり、昇降するフォーク31、車輪32、インストルメントパネル33、ハンドル34、荷役レバー35、座席36等を備える。なお、前記作業車両は、工場、倉庫等の構内において部品、製品、荷物等の積み降ろし、搬送等を行う車両であれば、搬送車、牽引車等いかなる種類の車両であってもよいが、本実施の形態においては、フォークリフト30であるものとして説明する。また、該フォークリフト30は、ガソリンエンジン等の内燃機関を駆動源とする、いわゆる、エンジン車であってもよいが、ここでは、搭載した二次電池、すなわち、バッテリから供給される電流によって駆動される電動モータを駆動源とする、いわゆる、バッテリ車であるものとして説明する。
そして、前記フォークリフト30を運転する運転者、すなわち、オペレータは、座席36に搭乗して、ハンドル34、荷役レバー35、図示されないアクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル、各種スイッチ等を操作して、フォーク31の昇降、フォークリフト30の前進及び後退、右折及び左折等の動作を行わせる。なお、前記荷役レバー35は、通常、複数である。これにより、工場、倉庫等の構内において部品、製品、荷物等の積み降ろし、搬送等を行うことができる。
また、前記フォークリフト30は、図1に示されるような管理装置10を搭載している。該管理装置10は、一種のコンピュータであり、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ等の記憶手段等を備える制御部11、現在時刻を計測して前記制御部11に送信する計時部としてのRTC(リアルタイムクロック:Real Time Clock)12、データを一時記憶するための一時記憶部13a、及び、車両情報と危険情報とを記憶する車両&危険情報記憶部13bを含む記憶手段としてのメモリ13、前記インストルメントパネル33に配設されたCRT、液晶表示パネル、LED(Light Emitting Diode)表示パネル等から成る表示部14、入力キー、外部入力装置との接続機能を備え、初期設定を前記制御部11に入力するための入力装置18、ネットワーク21と通信を行うための通信装置、外部記憶装置等の外部装置16aに接続される通信回路16、並びに、各種測定装置等からの信号を受信するインターフェイス17を有する。
そして、該インターフェイス17には、フォーク31が受ける荷重を測定する荷重測定装置17a、フォークリフト30の車速を測定する車速測定装置17b、荷役レバー35の操作状況を測定する荷役レバー操作測定装置17c、フォーク31の高さを測定する揚高測定装置17d、及び、GPS(Global Positioning System)センサの機能又は無線LAN(Local Area Network)測位機能を備え、フォークリフト30の位置を測定する位置測定装置17eが接続されている。
さらに、前記インターフェイス17には、対象物26が備えるRFID(Radio Frequency Identification)タグ26aと通信を行うRFIDリーダライタ25が接続されている。ここで、前記対象物26は、工場、倉庫等の構内に配設されている各種装置、備品、荷物等の物品、危険箇所及び前記構内における作業者等の人物であり、フォークリフト30と接触する可能性又は転落する可能性を有するもの又は場所である。そして、前記対象物26が物品である場合、RFIDタグ26aは前記対象物26にあらかじめ取り付けられ、また、前記対象物26が人物である場合、RFIDタグ26aは、例えば、IDカードに埋め込まれた形態で前記対象物26に携帯される。さらに、前記RFIDタグ26aは、他の作業車両に取り付けることもできるし、構内における重要場所としての特定通路、出入口の近く、積み込みヤードの段差、プラットホームの縁等の危険指定箇所、高価で破損しやすい工作機械等の施設設備に取り付けることもできる。なお、前記RFIDタグ26aは、図示されないアンテナ、送受信部及び記憶部を有し、非接触通信型の携帯型記憶媒体として機能するものである。さらに、対象物26及びRFIDタグ26aの数は、いくつであってもよく、単数であってもよいが、通常は、複数である。
また、前記RFIDリーダライタ25は、アンテナ22を介してRFIDタグ26aと通信を行い、各RFIDタグ26aに付与されたIDに基づいて、各RFIDタグ26aを識別するとともに、各RFIDタグ26aとの距離を測定する機能を備えるものである。前記RFIDリーダライタ25は、例えば、RFIDタグ26aからの信号の戻り時間、信号強度、受信感度の周期変化等に基づいて、RFIDタグ26aとの距離を測定する。なお、他の無線手段、音波、対象物26が人物である場合には赤外線等を利用して距離を測定することもできる。また、RFIDタグ26aが構内の床面等に埋設されている場合には、埋設された位置に基づいて、フォークリフト30の位置を測定することもできる。
そして、前記アンテナ22は、フォークリフト30の周囲における対象物26の存在を検知したい範囲に応じて適宜複数配置してもよい。この場合、前記アンテナ22はフォークリフト30の、例えば、図2及び3に示されるような部位に取り付けられる。なお、図2及び3において、23は、各アンテナ22の通信可能エリアであり、該通信可能エリア23内に存在するRFIDタグ26aと通信を行うことができる。例えば、インストルメントパネル33の近傍に配設されたアンテナ22の通信可能エリア23は、オペレータの搭乗部をカバーするものであり、乗車しているオペレータのRFIDタグ26aと通信を行うのに適している。
