JP5580153B2 - 金属微粒子分散液、金属微粒子、金属微粒子分散液の製造法等 - Google Patents
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Description
前記金属微粒子は、Ag、Pd、Cu、Ru、Rh、PtおよびAuからなる金属群より選ばれる少なくとも1種以上の金属を含み、その一次粒子径が1〜30nmの範囲であり、二次粒子径が5〜100nmの範囲であり、当該金属微粒子の0.1〜30重量%が酸化されていることと、
金属微粒子濃度が0.5重量%のときの表面電荷量が0.5〜45μeq/gの範囲であり、電気伝導度が1〜15μS/cmの範囲であることと、を備えたことを特徴としている。
前記金属微粒子が、前記金属群に含まれる単独の金属、またはPd−Ag、Pd−Pt、Pd−Cu、Ag−Cu、Pd−Au、Pt−Rh、Pd−Pt−Rh、Pd−Rhであることが好ましい。
金属微粒子
まず、本発明の金属微粒子分散液に含まれる金属微粒子について説明する。本発明に係る金属微粒子は、Ag、Pd、Cu、Ru、Rh、白金および金からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む(複合)金属微粒子からなっている。
(B)前記金属微粒子を分散媒中に分散させてなる金属微粒子分散液に含まれる不純物を低減する工程と、
(C)前記金属微粒子を酸と接触させる工程と、
(D)前記金属微粒子をアルカリと接触させる工程と、を実行することにより製造することができる。
前記(C)の工程にて使用する酸が、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸、蟻酸より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする。さらに上記(D)の工程にて使用するアルカリが、アンモニア、三級アミン、四級アミンより選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする。
金属微粒子の製造方法
(A)1種以上の金属の塩を還元する工程
まず、1種以上の金属の塩を還元する工程に関して説明する。
水および/または有機溶媒からなる溶媒中、還元剤の存在下で、1種以上の金属の塩を還元する。具体的には、下記の方法が挙げられる。水および/または有機溶媒からなる溶媒中で、1種類、または複数種類の金属の塩を同時に、還元剤の存在下で還元する方法。還元剤は従来公知還元剤を使用してよい。溶媒の具体例としては、水、クエン酸水溶液、モノエチレングリコールなどを挙げることができる。生成した金属粒子をこの溶媒から分離せずに金属微粒子分散液を調製するときには、この溶媒が金属微粒子分散液の分散媒となる。また生成した金属粒子を溶媒から一旦分離して、再度液体に分散させる場合には、後者の液体が分散媒となる。
本発明では、溶媒は単独溶媒であってもよいし、2種以上の混合溶媒であってもよく、さらには有機溶媒と水との混合溶媒であってもよい。
還元剤として水素化ホウ素ナトリウムや次亜リン酸ナトリウムを使用すると、金属微粒子中にB、Pが含まれてしまうが、硫酸第1鉄、硫酸アンモニウム第1鉄のような鉄塩を還元剤として用いると、B、Pを含まない導電性の高い金属微粒子を得ることができる。
また、本発明の方法では、上記還元して得られた金属微粒子の分散液を必要に応じて圧力容器中、約100℃以上の温度で加熱処理してもよい。
次に(A)で得られた金属微粒子を含む分散液から不純分を低減する工程に関して説明する。この工程は従来公知の方法を用いることができる。例えば、水やアルコールを用いてフィルターで濾過してイオン成分を低減する方法。限外膜を用いて低減する方法、デカンテーションで不純分を低減する方法、イオン交換膜やイオン交換樹脂でイオンを低減する方法、活性炭などで有機物を低減する方法などが挙げられる。低減する不純物としては、既述の二次粒子の粒径範囲よりも大きな粗大粒子や溶媒に含まれる高分子成分、イオンなどが挙げられる。これらの不純物は金属粒子分散液の表面電荷量や電気伝導度を上昇させる要因となり、分散液に含まれるイオンをイオン交換樹脂などで取り除く場合は勿論、限外濾過膜で帯電性の粗大粒子や高分子成分を取り除くことによっても金属粒子分散液の表面電荷量や電気伝導度を調整することができる。
次に(B)で得られた金属微粒子を酸で処理する工程に関して説明する。この工程は、金属微粒子を酸で処理することで、不純分の低減や酸化状態の調整を行う。使用する酸は、従来公知の酸を使用することが可能である。具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸、蟻酸より選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。使用する酸は1種でもよく、2種類以上でもよく、不純物の低減や酸化状態の調整に好適な酸を金属微粒子によって適宜選択することができる。
