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JP5325534B2 - 窒化物半導体素子 - Google Patents
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JP5325534B2 - 窒化物半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、窒化物半導体素子に関し、特に電力制御に用いられる窒化物半導体素子に関する。
スイッチング電源やインバータなどの回路には、スイッチング素子やダイオードなどのパワー半導体素子が用いられている。パワー半導体素子には、高耐圧かつ低オン抵抗であることが求められる。
しかし、耐圧とオン抵抗の関係には、素子材料で決まるトレードオフ関係がある。これまでの技術開発の進歩により、パワー半導体素子は、主な素子材料であるシリコンの限界近くまで低オン抵抗が実現されている。オン抵抗を更に低減するには、素子材料の変更が必要である。
GaNやAlGaNなどの窒化物半導体や炭化珪素(SiC)などのワイドバンドギャップ半導体をスイッチング素子材料として用いることで、材料で決まるトレードオフ関係を改善でき、飛躍的に低オン抵抗化が可能である(例えば、非特許文献1を参照)。
W. Huang, Z. Li, T. P. Chow, Y. Niiyama, T. nomura and S. Yoshida, Proc. International Symposium on Power Semiconductor Devices & IC's, pp.295-298, 2008
GaNやAlGaNなどの窒化物半導体を用いた素子で、低オン抵抗が得られやすい素子として、AlGaN/GaNへテロ構造を用いたHFET(ヘテロ接合電界効果トランジスタ)が挙げられる。このHFETは、ヘテロ界面チャネルの高移動度と、ピエゾ分極により発生する高電子濃度により、低オン抵抗を実現する。
このHFETでは、分極により電子が発生するため、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間だけでなく、ゲート電極下にも均一に高濃度の電子が発生してしまう。このため、ゲート電極に電圧を印加しなくとも、HFETはオン状態となるノーマリーオン型の素子となる。
ゲート電圧を印加しない状態では素子がオフ状態となるノーマリーオフ動作を実現するためには、ゲート電極下のみ選択的にAlGaN層が形成されていない構造が有効である。ゲート電極下にAlGaN層が無ければ、分極はなく、電子が発生しない。そこで、ゲート電極下には、AlGaN層を形成せず、ゲートリーク電流を流さないようにゲート絶縁膜を形成することで、MISFET動作が実現できる。
そして、ゲート電極下のGaN層をp型ドープすれば、ゲートしきい値電圧を高くすることが可能である。しかし、p型ドープ濃度が薄いと短チャネル効果によりソース・ドレイン間にリーク電流が流れてしまう。p型ドープ濃度を上げると、チャネル移動度が低下し、オン抵抗が増加してしまう。
本発明は、低オン抵抗でノーマリーオフ型の窒化物半導体素子を提供する。
本発明の一態様によれば、p型窒化物半導体の第1の半導体層と、前記第1の半導体層上に設けられ窒化物半導体の第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に選択的に設けられ前記第2の半導体層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有するアンドープまたはn型窒化物半導体の第3の半導体層と、前記第3の半導体層上に設けられ第1の主電極と、前記第3の半導体層上に設けられ第2の主電極と、前記第2の半導体層の一部及び前記第3の半導体層の一部に隣接する絶縁膜と、前記第1の主電極及び前記第2の主電極と離間して前記第1の主電極と前記第2の主電極との間に設けられ前記第3の半導体層の表面に対して平行且つ前記第1および第2の主電極をむすぶ第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在し、その一端の少なくとも一部は前記第3の半導体層よりも上に位置し、その他端の少なくとも一部は前記第2の半導体層の深さに位置し、前記第2の方向に前記他端の深さが変化し、前記絶縁膜を介して設けられた制御電極と、を備えた窒化物半導体素子が提供される。
本発明によれば、低オン抵抗でノーマリーオフ型の窒化物半導体素子が提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の構成を例示する模式的断面図である。
図1に表した窒化物半導体素子50aは、GaN−HFETである。
この窒化物半導体素子50aは、p−GaN層1(第1の半導体層)上に形成されたアンドープGaN層、つまりi−GaN層2(第2の半導体層)をチャネル層としている。その上にアンドープAlGaN層、つまりi−AlGaN層3(第3の半導体層)をバリア層として形成している。i−AlGaN層3上にソース電極4(第1の主電極)とドレイン電極5(第2の主電極)が形成されている。
