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JP6151587B2 - シュリンクラベル - Google Patents
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Description

本発明は、シュリンクラベルに関する。より詳しくは、例えば、飲料、食品、トイレタリー、医薬品等の容器に装着される用途に適したシュリンクラベルに関する。
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製ボトルや、ボトル缶等の金属製ボトル等が広く用いられている。これらの容器には、表示や装飾性、機能性の付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、例えば、装飾性、加工性(容器への追従性)、広い表示面積等のメリットから、シュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)に印刷層が設けられたシュリンクラベル等が広く使用されている。
上記シュリンクフィルムとしては、フィルムに様々な機能を付与する目的で、異なる樹脂素材を積層した積層フィルムが知られている。例えば、剛性、耐破断性、コスト性に優れ、自然収縮率が低い熱収縮性フィルムとして、スチレン系共重合体の連続層に分散粒子としてゴム状弾性体を含有した樹脂を主成分とする樹脂を中間層とし、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とからなるブロック共重合体、またはこのブロック共重合体にスチレン系重合体を配合してなる混合重合体、あるいは異なった種類のブロック共重合体を2種類以上配合してなる混合重合体樹脂からなる樹脂を表裏層としてなる熱収縮性ポリスチレン系積層フィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、低温領域で適正な収縮特性を有する熱収縮性フィルムとして、ポリスチレン樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、及びグラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む中間層と、その両面に、スチレン−ブタジエンブロックコポリマーを主成分とする樹脂系からなる内外層を積層したラベル用低温熱収縮性フィルムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3172137号公報 特許第3138754号公報
近年、低コスト化、省資源化の観点から、シュリンクラベルは薄肉化(薄膜化)が要求されている。しかしながら、シュリンクラベルは薄肉化に伴い、剛性や腰(ラベル硬さ)が低下するため、ラベラーを用いてラベルをボトルに装着する際に装着不良を起こす不具合を発生しやすかった。このため、薄肉化しても、剛性に優れるシュリンクラベルが求められているのが現状である。
即ち、本発明の目的は、薄肉であっても、シュリンク性能を有しながら、剛性に優れるシュリンクラベルを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、シュリンクフィルムを有するシュリンクラベルであって、上記シュリンクフィルムが、樹脂層(A)及び樹脂層(B)を、交互に、合計して5〜65層含み、基層部の両面側に、スチレン−ブタジエン共重合体を特定量以上含有する表面層を有し、上記樹脂層(A)が、スチレン−ブタジエン共重合体を特定の範囲で含有する樹脂層とすることにより、薄肉化しても、シュリンク性能を有しながら、剛性に優れるシュリンクラベルを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、シュリンクフィルムを有するシュリンクラベルであって、前記シュリンクフィルムが、基層部の両面側に積層された表面層を有し、前記表面層中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量が80重量%以上であり、前記基層部が、樹脂層(A)及び樹脂層(B)を、交互に、合計して5〜65層含み、前記樹脂層(A)が、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含有する樹脂層であることを特徴とするシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記樹脂層(A)が、さらに汎用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、及び、グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン(グラフトTIPS)からなる群より選ばれたポリスチレン系樹脂を30〜60重量%含有する樹脂層である前記のシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記樹脂層(B)が、スチレン−ブタジエン共重合体を80重量%以上含有する樹脂層である前記のシュリンクラベルを提供する。
さらに、本発明は、前記樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量は、表面層に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量よりも多い前記のシュリンクラベル。
本発明のシュリンクラベルは、樹脂層(A)と樹脂層(B)とを交互に合計して5〜65層含む基層部と、基層部の両面側に直接積層された、スチレン−ブタジエン共重合体を80重量%以上含有する表面層を1層ずつ有するシュリンクフィルムをラベル基材としている。なお、樹脂層(A)は、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含有する樹脂層である。これにより、本発明のシュリンクラベルは、薄肉化しても、シュリンク性能を有しながら、剛性に優れる。
本発明のシュリンクラベルの一例を示す概略図(部分断面図)である。 本発明のシュリンクラベルの他の一例を示す概略図(部分断面図)である。 本発明のシュリンクラベルの他の一例を示す概略図(部分断面図)である。 本発明のシュリンクラベルの他の一例を示す概略図(部分断面図)である。 本発明のシュリンクラベルの一実施形態である筒状シュリンクラベルの一例を示す概略図である。 本発明のシュリンクラベルの一実施形態である筒状シュリンクラベルの一例を示す概略図(図5のA−A’断面の要部拡大図)である。
本発明のシュリンクラベルは、シュリンクフィルムを有するシュリンクラベルである。なお、本明細書では、上記シュリンクフィルム(即ち、本発明のシュリンクラベルに含まれるシュリンクフィルム)を「本発明のシュリンクフィルム」と称する場合がある。本発明のシュリンクラベルは、本発明の効果を損なわない範囲内で、本発明のシュリンクフィルム以外の層を含んでいてもよい。
