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JP4733455B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents
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JP4733455B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のステアリングをロックするためのステアリングロック装置に関するものである。
一般に、二輪車には、ステアリングの回動軸を成すとともに所定位置に係合孔が設けられたステアリング軸、ステアリング軸とフロントフォークとを連結固定するアッパーブラケットなどが配設されており、このうちアッパーブラケットにはイグニッションキーで操作されるイグニッションスイッチが取り付けられるよう構成されている。
そして、該イグニッションキーをロック位置へ回動させると、上記ステアリング軸に形成された係合孔に対してロックバーが突出可能とされ、該ロックバー先端が係合孔に挿通した状態にてハンドルバーをロック可能としていた。即ち、ロック時には、ロックバーが突出してステアリング軸と係合することにより、フロントフォークが回動不能となり、これにより、ステアリングがロックされて二輪車の盗難防止が図られているのである。
ところで、近時においては、上記の如きステアリングロック装置におけるロックバーの係合孔に対する出没動作を電動にて行わせることが要求され始めている。これは、既に四輪者などに採用されているキーレスエントリーシステム等を二輪車に展開した場合が想定され、例えば特許文献1で開示された如きシステムにおいては、ロックバーの電動動作が必須となるのである。
かかる特許文献1で開示された技術は、赤外線信号を用いたリモコンロック操作システムによりキー無しでステアリングをロック又はアンロック可能とするためのもので、例えば上記したステアリングロック装置に対して所定の赤外線信号を送信可能な送信器、該送信器からの信号を受信可能な受信器、該受信器にて受信した信号に基づいてロックバーを移動させるべく駆動する電動のアクチュエータなどが配設されている。
特開2003−11865号公報
しかしながら、上記従来のステアリングロック装置においては、ステアリングのロック及びアンロック操作が専ら電動のアクチュエータの動作により行われているため、例えば送信器の電池切れ等により受信器に対する信号の送信が不可能となった場合、ロック及びアンロック操作を一切行うことができなくなってしまうという問題があった。特に、ステアリングがロックされた状態の車両に対してアンロック操作を行えないと、車両の一時待避など応急措置が困難となってしまうという不具合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電動によりステアリングロックの解除を行わせるとともに、手動によってもステアリングロック解除が行えるステアリングロック装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、車両のステアリングをロックするためのステアリングロック装置であって、ステアリング軸を係止した位置と離間した位置との間を移動可能なロックバーと、押圧操作により前記ロックバーをステアリング軸に係止させるとともに、キーが挿通されない状態において回転が規制され、且つ、キーの挿通により回転可能とされたロータから成る押しボタンと、前記ロックバーをロックして当該ロックバーがステアリングに係止した状態を維持するロック手段と、該ロック手段によるロックを電動の駆動手段により解除する電動ロック解除手段と、前記キーを挿通した押しボタンを回転させることにより、前記ロック手段によるロックを解除する手動ロック解除手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のステアリングロック装置において、運転者が携帯し得るとともに車両固有のIDコードを発信する発信手段と、車両側に配設されて前記発信手段からのIDコードを受信し得る受信手段とを具備し、前記受信手段でIDコードを受信すると、前記電動ロック解除手段が駆動し、前記ロック手段によるロックを解除することを特徴とする
