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JP5030752B2 - 車両用ドア周縁部のシール構造 - Google Patents
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JP5030752B2 - 車両用ドア周縁部のシール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドア周縁部のシール構造に関する。
従来、車体側面または車体後面の開口部において、当該開口部の周縁部の車室外側とドアの周縁部の車室内側との間にシール部材を介在させることによって、ドア周縁部をシールし、水が車室内側に進入するのを抑制するようにした構造が知られている。
そして、この種の構造において、シール部材としてのウエザーストリップに水を貯留するダム部を設け、水がウエザーストリップから車室内側に進入するのをより効果的に抑制するようにしたものが知られている(特許文献1)。
特開平11−235929号公報
ところで、この種の構造では、車体あるいはドアのパネルに嵌挿孔を形成し、シール部材を貫通させたクリップ等の固定具をこの嵌挿孔に挿通して固定することで、当該シール部材を車体あるいはドアに取り付ける場合がある。
しかし、上記特許文献1のようなダム部を設けた場合には、ダム部からあふれた水が上記車体あるいはドアに形成した嵌挿孔からドアあるいは車体の内部に進入する虞があるため、ダム部を設けた部分には上記クリップによる留め点を設定するのが難しく、ダム部および留め点のレイアウトの自由度が低くなったり、ダム部の貯水容積を小さく設定せざるを得なくなったりする虞があった。
そこで、本発明は、固定具を用いてシール部材を固定する構造と水をシール部材に一時的に貯留する構造とをより効果的に両立することが可能な車両用ドア周縁部のシール構造を得ることを目的とする。
本発明にあっては、ドアの周縁部に沿ってドアインナパネルの車室内側の表面にシール部材を取り付け、当該シール部材に、ドアを閉じた状態でドアインナパネルの周縁部と車体の開口部の周縁部との間に配置されて上下方向に伸びる上下延伸部を設定する。そして、この上下延伸部に中空部分を設け、中空部分のドアインナパネル側の壁に固定具を含む取付部を設け、ドアインナパネルに形成した嵌挿孔に当該壁側から固定具を挿通することで上下延伸部をドアインナパネルに固定する。また、取付部の上方に、上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間から中空部分内に向けて水を導入する導入口を形成するとともに、当該取付部の下方に、中空部分内から当該上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間に向けて水を排出する排出口を形成する。そして、取付部の下方に、排出口から排出された水を貯留する貯水部を形成する。さらに、上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間に、当該隙間からドア外縁側に向けて水を導く導水路を形成する。
本発明によれば、水を中空部分内に導入して、ドアインナパネルに嵌挿孔が形成された部分では、上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間を迂回させ、ドアインナパネルの嵌挿孔を経由してドア内に水が進入するのを抑制することができる。また取付部の下方の貯水部に加えて中空部分でも水を貯留できる分、貯水容積をより大きく確保することができる。よって、固定具を用いてシール部材を固定する構造と水をシール部材に一時的に貯留する構造とをより効果的に両立することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造が適用される車両の後面図、図2は、ドアを取り外した状態を示す後面図、図3は、上側ドアを開放し下側ドアを閉塞した状態を示す斜視図、図4は、下側ドアの下縁部を車室内側から見た斜視図、図5は、図1のV−V断面図、図6は、図1のVI-VI断面図、図7は、シール部材の斜視図である。なお、各図中、FRは車両前方、LHは車両前方を向いた状態での左方、UPは車両上方を示す。
本実施形態にかかる車両1では、図1,図2に示すように、車体2の後面の開口部2aを、上側ドア3および下側ドア4によって開閉可能に閉塞している。上側ドア3は、開口部2aの上側のヒンジ5U(図2参照)を介して上側に開く一方、下側ドア4は開口部2aの下側のヒンジ5L(図2参照)を介して下側に開く。また、図1に示すように、これら上側ドア3および下側ドア4は、開口部2aの上下方向略中央部で略水平方向に沿う境界部Bを形成しており、この境界部Bでは、図5に示すように、下側ドア4の上縁部4aの車室外側(車両後方側、図5では右側)に上側ドア3の下縁部3aが重なっている。なお、各図中、20はランプモジュールを示している。
