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JP5534841B2 - 接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体の製造方法 - Google Patents
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JP5534841B2 - 接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体の製造方法 - Google Patents

接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体の製造方法 Download PDF

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本発明は、主剤部と硬化剤部とから成る木材用2成分型接着剤を分別塗布する接着剤分別塗布装置、及びこれを使用して木質材積層体を製造する木質材積層体製造方法に関する。
従来、木材用接着剤を2成分に分別して木質材の被着面に塗布する方法としては、特許文献1に示されるように、木質材の被着面に、主剤部と硬化剤部をそれぞれ別個に複数のノズルから紐状又は糸状に吐出流下させ、木質材の幅より外側のノズルから吐出流下した主剤部又は硬化剤部、及び断続的に搬送される木質材の搬送間隙時に吐出流下する主剤部又は硬化剤部を回収することが提案されている。
かかる方法によると、主剤部及び硬化剤部の所定の配合割合での混合は、それぞれが分別塗布された複数枚の木質材を積層して圧締することで主剤部と硬化剤部を接着層で一体的に均質化させることにより成されていた。しかし、木質材の厚みが均一でない場合には、圧締しても木質材同士にわずかな間隙が生じることがあり、この部分では主剤部と硬化剤部が所定の配合割合で一体的に均質化せず硬化不良となり積層体接着層の強度が低下するという課題が生じていた。
かかる課題を解決するために、主剤部と硬化剤部をそれぞれ別個に複数のノズルから紐状又は糸状に吐出流下させたのち、エアーを吹き付けることで被着面上で主剤部を硬化剤部上に吹流し、及び硬化剤部を主剤部上に吹き流すことで主剤部と硬化剤部を予備混合し、木質材の厚みが均一でない場合であっても、圧締時に主剤部と硬化剤部を所定の配合割合で一体的に均質化させる方法が提案されている(特許文献2)。
しかし、木質材の被着面の組織が粗い場合は、主剤部又は硬化剤部が急速に被着面に浸透する場合があり、このような部分ではエアーを吹き付けても主剤部又は硬化剤部が、他方の硬化剤部上又は主剤部上に吹き流されることがなく、その結果複数枚の木質材を積層して圧締しても、主剤部と硬化剤部が接着層で所定の配合割合で一体的に均質化せずに硬化不良を生じ、積層体接着層の強度が低下するという課題があった。またエアーの圧力によっては、主剤部又は硬化剤部がミストとして飛散する場合があり、作業環境上好ましくない場合があるという課題があった。
特開昭59−82971号公報 特開平8−197504号公報
本発明が解決しようとする課題は、木材用2成分型接着剤の主剤部と硬化剤部を分別塗布する接着剤分別塗布装置において、塗布される被着体である木質材に厚みムラがあったり、主剤部又は硬化剤部が塗布直後に被着面において部分的に吸い込まれる等の吸い込みムラがあっても、分別塗布後に複数枚の木質材を積層して圧締することで接着層において主剤部と硬化剤部が所定の配合割合で一体的に均質化し、このため接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来るとともに、主剤部と硬化剤部の所定の配合割合での一体的な均質化の際に、主剤部と硬化剤部がミストとして飛散することの無い、接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、主剤部と硬化剤部とから成る木材用2成分型接着剤の主剤部を木質材の被着面にビード状に塗布する主剤塗布手段と、硬化剤部を該被着面にビード状に塗布する硬化剤塗布手段と、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を被着面に展延させる展延手段を備え、主剤部又は硬化剤部を主剤塗布手段又は硬化剤塗布手段にて被着面にビード状に塗布した後、展延手段により被着面全体に展延し、展延された主剤部又は硬化剤部の塗面上に、これと組み合わされる硬化剤部又は主剤部を硬化剤塗布手段又は主剤塗布手段によりビード状に塗布し、均一に塗布した際の主剤部と硬化剤部の合計の塗布厚みが木質材に許されている厚みムラによって生じる隙間より大きくなるように塗布することを特徴とする接着剤分別塗布装置であって、この接着剤分別塗布装置によって最初に塗布された主剤部又は硬化剤部は展延手段によって被着面全体に展延されているため、すでに均一の所定塗布厚みを保持している。