ソース電極4(第1の主電極)とドレイン電極5(第2の主電極)との間には、i−AlGaN層3(第3の半導体層)が形成されていない領域が存在し、そこのi−GaN層2上にゲート絶縁膜6(絶縁膜)が形成されている。このゲート絶縁膜6(絶縁膜)上にゲート電極7(制御電極)が形成されている。
i−AlGaN/i−GaNへテロ界面には、分極により二次元電子ガス(two dimensional electron gas;2DEG)が発生する。これにより、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間のオフセット領域の抵抗を低減することができる。2DEGは、i−AlGaN層3上のソース電極4(第1の主電極)およびドレイン電極5(第2の主電極)と電気的に接続し、オーミックコンタクトを形成している。そして、ゲート電極7(制御電極)下には、i−AlGaN層3(第3の半導体層)が形成されていないので、分極により2DEGが発生することはない。また、i−GaN層2(第2の半導体層)はアンドープであるから、ゲート電極7(制御電極)に電圧を印加しなければ、ゲート絶縁膜6(絶縁膜)との界面には電子は存在せず、ノーマリーオフ動作を実現することができる。
ゲートしきい値電圧を制御するには、チャネル層のドープ濃度を変化させれば良い。しかし、反転チャネルを形成するゲート絶縁膜近傍のチャネル層をドープすると、チャネル移動度が低下し、チャネル抵抗が増加してしまう。これにより、オン抵抗が増加してしまう。
そこで、窒化物半導体素子50aでは、チャネル層であるi−GaN層2(第2の半導体層)下に、p−GaN層1(第1の半導体層)を形成している。p−GaN層1(第1の半導体層)はバックバリアとなり、ドープ濃度を変化させることでチャネル層のポテンシャル分布を変化させ、ゲートしきい値電圧を制御することが可能である。また、ドープされている層がMISチャネル界面から遠いことで、チャネル移動度を高く保つことが可能となる。これにより、ノーマリーオフ動作のゲートしきい値電圧制御と低オン抵抗の両立を実現することができる。
このような構造は、i−AlGaN層3(第3の半導体層)を選択的に成長させても、エッチングにより除去しても実施可能である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図2に表した窒化物半導体素子50bは、GaN−HFETである。
この窒化物半導体素子50bにおいては、ソース電極4(第1の主電極)とドレイン電極5(第2の主電極)との間の、i−AlGaN層3(第3の半導体層)が形成されていない領域であるi−GaN層2とi−AlGaN層3(第3の半導体層)との上にゲート絶縁膜6(絶縁膜)が形成されている。このゲート絶縁膜6(絶縁膜)上にゲート電極7(制御電極)が、ゲート絶縁膜6(絶縁膜)を介してi−AlGaN層3(第3の半導体層)と接するように形成されている。これ以外は、図1に表した窒化物半導体素子50aと同様なので説明を省略する。
このようなゲート電極7(制御電極)がi−AlGaN層3(第3の半導体層)とオーバーラップする構造とすることで、MISゲート構造の反転チャネルとi−AlGaN/i−GaNへテロ界面の2DEGチャネルの電気的接続抵抗が小さくなり、低オン抵抗が実現できる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図3に表した窒化物半導体素子50cは、GaN−HFETである。
この窒化物半導体素子50cにおいては、p−GaN層1(第1の半導体層)は、コンタクトプラグ24を介してソース電極4(第1の主電極)と電気的に接続されている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
このように、p−GaN層1(第1の半導体層)が、ソース電極4(第1の主電極)と電気的に接続されていることにより、高アバランシェ耐量、高信頼性を実現することができる。高電圧を印加した際に、アバランシェ降伏が起こると大量の電子とホールが発生する。電子はドレイン電極5(第2の主電極)から排出され、ホールはソース電極4(第1の主電極)から排出される。p−GaN層1(第1の半導体層)をソース電極4(第1の主電極)に接続することで、p−GaN層1(第1の半導体層)からホールを排出することが可能となり、排出抵抗が小さくなる。これにより、アバランシェ降伏が起きても素子が破壊し難くなり、高アバランシェ耐量を実現することができる。
そして、p−GaN層1(第1の半導体層)がソース電極4(第1の主電極)に接続されていると、高電圧印加時にインパクトイオン化により発生したホールがゲート絶縁膜6(絶縁膜)やパッシベーション膜(図示せず)へ飛び込まずにp−GaN層1(第1の半導体層)へと流れ込む。これにより、ゲート絶縁膜6(絶縁膜)の絶縁性が保持され、高い信頼性を得ることができる。
