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JP5346497B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description

本発明は、電磁波を利用して情報の入出力が可能な半導体装置に関する。なお、本明細書中で半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、該機能を有する電気光学装置、半導体回路及び電気機器はすべて半導体装置である。
電磁波を利用した情報通信技術として、近年、RFID(Radio Frequency IDentification system)で用いられるような無線チップが研究され、実用化されている。
RFIDとは、無線で情報の送受信が可能な半導体装置(RFIDタグ、RFタグ、IDタグ、ICタグ、無線タグ、電子タグ、無線チップ、IDチップともよばれる)とリーダ/ライタ間で電磁波により通信を行い、データの記録や読み出しを行う技術のことである。このような半導体装置は、メモリ回路等が設けられた信号処理回路を有する集積回路とアンテナとによって構成される。
RFIDで用いられる無線チップは、リーダ/ライタから受信した電磁波から電磁誘導によって動作電力を得ると共に、電磁波を利用してリーダ/ライタとの間でデータを交換する。そして、無線チップは、通常、かかる電磁波を送受信するためのアンテナを集積回路とは別個に形成して集積回路と接続している。
このように、アンテナと集積回路を別個に形成して接続を行う場合、両者を電気的に接続しなければならず、微小な集積回路の端子とアンテナの接続は技術的困難性を伴うため歩留まりの低下を招いていた。また、無線チップの使用時に接続点に応力が加わり断線や接続不良の原因となっており、特に可撓性を有する無線チップを使用する場合には、より接続不良が問題となることが予想される。
上述したアンテナと集積回路の接続不良の問題を解決するべく、同一基板上にアンテナコイルが一体形成された無線チップが提案されている。例えば、集積回路とアンテナコイルが一体形成された無線チップにおいて、アンテナコイルを構成する導体を、アルミニウム、ニッケル、銅及びクロムから選択される金属又はこれらの金属群から選択される2種以上の金属の合金からなる金属スパッタ層又は金属蒸着層と、その金属スパッタ層又は金属蒸着層上に形成された銅めっき層とで形成したものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
この構成により、銅めっき層は、金属スパッタ層又は金属蒸着層に比べて電気抵抗が小さいので、アンテナコイルの導体を金属スパッタ層又は金属蒸着層と銅めっき層との多層構造にすることで、単に金属スパッタ層又は金属蒸着層のみから構成した場合に比べて電磁エネルギーの損失を小さくでき、リーダ/ライタとの間の通信距離を大きくすることができる。
また、銅等の金属のめっき層をインダクタコイルとして利用した電子デバイスが提案されており(例えば特許文献2を参照)、めっきのシード層としてTiW、Cu、Pd、Ti、Ni、Cr、Ag、Au若しくはNiFe又はこれらの合金が用いられている。
特開2002−324890号公報 特表平9−504909号公報
しかしながら、上記従来の構成では、エレクトロマイグレーションや、ストレスマイグレーションのような銅の拡散が起こり、アンテナコイルと一体形成された集積回路に含まれるTFT等の回路素子の電気特性に悪影響を及ぼす可能性があり、銅の拡散を防ぐための下地層(バリア層)を設ける必要がある。
また、銅めっき層とシード層、又はシード層とバリア層との密着性が悪く、銅めっき層が基板から剥がれ易くなるという課題もある。
本発明は、銅めっき層をアンテナの導体に用いた、集積回路とアンテナが一体形成された半導体装置において、銅の拡散による回路素子の電気特性への悪影響を防止するとともに、アンテナとして機能する銅めっき層の密着性の向上を図り、銅めっき層の剥離を低減することを目的とする。また、集積回路とアンテナが一体形成された半導体装置において、アンテナと集積回路の接続不良に伴う半導体装置の不良を防止することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、アンテナと集積回路が一体形成された半導体装置において、アンテナとして銅めっき層を用いるとともに、そのシード層としてAg(銀)、Pd(パラジウム)及びCu(銅)の合金を用い、バリア層として窒化チタン又はTi(チタン)を用いる。
本発明の半導体装置によると、銅めっき層をアンテナの導体に用いた、同一の基板上に集積回路とアンテナとが一体形成された半導体装置において、銅の回路素子への拡散を防ぎ、銅の拡散による回路素子の電気特性への悪影響を低減できる。さらには、銅めっき層とシード層、及びシード層とバリア層の密着性の向上を図り、銅めっき層の剥離を低減することができる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更しうることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
本明細書において、集積回路とは、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの各回路素子を一つの基板上に素子をまとめてデザイン作製し、同時にそれらの間の配線接続も行って各種の機能を持たせた電子回路を云う。例えば、集積回路は、無線チップとしての機能を果たすために、送信回路、受信回路、電源回路、メモリ回路、ロジック制御回路を含む。また、集積回路を支持する基板(ICチップ)としては、シリコン基板に限定されず、ガラス基板や、ポリイミド基板など可撓性を有するものでも良い。
(実施の形態1)
以下、本発明の半導体装置の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の半導体装置の一例である無線チップを示す図である。図1(a)が無線チップの斜視図であり、図1(b)が図1(a)のA−A’断面における断面図である。図1(c)は図1(b)における一点鎖線B−B’より左側の部分の拡大図である。
図1(a)において、集積回路100とアンテナ101が同一の基板102上に形成されており、カバー材103により覆われている。アンテナ101の平面形状は矩形でスパイラル状であり、集積回路100に電気的に接続されている。
図1(b)において、基板102の上に集積回路100が形成されており、集積回路100を覆っている第3層間絶縁膜104上に、アンテナ101が形成されている。アンテナ101の上に保護膜115とカバー材103が形成されている。
なお、集積回路100に含まれる半導体素子の一例として、薄膜トランジスタ(TFT)105を示しているが、集積回路100に用いられる半導体素子はTFTに限定されない。例えば、TFTの他に、記憶素子、ダイオード、光電変換素子、抵抗素子、コイル、容量素子、インダクタなどが用いられる。
図1(c)において、アンテナ101は下層配線106と、下層配線106の上に形成されたバリア層116と、バリア層116の上に形成されたシード層107と、シード層107の上に形成された銅めっき層108とからなる。バリア層116は窒化チタン又はTiからなり、シード層107はAg、Pd及びCuの合金である。下層配線106は、一例としてAl膜106aとTi膜106bとの積層構造を有し、第3層間絶縁膜104に形成されたコンタクトホールを介して、集積回路100と電気的に接続されている。
アンテナ101の素子同士の間には絶縁層109が形成されており、アンテナ101と絶縁層109の上に保護膜115とカバー材103が形成されている。
本実施の形態において、シード層107としてAg、Pd及びCuの合金を用いることにより、Agの低抵抗性を保ちつつ、耐硫化性が強く、ドライエッチング時に残渣が少なく、さらには、銅めっき層との密着性も高いものとなる。また、バリア層116として窒化チタン又はTiを用いることにより、銅の拡散を防ぐとともに、Ag、Pd及びCuの合金との密着性に優れ、剥離しにくい銅めっき層を形成することができる。
なお、保護膜115と銅めっき層108との間に窒化酸化珪素、窒化珪素などのバリア性の高い無機絶縁膜を形成すれば、上部からの銅の拡散も防止でき、好適である。