[シュリンクフィルム]
本発明のシュリンクフィルムは、基層部の両面側に積層された、表面層を有する。即ち、本発明のシュリンクフィルムは、基層部と、上記基層部の両面側にそれぞれ設けられた表面層とを含む。具体的には、本発明のシュリンクフィルムは、表面層/基層部/表面層の層構成を有し、好ましくは基層部と表面層とが直接積層されている。なお、本発明のシュリンクフィルム中の、基層部の両面側にある表面層はそれぞれ、同一の層であってもよいし、本願で規定する表面層の範囲内で互いに異なる層(層を構成する樹脂組成や層厚みが異なる層)であってもよい。本発明のシュリンクフィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、表面層の外面に帯電防止コート層やアンカーコート層が設けられていても良い。
<表面層>
本発明のシュリンクフィルムにおける表面層(即ち、基層部の両面側にそれぞれ設けられた表面層)は、層中にスチレン−ブタジエン共重合体を80重量%以上含む層である。
上記表面層は、スチレン−ブタジエン共重合体を必須成分として含む。上記スチレン−ブタジエン共重合体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。また、上記表面層は、上記スチレン−ブタジエン共重合体以外の樹脂を含んでもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体は、スチレン系単量体及びブタジエンを必須の単量体成分として構成される共重合体である。即ち、分子中(1分子中)に、スチレン系単量体に由来する構成単位、及びブタジエンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。
上記スチレン系単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレンなどが挙げられる。中でも、入手し易さ、材料価格などの観点から、スチレンが好ましい。なお、上記スチレン系単量体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体を構成する単量体成分は、さらに、上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分を含んでいてもよい。上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分としては、例えば、ブタジエン以外の他の共役ジエン、ビニル系モノマー、重合性不飽和カルボン酸エステル、重合性不飽和無水カルボン酸などが挙げられる。
上記スチレン−ブタジエン共重合体の共重合の形態は、特に限定されないが、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが挙げられる。中でも、ブロック共重合体(即ち、スチレン−ブタジエンブロック共重合体)が好ましい。
上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体としては、スチレン系単量体のみが重合したスチレンブロックとブタジエンのみが重合したブタジエンブロックを交互に有する共重合体であればよく、特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSBS)等のスチレンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(SBSB)等のスチレンブロック及びブタジエンブロックを末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体;ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(BSB)、ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(BSBSB)等のブタジエンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。中でも、スチレンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましく、より好ましくはSBSである。なお、これらのスチレン−ブタジエン共重合体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体には、水素添加されたスチレン−ブタジエン共重合体(水添スチレン−ブタジエン共重合体)が含まれる。上記水添スチレン−ブタジエン共重合体としては、特に限定されないが、例えば、上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体に水素添加した樹脂である水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。中でも、SBSに水素を添加した樹脂である水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が好ましい。なお、上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体には、上記水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体が含まれる。
上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体は、公知慣用のブロック共重合体の製造方法により製造することができる。上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の製造方法としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の分子量、分子量分布及び末端構造などを制御のしやすい、リビング重合(リビングラジカル重合、リビングアニオン重合、リビングカチオン重合など)が挙げられる。上記リビング重合は公知慣用の方法により実施可能である。
上記スチレン−ブタジエン共重合体は、特に限定されないが、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、60〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは70〜90重量%である。上記含有量が60重量%以上であると、シュリンクフィルムを適度に硬くし、シュリンクラベルの剛性を適度に高くし、良好な印刷適性が得られるため、好ましい。上記含有量が95重量%以下であると、適度な収縮応力とシュリンク性能を得ることができるため、好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体は、特に限定されないが、ブタジエンに由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、5〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30重量%であることがより好ましい。上記含有量が5重量%以上であると、延伸適性やシュリンク性能が向上するため、好ましい。上記含有量が40重量%以下であると、シュリンクラベルの剛性を適度に高くすることができるため、好ましい。
