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JP5201245B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents
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Description

本発明は、直流電源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて構成される直流交流変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、3相電動機に接続されるインバータのスイッチング素子に短絡異常が生じることでスイッチング素子に過電流が流れる場合、インバータを構成するスイッチング素子を全てオフ状態とするものも提案されている。そして、この装置では、全てオフ状態とされているときにおいて3相電動機の各相を流れる電流のゼロ点に対するずれ量に基づき、短絡異常が生じたスイッチング素子を特定することが提案されている。
特開2008−11683号公報
ところで、3相電動機の各相は互いに接続されているため、キルヒホッフの法則を用いることで、3相電動機の2相を流れる電流から残りの1相を流れる電流を検出することができる。このため、3相電動機の相電流を検出する手段として、2相のそれぞれの電流を検出する電流センサのみを備える構成も提案されている。
一方、上記短絡異常が生じることでスイッチング素子の全てをオフ状態とした場合に3相電動機を流れる電流の振幅は、3相電動機の回転速度が大きくなるほど大きくなる。このため、高回転速度領域においては、3相電動機を流れる電流が電流センサの検出可能範囲を超え得ることが発明者らによって見出された。
ここで、上記のように3相電動機を流れる電流が上限または下限に張り付く場合において、2相のそれぞれの電流を検出する電流センサの検出値を用いて短絡異常が生じたスイッチング素子を特定することは極めて困難となる。なぜなら、1相の上側アームに短絡異常が生じた場合、その1相の電流がゼロ点に対して上側にずれて且つ残りの2相の電流がゼロ点に対して下側にずれるのであるが、電流センサが下限側の電流と上限側の電流とを検出するものである場合、残りの1相の電流がゼロと算出されるためである。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、直流電源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて構成される直流交流変換回路について、そのスイッチング素子の短絡異常を好適に特定する新たな装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、直流電源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて構成される直流交流変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、前記直流交流変換回路の入力端子と前記直流電源とは、開閉手段を介して接続されるものであり、前記回転機を流れる電流を検出する検出手段と、前記スイッチング素子の短絡異常の有無を判断する判断手段と、該判断手段によって前記短絡異常があると判断される場合、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子を全てオフ状態とするフェールセーフ手段と、前記判断手段によって前記短絡異常があると判断される場合、前記開閉手段を開操作する手段とを備え、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされて且つ前記開閉手段が開状態とされる場合、前記回転機の全端子の電位が同一電位となるスイッチング状態を回避しつつ前記直流交流変換回路を構成する一部のスイッチング素子をオン操作し、該オン操作に伴って、前記検出手段によって検出される電流の振幅中心とゼロとの乖離が減少するか否かに基づき、前記短絡異常箇所を特定する特定手段とを備えることを特徴とする。
短絡異常が生じる場合において、直流交流変換回路を構成する全スイッチング素子をオフ状態とすると、回転機の各端子を流れる電流は、ゼロ点に対してずれたものとなり、各端子を流れる電流は非対称となる傾向がある。これに対し、回転機の全端子の電位が同一となるような接続状態を実現する場合、回転機の各端子を流れる電流はゼロ点に対して対称性を有する傾向や、電流の絶対値が低減される傾向がある。
上記発明では、この点に鑑み、スイッチング素子の電子制御によるオン操作によっては全端子の電位が同一電位とならないようなオン操作を行う。そして、それにもかかわらず全端子の電位が同一の電位となる場合には、全端子を同一の電位とするうえでオン操作する必要があるにもかかわらず特定手段によってはオン操作のなされなかったスイッチング素子に短絡異常があると特定することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲から外れる場合、前記回転機の全端子の電位が同一電位となるスイッチング状態を回避しつつ前記直流交流変換回路を構成する一部のスイッチング素子をオン操作し、該オン操作によって前記回転機の電流が前記検出可能範囲に収まるか否かに基づき、前記短絡異常箇所を特定することを特徴とする。