カバー材103は、プラスチック、有機樹脂、紙、繊維、プリプレグ、セラミックシートなどの誘電体材料を用いることができ、それらを接着剤で貼り付けることによって形成される。なお、カバー材103を接着剤で貼り付けることによって無線チップの機械的強度を高めている例を示しているが、本発明の無線チップは必ずしもカバー材103を接着剤で貼り付ける必要はない。例えば、カバー材103を接着剤で貼り付ける代わりに、集積回路100及びアンテナ101を直接樹脂等で覆うことで、無線チップの機械的強度を高めるようにしても良い。また、絶縁層109の厚さを制御することで、無線チップの機械的強度を高めるようにしてもよい。
次に、本実施の形態における半導体装置の作製方法について説明する。図2及び図3は、図1(c)で示した無線チップのアンテナ部分の作製工程を示す図である。
まず、図2(a)に示すように、ガラス等の基板102の上に通常のプロセスで集積回路を形成する。ここでは、集積回路の一例として薄膜トランジスタ(TFT)105を示す。
まず、基板102上に下地膜110を形成し、その上に通常のプロセスでTFT105を形成し、その上に第1層間絶縁膜111及び第2層間絶縁膜112を順次形成する。TFT105のソース領域やドレイン領域のように電極をつけるべき部分に第1層間絶縁膜111及び第2層間絶縁膜112にコンタクトホールを通常の方法で形成し、電極113を形成する。
下地膜110は基板102中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、TFTなどの半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。また、下地膜110は、単層であっても複数の絶縁膜を積層したものであっても良く、アルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素や、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。
本実施の形態では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜、膜厚50nmの窒化酸化珪素膜、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜を順に積層して下地膜110を形成するが、各膜の材質、膜厚、積層数は、これに限定されるものではない。例えば、前記した3層積層構造の場合にも、下層の酸化窒化珪素膜に代えて、膜厚0.5〜3μmのシロキサン系樹脂をスピンコート法、スリットコーター法、液滴吐出法、印刷法などによって形成しても良い。また、中層の窒化酸化珪素膜に代えて、窒化珪素膜(Si等)を用いてもよい。また、上層の酸化窒化珪素膜に代えて、酸化珪素膜を用いていても良い。また、それぞれの膜厚は、0.05〜3μmとするのが望ましく、その範囲から自由に選択することができる。
なお、ここで酸化窒化珪素膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)及び水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合に、濃度範囲として酸素が50〜70原子%、窒素が0.5〜15原子%、Siが25〜35原子%、水素が0.1〜10原子%の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化珪素膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、RBS及びHFSを用いて測定した場合に、濃度範囲として酸素が5〜30原子%、窒素が20〜55原子%、Siが25〜35原子%、水素が10〜30原子%の範囲で含まれるものをいう。但し、酸化窒化シリコンまたは窒化酸化シリコンを構成する原子の合計を100原子%としたとき、窒素、酸素、Si及び水素の含有比率が上記の範囲内に含まれるものとする。
次に、図2(b)に示すように、第2層間絶縁膜112と電極113の上に第3層間絶縁膜104を形成し、電極113の上にコンタクトホールを形成する。続いて第3層間絶縁膜104の上にアンテナの一部となる下層配線106を形成する。下層配線106としては、一例として導電率の良いAl膜106aと、Al膜106aのヒロックやボイドを防ぐためのTi膜106bとの積層構造の例を示す。下層配線106は第3層間絶縁膜104のコンタクトホールを介して電極113と電気的に接続させる。
次に、図2(c)に示すように、第3層間絶縁膜104及び下層配線106の上に絶縁層109を形成した後、フォトリソグラフィによるパターニングにより、下層配線106上の所望の部分の絶縁層109を除去して下層配線106を露出するように開口部を形成する。続いてバリア層116とシード層107を下層配線106の露出部分と絶縁層109の上にスパッタ法により形成する。バリア層116としては、窒化チタン又はTiを例えば100nmの厚さで成膜し、シード層107としてはAg、Pd及びCuの合金を例えば100nmの厚さで成膜する。シード層107は、ターゲットとしてAg、Pd及びCuの合金を用いる。また、合金を構成する複数種の金属をターゲットとしてもよい。例えば、Agの金属板に、複数の小さなPdやCuの金属板を埋め込んでターゲットとしても良い。なお、バリア層116は、チタンをターゲットとし、窒素ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行うことで窒化チタン膜として形成される。反応性スパッタリングの際、窒素ガスの量が十分多ければ、バリア層116は完全に窒化され、窒素ガスの量が少なければ、バリア層116の一部が窒化される。
次に、図2(d)に示すように、その上からフォトレジスト114を形成した後、フォトリソグラフィによるパターニングを行って、下層配線106上の前記開口部、前記開口部周辺を覆うシード層107及びアンテナ101を形成する部分のシード層107が露出するように、前記開口部上、前記開口部周辺及びアンテナ101を形成する部分のフォトレジスト114を除去する。
次に図3(a)に示すように、露出した、前記開口部、前記開口部周辺を覆うシード層107及びアンテナ101を形成する部分のシード層107に、電解めっき法により銅めっき層108を例えば2μmの厚さで形成した後、図3(b)に示すように、フォトレジスト114を除去し、通常の方法により、バリア層116とシード層107のうち、銅めっき層108の下以外の不要な部分を除去する。例えば、バリア層116が窒化チタンの場合は、過酸化水素水とアンモニアの混合液や希フッ酸(1%程度)でエッチングできる。シード層107であるAg、Pd及びCuの合金は、硝酸、燐酸及び酢酸の混合液や希硝酸でエッチングできる。
最後に図3(c)に示すように、保護膜115を銅めっき層108及び絶縁層109の上に形成し、その上に接着剤でカバー材103を形成する。
なお、第1層間絶縁膜111は、ポリイミド、アクリル、ポリアミド等の、耐熱性を有する有機樹脂を用いることができる。また上記有機樹脂の他に、低誘電率材料(low−k材料)、Si−O−Si結合を含む樹脂(以下、シロキサン系樹脂ともいう)等を用いることができる。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)の結合で骨格構造が形成される。これらの置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えば、アルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、フルオロ基を置換基として用いてもよい。または、置換基として少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。第1層間絶縁膜111の形成には、その材料に応じて、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター等を採用することができる。また、無機材料を用いてもよく、その際には、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素、PSG(リンガラス)、PBSG(リンボロンガラス)、BPSG(ボロンリンガラス)、アルミナ膜等を用いることができる。なお、これらの絶縁膜を積層させて、第1層間絶縁膜111を形成しても良い。