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のステアリングロック装置において、前記押しボタンは、その突端に開閉自在なキャップを有するとともに、該キャップを開けて前記キーを挿通可能とすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載のステアリングロック装置において、前記ロックバーがステアリング軸を係止した位置又は離間した位置の何れにあるかを検知するロックバー検知手段を具備したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のステアリングロック装置において、前記電動ロック解除手段は、前記駆動手段と連接され、前記手動ロック解除手段によるロック解除を許容する手動操作許容位置と、当該駆動手段によるロック解除を行わせる電動ロック解除位置と、前記押しボタンの押圧操作を規制する押圧操作規制位置との間で回動可能なカムギアから成る。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のステアリングロック装置において、前記カムギアの回動位置を検知し得るカムギア検知手段を具備したことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載のステアリングロック装置において、前記駆動手段は、ステッピングモータから成ることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ステアリングのロックを電動の駆動手段により解除する電動ロック解除手段と、キーを挿通した押しボタンを回転させることによりステアリングのロックを解除する手動ロック解除手段とを具備したので、電動によりステアリングロックの解除を行わせるとともに、手動によってもステアリングロック解除を行わせることができる。
請求項2の発明によれば、受信手段でIDコードを受信すると、電動ロック解除手段の電動の駆動手段が駆動し、ステアリングのロックを解除するので、キーレスエントリーシステムに適用させることができる。
請求項3の発明によれば、通常時においては押しボタンのキャップを閉じておき、キーによるステアリングロックの解除時にキャップを開いた状態とすることができるので、キーの挿通部への異物や雨水等の侵入を回避できるとともに、通常時における押しボタンの押圧操作を良好に行わせることができる。
請求項4の発明によれば、ロックバー検知手段によりロックバーがステアリング軸を係止した位置又は離間した位置の何れにあるかを検知するので、例えばステアリングのロック忘れや装置の不具合によるロックバーの動作不良などを検知することができる。
請求項5の発明によれば、電動ロック解除手段が、手動操作許容位置と、電動ロック解除位置と、押圧操作規制位置との間で回動して、手動ロック解除手段によるロック解除の許容、駆動手段によるロック解除、及び押しボタンの押圧操作の規制を選択的に行わせるカムギアから成るので、電動によりステアリングロックの解除を行わせるとともに、手動によってもステアリングロック解除を行わせることができ、且つ、例えば車両走行時に誤って押しボタンを押圧操作してしまうのを回避して安全性を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、カムギア検知手段により、カムギアの回動位置を検知することができるので、当該カムギアの位置決め精度を向上させることができる。
請求項7の発明によれば、駆動手段がステッピングモータから成るので、カムギアを所定位置にて停止させるのを容易とすることができるとともに、当該カムギアにおける手動操作許容位置、電動ロック解除位置、及び押圧操作規制位置の間の回動をより素早く行わせることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係るステアリングロック装置は、図1〜図4に示すように、筐体としてのロック装置本体1と、該ロック装置本体1に対して突出又は没入可能なロックバー2と、ロック装置本体1の上面から上方へ突出した状態にて配設されるとともに押圧操作可能な押しボタン3と、ロック手段としての係止部材10と、電動ロック解除手段としての第2ギアG2と、手動ロック解除手段としての回動部材6とにより主に構成されている。
押しボタン3は、イグニッションキーIK(図6参照)を挿通可能なロータ4から成り、該ロータ4の突端に配設されたキャップ5を有して構成されている。かかるロータ4には複数のタンブラ(不図示)がキー孔に沿って形成されており、通常状態(イグニッションキーIKが挿通されない状態)においては当該タンブラがロック装置本体1の内壁と係止してその回転が規制されるとともに、イグニッションキーIKを挿通させると、タンブラが没入してその軸まわりに回転可能とされている。
