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JP4793397B2 - 放射線画像検出器 - Google Patents
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JP4793397B2 - 放射線画像検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線画像検出器に関し、特に、X線やガンマ線等の高エネルギー放射線を使って画像診断等を行う放射線画像検出器に関する。
X線等の透過性の強い放射線を使って、対象物の透過画像を得る方法は、工業用の非破壊検査や医療診断の場で広く一般に利用されている。医療のさまざまな分野ではデジタル化が進んでおり、X線診断の分野では、アモルファスシリコン2次元撮像素子とシンチレータを組み合わせた放射線撮影装置が開発されている。
中でもフラットパネル型の放射線画像検出器(以下、FPDとも称す)は可搬性を生かして医療現場に急速に浸透している。このような方式のFPDにおいては、シンチレータにおいてX線から変換された光の強度が非常に微弱であるため、信号電流が微弱となり、暗電流が無視できない存在となっている。この不必要な電流は熱励起による逆方向電流などによるものであり、デバイス温度を更に冷却することにより低減することができるが、光電変換素子の転送効率の低下や冷却方法などの問題が新たに生ずる。暗電流により蓄積された電荷により画像にオフセット濃度が加算される課題に対して、オフセット画像を補正する技術が提案されている。一方で、暗電流により電荷が蓄積されることで最大で蓄積できる電荷との差が減りダイナミックレンジが低減する課題がある。そこで、特許文献1では、各画素の信号電流による電荷を蓄積するコンデンサに暗電流が原因で溜まった電荷を、撮影を行わない時に周期的に放出する動作(リセット動作)が行われている。リセット動作は実質的にコンデンサの両端の電位差を所定の電位に設定(リセット)するために強制的に電流を供給するものであるので、消費電力を要する動作となっている。
特許第3950665号公報
FPDは可搬形態であり、電力は搭載したバッテリから供給される。そのため、1回の充電で多くの回数の撮影を行うには、電力をなるべく消費しない状態を保つ必要がある。しかし、前述のように、暗電流が原因でコンデンサに溜まった電荷を強制的に放出するリセット動作を行うと、リセット動作を行う上で電力が必要となるので電力を消費してしまう。従って1回の充電で多くの回数の撮影を行う上で支障となっている。そこで、本発明では、各画素の信号電流による電荷を溜めるコンデンサ内に、暗電流が原因の電荷の蓄積による影響を低減した構造を提供し、リセット動作を少なくすることで、FPDの暗電流の影響を低減しつつ低消費電力化を図ることを目的とする。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
(1)放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は遮光部により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
前記第1の光電変換素子、前記遮光部、前記第2の光電変換素子の順に基板に積層されており、前記シンチレータにより変換した光を前記第2の光電変換素子側から入射させるように配置され、
前記第2の光電変換素子に蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
(2)放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は第2の光電変換素子により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
前記第2の光電変換素子に蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
(3)放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は遮光部により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
前記第1の光電変換素子、前記遮光部、前記第2の光電変換素子の順に基板に積層されており、前記シンチレータにより変換した光を前記第2の光電変換素子側から入射させるように配置され、
前記第1の光電変換素子と前記第2の光電変換素子の接続点に接続され、電荷を蓄積するコンデンサを有し、
前記コンデンサに蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
(4)放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は第2の光電変換素子により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
前記第1の光電変換素子と前記第2の光電変換素子の接続点に接続され、電荷を蓄積するコンデンサを有し、
前記コンデンサに蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