各ドア3,4の周縁部は、シール部材6,7によってシールされている。図2に示すように、車体2の開口部2aの周縁部2cには、下縁部の中間部分を除いて略C字状にシール部材6が取り付けられている。図6に示すように、開口部2aの周縁部2cには、車室外側(本実施形態では後側)に向けて突出するフランジ2bが形成されており、このフランジ2bにシール部材6の根元部6aを被せるようにして嵌着してある。根元部6a上には断面略円環状で中空構造のシール部6bが設けられており、このシール部6bがドア3,4側の部材(ドア3,4のドアインナパネルまたはシール部材7)と弾発的に密着してシールが確保されている。本実施形態では、このシール部材6は第二のシール部材に相当するものである。なお、このシール部材6は、適宜な弾発力を生じる弾性素材(例えばEPDM等の合成ゴム材料)によって所定形状に形成されている。
また、本実施形態では、上側ドア3の下縁部3aを含む周縁部3eに沿って、上方に開放された略U字状のシール部材7が取り付けられている。このシール部材7は、上側ドア3のドアインナパネル3bの車室内側(前側)の表面3d上に取り付けられている。なお、このシール部材7も、適宜な弾発力を生じる弾性素材(例えばEPDM等の合成ゴム材料)によって所定形状に形成されている。
このシール部材7の長手方向中間部7aは、略水平な姿勢で略直線状に延設されており、上側ドア3の下縁部3a(ドアインナパネル3b)と下側ドア4の上縁部4a(ドアアウタパネル4b)との間に配置されて、境界部Bをシールしている。一方、シール部材7の長手方向両端部は、上方に向けて屈曲され、下側ドア4の上縁部4aよりも上方に進出する上下延伸部8が形成されている。
また、略直線状の境界部Bの両端部では、図5に示すように、開口部2aの周縁部2cに取り付けられたシール部材6と二つのドア3、4のうち車室外側に配置される上側ドア3の下縁部3aとの間の間隔が大きくなってしまい、シール部材6のみではシール性が低下してしまう。そこで、本実施形態では、シール部材6と上側ドア3の下縁部3aとの間にシール部材7の上下延伸部8を介在させて、この部分のシール性を高めてある。なお、上下延伸部8の下部は、シール部材7の長手方向中間部7aに接続される屈曲点であり、当該長手方向中間部7aと同様に、上側ドア3の下縁部3aと下側ドア4の上縁部4aとの間に弾発的に挟持されて、当該下縁部3aと上縁部4aとの間の隙間をシールしている。
さらに、本実施形態では、図5,図7に示すように、上側ドア3のドアインナパネル3bと上下延伸部8との間の隙間9,9Uに、上下延伸部8の上方から到来した水をドア外縁側(=ドア閉時には開口部2aの外縁側)に導く導水路G(図7参照)を形成し、大量の水が到来した場合にも、車室内側への水の進入を抑制するようにしてある。
この導水路Gは、上下延伸部8のドアインナパネル3bとの対向面8a上に所定の高さで延設した立壁10によって形成されている。すなわち、図7に示すように、本実施形態では、この立壁10として、対向面8aのドア外縁側(図7に示す左舷側の上下延伸部8については当該左舷の端縁側(LH側)および下側)の縁に沿って上下方向に延設したリブ8bを設けている。このリブ8bは、上下延伸部8の対向面8aを突設させたものである。また、本実施形態では、ドア中央側(図7に示す左舷側の上下延伸部8については当該右舷の端縁側)の縁に沿って上下方向に延設したシールテープ11、および、対向面8aの幅方向中央部においてドア外縁側に向けて下方に傾斜させて配置した帯状の中間壁12も、立壁10として機能する。シールテープ11は、上下延伸部8をドアインナパネル3bの車室内側の表面3dに貼着する所定の厚みを有する薄い帯状の粘着テープである。また、中間壁12は、所定の厚みを有する薄い短冊状の吸水性素材(例えばスポンジ)からなり、対向面8a上に貼着されている。本実施形態では、立壁10として、これらリブ8b、シールテープ11、および中間壁12を設けたことで、少なくともそれら各立壁10の近傍では、対向面8aとドアインナパネル3bの車室内側の表面3dとの間の隙間9がより確実に確保され、当該隙間9内の水が、これら立壁10にガイドされて下方に流れるようになる。
さらに、ドア外縁側の立壁10としてのリブ8bには、切欠8c,8dを形成し、これら切欠8c,8dを、上下延伸部8の対向面8aとドアインナパネル3bの車室内側の表面3dとの間の隙間からドア外縁側に水を排出する第二の排出口19として機能させている。
切欠8cは、短冊状の中間壁12の傾斜した上縁の下端部に対応して開口させるとともに、シール部材7の長手方向中間部7aと上下延伸部8との間の屈曲点に対応するリブ8bの変曲点に対応させて設けてある。このため、リブ8bを伝った水、ならびに中間壁12の上縁を伝った水が、この切欠8cからドア外縁側に排出される。