ここで、RFIDタグ26aは、一人一人のオペレータを識別するための身分証明証、すなわち、IDカードに埋め込まれて使用されることが望ましい。そして、前記RFIDタグ26aには、前記IDカードを所持するオペレータを識別するための識別情報であるオペIDが記憶されており、フォークリフト30を運転して作業を行う工場、倉庫等の構内にオペレータが入退出する際には、前記構内の出入口等に配設された入退出管理システムのRFIDリーダライタと前記RFIDタグ26aとの間で通信を行うことによって、一人一人のオペレータの入退出を把握することができる。また、前記オペIDに基づいて、オペレータ毎の業務状況を示す日報を作成することもできる。さらに、前記IDカードをフォークリフト30の電子カードキーとして使用することもできる。すなわち、管理装置10のRFIDリーダライタ25がIDカードに埋め込まれたRFIDタグ26aと通信を行ってオペIDを取得しない限りは、フォークリフト30の運転用キーをオンにしても、フォークリフト30が作動しないようにすることもできる。
また、例えば、座席36の後方に配設されたアンテナ22の通信可能エリア23は、フォークリフト30の後方をカバーするものであり、該フォークリフト30の後方に接近した対象物26を検出することができる。なお、フォークリフト30の周囲に接近した対象物26をすべて検出する場合には、図3に示されるように、フォークリフト30の周面の適当な部位に複数のアンテナ22を配設することができる。これにより、通信可能エリア23の総和がフォークリフト30の周囲を漏れなくカバーし、該フォークリフト30の周囲に接近した対象物26をすべて検出することができる。なお、アンテナ22の数、取り付ける部位等は、各アンテナ22の通信可能エリア23の広さによって適宜変更することができる。さらに、1つのアンテナ22の通信可能エリア23が十分に広い場合には、前記アンテナ22を、例えば、座席36の上方のヘッドガードに配設することによって、通信可能エリア23がフォークリフト30の周囲を漏れなくカバーするようにしてもよい。
なお、前記管理装置10は、独立して構成されたものであってもよいし、他の制御装置等と一体的に構成されたものであってもよい。例えば、前記管理装置10は、フォークリフト30の動作を制御するためのECU(Electronic Control Unit)、インストルメントパネル33の表示を制御したり、各種のセンサからの信号を処理したりするマイクロコンピュータ等の制御装置と一体的に構成されたものであってもよいし、該制御装置内にその一部として組み込まれたものであってもよい。
ここで、前記ネットワーク21は、例えば、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモが提供するモバイルデータ通信サービスとしてのDoPa(R)のネットワークであるが、データ通信を行うことができるネットワークであれば、有線又は無線の公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット、携帯電話網、イントラネット等のいかなるものであってもよく、また、これらを組み合わせたネットワークであってもよい。
そして、20は前記ネットワーク21に接続された管理サーバであり、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備える一種のコンピュータである。なお、前記管理サーバ20は、単一のコンピュータであってもよいし、複数のコンピュータが有機的に結合された、いわゆる、分散型サーバであってもよい。そして、前記管理サーバ20は、管理装置10から受信した情報を記憶手段に格納して蓄積するようになっている。
本実施の形態において、管理装置10は、機能の観点から、フォークリフト30から情報を取得する情報取得部、前記情報の解析処理を行う解析処理部、前記解析処理の結果を格納する一時記憶部、及び、該一時記憶部に格納された前記解析処理の結果を送信時刻に管理サーバ20に送信する通信部を備える。この場合、前記解析処理によって接触事故の危険度が算出され、算出された危険度の記録は解析処理の結果に含まれる。これにより、前記一時記憶部に格納された解析処理の結果が管理サーバ20に記録される。ここで、前記インターフェイス17、荷重測定装置17a、車速測定装置17b、荷役レバー操作測定装置17c、揚高測定装置17d、位置測定装置17e、RFIDリーダライタ25等は情報取得部に該当し、制御部11は解析処理部に該当し、メモリ13は一時記憶部に該当し、通信回路16及び外部装置16aは通信部に該当する。なお、前記一時記憶部に格納された統計処理の結果は、前記通信部によって送信することなく、外部記憶手段を介して管理サーバ20に転送することもできる。この場合、前記一時記憶部に格納された統計処理の結果を外部記憶手段としての取り外し可能な外部メモリに記憶させ、該外部メモリを管理サーバ20に取り付けることによって該管理サーバ20に転送する。なお、前記外部メモリは、例えば、コンパクトフラッシュ(R)等のメモリカードであるが、磁気ディスク、磁気テープ、CD−R、DVD−ROM、MO、棒状メモリ等、取り外し可能なものであれば、いかなる形態のものであってもよい。また、前記外部メモリに代えて、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等のように記憶手段を備える移動可能なコンピュータを使用して統計処理の結果を転送することもできる。
そして、前記管理装置10は、フォークリフト30の操作情報、状態情報等の各種情報を取得し、取得した情報について必要に応じて演算を行って指標化する。演算によって、例えば、負荷稼働時間等のように複数の条件によって生成される情報を得ることができる。取得した情報を累計する前に演算を行うので、蓄積された情報の後処理を行っても、複数の条件によって生成される情報を得ることができる。