短絡異常が生じる場合において、直流交流変換回路を構成する全スイッチング素子をオフ状態とした際の回転機の各端子を流れる電流の絶対値は、回転機の回転速度が大きくなることで大きくなり、上記検出可能範囲から外れる現象が生じることが発明者らによって見出されている。一方、短絡異常時であって回転機の回転速度が大きい場合であっても、全端子の電位を同一とすることで、回転機の各端子を流れる電流の絶対値は小さくなる傾向がある。上記発明では、この点に鑑み、特定手段を構成した。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子のうち前記回転機の1の端子と前記直流電源の1の電極に接続されるものとして且つ、該スイッチング素子を順次切り替えることを特徴とする。
上記発明では、検出手段によって検出される電流が所定に変化する際に前記オン操作されたスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子に短絡異常がある旨特定することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲から外れる場合、前記スイッチング素子のオン操作を行ない、該オン操作によって前記回転機の電流の振幅中心とゼロとの乖離が減少することで該オン操作したスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子の異常であると特定するものであり、前記フェールセーフ手段は、前記特定手段によって短絡異常箇所が特定される場合、そのときに前記オン操作されているスイッチング素子をオン状態に固定することを特徴とする。
上記発明では、回転機の各端子を流れる電流の絶対値が過度に大きくなる事態を、特定手段による処理の後にも継続して回避することできる。
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流電源の1の電極に接続されるもののうちの前記回転機の1の端子を除いた残りの全ての端子に接続されるものとして且つ、該スイッチング素子を順次切り替えることを特徴とする。
上記発明では、検出手段によって検出される電流が所定に変化する際に前記オン操作されたスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子、またはこれらと直流電源の同一電極に接続されるスイッチング素子に短絡異常がある旨特定することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流電源の1の電極に接続されるもののうちの前記回転機の1の端子を除いた残りの全ての端子に接続されるもののいくつかと、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子のうち前記回転機の1の端子と前記直流電源の1の電極に接続されるもののいくつかとを順次切り替えることを特徴とする。
上記発明では、短絡異常箇所をより迅速に特定することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜3,5,6のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源は、高電圧電源であり、前記高電圧電源の電圧を降圧して当該制御装置の電源となる低電圧電源に出力する降圧コンバータをさらに備え、前記降圧コンバータは、前記開閉手段を介して前記高電圧電源に接続されるものであり、前記フェールセーフ手段は、前記特定手段によって短絡異常箇所が特定される場合、該短絡異常箇所と同一アームの他のスイッチング素子を全てオン状態とする処理を行なって且つ、前記開閉手段を閉操作するものであることを特徴とする。
上記発明では、開閉手段が開状態とされる場合、高電圧電源の蓄電エネルギを制御装置への供給可能エネルギとして利用することができない。このため、低電圧電源の蓄電エネルギが少量となることで、制御装置が正常に動作しなくなるため、低電圧電源の蓄電エネルギによって走行可能距離が制限される。
一方、アームの全スイッチング素子がオン状態とされることで、回転機の各端子を流れる電流の絶対値が過度に大きくなる事態を回避することができる。上記発明では、この点に着目し、アームの全スイッチング素子をオン状態とすることで回転機の各端子を流れる電流の絶対値が過度に大きくなる事態を回避しつつ、開閉手段を閉状態とすることで、高電圧電源の電圧を有効利用する。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源には、前記開閉手段を介してコンデンサが並列接続されており、前記特定手段は、前記コンデンサの電圧が規定値以下となるまで前記スイッチング素子のオン操作を待機する待機手段を備えることを特徴とする。
コンデンサの電圧が高い状態では、スイッチング素子のオン操作により、1つの直列接続体を構成する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子を貫通する電流が流れ、この電流が過度に大きくなるおそれがある。上記発明では、この点に鑑み、待機手段を備えた。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲内である場合、前記回転機の各端子を流れる電流の平均値の相対的な大きさに基づき異常の有無を診断することを特徴とする。