次に(B)で得られた金属微粒子をアルカリで処理する工程に関して説明する。この工程は、金属微粒子をアルカリで処理することで、不純分の低減や酸化状態の調整を行う。使用するアルカリは、従来公知のアルカリを使用することが可能である。具体的には、アンモニア、三級アミン、四級アミンより選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。使用する酸は1種でもよく、2種類以上でもよく、不純物の低減や酸化状態の調整に好適なアルカリを金属微粒子によって適宜選択することができる。
つぎに、本発明の透明導電性被膜形成用塗布液について説明する。本発明の透明導電性被膜形成用塗布液は、前記した金属微粒子分散液と極性溶媒とを含んでいる。本発明で用いられる極性溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチル
エステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。ここで極性溶媒は基材へ透明導電性微粒子層を形成するときの造膜性を向上させる役割を果たしている。
次に、本発明に係る透明導電性被膜付基材について説明する。本発明に係る透明導電性被膜付基材では、前記した透明導電性被膜形成用塗布液から形成した透明導電性微粒子層が、ガラス、プラスチック、セラミックなどからなるフィルム、シートあるいはその他の成形体などの基材上に形成されている。
透明導電性微粒子層の膜厚は、約5〜200nm、さらには10〜150nmの範囲にあることがより好ましく、この範囲の膜厚であれば電磁遮蔽効果に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。このような透明導電性微粒子層には、必要に応じて、上記金属微粒子以外の導電性微粒子、マトリックス成分、有機系安定化剤を含んでいてもよく、具体的には、透明導電性被膜形成用塗布液の説明にて列記したものと同様の有機系安定化剤が挙げられる。
本発明に係る透明導電性被膜付基材では、前記透明導電性微粒子層の上に、前記透明導電性微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜が形成されている。透明被膜の膜厚は、50〜300nm、好ましくは80〜200nmの範囲にあることが好ましい。このような透明被膜は、たとえば、シリカ、チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物、およびこれらの複合酸化物などから形成される。本発明では、透明被膜として、特に加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物、またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして得られるケイ酸重縮合物からなるシリカ系被膜が好ましい。このような透明被膜が形成された透明導電性被膜付基材は、反射防止性能に優れている。
本発明に係る透明導電性被膜付基材は以下のようにして
製造することができる。
[透明導電性微粒子層の形成]
まず、前述の金属微粒子分散液と極性溶媒とを含む透明導電性被膜形成用塗布液を基材上に塗布・乾燥して透明導電性微粒子層を形成する。透明導電性被膜形成用塗布液中の金属微粒子は、0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%の量で含まれていることが望ましい。また、このような透明導電性被膜形成用塗布液には、金属微粒子以外の導電性微粒子が添加されていてもよい。このような導電性微粒子としては透明導電性被膜形成用塗布液の説明にて列記したものと同様のものと同様の導電性微粒子が挙げられる。
ついで該微粒子層上に透明被膜形成用塗布液を塗布して前記透明導電性微粒子層上に該微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜を形成する。透明被膜の膜厚は、50〜300nm、好ましくは80〜200nmの範囲であることが好ましく、このような範囲の膜厚であると優れた反射防止性を発揮する。透明被膜の形成方法としては、特に制限はなく、この透明被膜の材質に応じて、真空蒸発法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの乾式薄膜形成方法、あるいは上述したようなディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷法、グラビア印刷などの湿式薄膜形成方法を採用することができる。
RaSi(OR')4−a…[1]
(式中、Rはビニル基、アリール基、アクリル基、炭素数1〜8のアルキル基、水素原子またはハロゲン原子であり、R'はビニル基、アリール基、アクリル基、炭系数1〜8のアルキル基、−C2H4OCnH2n+1(n=1〜4)または水素原子であり、aは0〜3の整数である。)このようなアルコキシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラオクチルシランメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