また、前記管理装置10は、取得したフォークリフト30周辺に存在する対象物26のID及びフォークリフト30から前記対象物26までの距離に基づいて危険度を算出する。なお、該危険度は、その他の車両状態情報、例えば、車速、荷重又は揚高に応じて重み付けされる。また、前記危険度の重み付けは、対象物26の属性に基づいて変化させることもできる。さらに、前記管理装置10は、取得した情報又は演算によって得られた情報を閾(しきい)値別に区分して累計する。すなわち、統計処理を行って、頻度情報化を行うようになっている。この場合、あらかじめ値に応じて複数の段階が区分されており、前記情報をその値に応じて該当する段階に当て嵌(は)め、該段階の発生頻度をインクリメントするようになっている。なお、段階の数は情報の種類毎に定められ、また、段階毎に区分する値、すなわち、閾値も情報の種類毎に設定されている。そして、サンプリングされた情報又は該情報の演算によって得られた情報を閾値別に区分し、該当する段階の累計値をインクリメントする。これにより、各段階に相当する情報がどの程度の頻度で出現するかを示すように、頻度情報化が行われる。これにより、記憶領域及び通信量を削減することができ、記憶容量の小さな車載器、通信速度の低い通信媒体、又は、記憶容量の小さな外部記憶装置を使用することができる。
なお、前記閾値は、対応する情報の最大値を設定し、該最大値を段階の数に応じて等分することによって設定される。各情報毎に閾値をあらかじめ設定すると、多数の閾値をメモリ13に格納しておく必要があり、該メモリ13の記憶容量を圧迫してしまう。また、前記情報を通信する際のフォームにも閾値を含める必要があり、通信するデータ量が増加してしまう。さらに、前記閾値をフォークリフト30のすべての機種について共通に設定すると、荷重等のように機種毎に値が大きく異なる情報について対応することができなくなってしまう。このような問題を解消するために、本実施の形態において、前記閾値は、対応する情報の最大値を設定し、該最大値を段階の数に応じて等分することによって設定される。
また、前記管理装置10は、累計された情報及び閾値別に区分して累計された情報を、集計区分毎に累計することができる。ここで、該集計区分毎の累計とは、例えば、フォークリフト30を運転するオペレータ毎の累計である。なお、管理サーバ20は事業所毎に累計することもできる。通常、フォークリフト30は、工場、倉庫等において作業を行う不特定多数のオペレータによって運転されるので、情報をオペレータ毎に累計することが望ましい。なお、オペレータの把握は、あらかじめ各オペレータに付与されたオペIDによって行われ、該オペIDは、オペレータがフォークリフト30を運転する際にインストルメントパネル33を操作して入力したり、IDカードを読み込ませたりすることによって取得される。
そして、前記管理装置10は、前記オペレータ毎に累計した情報の記憶領域を、区間時間毎に動的に作成するようになっている。各フォークリフト30を運転する可能性のあるオペレータの人数が多いので、すべてのオペレータに対応した記憶領域をあらかじめ設定するようにすると、膨大な記憶領域が必要となる。そのため、本実施の形態においては、該記憶領域は、各オペレータに付与されたオペIDを取得する毎に設定されるようになっている。また、前記管理装置10は、情報をあらかじめ設定された所定長さの時間毎にメモリ13に格納するようになっている。そして、前記所定長さの時間の区間を区間時間と称する。
ところで、情報を前記区間時間で区切るようにすると、フォーク31に荷を積んだまま、すなわち、負荷を受けた状態で、区間時間の境界である区切り時刻を跨(また)ぐような場合に、どちらの区間時間の情報として処理すべきかが問題となる。そこで、前記管理装置10では、区間時間で途切れることがない情報については、どの区間時間の情報として処理するかがあらかじめ設定されている。例えば、荷役回数は、荷物を降ろした区間時間の情報として処理されるようになっている。
そして、前記管理装置10は、所定の送信時刻になるとメモリ13に格納した情報を、ネットワーク21を介して、管理サーバ20に送信する。前記送信時刻は、フォークリフト30が稼働しておらず、かつ、ネットワーク21に接続可能な場所に駐車している時間帯に設定されることが望ましく、例えば、深夜零時前後に設定される。なお、前記通信時刻に送信不能である場合には、次のキーオン時、すなわち、次にフォークリフト30が稼働を開始する時に再度送信を試みるようになっている。これは、送信不能である場合には、フォークリフト30がネットワーク21に接続不能な場所、例えば、壁等によって電波が遮られる場所等に駐車している可能性が高いので、同じ場所で何回も送信を試みることは無意味であると考えられるからである。なお、前記メモリ13の記憶容量は、1回の送信で送信するデータ量の2倍以上のデータ量の情報を格納することができる大きさとなっている。これにより、1日分の情報が送信又は回収されない場合であっても、次の日の作業中に前記1日分の情報を送信することができる。
これにより、フォークリフト30に搭載された管理装置10は、通信するデータ量を少なくし、汎(はん)用の通信インフラストラクチャを利用して管理サーバ20と通信を行うことができる。この場合、通信するデータ量が少ないので、通信費用を低減することができる。さらに、メモリ13に格納する情報のデータ量を少なくすることができるので、メモリ13の記憶容量を低減することができ、管理装置10のコストを低減することができる。
また、管理サーバ20は、管理装置10から受信した情報を収集して、オペID毎に集計し、オペレータ毎の情報として整理し、表示することができるようにする。さらに、前記情報を対象物26毎の情報としても整理し、表示することができるようにする。これにより、接触事故の要因となり得る対象物26を把握することができる。
次に、前記構成の作業車両管理システムの動作について説明する。まず、メモリ13にフォークリフト30の情報を格納する動作について説明する。
図4は本発明の実施の形態における管理装置が取得する情報の例を示す図、図5は本発明の実施の形態における危険度を区分するための二次元マップの例を示す図、図6は本発明の実施の形態におけるメモリに格納される情報の例を示す図、図7は本発明の実施の形態におけるメモリに情報を格納する動作を示す第1のフローチャート、図8は本発明の実施の形態におけるメモリに情報を格納する動作を示す第2のフローチャートである。
