JP4623927B2 - シリンジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンジ、特に、薬液等の液体を収納したシリンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
予め薬液等を収納したプレフィルドシリンジが知られている。このプレフィルドシリンジは、外筒と、この外筒内に挿入されたガスケットと、このガスケットに連結されたプランジャ(押し子)とを備え、外筒とガスケットとで囲まれる空間に薬液が収納されている。
【0003】
このようなプレフィルドシリンジにおいて、ガスケットとプランジャの連結は、雌ネジと雄ネジによる螺合構造が採用されている。
【0004】
しかしながら、このような螺合構造では、外筒に対しプランジャが所定方向に回転すると、螺合が緩み、外れてしまう可能性があった。
【0005】
また、螺合構造の螺合がゆるいと、プランジャを引く操作を行った際に、ガスケットからプランジャが外れてしまう可能性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プランジャとガスケットとが十分な結合力を有し、また、組み立てが容易なシリンジを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(11)の本発明により達成される。
(1) 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の作用により、前記プランジャが回転しつつ前記ガスケット内部に進入するように移動し、この移動により、前記嵌合部が嵌合するよう構成されていることを特徴とするシリンジ。
(2) 前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の螺合と前記嵌合部の嵌合とがほぼ同時に完了するよう構成されている上記(1)に記載のシリンジ。
(3) 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の螺合と前記嵌合部の嵌合とがほぼ同時に完了するよう構成されていることを特徴とするシリンジ。
(4) 前記嵌合部は、前記プランジャに設置された少なくとも1つの弾性片と、該弾性片に形成され、前記ガスケットに係合し得る突部とを有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシリンジ。
(5) 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記嵌合部は、前記プランジャに設置された少なくとも1つの弾性片と、該弾性片に形成され、前記ガスケットに係合し得る突部とを有することを特徴とするシリンジ。
(6) 前記嵌合部は、嵌合に至る操作を容易にするための摺動面を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシリンジ。
(7) 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記嵌合部は、嵌合に至る操作を容易にするための摺動面を有することを特徴とするシリンジ。
(8) 前記摺動面は、湾曲面またはテーパ面である上記(7)に記載のシリンジ。
(9) 前記嵌合部が前記螺合部より前記ガスケットの奥部に位置している上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシリンジ。
(10) 前記外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間に、液体が収納されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシリンジ。
(11) 前記プランジャと前記ガスケットとの連結に伴う前記ガスケットの変形により前記液体が漏れ出さないよう構成されている上記(10)に記載のシリンジ。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシリンジを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、それぞれ、本発明のシリンジの実施形態を示す部分縦断面図、図3ないし図5は、それぞれ、本発明のシリンジにおける螺合部と嵌合部の構造を示す半断面図、図6は、プランジャの先端部正面図である。なお、説明の都合上、図1ないし図5中の上側を「基端」、下側を「先端」という。
【0009】