図3においては、表面からエッチングによりp−GaN層1(第1の半導体層)とソース電極4(第1の主電極)とを接続する構造を示したが、素子内部のいずれかで電気的に接続されていれば同様な効果が得られる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図4に表した窒化物半導体素子50dは、GaN−HFETである。
この窒化物半導体素子50dにおいては、ゲート電極7(制御電極)が形成されている部分は、i−GaN層2(第2の半導体層)中に到達するようにトレンチ溝が形成されたトレンチゲート構造となっている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。トレンチゲート構造とすることで、ゲート電極7(制御電極)とp−GaN層1(第1の半導体層)との距離をトレンチ溝深さ(エッチング深さ)により制御することが可能となる。
例えば、図5に表したように、エッチング深さbを深くすることで、短チャネル効果が起き難くなるので、ゲート長aを短くすることができる。これにより、チャネル抵抗を低減できる。実効的なチャネル長は、エッチング深さbとゲート長aとを足し合わせた長さa+2bであるが、ゲート長aを短くするよりも、エッチング深さbを短くすることで、短チャネル効果が顕著になるため、エッチング深さbはチャネル長aよりも大きいことが望ましい。
トレンチ側壁に比べてトレンチ底部はエッチングによるダメージが入り易く、移動度が低下し易い。一方、側壁はダメージも小さく、ウェット処理により平坦な面が得られ易く、底部よりも高い移動度が得られ易い。このようなことから、エッチング深さbを長くしても、ゲート長aを短くする方が、オン抵抗は低くなる。
なお、図5に表したように、p−GaN層1(第1の半導体層)の主面に対して平行な平面をX−Y平面とし、X−Y平面に対して垂直な方向をZ軸とする。また、ソース電極4(第1の主電極)からドレイン電極5(第2の主電極)に向く方向をX方向とし、Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸とする。このとき、窒化物半導体素子50dにおいては、トレンチ深さbは、Y軸方向に一定である。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図6に表した窒化物半導体素子50eは、GaN−HFETである。
図6に表したように、p−GaN層1(第1の半導体層)の主面に対して平行な平面をX−Y平面とし、X−Y平面に対して垂直な方向をZ軸とする。また、紙面裏から手前に向かう方向をX軸とし、Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸とする。
図6に表した窒化物半導体素子50eのA−A´線断面は、図5に表した窒化物半導体素子50dの断面と同じである。
窒化物半導体素子50eにおいては、図5に表した窒化物半導体素子50dと同様なトレンチゲート構造となっている。ただし、Y方向のトレンチ深さを変化させて凹凸を付けている。これ以外は、図5に表した窒化物半導体素子50dと同様なので説明を省略する。
平坦性が悪いとトレンチ側壁の移動度が低下することがある。このため、窒化物半導体素子50eにおいては、Y方向のトレンチ深さを変化させて凹凸を付けることでチャネル幅を増やすことが可能である。これにより、チャネル抵抗が低減でき、低オン抵抗が実現できる。i−AlGaN/i−GaNへテロ界面がゲート電極7(制御電極)下にも形成されていると、2DEGが発生してしまうため、ノーマリーオフ動作を維持するために、メサ幅cを狭くして空乏化するように、メサ幅cはトレンチ深さbよりも小さいことが望ましい。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図7に表した窒化物半導体素子50fは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50fにおいては、ゲート電極7(制御電極)下にi−AlGaN層3(第3の半導体層)が形成されていない。これ以外は、図6に表した窒化物半導体素子50eと同様なので説明を省略する。
窒化物半導体素子50fにおいては、i−AlGaN/i−GaNへテロ界面がゲート電極7(制御電極)下に形成されていないため、2DEGが発生せず、ノーマリーオフ動作を維持するための、メサ幅cとトレンチ深さbとの制約はない。トレンチ深さbやメサ幅cを自由に設定することができる。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図8に表した窒化物半導体素子50gは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50gにおいては、バックバリア層がp−InGaN層8(第1の半導体層)で形成されている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
窒化物半導体素子50gにおいては、バックバリア層をp−InGaN層8(第1の半導体層)とすることで、ドーパントの活性化率を高くすることが可能であり、p層の抵抗を低減し易い。また、p−InGaN層8(第1の半導体層)は、i−GaN層2(第2の半導体層)よりもバンドギャップが狭いため、ホールが速やかにp−InGaN層8(第1の半導体層)へと流れ込み、排出抵抗を小さくすることができ、高アバランシェ耐量や高信頼性を得ることが可能である。