なお、表面層中に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体が2種以上のスチレン−ブタジエン共重合体を含む混合樹脂である場合、上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量、及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、それぞれ、混合樹脂中の含有量である。
上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、上記スチレン−ブタジエン共重合体の組成(各スチレン−ブタジエン共重合体中に含まれる各構成単位の含有量、及び表面層中に含まれる全てのスチレン−ブタジエン共重合体中の各スチレン−ブタジエン共重合体の含有量)により制御することができる。より具体的には、例えば、上記スチレン−ブタジエン共重合体が、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量がs1(重量%)及びブタジエンに由来する構成単位の含有量がd1(重量%)であるスチレン−ブタジエン共重合体(PS1)と、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量がs2(重量%)及びブタジエンに由来する構成単位の含有量がd2(重量%)であるスチレン−ブタジエン共重合体(PS2)のみから構成される混合樹脂であり、上記混合樹脂(PS1とPS2の混合樹脂)100重量%中のPS1の含有量がW1(重量%)、PS2の含有量がW2(重量%)である場合には、上記混合樹脂中のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、一般的に、以下のように制御できる。なお、樹脂層(A)、樹脂層(B)中のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量及びブタジエンに由来する構成単位の含有量についても同様である。
スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量(重量%)=(s1×W1+s2×W2)/100
ブタジエンに由来する構成単位の含有量(重量%)=(d1×W1+d2×W2)/100
上記構成単位(スチレン系単量体に由来する構成単位及びブタジエンに由来する構成単位)や上記構成単位の含有量の分析・測定は、特に限定されないが、例えば、核磁気共鳴(NMR)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)などにより行うことができる。なお、他の樹脂層(樹脂層(A)、樹脂層(B)など)や樹脂における構成単位や構成単位の含有量の分析・測定も同様にして行うことができる。
上記スチレン−ブタジエン共重合体は、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、電気化学工業(株)製「クリアレン 530L」、「クリアレン 730L」、旭化成(株)製「タフプレン 126S」、「アサプレン T411」、クレイトンポリマージャパン(株)製「クレイトン D1102A」、「クレイトン D1116A」、BASF社製「スタイロルクス S」、「スタイロルクス T」、旭化成ケミカルズ(株)製、「アサフレックス 840」(以上、SBS)、旭化成ケミカルズ(株)製「タフテックHシリーズ」、クレイトンポリマージャパン(株)製「クレイトンGシリーズ」(以上、SEBS)、JSR(株)製「ダイナロン」(水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体)などが挙げられる。
表面層中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、表面層の総重量(100重量%)に対して、下限は80重量%以上であり、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上であり、上限は100%でもよいが、98重量%以下が好ましく、97.5重量%以下がより好ましい。上記含有量が80重量%未満の場合には、良好な延伸適性とシュリンク性能が得られない場合がある。なお、表面層中に2種以上のスチレン−ブタジエン共重合体が含まれる場合には、上記「表面層中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量」は、表面層中に含まれる全てのスチレン−ブタジエン共重合体の含有量の合計量である。
上記表面層は、特に限定されないが、ポリスチレンと合成ゴム(例えば、ポリブタジエンやポリイソプレン等)の混合物、合成ゴムにスチレンをグラフト重合させたポリスチレンなどの耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、及び/又は、スチレンの単独重合体である汎用ポリスチレン(GPPS)を含むことが好ましい。表面層がGPPS及び/又はHIPSを含むと、シュリンクラベルの剛性が向上し、腰が強くなり、また、耐衝撃性が向上し、好ましい。
上記GPPSは、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、PSジャパン(株)製「679」、「HF77」、「SGP10」、DIC(株)製「ディックスチレン XC−515」、「ディックスチレン XC−535」などが挙げられる。
上記HIPSは、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、PSジャパン(株)製「475D」、「H0103」、「HT478」、DIC(株)製「ディックスチレン GH−8300−5」などが挙げられる。
表面層中のHIPS及びGPPSの含有量は、特に限定されないが、表面層の総重量(100重量%)に対して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは2〜8重量%、さらに好ましくは2.5〜5重量%である。上記含有量が1重量%以上であると、シュリンクラベルの剛性が向上し、腰が強くなり、また、耐衝撃性が向上し、好ましい。上記含有量が10重量%以下であると、透明性の悪化、柔軟性の低下、シュリンク性能の低下が起こらないため、好ましい。なお、上記「表面層中のHIPS及びGPPSの含有量」は、表面層中にHIPSとGPPSのうちいずれか一方のみ含む場合、HIPSのみ含む場合にはHIPSの含有量であり、GPPSのみ含む場合はGPPSの含有量である。