切欠8dは、シールテープ11のドア外縁側の端縁の下方に開口させてある。このため、シールテープ11のドア外縁側の端縁を伝って流下した水が、切欠8dからドア外縁側(下側)に排出される。
また、本実施形態では、図5,図7に示すように、上下延伸部8内に中空部分8e(図5参照)を設け、この中空部分8eのドアインナパネル3b側の壁8fに取付部Eを設けてある。具体的には、壁8fに貫通孔8gを形成し、この貫通孔8gとドアインナパネル3bに形成した嵌挿孔3c(図5参照)に、中空部分8e側から固定具としてのクリップ13を嵌着し、これにより、上下延伸部8をドアインナパネル3bに固定している。このとき、クリップ13の頭部13aによって、貫通孔8gは中空部分8e側から塞がれることになる。
そして、取付部Eの上方には、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9Uから中空部分8e内に水を導入する導入口14を形成する一方、取付部Eの下方には、中空部分8e内から上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9に向けて水を排出する排出口15を形成してある。
導入口14は、上下延伸部8の対向面8aに、幅方向両端間に亘ってスリット状に細長く開口している。そして、導入口14の下縁に沿って、中空部分8eのドアインナパネル3b側の壁8fと当該ドアインナパネル3bとの間の隙間9Mに水が進入するのを抑制する遮水壁16を設けてある。本実施形態では、この遮水壁16を、対向面8aを突設したリブとして形成している。この遮水壁16は、本発明の第二の遮水壁に相当する。
すなわち、本実施形態では、図5に示すように、導入口14から中空部分8eを経て排出口15に至る水の経路(破線矢印)を形成することで、水を、中空部分8eのドアインナパネル3b側の壁8fと当該ドアインナパネル3bとの間の隙間9Mから迂回して流下させ、嵌挿孔3cから上側ドア3の内部に水が進入するのを抑制してある。
また、本実施形態では、取付部Eの下方に隣接して、対向面8aをドアインナパネル3bから離間する側に凹設した凹部17A〜17Dを形成してある。これら凹部17A〜17Dは、いずれも有底角筒状で、2行2列のマトリクス状に配置されている。そして、それら凹部17A〜17Dのうちドア外縁側かつ上方に位置する凹部17Aの上側の側面に、排出口15が開口している。
これら凹部17A〜17Dは、図5に示すように、ドア3,4が閉じられた状態では、奥側(本実施形態では車両前方)に向かうほど下方となる姿勢で傾斜することになり、以て、一時的に水を蓄える貯水部17として機能するものである。
また、本実施形態では、図7に示すように、凹部17A,17Bはドア外縁側に配置されるとともに、凹部17C,17Dはドア中央側に配置され、排出口15をドア外縁側の凹部17Aに対応して形成してある。
そして、凹部17A〜17D間は、隔壁18a,18bによって仕切られている。これら隔壁18a,18bは、車室外側からの視線(図7のビュー)では略十字状に交差して設けられるとともに、ドアインナパネル3bの車室内側の表面3dと略垂直に伸びている。このため、図5に示すように、ドア3,4を閉じた状態では、上側ドア3と車体2(本実施形態ではシール部材6)との間で隔壁18a,18bが突っ張って、凹部17A〜17Dを設けた部分でもシール部材7の弾発力をより確実に確保してシール性能を高めてある。なお、隔壁18a,18bのドアインナパネル3b側には適宜に凹凸を設け、凹部17A〜17D間での水の往来と、隔壁18a,18bによる荷重の支持とをより適切に両立させるようにしてもよい。
また、凹部17A〜17Dの開口部の下縁17aは、いずれもドア外縁側が下方となるように傾斜しており、凹部17A〜17Dに貯留された水を、ドア中央側から遠ざけるようにしている。本実施形態では、凹部17A〜17Dの下縁17aの下端部17bを、全て中間壁12の上方に設定することで、この下端部17bから流出した水を中間壁12でトラップして、当該中間壁12の上縁に沿ってドア外縁側に流下させ、切欠8cから排出するようにしてある。
また、中間壁12のドア中央側の端部と立壁10としてのシールテープ11との間には隙間9Iを設定し、凹部17A〜17Dから流れ出る水の流量が多い場合には、この隙間9Iから水を下方に流下させ、切欠8dから排出させるようにしてある。