検出される電流が検出可能範囲内にある場合、スイッチング素子のオン操作に伴う電流の変化量が小さくなると考えられ、ひいては特定精度が低下すると考えられる。上記発明では、この点に鑑み、電流の平均値の相対的な大きさに基づく異常の有無の診断を行う。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の発明において、前記検出手段は、前記回転機の端子のうちの1の端子を除く残りの全端子のそれぞれの電流を検出するものであり、前記1の端子を流れる電流を、前記残りの全端子のそれぞれを流れる電流に基づき算出する手段を備えることを特徴とする。
上記の場合、検出される電流が検出可能範囲から外れることで、電流の相対的な大きさに基づく短絡異常の特定が特に困難となる。このため、スイッチング素子のオン操作に伴う電流変化を利用するメリットが特に大きい。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す図。 短絡異常時の問題点を示す図。 上記実施形態の異常診断原理を説明するための図。 同実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態の異常診断原理を説明するための図。 同実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。 第4の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる異常診断処理の手順を示す流れ図。 上記実施形態の変形例にかかる異常診断手法を説明するための図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置をパラレルハイブリッド車に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる電動機の制御システムの全体構成を示す。図示されるように、モータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期回転機である。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。モータジェネレータ10の出力軸は、内燃機関12の出力軸(クランク軸)と同軸上にて直結されている。このため、モータジェネレータ10の出力軸と内燃機関12のクランク軸とは、互いに相対回転することなく同軸上で一体的に回転する。そして、モータジェネレータ10の出力軸は、トランスミッション14を介して駆動輪16に連結されている。
モータジェネレータ10は、直流交流変換回路(インバータIV)に接続されている。
一方、制御装置40は、モータジェネレータ10を制御対象とし、インバータIVを操作対象とする。制御装置40は、モータジェネレータ10の各種状態量を検出するセンサ(図示略)の出力等を取り込み、これに基づきインバータIVを操作することで、モータジェネレータ10の制御量を制御する。
図2に、上記インバータIVと制御装置40との間の電子機器の詳細を示す。
上記インバータIVは、抵抗体21およびリレーSMR2の直列接続体とリレーSMR1との並列接続体を介して、高電圧バッテリ20に接続されている。インバータIVは、パワー素子としての高電位側のスイッチング素子Swpおよび低電位側のスイッチング素子Swnの直列接続体が3つ並列接続されて構成されている。そして、これら高電位側のスイッチング素子Swpおよび低電位側のスイッチング素子Swnの接続点が、モータジェネレータ10の各相にそれぞれ接続されている。
上記高電位側のスイッチング素子Swpおよび低電位側のスイッチング素子Swnのそれぞれの入出力端子間(コレクタおよびエミッタ間)には、高電位側のフリーホイールダイオードFDpおよび低電位側のフリーホイールダイオードFDnのカソードおよびアノードが接続されている。なお、上記スイッチング素子Swp,Swnは、いずれも絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)にて構成されている。また、スイッチング素子Swp,Swnは、その入力端子および出力端子間に流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子Stを備えている。
センス端子Stの出力する微少電流は、シャント抵抗43を流れ、これによる電圧降下量が、スイッチング素子Sw#(#=p,n)を駆動するためのドライブユニットDUに取り込まれる。ドライブユニットDUは、シャント抵抗43における電圧降下量に基づき、スイッチング素子Sw#の入力端子および出力端子間に流れる電流が過電流判定閾値以上となると判断される場合に、スイッチング素子Sw#を強制的にオフ状態とする機能を有する。なお、ドライブユニットDUは、スイッチング素子Sw#を強制的にオフ状態とする場合、フェール信号FLを出力する。
一方、上記制御装置40は、インバータIVの入力端子の電圧(コンデンサ22の電圧)を検出する電圧センサ24や、モータジェネレータ10のV相およびW相のそれぞれの電流を検出する電流センサ26,28、モータジェネレータ10の電気角を検出する回転角度センサ30等の検出値を取り込む。そして、制御装置40は、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVのU相、V相、およびW相のそれぞれについてのスイッチング素子Swpを操作する操作信号gup,gvp,gwpと、スイッチング素子Swnを操作する操作信号gun,gvn,gwnとを生成し出力する。これにより、スイッチング素子Swp,Swnは、それらの導通制御端子(ゲート)に接続されるドライブユニットDUを介して制御装置40により操作される。
