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JP5264656B2 - 多自由度アクティブ制振装置 - Google Patents
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JP5264656B2 - 多自由度アクティブ制振装置 - Google Patents

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Description

この発明は、高精度観測機器に伝達する複数自由度の振動を除去するために用いられる、多自由度アクティブ制振装置に関するものである。
高精度観測機器において、外部から僅かでも振動が伝達する場合、観測分解能が劣化することで観測結果に大きな支障をきたすことがある。そこで従来では、防振ゴム、バネ・ダンパ系等を使用した除振台を介して、床等の設置筐体と高精度観測機器を結合することで、設置筐体から高精度観測機器に伝達する振動を除去する方法が用いられている。この場合、設置筐体からの振動は除去することができる反面、除振台上に設置した機器が発生する振動のように、設置筐体以外から高精度観測機器に伝達する振動は除去することができない。そこで、振動を発生する機器に対して、その発生振動を相殺するような制振力を作用させることにより、振動エネルギを吸収するようにしたアクティブ制振装置も開発されている。
多くの場合、このアクティブ制振装置は質量Mの可動マス(可動体)に対して、1軸方向の加速度αを与えることで慣性力F=Mαを発生させ、制振対象である機器の発生振動を当該慣性力で相殺することにより、1軸方向(可動マス駆動方向)の振動を除去する1自由度アクティブ制振装置となっている。このような1自由度アクティブ制振装置によって複数自由度の振動を除去するためには、除去すべき振動の自由度に応じて複数台の1自由度アクティブ制振装置を設ける必要があり、装置全体が大型化する問題があった。
このような問題に対して、1台のアクティブ制振装置で複数自由度の制振力及び制振トルクを発生可能な多自由度アクティブ制振装置も開発されている。従来の多自由度アクティブ制振装置(例えば下記特許文献1に記載)では、互いに直交する3軸の直交点に配置された可動マスを、3軸各方向に変位可能な変位部材により支持している。その上で、制振対象に対して上記多自由度アクティブ制振装置を載置し、外部から制振対象に伝達する振動、又は制振対象が発生する振動に対して、3軸各方向の振動を打ち消すように変位部材に反力を発生させるようにしている。これにより、変位部材で支持された可動マスに対して3軸方向の加速度を与えることで、3軸各方向に慣性力を発生させ、制振対象の振動を当該慣性力で相殺することで、制振対象における3自由度の直動振動を除去するようにしている。
また、従来の多自由度アクティブ制振装置のもう一つの例(例えば下記特許文献2に記載)として、制振対象に取付けられるベース・プレートと、ベース・プレートの一方面に立設され印加電圧に応じて各々所定方向へ伸縮可能な6本の直動リンクと、各直動リンクの一端部に支持された可動マスと、ベース・プレートに生じる振動成分を検出する振動検出手段と、その検出した振動成分に応じて各直動リンクを駆動する制御手段とを備えた多自由度アクティブ制振装置がある。上記多自由度アクティブ制振装置では、制振対象に発生した振動が振動検出手段で検出されると、制御手段により振動成分に応じて振動を抑制する制御量が求められ、当該制御量で各直動リンクが駆動制御される。6本の直動リンクが駆動されることにより、当該リンクで支持された可動マスに3軸方向の慣性力及び3軸方向の慣性トルクが発生し、当該慣性力及び慣性トルクが各直動リンクを介して制振対象に取付けられたベース・プレートに作用することで、制振対象の3自由度直動振動及び3自由度回転振動を除去するようにしている。
特開2001−193786号公報 特開平6−341486号公報
上記特許文献1に示す従来の多自由度アクティブ制振装置では、可動マスに3軸方向作用力を発生させることで、当該アクティブ制振装置と制振対象との設置面において、当該作用力の符号反転値が3軸方向の制振力として作用するため、制振対象における3自由度の直動振動を除去することができる。
しかしながら、上記多自由度アクティブ制振装置の可動マスは、上記設置面と所定距離を隔てて変位部材で支持されるため、設置面の面内方向にそれぞれ直交するX軸及びY軸、面外方向にZ軸をとった場合、特に面内X軸方向(Y軸方向)の直動振動を除去するために可動マスに対してX軸方向(Y軸方向)作用力を発生させると、上記設置面にはX軸方向(Y軸方向)の制振力に加えて、X軸方向(Y軸方向)作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積で与えられるY軸方向(X軸方向)の制振トルクが作用することになる。したがって、制振対象の3自由度直動振動を除去することができても、設置面の面内2自由度回転振動は逆に励起されることになり、制振対象の振動を厳密に除去することは困難であるという問題があった。
一方、上記特許文献2に示す従来の多自由度アクティブ制振装置では、可動マスに3軸方向作用力及び3軸方向作用トルクを発生させることで、制振対象における3自由度の直動振動に加えて、3自由度の回転振動も除去することが可能となる。このとき、制振対象に作用する3軸方向の制振力は、上記特許文献1に示す多自由度アクティブ制振装置と同様、可動マスに発生させる3軸方向作用力の符号反転値が対応する。
しかしながら、制振対象に作用する3軸方向の制振トルクは、可動マスに発生させる3軸方向作用トルクの符号反転値に対して、可動マスに発生させる3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積を重畳した成分が対応する。したがって、制振対象に対して所望の制振トルクを作用させるためには、上記作用力と位置ベクトルとの外積を陽に考慮した上で、可動マスへの作用トルクを制御しなければならないという問題があった。