p−InGaN層8(第1の半導体層)をソース電極4(第1の主電極)に接続することで、速やかにホールを排出することができる。これにより、高アバランシェ耐量を実現することができる。
図9は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式図である。
同図(a)は、模式的断面図であり、同図(b)および(c)は、不純物濃度の深さ方向の変化を表す概念図である。
同図(b)および(c)においては、縦軸が深さ、横軸が不純物濃度を表している。
同図(a)に表した窒化物半導体素子50hは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50hにおいては、同図(b)および(c)に表したように、p−GaN層1(第1の半導体層)の不純物濃度が深さ方向で変化している。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
i−GaN層2(第2の半導体層)に近い部分で濃度が高いとチャネル移動度を低下させ易いため、チャネルに近い部分では濃度が低く、離れた部分で濃度を高くすることで、移動度を高く保ちながら、p−GaN層1(第1の半導体層)の平均濃度を高くすることができる。これにより、ゲートしきい値電圧制御が可能な範囲が広がると共に、ホール排出抵抗を低減することが可能である。
不純物プロファイルは、同図(b)に表したように、連続に変化しても、また同図(c)に表したように階段状に変化しても実施可能である。不純物ドーパントは、Mg、Mn、C、Znなどのドーパントを用いることで実施可能である。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図10に表した窒化物半導体素子50iは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50iにおいては、i−AlGaN/i−GaNへテロ構造が、AlN/GaNバッファ層9を介してp−Si基板10上に形成されている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
p−Si基板10を支持基板とすることで、大口径で素子を作成することが可能となる。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図11に表した窒化物半導体素子50jは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50jにおいては、i−AlGaN/i−GaNへテロ構造が、AlN/GaNバッファ層9を介してp−Si基板10上に形成されている。また、p−Si基板10には、AlN/GaNバッファ層9と反対側の面上に、裏面電極11が形成されている。裏面電極11は、ソース電極4(第1の主電極)と電気的に接続されている。これ以外は、図10に表した窒化物半導体素子50iと同様なので説明を省略する。
p−Si基板10を支持基板とすることで、大口径で素子を作成することが可能となる。また、裏面電極11が、ソース電極4(第1の主電極)と電気的に接続されていることで、p−Si基板10を介してホールを排出することが可能となる。さらに、p−Si基板10を裏面電極11を介してソース電極4(第1の主電極)と接続することにより、フィールドプレート(FP)電極の役割をもつようになり、ゲート・ドレイン間の電界分布が平坦に近付く。これにより、高耐圧・高信頼性が得られる。
また、積極的にドレイン電極5とp−Si基板10との間でアバランシェ降伏を起こさせて、ホールを速やかにp−Si基板10へと流れ込ませることで、高アバランシェ耐量を実現することができる。
また、図12に表したように、p−GaN層1(第1の半導体層)とi−GaN層2(第2の半導体層)との厚さの和tを、ゲート・ドレイン間距離Lよりも小さくすることで、ドレイン電極5(第2の主電極)とp−Si基板10との間でアバランシェ降伏が起こるようになって、高アバランシェ耐量を実現することができる。
図13は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的平面図である。
図13に表した窒化物半導体素子50kは、GaN−HFETである。
同図に表したように、紙面をX−Y平面とし、ソース電極4(第1の主電極)、ドレイン電極5(第2の主電極)及びゲート電極7(制御電極)と平行な方向をY軸、X−Y平面に対して垂直な紙面裏から手前に向かう方向をZ軸とし、Y軸及びZ軸に垂直な方向をX軸とする。
窒化物半導体素子50kにおいては、ゲート電極7(制御電極)の平面形状をくし形としている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