なお、制御装置40は、高電圧バッテリ20の端子電圧(例えば百V以上)よりも低電圧の低電圧バッテリ42を電源とする。
ちなみに、制御装置40を備える低電圧システムは、車体をグランド電位としおり、これとは相違するグランド電位を有して且つインバータIVを備える高電圧システムとは、図示しないフォトカプラ等の絶縁手段を備えるインターフェース32によって絶縁されている。そして、上記操作信号g*#(*=u,v,w、#=p,n)は、インターフェース32を介して高電圧システムに出力される。
上記インターフェース32は、基本的には、低電圧システムと高電圧システムとを絶縁するものであるが、その1次側には、ドライブユニットDUからフェール信号FLが出力される場合にインバータIVをシャットダウンするフェール処理部32aをさらに備えている。ここで、フェール処理部32aは、例えば特開2009−60358号公報に記載されたもの等によって構成すればよい。ここで、スイッチング素子Sw#を流れる電流が過電流判定閾値を超える事態は、主に、スイッチング素子Sw#に、電気的な操作にかかわらず常時導通状態となる短絡異常が生じる場合に生じる。これは、短絡異常が生じたスイッチング素子とこれに直列接続されるスイッチング素子がオン操作されることでこれら一対のスイッチング素子Swp,Swnを貫通する電流が流れるためである。
以下では、短絡異常が生じた場合の短絡異常箇所の特定について説明する。
図3(a)は、W相の上側アームのスイッチング素子Swpに短絡異常が生じることで他の全スイッチング素子Swp,Swnをオフ状態とした際の等価回路図を示し、図3(b)は、そのときの3相の電流の挙動を示す。図3(b)に示すように、この場合、3相の電流の振幅中心がゼロから乖離する現象が生じ、電流の絶対値の最大値が大きくなる。特に、この際、W相の電流の振幅中心がゼロに対して上側にずれて且つ、U相およびV相の電流の振幅中心がゼロよりも下側にずれる。ちなみに、W相の下側アームに短絡異常が生じる場合には、W相の電流の振幅中心がゼロに対して下側にずれて且つ、U相およびV相の電流の振幅中心がゼロよりも上側にずれる。そして、これらいずれの場合にも、U相の電流iu、V相の電流ivおよびW相の電流iwの間には、「|iw|=|iu|+|iv|」の関係がある。このため、電流センサ26,28の検出値をフィルタ処理するなどして、これらの平均値を算出することで、いずれの相のいずれのアームの異常であるかを特定することが可能となる。
ところで、上記電流の絶対値は、モータジェネレータ10の回転速度が大きくなるほど大きくなる傾向がある。そしてこれにより、電流の平均値が電流センサ26,28の検出可能範囲を超える事態が生じるおそれがある。この場合、電流センサ26,28による電流の検出対象となるV相やW相において短絡異常が生じる場合に特に問題が生じる。すなわち、この場合、電流センサ26,28の出力をフィルタ処理するなどして算出されるV相の電流の平均値とW相の電流の平均値とが符号が逆であって絶対値が同一となるおそれがある。これは、電流センサ26,28における検出可能範囲以上の検出値は検出可能範囲の上限値または下限値となることによる。そしてこの場合、キルヒホッフの法則を利用して算出されるU相の電流の平均値がゼロとなるため、上記「|iw|=|iu|+|iv|」の関係を満たさず、短絡異常箇所を特定することができなくなる。
そこで本実施形態では、図4に示すように上下アームが短絡されることによる電流の変化に着目して短絡異常箇所を特定する。図4(a)は、短絡異常の生じたW相について、異常の生じていない側のアームである下側アームをオン操作することを示している。この場合、図4(b)に示すように、各相の電流の振幅中心とゼロとの乖離が減少する。このため、スイッチング素子Sw#を1つずつオン操作して電流の検出値が検出可能範囲に収まったときに、そのスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子が短絡異常であるとする。
図5に、本実施形態にかかる異常個所の特定処理の手順を示す。この処理は、制御装置40によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、フェール信号FLの入力があるか否かを判断する。そして、ステップS10において肯定判断される場合、ステップS12において、リレーSMR1,SMR2をオフ操作する。なお、モータジェネレータ10の稼動時には、通常、リレーSMR1がオン状態且つSMR2がオフ状態であるため、実際にはリレーSMR1をオフ操作すればよい。続くステップS14においては、異常が解消したか否かを判断する。この処理は、モータジェネレータ10を流れる電流の振幅中心がゼロから大きく乖離していない場合に解消と判断するなどして行うことができる。
上記ステップS14において否定判断される場合、短絡異常が生じていると考えられることから、ステップS16において、電流センサ26,28による電流の検出値iv,iwの平均値(フィルタ処理後の値)の絶対値が閾値電流Ith以上であるか否かを判断する。ここで、閾値電流Ithは、電流センサ26,28による電流の検出可能範囲の上限および下限に応じて設定される。この処理は、検出値iv,iwの平均値の信頼性を評価するためのものである。すなわち、検出値iv,iwが検出可能範囲から外れる場合には、検出値iv,iwの平均値が検出可能範囲の上限または下限に近づく。そしてこの場合には、実際の平均値との間に乖離が生じる。