まず、管理装置10は、各種センサ等から、図4に示されるような各種情報を取得する。すなわち、各種情報をサンプリングする。例えば、オペレータによるフォークリフト30の操作を示す操作情報、フォークリフト30の作動状態を示す状態情報、フォーク31が受ける荷重を示す荷重情報、フォークリフト30の各部における異常及び警告を示すエラー情報、フォークリフト30を運転するオペレータのIDとしてのオペID、フォークリフト30周辺の対象物26が人物である場合の該人物のIDとしての周囲人ID、及び、フォークリフト30周辺の対象物26が物品である場合の該物品のIDとしての周囲設備ID、対象物26が場所である場合にはエリアIDを取得する。
ここで、該エリアIDは、位置測定装置17eによって取得した位置座標情報から求めてもよいが、例えば、工場、倉庫等の壁、柱、通路等の各所にその位置を示すID情報を発信するRFIDタグ26aを埋め込んだり、貼(は)り付けたりして配設し、フォークリフト30が前記RFIDタグ26aの近傍を通過する際に該RFIDタグ26aからRFIDリーダライタ25が受信した信号に基づいて、取得することができる。もちろん、この場合、位置測定装置17eは不要となる。なお、前記エリアIDは、厳密な位置を示すものでなくてもよく、例えば、工場、倉庫等の内部において、フォークリフト30が位置する危険場所、すなわち、出入口、プラットフォームの縁等を判別することができる程度のものであってもよい。
また、前記操作情報は、オペレータが荷役レバー35、アクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル、各種スイッチ等を操作したか否かを示す情報であり、キーSW(スイッチ)、舵(だ)角としてのハンドル角度、リフトレバー操作、チルトレバー操作、リーチレバー操作、ATT操作等を含むものである。さらに、前記状態情報は、フォークリフト30の車速、走行距離、バッテリの端子電圧等の情報である。なお、前記荷重情報は、一種の状態情報であるが、ここでは、状態情報と区別して処理されるものとする。前記荷重情報は、フォーク31が受ける荷重を直接測定するロードセル、フォーク31を昇降させるための油圧シリンダ装置内の油圧を測定する油圧検出器等を備える荷重測定装置17aによって取得することができる。
さらに、前記エラー情報は、フォークリフト30が自己診断することによって取得する情報であり、通常のフォークリフト30が備える自己診断装置によって取得することができ、エラー番号として取得される。そして、前記オペIDは、オペレータがフォークリフト30を運転する際にインストルメントパネル33を操作して入力したり、IDカードを読み込ませたりすることによって取得される。なお、前記オペIDはフォークリフト30のデータ、すなわち、前記エリアID、操作情報、状態情報、荷重情報及びエラー情報の集計上の区切りとなる。
続いて、管理装置10は、取得したオペIDが現区間時間での初めてのオペIDであるか否かを判断する。本実施の形態において、取得された情報は、区間時間毎にメモリ13に格納されて処理される。そして、該メモリ13において情報を格納する記憶領域は、オペIDを取得する毎に設定されるようになっている。これにより、すべてのオペIDに対応した記憶領域をあらかじめ設定しておく必要がない。通常、フォークリフト30は、工場、倉庫等において作業を行う不特定多数のオペレータによって運転される。そのため、すべてのオペIDに対応した記憶領域をあらかじめ設定するようにすると、膨大な記憶領域が必要となる。そのため、本実施の形態においては、情報を格納する記憶領域は、オペIDを取得する毎に設定されるようになっている。
ここで、現区間時間での初めてのオペIDである場合には、該オペIDに対応した記憶領域を設定する、すなわち、オペID別新規記憶領域を確保する。
続いて、管理装置10は、取得した車両情報が閾値以上であるか否かを判断する。ここで、車両情報、すなわち、車両状態情報は危険度を重み付けする情報のことであり、例えば、車速、荷重、揚高等である。そして、前記車両状態情報のいずれかが所定の閾値以上となった場合には、それをトリガーとして周囲IDとしてのエリアID、周囲人ID及周囲設備IDを取得する。この場合、フォークリフト30からエリアID、周囲人ID及周囲設備IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離も併せて取得する。なお、車両状態情報が閾値以上でない場合には、後述されるように、車速情報及び転倒危険度を所定の閾値で分類する。
このように、車両状態情報が閾値以上である場合に周囲IDを取得するようになっているので、例えば、フォークリフト30が停止しており、接近しても危険性がない場合には、周囲IDの取得自体を試みない。一方、車両状態情報が閾値以上である間は、所定の周期で、例えば、1秒毎に周囲IDの取得を試みる。もっとも、常に所定の周期でRFIDタグ26aと通信を行って周囲IDの取得を試みることもできるが、車両状態情報が閾値以上でない場合には危険度をメモリ13に記憶しないようになっているので、RFIDタグ26aと通信を行って周囲IDを取得する意味がない。そのため、消費電力の観点からも、電磁波による人体への影響の観点からも、車両状態情報が閾値以上でない場合には周囲IDの取得自体を試みないことが望ましい。