本発明に係る透明導電性被膜付基材は、所定の特性を備えた金属微粒子分散液に含まれる金属微粒子から透明導電性微粒子が形成されているので、電磁遮蔽に必要な102〜104Ω/□の範囲の表面抵抗を有し、かつ可視光領域および近赤外領域で充分な反射防止性能を有しており、このような透明導電性被膜付基材は、表示装置の前面板として好適に用いられる。
[測定方法]
本願で採用した測定方法について以下に記す。
[1]金属微粒子の一次粒子径の測定
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S−5500)により、試料(金属微粒子)を倍率30万倍で写真撮影して確認した。
[2]金属微粒子二次粒子径の測定
微粒子の分散液を0.5%に純水を用いて希釈し、マイクロトラックUPA型(日機装(株)性)を用いて測定した。
[3]金属微粒子のpH・電気伝導度の測定
微粒子の分散液を0.5%に純水を用いて希釈し、pHメーター及び電気伝導度計を用いて25℃の条件で測定した。
試料(金属微粒子分散液・金属微粒子担持触媒)を600℃にて焼成し、残渣をアルカリ溶融剤にて溶融した後、28質量%塩酸若しくは硝酸水溶液にて溶解し、溶解液を純水で希釈した後、ICP誘導結合プラズマ発光分光分析装置SPS1200A(セイコー電子株式会社製)にて測定した。また、陰イオン成分(Cl成分を含む)に関しては液体クロマトグラフィーを用いて測定した。この測定法で測定したハロゲン(Cl成分)以外の陰イオン及び金属微粒子以外の陽イオン成分を不純物量と定義し算出した。
表面電位滴定装置(Mutek(株)pcd−03)を用いて、微粒子の分散液を0.5%に希釈し、0.001Nのpoly−ジフェニルアンモニウムクロライドで滴定し表面電荷量(μeq/g)を求めた。
[6]金属微粒子の酸化状態の測定
微粒子分散液を105℃の条件で真空乾燥を行い得られた固形物、及び大気中で200℃で乾燥させて得られた固形物をX線光電子分光分析装置を用いて測定し、酸化物量を算出するとともに、大気中200℃乾燥と105℃真空乾燥の酸化物量の差を比較することによって酸化のされ易さを測定した。
[7]透明導電性被膜付基材膜特性の測定
表面抵抗、ヘーズ、ボトム反射率、視感反射率等の測定は、下記に記載した方法で製膜した、透明導電性被膜付基材を用い、表面抵抗を表面抵抗計(三菱油化(株)製:LORESTA)で測定し、ヘーズをヘーズコンピューター(日本電色(株)製:3000A)で測定した。反射率は反射率計(大塚電子(株)製:MCPD−3000)を用いて測定し、波長400〜700nmの範囲で反射率が最も低い反射率としこれをボトム反射率とした。
(i)耐過酸化水素性
透明導電性被膜付基材を10%の過酸化水素に72時間浸漬させ、浸漬前後の抵抗値の変化率を算出し下記の序列で判定した。
○:抵抗変化率1.2倍未満
△:抵抗変化率1.2倍以上〜1.5倍未満
×:抵抗変化率1.5倍以上
(ii)耐塩酸性
透明導電性被膜付基材を10%の塩酸に72時間浸漬させ、浸漬前後の抵抗値の変化率を算出し下記の序列で判定した。
○:抵抗変化率1.2倍未満
△:抵抗変化率1.2倍以上〜1.5倍未満
×:抵抗変化率1.5倍以上
Pd微粒子分散液(Pdコロイド溶液)の合成
クエン酸水溶液(濃度30質量%)219gに還元剤として硫酸第一鉄122gを溶解させた溶液を調製した。そして、この溶液341gを、硝酸パラジウム水溶液(濃度20質量%)39gに室温で添加し、充分に混合することによりPd粒子の分散液を調製した。限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮しPd換算濃度2.5%のPdコロイド溶液(1)を得た。得られたPdコロイド溶液の粒子径は、走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S−5500)で測定したところ平均粒子径は2nmであった。
Pd−Pt微粒子分散液(Pd−Ptコロイド溶液)の合成
硝酸パラジウム(II)水和物22.5g(パラジウム金属換算で9g)と塩化白金酸6水和物25g(白金金属換算で9g)を純水16,000gに溶解して得た金属塩水溶液に、錯化安定化剤として濃度5.0重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液1,660gと還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液140gとを加え、窒素雰囲気下、20℃で攪拌混合して、水に白金微粒子が分散してなる白金コロイド溶液を得た。ついで、白金コロイド溶液を限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮し、金属換算で濃度2.5重量%のPd−Ptコロイド溶液(2)とした。
Ru粒子分散液(Ruコロイド溶液)の合成
塩化ルテニウム(III)3水和物、23.3g(ルテニウム金属換算で9g)を純水16,000gに溶解して得た金属塩水溶液に、錯化安定化剤として濃度5.0重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液1,660gと還元剤として濃度0.1重量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液140gとを加え、窒素雰囲気下、20℃で攪拌混合して、水にルテニウム微粒子が分散してなるルテニウムコロイド溶液を得た。ついで、ルテニウムコロイド溶液を限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮し、ルテニウム金属換算で濃度2.5重量%のルテニウムコロイド溶液(3)とした。