第2層間絶縁膜112としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)或いは窒化炭素(CN)等の炭素を有する膜、又は、酸化珪素膜、窒化珪素膜或いは窒化酸化珪素膜等を用いることができる。形成方法としては、プラズマCVD法や、大気圧プラズマ等を用いることができる。あるいは、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、又はベンゾシクロブテン等の感光性又は非感光性の有機材料、レジストや、シロキサン系樹脂等を用いてもよい。
なお、第1層間絶縁膜111又は第2層間絶縁膜112と、後に形成される配線を構成する導電材料等との熱膨張率の差から生じる応力によって、第1層間絶縁膜111又は第2層間絶縁膜112の膜剥がれや割れが生じるのを防ぐために、第1層間絶縁膜111又は第2層間絶縁膜112中にフィラーを混入させておいても良い。
また第3層間絶縁膜104は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系絶縁膜を用いて形成することができる。有機樹脂膜ならば、例えばアクリル、ポリイミド、ポリアミドなど、無機絶縁膜ならば酸化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができる。なおコンタクトホールを形成するのに用いるマスクを、液滴吐出法または印刷法で形成することができる。また第3層間絶縁膜104自体を、液滴吐出法または印刷法で形成することもできる。
なお、下層配線106として、導電率の良いAl膜106aと、Al膜106aのヒロックやボイドを防ぐためのTi膜106bとの積層構造の例を示したが、Alの拡散を防止するためにAl膜106aの下に窒化チタン膜を形成しても良い。Al膜106aには純度99.9%以上の純Alを厚さ400〜500nmで成膜するのが好適である。
なお、下層配線106は必ずしも必要ない。下層配線106を形成しない場合にも、もちろん下層配線106がある場合と同様に、アンテナ101はバリア層116、シード層107及び銅めっき層108から構成される。
絶縁層109には、ポリイミド、エポキシ、アクリル、ポリアミド等の有機樹脂を用いることができる。また上記有機樹脂の他に、無機の樹脂、例えばシロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む樹脂(以下、シロキサン系樹脂と呼ぶ)等を用いることができる。シロキサン系樹脂は、置換基に水素の他、フッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち、少なくとも1種を有していても良い。
また軟磁性材料を含ませることが可能であるならば、酸化珪素、窒化酸化珪素、窒化珪素などの無機絶縁膜も、絶縁層109として用いることが可能である。
なお、保護膜115は、例えば、水またはアルコール類に可溶なエポキシ系、アクリレート系、シリコン系の樹脂を全面にスピンコート法等で塗布することで形成することができる。
なお、本実施の形態では電解めっき法により銅めっき層108を形成する例を示したが、無電解めっき法でもよい。アンテナの平面形状は矩形のスパイラル形状以外でも良い。
また、基板102としてガラスを用いた例を示したが、可撓性のあるプラスチック等でも良い。可撓性基板を用いる場合は、一度アンテナ及び集積回路をガラス等の基板に形成した後、可撓性基板に張り合わせる工程で実現できる。
ここで、本実施の形態でバリア層116として窒化チタン又はTiを用い、シード層107としてAg、Pd及びCuの合金を用いる根拠について、実験結果を基に説明する。発明者らは、バリア層116及びシード層107として数種類の金属を用いて、銅の電解めっき形成の実験を行った。その結果を下記の(表1)示す。なお、(表1)のサンプルNo.17,18が本実施の形態の構成であり、サンプルNo.1〜16はその比較例である。また、(表1)において、Cuめっきの形成については、○:良好、△:形成されるがCuめっきに異常がある、×:形成されない、となる。また、密着性テストについては、○:シード層とバリア層との密着性が良好、△:シード層と基板又はバリア層との密着性が良くない、×:シード層とCuめっきの密着性が良くない、となる。
Figure 0005346497
実験は、基板としてガラス(旭硝子(株)製、無アルカリガラス、AN100)を用い、基板上にバリア層及びシード層として(表1)に示す金属をそれぞれ100nm形成したサンプルを18種類作製し、それぞれについて銅の電解めっきを室温で行った。(表1)にある通り、バリア層の無いサンプルも作製した。電解めっきは、めっき液としてミクロファブCu300(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)製)を用い、アノード電極として含燐銅を用い、電流密度1〜2A/dmで数分間行い、膜厚が約2μmになるようにした。
その結果、(表1)にある通り、バリア層なしで、シード層としてそれぞれTi、Ta、窒化チタン、窒化タンタル、Alを用いたサンプル(表1においてNo.1〜5)については、銅めっき層は形成できなかった。バリア層なしで、シード層としてCrを用いたサンプル(表1においてNo.6)では銅めっき層は得られたが、銅は粉状で光沢も無く、密着性テストではシード層と銅めっき層との密着性が良くなかった。なお、密着性テストは、銅めっき層にカプトンテープを押し当てた後、テープを剥がして、銅めっき層が基板に残るか否かで行った。
バリア層なしで、シード層としてそれぞれW、Moを用いたサンプル(表1においてNo.7、8)については、光沢のある銅めっき層はできたが、シード層と銅めっき層との密着性が良くなかった。バリア層なしで、シード層としてそれぞれNi、APCを用いたサンプル(表1においてNo.9、10)については、光沢のある銅めっき層ができ、シード層と銅めっき層との密着性は良かったが、シード層と基板との密着性が良くなかった。なお、ここでAPCとは(株)フルヤ金属製のAg、Pd及びCuの合金で、その組成は、Agが約98重量%、Pdが約1重量%、Cuが約1重量%である。
以上の結果から、APCをシード層として用いると、シード層と銅めっき層との密着性の良い銅めっき層ができることがわかった。
次に、シード層をAPCとし、バリア層をAl、Ta、W、Ni、Mo、窒化タンタルとした場合(表1においてNo.11〜16)、光沢のある銅めっき層ができ、シード層と銅めっき層との密着性は良かったが、シード層とバリア層との密着性が良くなかった。シード層をAPCとし、バリア層をTi、窒化チタンとした場合(表1においてNo.17、18)、光沢のある銅めっき層ができ、シード層と銅めっき層との密着性も良く、さらに、シード層とバリア層との密着性も良好であった。
以上の結果から、バリア層としてTi、窒化チタンを用い、バリア層の上にシード層としてAg、Pd及びCuの合金を用いると、密着性のいい銅めっき層ができることがわかった。なお、Agが90重量%以上で、Pd及びCuがそれぞれ5重量%程度含む合金においても同様である。なお、Ti及び窒化チタンは銅の拡散を防ぐ効果を有するので、バリア層としての機能を有する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態1で示した無線チップの回路構成の一例を示す。図4は、無線チップの回路を説明するためのブロック図である。
図4は、本発明を適用した無線チップの回路配置のブロック図の一例を示した図である。図4においてリーダ/ライタ401は、外部から非接触で無線チップ400にデータの書き込み又は読み出しを行う装置である。無線チップ400は、電磁波を受信するアンテナ部402と、アンテナ部402の出力を整流する整流回路403と、整流回路403の出力を受信して動作電圧VDDを各回路に出力するレギュレータ回路404と、レギュレータ回路404の出力を受信してクロックを発生させるクロック発生回路405と、ロジック回路406からの出力を受信してデータの書き込み又は読み出しをするメモリ回路408にデータを書き込むための電圧を供給する昇圧回路407と、昇圧回路407の出力が入力される逆流防止ダイオード409と、逆流防止ダイオード409の出力を入力して電荷を蓄えるバッテリー用容量410と、メモリ回路408等の回路の制御を行うロジック回路406とを有する。
なお、特に図示はしないが、これらの回路以外にもデータ変調/復調回路、センサ、インターフェース回路などを有していても良い。このような構成により、無線チップ400は、リーダ/ライタ401と非接触で情報通信することができる。
無線チップに含まれる上記構成のうち、アンテナ部402以外を集積回路とすることができ、アンテナと集積回路を同一の基板上に形成することができる。