押しボタン3の下部には回動部材6及びスライド部材7が配設されており、当該押しボタン3を図4中矢印方向に押圧操作するとスライド部材7がコイルバネS1の付勢力に抗して下降するとともに、その状態で前記ロータ4にイグニッションキーIKを挿通させて回転操作すると回動部材6が連動してねじりバネS4の付勢力に抗して回動するよう構成されている。尚、スライド部材7の側面には、その軸方向に沿って溝7aが形成されており、該溝7aにロック装置本体1側の凸条部(不図示)が嵌合することにより、当該スライド部材7のスライドを許容するとともに回転が規制されている。
また、スライド部材7の両側面からは一対のリンク部材8が延設されており、これらリンク部材8の他端側にはステー9が連結されている。このステー9にはコイルバネS2を介してロックバー2が配設されており、押しボタン3の押圧操作によりスライド部材7が下方へスライドすると、リンク部材8の作用によりステー9及びロックバー2がステアリング軸に形成された係合孔H側へ移動するよう構成されている。
即ち、図4及び図5に示すように、スライド部材7の下方へのスライドに伴ってステー9及びロックバー2が移動し、ロックバー2の先端が係合孔Hへ入り込んで係合するので、ステアリング軸をロックすることができるのである。尚、ロックバー2が係合孔Hと向かい合う位置にない場合、押しボタン3の押圧操作でステー9が移動してもコイルバネS2を圧縮させてロックバー2の移動を規制することができ、ステアリング軸に対する過負荷を回避できる。その状態にて、ステアリングをロック可能位置(係合孔Hがロックバー2と向かい合う位置)まで回動させれば、コイルバネS2の付勢力によりロックバー2を係合孔Hへ係合させることができる。
係止部材10(ロック手段)は、上記の如く係合孔Hに入り込んだ状態のロックバー2をロックして当該ロックバー2が係止した状態を維持するためのもので、コイルバネS3により常時下方へ付勢されている。これにより、押しボタン3の押圧操作によりステー9が移動すると、コイルバネS3で付勢された係止部材10が下降し、図5で示すように、当該係合部材10の先端とステー9の基端側とが係合してロックするようになっている。かかる係止部材10には、後述するギアG2側に突起した電動側凸部10aと、回転部材6側に突起した手動側凸部10bとが形成されている。
モータMは、図2に示すように、出力軸Maを有しており、該出力軸MaにはギアG1が噛み合って配設されている。更に、ギアG1には、係止部材10の電動側凸部10aと近接したギアG2が噛み合って配設されており、モータMを駆動させることにより、ギアG1を介してギアG2を回転可能としている。ここでギアG2の表面には、当該ギアG2の回転により係止部材10の電動側凸部10aと当接して上方へ引き上げるための膨出部(不図示)が形成されている。
これにより、モータMを駆動させて出力軸Maを回転させると、ギアG1を介してG2が回転し、係止部材10をコイルバネS3の付勢力に抗して上方へ移動させることができるので、当該係止部材10の先端がステー9から離間し、ロックバー2のロック位置でのロックが解除されることとなる。かかる状態においては、スライド部材7及び押しボタン3がコイルバネS1の付勢力により上方へ移動することとなり、その移動によりステー9及びロックバー2が初期状態(図4の状態)まで戻る。従って、ステアリングのロックが解除されるのである。
ところで、本実施形態に適用された二輪車は、図7に示すように、運転者が携帯し得るとともに車両固有のIDコードを発信する発信手段11と、車両側に配設されて発信手段からのIDコードを受信し得る受信手段12とを具備している。発信手段11は、例えば特定の二輪車固有のIDコードを発信し得る発信用アンテナ及び電池等の電源等が内蔵されたカード型の電子キーから成り、所定間隔で継続的にIDコードを電波等の無線で発信するようになっている。
これにより、運転者が発信手段11を携帯しつつ二輪車に近づくと、受信手段12の受信用アンテナがIDコードを受信し得るようになっている。そして、受信手段12が発信手段11からのIDコードを受信すると、該IDコードがその二輪車固有の正規のIDコードであるか否かが判別され、正規のIDコードであることを認識することにより、モータMを駆動させるよう構成されている。尚、受信手段12の受信用アンテナは、二輪車に配設されたCANの一部を構成しており、モータMの駆動を制御するためのCANと電気的に接続されている。