ゲート電極7(制御電極)の平面形状をくし形とすることにより、短チャンネル効果を抑止し、ゲート長を短くすることができ、低オン抵抗を実現する。くし形のX方向の歯の部分を長くすることで、シールド効果が高くなって、ゲート長を短くし易くなる。このため、図14に表したように、X方向の歯の長さeは、Y方向の歯の間隔dよりも大きいことが望ましい。
図15は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図15に表した窒化物半導体素子50lは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50lにおいては、ゲート絶縁膜26(絶縁膜)をSiNx膜26bとAlOx膜26aとの2層構造で構成している。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
ゲート絶縁膜26(絶縁膜)をSiNx膜26bとAlOx膜26aとの2層構造とすることで、界面準位密度を低く保ちながら、ゲートリーク電流を低減できる。i−AlGaN層3やGaN層2上に酸化膜でなく、窒化膜と界面を形成することで、界面準位密度を低くすることができる。そして、バンドギャップが大きなAlOx膜26aを形成することで、ゲート電極7(制御電極)へ電子が流れ込み難くなり、ゲートリーク電流を低減することができる。図15においては、SiNxを用いた場合を表しているが、AlNなど他の窒化膜を用いても実施可能である。
図16は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図16に表した窒化物半導体素子50mは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50mにおいては、ゲート絶縁膜26(絶縁膜)をSiNx膜26bとAlOx膜26aとの間にさらにHfOx膜26cを挟んだ3層構造で構成している。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
高誘電体であるHfOx膜26cを用いることで、ゲート容量が増加し、MISゲート界面に発生する反転チャネルの電子密度を高くすることが可能である。これにより、チャネル抵抗を低減でき、低オン抵抗を実現することができる。
高誘電体膜はバンドギャップが小さいが、AlOx膜26aが形成されているため、ゲートリーク電流を低く保つことが可能である。同図では、HfOxを用いた場合を表しているが、ZrOやTaOxなどの他の高誘電体膜を用いても実施可能である。
ここで、再び図2に戻り、同図に表した窒化物半導体素子50bについて説明する。
窒化物半導体素子50bにおいて、ゲート長とi−GaN層2(第2の半導体層)の厚さとを選択することができる。
例えば、図17に表したように、i−GaN層2(第2の半導体層)の厚さfをゲート長aよりも小さくすることができる。これにより、短チャネル効果を抑制し、ゲート長aを短くすることで、低オン抵抗を実現できる。
また、図5に表したトレンチゲート構造とした窒化物半導体素子50dについて説明すると、図18に表したように、エッチングで残ったi−GaN層2(第2の半導体層)の厚さhがゲート長aよりも小さいことが望ましい。これにより、短チャネル効果を抑制し、ゲート長aを短くすることで、低オン抵抗を実現できる。
図19は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図19に表した窒化物半導体素子50nは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50nにおいては、ゲート絶縁膜6(絶縁膜)上にフィールド絶縁膜12が形成され、その上にゲート電極7(制御電極)と電気的に接続されたゲートフィールドプレート(FP)電極13が形成されている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
このような構造とすることにより、窒化物半導体素子50nにおいては、高耐圧、低オン抵抗、高信頼性を得ることが可能である。また、ゲートFP電極13を形成することで、ゲート電極7(制御電極)端部への電界集中をシールド効果により抑制することができる。これにより、平坦な電界分布に近付き高耐圧が得られる。
高電圧を印加した際に、ゲート端電界で加速された電子がパッシベーション界面や結晶欠陥などへトラップされることでオン抵抗が増加する電流コラプス現象が発生する。このため、ゲートFP電極13を形成することで、ゲート端電界を低減し、電流コラプス現象が発生しなくなることで、低オン抵抗を実現することができる。
さらに、電界を抑制することで、インパクトイオン化も起き難くなるため、インパクトイオン化により発生したホールがゲート絶縁膜6(絶縁膜)やフィールド絶縁膜12に飛び込むことで絶縁性が劣化するといった問題も発生し難くなり、高い信頼性が得られる。