加えて、一般にアクティブ制振装置において可動マスに発生可能な最大作用力及び最大作用トルクは、可動マスの可動範囲及び可動周波数で制約を受けるが、設置面と可動マス質量中心との距離に比例して、上記作用力と位置ベクトルとの外積成分が大きくなるため、当該外積成分の影響で制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクが小さくなるという問題があった。特に上記特許文献2に示す従来の多自由度アクティブ制振装置のように、ベース・プレート、可動マス、及び6本の直動リンクでスチュワート・プラットフォームを構成した場合、必然的に設置面と可動マス質量中心との距離が大きくなるため、上記問題は顕著となる。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる多自由度アクティブ制振装置を提供することを目的とする。
この発明は、制振対象に発生する3自由度の直動振動又は3自由度の直動振動と3自由度の回転振動を相殺する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを前記制振対象に印加して制振する多自由度アクティブ制振装置において、前記制振対象に取付けられるベース・プレートと、前記ベース・プレートに一端部が変位拘束で固定され各々所定方向へ伸縮可能な6本の直動リンクと、前記各直動リンクの他端部と変位拘束で支持された可動マスと、前記各直動リンクの伸縮量を検出する変位検出手段と、前記制振対象に発生する振動成分を検出する振動検出手段と、前記変位検出手段で検出した伸縮量及び前記振動検出手段で検出した振動成分に応じて前記各直動リンクの伸縮動作を制御する制御手段と、を備え、前記ベース・プレートと前記可動マスとの距離が小さくなるように、前記6本の直動リンクが、前記ベース・プレート及び前記可動マスの中心軸からの距離が大きい第1の距離になる前記ベース・プレート及び前記可動マスに対する固定点を有する3本の直動リンクと、前記ベース・プレート及び前記可動マスの中心軸からの距離が前記第1の距離より短い第2の距離になる前記ベース・プレート及び前記可動マスに対する固定点を有する3本の直動リンクと、を前記中心軸を中心とする円周方向に交互に配置してなることを特徴とする多自由度アクティブ制振装置にある。
この発明では、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させた多自由度アクティブ制振装置を提供できる。
この発明による多自由度アクティブ制振装置のパラレルリンク機構の構成の一例を示す斜視図である。 図1のパラレルリンク機構の上面図である。 図1のパラレルリンク機構の側面図である。 この発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の振動検出手段の空間配置を示す図である。 この発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の制御系の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の機械系の構成を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置の振動検出手段の空間配置を示す図である。 この発明の実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置の制御系の構成を示すブロック図である。 従来の多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構の構成を示す斜視図である。 従来の多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構の構成を示す上面図である。 従来の多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構の構成を示す側面図である。
この発明による多自由度アクティブ制振装置では、設置面と可動マス質量中心との距離を抑制することで、可動マスへの3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積成分を減少させ、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させる多自由度アクティブ制振装置を得ること、及び上記外積成分を陽に考慮した上で、制振対象に作用する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを正確に制御することで、制振対象の3自由度直動振動及び3自由度回転振動を厳密に除去することができる。
以下、この発明による多自由度アクティブ制振装置を好適な各実施の形態に基づき図面を用いて説明する。なお、各実施の形態で同一もしくは相当する部分は同一符号で示し重複する説明は省略する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置を図1から図6に従って説明する。図1はこの発明による多自由度アクティブ制振装置のパラレルリンク機構の構成の一例を示す斜視図、図2及び図3は図1のパラレルリンク機構の上面図及び側面図である。
図1のパラレルリンク機構20は、制振対象に取付けられるベース・プレート1と、一端部が変位拘束でベース・プレート1に固定点B1〜B6で固定され各々長手方向へ伸縮可能な6本の直動リンク2a〜2fと、これらの直動リンク2a〜2fの他端部と固定点M1〜M6において変位拘束で支持された可動マス3で構成されている。この直動リンク2a〜2fの固定点は、図2及び図3に示すように共通の中心軸Oを有するベース・プレート1及び可動マス3の当該中心軸Oからの距離が大きく(第1の所定距離)なるように設定した3本の直動リンク2b、2d、2fの組と、距離が小さく(上記第1の所定距離より短い第2の所定距離)なるように設定した3本の直動リンク2a、2c、2eの組において、中心軸Oに対して直動リンク2b、2d、2f(又は直動リンク2a、2c、2e)が、各組毎に中心軸Oを中心とする同一円周上の周方向に120度の等間隔で均等配置となり、更に直動リンク2a、2c、2eが直動リンク2b、2d、2fとそれぞれ60度ずれて周方向に交互に配置されるように、ベース・プレート1に対する直動リンク2a〜2fの固定点B1〜B6、及び可動マス3に対する直動リンク2a〜2fの固定点M1〜M6を配置している。