ここで展延とは、展延しようとする材料に直接当接することで荷重を加えることにより拡げ延ばすことをいい、その手段としては、ローラー、板、丸棒などを挙げることが出来る。
一方、主剤部及び硬化剤部を共にビード状に塗布したまま複数枚の木質材を圧締するときに、該硬化剤部又は主剤部が共に圧締によって木質材相互の接着層に均一に広がっていくためには、少なくともこれ以下の隙間にする必要があるという最小隙間(以下「必要最小隙間」という)は、主剤部及び硬化剤部が等しく均一に圧締によって広がっていくとは限らないため、主剤部及び硬化剤部のうち、それぞれ別個に均一塗布した場合の塗布厚みが小さい方の主剤部又は硬化剤部の厚みに依存する。つまり塗布厚みが小さい方のビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を、木質材の圧締によって接着層全体に均一に拡散させるためには、木質材同士の隙間を、その均一塗布時の塗布厚み以下に保持しなければならないということである。そうすると仮に木質材に厚みムラがあって、該厚みムラによって生じる木質材相互間の隙間が、該必要最小隙間より大きい場合は、圧締によっては主剤部と硬化剤部は一体的に均質化しない部分が生じることになる。
これに対して本発明である請求項1記載の接着剤分別塗布装置においては、展延手段により均一に所定の塗布厚みに主剤部又は硬化剤部が塗布されているため、厚みムラによって生じる圧締時の木質材相互間の隙間長から、展延手段により均一に塗布された主剤部又は硬化剤部の厚さを差し引いた隙間残厚が、本発明の接着剤分別塗布装置において最後にビード状に塗布される硬化剤部又は主剤部の必要最小隙間より小さいときは、該硬化剤部又は主剤部は当該隙間に均一に拡散することになる。
木質材に塗布する接着剤の塗布量は、主剤部と硬化剤部の合計の塗布厚みが木質材に許されている厚みムラによって生じる隙間より大きくなるように塗布し、かつコストを考慮して接着剤の使用量を必要最小量とする。従って主剤部と硬化剤部の塗布量によっては、該隙間が、前記、主剤部及び硬化剤部を共にビード状に塗布したまま複数枚の木質材を圧締するときの上記必要最小隙間より大きくなるときがある。従来はこのようなときに硬化不良が生じていた。しかし、本発明である請求項1記載の接着剤分別塗布装置によれば前記隙間残厚は、同じ塗布量であっても最後にビード状に塗布される硬化剤部又は主剤部の必要最小隙間より必ず小さくなり、当該硬化剤部又は主剤部は圧締により隙間残厚間に均一に拡散し、結果として主剤部と硬化剤部は木質材の接着層として一体的に均質化する。
本発明である請求項1記載の接着剤分別塗布装置は、思考錯誤と実験を繰り返し、最後に到達したこのような考え方により、従来、主剤部及び硬化剤部を共にビード状に塗布したまま複数枚の木質材を圧締したときに生じたような、主剤部と硬化剤部が一体的に均質化しないことを原因とする接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来る。
また、木質材の組織が部分的に粗くて吸い込みムラがあっても、最初に塗布した主剤部又は硬化剤部が展延手段により木質材の被着面に全体として均一に塗布されているため、主剤部と硬化剤部が一体的に均質化されない部分が生じることが無く、同様に接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来る。
