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JP4844913B2 - 津波からの避難装置 - Google Patents
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本発明は、津波からの避難装置に関する。
古来から巨大地震が発生すると当然のように津波が発生し、この津波は海岸線から押し寄せて大勢の人や民家などを呑み込み甚大なる被害を与えてきたことはよく知られている。
しかし、これまでは、大規模な堤防や水門を造って津波に対処するだけで、安価で有効な津波対策は講じられていなかったのが実状である。
【問題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、地盤に埋設されたコンクリート基礎を介して立ち上がるようにして立設される3本以上の支柱と、支柱相互をつなぐ連結梁と、津波発生時の想定水位を超えるべく支柱の高い位置に設けられた高所避難場所と、地上からの避難者を高所避難場所に導くことのできる昇降手段としての階段と、搭乗式避難装置 とを備える津波からの避難装置であって、前記搭乗式避難装置は、高所避難場所側に上端が取り付けられて連結梁のなす面内中央に対応して形成された通口を通じて通され下端が下方の地盤側に固定され牽きワイヤとして垂直につなぐ複数本の吊りガイドと、同吊りガイドに沿って昇降自在な搭乗カゴと、高所避難場所側に設けられた巻き取りドラムと、同ドラムに巻き取りと繰り出しが自在に巻き付けられ下端に搭乗カゴを備えたワイヤとでなることを特徴とする。
本発明によれば、比較的安価に済み有効な避難場所として機能を発揮できる津波からの避難装置を提供することができる。
発明を実施するための最良の形態・実施例
図1から図3は、本発明に係る津波からの避難装置の一実施形態を示す。図1および図2に示すように、1は支柱で、同支柱1は、上からみて正三角形の頂点に対応して配した3本からなり、この実施形態では鋼製丸パイプを使用している。
3本の支柱1は、水平な鋼製連結梁2で相互に結合されており、これらの連結梁2は上下数段に配されている。同連結梁2は支柱1の基部間にも連結配備してもよい。こうして1つのタワー型構造物である避難装置が構成されるが、避難装置の基部は、コンクリート基礎3にそれぞれ埋め込み固定されて立設されている。避難装置の上階には、同様に連結梁2が設けられるとともに外周にも外縁梁4が設けられて広い高所避難場所5が上床面6により提供されるようになっている。
尚、この上床面6は、図1の平面図のように、中央が三角形の通口7として開けられるとともに同通口7に添って内手摺8が設けられ、外手摺9も設けられている。内手摺8の一部には、開閉自在でロックも可能な扉10が設けられている。支柱1の上部には、同支柱1よりは細い丸パイプでなる上部支柱11が立設固定されている。この上部支柱11の相互間には上梁12が連結固定され、それらの2辺間には横架材13が装架され、同横架材13には、搭乗式避難装置の駆動部を構成する電動(あるいは手動)ウインチ14が装備されて巻き取りドラム15によりワイヤ16を巻き取り・繰り出し自在としている。
搭乗式避難装置として、ワイヤ16の下端にはステップ17を介して乗り込むことのできる搭乗カゴ18が吊持支持されるとともに、同カゴ18は、上端がステー19に固定され下端が地盤20内のアンカー21...に連結された3本の吊りガイド22により回転したり揺れたりすることなく昇降できるようになっている。吊りガイド22それ自体は、タワー上部と地盤間をつなぐものになっているので、傾倒防止手段として機能し、タワーに津波による負荷がかかって傾倒しようとしても引張抵抗によりタワーの安定化にも寄与する。そのこともあって、搭乗カゴ18用のガイドであるか否かを問わず、タワー内にあって、こうした牽きワイヤを張設すると安定化に有効である。尚、図1に示すように、搭乗カゴ18が登り詰めた位置に対応して中継ステップ23が前記通口7内のコーナーにあるようにして張り固定されている。同ステップ23は扉10の位置にも対応している。ウインチ16の電力供給のため装置上面や上面などにソーラーパネルを設置してもよいし、風力発電装置を構成してもよい。
