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JP4900796B2 - クリーニングブレード部材 - Google Patents
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JP4900796B2 - クリーニングブレード部材 - Google Patents

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Description

本発明は、クリーニングブレード部材に関し、特に、電子写真法において感光体や転写ベルトなど、トナー像が形成され且つその後当該トナー像を被転写材に転写するトナー像担持体上のトナーを除去するクリーニングブレード部材に関する。
一般に電子写真プロセスでは、電子写真感光体あるいは転写ベルト等を繰り返し使用するためにトナーを除去するクリーニングブレードが用いられる。クリーニングブレードは、長期間に亘って感光体に当接させるものであるため、耐磨耗性が良好で、低摩擦係数であることが求められている。近年はさらに、ユニットのロングライフ化が進むにつれて感光体が高耐久品となっており、それに伴ってクリーニングブレードにも高耐久性が求められている。
高耐久性のブレードにするには、ブレードの高硬度化が必要であるが、単層のクリーニングブレードを高硬度化すると、感光体への接圧が高くなりすぎて感光体表面の膜の剥がれが発生したり、ブレードのヘタリが発生したりする問題があった。なお、ここでいうヘタリとは、ブレードの感光体との当接側とは反対側の端部を片持支持して水平にした際の先端の沈み込みである。そこで、複数構造を有するクリーニングブレードが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
これらのクリーニングブレードは、複数の種類の材料を用いることで、感光体に当接する層、及びその他の層がそれぞれの特性を補うことで優れた特性を示すものであったが、高温環境下又は低温環境下いずれかにおいて良好な特性を示すものであり、高温環境下〜低温環境下において良好な特性を示すものではなかった。
従って、従来、高温環境下〜低温環境下と、温度環境が変化しても十分に安定した機械特性を維持するクリーニングブレードが求められている。
特許第2542204号 特開2002−214989号公報 特開2002−214990号公報
本発明は、このような事情に鑑み、いずれの環境においても、耐磨耗性、耐ヘタリ性などの機械特性に優れた高耐久性のクリーニングブレード部材を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、トナー付着体上のトナーを除去するクリーニング部に用いるクリーニングブレード部材において、前記トナー付着体に当接するエッジ層と、前記エッジ層の裏面に設けられた背面層との二層からなり、前記エッジ層のヤング率が8〜20MPaで且つ25℃における反発弾性が20〜40%であり、前記エッジ層のヤング率をE、前記背面層のヤング率をE、前記エッジ層の肉厚T、前記背面層の肉厚Tとしたときに、下記式(1)で表される前記エッジ層のヤング率起因率Rと下記式(2)で表される前記背面層のヤング率起因率Rとの比(R/R)が0.01〜6.0であり、且つ前記エッジ層及び前記背面層の全体のヤング率(R+R)が7〜14MPaであることを特徴とするクリーニングブレード部材にある。
Figure 0004900796
Figure 0004900796
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層のtanδ(1Hz)のピーク温度が−20℃〜5℃であることを特徴とするクリーニングブレード部材にある。
本発明の第3の態様は、第1又は2の何れかの態様に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層の50℃での硬度HsT50(°)(JIS A)と10℃での硬度HsT10(°)(JIS A)との差であるΔHs(°)(JIS A)が4以下であることを特徴とするクリーニグブレード部材にある。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層の50℃での反発弾性RbT50(%)と10℃での反発弾性RbT10(%)との差であるΔRb(%)が30以下であることを特徴とするクリーニングブレード部材にある。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層及び前記背面層が遠心成形により一体に成形されたものであることを特徴とするクリーニングブレード部材にある。
本発明によると、いずれの環境においても耐磨耗性、耐ヘタリ性などの機械特性に優れた高耐久性のクリーニングブレード部材となる。