そして、周囲ID及び対応する距離を取得した後、管理装置10は通信エリア内にIDが存在するか否かを判断する。すなわち、アンテナ22の通信可能エリア23内に周囲ID、すなわち、エリアID、周囲人ID及周囲設備IDに対応するRFIDタグ26aが存在するか否かを判断する。そして、通信可能エリア23内に周囲IDに対応するRFIDタグ26aが存在しない場合には、車速情報及び転倒危険度を所定の閾値で分類する。また、通信可能エリア23内に周囲IDに対応するRFIDタグ26aが存在する場合、管理装置10は、車両状態情報と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出する。より詳細には、車速と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出し、揚高と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出し、荷重と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出し、また、車速及び荷重と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出する。
この場合、管理装置10は、図5に示されるように、あらかじめ作成されて、メモリ13等に記憶されている車両状態情報及び周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離と危険度との関係を示す二次元マップを参照して危険度を算出する。なお、図5は、荷重及び周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離と危険度との関係を示す二次元マップである。図5に示される例においては、危険度を高い順に危険度A、危険度B、危険度C及び危険度なしに区分し、荷重が高く、かつ、周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離が短いほど危険度が高くなるようになっている。なお、図5において、Aは危険度Aの領域を示し、Bは危険度Bの領域を示し、Cは危険度Cの領域を示し、Dは危険度なしの領域を示している。また、Eは周囲IDを取得しない領域を示している。なお、車速、荷重及び周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離の3本の軸から成る三次元マップが使用される。
そして、管理装置10は、算出した危険度、すなわち、各危険度ランクの回数を頻度情報としてメモリ13等の記憶手段に記憶する。これにより、各危険度になった回数、すなわち、制御サイクルタイムの時間を頻度情報化することができる。また、各危険度ランクの回数を記憶する場合には、周囲ID毎に記憶領域を分けて記憶することもできる。この場合、周囲ID毎に分ける記憶領域が大きくなるが、技術的には問題がない。
なお、周囲IDの属性に応じて危険度の重み付けを行うこともできる。例えば、周囲設備IDから該当する物品が重要なものであることが認識された場合には危険度をより高くしたり、エリアIDからプラットホームであることが認識された場合には危険度をより高くしたり、周囲人IDから構内の事情に不慣れな来訪者であることが認識された場合には危険度をより高くしたりすることができる。
続いて、管理装置10は、算出された危険度が危険度Aであるか否かを判断する。そして、危険度Aでない場合には車速情報及び転倒危険度を所定の閾値で分類する。また、危険度Aである場合、管理装置10は該当する周囲IDが初めての周囲人IDであるか否かを判断する。そして、初めての周囲人IDでない場合、管理装置10は周囲人ID毎に危険時間を加算する。また、初めての周囲人IDである場合には、新たな周囲人IDとしてメモリ13等の記憶手段に記憶した後、周囲人ID毎に危険時間を加算する。これにより、高い危険度に曝(さら)されるフォークリフト30周辺の人物を把握することができる。なお、記憶方法は、エラーの記憶方法と類似しており、レコード上は空のコラムを準備しておき、危険度Aで、かつ、同一時間区間内で初めての周囲人IDを新しく記憶し、続いて、その危険時間を累計する。なお、本実施の形態においては、すべての車両状態情報に基づいて算出された危険度について、危険度Aであれば記憶するようになっているが、所定の車両状態情報に基づいて算出された危険度についてのみ、例えば、揚高と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度が危険度Aの場合にのみ記憶するようにしてもよい。さらに、記憶領域を別途用意して、各車両状態情報に基づいて算出された危険度を各車両状態情報毎に区分して記憶するようにしてもよい。
なお、算出された危険度が所定の閾値に達した場合に警報を発生するようにしてもよい。例えば、管理装置10の表示部14に警報発生機能を付加し、音、光、振動等による警報を発生させて、オペレータに対して警報を発生することができる。また、このような警報を発生するための警報発生装置を管理装置10に別途追加することもできる。なお、前記閾値や警報を発生する危険度を算出するための車両状態情報は、任意に設定することができる。さらに、危険度の値に応じて警報を発生するタイミングや警報のレベルを変化させるようにしてもよい。この場合、距離や車両状態情報に基づいて、適切なタイミングで警報を発生することが可能となり、前述のように累計された危険度のデータとともに運用されることによって、事故の一層の予防効果を期待することができる。
続いて、管理装置10は、車速情報及び転倒危険度を所定の閾値で分類する。この場合、転倒危険度演算を行い転倒危険度を分類する。すなわち、車速、ハンドルの舵角、ハンドル操作速度及び荷重に基づいて、フォークリフト30が転倒する転倒危険度を演算し、例えば、3段階で評価して、評価結果を記憶するようになっている。なお、転倒危険度演算は、特開平9−315797号公報、特開2001−206695号公報等に記載されているように、公知であるので説明を省略する。
そして、管理装置10は、車速及び演算した転倒危険度をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。この場合、所定長さの時間の区間としての区間時間毎に取得又は演算した各種の情報を閾値別に区分し、記憶領域に加算して、頻度情報化を行うようになっている。これにより、前記車速をヒストグラム化することができる。すなわち、前記区間時間において、例えば、0〜5〔km/h〕で走行した頻度、5〜10〔km/h〕で走行した頻度、10〜15〔km/h〕で走行した頻度等を示すことができる。なお、前記閾値は、前述のように、情報としての車速の最大値を段階の数に応じて等分することによって設定されるので、メモリ13等の記憶手段の記憶領域に付与しておく必要がない。また、バッテリの端子電圧、バッテリから供給される電流値等も、車速と同様にして、閾値で分類し、ヒストグラム化することができる。