二つの光電変換素子を直列に接続し、一方の光電変換素子には光を入射させ、他方の光電変換素子には遮光部を設けて光を入射させないようにすることで、それぞれの光電変換素子で発生した暗電流を相殺させることができる。その結果、暗電流による電荷を放電する動作(リセット動作)を行う回数を大幅に低減でき、省電力化を図ることができる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
図1は本FPDを用いた放射線画像撮影システムの概要図である。
図1において、10は放射線11をパルス状に発することができる放射線源であり、放射線制御手段13により放射線のパルスのオン・オフや、放射線源内の放射線管球の管電圧、管電流が制御される。放射線源10で発した放射線11は、診断対象となる患者である被写体12を透過する。被写体12の内部の骨や内臓の大きさや形、病巣の有無により放射線の透過量が異なるので、被写体12を透過する放射線11は、それらの像情報を含むこととなる。被写体12を透過した放射線11は、FPD20に入射する。FPDは放射線11を光に変換するシンチレータ21、変換された光を電気に変換する光電変換素子23、及び不図示の電気回路からなる。FPD20に入射した放射線11は、シンチレータ21により光に変換され像情報光22として光電変換素子23に入射する。ここで例としてあげる光電変換素子23は、二次元状に配列された後述するような構造の複数のフォトダイオードからなる。電気回路は、光電変換素子23を駆動させる駆動回路、変換された電気エネルギーを蓄積する回路、蓄積された電気エネルギーを読み出す信号読み出し回路などからなる。光電変換素子23に入射した像情報光22は、これらの電気回路により二次元状の像情報を含む電気信号に加工される。
FPD20は、駆動制御手段14により、撮像時間や駆動方法等が制御される。また、放射線照射の開始や終了のタイミングとFPD20の撮像動作の開始や終了のタイミングとが同期信号により同期するように、駆動制御手段14は、放射線制御手段13と有線や無線を介して信号のやり取りがされる。
図2はFPD20の回路の動作を説明する上で十分な画素数である9画素の回路配置を示す回路図である。図2においてS11〜S33、R11〜R33は光電変換素子であるフォトダイオードを示している。ここで、後述するようにR11〜R33のフォトダイオードには光を遮光する遮光部が各々に設けられており、光は入射しない構造としている。C11〜C33は蓄積用コンデンサ、T11〜T33は蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子である転送用TFT(Thin Film Transistor)である。
C11〜C33は意図的に構成しなくても各素子に寄生容量が存在し、各素子の寄生容量は簡易的な等価回路としてC11〜C33のコンデンサとして見なせ、説明を分かり易くするために記載している。一方で、ダイナミックレンジを広げるため、C11〜C33を意図的に構成しても良い。
1画素は2個のフォトダイオードとコンデンサ、及び転送用TFTで構成され、その信号出力は信号配線SIGにより図示しない検出用集積回路ICに接続されている。本実施例のFPDは簡単のため、計9個の画素を3つのブロックに分割し、1ブロックあたり3画素の出力を同時に転送し、この信号配線SIGを通してシフトレジスタSR2によって順次図示しない検出用集積回路ICに出力される。また、1ブロック内の3画素を横方向に配置し、3ブロックを順に縦方向に配置することにより各画素を2次元的に配置している。
次に各動作時の周辺回路の動作を説明する。シフトレジスタSR1及びSR2により制御配線g1〜g3、s1〜s3に印加する電圧値を変調する。すると転送用TFT:T11〜T33とスイッチM1〜M3のON、OFFを制御できる。
シンチレータ21により変換された像情報光22がS11〜S33入射し、光電流を発生させる。像情報光22により流れた光電流は電荷としてそれぞれのコンデンサC11〜C33に蓄積され、放射線の照射終了後も保持される。
画像データとしての電荷を出力させる場合、シフトレジスタSR1により制御配線g1に転送用TFT;T11〜T13がONする電圧が印加され、C11〜C13に蓄積されている信号電荷がCV1〜CV3に供給され、CDS1〜CDS3を経由して、シフトレジスタSR2の制御配線s1〜s3への制御パルス印加によってスイッチM1〜M3を通してC11〜C13に蓄積された信号電荷が画像データとして順次図示しない検出用集積回路ICに出力される。
C11〜C13に蓄積されている信号電荷は、オペアンプとコンデンサで構成される電荷−電圧変換回路(C−V変換回路)CV1〜CV3へ導かれ、信号電圧に変換され、相関二重サンプリング回路(CDS回路(Correllated Double Sampling回路))CDS1〜CDS3において相関二重サンプリングが行われることで電荷−電圧変換回路のコンデンサのリセット雑音(熱雑音)が除去される。ここで、相関二重サンプリング回路は、二つのサンプルホールド回路と差分回路から構成され、電荷−電圧変換回路のコンデンサのリセット後の電圧を一つめのサンプルホールド回路で保持し、転送用TFTをONしてC11〜C13に蓄積されている電荷をCV1〜CV3で電圧に変換した電圧を二つめのサンプルホールド回路で保持し、差分回路で差分をとることで電荷−電圧変換回路のコンデンサのリセット雑音を除去(低減)する回路である。次に、CDS1〜CDS3から出力される信号電圧をスイッチM1〜M3で何れかを選択し、図示しない検出用集積回路ICに出力される。図示しない検出用集積回路は、図示しないアナログ/デジタル変換回路(A/D変換回路)でアナログ信号電圧をデジタル信号に変換し、図示しないデジタル信号処理部へ送られ、2次元のデジタル画像信号(データ)を得る。