ステップS16において否定判断される場合、ステップS18において、検出値iv,iwの平均値に基づき異常箇所を特定し、これに基づきフェールセーフ処理を行う。ここで、フェールセーフ処理は、短絡異常の生じたスイッチング素子Sw#に直列接続されるスイッチング素子をオン操作しそれ以外をオフ操作する処理とすればよい。
一方、ステップS16において肯定判断される場合、ステップS20において、オン操作するスイッチング素子を指定する変数iを「1」に設定する。続くステップS22においては、変数iによって指定されるスイッチング素子をオン操作する。すなわち、変数iが「1」なら操作信号gupをオン操作指令とし、変数iが「2」なら操作信号gunをオン操作指令とし、変数iが「3」なら操作信号gvpをオン操作指令とし、変数iが「4」なら操作信号gvnをオン操作指令とし、変数iが「5」なら操作信号gwpをオン操作指令とし、変数iが「6」なら操作信号gwnをオン操作指令とする。
続くステップS24においては、検出値iv,iwの平均値の絶対値が閾値電流Ithよりも小さいか否かを判断する。この処理は、現在オン操作されているスイッチング素子に直列接続されたスイッチング素子に短絡異常が生じたか否かを判断するためのものである。そして、ステップS24において否定判断される場合、ステップS26において、変数「i」をインクリメントしステップS22に戻る。これに対し、ステップS24において肯定判断される場合、ステップS28においてフェールセーフ処理を行うべく、現在のスイッチング状態を固定する。これにより、短絡異常が生じたスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子のみがオン操作されることとなる。
なお、ステップS18、S28の処理が完了する場合や、ステップS10において否定判断される場合、さらにはステップS14において肯定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)短絡異常があると判断される場合であって且つ検出値iv,iwの平均値の絶対値が大きい場合、インバータIVのスイッチング素子Sw#を1つずつ順次オン操作していき、絶対値が小さくなることで短絡異常箇所を特定した。これにより、短絡異常箇所を特定することができる。
(2)短絡異常箇所が特定される場合、そのときにオン操作されているスイッチング素子をオン状態に固定した。これにより、電流の絶対値が大きくならないようにするフェールセーフ処理を迅速に実行することができる。
(3)短絡異常が生じた際の検出値iv,iwの絶対値が小さい場合、相電流の値同士の関係に基づき短絡異常箇所を特定した。これにより、スイッチングによる電流変化が小さくなる状況下においても短絡異常箇所を高精度に特定することができる。
(4)モータジェネレータ10のU相の電流を直接検出する手段を備えず、V相の電流を検出する電流センサ26とW相の電流を検出する電流センサ28とのそれぞれの検出値に基づき算出した。この場合、電流のゼロ点からのずれに基づく短絡異常箇所の特定が特に困難となりやすいため、スイッチング素子のオン操作に伴う電流変化を利用するメリットが特に大きい。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に本実施形態にかかる短絡異常箇所の特定原理を示す。図6(a)は、W相の上側アームのスイッチング素子Swpに短絡異常が生じている場合に、上側アームの他の2相のスイッチング素子Swpをオン操作する例を示しており、図6(b)は、この場合にモータジェネレータ10を流れる電流を示している。
図7に、本実施形態にかかる異常箇所の特定処理の手順を示す。この処理は、制御装置40によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図7において、先の図5に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、上記ステップS22の処理に代えて、ステップS22aの処理として、同一アームの2相のスイッチング素子Sw#を順次オン操作する。詳しくは、変数iが「1」なら操作信号gup,gvpをオン操作指令とし、変数iが「2」なら操作信号gup,gwpをオン操作指令とし、変数iが「3」なら操作信号gvp,gwpをオン操作指令とする。また、変数iが「4」なら操作信号gun,gvnをオン操作指令とし、変数iが「5」なら操作信号gun,gwnをオン操作指令とし、変数iが「6」なら操作信号gvn,gwnをオン操作指令とする。
そして、ステップS24において肯定判断された時点でステップS28においてそのときのスイッチング状態を固定する。
なお、上記特定処理では、実際には、短絡異常箇所の絞込みをしているものの、一義的な特定をしているわけではない。すなわち、例えば変数iが「1」の場合にステップS24において肯定判断される場合、W相の上側アームのスイッチング素子Swp、U相の下側アームのスイッチング素子Swn、V相の下側アームのスイッチング素子Swnのいずれかが短絡異常であると特定しているに過ぎない。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態よりも少ない処理数で短絡異常箇所を特定する。