続いて、管理装置10は、エラー確認を行い、エラー情報について確認する。そして、エラーが発生している場合には、該エラーをメモリ13等の記憶手段に記憶する。なお、同じ区間時間において再び同じエラーが発生した場合には、記憶された情報を上書きする。すなわち、同じエラーが発生した回数は無視する。ここで、前記エラーはフォークリフト30の稼働停止に直結するようなものではないとする。すなわち、前記エラーは自己復帰するようなエラーであるものとする。これにより、例えば、朝のフォークリフト30が稼働を開始する時にのみ発生するようなエラーを把握することができる。なお、フォークリフト30の稼働停止に直結するようなエラーは、別個の制御ルーチンにおいて監視され、発生と同時にオペレータに通報されるようになっている。
続いて、管理装置10は、フォークリフト30が稼働しているか否か、すなわち、稼働状態にあるか否か、及び、フォークリフト30がフォーク31に荷を積んでいるか否か、すなわち、負荷状態にあるか否かを判断する。そして、少なくとも稼働状態にある場合、管理装置10は稼働時間を算出する。なお、該稼働時間はサンプリングタイムと同じものである。また、少なくとも負荷状態にある場合、管理装置10は負荷時間を算出する。さらに、稼働状態にあり、かつ、負荷状態にある場合、管理装置10は負荷稼働時間を算出する。これにより、頻度情報化を行った後では、把握することができない負荷稼働時間、すなわち、フォーク31に荷を積んでいる状態でフォークリフト30が稼働状態としての負荷稼働状態にある時間を情報として得ることができる。
なお、稼働状態とは、荷役レバー35やアクセルペダル、ブレーキペダル等のペダル、各種スイッチ等の操作情報がある、すなわち、荷役を行っている状態、又は、車速が0でない、すなわち、フォークリフト30が走行している状態である。また、負荷状態とは、荷重情報が設定値を超えている状態である。そして、管理装置10は、算出した前記稼働時間、負荷時間及び負荷稼働時間のそれぞれをオペID別の記憶領域に加算する。また、必要に応じて、走行状態にあり、かつ、負荷状態にある時間としての負荷走行距離を算出し、オペID別の記憶領域に加算することもできる。さらに、負荷稼働状態を、負荷荷役状態、負荷走行状態等に細かく区分することもできる。
続いて、管理装置10は、負荷によってフォーク31が受ける荷重としての負荷荷重を算出し、負荷状態が終了したか否かを判断する。そして、負荷状態が終了していない場合、荷重と負荷状態での走行距離とを一時記憶する。これにより、前記荷重と負荷状態での走行距離とを区間時間が過ぎても、次の区間時間に引き継ぐことができる。
また、負荷状態が終了した場合、管理装置10は、負荷荷重を閾値で分類する。このように、負荷状態が終了すると負荷荷重を閾値で分類するので、負荷状態のままで区間時間の境界である区切り時刻を跨ぐような場合、前記負荷荷重は、負荷状態が終了した、すなわち、荷を降ろした区間時間の情報として処理され、該区間時間に対応する記憶領域に格納される。そして、管理装置10は、前記負荷荷重をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。
なお、荷役回数、1回の走行距離等の情報も同様に処理される。すなわち、負荷時間等の情報については、区間時間内に発生した事象を当該区間時間内で累積するようになっているが、負荷頻度、荷役作業回数、1回の負荷走行距離等の情報については、負荷状態が終了した時点で算出するようになっている。
また、管理装置10は、今回の負荷状態中の走行距離を算出する。そして、1回の負荷走行距離をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。ここでは、1回の負荷走行距離の記憶を負荷状態の区切りで行うようになっているが、後述される荷役作業回数と同様に、1個の荷物の区切りで記憶するようにしてもよい。
続いて、管理装置10は、前回の負荷状態とは異なる荷物であるか否かを判断する。そして、異なる荷物である場合には、荷役作業回数をそれぞれのオペID別の記憶領域に1回ずつ加算する。なお、負荷状態が途中で途切れても、荷物を接地した後、再度持ち上げて走行を行った場合には、荷役作業回数を加算しない。すなわち、同一の荷物を何回持ち上げても、荷役作業回数は1回とするようになっている。同一の荷物であることは、パレット検出スイッチを設けることによって判別することができる。また、例えば、前回の負荷状態の終了時から今回の負荷状態が開始されるまでにフォークリフト30が後退したら、すなわち、バックしたら、今回の荷物は前回の荷物と同一でないと判断するようにしてもよい。
続いて、管理装置10は、区間時間が終了したか否かを判断し、終了していない場合には、再び各種情報をサンプリングして、前述の動作を繰り返して行う。また、終了した場合には、各記憶領域を閉じて、再び各種情報をサンプリングして、前述の動作を繰り返して行う。
これにより、図6に示されるように、各種の情報が区間時間毎の記録として、メモリ13に格納される。なお、図6においては、図示の都合上、記録を格納する表を図6(a)〜(c)の3つに分けて示しているが、3つの表を横に接続して単一の表とすることができる。なお、図6(a)〜(c)に示される表の各行は相互に対応している。すなわち、図6(a)〜(c)の各表における上からn番目の行は相互に対応する。