本発明のシリンジ1は、いわゆるプレフィルドシリンジと呼ばれるもので、外筒(シリンジ外筒)2と、外筒2内で摺動し得るガスケット3と、ガスケット3を移動操作するプランジャ(押し子)4とを備えている。ガスケット3とプランジャ4とは、後述する連結機構により連結(結合)されている。
【0010】
外筒2は、有底筒状の部材で構成され、底部21の中央部には、外筒2の胴部に対し縮径した縮径部22が一体的に形成されている。この縮径部22には、例えば、針管のハブ(図示せず)、コネクタ類等が嵌合、装着されて使用される。
【0011】
縮径部22の先端には、封止部材として、フィルム24が貼着され、縮径部22の内腔23を気密的に封止している。
【0012】
なお、縮径部22の封止方法は、フィルム24を用いたものに限らず、例えば、弾性栓やキャップ等(図示せず)により封止してもよい。
【0013】
また、外筒2の基端外周には、板状のフランジ25が設けられている。プランジャ4を外筒2に対し相対的に移動操作する際などには、このフランジ25に指を掛けて操作を行うことができる。フランジ25は、外筒の基端外周に一体成形されていてもよく、または、フランジ25と外筒2とを、別々に製造して、接合してもよい。
【0014】
外筒2および後述するプランジャ4のそれぞれの構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6.ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられるが、その中でも、成形が容易であるという点で、ポリプロピレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が好ましい。
【0015】
なお、外筒2の構成材料は、内部の視認性を確保するために、実質的に透明であるのが好ましい。
【0016】
図2に示すように、シリンジ1には、外筒2とガスケット3とで囲まれる空間内に、液体7が液密に収納される。
【0017】
液体7としては、例えば、ブドウ糖等の糖質注射液、塩化ナトリウムや乳酸カリウム等の電解質補正用注射液、ビタミン剤、ワクチン、抗生物質注射液、造影剤、ステロイド剤、蛋白質分解酵素阻害剤、脂肪乳剤、抗癌剤、麻酔薬、覚せい剤、麻薬のような各種薬液、あるいは、蒸留水、消毒薬、流動食、アルコール等が挙げられる。
【0018】
シリンジ1の寸法、より具体的には、外筒2の内径および長さと、ガスケット3の外径は、これら収納される液体7の量に応じて適宜選択することができる。
【0019】
図1に示すように、外筒2の外周面には、目盛り27が形成されていてもよく、また、好ましい。これにより、シリンジ1内の液体7の液量を把握することができる。
【0020】
外筒2内には、弾性材料で構成されたガスケット3が収納されている。ガスケット3は、中空部33を有し、後述するプランジャ4の操作により、外筒2内で、外筒2の長手方向に、基端側および先端側のいずれにも摺動することができる。
【0021】
図示するように、ガスケット3の外周部には、複数のリング状の突部31が全周にわたって形成されていてもよい。この突部31が外筒2の内周面26に対し密着しつつ摺動することで、液密性をより確実に保持するとともに、摺動性の向上が図られる。
【0022】
本実施形態では、ガスケット3の長手方向に沿って3つの突部31が形成されているが、突部31の形成位置や個数は、これに限定されるものではない。
【0023】
ガスケット3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
【0024】
なお、ガスケット3は、その少なくとも外周部が前述のような弾性材料で構成されていれば良く、例えば、樹脂材料で構成された芯部(図示せず)を有し、この芯部の外周を覆うように弾性材料が配置された構成のものでも良い。この場合には、内腔を有するように構成された芯部に、後述する雌ネジ52および/または係合突部63が形成されることとなる。
【0025】
また、ガスケット3は、その外周を、例えば、ポリテトラフルオロエチレンまたはその共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、四フッ化エチレン、PVdE(ポリビニリデンフロライド)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、TFE(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ化エチレンプロピレン)等のフッ素樹脂で構成されるフィルムで被覆してもよい。これにより、ガスケット3の外筒2の内周面26に対する摺動性が向上する。