請求項2記載の発明は、展延手段が、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部に展延ローラーの円周面が付勢手段により回転自在に当接され、木質材の一方向への走行移動により該展延ローラーが回転して、該主剤部又は硬化剤部が被着面全体に展延する如く形成されることを特徴とする請求項1記載の接着剤分別塗布装置であって、この接着剤分別塗布装置によって主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで、上記と同様な理由により接着層において主剤部と硬化剤部が所定の配合割合で一体的に均質化するため接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来る。
請求項3記載の発明は、展延ローラーを複数本並設したことを特徴とする請求項2記載の接着剤分別塗布装置であって、この接着剤分別塗布装置によって主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで、上記と同様な理由により接着層において主剤部と硬化剤部が所定の配合割合で一体的に均質化するため接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来る。
請求項4記載の発明は、展延ローラーがローラー刷毛であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の接着剤分別塗布装置であって、この接着剤分別塗布装置によって主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで、上記と同様な理由により接着層において主剤部と硬化剤部が所定の配合割合で一体化するため接着層の硬化不良が無く、積層体の各木質材同士の接着強度を十分に確保することが出来る。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の接着剤分別塗布装置により主剤部と硬化剤部とが塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで接着層が形成された木質材積層体を製造することを特徴とする木質材積層体製造方法であって、この方法によって製造された木質材積層体は、上記と同様な理由によりその接着層に硬化不良が無く、木質材積層体の各木質材同士の接着強度が十分に確保される。
本発明に係る接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体製造方法は、これらにより製造された木質材積層体の接着層に硬化不良が無く、木質材積層体の各木質材同士の接着強度が十分に確保されるという効果がある。また、主剤部及び硬化剤部を分別塗布するため、装置内で主剤部と硬化剤部が混合して硬化するということが無く、さらには展延手段は主剤部又は硬化剤部のどちらかと接触するだけであるので、展延手段に付着した接着剤が硬化するということが無く、メンテナンスが容易である効果がある。加えて、主剤部と硬化剤部の一体的な均質化は、複数枚の木質材を圧締するまでは生じないため、主剤部と硬化剤部との十分な反応硬化は、該圧締時までは起こらない。このため接着剤を塗布後、木質材を圧締するまでの所謂堆積時間を十分長く確保することが出来る効果がある。
また、主剤部及び硬化剤部を木質材の被着面に塗布し展延する際には、エアーを吹き付ける手段を使用していないため、吹き付けるエアーによって主剤部又は硬化剤部がミストとなって飛散したりすることがなく、作業環境を汚染しないという効果がある。
また、主剤部又は硬化剤部のどちらかを先ずビード状に塗布したあと、展延手段により該主剤部又は硬化剤部を木質材の被着面全体に展延させるため、積層する木質材に厚みムラがあって、接着層に一定の隙間が生じる場合は、主剤部又は硬化剤部を共にビード状に塗布し圧締により積層体を製造する方法と比べて、接着層にて主剤部と硬化剤部を共に均一に拡散させるために必要な該主剤部又は硬化剤部の塗布量を少なくすることが出来、接着剤全体として使用量を抑えることが出来、低コストとなる効果がある。
特に本発明に係る請求項3記載の接着剤分別塗布装置及びこれを使用した請求項5記載の木質材積層体製造方法は、展延ローラーが複数本並設されたものであるため、木質材が走行中に振動により上下に暴れて最初の展延ローラーが木質材の被着面から跳ねて、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部が部分的に展延されない場合があっても、並設された別の展延ローラーが木質材の被着面に当接して、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を被着面全体に均一に展延し、部分的に生じる展延不良を解消する効果がある。