即ち、発信手段11を携帯した者が二輪車に近づくと、その発信手段11から発信されたIDコードが正規のものであるか否かが判別され、正規のものである場合はモータMが駆動して係止部材10によるロックバー2のロックが解除されて当該ロックバー2が係合孔Hから離間するのである。従って、電気的に且つ自動的にステアリングロックが解除されることとなり、例えばキーレスエントリーシステムに適用させるのが容易である。
ここで、本実施形態においては、上記の如き電気的なステアリングロックの解除に加え、イグニッションキーIKにて手動でステアリングロックの解除が行えるよう構成されている。具体的には、図6及び図8に示すように、押しボタン3の突端側のキャップ5を開けてイグニッションキーIKをロータ4内へ挿通させると、既述の如く内部のタンブラが没入してロータ4が回転可能とされる。かかる状態から当該イグニッションキーIKを回転させると、ロータ4と共に回動部材6がねじりバネS4の付勢力に抗して回動し、該回動部材6のフランジ部に形成された凸部(不図示)が係止部材10の手動側凸部10bを上方へ押圧する。
これにより、係止部材10がコイルバネS3の付勢力に抗して上方へ移動することとなり、当該係止部材10の先端がステー9から離間して、ロックバー2のロック位置でのロックが解除されることとなる。かかる状態においては、スライド部材7及び押しボタン3がコイルバネS1の付勢力により上方へ移動することとなり、その移動によりステー9及びロックバー2が初期状態(図4の状態)まで戻って、ステアリングのロックが解除される。
従って、通常状態においては、ステアリングロックの解除をモータMにて電気的に行わせ、操作性を向上させることができるとともに、発信手段11の電源の消耗等によりIDコードの発信が不可能となった場合においても、イグニッションキーIKを挿通させた押しボタン3を回転させることにより手動でステアリングロックを解除することができ、二輪車の一時待避など応急措置を容易とすることができる。尚、押しボタン3の回転操作後には、ねじりバネS3の付勢力により、当該押しボタン3は初期位置に戻ることとなる。
また、本実施形態によれば、押しボタン3の突端にキャップ5が配設されているので、通常時においては当該キャップ5を閉じた状態とすることにより、ステアリングロック時における押圧操作を容易としつつロータ4内への異物や雨水等の侵入を回避できるとともに、電気的なステアリングロックの解除が行えない場合にキャップ5を開けてイグニッションキーIKを挿通可能とし、手動によるステアリングロックの解除を行わせることができる。
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
本実施形態のステアリングロック装置は、図9〜図11に示すように、筐体としてのロック装置本体1と、該ロック装置本体1に対して突出又は没入可能なロックバー2と、ロック装置本体1の上面から上方へ突出した状態にて配設されるとともに押圧操作可能な押しボタン3と、ロック手段としての係止部材13と、電動ロック解除手段としてのカムギア14と、手動ロック解除手段としての回動部材6とにより主に構成されている。尚、上記第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付すこととし、それらの詳細な説明を省略する。
然るに、第1実施形態と同様、押しボタン3を下方へ押圧操作することにより、スライド部材7をコイルバネS1の付勢力に抗して下降させ、リンク部材8の作用によりステー9及びロックバー2をステアリング軸に形成された係合孔H(第1の実施形態参照)側へ移動(ロックバー2を突出)させれば、ステアリング軸のロックがなされることとなる。このとき、係止部材13は、図13(a)に示す状態から同図(b)の状態を経て同図(c)の状態に至るので、当該係止部材13の先端がステー9の基端(同図中右端)と係合し、ロックバー2のステアリング軸に係止した状態(ロック状態)が維持されるようになっている。
また、第1の実施形態と同様、キャップ5を開けてロータ4にイグニッションキーIKを挿通させ、かかる状態のまま回転操作すると、回動部材6が連動してねじりバネS4の付勢力に抗して回動するとともに、当該回動部材6のフランジ部に形成された凸部(不図示)が係止部材13の凹部13aを上方へ押圧することとなる。これにより、係止部材13がコイルバネS3の付勢力に抗して上方へ移動し、当該係止部材13の先端がステー9の基端から離間するので、スライド部材7及び押しボタン3がコイルバネS1の付勢力により上方へ移動して図10に示す状態まで戻り、ステアリングのロックが解除される。