本発明は、ヤング率及び反発弾性を規定することで、クリーニングブレード部材の機械特性を制御できるという知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のクリーニングブレード部材は、トナー付着体に当接するエッジ層と、エッジ層の裏面に設けられた背面層との二層からなるものであり、エッジ層のヤング率及び反発弾性と、エッジ層及び背面層のヤング率起因率の比と、クリーニングブレード部材のヤング率とを規定することにより、耐磨耗性及び耐ヘタリ性に優れ、高耐久性とするというものである。
本発明にかかるエッジ層は、トナー付着体に当接する側の層であり、ヤング率が8〜20MPaで且つ25℃における反発弾性が20〜40%である。エッジ層のヤング率及び反発弾性をこの範囲に規定することで、耐磨耗性に優れた高耐久性のクリーニングブレード部材となる。ヤング率をこの範囲に規定することで、エッジ層は比較的高硬度となるためトナー付着体との接触面積が低減でき、摩擦係数を低下させることができる。ヤング率がこの範囲よりも大きくなると磨耗しやすくなってしまい、この範囲よりも小さいと十分な硬度が得られなくなる。また、エッジ層の反発弾性をこの範囲に規定することで、クリーニング特性を良好に維持することができる。なお、反発弾性がこの範囲よりも大きくなると磨耗しやすくなり、この範囲より小さくなると欠けやすくなってしまう。
本発明のクリーニングブレード部材は、上述した規定を満たすエッジ層の特性を補うためにエッジ層の裏面に背面層が設けられている。つまり、クリーニングブレード部材を二層とすることで、トナーと当接するエッジ層を高硬度化してもクリーニングブレード部材のヘタリや、感光体の表面の膜の剥がれが発生することがないクリーニングブレード部材を実現できる。
本発明のクリーニングブレード部材は、具体的には、エッジ層のヤング率をE、背面層のヤング率をE、エッジ層の肉厚T、背面層の肉厚Tとしたときに、下記式(1)で表されるエッジ層のヤング率起因率Rと下記式(2)で表される背面層のヤング率起因率Rとの比(R/R)が0.01〜6.0であり、エッジ層及び背面層の全体のヤング率(R+R)が7〜14MPaとなるものである。
Figure 0004900796
Figure 0004900796
ここで、ヤング率起因率とは、上述したようにクリーニングブレード全体におけるエッジ層又は背面層の厚さの割合にヤング率をかけたものであり、クリーニングブレード全体における各層のヤング率の影響力の目安となるものである。つまり、エッジ層のヤング率起因率Rと背面層のヤング率起因率Rの比である(R/R)が1のときにはエッジ層と背面層との全体における影響は同程度であるが、1より小さくなるとエッジ層の全体に占める影響力が大きくなり、1より大きくなると背面層の全体に占める影響力が大きくなるということになる。
エッジ層と背面層とのヤング率起因率の比(R/R)が0.01〜6.0であるのは、ヤング率起因率の比が、この範囲よりも小さいと背面層を設ける効果が顕著ではなくなってしまい、この範囲よりも大きいと背面層の影響が大きくなりすぎてエッジ層の特性が発現しなくなるためである。
また、クリーニングブレード部材のヤング率は、二層全体を測定して求めることもできるが、本発明においては、ヤング率起因率Rとヤング率起因率Rの和である(R+R)を、クリーニングブレード部材のヤング率とする。本発明のクリーニングブレード部材のヤング率(R+R)は7〜14MPaである。この範囲より高いと感光体に傷をつける虞があり、この範囲より低いとクリーニングブレード部材が磨耗する虞があるからである。
上述した規定を満たすことで、いずれの環境においても耐磨耗性、耐ヘタリ性などの機械特性に優れた高耐久性のクリーニングブレード部材となる。
エッジ層は、tanδ(1Hz)のピーク温度が−20℃〜5℃であるのが好ましい。低温低湿環境でもゴム性を維持でき、欠けの発生しにくいクリーニングブレード部材となるからである。
この範囲よりも高くなると、低温低湿環境でゴム性を失ってしまい、非常に欠け易くなり、環境の変動が大きいクリーニングブレード部材となってしまう。また、−20℃より低いと一般的に強度が弱くなり、耐磨耗性が優れない。
エッジ層は、50℃での硬度HsT50(°)(JIS A)と10℃での硬度HsT10(°)(JIS A)との差であるΔHs(°)(JIS A)が4以下であるのが好ましい。また、本発明のエッジ層は、ゴム硬度がJIS Aで70〜90°であるのが好ましく、この条件を満たすことで硬度の温度依存性が小さく、環境が変化しても十分に安定したクリーニングブレード部材となる。
また、エッジ層の50℃での反発弾性RbT50(%)と10℃での反発弾性RbT10(%)との差であるΔRb(%)が30以下であるのが好ましい。この条件を満たすことで反発弾性の温度依存性が小さく、環境が変化しても十分に安定したクリーニングブレード部材となる。
本発明のクリーニングブレード部材の100%永久伸びは4%以下であることが好ましい。4%より大きいと、クリーニングブレード部材の使用時にエッジ部のヘタリが大きくなり、線圧が低下してクリーニング性能が悪化してしまうためである。