貯水部17としての上記凹部17A〜17Dの構造において、排出口15から到来した水は、まず凹部17Aに貯留される。水量が少ない場合は、この凹部17Aのみに貯留されるが、水量が多くなるにつれて、凹部17Aから水があふれ、凹部17B、17C、17Dの順に水が貯えられることになる。本実施形態では、ドア外縁側の凹部17A,17Bの上方に排出口15を設定しているため、水量が少ない場合には当該ドア外縁側の凹部17A,17Bのみに貯留することができ、水がドア中央側に進入するのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、図7に示すように、中間壁12を、切欠8cに対してドア中央側(図7では右方)となる位置に配置し、ドア外縁側から到来した水が隙間9内に進入しにくくなるようにしてある。すなわち、本実施形態では、この中間壁12が、本発明の遮水壁に相当する。
そして、この遮水壁としての中間壁12は、貯水部17としての凹部17A〜17Dの下方で、ドア外縁側に向けて下方に傾斜させて配置してあり、上述したように立壁10としても機能するものである。
なお、シール部材7には、図4,図6,図7に示すように、ドア外縁側で車室内側に伸びる外壁部7bを設け、シール部材6のドア外縁側を遮蔽して、シール部材6,7間からドア中央側に水が進入するのをより一層確実に抑制してある。
以上、説明したように、本実施形態では、上側ドア3の周縁部3eに沿ってドアインナパネル3bの車室内側の表面3dにシール部材7を取り付け、当該シール部材7に、上側ドア3を閉じた状態でドアインナパネル3bの周縁部3eと車体2の開口部2aの周縁部2cとの間に配置されて上下方向に伸びる上下延伸部8を設定した。そして、この上下延伸部8に中空部分8eを設け、中空部分8eのドアインナパネル3b側の壁8fにクリップ13を含む取付部Eを設け、ドアインナパネル3bに形成した嵌挿孔3cに当該壁8f側からクリップ13を挿通することで上下延伸部8をドアインナパネル3bに固定した。また、取付部Eの上方に、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9Uから中空部分8e内に向けて水を導入する導入口14を形成するとともに、当該取付部Eの下方に、中空部分8e内から当該上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9に向けて水を排出する排出口15を形成し、取付部Eの下方に、排出口15から排出された水を貯留する貯水部17を形成した。さらに、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9に、当該隙間9からドア外縁側に向けて水を導く導水路Gを形成した。
シール部材とドアインナパネルとの間の隙間に貯水部の無い排水経路を設けた場合、一時的に多量の水が到来した場合には、排水経路の上流から下流に亘るほぼ全域について流路断面積を大きくしないと、水が不本意に堰き止められて、ドア中央側に抜けてしまう虞がある。この点、本実施形態によれば、一時的に多量の水が到来した場合にも、その水を貯水部17に貯留することができるため、排水経路の流路断面積を大きくしにくい場合にあっても、貯水部17によってその下流側の水の流量を適宜に調整して、水がドア中央側に抜けるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、水を中空部分8e内に導入して、ドアインナパネル3bに嵌挿孔3cが形成された部分で、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9Mを迂回させ、ドアインナパネル3bの嵌挿孔3cを経由して上側ドア3内に水が進入するのを抑制することができる。また取付部Eの下方の貯水部17に加えて中空部分8eでも水を貯留できる分、貯水容積をより大きく確保して、水がドア中央側に抜けるのをより一層確実に抑制することができる。よって、本実施形態によれば、クリップ13を用いてシール部材7を固定する構造と水をシール部材7に一時的に貯留する構造とをより効果的に両立することができる。
また、本実施形態では、貯水部17として、上下延伸部8のドアインナパネル3bとの対向面8aを当該ドアインナパネル3bから離間する側に凹設した凹部17A〜17Dを形成した。よって、貯水部17を比較的簡素な構成として得ることができる。
また、本実施形態では、凹部17A〜17Dを複数設けた。よって、一つの大きな凹部を設けた場合に比べて当該凹部を設けた部分の剛性の低下を抑制して、上下延伸部8によるシール性をより一層高めることができる。
また、本実施形態では、貯水部17として、ドア外縁側の凹部17A,17Bとドア中央側の凹部17C,17Dとを含み、排出口15をドア中央側の凹部17C,17Dよりドア外縁側の凹部17A,17Bに近接させて形成した。よって、水をドア中央側から遠ざけてドア外縁側の凹部17A,17Bに優先的に貯留することができるため、水が上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9からドア中央側に抜けて車室内側に漏れるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、複数の凹部17A〜17Dの間に、ドアインナパネル3bの車室内側の表面3dに略垂直に伸びる隔壁18a,18bを形成した。よって、上下延伸部8の凹部17A〜17Dを形成した部分において、剛性および弾発力を高め、この部分でのシール性を高めることができる。