図4はこの発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の振動検出手段(加速度センサ・ユニット)の空間配置を示すもので、(a)は上面図、(b)は(a)の上面図の紙面の下側から見た側面図である。図4に示したように、ベース・プレート1が取り付けられる制振対象4に発生する振動成分を検出する振動検出手段として、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する3個の3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cを用いる。3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cの各々は、制振対象4に対するベース・プレート1の設置面中心(中心軸Oと同じ)を中心とした同一円周上で120度間隔の制振対象4上の3点に、当該中心に対して均等配置され、各3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cの検出軸XAj、YAj、ZAj(j=1、2、3)が、軸XAjが設置面中心からの放射方向、軸YAjが上記同一円周上の接線方向、軸ZAjが設置面に垂直な方向となるように配置されている。
図5はこの発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の制御系の構成を示すブロック図である。図5に示したように、この実施の形態1の多自由度アクティブ制振装置では、直動リンク2a〜2fの各々に対して、その伸縮量を検出する変位検出手段10a〜10f(歪みゲージ式変位センサ等)が配置されており、変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量、及び振動検出手段である3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した制振対象4の振動成分に応じて、制御手段13によって直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する。
この制御手段13は、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した振動成分を、制振対象4の3軸加速度及び3軸角加速度に変換する振動成分変換器9、振動成分変換器9で算出された制振対象4の3軸加速度及び3軸角加速度に基づいて、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を相殺するように、可動マス3に対する3軸方向作用力及び3軸方向作用トルクを算出する作用力・作用トルク変換器11、作用力・作用トルク変換器11で算出された可動マス3に対する3軸方向作用力及び3軸方向作用トルク、及び変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量に基づいて、可動マス3に対して3軸方向作用力及び3軸方向作用トルクが実際に作用するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する直動リンク制御器12で構成される。
また振動成分変換器9は、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した振動成分を、所定周波数よりも高周波領域で積分する不完全積分器6a〜6c、不完全積分器6a〜6cの出力を、制振対象4の3軸速度及び3軸角速度に変換する速度・角速度変換器7、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した振動成分、及び速度・角速度変換器7で算出された制振対象4の3軸速度及び3軸角速度に基づいて、制振対象4の3軸加速度及び3軸角加速度を算出する加速度・角加速度変換器8を備えている。
図6はこの発明の実施の形態1による多自由度アクティブ制振装置の機械系の構成を示す概略構成図である。設置剛性を模擬したバネ・ダンパ系14で支持された制振対象4に対して、制振対象4に発生する振動成分を3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出し、変位検出手段10a〜10f(図5参照)で検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量と合わせて、これらに基づき、制御手段13(図5参照)によって制振対象4上に配置したパラレルリンク機構20を制御することで、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を相殺するような3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを制振対象4に印加して制振する。
また図9から図11は、従来の多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構の構成を示すそれぞれ斜視図、上面図及び側面図である。
次に、この発明による多自由度アクティブ制振装置の動作について説明する。例えば上記特許文献2に開示された従来の多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構は、図9に示したように制振対象に取付けられるベース・プレート1、このベース・プレート1にその一端部が変位拘束で固定点B1〜B6に固定され、各々長手方向へ伸縮可能な6本の直動リンク2a〜2f、これらの直動リンク2a〜2fの他端部が固定点M1〜M6において変位拘束で支持された可動マス3で、スチュワート・プラットフォームを構成している。