本発明のクリーニングブレード部材の300%伸張時の引張強度(300%Modulus)は10MPa以上であることが好ましい。10MPa未満であると耐磨耗性が悪くなる傾向があり、少ない通紙枚数でエッジが欠けたり、白抜け等の画像不良が起こる傾向が大きくなるからである。
本発明のクリーニングブレード部材の25℃での引張強度は15MPa以上であることが好ましい。15MPa未満であると、耐磨耗性が悪くなるので好ましくない。
また、本発明のクリーニングブレード部材の引裂強度は40kN/m以上であることが好ましい。引裂強さが40kN/m以上と高強度であると、耐磨耗性に優れたクリーニングブレード部材となる。
本発明のクリーニングブレード部材にかかるエッジ層及び背面層はいずれもポリウレタンからなり、ポリオールとポリイソシアネートと架橋剤とを反応させることにより製造することができる。
ポリオールとしては、ジオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるポリエステルポリオール、ジオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール、カプロラクトン系のポリオール、ポリエーテルポリオール等を挙げることができる。なお、ポリオールの配合割合は、ポリウレタン中に60〜80重量%であるのが好ましい。
ポリオールと反応させるポリイソシアネートは、分子構造が比較的剛直でないものであることが好ましく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3−ジメチルフェニル−4,4−ジイソシアネート(TODI)などを挙げることができる。特に、好適なものはMDIである。ポリイソシアネートの配合割合は、ポリウレタン100重量部に対して30〜80重量部であることが好ましい。30重量部未満では引張強さが不十分になる場合があるからであり、80重量部より多いと永久伸びが大きくなりすぎる。
架橋剤としては、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、ジアミノ化合物(2官能)が挙げられ、勿論これらを併用してもよい。
ジオールは特に限定されないが、例えば、プロパンジオール(PD)、ブタンジオール(BD)等が挙げられる。
また、トリオールも特に限定されないが、分子量が120〜2500のトリオールが好ましく、さらに好ましくは120〜1000のトリオールである。具体的には、トリメチロールエタン(TME)、トリメチロールプロパン(TMP)等の短鎖トリオールや、分子量がそれらよりも大きい下記式(3)で表されるカプロラクトン系トリオール(εカプロラクトンから合成されるトリオール)等を挙げることができる。なお、トリオールはクリープや応力緩和などの特性を改良するために添加されるものである。
Figure 0004900796
ジアミノ化合物も特に限定されないが、融点が80℃以下であるのが好ましい。反応時にジアミノ化合物を融点以上の温度に上げる必要があり、その温度が80℃以上の場合は極端にポットライフが短くなるからである。ポットライフが短くなると、成形が行えなくなったり、寸法精度が悪化してしまう。なお、ここでいう「ポットライフ」とは、粘度が比較的低く、流動性を保持した状態の時間のことである。
また、2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタンとは異なり、塩素を分子構造に有さないが芳香環を有する化合物であり、且つ2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタンを同一の硬化・成形条件で用いた場合と比較して、反応速度が遅いことが好ましい。このようなジアミノ化合物は、塩素原子を含まないために立体障害がほとんどなく、芳香環を有するために、これを用いて硬化させたポリウレタンは機械的強度の優れたものになる。なお、2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン以上の反応速度であると、反応が速すぎるためにシートが成形できない。
また、ジアミノ化合物は、リキッドタイプまたはソリッドタイプのものがあるが、リキッドタイプが好ましい。ジアミノ化合物は、例えばジアミノジフェニルメタン系、フェニレンジアミン系が挙げられ、具体的には、4,4′−メチレンジアニリン(DDM)、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン(DMTDA)、2,4−トルエンジアミン(2,4−TDA)、2,6−トルエンジアミン(2,6−TDA)、メチレンビス(2−エチル−6−メチルアミン)、1,4−ジ−sec−ブチルアミノベンゼン、4,4−ジ−sec−ブチルアミンジフェニルメタン、1,4−ビス(2−アミノフェニル)チオメタン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシドジ−p−アミノベンゾエート等を挙げることができる。