請求項1乃至請求項2に係る本発明の接着剤分別塗布装置の一実施例についての全体斜視図である。 請求項3に係る本発明の接着剤分別塗布装置の一実施例であって、展延ローラーを2本並設した接着剤分別塗布装置の全体斜視図である。
本発明に係る請求項1記載の接着剤分別塗布装置は、主剤部と硬化剤部とから成る木材用2成分接着剤の主剤部を、ラミナと呼ばれる木質材の被着面にビード状に塗布する主剤塗布手段と、硬化剤部を同様に木質材の被着面にビード状に塗布する硬化剤塗布手段を備えている。該主剤塗布手段及び硬化剤塗布手段は、例えば複数のノズルが等間隔に下方に向かって並設され、その下方を走行する木質材の被着面に主剤部又は硬化剤部を該ノズルから連続的に流下させることによりビード状に塗布する。木質材の被着面に最初に塗布するものは、主剤部であっても硬化剤部であってもどちらでも良い。
主剤部が最初に塗布される場合は、木質材の走行方向において主剤塗布手段の下流側に、ビード状に塗布された主剤部を被着面全体に展延させる展延手段が設けられ、さらに該展延手段の下流側に硬化剤塗布手段が配設される。一方硬化剤部が最初に塗布される場合は、木質材の走行方向において硬化剤塗布手段の下流側に、ビード状に塗布された硬化剤部を被着面全体に展延させる展延手段が設けられ、さらに該展延手段の下流側に主剤塗布手段が配設される。
展延手段により、木質材の被着面にビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部は被着面全体に均一に展延される。展延手段の下流側に配設された硬化剤塗布手段又は主剤塗布手段からは、上記と同様に硬化剤部又は主剤部がビード状に流下して、展延手段により被着面全体に均一に展延された主剤部又は硬化剤部の塗面上に、これと組み合わされる硬化剤部又は主剤部がビード状に塗布される。木質材に塗布する接着剤の塗布量は、均一に塗布した際の主剤部と硬化剤部の合計の塗布厚みが木質材に塗布されている厚みムラによって生じる隙間より大きくなるように塗布する。
また本発明に係る請求項2記載の接着剤分別塗布装置は、上記請求項1記載の接着剤分別塗布装置において、展延手段が、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部に、円周面が回転自在に当接する展延ローラーと、該展延ローラーを木質材の被着面に一定の力で当接させる圧縮コイルバネ等の付勢手段とから成り、木質材の一方向への走行移動により該展延ローラーが回転する如く形成されている。このため、木質材の被着面にビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部は、木質材の走行に伴って回転する該展延ローラーによって被着面全体に均一に展延される。
また本発明に係る請求項3記載の接着剤分別塗布装置は、上記請求項2記載の接着剤分別塗布装置における展延手段の展延ローラーを複数本並設している。木質材は走行中に振動により上下に暴れる場合があるが、展延ローラーが1本の際、該展延ローラーが木質材の被着面から跳ねて、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部が部分的に展延されないことがある。本発明はこれを解決するもので、展延ローラーを複数本並設することにより一本目の展延ローラーが跳ねても2本目の展延ローラーが木質材の被着面に当接して、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を被着面全体に均一に展延し、部分的に生じる展延不良を解消する。
また本発明に係る請求項4記載の接着剤分別塗布装置は、上記請求項2又は請求項3記載の接着剤分別塗布装置において展延手段である展延ローラーをローラー刷毛としたものである。ローラー刷毛は被着面に凹凸があっても該凹凸に沿ってローラーの円周面が密着し当接するため、仮に木質材の巾方向に反りがあったり、木質材に凹凸があっても、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を、木質材の被着面の形状に沿って均一に展延することができる。