こうした搭乗カゴ18による昇降手段の他、本来的な登る手段として階段24が設けられている。この階段24は、2階まではタワー構造体の内側に添って設けられているが2階から避難場所5までは構造体の外部を伝って伸びている。尚、前記搭乗カゴ18は構成しないこともある。
尚、支柱1は、丸パイプ以外に角パイプ・アングル材・H型鋼など市販の各種部材を使用することができる。角パイプやアングル材のように角張った部材の場合、その角稜を津波の襲来が想定される向きにして対応させて津波を切るようにすることができる。丸パイプの支柱1には、その前方に角稜部を前にしてアングル材を添わせると津波を切り易い…A
以上のことは他の実施形態でも同様に適用することがある。以下、こうした他の実施形態でも同様に適用できることを意味する表示として、適用される文の段落後に上記のような…Aを付すものとする。
支柱1は、上記3本以外に、単一本や2本、4本、5本、6本...など全ての本数を適用できるし、下部が単一本で上部が複数本のように上下の本数が相異なる場合もある。その逆、すなわち、下部が複数本で上部が単一本のこともある。上記単一本とは、やや細めのパイプを複数本寄せ合わせたものも単一本の範疇に入るものとする…A。
支柱1は、コンクリート基礎3内に打ち込まれているが、コンクリート基礎3は別途固定し、その上面に、支柱1の下端に備えた取付フランジをアンカー固定する方式でもよい。また、支柱1の下端はヒンジで回転自在に支持することもでき、この場合、ワイヤなどの張設で立設保持するようにしてもよい…A。
支柱1は、垂直状であるが、例えば、各種鉄塔にみられるように、三角錐の各稜線に対応するように斜めの支柱の組み合わせとしてもよい…A。
支柱1がパイプであると中空状であるが、その中にコンクリートやモルタル、樹脂などを流し込んだりコンクリート製品や土砂、岩石などを投入したりして増強してもよい。
支柱1は、図2の実施形態では1本ものでなるが、下より上の部分をより細いパイプでなる竹の子状に構成することもある。この場合、上のパイプは下に差込式とすることもでき、差込式のときは、相互溶接してもよいし、上のパイプを下のパイプ内の緩衝材で受け持つこともできる…A。
支柱1の外周にはワイヤなどの線条材を螺旋状に巻き付けたりメッシュ材を巻き付けて補強を図ることもあり、この場合、線条材やメッシュ材は、支柱1の外周にフランジや廃タイヤ等を介して離間させて巻き付けると、津波などから支柱1を防護する手段を兼ねることになる。線条材やメッシュの下端はタワーとは別途独立して地盤側に固定するとタワーの安定化を図ることができる。…A。
ワイヤなどの牽き部材を構成する場合、ポリアミドやカーボンファイバーその他の強度なロープを使用することがある。…A。
ワイヤ、ロープ、ロッドなどの線条材は、1本そのままで張るほかに、1本の線条材の長手方向に円板を離間配置し、その複数枚の間に他の周ワイヤ(ロッドを含む)を円筒面に対応するように上記1本の線条材と平行状に配して津波の防護用として構成することがある。この場合、周ワイヤは、メッシュ式のワイヤとしてもよい…A。
支柱1の基部とコンクリート基礎3とは、図2の右下図のように上下分離式とし、緩衝材26を内蔵した基部パイプ27を介して支持するようにすれば、タワーを免震支持することができるとともに津波などが襲来しても安全性が向上する。基部パイプ27はコンクリート基礎3内に埋め込んでもよい。基部パイプ27は仮想線のように高くしてもよい…A。
支柱1の上部は、図2の左欄上図のように、下パイプaに上パイプbを差込式にしてその間を緩衝材(発泡樹脂を含む)28により免震支持してもよい。左欄下図のように、連結梁2と下パイプaとの間に緩衝材29を介装してもよい。上パイプbは図示よりも下方へ長くしてもよい…A。