また、これらの架橋剤の配合割合は特に限定されないが、架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0〜0.60であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.40である。なお、2官能も3官能もそれぞれ二種以上混合して用いてもよい。
また、α値は0.7〜1.0であることが好ましい。α値とは、下記式で表される値である。α値が、1.0より大きいと架橋剤の水酸基やジアミノ基である官能基が残存するため当接する感光体等を汚染してしまい、0.7未満では架橋密度が少なすぎて強度が不充分となったり、残存イソシアネートの失活に時間がかかり感光体汚染する場合がある。
Figure 0004900796
上述したポリオール及び架橋剤に、ポリイソシアネートを配合し、イソシアネートの重量部、架橋剤の重量部及び比率等を調整して反応させることにより、上述した規定を満たすエッジ層及び背面層のポリウレタンを製造することができる。なお、エッジ層の硬度はJIS Aで70〜90°、背面層の硬度はJIS Aで60〜80°となるようにするのが好ましい。トナー付着体に接触するエッジ層を高硬度にし、エッジ層の裏面に設けられた背面層をエッジ層に比べて低硬度とすることで、高耐久性があり、且つ耐磨耗性及び耐ヘタリ性に優れたクリーニングブレード部材となる。
本発明のクリーニングブレード部材は、プレポリマー法やワンショット法などのポリウレタンの一般的な製造方法を用いることができ、遠心成形法により成形するのが好ましい。
遠心成形法で製造する場合には、まず、遠心成形機の回転ドラムを所定の回転数で回転しながらエッジ層及び背面層の成形材料を順次投入して成形する。ドラム内に例えば背面層の材料をまず投入し、背面層を成形した後、エッジ層の材料を投入し、背面層上にエッジ層を成形する。このとき、先に成形する層が完全に硬化しないうちに次に成形する層の材料を投入するのが好ましい。これにより二層を一体的に成形することができる。また、エアー面、すなわち後に成形する層の表面の方が金型面より平坦となるので、エアー面側が被帯電体と接触するように用いるのが望ましい。
ただし、本発明のクリーニングブレード部材の成形方法はこれに制限されるものではなく、例えば注型などにより成形した背面層上に、別途、注型してエッジ層を成形する方法、又はディッピング処理やスプレー処理によりエッジ層を成形する方法などが挙げられる。
このようにして製造したポリウレタンを切断等して、所定の寸法のクリーニングブレード部材とし、これを接着剤等で支持部材に接着すればクリーニングブレードとなる。
図1に、本発明の一実施形態に係るクリーニングブレードの側面図を示す。図示するように、支持部材20に、エッジ層11と背面層12からなるクリーニングブレード部材10を接着する。
以下に示すポリウレタン(イ)〜(ト)を用いて製造したブレードに基づいて本発明を説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
<ポリウレタン(イ)>
1,9−ノナンジオールとアジピン酸とから得た分子量2000の1,9−NDアジペート100重量部と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)50重量部、及び架橋剤としてプロパンジオール(PD)/トリメチロールエタン(TME)/3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアオミンジアミン(DMTDA)をα値が0.95で、2官能架橋剤中のジアミノ化合物のモル比が0.10で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.05となるように配合し、反応させてポリウレタン(イ)とした。
<ポリウレタン(ロ)>
分子量1600のポリテトラメチレングリコール(PTG)100重量部と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)60重量部、及び架橋剤としてブタンジオール(BD)/トリメチロールプロパン(TMP)/3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアオミンジアミン(DMTDA)をα値が0.95で、2官能架橋剤中のジアミノ化合物のモル比が0.02で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.10となるように配合し、反応させてポリウレタン(ロ)とした。
<ポリウレタン(ハ)>