ここで、本実施形態においては、電動ロック手段としてのカムギア14が駆動手段としてのモータMと連接して配設されている。かかるカムギア14は、図11に示すように、モータMの出力軸Maと噛み合って配設されており、モータMの駆動により回動軸Lを中心に回動可能とされているとともに、図12に示すように、その表面に凹溝14aが形成されている。この凹溝14aには、係止部材13から突出した凸部13bが嵌入されており、カムギア14を回動させることにより、凸部13bを凹溝14aの周縁形状に沿って移動させ得るよう構成されている。
然るに、本実施形態に係るカムギア14は、イグニッションキーIKの回転操作による手動のロック解除を許容する手動操作許容位置(図12の位置)と、モータMによるロック解除を行わせる電動ロック解除位置(図14の位置)と、押しボタン3の押圧操作を規制する押圧操作規制位置(図15の位置)との間で回動可能とされている。
ステアリングのロック状態においてカムギア14が手動操作許容位置にあるとき、ロータ4に挿通されたイグニッションキーIKを回転操作すると、係止部材13が上方へ押圧され、当該係止部材13の先端がステー8の基端に係合した状態(図13(c)で示す状態)から離間した状態(同図(b)で示す状態)まで移動する。このとき、係止部材13の凸部13bは、凹溝14a内において、図12(a)で示す位置から同図(b)で示す位置まで移動することとなる。
そして、係止部材13の先端がステー9の基端から離間すると、スライド部材7及び押しボタン3がコイルバネS1の付勢力により上方へ移動するので、ステー9がロックバー2と共に没入方向へ移動し、図13(b)で示す状態から同図(a)に示す状態(係止部材13の先端がステー9の凹部9aに位置した状態)となってステアリングのロックが解除される。従って、ステアリングのロック状態においてカムギア14が手動操作許容位置にあれば、ロータ4に挿通されたイグニッションキーIKを回転操作することによるロック解除が許容されているのである。
一方、ステアリングのロック状態において、発信手段11(第1の実施形態参照)を携帯した者が二輪車に近づき、その発信手段11から発信されたIDコードが正規のものである場合、モータMが駆動してカムギア14を電動ロック解除位置まで回動するよう構成されている。即ち、モータMを駆動してカムギア14を図12中a方向に回動(正転)させれば、図14で示すように、係止部材13の凸部13bが凹溝14aの一端14aaに至ることとなり、その過程で当該凸部13bが上方へ移動するので、係止部材13の先端が凹部9aから離間し、ステアリングのロックが解除されることとなる。
更に、ステアリングのロックが解除された状態で、且つ、車両の走行開始時においては、モータMを駆動させ、カムギア14を図14中b方向に回動(逆転)させれば、図15に示すように、当該カムギア14が押圧操作規制位置まで回動するので、係止部材13の凸部13bが凹溝14aの他端14abに至ることとなり、当該凸部13bが下方へ移動するようになっている。
これにより、係止部材13の先端は、ステー9の凹部9a内で更に下降し、同図(b)の状態となるので、ステー9の移動(ロックバー2を突出させる方向への移動)が係止部材13の先端によって規制することができ、押しボタン3の押圧操作が規制されることとなる。即ち、カムギア14が手動操作許容位置にあるときは、押しボタン3の押圧操作により係止部材13の先端がステー9の凹部9aから上面に乗り上げ、当該ステー9の基端に至ることができるのに対し、押圧操作規制位置にあるときは、係止部材13の先端が下降してステー9の凹部9aから上面に乗り上げることができない状態となり、押しボタン3による押圧操作が規制されるようになっているのである。
ところで、本実施形態に係るモータMは、ステッピングモータから成り、カムギア14を所定位置にて停止させるのが容易とされている。即ち、ステッピングモータは、通常、出力軸に一定以上の負荷がかかると同期はずれ(動力伝達の遮断)を生じ、その位置で停止させることが可能とされているため、カムギア14が電動ロック解除位置又は押圧操作規制位置まで回動し、係止部材13の凸部13aが凹溝14aの一端14aa又は他端14abに当接して負荷がかかると、モータMの駆動が停止することとなり、それら位置にてカムギア14を停止可能とされているのである。
従って、本実施形態によれば、ステッピングモータを用いてカムギア14を所定角度回動させ、係止部材13の凸部13aを凹溝14aの一端14aaから他端14abの間で移動させればよいため、第1の実施形態の如く、第2ギアG2を一回転させる必要があるものに比べ、当該カムギア14における手動操作許容位置、電動ロック解除位置、及び押圧操作規制位置の間の回動をより素早く行わせることができる。