図4の実施形態は、タワーの安定化を階段(傾倒防止手段)34で行うものを示す。35は3本の支柱、36は支柱35間を横つなぎする連結梁、37は独立式のコンクリート基礎であり、津波はX方向から襲来することが想定される。この場合、支柱35の1本をX方向に向けるとともに、同支柱35に対応する連結梁36内のコーナーに踊り板(踊り場)38を固定し、同板38に上端が掛かって固定されるように階段34を斜め下向きに伸ばしてある。階段34の下端は別途固定してもよいが、同下端とその上方の連結梁36間に補助支柱39を連結固定して津波の前方からの衝撃力に突っ張りで対抗するようにしてある。この場合の階段34は、複数本の支柱35…が形成する域内に配置されている…A。
尚、同図仮想線のように、階段34は、タワー外部に張り出すように備えてもよく、この場合、各辺から階段34を張り出すこともできる。階段34は地盤に別途アンカー固定したり緩衝材を介して固定することができる…A。
また、支柱35周りにフランジ40や廃タイヤなどの張り出し物を設け、その外周から線条材41…を垂下して張り状態にしたままで地盤にアンカー42で固定すれば、津波などの障害から支柱35を防護する。この線条材41はさらに上部に連結してもよく、線条材41に代えてメッシュ材を使用してもよい。こうした防護手段43は、図5のように、メッシュ材あるいは複数本のワイヤなどによりタワーの全周あるいは必要な一部に広い範囲に張り詰めることもできる…A。
尚、コンクリート基礎37は独立式とされ、これら基礎37は地盤ないに通された連結梁36を介して相互連結されている。
図6はタワー構築体の概略とその結合部分の拡大図を現行例として示すもので、支柱73に横の連結梁74で構築されその上部に避難部75を形成してある。支柱73の外周に は、連結リング76が溶接され、連結梁74の端部はその間を介して差し込まれるとともに溶接固定されている。連結梁74は、運搬組立の至便性を考慮して基部aと梁部bとでなり、相互を連結板cで連結するようにしてある
図7の実施形態は、構造の強度アップを図ったもので、支柱73の連結梁74より下段に対応して通口77を対向状に開けておき、これらを介して1本の補強梁78を通し、その下側に補助材79を差し込みこれらと支柱73とを溶接固着しておく。そして、連結梁74と補強梁78間を別途結合柱80により結合しておいてもよい。尚、支柱73は内外二重構造にしてもよい。補助材79は楔形としてもよい
図8は、強度アップの他の実施形態を示す。現行では、支柱73の同じ高さを介して全ての連結梁74が固定されていたため、構造的に応力が集中するおそれがあったが、同実施形態では、隣り合う連結梁74を上下に落差を持たせて結合したものである。タワー全体でみると、結合点が螺旋軌道上にあるように配置することもできる
図9の実施形態のように、支柱73に連結梁74を段差をもって貫通溶接することもできる。この場合、連結梁74はa、b、cよりなるものでもよい。また、支柱73は四角なパイプでもよい。尚、図7あるいは図9においては、溶接せずに通したままにしてもよい。この場合、緩衝材を介装することもできる
図10および図11の実施形態は、正三角形の頂点位置に対応する支柱82とこれら支柱82間をつなぐ連結梁83とで3本柱式のタワー形避難装置を基タワーとして構成するものに関し、同3本柱のみでは避難収容人員に限界がある場合、第2・第3・第4...のように周方向に倍増式に付加して上部避難部の避難人員の要求に容易に応えられるようにしたものである。当初は3本であったものを柱を1本・2本のように少ない増加本数で容易に避難部のスペースを倍増式に広げてゆくことができるものである。付加する方向性は図示に限らず、津波の襲来が想定される方向に合わせて有利な方向に付加するようにしてもよい。その具体的な例を図14および図15に示す。図示において84は内部連結梁、85は補強梁、86は外縁梁、87は階段で、図示のように六角形をした広い避難部88を構成することができる。ここでは広い避難部88に合わせて階段87を複数配備して対処してある。尚、避難部88は外周に張り出すので、ここで津波の競り上がりを阻止することができる。図14の89は巻き揚げワイヤなどの通口である