Rh粒子分散液(Rhコロイド溶液)の合成
塩化ロジウム(III)3水和物、23.3g(ロジウム金属換算で9g)を純水100gに溶解して得た金属塩水溶液に、錯化安定化剤として濃度5.0重量%のポリビニルピロリドン(関東化学製 K−30 分子量40000)水溶液50gと溶剤としてモノエチレングリコール900gを加え、窒素雰囲気下、100℃で6時間攪拌混合して、ロジウム微粒子が分散してなるロジウムコロイド溶液を得た。次いでロジウムコロイド溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、その後陰イオン交換樹脂(三菱化学SANUPC)10g入れ脱塩を行った。ロジウム金属換算で濃度2.5重量%のロジウムコロイド溶液(4)を得た。
Ag−Pd粒子分散液(Ag−Pdコロイド溶液)の合成
クエン酸水溶液(濃度30質量%)219gに還元剤として硫酸第一鉄122gを溶解させた溶液を調製した。そして、この溶液341gを、硝酸銀水溶液(濃度10質量%)80gに室温で添加し、ついで硝酸パラジウム水溶液(濃度20質量%)39gに室温で添加し、充分に混合することによりAg−Pd粒子の分散液を調製した。限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮しAg換算濃度2.5%のAg−Pdコロイド溶液(5)を得た。
Pt−Rh粒子分散液(Pt−Rhコロイド溶液)の合成
塩化ロジウム(III)3水和物、23.3g(ロジウム金属換算で9g)と塩化白金酸6水和物25g(白金金属換算で9g)を純水100gに溶解して得た金属塩水溶液に、錯化安定化剤として濃度5.0重量%のポリビニルピロリドン(関東化学製 K−30 分子量40000)水溶液100gと溶剤としてモノエチレングリコール1800gを加え、窒素雰囲気下、100℃で6時間攪拌混合して、白金−ロジウム複合微粒子が分散してなる白金−ロジウムコロイド溶液を得た。次いで白金−ロジウムコロイド溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、その後陰イオン交換樹脂(三菱化学SANUPC)を10g入れて脱塩を行った。金属換算で濃度2.5重量%のPt−Rhコロイド溶液(6)を得た。
Pd−Au粒子分散液(Pd−Auコロイド溶液)の合成
硝酸パラジウム(II)水和物22.5g(パラジウム金属換算で9g)と塩化金(III)酸4水和物18.8g(金金属換算で9g)をそれぞれ純水100gに溶解して得た金属塩水溶液に、錯化安定化剤として濃度5.0重量%のポリビニルピロリドン(関東化学製 K−30 分子量40000)水溶液をそれぞれ50gずつ混合した。溶剤としてモノエチレングリコール1800g中に加え、窒素雰囲気下、100℃で6時間攪拌混合して、パラジウム−金複合微粒子が分散してなるパラジウム−金コロイド溶液を得た。次いでパラジウム−金コロイド溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、その後陰イオン交換樹脂(三菱化学SANUPC)を10g入れて脱塩を行った。パラジウム−金金属換算で濃度3.0重量%のパラジウム−金コロイド溶液(7)を得た。
Pd−Cu粒子分散液(Pd−Cuコロイド溶液)の合成
クエン酸水溶液(濃度30質量%)219gに還元剤として硫酸第一鉄122gを溶解させた溶液を調製した。そして、この溶液341gを、硝酸パラジウム水溶液(濃度20質量%)39gに室温で添加し、次いで硝酸銅水溶液(濃度20%)を10g充分に混合することによりPd粒子の分散液を調製した。限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮しPd−Cu換算濃度3%のPd−Cuコロイド溶液(8)を得た。
Ag粒子分散液(Agコロイド溶液)の合成
クエン酸水溶液(濃度30質量%)219gに還元剤として硫酸第一鉄122gを溶解させた溶液を調製した。そして、この溶液341gを、硝酸銀水溶液(濃度10質量%)160gに室温で添加し、充分に混合することによりAg粒子の分散液を調製した。限外濾過器(ADVANTEC社製、ウルトラフィルターQ0500)を用いて粗大不純物を除去し、濃縮しAg換算濃度3%のAgコロイド溶液(9)を得た。
Ag−Pd粒子分散液(Ag−Pdコロイド溶液)の合成