1,9−ノナンジオールとアジピン酸とから得た分子量2000の1,9−NDアジペート100重量部と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)40重量部、及び架橋剤としてプロパンジオール(PD)/トリメチロールエタン(TME)とをα値が0.95で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.15となるように配合し、反応させてポリウレタン(ハ)とした。
<ポリウレタン(ニ)>
分子量2000のカプロラクトン(PCL)100重量部と、3,3−ジメチルフェニル−4,4−ジイソシアネート(TODI)40重量部、及び架橋剤としてトリメチロールプロパン(TMP)/3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアオミンジアミン(DMTDA)を、α値が0.95で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.35となるように配合し、反応させてポリウレタン(ニ)とした。
<ポリウレタン(ホ)>
分子量3000のカプロラクトン(PCL)100重量部と、3,3−ジメチルフェニル−4,4−ジイソシアネート(TODI)30重量部、及び架橋剤としてブタンジオール(BD)/トリメチロールプロパン(TMP)とをα値が0.95で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.35となるように配合し、反応させてポリウレタン(ホ)とした。
<ポリウレタン(ヘ)>
分子量2000のカプロラクトン(PCL)100重量部と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)47重量部、及び架橋剤としてブタンジオール(BD)/トリメチロールプロパン(TMP)とをα値が0.95で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.30となるように配合し、反応させてポリウレタン(ヘ)とした。
<ポリウレタン(ト)>
分子量2000のカプロラクトン(PCL)100重量部と、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)42重量部、及び架橋剤としてブタンジオール(BD)/トリメチロールプロパン(TMP)とをα値が0.95で、且つ架橋剤中の3官能架橋剤のモル比が0.33となるように配合し、反応させてポリウレタン(ト)とした。
(試験例1)
ポリウレタン(イ)〜(ト)のテストサンプルを形成し、各ポリウレタンからなるテストサンプルについて、23℃において、ヤング率をJIS K6254で25%伸長により、300%伸張時の引張強度(300%Modulus)、引張強度及び切断時の伸び(破断伸び)をJIS K6251に準じて、引裂強度をJIS K6252、永久伸びをJIS K6262に準じて測定した。また、反発弾性(Rb)をJIS K6255に準拠したリュプケ式反発弾性試験装置により、ゴム硬度(Hs)をJIS K6253に準拠して、10℃〜50℃で測定して、温度依存性についても評価した。各ポリウレタンの測定結果を、表1に示す。
Figure 0004900796
(実施例1)
エッジ層が肉厚0.2mmのポリウレタン(イ)、背面層が肉厚1.8mmのポリウレタン(ヘ)となるように、背面層及びエッジ層を順次遠心成形することによりクリーニングブレード部材を成形した。これを板金(支持部材)に接着させて実施例1のクリーニングブレードを成形した。
(実施例2)
エッジ層が肉厚0.5mmのポリウレタン(ロ)、背面層が肉厚0.5mmとなるようにした以外は実施例1と同様にして実施例2のクリーニングブレードを成形した。
(比較例1)
ポリウレタン(イ)を遠心成形することにより肉厚2.0mmの比較例1のクリーニングブレードを成形した。
(比較例2)
エッジ層が肉厚1.0mm、背面層が肉厚1.0mmのポリウレタン(ニ)となるようにした以外は実施例1と同様にして比較例2のクリーニングブレードを成形した。
(比較例3)
エッジ層がポリウレタン(ハ)となるようにした以外は実施例1と同様にして比較例3のクリーニングブレードを成形した。
(比較例4)
エッジ層が肉厚1.0mmのポリウレタン(ニ)、背面層が肉厚1.0mmのポリウレタン(ト)となるように、背面層及びエッジ層を順次遠心成形することにより比較例4のクリーニングブレードを成形した。
(比較例5)
エッジ層が肉厚0.5mmのポリウレタン(ホ)、背面層が肉厚1.5mmとなるようにした以外は実施例1と同様にして比較例5のクリーニングブレードを成形した。
(試験例2)
各実施例及び各比較例のクリーニングブレードを当接させた感光体を、LL(10℃×35%)、NN(23℃×55%)及びHH(30℃×85%)の各環境下で、線速125mm/secにて空回し、連続運転を60分間行った。その後、各クリーニングブレードのエッジの磨耗状態をレーザー顕微鏡により観察・測定し、磨耗断面積の平均値が0〜10μmの場合を○、11〜20μmの場合を△、21μm以上の場合を×として評価した。また、各クリーニングブレードのクリーニング性について評価した。感光体が良好にクリーニングされた場合を○、クリーニングされなかった場合を×とした。測定条件を以下に、結果を表2に示す。