このスチュワート・プラットフォームにおける直動リンク2a〜2fの固定点は、図10及び図11に示すように(特に図10の上面図で見た場合)、ベース・プレート1及び可動マス3の中心軸Oを中心とした共通の円周上で、互いに120度ずれた箇所にベース・プレート1に対する直動リンク2a〜2fの固定点(B1、B6)、(B2、B3)、(B4、B5)を配置し(120度間隔の均等配置)、更に上記共通の円周上で互いに120度ずれ(120度間隔の均等配置)、かつ固定点(B1、B6)、(B2、B3)、(B4、B5)の配置箇所からそれぞれ60度回転させた(ずれた)箇所に可動マス3に対する直動リンク2a〜2fの固定点(M1、M2)、(M3、M4)、(M5、M6)を配置している。
このようなパラレルリンク機構によって多自由度アクティブ制振を実現する場合、制振対象4に発生する振動成分を振動検出手段で検出し、当該振動を相殺するような3軸方向制振力f及び3軸方向制振トルクτを、制振対象4に対して印加する必要がある。しかしながら、一般にアクティブ制振装置における制御量は可動マス3に発生させる3軸方向作用力f及び3軸方向作用トルクτであり、両者の関係は制振対象4におけるベース・プレート1の設置面中心から可動マス3の質量中心までの位置ベクトルをγMBとして、式(1)で与えられる。
Figure 0005264656
ただし
Figure 0005264656
H:制振対象におけるベース・プレート設置面から可動マス質量中心までの高さ
このように、制振対象4に作用する3軸方向制振力fには、可動マス3に発生させる3軸方向作用力fの符号反転値が対応するが、3軸方向制振トルクτには、3軸方向作用トルクτの符号反転値に対して、3軸方向作用力fと設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルγMBとの外積を重畳した成分が対応する。
一般に、アクティブ制振装置において可動マス3に発生可能な最大作用力max(f)及び最大作用トルクmax(τ)は、可動マス3の可動範囲及び可動周波数で制約を受けるが、設置面から可動マス質量中心までの高さHに比例して式(1)の第2式右辺第2項が大きくなるため、当該外積成分の影響で制振対象4に作用可能な最大制振力max(f)及び最大制振トルクmax(τ)は小さくなる。
特に、直動リンク(2)はその最大伸張量に対して所定のリンク長さを必要とするため、従来の多自由度アクティブ制振装置のようにパラレルリンク機構をスチュワート・プラットフォームで構成した場合、必然的に設置面から可動マス質量中心までの高さHが大きくなり、上記問題が顕著となる。
例えば、直動リンク(2)に
最大伸張量:80μm
リンク長さ:92mm(固定点B1〜B6から固定点M1〜M6までの距離)
のピエゾ・アクチュエータを適用し、
可動マス3に
質量:1.51kg
面内方向主慣性モーメント:1.19×10−3kgm
面外方向主慣性モーメント:2.28×10−3kgm
の円柱形状を用いた場合、多自由度アクティブ制振装置として制振対象4に作用可能な所定単軸方向(残り5自由度の制振力・制振トルク=0)の最大制振力及び最大制振トルクは、動作周波数50Hzにおいて表1に示すとおりとなる。
Figure 0005264656
そこでこの発明による多自由度アクティブ制振装置では、図1から図3に示したように、パラレルリンク機構20においてベース・プレート1及び可動マス3の中心軸Oからの距離が大きくなるように設定した3本の直動リンク2b、2d、2fと、距離が小さくなるように設定した3本の直動リンク2a、2c、2eのそれぞれの組において、当該中心軸に対して直動リンク2b、2d、2f(直動リンク2a、2c、2e)が互いに120度ずれた対称配置となり(同一円周上の周方向に120度の等間隔で均等配置)、更に直動リンク2a、2c、2eが直動リンク2b、2d、2fとそれぞれ60度ずれて周方向に交互に配置されるように、ベース・プレート1に対する直動リンク2a〜2fの固定点B1〜B6、及び可動マス3に対する直動リンク2a〜2fの固定点M1〜M6を配置している。
このようなパラレルリンク機構20とすることで、ベース・プレート1と可動マス3との距離が抑制され、式(1)の第2式右辺第2項で与えられる外積成分が減少することで、制振対象4に作用可能な最大制振力max(f)及び最大制振トルクmax(τ)を拡大させている。
例として、表1における設定と同一の直動リンク(2)及び可動マス3を適用した場合の、制振対象4に作用可能な所定単軸方向(残り5自由度の制振力・制振トルク=0)の最大制振力及び最大制振トルクは、動作周波数50Hzにおいて表2に示すとおりとなる。
Figure 0005264656
表1との比較より、この発明によるパラレルリンク機構20を適用することで、面外方向制振トルクを除く5自由度で最大制振力max(f)及び最大制振トルクmax(τ)が拡大していることが分かる。またこのパラレルリンク機構20では、従来のスチュワート・プラットフォームと同様、直動リンク2a〜2fの空間配置において対称性を維持しているため(中心軸Oの周りの直動リンク2a〜2fの均等配置)、可動マス3の制御性において特定自由度の制御性を劣化させることなく、その対称性が保たれていることも、特徴の1つとなる。
次に多自由度アクティブ制振装置では、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を正確に計測し、当該振動を相殺するような制振対象4への3軸方向制振力f及び3軸方向制振トルクτ、当該制振力及び制振トルクを実現するような可動マス3への3軸方向作用力f及び3軸方向作用トルクτを決定し、当該作用力及び作用トルクを実現するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する必要がある。