図20は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図20に表した窒化物半導体素子50oは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50oにおいては、フィールド絶縁膜12上にフィールド絶縁膜14が形成され、さらにゲートFP電極13を覆うように、ソース電極4(第1の主電極)と電気的に接続されたソースFP電極15が形成されている。これ以外は、図19に表した窒化物半導体素子50nと同様なので説明を省略する。
このような構造とすることにより、窒化物半導体素子50oにおいては、さらに、平坦な電界分布となり、より高耐圧、低オン抵抗、高信頼性を有する素子を実現することができる。
図21は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図21に表した窒化物半導体素子50pは、GaN−HFETである。
窒化物半導体素子50pにおいては、ゲート電極7(制御電極)下のi−GaN層2(第2の半導体層)中に選択的に埋め込みp−GaN層16が形成されている。これ以外は、図2に表した窒化物半導体素子50bと同様なので説明を省略する。
このような構造とすることにより、窒化物半導体素子50pにおいては、トレンチゲート構造を形成した場合と同様に短チャネル効果を抑制し、低オン抵抗が得られる。そして、エッチングを用いず、平坦なチャネルとなるので、高いチャネル移動度が得られ易い。
埋め込まれたp−GaN層16は、エッチング後の選択成長やイオン注入などで形成可能である。
(第2の実施形態)
図22は、本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体素子の構成を例示する模式的断面図である。
図22に表した窒化物半導体素子60aは、GaN−HSBD(ヘテロ接合ショットキーバリアダイオード)である。
窒化物半導体素子60aにおいては、p−GaN層1上にi−GaN層2が形成され、その上にi−AlGaN層3が選択的に形成されている。さらに、i−AlGaN層3とi−GaN層2との一部を覆うように絶縁膜22が形成されている。また、i−AlGaN層3が形成されていない領域のi−GaN層2と、絶縁膜22と、絶縁膜22を介してi−AlGaN層3の一部と、を覆うようにアノード電極17が形成されている。i−AlGaN層3上にカソード電極18が形成されている。
アノード電極17は、i−GaN層2と接している部分でショットキー接合19を形成している。カソード電極18は、i−AlGaN層3とオーミックコンタクトを形成している。アノード電極17とカソード電極18間には、i−AlGaN層3が形成されていることで、2DEGが発生し、低抵抗が得られる。
i−GaN層2の下にp−GaN層1を形成することで、ショットキー接合部分のポテンシャル分布を制御し、逆方向リーク電流を低減することができる。
図23は、本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
図23に表した窒化物半導体素子60bは、GaN−HSBDである。
窒化物半導体素子60bにおいては、アノード電極17は、コンタクトプラグ27を介して、p−GaN層1と電気的に接続されている。これ以外は、図22に表した窒化物半導体素子60aと同様なので説明を省略する。
アノード電極17(コンタクトプラグ27)は、i−GaN層2と接している部分でショットキー接合19を形成している。このような構造とすることにより、窒化物半導体素子60bにおいては、高アバランシェ耐圧を実現することができる。
図23においては、表面からエッチングにより、p−GaN層1とアノード電極17を接続する構造を表しているが、素子内部のいずれかで電気的に接続されていれば同様な効果が得られる。
以上、AlGaN/GaNの組み合わせで説明を行ったが、GaN/InGaNやAlN/AlGaNなどの組み合わせでも実施可能である。
また、特にAlGaN/GaNへテロ構造を形成する基板材料に関して記述しないが、本発明は、サファイア基板やSiC基板、Si基板などの基板材料に依存せず、導電性や絶縁性といったことにも限らず実施可能である。
また、本発明の実施の形態は、単純なAlGaN/GaNへテロ構造を用いて説明を行ったが、GaN/AlGaN/GaNヘテロ構造やAlGaN/AlN/GaNへテロ構造など横型のHFETを構成する素子では実施可能である。
また、アンドープAlGaNを用いて説明したが、n型ドープしたAlGaNを用いても実施可能である。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではなく、これ以外にも当業者が容易に考え得る変形はすべて適用可能である。例えば、窒化物半導体素子を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した窒化物半導体素子を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての窒化物半導体素子も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 図4に表した窒化物半導体素子の構成を説明する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 図11に表した窒化物半導体素子の構成を説明する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的平面図である。 