また、本実施形態では、凹部17A〜17Dのドアインナパネル3b側の開口部の下縁17aのドア外縁側をドア中央側より下方に配置した。よって、凹部17A〜17Dに貯留された水をドア中央側から遠ざけてドア外縁側に排出し、水が上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9からドア中央側に抜けて車室内側に漏れるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、上下延伸部8のドアインナパネル3bとの対向面8a上に設けた立壁10によって導水路Gの側壁の少なくとも一部を形成した。よって、比較的簡素な構成によって上下延伸部8の対向面8aとドアインナパネル3bの車室内側の表面3dとの間の隙間9で所要の高さを確保し、排水性を高めることたできる。
また、本実施形態では、対向面8aのドア外縁側の縁に沿ってリブ8bを立設し、当該リブ8bに形成した切欠8c,8dを、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9からドア外縁側に水を排出する第二の排出口19とした。よって、隙間9内で水をドア中央側から遠ざけてドア外縁側に沿って流下させることができ、水が上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9,9Iからドア中央側に抜けて車室内側に漏れるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、切欠8c,8dに対してドア中央側となる位置に遮水壁となる中間壁12を設けた。よって、切欠8c,8dから上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9内に水が進入し、当該隙間9からドア中央側に抜けて車室内側に漏れるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、遮水壁および立壁として機能する中間壁12を、貯水部17の下方で、ドア外縁側に向けて下方に傾斜させて配置した。よって、貯水部17からあふれた水をドア中央側から遠ざけてドア外縁側に向けて流すことができ、水が上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9からドア中央側に抜けて車室内側に漏れるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、立壁10の少なくとも一部(本実施形態では中間壁12)を吸水性素材によって形成した。よって、水の貯水容積を高めて、シール性をより一層高めることができる。
また、本実施形態では、導入口14と取付部Eとの間で、上下延伸部8に、中空部分8eのドアインナパネル3b側の壁8fと当該ドアインナパネル3bとの間の隙間9Mに水が進入するのを抑制する第二の遮水壁16を設けた。よって、上下延伸部8に上方から到来した水を、導入口14から中空部分8eにより確実に導入し、ドアインナパネル3bに嵌挿孔3cが形成された部分で、上下延伸部8とドアインナパネル3bとの間の隙間9Mを迂回させ、ドアインナパネル3bの嵌挿孔3cを経由して上側ドア3内に水が進入するのを抑制する効果をより確実に得ることができる。
また、本実施形態では、車体後面の開口部2aを開閉可能に閉塞する上下二つのドア3,4のうち下側ドア4の上縁部4aの車室外側に上側ドア3の下縁部3aが重ねられ、シール部材7が上側ドア3のドアインナパネル3bの車室内側の表面3dに取り付けられ、上下延伸部8を下側ドア4の上縁部4aより上方に配置した。このため、開口部2aの周縁部2cにおいて、上下二つのドア3,4が重なり合うことで大きくなる境界部Bより上側の上側ドア3の周縁部3eと車体2の開口部2aとの間の隙間を、この上下延伸部8で塞ぐことができ、当該隙間から水がドア中央側、ひいては車室内側に進入するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、シール部材7の長手方向中間部7aによって上側ドア3の下縁部3aと下側ドア4の上縁部4aとの間をシールし、シール部材7の長手方向両端部を下側ドア4の上縁部4aより上方に向けて屈曲させて上下延伸部8を設けた。よって、上側ドア3の下縁部3aから側縁部にかけて連続するシール部材7を形成して、シール性能を高めることができる。