そこでこの発明による多自由度アクティブ制振装置では、図4に示すように制振対象4に発生する振動成分を検出する振動検出手段として、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する3個の3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cを、設置面中心(中心軸Oと同じ)を中心とした同一円周上で互いに120度ずれた(120度均等間隔の)制振対象4上の3点に、各センサ・ユニットの検出軸XAj、YAj、ZAj(j=1、2、3)が設置面中心に対して対称となるように配置している。
上記構成により、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動に関する情報を、必要最小限の加速度センサ・ユニットで検出することが可能となる。このとき、各3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cの検出値は、当該ユニットが感度を有する直交3軸XAj、YAj、ZAj(j=1、2、3)を座標軸とし、各ユニットに固定された加速度センサ座標系をΣAj(j=1、2、3)、慣性座標系Σから見た加速度センサ座標系ΣAj(j=1、2、3)の位置ベクトルをγAjU、変数を表現する座標系及び変数の時間微分を、それぞれ変数の左上添字及び(・)で表現するとして、
Figure 0005264656
で与えられる。各3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した振動成分
Figure 0005264656
は、図5に示すように振動成分変換器9によって制振対象4の3軸加速度
Figure 0005264656
及び3軸角加速度
Figure 0005264656
に変換される。なお、ここでは設置面中心を原点とし、面内方向に互いに直交するXc、Yc軸、面外方向にZc軸として、制振対象4に固定されたコンポーネント座標系をΣ、慣性座標系Σから見たコンポーネント座標系Σの位置ベクトルをγCU、角速度ベクトルをωCUとしている。
具体的には、周波数ωよりも高周波領域で積分する不完全積分器6a〜6cによって、ドリフトの影響を除去した上で振動成分
Figure 0005264656
を積分し、不完全積分器6a〜6cの出力
Figure 0005264656
を、速度・角速度変換器7において式(3)に基づいて制振対象4の3軸速度
Figure 0005264656
及び3軸角速度ωCUに変換する。
Figure 0005264656
ただし
A∈R6×9:コンポーネント座標系Σに対する加速度センサ座標系ΣAj
(j=1、2、3)の位置γAjCと姿勢Ajで決定する変換行列
その上で、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出した振動成分
Figure 0005264656
、及び速度・角速度変換器7で算出された制振対象4の3軸速度
Figure 0005264656
及び3軸角速度ωCUを入力として、加速度・角加速度変換器8で式(4)に基づいて制振対象4の3軸加速度
Figure 0005264656
及び3軸角加速度
Figure 0005264656
を算出する。
Figure 0005264656
上記構成により、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を、加速度センサ出力のみから正確に導出することが可能となる。
こうして算出された制振対象4の3軸加速度
Figure 0005264656
及び3軸角加速度
Figure 0005264656
は、作用力・作用トルク変換器11において当該加速度及び角加速度が零となるような制振対象4への3軸方向制振力f及び3軸方向制振トルクτに変換し、次いで可動マス3への3軸方向作用力fを、3軸方向制振力fの符号反転値となるように式(5)に基づいて決定する。
Figure 0005264656
更に、可動マス3への3軸方向作用トルクτを、3軸方向制振トルクτの符号反転値に対して、式(5)で決定した3軸方向作用力fと、制振対象4におけるベース・プレート1の設置面中心から可動マス3の質量中心までの位置ベクトルγMBとの外積を重畳した値として式(6)に基づいて決定する。
Figure 0005264656
直動リンク制御器12は、こうして決定した可動マス3への3軸方向作用力f及び3軸方向作用トルクτ、及び変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量に基づいて、可動マス3に対して上記作用力及び作用トルクが実際に作用するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する。
上記構成により、図6に示すように制振対象4の振動成分を3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cで検出し、制御手段13(図5参照)によってパラレルリンク機構20を制御することで、制振対象4に作用する3軸方向制振力f及び3軸方向制振トルクτを正確に制御することが可能となり、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を厳密に除去することができる。
このように、この実施の形態1の多自由度アクティブ制振装置により、直動リンク2の空間配置において対称性を維持したまま、ベース・プレート1の設置面と可動マス3の質量中心との距離を抑制することができ、したがって可動マス3の制御性において対称性を維持したまま、可動マス3への3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積成分を減少させ、制振対象4に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる。
また、制振対象に発生する3自由度の直動振動及び3自由度の回転振動を、必要最小限の加速度センサ・ユニットで検出し、この加速度センサ出力のみから制振対象の3自由度直動振動及び3自由度回転振動を正確に計測することができる。更に、制振対象4に作用する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを正確に制御することが可能となり、制振対象の3自由度直動振動及び3自由度回転振動を厳密に除去することができる。