純水100gに、硝酸銀水溶液6.12gおよびクエン酸鉄水溶液0.1gを添加して混合金属塩水溶液を調製した。ついで、この混合金属塩水溶液に安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム200gを加え、ついで還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液76.5gを加え、窒素雰囲気下で20時間撹拌して、金属微粒子の分散液を調製した。得られた分散液から金属微粒子を遠心分離機により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後純水に分散させ、金属換算で濃度が2.5重量%の金属微粒子の水分散液を調製した。ついで、金属微粒子の水分散液をナノマイザーシステムで処理して金属微粒子の水単分散液を調製し、3.0重量%に調製してAgコロイド溶液(10)を得た。このAgコロイド溶液(10)を(比較例10)とし、その物性を(表1)に示す。
(実施例1〜9)、(比較例1〜10)に係る調製直後の金属微粒子分散液と、この金属微粒子分散液を70℃の保管条件にて30日間保管したものと、をエタノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジアセトンアルコール(5:4:1重量混合比)の混合溶媒とを混合して、各々の金属微粒子分散液から透明導電性被膜形成用塗布液を調製した。各例に係る透明導電性被膜形成用塗布液に含まれる金属微粒子の濃度を(表1)に示す。
正珪酸エチル(SiO2:28重量%)50g、エタノール194.6g、濃硝酸1.4gおよび純水34gの混合溶液を室温で5時間攪拌してSiO2濃度5重量%のマトリックス形成成分を含む液を調製した。これに、エタノール/ブタノール/ジアセトンアルコール/イソプロパノール(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加え、1.3重量%の透明被膜形成用塗布液を調製した。
100mm角ガラスの表面を40℃で保持しながら、スピナー法で150rpm、90秒の条件で透明導電性被膜形成用塗布液を塗布し乾燥した。次いで、このようにして形成された透明導電性被膜上に、同じように、スピナー法でボトム反射の波長が550nmになる条件の回転数100〜300rpm、90秒の条件で透明被膜形成用塗布液を塗布・乾燥し、160℃で30分間焼成して透明導電性被膜付基材を得た。そしてこれらの透明導電性被膜付基材の膜特性を確認した。その結果を(表2)に示す。
(表2)に示した(実施例-1〜9)に係る膜特性の評価結果によれば、製造直後の金属微粒子分散液を使用したもの(製造直後品)と、70℃の温度条件下で30日保管した後の金属微粒子分散液を使用したもの(30日保管品)との間で表面抵抗値、透過率、ヘーズ、反射率、ボトム波長の各特性について、各特性値が2倍を超えて変化するといった大きな特性の変化は見られなかった。また、耐過酸化水素性、耐塩酸性についても(実施例-1〜8)の評価結果が「○」で、(実施例9)のみが「△」であった。
Claims (9)
- 金属微粒子と、分散媒とを含む金属微粒子分散液において、
前記金属微粒子は、Ag、Pd、Cu、Ru、Rh、PtおよびAuからなる金属群より選ばれる少なくとも1種以上の金属を含み、その一次粒子径が1〜30nmの範囲であり、二次粒子径が5〜100nmの範囲であり、当該金属微粒子の0.1〜30重量%が酸化されていることと、
金属微粒子濃度が0.5重量%のときの表面電荷量が0.5〜45μeq/gの範囲であり、電気伝導度が1〜15μS/cmの範囲であることと、を備えたことを特徴とする金属微粒子分散液。 - 前記金属微粒子が、前記金属群に含まれる単独の金属、またはPd−Ag、Pd−Pt、Pd−Cu、Ag−Cu、Pd−Au、Pt−Rh、Pd−Pt−Rh、Pd−Rhであることを特徴とする請求項1に記載の金属微粒子分散液。
- 70℃の保管条件下で、前記金属微粒子分散液を調製してから30日間経過するまでの二次粒子径の変化率が1.5倍以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属微粒子分散液。
- 前記金属微粒子濃度が0.5重量%のときのpHが2〜11の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の金属微粒子分散液。
- Cl成分の含有量が金属微粒子に対して0.5〜3重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の金属微粒子分散液。
- 前記分散媒は、水、クエン酸水溶液、モノエチレングリコールからなる分散媒群から選ばれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の金属微粒子分散液。
- 請求項1ないし6のいずれか一つに記載の金属微粒子分散液と極性溶媒とを含むことを特徴とする透明導電性被膜形成用塗布液。
- さらにバインダー成分を含むことを特徴とする請求項7に記載の透明導電性被膜形成用塗布液。
- 基材と、基材上の透明導電性微粒子層のみ若しくは、該透明導電性微粒子層上に設けられ、該透明導電性微粒子層よりも屈折率が低い透明被膜とからなる透明導電性被膜付基材において、前記透明導電性微粒子層が請求項7または8に記載の透明導電性被膜形成用塗布液から形成されたものであることを特徴とする透明導電性被膜付基材。
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