また、カムギア14の所定部位には、磁石14aが形成されているとともに、かかる磁石14aの磁気を検知するためのホールIC素子(不図示)がロック装置本体1側に配設されており、これら磁石14aとホールIC素子とによりカムギア検知手段が構成されている。かかるホールIC素子は、カムギア14が手動操作許容位置(図12で示す状態)にあるとき、磁石14aと対向するよう配設され、その磁気を検知してオンするとともに、当該カムギア14が回動して電動ロック解除位置或いは押圧操作規制位置(図14或いは図15で示す状態)にあるとき、磁石14aが離間してオフするようになっている。
従って、カムギア14の電動ロック解除位置及び押圧操作規制位置の位置決めは、係止部材13の凸部13aが凹溝14aの一端14aa又は他端14abに当接することにより行われる一方、手動操作許容位置の位置決めは、ホールIC素子が磁石14bの磁気を検知することにより行うことができるので、当該カムギア14の位置決め精度を向上させることができる。尚、カムギア14が電動ロック解除位置或いは押圧操作規制位置にあるのを検知するよう構成してもよく、その場合、例えば車両走行時にカムギア14が押圧操作規制位置にないことが検知されると、運転者に報知して注意を促すよう構成するのが好ましい。
本実施形態によれば、カムギア14がモータMの駆動により、手動操作許容位置と、電動ロック解除位置と、押圧操作規制位置との間で回動することにより、イグニッションキーIKの回転操作によるロック解除の許容、モータMによるロック解除、及び押しボタン3の押圧操作の規制を選択的に行わせることができるので、電動によりステアリングロックの解除を行わせるとともに、手動によってもステアリングロック解除を行わせることができ、且つ、例えば車両走行時に誤って押しボタン3を押圧操作してしまうのを回避することができる。
更に、本実施形態に係るステアリングロック装置においては、ロックバー2の基端側に磁石(不図示)が形成されているとともに、ロック装置本体1側には、当該磁石の磁気を検知するためのホールIC素子15(図10参照)が配設されており、これら磁石とホールIC素子15とによりロックバー検知手段が構成されている。かかるホールIC素子15は、ロックバー2が没入状態(ステアリング軸と離間した位置)にあるとき、磁石と対向するよう配設されており、その磁気を検知してオンするとともに、当該ロックバー2が突出状態(ステアリング軸を係止した位置)にあるとき、磁石が離間してオフするようになっている。
上記ロックバー検知手段により、ロックバー2がステアリング軸を係止した位置又は離間した位置の何れにあるかを検知することができるので、例えばステアリングのロック忘れや装置の不具合によるロックバーの動作不良などを検知することができる。特に、本実施形態においては、ロックバー2が係合孔Hと向かい合う位置にない場合、押しボタン3の押圧操作でステー9が移動してもコイルバネS2を圧縮させてロックバー2の移動を規制して、ステアリング軸に対する過負荷を回避しているので、ロックバー検知手段によりかかる状態を検知することができ、例えば警告等により運転者に報知することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばロータ4に挿通するイグニッションキーに代えて、ステアリングロック解除のための専用キーとしてもよいし、係止部材10をステー9から離間させるモータMに代え、他の電動の駆動手段(汎用のアクチュエータ等)としてもよい。また、発信手段は、赤外線等を発信するリモコンとし、該赤外線等を受信してモータMなどの電動の駆動手段を駆動させ、ステアリングロックを解除するものとしてもよい。更に、本実施形態においては二輪車に適用しているが、ステアリングのロックが必要な他の車両(バギーや雪上車等)にも適用することができる。
また更に、第2の実施形態におけるロックバー検知手段及びカムギア検知手段は、磁石とホールIC素子とで構成されているが、これに代えてロックバーがステアリング軸を係止した位置又は離間した位置の何れにあるかを検知する他の形態のロックバー検知手段、或いはカムギアの回動位置を検知し得る他の形態のカムギア検知手段としてもよい。