なお、この実施の形態1の多自由度アクティブ制振装置では、パラレルリンク機構20における直動リンクの空間配置を図1から図3に示す構成としたが、この発明はこれに限定するものではなく、ベース・プレート1と可動マス3との距離が抑制される構成であればよい。
また、この実施の形態1の多自由度アクティブ制振装置では、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cの空間配置を図4に示す構成としたが、この発明はこれに限定するものではなく、3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cをベース・プレート1上に配置してもよく、更に3軸加速度センサ・ユニット5a〜5cの各検出軸XAj、YAj、ZAj(j=1、2、3)が全て平行となるように配置してもよい。加えて、3軸加速度センサ・ユニットは、その空間配置が同一直線状の1次元配置とならなければ任意の空間配置でよく、その個数も3個以上の任意の個数としてよい。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置を図7から図8に従って説明する。図7はこの発明の実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置の振動検出手段(加速度センサ・ユニット)の空間配置を示すもので、(a)は上面図、(b)は(a)の上面図の紙面の下側から見た側面図である。図7に示したように、この実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置では、制振対象4に発生する振動成分を検出する振動検出手段として、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する1個の3軸加速度センサ・ユニット5aを用いており、ベース・プレート1上の設置面中心(中心軸Oと同じ)に配置されている。図8はこの発明の実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図8に示したようにこの実施の形態2の多自由度アクティブ制振装置では、変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量、及び振動検出手段である3軸加速度センサ・ユニット5aで検出した制振対象4の振動成分に応じて、制御手段13によって直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する。
この制御手段13は、3軸加速度センサ・ユニット5aで検出した振動成分に基づいて、制振対象4に発生する3自由度直動振動を相殺するように、可動マス3に対する3軸方向作用力及び3軸方向作用トルクを算出する作用力・作用トルク変換器11a、作用力・作用トルク変換器11aで算出された可動マス3に対する3軸方向作用力及び3軸方向作用トルク、及び変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量に基づいて、可動マス3に対して3軸方向作用力及び3軸方向作用トルクが実際に作用するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する直動リンク制御器12で構成される。
なお、この実施の形態2による多自由度アクティブ制振装置におけるパラレルリンク機構20の構成等は、それぞれ実施の形態1の図1から図3及び図6と同一である。
次に、動作について説明する。実施の形態1では、制振対象4に発生する3自由度直動振動及び3自由度回転振動を厳密に除去することを目的としているが、実施の形態2では、3自由度回転振動を励起することなく、制振対象4に発生する3自由度直動振動を厳密に除去することを目的とした構成となっている。この場合、多自由度アクティブ制振装置では、制振対象4に発生する3自由度直動振動を正確に計測し、当該振動を相殺するような制振対象4への3軸方向制振力f、当該制振力を実現するような可動マス3への3軸方向作用力f及び3軸方向作用トルクτを決定し、当該作用力及び作用トルクを実現するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する必要がある。
そこでこの発明における実施の形態2の多自由度アクティブ制振装置では、図7に示すように制振対象4に発生する振動成分を検出する振動検出手段として、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する1個の3軸加速度センサ・ユニット5aを、ベース・プレート1上の設置面中心に、加速度センサ座標系ΣA1の各座標軸がコンポーネント座標系Σと平行になるように配置している。
このとき3軸加速度センサ・ユニット5aで検出した振動成分
Figure 0005264656
は、制振対象4の3軸角速度
Figure 0005264656
という条件のもとで、制振対象4の3軸加速度
Figure 0005264656
と大略等価であり、作用力・作用トルク変換器11aにおいて当該振動成分
Figure 0005264656
が零となるような制振対象4への3軸方向制振力fに変換し、次いで可動マス3への3軸方向作用力fを、3軸方向制振力fの符号反転値となるように式(5)に基づいて決定する。更に、可動マス3への3軸方向作用トルクτを、式(5)で決定した3軸方向作用力fと、制振対象4におけるベース・プレート1の設置面中心から可動マス3の質量中心までの位置ベクトルγMBとの外積に基づいて式(7)で決定する。
Figure 0005264656
直動リンク制御器12は、こうして決定した可動マス3への3軸方向作用力f及び3軸方向作用トルクτ、及び変位検出手段10a〜10fで検出した直動リンク2a〜2fの伸縮量に基づいて、可動マス3に対して上記作用力及び作用トルクが実際に作用するように、直動リンク2a〜2fの伸縮動作を制御する。