【0026】
このようなガスケット3には、ガスケット3を外筒2内で長手方向に移動操作するプランジャ4が連結されている。
【0027】
図1および図2において、プランジャ4は、横断面が十文字状の板片で構成され、その先端側には、2枚の板部材41が一体的に形成されている。但し、プランジャ4の形状はこれに限定されず、ガスケット3の外径よりも小さな外径を有する筒状体であってもよい。プランジャ4の基端には、板状のフランジ42が設けられている。このフランジ42を指等で押圧することによりプランジャ4を操作する。フランジ42は、プランジャ4の基端部に一体的に形成されていてもよく、または、フランジ42とプランジャ4を別々に製造して接合してもよい。
【0028】
また、プランジャ4の先端部には、ガスケット3の中空部33内に挿入され、ガスケット3と連結されるヘッド部(連結部)43が形成されている。
【0029】
以下、ヘッド部43とガスケット3との連結構造について説明する。
ヘッド部43の外周面には、雄ネジ51が形成されている。一方、ガスケット3の中空部33の内周面には、前記雄ネジ51と螺合し得る雌ネジ52が形成されている。この雄ネジ51と雌ネジ52とで、螺合部5が形成される。図において、雄ネジ51は、ヘッド部43の長手方向略中央部に形成されているが、雄ネジ51を形成する位置はこれに限定されない。また、雌ネジ52の先端側には、雌ネジ52とは連続していない凹部が設けられていてもよい。
【0030】
また、ヘッド部43は、雄ネジ51より先端側に配置された弾性片61と、各弾性片61の端部付近に、外周方向に向かって突出形成された突部62とを有している。弾性片61は、例えば、図6に示すように、ヘッド部43の外周面に沿って90°間隔で4つ配置されていてもよい。但し、弾性片61の数および配置は、これに限定されず、ヘッド部43の外周面上に互いに対向するように、180°間隔で2つのより大きな弾性片61が配置されていてもよく、または、より狭い間隔で、より多くの数の弾性片61が配置されていてもよい。各弾性片61は、ヘッド部43の中央に向かって弾性変形することができ、これにより、突部62が同方向に変位する。
【0031】
弾性片61と突部62については、ガスケットとの連結時において、ガスケット自体の弾性が十分であり弾性変形が十分な場合は、円環状に設置されていてもよい。
【0032】
突部62の先端側の面(摺動面)は、係合突部63との係合に至る操作を容易かつ確実に行えるようにするために、湾曲面621で構成されていてもよい。なお、この湾曲面621は、湾曲凸面であるが、湾曲凹面であってもよい。また、湾曲面621に代わり、テーパ面(傾斜面)であってもよい。
【0033】
一方、ガスケット3の中空部33の雌ネジ52により先端側の内周面には、リング状の係合突部63が突出形成されている。
【0034】
係合突部63の基端部の面(摺動面)は、突部62との係合に至る操作を容易かつ確実に行えるようにするために、テーパ面(傾斜面)631で構成されていてもよい。なお、このテーパ面631に代わり、湾曲面であってもよい。
【0035】
以上のような各弾性片61と、突部62と、係合突部63とで、嵌合部6が構成される。この嵌合部6では、各弾性片61に形成された突部62が係合突部63に係合することにより、ヘッド部43がガスケット3に嵌合する。
【0036】
このように、本発明のシリンジ1では、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる螺合部5が螺合し、かつガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合部6が嵌合することにより、プランジャ4とガスケット3とが連結される。これにより、よりいっそう強固な連結状態(結合状態)が得られる。
【0037】
また、この連結状態では、螺合部5および嵌合部6は、共にガスケット3の中空部33内に位置している。この場合、嵌合部6は、螺合部より先端側、すなわち中空部33の奥部に位置している。これにより、螺合開始後、螺合部5での螺 旋の作用によって、プランジャ4が回転しながらガスケット3に導入され、ガスケット内部に進入するように移動する。この移動に伴って、突部62は係合突部63を乗り越えるように移動し、突部62と係合突部63が係合する。そして螺合部5が完全に螺合した時には、嵌合部6が作用(嵌合)した状態になっている。ここで螺合部5が完全に螺合した状態とは、雄ネジ51の先端が、雌ネジ52の先端部に達したことを指す。また、雌ネジ52の先端部に雌ネジ52とは連続しない凹部が設けられている場合、雄ネジ51の先端が、この凹部に達して、嵌め合いが外れた状態を指す。