また本発明に係る請求項5記載の木質材積層体製造方法は、上記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の接着剤分別塗布装置によって主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して所定時間圧締する。所定時間とは主剤部と硬化剤部が反応硬化する時間であり、所定時間の圧締の際に接着層が硬化して所定の接着強度が発現し木質材積層体が製造される。
以下図1及び図2に基づき詳細に説明する。
図1は請求項1乃至請求項2に係る本発明の一実施例である接着剤分別塗布装置の全体斜視図である。1は木質材であり、搬送手段(図示せず)により、図の右手奥から左手手前に走行移動するように成っている。
10は、硬化剤塗布手段であり、本実施例では主剤部より塗布量が少なく、且つ木質材1の被着面1aに組織が粗い部分がある場合に吸い込まれやすい性状である硬化剤部を先に塗布し、後述する展延手段20により確実に被着面1a全体に展延するように構成している。もちろん主剤部を先に塗布するように構成してもよく、この場合には、展延手段20による被着面1a全体への展延ののちに、該主剤部と組み合わされる硬化剤部が、展延された主剤部の塗面上にビード状に塗布されることになる。
11は硬化剤部Bを貯留する硬化剤タンクであり、硬化剤タンク11の下部には、硬化剤タンク11内の硬化剤部Bを送り出すギヤードポンプ12が連接され、ギヤードポンプ12には硬化剤供給パイプ13が配設されている。硬化剤供給パイプ13は分岐コネクター14において硬化剤供給チューブ15と接続され、硬化剤供給チューブ15は、最終的に4つに分岐されて、硬化剤供給筒16の上面部に連接されている。硬化剤供給筒16は水平状態に保持され、その下面部には硬化剤ノズル17が多数並設され、ギヤードポンプ12により送り出された硬化剤部Bは硬化剤供給パイプ13、分岐コネクター14、硬化剤供給チューブ15、硬化剤供給筒16を流下して、硬化剤ノズル17より連続的に吐出され、その下部を走行する木質材1の被着面1aにビード状に塗布されるように成っている。
硬化剤ノズル17より吐出され、木質材1の被着面1aに塗布されなかった硬化剤部Baは硬化剤回収ホッパー18内に流下し、該硬化剤回収ホッパー18に連接された硬化剤回収パイプ19を流下して硬化剤タンク11内に戻され、再度ギヤードポンプ12により硬化剤供給パイプ13へと送り出されるように成っている。
硬化剤塗布手段10の下流には展延手段20が配設されている。展延手段20は、主として硬化剤塗布手段10によってビード状に塗布された硬化剤部Bbに、円周面が回転自在に当接する展延ローラー21と、該展延ローラー21を木質材1の被着面1aに一定の力で当接させる圧縮コイルバネ22とから成り、展延ローラー21は、ローラー軸23に回転自在に保持され、ローラー軸23はアーム24の端部に固着され、アーム24の他端は軸24aによって回動自在にチャネル鋼25に固着されている。チャンネル鋼25の上部には圧縮コイルバネ保持部材26が固着され、圧縮コイルバネ保持部材26の端部には圧縮コイルバネ22が固着されている。
圧縮コイルバネ22の摺動端部22aはアーム24の上部側面24bに当接し、圧縮コイルバネ22が圧縮されるときの付勢力によってアーム24を下部に付勢し、さらにアーム24の端部に固着している展延ローラー21を木質材1の被着面1aに圧接する如く形成されている。
展延ローラー21は円周面が木質材1の被着面1aに回転自在に当接し、木質材1の走行移動により回転するように成している。展延ローラー21は、ビード状に塗布された硬化剤部Bbを被着面1aに均一に展延することができるものであれば、ゴム状のものや、スポンジ状のものであっても良い。硬質ゴム状である場合は、円周に回転方向に並行に複数の溝が形成されているものが、一定量を被着面1aに塗布する上で好ましい。また被着面1aが木質材1の反りにより、湾曲していたり、凹凸がある場合は、柔軟性のあるゴムローラーを使用したり、塗装に使用されるローラー刷毛を使用することが出来る。
木質材1の走行移動によって、展延ローラー21が回転し、被着面1aのビード状に塗布された硬化剤部Bbは、被着面1aに均一に展延され硬化剤部Bcと成る。