上記構成により、制振対象4の振動成分を3軸加速度センサ・ユニット5aで検出し、制御手段13によってパラレルリンク機構20を制御することで、3自由度回転振動を励起することなく、制振対象4に作用する3軸方向制振力fを正確に制御することが可能となり、制振対象4に発生する3自由度直動振動を厳密に除去することができる。
このように、この実施の形態2の多自由度アクティブ制振装置により、直動リンク2の空間配置において対称性を維持したまま、ベース・プレート1の設置面と可動マス3の質量中心との距離を抑制することができ、したがって可動マス3の制御性において対称性を維持したまま、可動マス3への3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積成分を減少させ、制振対象4に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる。
また、3自由度回転振動を励起することなく、制振対象4に作用する3軸方向制振力を正確に制御することが可能となり、制振対象に発生する3自由度直動振動を厳密に除去することができる。
なお、この実施の形態2では、3軸加速度センサ・ユニット5aの空間配置を図7に示す構成としたが、この発明はこれに限定するものではなく、3軸加速度センサ・ユニット5aを制振対象4上に配置してもよく、更に3軸加速度センサ・ユニット5aの検出軸XA1、YA1、ZA1が、コンポーネント座標系Σに対して所定の姿勢角を有するように配置してもよい。
以上のようにこの発明による多自由度アクティブ制振装置では、制振対象に取付けられるベース・プレートと、ベース・プレートに一端部が変位拘束で固定され、各々所定方向へ伸縮可能な6本の直動リンクと、各直動リンクの他端部と変位拘束で支持された可動マスと、各直動リンクの伸縮量を検出する変位検出手段と、制振対象に発生する振動成分を検出する振動検出手段と、変位検出手段で検出した伸縮量及び振動検出手段で検出した振動成分に応じて各直動リンクの伸縮動作を制御する制御手段とで構成し、ベース・プレートと可動マスとの距離が小さくなるように、各直動リンクのベース・プレートに対する固定点及び可動マスに対する固定点を配置したので、多自由度アクティブ制振装置の設置面と可動マス質量中心との距離を抑制することで、可動マスへの3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積成分を減少させ、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる。
また、各直動リンクのベース・プレートに対する固定点及び可動マスに対する固定点を、ベース・プレート及び可動マスの中心軸からの距離が大きくなるように設定した3本の直動リンクと、中心軸からの距離が小さくなるように設定した3本の直動リンクとを、それぞれ交互に配置した構成により、直動リンクの空間配置において対称性を維持したまま、多自由度アクティブ制振装置の設置面と可動マス質量中心との距離を抑制することができ、したがって可動マスの制御性において対称性を維持したまま、可動マスへの3軸方向作用力と設置面中心から可動マス質量中心までの位置ベクトルとの外積成分を減少させ、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる。
また制御手段を、振動検出手段で検出した制振対象の振動成分に基づいて、可動マスに対する作用力を、制振対象に発生する3自由度の直動振動を相殺するような3軸方向制振力の符号反転値となるように決定し、更に可動マスに対する作用トルクを、制振対象に発生する3自由度の回転振動を相殺するような3軸方向制振トルクの符号反転値に対して、可動マスに対する作用力と、ベース・プレートの設置面中心から可動マス質量中心への位置ベクトルとの外積を重畳した値として決定する作用力・作用トルク変換器と、作用力・作用トルク変換器から出力される作用力及び作用トルクと、変位検出手段で検出した各直動リンクの伸縮量に基づいて、可動マスに対して作用力及び作用トルクが作用するように、各直動リンクの伸縮動作を制御する直動リンク制御器とで構成したことにより、制振対象に作用する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを正確に制御することが可能となり、制振対象の3自由度直動振動及び3自由度回転振動を厳密に除去することができる。
また振動検出手段が、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する複数個の3軸加速度センサ・ユニットで構成され、3軸加速度センサ・ユニットの各々を、ベース・プレート上又は制振対象上に、同一直線上の1次元配置とならないように配置したことにより、制振対象に発生する3自由度の直動振動及び3自由度の回転振動に関する情報を、加速度センサのみで検出することができる。
また振動検出手段が、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する3個の3軸加速度センサ・ユニットで構成され、3軸加速度センサ・ユニットの各々を、ベース・プレートの設置面中心を中心とした同一円周上で互いに120度ずれたベース・プレート上又は制振対象上の3点に、設置面中心に関して対称に配置したことにより、制振対象に発生する3自由度の直動振動及び3自由度の回転振動に関する情報を、必要最小限の加速度センサ・ユニットで検出することができる。
また制御手段の、振動検出手段を構成する前記3軸加速度センサ・ユニットで検出した振動成分を、所定周波数よりも高周波領域で積分する不完全積分器と、不完全積分器の出力を、制振対象の3軸速度及び3軸角速度に変換する速度・角速度変換器と、3軸加速度センサ・ユニットで検出した振動成分及び速度・角速度変換器の出力に基づいて、制振対象の3軸加速度及び3軸角加速度に変換する加速度・角加速度変換器とで構成される振動成分変換器と、を含む構成により、制振対象に発生する3自由度の直動振動及び3自由度の回転振動を、加速度センサ出力のみから正確に導出することができる。