図8に、本実施形態にかかる特定処理の手順を示す。この処理は、先の図5のステップS20〜S22の処理に代わるものであり、短絡異常が生じていると判断されることをトリガとして実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、操作信号gup,gvpをオン操作指令とする。この処理は、短絡異常箇所が、U相またはV相の下側アームのスイッチング素子Swnと、W相の上側アームのスイッチング素子Swpとのいずれかであるか、それ以外かを特定するためのものである。続くステップS32においては、電流の検出値iv,iwの平均値の絶対値が減少して閾値電流Ith未満となったか否かを判断する。そしてステップS32において肯定判断される場合、ステップS34において操作信号gupをオン操作指令とする。ここで、ステップS32において肯定判断された時点では、短絡異常箇所を、U相またはV相の下側アームのスイッチング素子Swnと、W相の上側アームのスイッチング素子Swpとのいずれかに特定することができている。このため、ステップS34においては、そのうちの1つであるU相の下側アームのスイッチング素子Swnに短絡異常が生じているか否かを判断すべく、操作信号gupをオン操作指令とする。
そして、ステップS36において、電流の検出値iv,iwの平均値の絶対値が減少して閾値電流Ith未満となったと判断される場合、ステップS38において、U相の下側アームの短絡異常であると判断する。これに対し、ステップS36において否定判断される場合、短絡異常箇所がV相の下側アームのスイッチング素子SwnとW相の上側アームのスイッチング素子Swpとのいずれであるかを特定すべく、操作信号gvpをオン操作指令とする。そしてステップS42において、電流の検出値iv,iwの平均値の絶対値が減少して閾値電流Ith未満となったと判断される場合、ステップS44においてV相の下側アームの短絡異常であると判断する。これに対し、ステップS42において否定判断される場合、W相の上側アームの短絡異常であると判断する。
一方、上記ステップS32において否定判断される場合、ステップS48において、操作信号gwpをオン操作指令とする。そして、ステップS50において、電流の検出値iv,iwの平均値の絶対値が減少して閾値電流Ith未満となったと判断される場合、ステップS52においてW相の下側アームの短絡異常であると判断する。これに対し、ステップS50において否定判断される場合、ステップS54において、操作信号gunをオン操作指令とする。そして、ステップS56において、電流の検出値iv,iwの平均値の絶対値が減少して閾値電流Ith未満となったと判断される場合、ステップS58においてU相の上側アームの短絡異常であると判断する一方、ステップS56において否定判断される場合、ステップS60においてV相の上側アームの短絡異常であると判断する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図9において、先の図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、リレーSMR1,SMR2とインバータIVとの間には、DCDCコンバータ50の入力端子が接続されている。DCDCコンバータ50は、入力電圧を降圧して出力する降圧コンバータである。DCDCコンバータ50の出力電圧は、低電圧バッテリ42に印加される。これにより、高電圧バッテリ20の電力は、DCDCコンバータ50を介して、低電圧バッテリ42や、低電圧システム内の機器に供給可能とされている。
こうした構成の場合、低電圧バッテリ42の充電手段は、DCDCコンバータ50のみとなる。このため、先の第1の実施形態のように、フェールセーフ処理として、リレーSMR1,SMR2を開状態とする場合には、リンプホーム処理によって走行可能距離が低電圧バッテリ42の蓄電量によって制限されるおそれがある。そこで本実施形態では、フェールセーフ処理を上記第1の実施形態のものから変更する。
図10に、本実施形態にかかる異常個所の特定処理の手順を示す。この処理は、制御装置40によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、ステップS16において肯定判断される場合、電圧センサ24によって検出されるコンデンサ22の電圧Vが閾値電圧Vth以下となるまで待機する(ステップS70)。この処理は、ステップS22の処理によってスイッチング素子S*#を順次オン操作した場合に、短絡異常が生じているスイッチング素子に直列接続されたスイッチング素子がオン操作されることで、それらに貫通電流が流れ、その電流量が過度に大きくなることを回避するための設定である。なお、閾値電圧Vthは、貫通電流の電流量が過度に大きくなることがないと想定される上限値以下に設定される。
また、上記ステップS24の処理が完了する場合やステップS18aにおいて検出値iv,iwの平均値に基づく異常箇所の特定処理が終了する場合には、ステップS72において、短絡異常が生じたスイッチング素子の所属するアームの全スイッチング素子をオン操作する。これは、モータジェネレータ10を流れる電流の絶対値が過度に大きくならないようにするためのものである。続くステップS74においては、コンデンサ22のプリチャージ処理を行なう。すなわち、SMR1をオフした状態でSMR2をオン操作し、抵抗体21によって充電電流を制限しつつ高電圧バッテリ20の電力をコンデンサ22に充電する。そして、プリチャージ処理が完了する場合、ステップS76において、リレーSMR1をオン操作する。これにより、電流の絶対値が大きくならないようにするフェールセーフ処理中に、DCDCコンバータ50によって高電圧バッテリ20の電力を低電圧バッテリ42に充電することができることから、高電圧バッテリ20に利用可能なエネルギがあるにもかかわらず低電圧バッテリ42のエネルギ不足によって走行が不可能となる事態を好適に回避することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「特定手段について」