<測定条件>
当接条件・・・当接角度:25deg、当接圧:3gf/cm
感光体・・・・OPC(初期滑剤塗布)
帯電条件・・・機内電位:Vd/−750V VI/−50
レーザー顕微鏡測定条件・・・測定機:キーエンス VK−9500、倍率:50倍、
測定モード:カラー超深度、
光学ズーム:1.0倍、測定ピッチ:0.10μm、
測定箇所:クリーニングブレード1本内5点
(両端から20mm及び80mmの地点並びに中央)
(試験例3)
各実施例及び各比較例のクリーニングブレードを、ブレード変位治具に、当接量(設定食い込み量)1.7mm、25degの角度の倒れ込み量となるように取り付けた。放置環境HH(温度45℃×湿度95%)に72時間放置し、さらにHH環境から取り出して6時間変形状態で常温放置し、治具から解除後30分常温放置した。ハイトゲージを使用してピックテスターによりクリーニングブレードのヘタリ率の測定を行った。
図2に示すように、各実施例及び各比較例のクリーニングブレード1の支持部材20Aを固定治具80に固定してクリーニングブレード部材10Aの倒れ込み量hを測定し、試験前の倒れ込み量hと比較して以下の式(4)からヘタリ率を測定した。
Figure 0004900796
クリーニングブレードのヘタリ特性は、ヘタリ特性が7%未満であった場合を○、7%以上10%未満であった場合を△、10%以上であった場合を×とした。この結果を表2に示す。
Figure 0004900796
(結果のまとめ)
実施例1及び2のクリーニングブレードは、いずれの環境においてもクリーニング性及び耐磨耗性が良好であった。
実施例1のエッジ層と同材質の単層からなる比較例1のクリーニングブレードは、クリーニング性を維持するために接圧を高くしなければならず、ヘタリが大きかった。
エッジ層は実施例1と同材質であるが、二層でのヤング率の高い比較例2のクリーニングブレードは、感光体に傷がつくためクリーニング性が悪く、耐磨耗性も良好ではなかった。これより、上述した規定を満たす背面層を選択し、二層クリーニングブレードとすることが好ましいことがわかった。
また、エッジ層の25℃における反発弾性が40%以上である比較例3〜5のクリーニングブレードは、いずれも耐磨耗性が悪かった。
本発明の一実施形態に係るクリーニングブレードの側面図である。 クリーニングブレードのヘタリ率測定方法を示す要部断面図である。
符号の説明
1 クリーニングブレード
10 クレーニングブレード部材
11 エッジ層
12 背面層
20 支持部材

Claims (5)

  1. トナー付着体上のトナーを除去するクリーニング部に用いるクリーニングブレード部材において、前記トナー付着体に当接するエッジ層と、前記エッジ層の裏面に設けられた背面層との二層からなり、前記エッジ層のヤング率が8〜20MPaで且つ25℃における反発弾性が20〜40%であり、前記エッジ層のヤング率をE、前記背面層のヤング率をE、前記エッジ層の肉厚T、前記背面層の肉厚Tとしたときに、下記式(1)で表される前記エッジ層のヤング率起因率Rと下記式(2)で表される前記背面層のヤング率起因率Rとの比(R/R)が0.01〜6.0であり、且つ前記エッジ層及び前記背面層の全体のヤング率(R+R)が7〜14MPaであることを特徴とするクリーニングブレード部材。
    Figure 0004900796
    Figure 0004900796
  2. 請求項1に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層のtanδ(1Hz)のピーク温度が−20℃〜5℃であることを特徴とするクリーニングブレード部材。
  3. 請求項1又は2に記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層の50℃での硬度HsT50(°)(JIS A)と10℃での硬度HsT10(°)(JIS A)との差であるΔHs(°)(JIS A)が4以下であることを特徴とするクリーニグブレード部材。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層の50℃での反発弾性RbT50(%)と10℃での反発弾性RbT10(%)との差であるΔRb(%)が30以下であることを特徴とするクリーニングブレード部材。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のクリーニングブレード部材において、前記エッジ層及び前記背面層が遠心成形により一体に成形されたものであることを特徴とするクリーニングブレード部材。
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