1 ベース・プレート、2a〜2f 直動リンク、3 可動マス、4 制振対象、5a〜5c 3軸加速度センサ・ユニット、6a〜6c 不完全積分器、7 速度・角速度変換器、8 加速度・角加速度変換器、9 振動成分変換器、10a〜10f 変位検出手段、11,11a 作用力・作用トルク変換器、12 直動リンク制御器、13 制御手段、14 バネ・ダンパ系、20 パラレルリンク機構。

Claims (6)

  1. 制振対象に発生する3自由度の直動振動又は3自由度の直動振動と3自由度の回転振動を相殺する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを前記制振対象に印加して制振する多自由度アクティブ制振装置において、
    前記制振対象に取付けられるベース・プレートと、
    前記ベース・プレートに一端部が変位拘束で固定され各々所定方向へ伸縮可能な6本の直動リンクと、
    前記各直動リンクの他端部と変位拘束で支持された可動マスと、
    前記各直動リンクの伸縮量を検出する変位検出手段と、
    前記制振対象に発生する振動成分を検出する振動検出手段と、
    前記変位検出手段で検出した伸縮量及び前記振動検出手段で検出した振動成分に応じて前記各直動リンクの伸縮動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記ベース・プレートと前記可動マスとの距離が小さくなるように、前記6本の直動リンクが、前記ベース・プレート及び前記可動マスの中心軸からの距離が大きい第1の距離になる前記ベース・プレート及び前記可動マスに対する固定点を有する3本の直動リンクと、前記ベース・プレート及び前記可動マスの中心軸からの距離が前記第1の距離より短い第2の距離になる前記ベース・プレート及び前記可動マスに対する固定点を有する3本の直動リンクと、を前記中心軸を中心とする円周方向に交互に配置してなることを特徴とする多自由度アクティブ制振装置。
  2. 前記制御手段が、
    前記振動検出手段で検出した制振対象の振動成分に基づき、前記可動マスに対する作用力を、前記制振対象に発生する3自由度の直動振動を相殺するような3軸方向制振力の符号反転値となるように決定し、更に前記可動マスに対する作用トルクを、前記可動マスに対する前記作用力と、前記ベース・プレートの設置面中心から可動マス質量中心への位置ベクトルとの外積に基づいて決定する作用力・作用トルク変換器と、
    前記作用力・作用トルク変換器から出力される前記作用力及び前記作用トルクと、前記変位検出手段で検出した各直動リンクの伸縮量に基づき、前記可動マスに対して前記作用力及び前記作用トルクが作用するように前記各直動リンクの伸縮動作を制御する直動リンク制御器と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の多自由度アクティブ制振装置。
  3. 前記振動検出手段が、前記ベース・プレート上又は前記制振対象上に配置された単体で直交3軸方向の各々に感度を有する1個の3軸加速度センサ・ユニットで構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の多自由度アクティブ制振装置。
  4. 前記1個の3軸加速度センサ・ユニットが前記ベース・プレート上の設置面中心に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の多自由度アクティブ制振装置。
  5. 前記振動検出手段が、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する3個以上の3軸加速度センサ・ユニットで構成され、前記3軸加速度センサ・ユニットの各々が、前記ベース・プレート上又は前記制振対象上に、同一直線上の1次元配置とならないように配置され、
    前記制御手段が、
    前記振動検出手段を構成する前記各3軸加速度センサ・ユニットで検出した振動成分を、所定周波数よりも高周波領域で積分する不完全積分器、前記不完全積分器の出力を前記制振対象の3軸速度及び3軸角速度に変換する速度・角速度変換器、前記3軸加速度センサ・ユニットで検出した振動成分及び前記速度・角速度変換器の出力に基づき前記制振対象の3軸加速度及び3軸角加速度を算出する加速度・角加速度変換器、を有する振動成分変換器と、
    前記振動成分変換器の加速度・角加速度変換器で算出した前記制振対象の3軸加速度及び3軸角加速度に基づき、前記可動マスに対する作用力を、前記制振対象に発生する3自由度の直動振動を相殺するような3軸方向制振力の符号反転値となるように決定し、更に前記可動マスに対する作用トルクを、前記制振対象に発生する3自由度の回転振動を相殺するような3軸方向制振トルクの符号反転値に対し、前記可動マスに対する前記作用力と、前記ベース・プレートの設置面中心から可動マス質量中心への位置ベクトルとの外積を重畳した値として決定する作用力・作用トルク変換器と、
    前記作用力・作用トルク変換器から出力される前記作用力及び前記作用トルクと、前記変位検出手段で検出した各直動リンクの伸縮量に基づき、前記可動マスに対して前記作用力及び前記作用トルクが作用するように前記各直動リンクの伸縮動作を制御する直動リンク制御器と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の多自由度アクティブ制振装置。
  6. 前記振動検出手段が、単体で直交3軸方向の各々に感度を有する3個の3軸加速度センサ・ユニットで構成され、前記3軸加速度センサ・ユニットの各々が、前記ベース・プレートの設置面中心を中心とした同一円周上に120度間隔で前記ベース・プレート上又は前記制振対象上の3点に前記設置面中心に対して均等配置されていることを特徴とする請求項5に記載の多自由度アクティブ制振装置。
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