戻って図12および図13の実施形態は、4本支柱90の上部に避難部91を構成するものを1つの単位とし、それに付加形式で複数の単位を組み合わせるシステムのステージ型避難装置を示している。避難部91の面積は広くなって収容人員も増加することから、階段92の数や幅も増加させるものとする
図16および図17の実施形態は、基礎95の上に前後2本の支柱96が立設固定され て、うち後方の1本が螺旋状の階段97の芯柱とされ、残る前方の1本が支えと前からの防護柱として機能するものとされている。階段97の方を津波Xの到来する方向に向けてもよい。この場合、階段97の螺旋帯長板や階段自体は極低降伏点鋼を使用すれば津波Xの衝撃をそれ自体で吸収する効果がある。また、階段97に廃タイヤを付加したり螺旋帯長板から緩衝突起を出してもよい。上部には前支柱96上の部分と階段97の踊り場から同部分につながる部分を含む形で広い高所避難場所98が形成される。基礎95は、地盤から突出するが、その突き出した面には津波Xが激しく当るので、その面は面取り95aやR状に処理しておく
尚、この図には他の実施形態が含まれている。
左(前)の支柱96周りには緩衝手段として廃タイヤ99...を配備してもよく、この場合、津波Xが通過しやすいように上下に離間させるのが好ましい。また、高所避難場所98と基礎95(あるいは地盤)との間には、支柱96を囲むようにし垂下する線条材(メッシュを含む)(張架防護手段)100を下端固定状態で張って防護と安定化を図るようにしてもよい
避難装置の前方には防護ポール101を配備してもよい。この場合、極低降伏点鋼を使用すれば衝撃に有効であるとともに、図示のように丸パイプに角パイプを差し込んだり逆にしてもよい。同ポール101は後倒れ状にしてもよいし、互いの間に線条材を架け渡してもよい
さらに、前方には、左右に離間して立設固定した網ポール102間にメッシュワイヤ103を張設してもよい。このワイヤ103は、好ましくは図示のように地盤に埋め入れる。また、104は牽きワイヤで、同ワイヤ104により作動ネット105が通常は地盤上に伏しているが津波Xの流れで起き上がって防護機能を果たすようにしてもよい。このネット105も基部を埋め入れるものとする。埋め入れに代えて杭打ちしたり、埋め入れと杭打ちを併用してもよい
本発明の避難装置の一実施形態を示す平面図。 図1の正面図。 図1、図2のカゴ昇降手段を示す斜視図。 他の実施形態を示す斜視図。 他の実施形態を示す横断面平面図。 他の実施形態を示す模式図とその要部拡大図。 他の実施形態を示す正面図。 他の実施形態を示す斜視図。 他の実施形態を示す斜視図。 避難部を拡張するシステムを示す模式説明図。 図10の正面模式図。 他の実施形態を示す平面図。 図12の正面図。 図10の具体例を示す平面図。 図14の正面図。 他の実施形態を示す平面図。 図16の左側面図
1、35…支柱
2、36…連結梁
3、37…コンクリート基礎
5…高所避難場所
7…通口
14…ウインチ
15…巻き取りドラム
16…ワイヤ
18…搭乗カゴ
20…地盤
21…アンカー
22…吊りガイド
24、34…階段
38…踊り板(踊り場)

Claims (1)

  1. 地盤に埋設されたコンクリート基礎を介して立ち上がるようにして立設される3本以上の支柱と、支柱相互をつなぐ連結梁と、津波発生時の想定水位を超えるべく支柱の高い位置に設けられた高所避難場所と、地上からの避難者を高所避難場所に導くことのできる昇降手段としての階段と、搭乗式避難装置とを備える津波からの避難装置であって、前記搭乗式避難装置は、高所避難場所側に上端が取り付けられて連結梁のなす面内中央に対応して形成された通口を通じて通され下端が下方の地盤側に固定され牽きワイヤとして垂直につなぐ複数本の吊りガイドと、同吊りガイドに沿って昇降自在な搭乗カゴと、高所避難場所側に設けられた巻き取りドラムと、同ドラムに巻き取りと繰り出しが自在に巻き付けられ下端に搭乗カゴを備えたワイヤとでなることを特徴とする津波からの避難装置
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