【0038】
係合突部63の高さ(先端側の壁部の高さ)Hは、特に限定されないが、通常、0.5〜5.0mm程度が好ましく、0.7〜1.2mm程度がより好ましい。高さHが低すぎると、嵌合部6の嵌合(突部62と係合突部63の係合)が外れ易くなり、また、高さHが高すぎると、嵌合部6の嵌合時に、突部62が係合突部63を乗り越える際のガスケット3の変形量が大きくなり、液体7の漏れが生じるおそれがある。
【0039】
なお、係合突部63の高さHは、上記好適な範囲内で適宜選択することができる。例えば、微量のワクチン投与に使用する1mLサイズのシリンジの場合、外筒2の内径は、10mm以下(5〜10mm程度)と少径であるため、嵌合突部62の高さHは0.7mm程度であることが好ましく、大量の薬剤を注入する際に使用する50mLサイズのシリンジの場合、外筒2の内径は、30mm程度であるため、嵌合突部62の高さHは、1.2mm程度であることが好ましい。
【0040】
また、嵌合部6は1個所図示されているが、複数存在してもよい。すなわち、嵌合突部62と係合突部63が複数存在し、対応する嵌合突部62と係合突部63とで複数個所で嵌合6が形成されていてもよい。この場合、プランジャ4のより先端側にある嵌合突部62は、嵌合6を形成しない係合突部63も乗り越えて通過するため、より基端側に位置する嵌合突部62よりも高さが低いことが好ましい。これらと嵌合するガスケット側の係合突部63は先端側にある方が高さが高い方が好ましい。
【0041】
次に、シリンジ1の組み立て方法の一例について説明する。
外筒2内の所定位置にガスケット3を挿入し、外筒2の縮径部22の先端開口から、外筒2内に液体(薬液等)を入れる。
【0042】
次いで、縮径部22の先端にフィルム24を融着、接着等の方法で貼着し、縮径部22の先端開口を封止する。
【0043】
あるいは縮径部22の先端を封止した後、外筒2内に液体(薬液等)を入れ、ガスケット3を挿入する。
【0044】
次いで、外筒2の基端開口からプランジャ4を挿入し、そのヘッド部43をガスケット3の中空部33に挿入して連結する(図3参照)。
【0045】
まず、外筒2を一方の手で把持し、プランジャ4を他方の手で把持しつつ所定方向に回転する。これにより、雄ネジ51が雌ネジ52を螺合し、プランジャ4は、回転を伴いながら徐々に先端方向に、ガスケット3の内部に進入するように移動する。
【0046】
プランジャ4の先端方向への移動がある程度進むと、やがて、各突部62と係合突部63とが当接する(図4参照)。このとき、各突部62の湾曲面621と、係合突部63のテーパ面631とが当接する。
【0047】
さらにプランジャ4を同方向に回転すると、プランジャ4は先端方向へ移動し、各突部62の湾曲面621が係合突部63のテーパ面631と摺接し、弾性片61がプランジャ4の中心方向に向かって弾性変形し、同時に、ガスケット3の係合突部63が外筒面方向に向かって弾性変形し、各突部62が係合突部63を乗り越える(図5参照)。これにより、各突部62と係合突部63とが係合し、嵌合部6の嵌合が完了する。
【0048】
また、このとき、螺合部5は、雄ネジ51が雌ネジ52の先端側へ移動して螺合が完了し、ネジが外れた状態となる。
【0049】
各突部62が係合突部63を乗り越える際には、係合突部63に押圧力が作用するため、ガスケット3は、変形する。しかし、雄ネジ51、雌ネジ52、弾性片61、突部62、係合突部63およびこれらの周辺部位の材質(剛性)、形状寸法等の設定により、このガスケット3の変形の際にも、液体7が漏れ出さないようになっている。
以上のようにして、シリンジ1の組み立てが完了する。
【0050】
また、すでに、螺合部5のネジが外れた状態になっていることに加えて、プランジャ4を前記と逆方向に回転させた場合、各突部62と係合突部63が係合しているため、その移動が阻止される。したがって、プランジャ4は回転するだけであり、ガスケット3から外れることはない。
【0051】
このように、シリンジ1は、プランジャ4とガスケット3とが一旦連結されると、両者を分離しようとする操作に対しては抵抗力が生じ、結果として、両者の連結状態が確実に維持される。従って、プランジャ4を基端方向へ引く操作を行った場合でも、ガスケット3からプランジャ4が容易に外れることはない。
【0052】
このシリンジ1を使用する際には、縮径部22の先端からフィルム24を剥離、除去して封止を解除し、縮径部2に例えば針管のハブを嵌合、装着する。
【0053】