なお、本実施の形態において、無線で充電が可能なバッテリー(Radio Frequency Battery、無線周波数による非接触電池)としてバッテリー用容量410を搭載した無線チップの例を説明したが、バッテリー用容量410は必ずしも必要ない。バッテリー用容量410が設けられない場合は逆流防止ダイオード409も不要となる。
また、電荷を蓄える充電素子(バッテリーともいう)として容量を用いているがこれに限定されるものではない。本実施の形態において、バッテリーとは、非接触で充電可能であり充電することで連続使用時間を回復することができる電池のことをいう。なお、バッテリーとしては、その用途により異なるが、薄膜なシート状や径の小さい筒状に形成された電池を用いることが好ましく、例えばリチウム電池、好ましくはゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池や、リチウムイオン電池等を用いることで、小型化が可能である。勿論、充電可能な電池であれば何でも良く、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などの充電放電可能な電池であってもよいし、また大容量のコンデンサなどを用いても良い。
また、本実施の形態のバッテリーとして用いることのできる大容量のコンデンサとしては、電極の対向面積が大きいものであることが望ましい。活性炭、フラーレン、カーボンナノチューブなど比表面積の大きい電極用材料を用いた電解二重層コンデンサを用いることが好適である。コンデンサは電池に較べ構成が単純であり薄膜化や積層化も容易である。電気二重層コンデンサは蓄電機能を有し、充放電の回数が増えても劣化が小さく、急速充電特性にも優れているため好適である。
本発明においては、アンテナの位置を無線チップの中央部に配置することにより、無線チップで生成する電源の能力を向上し、以って充電の効率を改善することが可能となる。
本実施の形態では、無線チップで用いるアンテナ部、整流回路部、昇圧回路と、無線で充電が可能なバッテリーで用いるアンテナ部、整流回路部、昇圧回路部とは共通であるため、リーダ/ライタ401は無線チップを動作させるのと同時にバッテリー用容量410の充電を行うための信号発信源としても用いることが可能となる。
本実施の形態で示す無線で充電が可能なバッテリーは、対象物を非接触で充電でき、かつ持ち運びに優れるなどの特徴を有する。バッテリーを無線チップに搭載した場合、SRAM等の電源が必要なメモリを搭載することができる、無線チップの高機能化に寄与することができる。
但し、本発明はこの構成に限定するものではなく、アンテナ部、整流回路部、昇圧回路のうち一部もしくはすべてをRFID動作用と無線で充電が可能なバッテリー充電用に分離しても良い。例えば、アンテナ部402をRFID動作用のアンテナ部と無線で充電が可能なバッテリー充電用のアンテナ部とに分離することでRFID動作用と無線で充電が可能なバッテリー充電用とで用いる信号の周波数を変えることも可能である。この場合、リーダ/ライタ401が発する信号と無線で充電が可能なバッテリーへの信号発信源が発する信号とが互いに干渉しない周波数領域であることが望ましい。
また、アンテナ部、整流回路部、昇圧回路をRFID動作用と無線で充電が可能なバッテリー充電用とで共通して用いる場合、無線で充電が可能なバッテリーと昇圧回路との間にスイッチング素子を配置しておき、書き込み動作中はスイッチをオフして昇圧回路と無線で充電が可能なバッテリー間の接続を切り、それ以外ではスイッチをオンして昇圧回路と無線で充電が可能なバッテリー間の接続を行うような構成にしても良い。この場合は書き込み動作中充電を行わないことから書き込み動作中の電圧低下を防ぐことができる。スイッチング素子は公知の構成を用いることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の他の実施の形態における無線チップの詳しい作製方法について説明する。なお本実施の形態では、TFTを無線チップの集積回路に用いられる半導体素子の一例として示すが、集積回路に用いられる半導体素子はこれに限定されず、あらゆる半導体素子を用いることができる。
まず図5(A)に示すように、耐熱性を有する第1の基板500上に剥離層501を形成する。第1の基板500として、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、セラミック基板等を用いることができる。また、ステンレス基板を含む金属基板または半導体基板を用いても良い。プラスチック等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に上記基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
剥離層501は、非晶質シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、微結晶シリコン(セミアモルファスシリコンを含む)等、シリコンを主成分とする層を用いることができる。剥離層501は、スパッタ法、減圧CVD法、プラズマCVD法等を用いて形成することができる。本実施の形態では、膜厚50nm程度の非晶質シリコンを減圧CVD法で形成し、剥離層501として用いる。なお剥離層501はシリコンに限定されず、エッチングにより選択的に除去できる材料で形成すれば良い。剥離層501の膜厚は、10〜100nmとするのが望ましい。セミアモルファスシリコンに関しては、30〜50nmとしてもよい。
次に、剥離層501上に、下地膜502を形成する。下地膜502は第1の基板500中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、TFTなどの半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。また下地膜502は、後の半導体素子を剥離する工程において、半導体素子を保護する役目も有している。下地膜502は単層であっても複数の絶縁膜を積層したものであっても良い。よってアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素や、窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。
本実施の形態では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜、膜厚50nmの窒化酸化珪素膜、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜を順に積層して下地膜502を形成するが、各膜の材質、膜厚、積層数は、これに限定されるものではない。例えば、下層の酸化窒化珪素膜に代えて、膜厚0.5〜3μmのシロキサン系樹脂をスピンコート法、スリットコーター法、液滴吐出法、印刷法などによって形成しても良い。また、中層の窒化酸化珪素膜に代えて、窒化珪素膜(Si等)を用いてもよい。また、上層の酸化窒化珪素膜に代えて、酸化珪素膜を用いていても良い。また、それぞれの膜厚は、0.05〜3μmとするのが望ましく、その範囲から自由に選択することができる。
或いは、下地膜502は、酸化窒化珪素膜または酸化珪素膜、シロキサン系樹脂膜、及び酸化珪素膜を順次積層して形成しても良い。
ここで、酸化珪素膜は、SiHとO、TEOS(テトラエトキシシラン)とO等の混合ガスを用い、熱CVD、プラズマCVD、常圧CVD、バイアスECRCVD等の方法によって形成することができる。また、窒化珪素膜は、代表的には、SiHとNHの混合ガスを用い、プラズマCVDによって形成することができる。また、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜は、代表的には、SiHとNOの混合ガスを用い、プラズマCVDによって形成することができる。
次に、下地膜502上に半導体膜503を形成する。半導体膜503は、下地膜502を形成した後、大気に曝さずに形成することが望ましい。半導体膜503の膜厚は20〜200nm(好ましくは40〜170nm、より好ましくは50〜150nm)とする。なお半導体膜503は、非晶質半導体であっても良いし、セミアモルファス半導体であっても良いし、多結晶半導体であっても良い。また半導体はシリコンだけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができる。シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。