ロック手段によるロックを電動の駆動手段により解除し、且つ、キーを挿通した押しボタンを回転させることにより手動にて解除し得るステアリングロック装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたものにも適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るステアリングロック装置の外観を示す正面図 同ステアリングロック装置の内部構成を示す正面図 同ステアリングロック装置の内部構成を示す左側面図 図3におけるIV−IV線断面図 同ステアリングロック装置によりステアリングロックされた状態を示す断面図 同ステアリングロック装置におけるキャップを開けてキーを挿通した状態を示す斜視図 同ステアリングロック装置が適用された車両が具備する発信手段及び受信手段のブロック図 同ステアリングロック装置にキーを挿通した状態を示す断面図 本発明の第2の実施形態に係るステアリングロック装置の外観を示す正面図及び側面図 図9におけるX−X線断面図 図9におけるXI−XI線断面図 同ステアリングロック装置におけるカムギア(手動操作許容位置)を示す正面図 同ステアリングロック装置におけるロック手段(係止部材)とステーとの位置関係を示す断面模式図 同ステアリングロック装置におけるカムギアが電動ロック解除位置にある状態を示すカムギアの正面図、及びそのときのロック手段(係止部材)とステーとの位置関係を示す断面模式図 同ステアリングロック装置におけるカムギアが押圧操作規制位置にある状態を示すカムギアの正面図、及びそのときのロック手段(係止部材)とステーとの位置関係を示す断模式面図
符号の説明
1 ロック装置本体
2 ロックバー
3 押しボタン
4 ロータ
5 キャップ
6 回動部材(手動ロック解除手段)
7 スライド部材
8 リンク部材
9 ステー
10 係止部材(ロック手段)
11 発信手段
12 受信手段
13 係止部材(ロック手段)
14 カムギア(電動ロック解除手段)
14b 磁石(カムギア検知手段)
15 ホールIC素子(ロックバー検知手段)
M モータ(電動の駆動手段)
G1 第1ギア
G2 第2ギア(電動ロック解除手段)
S1〜S3 コイルバネ
S4 ねじりバネ

Claims (7)

  1. 車両のステアリングをロックするためのステアリングロック装置であって、
    ステアリング軸を係止した位置と離間した位置との間を移動可能なロックバーと、
    押圧操作により前記ロックバーをステアリング軸に係止させるとともに、キーが挿通されない状態において回転が規制され、且つ、キーの挿通により回転可能とされたロータから成る押しボタンと、
    前記ロックバーをロックして当該ロックバーがステアリングに係止した状態を維持するロック手段と、
    該ロック手段によるロックを電動の駆動手段により解除する電動ロック解除手段と、
    前記キーを挿通した押しボタンを回転させることにより、前記ロック手段によるロックを解除する手動ロック解除手段と、
    を備えたことを特徴とするステアリングロック装置。
  2. 運転者が携帯し得るとともに車両固有のIDコードを発信する発信手段と、
    車両側に配設されて前記発信手段からのIDコードを受信し得る受信手段と、
    を具備し、前記受信手段でIDコードを受信すると、前記電動ロック解除手段が駆動し、前記ロック手段によるロックを解除することを特徴とする請求項1記載のステアリングロック装置。
  3. 前記押しボタンは、その突端に開閉自在なキャップを有するとともに、該キャップを開けて前記キーを挿通可能とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のステアリングロック装置。
  4. 前記ロックバーがステアリング軸を係止した位置又は離間した位置の何れにあるかを検知するロックバー検知手段を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載のステアリングロック装置。
  5. 前記電動ロック解除手段は、前記駆動手段と連接され、前記手動ロック解除手段によるロック解除を許容する手動操作許容位置と、当該駆動手段によるロック解除を行わせる電動ロック解除位置と、前記押しボタンの押圧操作を規制する押圧操作規制位置との間で回動可能なカムギアから成ることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載のステアリングロック装置。
  6. 前記カムギアの回動位置を検知し得るカムギア検知手段を具備したことを特徴とする請求項5記載のステアリングロック装置。
  7. 前記駆動手段は、ステッピングモータから成ることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のステアリングロック装置。
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