上記第1の実施形態において、第2の実施形態のように、同一アームの2相のスイッチング素子をオン操作する手法によって、短絡異常箇所を特定してもよい。この場合、短絡異常箇所の特定後におけるフェールセーフ処理としても上記第2の実施形態の手法を用いてもよい。もっとも、消費電力を低減する上では、フェールセーフ処理については、上記第1の実施形態の手法を採用することが望ましい。
また、特定手段としては、モータジェネレータ10の全端子の電位が同一とならないスイッチングパターンの全てを試みるものに限らない。例えば上記第1の実施形態における6パターンのうちの1つを除いてもよい。すなわち、この場合、試された5つのパターンによっては検出値iv,iwが検出可能範囲内に収まらなかった場合、試されなかったパターンに対応するスイッチング素子に短絡異常があると特定することができる。
特定手段としては、検出値iv,iwが検出可能範囲内に収まるか否かに基づくものに限らず、例えばこれら平均値とゼロ点との差が規定値以下に変化するか否かに基づくものであってもよい。
待機手段を備える代わりに、スイッチング素子S*#をオン操作することで、スイッチング素子S*#およびこれに直列接続されるスイッチング素子を貫通する電流が流れる場合、スイッチング素子S*#に直列接続されるスイッチング素子に短絡異常が生じていると特定してもよい。ちなみに、コンデンサ22の充電電圧が高い場合、スイッチング素子S*#をオン操作することで、スイッチング素子S*#とこれに直列接続されたスイッチング素子とに貫通電流が流れ、この貫通電流は過電流判定閾値を超えると考えられるため、フェール信号FLが再度出力されることをもって貫通電流が流れたと判断できる。
「フェールセーフ手段について」
上記第1、第2の実施形態にかかるフェールセーフ手段としても、過電流が検出される場合にインバータIVをシャットダウンして且つ、短絡異常箇所が特定された時点でその際のスイッチング状態を維持するものに限らない。例えば上記第1の実施形態において、短絡異常箇所が特定されるか否かにかかわらず、「1」〜「6」のスイッチング操作を全て試みるようにしてもよい。この場合、検出値iv,iwが検出可能範囲内に収まるようになるスイッチング状態が1度より多くなる可能性がある。これは、図11に例示するように、短絡異常箇所が2箇所となる場合に生じる。この例では、V相の上側アームとW相の下側アームとに短絡異常が生じた場合を例示している。この場合、V相の下側アームのオン操作と、W相の上側アームのオン操作との双方において、検出値iv,iwが検出可能範囲内に収まる現象が見られると考えられる。
上記第4の実施形態において、原則、第1の実施形態に示した処理を実行し、低電圧バッテリ42の電力が不足する場合に限って、ステップS72〜S76の処理に切り替えてもよい。なお、図11に示すように、上下アームともに短絡異常が生じている場合、ステップS72〜S76の処理は行わないことが望ましい。
「判断手段について」
判断手段としては、ドライブユニットDU内に搭載される過電流保護機能によって実現されるものに限らない。例えば、電流センサ26,28の出力信号を入力とする制御装置40によって構成されるものであってもよい。
「電流を検出する手段について」
電流を検出する手段としては、多相回転機の1の端子の除く残りの全端子のそれぞれの電流を検出する手段を備えるものに限らない。例えば多相回転機の全端子のそれぞれを流れる電流を検出する手段を備えるものであってもよい。この場合であっても、特定のスイッチング素子のオン操作によって、検出可能範囲外の電流が検出可能範囲内に収まるようになることや、端子電流の平均値のゼロ点からのずれが低減されることなどに基づき、短絡異常箇所を特定することは有効である。
「回転機について」
回転機としては、IPMSMに限らない。例えば表面磁石同期機(SPM)等、少なくとも永久磁石を備えるものにあっては、本願と同様の解決原理が適用可能と考えられる。
「そのほか」
・高電圧システムと低電圧システムとが絶縁されたもの(グランド電位が相違するもの)に限らない。
・ハイブリッド車としては、パラレルハイブリッド車に限らない。例えば、シリーズハイブリッド車であってもよい。また例えば、パラレル・シリーズハイブリッド車であってもよい。ただし、複数のインバータの上側アーム同士および下側アーム同士が接続されている場合、特定手段による処理は、これらと直流電源との間を開閉する手段を開状態とした後に行うことが望ましい。さらに、車載駆動源のために蓄えられるエネルギ形態が電気エネルギ(燃料電池のように電気エネルギを生成するものも含む)のみとなる電気自動車であってもよい。
・インバータIVとモータジェネレータ10との間に開閉器を備えるものであってもよい。この場合であっても、短絡異常箇所を特定する上では、特定手段を備えることが有効である。なお、特定手段によるスイッチング素子のオン操作中においては、開閉器を閉状態とする。
10…モータジェネレータ(回転機の一実施形態)、20…高電圧バッテリ(直流電源の一実施形態))、40…制御装置、IV…インバータ。

Claims (10)