なお、半導体膜503は公知の技術により結晶化しても良い。公知の結晶化方法としては、レーザ光を用いたレーザ結晶化法、触媒元素を用いる結晶化法がある。或いは、触媒元素を用いる結晶化法とレーザ結晶化法とを組み合わせて用いることもできる。また、第1の基板500として石英のような耐熱性に優れている基板を用いる場合、電熱炉を使用した熱結晶化方法、赤外光を用いたランプアニール結晶化法、触媒元素を用いる結晶化法のうちいずれかと、950℃程度の高温アニールを組み合わせた結晶法を用いても良い。
例えばレーザ結晶化を用いる場合、レーザ結晶化の前に、レーザに対する半導体膜503の耐性を高めるために、500℃、1時間の熱アニールを該半導体膜503に対して行なう。そして連続発振が可能な固体レーザを用い、基本波の第2高調波〜第4高調波のレーザ光を照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、代表的には、Nd:YVOレーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いるのが望ましい。具体的には、連続発振のYVOレーザから射出されたレーザ光を非線形光学素子により高調波に変換し、出力10Wのレーザ光を得る。そして、好ましくは光学系により照射面にて矩形状または楕円形状のレーザ光に成形して、半導体膜503に照射する。このときのパワー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度とし、照射する。
また、パルス発振のレーザ光の発振周波数を10MHz以上とし、通常用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い周波数帯を用いてレーザ結晶化を行なっても良い。パルス発振でレーザ光を半導体膜に照射してから半導体膜が完全に固化するまでの時間は数十ナノ秒〜数百ナノ秒と言われている。よって上記周波数を用いることで、半導体膜がレーザ光によって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザ光を照射できる。したがって、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるので、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を有する半導体膜が形成される。具体的には、含まれる結晶粒の走査方向における幅が10〜30μm、走査方向に対して垂直な方向における幅が1〜5μm程度の結晶粒の集合を形成することができる。該走査方向に沿って長く延びた単結晶の結晶粒を形成することで、少なくともTFTのチャネル方向には結晶粒界のほとんど存在しない半導体膜の形成が可能となる。
なおレーザ結晶化は、連続発振の基本波のレーザ光と連続発振の高調波のレーザ光とを並行して照射するようにしても良いし、連続発振の基本波のレーザ光とパルス発振の高調波のレーザ光とを並行して照射するようにしても良い。
なお、希ガスや窒素などの不活性ガス雰囲気中でレーザ光を照射するようにしても良い。これにより、レーザ光照射による半導体表面の荒れを抑えることができ、界面準位密度のばらつきによって生じる閾値電圧のばらつきを抑えることができる。
上述したレーザ光の照射により、結晶性がより高められた半導体膜503が形成される。なお、予め多結晶半導体を、スパッタ法、プラズマCVD法、熱CVD法などで形成するようにしても良い。
また本実施の形態では半導体膜503を結晶化しているが、結晶化せずに非晶質半導体膜または微結晶半導体膜のまま、後述のプロセスに進んでも良い。非晶質半導体、微結晶半導体を用いたTFTは、多結晶半導体を用いたTFTよりも作製工程が少ない分、コストを抑え、歩留まりを高くすることができるというメリットを有している。
非晶質半導体は、シリコンを含む気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的なシリコンを含む気体としては、SiH、Siが挙げられる。このシリコンを含む気体を、水素、水素とヘリウムで希釈して用いても良い。
なおセミアモルファス半導体とは、非晶質半導体と結晶構造を有する半導体(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体を含む膜である。このセミアモルファス半導体は、自由エネルギーの観点から安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質なものであり、その粒径を0.5〜20nmとして非単結晶半導体中に分散させて存在せしめることが可能である。セミアモルファス半導体は、そのラマンスペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしており、またX線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端させるために水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。ここでは便宜上、このような半導体をセミアモルファス半導体(SAS)と呼ぶ。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで安定性が増し良好なセミアモルファス半導体が得られる。
またSASはシリコンを含む気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的なシリコンを含む気体としては、SiHであり、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることができる。また水素や、水素にヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素を加えたガスで、このシリコンを含む気体を希釈して用いることで、SASの形成を容易なものとすることができる。希釈率は2倍〜1000倍の範囲でシリコンを含む気体を希釈することが好ましい。またさらに、シリコンを含む気体中に、CH、Cなどの炭化物気体、GeH、GeFなどのゲルマニウム化気体、Fなどを混入させて、エネルギーバンド幅を1.5〜2.4eV、若しくは0.9〜1.1eVに調節しても良い。
例えば、SiHにHを添加したガスを用いる場合、或いはSiHにFを添加したガスを用いる場合、形成したセミアモルファス半導体を用いてTFTを作製すると、該TFTのサブスレッショルド係数(S値)を0.35V/dec以下、代表的には0.25〜0.09V/decとし、キャリア移動度を10cm/Vsecとすることができる。そして上記セミアモルファス半導体を用いたTFTで、例えば19段リングオシレータを形成した場合、電源電圧3〜5Vにおいて、その発振周波数は1MH以上、好ましくは100MHz以上の特性を得ることができる。また電源電圧3〜5Vにおいて、インバータ1段あたりの遅延時間は26ナノ秒、好ましくは0.26ナノ秒以下とすることができる。
次に、図5(B)に示すように、半導体膜503をパターニングし、島状の半導体膜504〜506を形成する。そして、島状の半導体膜504〜506を覆うように、ゲート絶縁膜507を形成する。ゲート絶縁膜507は、プラズマCVD法又はスパッタリング法などを用い、窒化珪素、酸化珪素、窒化酸化珪素又は酸化窒化珪素を含む膜を、単層で、又は積層させて形成することができる。積層する場合には、例えば、基板側から酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化珪素膜の3層構造とするのが好ましい。
次に図5(C)に示すように、ゲート電極510〜512を形成する。本実施の形態では、n型を付与する不純物がドーピングされたシリコン、窒化タングステン、タングステンをスパッタ法で順に積層するように形成した後、レジスト513をマスクとしてエッチングを行なうことにより、ゲート電極510〜512を形成する。勿論、ゲート電極510〜512の材料、構造、作製方法は、これに限定されるものではなく、適宜選択することができる。例えば、n型を付与する不純物がドーピングされたシリコンとニッケルシリサイドとの積層構造、n型を付与する不純物がドーピングされたシリコンとタングステンシリサイドとの積層構造、窒化タンタルとタングステンの積層構造としてもよい。また、種々の導電材料を用いて単層で形成しても良い。