展延手段20の下流側には主剤部Aをビード状に塗布する主剤塗布手段30が配設されている。31は主剤部Aを貯留する主剤タンクであり、主剤タンク31の下部には、主剤タンク31内の主剤部Aを送り出すギヤードポンプ32が連接され、ギヤードポンプ32には主剤供給パイプ33が配設されている。硬化剤供給パイプ33は分岐コネクター34において主剤供給チューブ35と接続され、主剤供給チューブ35は、最終的に4つに分岐されて、主剤供給筒36の上面部に連接されている。主剤供給筒36は水平状態に保持され、その下面部には主剤ノズル37が多数並設され、ギヤードポンプ32により送り出された主剤部Aは主剤供給パイプ33、分岐コネクター34、主剤供給チューブ35、主剤供給筒36を流下して、主剤ノズル37より連続的に吐出され、その下部を走行する木質材1の被着面1a上に展延された硬化剤部Bcの塗面上にビード状に塗布されるように成っている。
主剤ノズル37より吐出され、硬化剤部Bcの塗面上に塗布されなかった主剤部Aaは主剤回収ホッパー38内に流下し、該主剤回収ホッパー38に連接された主剤回収パイプ39を流下して硬化剤タンク31内に戻され、再度ギヤードポンプ32により主剤供給パイプ33へと送り出されるように成っている。
次に図2に示した請求項3に係る本発明の接着剤分別塗布装置の一実施例について説明する。硬化剤塗布手段10、主剤塗布手段30は上記実施例1の図1に係る接着剤分別塗布装置と同一であるため説明を省略する。図2において40は展延手段であり、該展延手段40は、図1における展延ローラー21を2本並設したもので、それぞれ展延ローラー41、51と成している。また、圧縮コイルバネ22は、圧縮コイルバネ42、52と成し、摺動端部22aは摺動端部42a、52aと、ローラー軸23は、ローラー軸43、53と、アーム24は、アーム44、45と、軸24aは軸44a、54aと、上部側面24bは上部側面44b、54bと、チャネル鋼25は、チャネル鋼45、55と、圧縮コイルバネ保持部材26は、圧縮コイルバネ保持部材46、56と、それぞれ成している。
展延ローラー41、51と圧縮コイルバネ42、52、摺動端部42a、52a、ローラー軸43、53、アーム44、54、軸44a、54a、上部側面44b、54b、チャネル鋼44、55と圧縮コイルバネ保持部材46、56の相互の関連は、上記実施例1における展延ローラー21、圧縮コイルバネ22、摺動端部22a、ローラー軸23、アーム24、軸24a、上部側面24b、チャネル鋼25、圧縮コイルバネ保持部材26の相互の関連と同一である。
展延ローラー51は、展延ローラー41の下流側に配設され、展延ローラー41が木質材1の走行に伴う振動により上下に暴れた際に被着面1aより跳ね、その結果ビード状の硬化剤部Bbが被着面1aに展延されない部分が生じても、その下流側にある展延ローラー51が被着面1aに当接し、硬化剤部Bbを被着面1aに展延する如く形成されている。
接着性評価結果
次に、請求項1乃至請求項2に係る本発明の接着剤分別塗布装置により主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで接着層を形成して製造された木質材積層体の接着性評価結果について説明する。
試験体作成方法
実施例
図1に示す接着剤分別塗布装置により、木質材2枚に硬化剤部及び主剤部を塗布し、最後に硬化剤部及び主剤部を塗布していない木質材1枚の計3枚を積層し高周波プレスにより圧締し試験体とした。
木質材は、厚さ27mm、巾110mm、長さ300mmの両面をプレナー仕上げされた矢高0.5mmのヒノキ材を使用し、硬化剤部としてフェノールホルムアルデヒド重縮合物を35〜45%及びホルムアルデヒドを12%を主成分とするPR−3B(商品名、アイカ工業株式会社製)を使用し、主剤部としてレゾルシノール樹脂を主成分とするPRX−265AWH(商品名、アイカ工業株式会社製)を使用し、硬化剤部の塗布量は105g/m、主剤部の塗布量は175g/mとした。木質材の温度は25℃であり、出力2.5kWの高周波プレスにて、1MPa、2分50秒間、圧締及び印加し、更に3日間養生することにより試験体を作成した。
比較例
上記実施例と同じ木質材、硬化剤部、主剤部を使用したが、図1において展延手段である展延ローラーを省いて、硬化剤部と主剤部を共にビード状に塗布した2枚の木質材を作成し、硬化剤部及び主剤部を塗布していない木質材1枚の計3枚を積層し高周波プレスにより圧締し試験体とした。高周波プレス及びその他の条件は上記実施例と同様とした。