次に各画素に設けられたフォトダイオード等の回路について説明する。図3は1画素内における二つのフォトダイオード、スイッチング素子であるTFT(図2のT11〜T33に相当する)、そして電荷を蓄積する蓄積用コンデンサ(図2のC11〜C33に相当する)の回路配置図である。ここでフォトダイオードPD1にはシンチレータからの光Lを遮光する遮光部31を設ける。一方、フォトダイオードPD2には遮光部31を設けず、シンチレータからの光Lを入射させる。ここで、PD1は図2におけるR11〜R33のフォトダイオードに相当し、PD2は図2におけるS11〜S33のフォトダイオードに相当する。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2は同じ向きで直列に接続する。その接続点にコンデンサC(蓄積用コンデンサ)を接続する。コンデンサCに蓄積された電荷を放出させるためTFTをスイッチング素子として用いる。このような画素にシンチレータからの光Lを入射させる。すると、フォトダイオードPD1においては、光Lは遮光されているために入射しないことから光電変換による電荷は発生しない。しかし、フォトダイオードPD2には遮光部は設けられておらず、光Lが入射するので光電変換による電荷が発生する。
ここで、フォトダイオードにおける光電変換の原理について説明する。フォトダイオードはPN接合(もしくは、PIN構造)を有している。光Lがフォトダイオードに入射すると、光Lは電子を励起し、電子と正孔のペアを生成する。光子の吸収が接合部の空乏層で生じるか、空乏層から拡散距離内で生じる場合、これらのキャリアは空乏層のビルトインポテンシャルにより接合部から移動し、光電流が流れる。光電流は入射光の光強度に応じた電流値を示す。フォトダイオードにおいては、光Lによる励起以外にも熱励起により電子と正孔が発生し暗電流となる。暗電流は入射する光Lの強度に無関係の電流値を示し、環境温度に応じた電流値を示すので、ノイズ成分となる。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2の各々において暗電流は発生するが、フォトダイオードを直列に接続することで暗電流を相殺することができる。
フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2は同等の光電変換特性を示すフォトダイオードであることが好ましい。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2とが同等の光電変換特性であれば、理想的には両者の暗電流の値を等しくでき、暗電流を完全に相殺させることができるからである。ここで、同等の光電変換特性とは、入射光強度と出力電流との関係が同等であり、また、暗電流も同等量発生することを表す。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2を同じプロセス条件で作製すれば、同等の光電変換特性を実現できる。
暗電流を相殺する機構を第4図に示したエネルギーバンド図を用いて説明する。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2とが同等の光電変換特性を有する場合について説明する。
フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2を直列に接続し、電圧を印加すると図4(a)に示すようなエレルギーバンドを示す。PN接合においては、熱励起によって電子41と正孔42の対が発生し暗電流となる。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2における熱励起による暗電流は、同一方向に流れ、電子41と正孔42が再結合することで電荷が消滅し、相殺しあうこととなる。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2は同等の光電変換特性を示すことからバリアハイトは同じ高さなので、逆バイアスを等しくすれば両者の暗電流の値を等しくできる。よって、理想的には暗電流は完全に相殺させることができる。
一方、図4(b)に示すように、フォトダイオードPD1には遮光部31が設けられているため、光Lが入射しないので、光電変換による電荷は発生せず、フォトダイオードPD2には光Lが入射するので光電変換による電荷が発生する。フォトダイオードPD2において発生した暗電流はフォトダイオードPD1において発生した暗電流と相殺することから、コンデンサCにはフォトダイオードPD2で発生した光電流のみ蓄積することができる。
各画素における入射光強度と電荷量の関係を表わす概念図を図5に示す。遮光部を有するフォトダイオードPD1においては光が入射しないので画素への入射光強度に依存せず一定の電荷量51を示す。遮光されていない通常のフォトダイオードPD2においては、図に示すように、入射光強度に比例した光電流による電荷量と、暗電流分による電荷量がバイアス分となって足しあわされた電荷量52を示す。コンデンサCに蓄積される電荷量は、遮光されていない通常のフォトダイオードPD2において発生する電荷量52から、遮光部を有するフォトダイオードPD1において発生する電荷量51を差し引いた電荷量53が蓄積されることとなる。このように二つのフォトダイオードを直列に接続することで暗電流を相殺させることによりその影響を受けず、入射光による光電流のみを検出することができる。なお、説明を簡単にするため、所定の時間で規格化した電荷量で説明している。実際の暗電流による電荷量は、暗電流はほぼ一定の電流が流れるため、時間に比例してPD1とPD2の暗電流による電荷量は増加する。