そして、図6に示される例において、区間時間は15分毎に区分されているので、区切りの時刻は、7:30、7:45、8:00・・・のようになる。また、オペIDのカラム(列)を見ると、オペIDが変更された場合は、同一の区間時間内であっても、記憶領域としての行が新たに設定されていることが分かる。さらに、キーオン時間のカラムにおける上から8番目の行の数値は10であるが、例えば、現在時刻が8:55であれば、前記数値は増加し、9:00以降にも、同一のオペレータがいるのであれば、記録が作成される。なお、無操作であれば、記録は作成されない。
また、前記表はCSV(Comma Separated Value)形式で作成されることが望ましい。この場合、各カラムのタイトルは、場所によって決められているので、記載する必要がない。そして、負荷走行時間のカラムには、負荷状態で走行した時間の累積が格納される。また、負荷走行距離のカラムには、負荷状態で走行した距離の累積が格納される。さらに、走行距離のカラムには、区間時間毎のフォークリフト30の走行距離が格納される。なお、単位は〔km〕である。
そして、設定最大荷重のカラムには、あらかじめ設定された最大荷重が格納されている。これにより、閾値を保存しなくても、頻度情報化のために分類する段階の数を、例えば、3としておけば、第1段階は500未満、第2段階は500以上1000未満、第3段階は1000以上1500未満であることが把握される。また、車速は3段階に分けて頻度情報化されているが、段階の数は適宜変更することができる。さらに、車速危険度は、周囲に存在する人や設備を考慮して総合的な判断に基づいて、危険とされる時間が格納される。
また、揚高危険度Aのカラムには、フォークリフト30周辺の対象物26である物品又は人物との距離に基づく複合的な判断によって、危険度Aであった時間が格納される。
さらに、危険度A周囲IDのカラムには、該当区間時間にフォークリフト30に接近して危険度Aとなった対象物26のIDが格納される。図6に示される例においては、すべての車両状態情報に基づいて算出された危険度について、危険度Aであれば対象物26のIDが格納するようになっているが、各車両状態情報に基づいて算出された危険度毎に分割して格納することもできる。また、格納される対象物26のIDの数も3つまでとなっているが、必要に応じて格納される対象物26のIDの数を増やすこともできる。そして、図6に示される例においては、IDがXである人物が40秒の間危険な状態にあるフォークリフト30に接近したことが格納されている。このような情報を管理サーバ20で車両横断的に、すなわち、すべてのフォークリフト30に関して集計することによって、IDがXである人物の危険な行動を把握することもできる。
なお、管理サーバ20がマスタパラメータを保存するとともに、該マスタパラメータを管理装置10に送信するようにしてもよい。この場合、該管理装置10は、各種の情報をマスタパラメータに応じて区分するので、閾値や最大値を送信する必要がない。さらに、各種のパラメータは、通常、入力装置18から入力されるようになっているが、マスタパラメータが前記管理サーバ20から管理装置10に送信される場合には、入力装置18からのパラメータの入力を省略することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 操作情報、状態情報、荷重情報、エラー情報及びオペIDを取得する。
ステップS2 取得したオペIDが現区間時間での初めてのオペIDであるか否かを判断する。現区間時間での初めてのオペIDである場合はステップS3に進み、現区間時間での初めてのオペIDでない場合はステップS4に進む。
ステップS3 オペID別新規記憶領域を確保する。
ステップS4 取得した車両状態情報が閾値以上であるか否かを判断する。車両状態情報が閾値以上である場合はステップS5に進み、車両状態情報が閾値以上でない場合はステップS13に進む。
ステップS5 周囲ID及び距離を取得する。
ステップS6 通信エリア内に周囲IDが存在するか否かを判断する。通信エリア内に周囲IDが存在する場合はステップS7に進み、通信エリア内に周囲IDが存在しない場合はステップS13に進む。
ステップS7 車両状態情報と周囲IDに対応するRFIDタグ26aまでの距離とに基づいて危険度を算出する。
ステップS8 各危険度ランクの回数を頻度情報としてメモリ13等の記憶手段に記憶する。
ステップS9 危険度Aであるか否かを判断する。危険度Aである場合はステップS10に進み、危険度Aでない場合はステップS13に進む。
ステップS10 初めての周囲人IDであるか否かを判断する。初めての周囲人IDである場合はステップS11に進み、初めての周囲人IDでない場合はステップS13に進む。
ステップS11 新たな周囲人IDとしてメモリ13等の記憶手段に記憶する。
ステップS12 周囲人ID毎に危険時間を加算する。
ステップS13 車速情報及び転倒危険度を所定の閾値で分類する。
ステップS14 車速及び演算した転倒危険度をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。
ステップS15 エラー確認を行う。
ステップS16 エラーをメモリ13に格納して記憶する。
ステップS17 稼働状態にあるか否か、及び、負荷状態にあるか否かを判断する。稼働状態にある場合はステップS18に進み、負荷状態にある場合はステップS19に進み、稼働状態にあり、かつ、負荷状態にある場合はステップS20に進む。
ステップS18 稼働時間を算出する。
ステップS19 負荷時間を算出する。
ステップS20 負荷稼働時間を算出する。
ステップS21 それぞれをオペID別の記憶領域に加算する。
ステップS22 負荷荷重を算出する。
ステップS23 負荷状態が終了したか否かを判断する。負荷状態が終了した場合はステップS25に進み、負荷状態が終了していない場合はステップS24に進む。
ステップS24 荷重と負荷状態での走行距離とを一時記憶する。これにより、前記荷重と負荷状態での走行距離とを区間時間が過ぎても、次の区間時間に引き継ぐことができる。