また、レジストマスクの代わりに、酸化珪素等のマスクを用いてもよい。この場合、パターニングして酸化珪素、酸化窒化珪素等のマスク(ハードマスクと呼ばれる。)を形成する工程が加わるが、エッチング時におけるマスクの膜減りがレジストよりも少ないため、所望の幅のゲート電極510〜512を形成することができる。また、レジスト513を用いずに、液滴吐出法を用いて選択的にゲート電極510〜512を形成しても良い。
導電材料としては、導電膜の機能に応じて種々の材料を選択することができる。また、ゲート電極とアンテナとを同時に形成する場合には、それらの機能を考慮して材料を選択すればよい。
なお、ゲート電極をエッチング形成する際のエッチングガスとしては、CF、Cl、Oの混合ガスやClガスを用いたが、これに限定されるものではない。
次に図5(D)に示すように、pチャネル型TFTとなる島状の半導体膜505をレジスト514で覆い、ゲート電極510、512をマスクとして、島状の半導体膜504、506に、n型を付与する不純物元素(代表的にはP(リン)又はAs(砒素))を低濃度にドープする(第1のドーピング工程)。第1のドーピング工程の条件は、ドーズ量:1×1013〜6×1013/cm、加速電圧:50〜70keVとしたが、これに限定されるものではない。この第1のドーピング工程によって、ゲート絶縁膜507を介してドーピングがなされ、島状の半導体膜504、506に、一対の低濃度不純物領域516、517が形成される。なお、第1のドーピング工程は、pチャネル型TFTとなる島状の半導体膜505をレジストで覆わずに行っても良い。
次に図5(E)に示すように、レジスト514をアッシング等により除去した後、nチャネル型TFTとなる島状の半導体膜504、506を覆うように、レジスト518を新たに形成し、ゲート電極511をマスクとして、島状の半導体膜505に、p型を付与する不純物元素(代表的にはB(ホウ素))を高濃度にドープする(第2のドーピング工程)。第2のドーピング工程の条件は、ドーズ量:1×1016〜3×1016/cm、加速電圧:20〜40keVとして行なう。この第2のドーピング工程によって、ゲート絶縁膜507を介してドーピングがなされ、島状の半導体膜505に、一対のp型の高濃度不純物領域519が形成される。
次に図6(A)に示すように、レジスト518をアッシング等により除去した後、ゲート絶縁膜507及びゲート電極510〜512を覆うように、絶縁膜520を形成する。本実施の形態では、膜厚100nmのSiO膜をプラズマCVD法によって形成する。その後、エッチバック法により、絶縁膜520、ゲート絶縁膜507を部分的にエッチングし、図6(B)に示すように、ゲート電極510〜512の側壁に接するように、サイドウォール522〜524を自己整合的(セルフアライン)に形成する。エッチングガスとしては、CHFとHeの混合ガスを用いる。なお、サイドウォールを形成する工程は、これらに限定されるものではない。
なお、絶縁膜520を形成した時に、第1の基板500の裏面にも絶縁膜が形成された場合には、レジストを用い、裏面に形成された絶縁膜を選択的にエッチングし、除去するようにしても良い。この場合、裏面に形成された絶縁膜は、サイドウォール522〜524をエッチバック法で形成する際に、絶縁膜520、ゲート絶縁膜507と共にエッチングして、除去するようにしても良い。
なおサイドウォール522、524は、後に高濃度のn型を付与する不純物をドーピングし、サイドウォール522、524の下部に低濃度不純物領域又はノンドープのオフセット領域を形成する際のマスクとして機能するものである。よって、低濃度不純物領域又はオフセット領域の幅を制御するには、サイドウォール522、524を形成する際のエッチバック法の条件または絶縁膜520の膜厚を適宜変更し、サイドウォール522、524のサイズを調整すればよい。
次に、図6(C)に示すように、pチャネル型TFTとなる島状の半導体膜505を覆うように、レジスト525を新たに形成し、ゲート電極510、512及びサイドウォール522、524をマスクとして、n型を付与する不純物元素(代表的にはP又はAs)を高濃度にドープする(第3のドーピング工程)。第3のドーピング工程の条件は、ドーズ量:1×1013〜5×1015/cm、加速電圧:60〜100keVとして行なう。この第3のドーピング工程によって、島状の半導体膜504、506に、一対のn型の高濃度不純物領域527、528が形成される。
次に、レジスト525をアッシング等により除去した後、不純物領域の熱活性化を行っても良い。例えば、50nmの酸化窒化珪素膜を成膜した後、550℃、4時間、窒素雰囲気下において、加熱処理を行なえばよい。
また、水素を含む窒化珪素膜を、100nmの膜厚に形成した後、410℃、1時間、窒素雰囲気下において、加熱処理を行ない、島状の半導体膜504〜506を水素化する工程を行なっても良い。或いは、水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行ない、島状の半導体膜504〜506を水素化する工程を行なっても良い。また、水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。この水素化の工程により、熱的に励起された水素によりダングリングボンドを終端することができる。また、後の工程において可撓性を有する第2の基板548上に半導体素子を貼り合わせた後、第2の基板548を曲げることにより半導体膜中に欠陥が形成されたとしても、水素化により半導体膜中の水素の濃度を、1×1019〜1×1022atoms/cm好ましくは1×1019〜5×1020atoms/cmとすることで、半導体膜に含まれている水素によって該欠陥を終端させることができる。また該欠陥を終端させるために、半導体膜中にハロゲンを含ませておいても良い。
上述した一連の工程により、nチャネル型TFT529、pチャネル型TFT530、nチャネル型TFT531が形成される。上記作製工程において、エッチバック法の条件または絶縁膜520の膜厚を適宜変更し、サイドウォールのサイズを調整することで、チャネル長0.2μm〜2μmのTFTを形成することができる。なお、本実施の形態では、TFT529〜531をトップゲート構造としたが、ボトムゲート構造(逆スタガ構造)としてもよい。
さらに、この後、TFT529〜531を保護するためのパッシベーション膜を形成しても良い。パッシベーション膜は、アルカリ金属やアルカリ土類金属のTFT529〜531への侵入を防ぐことができる、窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素などを用いるのが望ましい。具体的には、例えば膜厚600nm程度の酸化窒化珪素膜を、パッシベーション膜として用いることができる。この場合、水素化処理工程は、該酸化窒化珪素膜形成後に行っても良い。このように、TFT529〜531上には、酸化窒化珪素と窒化珪素と酸化窒化珪素の3層の絶縁膜が形成されることになるが、その構造や材料はこれらに限定されるものではない。上記構成を用いることで、TFT529〜531が下地膜502とパッシベーション膜とで覆われるため、Naなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体素子に用いられている半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのをより防ぐことができる。
次に図6(D)に示すように、TFT529〜531を覆うように、第1の層間絶縁膜533を形成する。第1の層間絶縁膜533は、ポリイミド、アクリル、ポリアミド等の、耐熱性を有する有機樹脂を用いることができる。また上記有機樹脂の他に、低誘電率材料(low−k材料)、Si−O−Si結合を含む樹脂(以下、シロキサン系樹脂ともいう)等を用いることができる。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)の結合で骨格構造が形成される。これらの置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えば、アルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、フルオロ基を置換基として用いてもよい。または、置換基として少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。第1の層間絶縁膜533の形成には、その材料に応じて、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター等を採用することができる。また、無機材料を用いてもよく、その際には、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素、PSG(リンガラス)、PBSG(リンボロンガラス)、BPSG(ボロンリンガラス)、アルミナ膜等を用いることができる。なお、これらの絶縁膜を積層させて、第1の層間絶縁膜533を形成しても良い。