試験方法
浸漬はく離試験、煮沸はく離試験、減圧加圧はく離試験
構造用集成材のJAS規格に基づき、使用環境Aの条件で、浸せきはく離試験、煮沸はく離試験、減圧加圧はく離試験をおこなった。判定ははく離率5%以下を合格とした。
ブロックせん断試験
構造用集成材のJAS規格に基づき、上記試験体の積層方向の接着層について、1層目及び2層目それぞれについてブロックせん断試験を行い、せん断強度(N/mm)と木部破断率(%)を測定した。試験回数は3とし、それぞれの平均値を求めた。
試験結果
表1に試験結果を示す。
Figure 0005534841
評価結果のまとめ
比較例は浸漬はく離試験、煮沸はく離試験、減圧加圧はく離試験共にはく離率が5%超となったが、実施例はすべて0%であった。またブロックせん断試験においては、比較例が1層目及び2層目共に8N/mm以下のせん断強度であって、木部破断率が90%以下であるのに対して、本願発明の実施例では、1層目及び2層目共に10N/mm以上のせん断強度を示し、木部破断率は100%であり、本発明に係る接着剤分別塗布装置及びこれを使用した木質材積層体の製造方法によれば、木質材積層体の接着層に硬化不良がなく、本発明が従来技術と比較して極めて優れていて、顕著な効果を有することが確認された。
1 木質材
1a 被着面
10 硬化剤塗布手段
11 硬化剤タンク
12 ギヤードポンプ
13 硬化剤供給パイプ
14 分岐コネクター
15 硬化剤供給チューブ
16 硬化剤供給筒
17 硬化剤ノズル
18 硬化剤回収ホッパー
19 硬化剤回収パイプ
20、40 展延手段
21、41、51 展延ローラー
22、42、52 圧縮コイルバネ
22a、42a、52a 摺動端部
23、43、53 ローラー軸
24、44、54 アーム
24a、44a、54a 軸
24b、44b、54b 上部側面
25、45、55 チャネル鋼
26、46、56 圧縮コイルバネ保持部材
30 主剤塗布手段
31 主剤タンク
32 ギヤードポンプ
33 主剤供給パイプ
34 分岐コネクター
35 主剤供給チューブ
36 主剤供給筒
37 主剤ノズル
38 主剤回収ホッパー
39 主剤回収パイプ
40 展延手段
A、Aa 主剤部
B、Ba、Bb、Bc 硬化剤部

Claims (5)


  1. 主剤部と硬化剤部とから成る木材用2成分型接着剤の主剤部を木質材の被着面にビード状に塗布する主剤塗布手段と、硬化剤部を該被着面にビード状に塗布する硬化剤塗布手段と、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部を被着面に展延させる展延手段を備え、主剤部又は硬化剤部を主剤塗布手段又は硬化剤塗布手段にて被着面にビード状に塗布した後、展延手段により被着面全体に展延し、展延された主剤部又は硬化剤部の塗面上に、これと組み合わされる硬化剤部又は主剤部を硬化剤塗布手段又は主剤塗布手段によりビード状に塗布し、均一に塗布した際の主剤部と硬化剤部の合計の塗布厚みが木質材に許されている厚みムラによって生じる隙間より大きくなるように塗布することを特徴とする接着剤分別塗布装置。
  2. 展延手段は、ビード状に塗布された主剤部又は硬化剤部に展延ローラーの円周面が付勢手段により回転自在に当接され、木質材の一方向への走行移動により該展延ローラーが回転して、該主剤部又は硬化剤部が被着面全体に展延する如く形成されることを特徴とする請求項1記載の接着剤分別塗布装置。
  3. 展延ローラーを複数本並設したことを特徴とする請求項2記載の接着剤分別塗布装置。
  4. 展延ローラーがローラー刷毛であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の接着剤分別塗布装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の接着剤分別塗布装置により主剤部と硬化剤部が塗布された木質材を複数枚積層して圧締することで接着層が形成された木質材積層体を製造することを特徴とする木質材積層体製造方法。
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