次いで、プランジャ4の先端方向に押圧する。これにより、プランジャ4に連結されたガスケット3が外筒2内で先端方向に摺動し、外筒2内の液体7が縮径部22の内腔23および装着された針管内を通って排出される。
【0054】
また、内部の液体7を残さず排出するため等に、プランジャ4をその長手方向に複数回往復運動させてもよい。
【0055】
また、プランジャ4を基端方向に引いて、縮径部22の先端開口から液体を吸引し、シリンジ1に導入する操作を行ってもよい。
【0056】
以上、本発明のシリンジを添付図面に示す好適な実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。特に、螺合部、嵌合部および回転抑制機構の形状、構造、寸法等は、同様の機能を発揮し得る任意のものとすることができる。
【0057】
【産業上の利用可能性】
本発明のシリンジによれば、プランジャとガスケットとが十分な結合力を有し、組み立てが容易であるとともに、プランジャとガスケットとを一旦連結した後は、それらを容易に外すことができない。
【0058】
また、予め液体を収納したプレフィルドシリンジに適用した場合には、ガスケットの変形による液漏れを防止することができる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のシリンジの実施形態(分解状態)を示す部分縦断面図である。
【図2】 図2は、本発明のシリンジの実施形態(組み立て状態)を示す部分縦断面図である。
【図3】 図3は、本発明のシリンジにおける螺合部と嵌合部の構造(連結前の構造)を示す半断面図である。
【図4】 図4は、本発明のシリンジにおける螺合部と嵌合部の構造(連結途中の構造)を示す半断面図である。
【図5】 図5は、本発明のシリンジにおける螺合部と嵌合部の構造(連結後の構造)を示す半断面図である。
【図6】 図6は、本発明のシリンジにおけるプランジャの先端部正面図である。
Claims (11)
- 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の作用により、前記プランジャが回転しつつ前記ガスケット内部に進入するように移動し、この移動により、前記嵌合部が嵌合するよう構成されていることを特徴とするシリンジ。 - 前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の螺合と前記嵌合部の嵌合とがほぼ同時に完了するよう構成されている請求項1に記載のシリンジ。
- 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記プランジャと前記ガスケットとを連結する際、前記螺合部の螺合と前記嵌合部の嵌合とがほぼ同時に完了するよう構成されていることを特徴とするシリンジ。 - 前記嵌合部は、前記プランジャに設置された少なくとも1つの弾性片と、該弾性片に形成され、前記ガスケットに係合し得る突部とを有する請求項1ないし3のいずれかに記載のシリンジ。
- 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記嵌合部は、前記プランジャに設置された少なくとも1つの弾性片と、該弾性片に形成され、前記ガスケットに係合し得る突部とを有することを特徴とするシリンジ。 - 前記嵌合部は、嵌合に至る操作を容易にするための摺動面を有する請求項1ないし5のいずれかに記載のシリンジ。
- 外筒と、前記外筒内で摺動し得るガスケットと、前記ガスケットを移動操作するプランジャとを備えたシリンジであって、
前記ガスケットと前記プランジャとが、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられるネジの螺合により結合する螺合部と、ガスケット内部とプランジャとにそれぞれ設けられる嵌合により結合する嵌合部とで連結されており、
前記嵌合部は、嵌合に至る操作を容易にするための摺動面を有することを特徴とするシリンジ。 - 前記摺動面は、湾曲面またはテーパ面である請求項7に記載のシリンジ。
- 前記嵌合部が前記螺合部より前記ガスケットの奥部に位置している請求項1ないし8のいずれかに記載のシリンジ。
- 前記外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間に、液体が収納されている請求項1ないし9のいずれかに記載のシリンジ。
- 前記プランジャと前記ガスケットとの連結に伴う前記ガスケットの変形により前記液体が漏れ出さないよう構成されている請求項10に記載のシリンジ。
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