ステップS25 負荷荷重を閾値で分類する。
ステップS26 負荷荷重をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。
ステップS27 今回の負荷状態中の走行距離を算出する。
ステップS28 1回の負荷走行距離をオペID及び閾値別記憶領域に加算し、頻度情報化を行う。
ステップS29 前回の負荷状態とは異なる荷物であるか否かを判断する。前回の負荷状態とは異なる荷物である場合はステップS30に進み、前回の負荷状態と同一の荷物である場合はステップS31に進む。
ステップS30 荷役作業回数をそれぞれのオペID別の記憶領域に1回ずつ加算する。
ステップS31 区間時間が終了したか否かを判断する。区間時間が終了した場合はステップS32に進み、区間時間が終了していない場合はステップS1に戻る。
ステップS32 各記憶領域を閉じて、ステップS1に戻る。
このように、本実施の形態においては、フォークリフト30に搭載された管理装置10がフォークリフト30の操作情報、状態情報等の情報と周囲の人物、物品、他の車両、場所等との位置関係を示す情報とを取得して解析し、接触事故又は転落事故の危険度を算出する。また、前記管理装置10は、得られた情報について、統計処理を行って、頻度情報化を行う。これにより、前記情報のデータ量を圧縮して、メモリ13に格納することができ、該メモリ13の記憶容量を低減することができ、管理装置10のコストを低減することができる。
そして、前記管理装置10は、取得したフォークリフト30周辺に存在する対象物26のID及びフォークリフト30から前記対象物26までの距離に基づいて危険度を算出する。この場合、該危険度は、車速、荷重、揚高等の車両状態情報に応じて重み付けされる。さらに、危険度の重み付けは、対象物26のIDに基づいて変化させることもできる。そのため、接触事故や転落事故の危険性に応じて、適切な危険度を算出することができる。
また、前記管理装置10は、所定の送信時刻になると、メモリ13に格納された1日分の情報を、ネットワーク21を介して、管理サーバ20に送信する。この場合、前記情報のデータ量が少ないので、汎用の通信インフラストラクチャを利用することができる。また、前記情報のデータ量が少ないので、通信時間を短くすることができ、通信費用を低減することができる。
さらに、管理サーバ20は、管理装置10から受信した情報を収集して、オペID毎に集計し、オペレータ毎の情報として整理し、表示することができるようにする。さらに、前記情報を対象物26毎の情報としても整理し、表示することができるようにする。これにより、接触事故や転落事故の要因となり得る対象物26を把握することができる。そのため、フォークリフト30のオペレータ、周囲の人物、作業車両の管理責任者等が接触事故や転落事故の危険性、接触事故や転落事故の要因等を的確に把握することができ、接触事故や転落事故の適切な防止対策を講じることができる。
ところで、管理サーバ20においては、管理装置10から受信した各フォークリフト30に関する危険度等の情報を蓄積して管理することができる。例えば、該情報をフォークリフト30のそれぞれについて管理して、各フォークリフト30の車両データベースを作成することができる。これにより、各フォークリフト30の故障解析、適切な車両管理、要修理箇所の発見、要交換部品の発見、故障発生の未然防止、接触事故や転落事故の未然防止等を行うことができる。また、例えば、前記情報をフォークリフト30の所有者、すなわち、フォークリフト30を購入した顧客毎に管理して、CRM(Customer Relationship Management)データベースを作成することができる。さらに、例えば、オペIDに基づいて、オペレータ毎の業務状況を示す日報を作成することもできる。さらに、安全運転の指導、経済運転の指導、フォークリフト30の稼働管理等を実施することができる。さらに、前記顧客に対し、TCO(Total Cost of Ownership)を最適化するための提案を行うこともできる。
なお、本発明は、搬送車、牽引車等いかなる種類の作業車両にも適用することができるものであるが、作業車両がフォークリフトである場合には、以下の(1)〜(3)の観点から、特に顕著な効果を発揮する。
(1)一般的に、フォークリフトは定型の作業を行わない:そのため、例えば、危険度等の情報を区間時間で区切らずに累計しても、何時、何を行っていたのかが分からなくなってしまう。また、サンプリングされた情報をそのまま保存すると、データ量が膨大なものになってしまう。さらに、建設機械等と比較すると、1回の作業が短時間で終了するので、細かな監視が必要となる。例えば、建設機械で孔(あな)を掘るという1回の作業と比較して、フォークリフトで荷物をA地点からB地点まで運ぶという1回の作業は短時間で終了する。
(2)一般的に、フォークリフトは狭い場所で使用される:そのため、フォークリフトと人間とを安全に分離することが困難であり、フォークリフトと人とが接触する事故が多くなっている。例えば、建設機械の場合であれば、その作業に関係のない人が作業現場に立ち入らないようにすることができるのに対して、フォークリフトの場合、荷役作業に関係のない人が荷役作業を行う場所に立ち入らないようにすることが困難である。したがって、人又は設備が保持するID情報とフォークリフトの危険度とを組み合わせて重み付けを行うことは、特に有効である。
(3)一般的に、フォークリフトはオペレータが限定されない:フォークリフトによる荷役作業は、1日のうちに複数のオペレータによって行われるのが一般的である。例えば、建設機械の場合であれば、1日のうちにオペレータが頻繁に交代することはないのに対して、フォークリフトの場合、1日のうちにオペレータが頻繁に交代することが多い。そのため、危険度等の情報を区間時間で区切って累計したり、オペレータ毎に累計したりすることは、特に有効である。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。