図13に表した窒化物半導体素子の構成を説明する模式的平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 図2に表した窒化物半導体素子の構成を説明する模式的断面図である。 図5に表した窒化物半導体素子の構成を説明する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体素子の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体素子の他の構成を例示する模式的断面図である。
符号の説明
1 p−GaN層(第1の半導体層)
2 i−GaN層(第2の半導体層)
3 i−AlGaN層(第3の半導体層)
4 ソース電極(第1の主電極)
5 ドレイン電極(第2の主電極)
6 ゲート絶縁膜(絶縁膜)
7 ゲート電極(制御電極)
8 p−InGaN層
9 AlN/GaNバッファ層
10 p−Si基板
11 裏面電極
12 第1のフィールド絶縁膜
13 ゲートフィールドプレート(FP)電極
14 第2のフィールド絶縁膜
15 ソースフィールドプレート(FP)電極
16 埋め込みp−GaN層
17 アノード電極
18 カソード電極
19 ショットキー接合
22 絶縁膜
24、27 コンタクトプラグ
26 ゲート絶縁膜(絶縁膜)
26a AlOx膜
26b SiNx膜
26c HfOx膜
50a〜50p GaN−HFET(窒化物半導体素子)
60a、60b GaN−HSBD(窒化物半導体素子)

Claims (5)

  1. p型窒化物半導体の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に設けられた窒化物半導体の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層上に選択的に設けられ前記第2の半導体層のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有するアンドープまたはn型窒化物半導体の第3の半導体層と、
    前記第3の半導体層上に設けられた第1の主電極と、
    前記第3の半導体層上に設けられた第2の主電極と、
    前記第2の半導体層の一部及び前記第3の半導体層の一部に隣接する絶縁膜と、
    前記第1の主電極及び前記第2の主電極と離間して前記第1の主電極と前記第2の主電極との間に設けられ前記第3の半導体層の表面に対して平行且つ前記第1および第2の主電極をむすぶ第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在し、その一端の少なくとも一部は前記第3の半導体層よりも上に位置し、その他端の少なくとも一部は前記第2の半導体層の深さに位置し、前記第2の方向に前記他端の深さが変化し、前記絶縁膜を介して設けられた制御電極と、
    を備えた窒化物半導体素子。
  2. 前記制御電極の前記他端は、前記第2の半導体層に至る第1の部分と、前記第2の半導体層に至らない第2の部分と、を有する請求項1記載の窒化物半導体素子。
  3. 前記制御電極の前記他端の前記第2の部分における前記第2の方向の幅は、前記他端の前記第1の部分における前記第2の半導体層と接する深さよりも小さい請求項2記載の窒化物半導体。
  4. 前記制御電極の前記他端の位置が深い部分における前記第2の半導体層と接する深さは、前記第1の方向における前記制御電極の幅よりも大きい請求項1〜3のいずれか1つに記載の窒化物半導体素子。
  5. p型窒化物半導体の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に設けられた窒化物半導体の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層上に設けられた第1の主電極と、
    前記第2の半導体層上に設けられた第2の主電極と、
    前記第2の半導体層の一部に隣接する絶縁膜と、
    前記第1の主電極及び前記第2の主電極と離間して前記第1の主電極と前記第2の主電極との間に設けられ前記第2の半導体層の表面に対して平行且つ前記第1および第2の主電極をむすぶ第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在し、その一端の少なくとも一部は前記第2の半導体層よりも上に位置し、その他端の少なくとも一部は前記第2の半導体層の深さに位置し、前記第2の方向に前記他端の深さが変化し、前記絶縁膜を介して設けられた制御電極と、
    を備え、
    前記制御電極の前記他端は、前記第2の半導体層に至る第1の部分と、前記第1の部分よりも浅く前記第2の半導体層に至る第2の部分と、を有する窒化物半導体素子。
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