また、境界部Bをシールするシール部材7と上下延伸部8とを別個に設けた場合に比べて、部品点数を減らすことができるとともに、製造の手間を減らして、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、車体2の開口部2aの周縁部2cに上側ドア3および下側ドア4の境界部Bを跨ぐ第二のシール部材6が取り付けられ、ドア3,4を閉じた状態で上下延伸部8を第二のシール部材6に当接させるようにした。すなわち、第二のシール部材6を設けることで、シール部材7を単独で設けた場合に比べて、上側ドア3の周縁部3eと開口部2aの周縁部2cとの間の隙間の大きさの変化に対する追従性を高めることができ、以て、シール性を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、シール部材に設けた上下延伸部が別のシール部材に当接する構造について例示したが、上下延伸部が車体に直接当接する場合にも適用することができる。
また、本発明にかかる構造は、開口部を一つのドアで開閉可能に塞ぐ場合にも適用可能であるし、ドア周縁部のコーナー部以外の上下に延伸する部分にも適用することができる。また、車体側面の開口部にも適用することができる。また、上下延伸部や、貯水部、立壁等のスペック(形状、材質、寸法等)も適用箇所に合わせて適宜に変更することが可能である。また、固定具を上下延伸部の一部として一体化させてもよい。
本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造が適用される車両の後面図である。 本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造が適用される車両のドアを取り外した状態を示す後面図である。 本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造が適用される車両の上側ドアを開放し下側ドアを閉塞した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造が適用される車両の下側ドアの下縁部を車室内側から見た斜視図である。 図1のV−V断面図である。 図1のVI-VI断面図である。 本発明の一実施形態にかかる車両用ドア周縁部のシール構造のシール部材の一部の斜視図である。
符号の説明
B 境界部
E 取付部
G 導水路
1 車両
2 車体
2a 開口部
2c (開口部の)周縁部
3 上側ドア
3a 下縁部
3b ドアインナパネル
3c 嵌挿孔
3d 表面
3e (上側ドアの)周縁部
4 下側ドア
4a 上縁部
6 (第二の)シール部材
7 シール部材
7a 長手方向中間部
8 上下延伸部
8a 対向面
8b リブ(立壁)
8c,8d 切欠(第二の排出口)
8e 中空部分
8f (中空部分のドアインナパネル側の)壁
9,9I 隙間
10 立壁
11 シールテープ(立壁)
12 中間壁(立壁,遮水壁)
13 クリップ(固定具)
14 導入口
15 排出口
16 (第二の)遮水壁
17 貯水部
17A〜17D 凹部
17a 下縁
18a,18b 隔壁
19 第二の排出口

Claims (15)

  1. 車体側面または車体後面の開口部を開閉可能に閉塞するドアの周縁部に沿ってドアインナパネルの車室内側の表面に取り付けられるシール部材を備え、
    前記シール部材は、ドアを閉じた状態で前記ドアインナパネルの周縁部と車体の前記開口部の周縁部との間に配置されて上下方向に伸びる上下延伸部を有し、
    前記上下延伸部の少なくとも一部に中空部分を設け、
    前記中空部分のドアインナパネル側の壁に固定具を含む取付部を設け、当該固定具をドアインナパネルに形成した嵌挿孔に当該壁側から挿通して、前記上下延伸部をドアインナパネルに固定し、
    前記取付部の上方で、前記上下延伸部に、当該上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間から前記中空部分内に向けて水を導入する導入口を形成し、
    前記取付部の下方で、前記上下延伸部に、前記中空部分内から当該上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間に向けて水を排出する排出口を形成し、
    前記取付部の下方で、前記上下延伸部に、前記排出口から排出された水を貯留する貯水部を形成し、
    前記上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間に、当該隙間からドア外縁側に向けて水を導く導水路を形成したことを特徴とする車両用ドア周縁部のシール構造。
  2. 前記貯水部として、前記上下延伸部のドアインナパネルとの対向面を当該ドアインナパネルから離間する側に凹設した凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  3. 前記貯水部として、ドア外縁側の前記凹部とドア中央側の前記凹部とを含み、