  1. 直流電源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続する高電位側のスイッチング素子および低電位側のスイッチング素子の直列接続体を備えて構成される直流交流変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記直流交流変換回路の入力端子と前記直流電源とは、開閉手段を介して接続されるものであり、
    前記回転機を流れる電流を検出する検出手段と、
    前記スイッチング素子の短絡異常の有無を判断する判断手段と、
    該判断手段によって前記短絡異常があると判断される場合、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子を全てオフ状態とするフェールセーフ手段と、
    前記判断手段によって前記短絡異常があると判断される場合、前記開閉手段を開操作する手段とを備え、
    前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされて且つ前記開閉手段が開状態とされる場合、前記回転機の全端子の電位が同一電位となるスイッチング状態を回避しつつ前記直流交流変換回路を構成する一部のスイッチング素子をオン操作し、該オン操作に伴って、前記検出手段によって検出される電流の振幅中心とゼロとの乖離が減少するか否かに基づき、前記短絡異常箇所を特定する特定手段とを備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲から外れる場合、前記回転機の全端子の電位が同一電位となるスイッチング状態を回避しつつ前記直流交流変換回路を構成する一部のスイッチング素子をオン操作し、該オン操作によって前記回転機の電流が前記検出可能範囲に収まるか否かに基づき、前記短絡異常箇所を特定することを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子のうち前記回転機の1の端子と前記直流電源の1の電極に接続されるものとして且つ、該スイッチング素子を順次切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲から外れる場合、前記スイッチング素子のオン操作を行ない、該オン操作によって前記回転機の電流の振幅中心とゼロとの乖離が減少することで該オン操作したスイッチング素子に直列接続されるスイッチング素子の異常であると特定するものであり、
    前記フェールセーフ手段は、前記特定手段によって短絡異常箇所が特定される場合、そのときに前記オン操作されているスイッチング素子をオン状態に固定することを特徴とする請求項3記載の回転機の制御装置。
  5. 前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流電源の1の電極に接続されるもののうちの前記回転機の1の端子を除いた残りの全ての端子に接続されるものとして且つ、該スイッチング素子を順次切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の回転機の制御装置。
  6. 前記特定手段は、前記オン操作するスイッチング素子を、前記直流電源の1の電極に接続されるもののうちの前記回転機の1の端子を除いた残りの全ての端子に接続されるもののいくつかと、前記直流交流変換回路を構成するスイッチング素子のうち前記回転機の1の端子と前記直流電源の1の電極に接続されるもののいくつかとを順次切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の回転機の制御装置。
  7. 前記直流電源は、高電圧電源であり、
    前記高電圧電源の電圧を降圧して当該制御装置の電源となる低電圧電源に出力する降圧コンバータをさらに備え、
    前記降圧コンバータは、前記開閉手段を介して前記高電圧電源に接続されるものであり、
    前記フェールセーフ手段は、前記特定手段によって短絡異常箇所が特定される場合、該短絡異常箇所と同一アームの他のスイッチング素子を全てオン状態とする処理を行なって且つ、前記開閉手段を閉操作するものであることを特徴とする請求項1〜3,5,6のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  8. 前記直流電源には、前記開閉手段を介してコンデンサが並列接続されており、
    前記特定手段は、前記コンデンサの電圧が規定値以下となるまで前記スイッチング素子のオン操作を待機する待機手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  9. 前記特定手段は、前記フェールセーフ手段によって前記全てオフ状態とされることで前記検出手段によって検出される電流が前記検出手段の検出可能範囲内である場合、前記回転機の各端子を流れる電流の平均値の相対的な大きさに基づき異常の有無を診断することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  10. 前記検出手段は、前記回転機の端子のうちの1の端子を除く残りの全端子のそれぞれの電流を検出するものであり、
    前記1の端子を流れる電流を、前記残りの全端子のそれぞれを流れる電流に基づき算出する手段を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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