さらに本実施の形態では、第1の層間絶縁膜533上に、第2の層間絶縁膜534を形成する。第2の層間絶縁膜534としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)或いは窒化炭素(CN)等の炭素を有する膜、又は、酸化珪素膜、窒化珪素膜或いは窒化酸化珪素膜等を用いることができる。形成方法としては、プラズマCVD法や、大気圧プラズマ等を用いることができる。あるいは、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン系樹脂等を用いてもよい。
なお、第1の層間絶縁膜533又は第2の層間絶縁膜534と、後に形成される配線を構成する導電材料等との熱膨張率の差から生じる応力によって、第1の層間絶縁膜533又は第2の層間絶縁膜534の膜剥がれや割れが生じるのを防ぐために、第1の層間絶縁膜533又は第2の層間絶縁膜534中にフィラーを混入させておいても良い。
次に、図6(D)に示すように、第1の層間絶縁膜533及び第2の層間絶縁膜534にコンタクトホールを形成し、TFT529〜531に接続する配線535〜539を形成する。コンタクトホール開口時のエッチングに用いられるガスは、CHFとHeの混合ガスを用いたが、これに限定されるものではない。本実施の形態では、配線535〜539を、アルミニウムで形成する。なお、配線535〜539をチタン、窒化チタン、アルミニウムとシリコンの合金、チタン、及び窒化チタンの5層構造とし、スパッタ法を用いて形成しても良い。
なお、アルミニウムにおいて、1原子%程度のシリコンを混入させることにより、配線パターニング時のレジストベークにおけるヒロックの発生を防止することができる。また、シリコンの代わりに、0.5原子%程度の銅を混入させても良い。また、チタンや窒化チタンでアルミニウムとシリコンの合金層をサンドイッチすることにより、耐ヒロック性がさらに向上する。なお、パターニング時には、酸化窒化珪素等からなる上記ハードマスクを用いるのが望ましい。なお、配線の材料や、形成方法はこれらに限定されるものではなく、前述したゲート電極に用いられる材料を採用しても良い。
なお、配線535、536はnチャネル型TFT529の高濃度不純物領域527に、配線536、537はpチャネル型TFT530の高濃度不純物領域519に、配線538、539はnチャネル型TFT531の高濃度不純物領域528に、それぞれ接続されている。
次に図6(E)に示すように、配線535〜539を覆うように、第2の層間絶縁膜534上に第3の層間絶縁膜540を形成する。第3の層間絶縁膜540は、配線535の一部が露出するような開口部を有する。また第3の層間絶縁膜540は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系絶縁膜を用いて形成することができる。有機樹脂膜ならば、例えばアクリル、ポリイミド、ポリアミドなど、無機絶縁膜ならば酸化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができる。なお開口部を形成するのに用いるマスクを、液滴吐出法または印刷法で形成することができる。また第3の層間絶縁膜540自体を、液滴吐出法または印刷法で形成することもできる。
次に、アンテナ541と絶縁層544を第3の層間絶縁膜540上に形成する。アンテナ541は、実施の形態1で示した例と同様に、下層配線\バリア層\シード層\銅めっき層の構成とすることができる。その場合、バリア層として窒化チタン又はTiを用い、シード層107としてAg、Pd及びCuの合金を用いる。形成方法は実施の形態1で示した方法と同様なので、ここでは説明を省略する。
アンテナ541と絶縁層544を形成したら、図7(A)に示すように、アンテナ541と絶縁層544を覆うように、分離用絶縁膜542を形成する。分離用絶縁膜542には、有機樹脂膜、無機絶縁膜、シロキサン系樹脂膜などを用いることができる。無機絶縁膜として、具体的には、例えばDLC膜、窒化炭素膜、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒化アルミニウム膜または窒化酸化アルミニウム膜等を用いることができる。また、例えば、ポリスチレン等の有機樹脂膜や、窒化炭素膜と窒化珪素膜を積層した膜等を、分離用絶縁膜542として用いても良い。本実施の形態では、分離用絶縁膜542として窒化珪素膜を用いる。
次に、図7(A)に示すように、分離用絶縁膜542を覆うように、保護層543を形成する。保護層543は、後に剥離層501をエッチングにより除去する際に、TFT529〜531及び配線535〜539を保護することができる材料を用いる。例えば、水またはアルコール類に可溶なエポキシ系、アクリレート系、シリコン系の樹脂を全面に塗布することで保護層543を形成することができる。
本実施の形態では、スピンコート法で水溶性樹脂(東亜合成製:VL−WSHL10)を膜厚30μmとなるように塗布し、仮硬化させるために2分間の露光を行ったあと、紫外線を裏面から2.5分、表面から10分、合計12.5分の露光を行って本硬化させて、保護層543を形成する。なお、分離用絶縁膜542と保護層543が共に有機樹脂である場合、使用している溶媒によっては塗布または焼成時に一部溶解し、密着性が高くなりすぎる等の恐れがある。そのため、分離用絶縁膜542と保護層543を共に同じ溶媒に可溶な有機樹脂を用いる場合には、後の工程において保護層543の除去がスムーズに行なわれるように、分離用絶縁膜542の上にさらに、無機絶縁膜(窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、窒化アルミニウム膜、または窒化酸化アルミニウム膜)を形成しておくことが好ましい。
次に、図7(B)に示すように、無線チップどうしを分離するために溝546を形成する。溝546は、剥離層501が露出する程度の深さを有していれば良い。溝546の形成は、ダイシング、スクライビング、フォトリソグラフィ法などを用いることができる。
次に、図7(C)に示すように、剥離層501をエッチングにより除去する。本実施の形態では、エッチングガスとしてフッ化ハロゲンを用い、該ガスを溝546から導入する。本実施の形態では、例えばClF(三フッ化塩素)を用い、温度:350℃、流量:300sccm、気圧:8×10Pa(6Torr)、時間:3時間の条件で行なう。また、ClFガスに窒素を混ぜたガスを用いても良い。ClF等のフッ化ハロゲンを用いることで、剥離層501が選択的にエッチングされ、第1の基板500をTFT529〜531から剥離することができる。なお、フッ化ハロゲンは、気体であっても液体であってもどちらでも良い。
次に、図8(A)に示すように、剥離されたTFT529〜531を、接着剤547を用いて第2の基板548に貼り合わせる。接着剤547は、第2の基板548と下地膜502とを貼り合わせることができる材料を用いる。接着剤547は、例えば反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。
第2の基板548として、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、可撓性を有する紙またはプラスチックなどの有機材料を用いることができる。または第2の基板548として、フレキシブルな無機材料を用いていても良い。プラスチック基板は、極性基のついたポリノルボルネンからなるARTON(JSR製)を用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などが挙げられる。第2の基板548は集積回路において発生した熱を拡散させるために、2〜30W/mK程度の高い熱伝導率を有する方が望ましい。
そして、保護層543を除去する。ここでは保護層543に水溶性の樹脂が使われているので、水に溶かして除去する。保護層543が残留していると不良の原因となる場合は、除去後の表面に洗浄処理やOプラズマ処理を施し、残留している保護層543の一部を除去することが好ましい。