    前記排出口をドア中央側の前記凹部よりドア外縁側の前記凹部に近接させて形成したことを特徴とする請求項2に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  4. 前記凹部を複数形成し、当該複数の凹部の間に、ドアインナパネルの車室内側の表面に略垂直に伸びる隔壁を形成したことを特徴とする請求項2または3に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  5. 前記凹部のドアインナパネル側の開口部の下縁のドア外縁側をドア中央側より下方に配置したことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  6. 前記上下延伸部のドアインナパネルとの対向面上に設けた立壁によって前記導水路の側壁の少なくとも一部を形成したことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  7. 前記対向面のドア外縁側の縁に沿って前記立壁を立設し、当該立壁に形成した切欠を、前記上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間からドア外縁側に水を排出する第二の排出口としたことを特徴とする請求項6に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  8. 前記切欠に対してドア中央側となる位置に遮水壁を設けたことを特徴とする請求項7に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  9. 前記遮水壁を、前記貯水部の下方で、ドア外縁側に向けて下方に傾斜させて配置したことを特徴とする請求項8に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  10. 前記立壁の少なくとも一部を吸水性素材によって形成したことを特徴とする請求項6〜9のうちいずれか一つに記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  11. 前記導入口と前記取付部との間で、前記上下延伸部に、前記中空部分のドアインナパネル側の壁と当該ドアインナパネルとの間の隙間に水が進入するのを抑制する第二の遮水壁を設けたことを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか一つに記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  12. 車体側面または車体後面の開口部を開閉可能に閉塞する上下二つのドアのうち下側のドアの上縁部の車室外側に上側のドアの下縁部が重ねられ、
    前記シール部材が前記上側のドアのドアインナパネルの車室内側の表面に取り付けられ、
    前記上下延伸部を前記下側ドアの上縁部より上方に配置したことを特徴とする請求項1〜11のうちいずれか一つに記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  13. 前記シール部材の長手方向中間部によって前記上側のドアの下縁部と下側ドアの上縁部との間をシールし、
    前記シール部材の長手方向両端部を前記下側ドアの上縁部より上方に向けて屈曲させて前記上下延伸部を設けたことを特徴とする請求項12に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  14. 車体の開口部の周縁部に上側のドアおよび下側のドアの境界部を跨ぐ第二のシール部材が取り付けられ、
    ドアを閉じた状態で前記上下延伸部を前記第二のシール部材に当接させるようにしたことを特徴とする請求項12または13に記載の車両用ドア周縁部のシール構造。
  15. 車体側面または車体後面の開口部を開閉可能に閉塞するドアの周縁部に沿ってドアインナパネルの車室内側の表面に取り付けられるシール部材を備え、
    前記シール部材は、ドアを閉じた状態で前記ドアインナパネルの周縁部と車体の前記開口部の周縁部との間に配置されて上下方向に伸びる上下延伸部を有し、
    前記上下延伸部の少なくとも一部に中空部分を設け、
    前記中空部分のドアインナパネル側の壁に固定具を含む取付部を設け、当該固定具をドアインナパネルに形成した嵌挿孔に当該壁側から挿通して、前記上下延伸部をドアインナパネルに固定し、
    前記上下延伸部とドアインナパネルとの間の隙間を流れる水を前記中空部分に導いて前記嵌挿孔が形成された部分を迂回させるようにしたことを特徴とする車両用ドア周縁部のシール構造。
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