本実施形態の2次元状フォトダイオードアレイは、例えば、前記二つのフォトダイオードPD1、PD2を同一基板の同一層上に並列し、フォトダイオードPD1のみに遮光部を設けるようにして構成することができる。このような構成の場合、通常のフォトリソグラフィー法で作製することができる。同一層上に並列して製作することで、成膜する工程の数を減らすことが可能であり、低コストで製造できる利点がある。
上記実施形態では、遮光部を設けたフォトダイオードPD1と遮光部を設けないフォトダイオードPD2とを同一基板の同一層上に並列して作製したが、シンチレータから発せられる光の進行方向にフォトダイオードPD2、そして遮光部を設けたフォトダイオードPD1の順に積層配置して作製するようにしてもよい。
このような形態にすると、実質的に画像取得に寄与するフォトダイオードPD2の数を増やすことができ、開口率を向上させることができる。このため、解像度及びS/Nが増加することで、画質(画像の粒状性)が向上することとなる。
なお、フォトダイオードPD2に入射した光量の多くがフォトダイオードPD2の中で吸収され、フォトダイオードPD1に到達する光の強度を小さくできれば、遮光部を敢えて設ける必要はない。フォトダイオードPD2を構成する半導体材料の厚みを厚くしたり、製膜条件を変更することで、フォトダイオードPD2において光量の多くを吸収されるようにすることができる。
また、フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2間には電流(電荷)を流すための電極が必要であり、光を透過しない材料である例えばAl(アルミニウム)部材でPD1の受光面を覆う電極を構成することで遮光部を兼ねることができる。
このように二つのフォトダイオードを積層して作製する作製方法について図6を用いて説明する。
透明電極(ITO膜)602について、最初に図6(a)に示すように、ガラス等の基板601の上に製膜する。製膜法としては真空蒸着法、スパッタ法、スピンコーティング法などを採用することができる。例えば、蒸着法においては、プラズマ蒸着法、電子ビーム蒸着法、MBE蒸着法、化学蒸着法などを採用できる。
次に図6(b)に示すように、透明電極602上にn型半導体層603を製膜する。製膜法としては例えばプラズマ蒸着法を採用し、材料としては例えばGaAsを用いる。製膜したGaAsをn型にするために、蒸着時にn型となる不純物を雰囲気中に添加する。
次に図6(c)に示すように、n型半導体層上にp型半導体層604を製膜する。製膜はn型半導体層を製膜した蒸着装置を用い、ドープする不純物をp型となる不純物に変更して行う。
次に図6(d)に示すように、遮光性と導電性を併せ持つ材料を電極605として製膜する。こうすることでフォトダイオードPD2に入射してフォトダイオードPD1へ到達する光を遮光しつつ、フォトダイオードの電極を兼ね併せることができる。遮光性と導電性を併せ持つ材料としては例えばアルミニウムや金、銀を採用できる。遮光部の材料としてアルミニウムを製膜する場合、真空蒸着法を用いて蒸着を行えばよい。前述と同様のプラズマ蒸着法を採用し、前述と同じ蒸着装置を用いて蒸着を行ってもよい。
次に図6(e)に示すように、前述と同じ工程を用いてn型半導体層606とp型半導体層607を製膜する。
次に図6(f)に示すように、電極構造として透過性と導電性を併せ持つ透明電極608を前述と同じ方法で製膜する。透明電極の例としては前述と同じようにITO膜が適している。
次に図6(g)に示すように、所望の形状のフォトダイオードパターンを得るためにマスク密着露光によるフォトリソグラフィーを行う。まず、スピンコーティング法等の方法を用いてレジスト膜609を形成する。ネガ型ではなく、解像度の良いポジ型のレジストが好ましい。膜の形成後、高温下でベーキングを行い、レジストの溶剤を揮発させるとともに、密着性を向上させる。
次に図6(h)に示すように、所望のフォトダイオードの形状に透過部を形成したマスク610を用意し、レジスト膜609上に密着させ露光する。露光する光はUV光611を用いる。
次にレジスト膜609を現像し、光の照射部分をエッチングする。その後、ドライエッチングなどの手法を用いて製膜した全ての膜をエッチングする。そうすると図6(i)に示すように、所望の形状のフォトダイオードを得ることができる。
なお、マスク密着露光の他に、ステッパを用いたパターン投影露光を採用してもよい。
なお、光が入射するフォトダイオードPD2は光が熱に変換されることで光が入射しないフォトダイオードPD1に比べて温度が高くなり暗電流が増える場合がある。そうなると暗電流を効果的に相殺することはできない。そこで、フォトダイオードPD1の暗電流がフォトダイオードPD2の暗電流より大きくなるようにフォトダイオードを作製してもよい。具体的には、半導体の不純物のドープ量を増やしたり、製膜時の製膜温度などの作製条件を変更することで暗電流の大きさを制御することができる。
一方、フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2の温度差が生じ難くするために、遮光性と導電性を持つ電極に、更に熱伝導性の良い部材を用いると良い。