次に図8(A)に示すように、分離用絶縁膜542を覆うように、絶縁層549を形成する。絶縁層549には、ポリイミド、エポキシ、アクリル、ポリアミド等の有機樹脂を用いることができる。また上記有機樹脂の他に、無機の樹脂、例えばシロキサン系材料等を用いることができる。シロキサン系樹脂の置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えば、アルキル基、芳香族炭化水素等)が用いられる。または、置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または、置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
次に、接着剤552を絶縁層549上に塗布し、カバー材553を貼り合わせる。カバー材553は第2の基板548と同様の材料を用いることができる。接着剤552の厚さは、例えば10〜200μmとすれば良い。
また接着剤552は、カバー材553と絶縁層549とを貼り合わせることができる材料を用いる。接着剤552は、例えば反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。
なお、本実施の形態では、接着剤552を用いて、カバー材553を絶縁層549に貼り合わせているが、本発明はこの構成に限定されない。絶縁層549が有する絶縁体550に、接着剤としての機能を有する樹脂を用いることで、絶縁層549とカバー材553とを直接貼り合わせることも可能である。
また、本実施の形態では、図8(B)に示すように、カバー材553を用いる例を示しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば図8(A)に示した工程までで終了としても良い。
上述した各工程を経て、無線チップが完成する。上記作製方法によって、トータルの膜厚0.3μm以上3μm以下、代表的には2μm程度の飛躍的に薄い集積回路を第2の基板548とカバー材553との間に形成することができる。なお、集積回路の厚さは、半導体素子自体の厚さのみならず、接着剤547と接着剤552間に形成された各種絶縁膜及び層間絶縁膜の厚さを含め、アンテナの厚さは含まないものとする。また、無線チップが有する集積回路の占める面積を、5mm四方(25mm)以下、より望ましくは0.3mm四方(0.09mm)〜4mm四方(16mm)程度とすることができる。
なお、集積回路を第2の基板548とカバー材553の間のより中央に位置させることで、無線チップの機械的強度を高めることができる。
以上のように作製した無線チップにおいては、シード層としてAg、Pd及びCuの合金を用いることにより、Agの低抵抗性を保ちつつ、耐硫化成が強く、ドライエッチング時に残渣が少なく、さらには、銅めっき層との密着性も高いものとなる。また、バリア層として窒化チタン又はTiを用いることにより、エレクトロマイグレーションや、ストレスマイグレーションのような銅の拡散を防ぐとともに、Ag、Pd及びCuの合金との密着性に優れ、剥離しにくい銅めっき層を形成することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の半導体装置の利用形態の一例について説明する。本発明の半導体装置の用途は広範にわたり、非接触で対象物の履歴等の情報を明確にし、生産・管理等に役立てる商品であればどのようなものにも適用することができる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの例に関して図9を用いて説明する。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指す(図9(A))。証書類とは、運転免許証、住民票等を指す(図9(B))。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す(図9(C))。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指す(図9(D))。書籍類とは、書物、本等を指す(図9(E))。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指す(図9(F))。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指す(図9(G))。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指す(図9(H))。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話機等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等に半導体装置80を設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等に半導体装置80を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等に半導体装置80を設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。半導体装置80の設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。
また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にセンサを備えた半導体装置を埋め込むことによって、生まれた年や性別または種類等の情報はもちろん体温等の健康状態を容易に管理することが可能となる。特に、上記実施の形態で示した半導体装置は、シード層としてAg、Pd及びCuの合金を用いることにより銅めっき層との密着性が高くなるので、湾曲した面に設ける場合や物品を曲げた場合であってもアンテナと集積回路の接続不良に伴う半導体装置の不良を防止することができる。
本実施の形態で示した半導体装置は、本明細書に記載した他の実施の形態の半導体装置を適用することができる。
本発明第1の実施の形態における無線チップを示す図。 同第1の実施の形態における無線チップの作製工程を示す図。 同第1の実施の形態における無線チップの作製工程を示す図。 同第2の実施の形態における無線チップのブロック図。 同第3の実施の形態における無線チップの作製方法を示す図。 同第3の実施の形態における無線チップの作製方法を示す図。 同第3の実施の形態における無線チップの作製方法を示す図。 同第3の実施の形態における無線チップの作製方法を示す図。 同第4の実施の形態における電子機器を示す図。
符号の説明
100 集積回路
101 アンテナ
102 基板
103 カバー材
104 第3層間絶縁膜
105 TFT
106 下層配線
106a Al膜
106b Ti膜
107 シード層
108 銅めっき層
109 絶縁層
110 下地膜
111 第1層間絶縁膜
112 第2層間絶縁膜
113 電極
114 フォトレジスト
115 保護膜
116 バリア層

Claims (7)

  1. アンテナと集積回路が一体形成された半導体装置であって、
    前記アンテナが、
    窒化チタンを含むバリア層と、
    前記バリア層の上に形成された銀、銅及びパラジウム合金からなるシード層と、
    前記シード層の上に形成された銅めっき層とを有する半導体装置。
  2. アンテナと集積回路が一体形成された半導体装置であって、
    前記アンテナが、
    窒化チタンを含むバリア層と、
    前記バリア層の上に形成された銀、銅及びパラジウム合金からなるシード層と、
    前記シード層の上に形成された銅めっき層とを有する半導体装置。
  3. 前記バリア層と、前記シード層が接することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記バリア層の下に下層配線を有する請求項1乃至請求項3のいずれか記載の半導体装置。
  5. 前記バリア層及びシード層がスパッタ法により成膜された請求項1乃至請求項4のいずれか記載の半導体装置。
  6. 前記アンテナの平面形状が矩形でスパイラル形状である請求項1乃至請求項5のいずれか記載の半導体装置。
  7. 前記アンテナ及び集積回路が形成される基板は、ガラス基板又はプラスチック基板である請求項1乃至請求項6のいずれか記載の半導体装置。
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