以上のように作製したフォトダイオードは、ダイオードの回路との比較において図7に示すように直列な関係となる。作製した透明電極608はフォトダイオードPD2のアノード電極AN2に対応し、遮光性を持つ電極605はフォトダイオードPD2のカソード電極CA2とフォトダイオードPD1のアノード電極AN1を兼ねた電極に対応し、透明電極602はフォトダイオードPD1のカソード電極CA1に対応している。
ここで、透明電極602は透明でない遮光性を持つ電極(例えば、アルミニウム部材)で作成しても良い。
透明電極602にすることで、フォトダイオードを簡単に検査することができる利点がある。具体的には、フォトダイオードPD1を検査する場合は、基板側(PD1側)から光を入射させて信号出力を検査し、フォトダイオードPD2を検査する場合は、シンチレータ側から光を入射させて信号出力を検査することができる。
以上のように、本実施形態によれば、直列する二つのフォトダイオード各々で発生した暗電流を相殺し、入射した光強度に応じた信号電流のみを検出でき、コンデンサに信号電荷のみを蓄積できる。従って、暗電流が原因の電荷はコンデンサに蓄積し難いので、暗電流を放出するリセット動作の頻度を大幅に低減でき、FPDの省電力化を図ることができる。
FPDを用いた放射線画像撮影システムの概要図である。 FPDの回路配置図である。 各画素における回路配置図である。 (a)はエネルギーバンド図における暗電流を示す図であり、(b)はエネルギーバンド図における光電流を示す図である。 各画素における入射光強度と電荷量の関係を表わす概念図である。 フォトダイオードを作製する工程を表わす概念図である。 フォトダイオード層構成とダイオード回路を比較した図である。
符号の説明
20 放射線画像検出器(FPD)
PD1、PD2 フォトダイオード
31 遮光部
C コンデンサ
601 基板
602、608 透明電極
603、606 n型半導体層
604、607 p型半導体層
605 電極
AN1、AN2 アノード電極
CA1、CA2 カソード電極

Claims (5)

  1. 放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
    各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は遮光部により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
    前記第1の光電変換素子、前記遮光部、前記第2の光電変換素子の順に基板に積層されており、前記シンチレータにより変換した光を前記第2の光電変換素子側から入射させるように配置され、
    前記第2の光電変換素子に蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
  2. 放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
    各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は第2の光電変換素子により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
    前記第2の光電変換素子に蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
  3. 放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
    各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は遮光部により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
    前記第1の光電変換素子、前記遮光部、前記第2の光電変換素子の順に基板に積層されており、前記シンチレータにより変換した光を前記第2の光電変換素子側から入射させるように配置され、
    前記第1の光電変換素子と前記第2の光電変換素子の接続点に接続され、電荷を蓄積するコンデンサを有し、
    前記コンデンサに蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
  4. 放射線を光に変換するシンチレータと、変換した光を画素単位で検出する少なくとも2次元状に配列された複数の光電変換素子とを有する放射線画像検出器であって、
    各々の画素単位は第1の光電変換素子と第2の光電変換素子の二つの光電変換素子が同じ向きに直列に接続され、かつ第1の光電変換素子は第2の光電変換素子により遮光され、第2の光電変換素子は遮光されておらず、
    前記第1の光電変換素子と前記第2の光電変換素子の接続点に接続され、電荷を蓄積するコンデンサを有し、
    前記コンデンサに蓄積された電荷を読み出すことにより画像データを取得するように構成されていることを特徴とする放射線画像検出器。
  5. 前記第1の光電変換素子、前記第2の光電変換素子の順に基板に積層されており、前記シンチレータにより変換した光を前記第2の光電変換素子側から入射させるように配置することを特徴とする請求項2または請求項4に記載の放射線画像検出器。
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