上記表面層は、本発明の効果を損なわない範囲内で、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)などの添加剤を含有してもよい。また、表面層は、フィルム製造時のフィルム片を再ペレット化してなる回収原料を含有していても良い。
<基層部>
本発明のシュリンクフィルムにおける基層部は、樹脂層(A)と樹脂層(B)とを、交互に、合計して5〜65層含む。また、上記樹脂層(A)は、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含有する。上記基層部を設けることにより、本発明のシュリンクラベルは、薄肉化しても、シュリンク性能を有しながら、剛性に優れるシュリンクラベルとすることができる。
上記基層部は、樹脂層(A)と樹脂層(B)とが、交互に、合計して5〜65層積層された多層積層構造を有している。本発明のシュリンクフィルム中の複数の樹脂層(A)のうちの、全ての層又は一部の層は、同一の層であってもよいし、本願で規定する層の範囲内で互いに異なる層(層を構成する樹脂組成や層厚みが異なる層)であってもよい。同様に、本発明のシュリンクフィルム中の複数の樹脂層(B)のうちの、全ての層又は一部の層は、同一の層であってもよいし、本願で規定する層の範囲内で互いに異なる層(層を構成する樹脂組成や層厚みが異なる層)であってもよい。なお、樹脂層(A)及び樹脂層(B)は異なる層である。また、上記基層部の最外層、即ち、表面層と積層される層は、特に限定されず、樹脂層(A)であってもよいし、樹脂層(B)であってもよい。
(樹脂層(A))
樹脂層(A)は、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含む樹脂層である。樹脂層(A)は上記構成を有し、基層部が樹脂層(A)を多層含むことにより、本発明のシュリンクフィルムは剛性に優れ、かつ、シュリンク性能に優れる。樹脂層(A)は、表面層より硬い層であることが好ましい。
樹脂層(A)は、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含有し、好ましくは40〜65重量%、より好ましくは40〜60重量%である。上記含有量が40重量%未満であると、延伸適性に劣り、シュリンク性能が低下する場合がある。上記含有量が70重量%を超えると、樹脂層(A)が柔らかくなりすぎ、剛性の向上の効果が小さくなる。なお、スチレン−ブタジエン共重合体の含有量(重量%)は、樹脂層(A)の総重量(100重量%)に対する含有量である。なお、樹脂層(A)中に2種以上のスチレン−ブタジエン共重合体が含まれる場合、スチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、樹脂層(A)中に含まれる全てのスチレン−ブタジエン共重合体の含有量の合計量である。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、スチレン系単量体及びブタジエンを必須の単量体成分として構成される共重合体である。即ち、分子中(1分子中)に、スチレン系単量体に由来する構成単位、及びブタジエンを少なくとも含む重合体である。
上記スチレン系単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレンなどが挙げられる。中でも、入手し易さ、材料価格などの観点から、スチレンが好ましい。なお、上記スチレン系単量体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)を構成する単量体成分は、さらに、上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分を含んでいてもよい。上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分としては、例えば、ブタジエン以外の他の共役ジエン、ビニル系モノマー、重合性不飽和カルボン酸エステル、重合性不飽和無水カルボン酸などが挙げられる。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)の共重合の形態は、特に限定されないが、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが挙げられる。中でも、ブロック共重合体(即ち、スチレン−ブタジエンブロック共重合体)が好ましい。
上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体としては、スチレン系単量体のみが重合したスチレンブロックとブタジエンのみが重合したブタジエンブロックを交互に有する共重合体であればよく、特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBSBS)等のスチレンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(SBSB)等のスチレンブロック及びブタジエンブロックを末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体;ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(BSB)、ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン共重合体(BSBSB)等のブタジエンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。中でも、スチレンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましく、より好ましくはSBSである。なお、これらのスチレン−ブタジエン共重合体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)には、水素添加されたスチレン−ブタジエン共重合体(水添スチレン−ブタジエン共重合体)が含まれる。上記水添スチレン−ブタジエン共重合体としては、特に限定されないが、例えば、上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体に水素添加した樹脂である水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。中でも、SBSに水素を添加した樹脂である水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が好ましい。なお、上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体には、上記水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体が含まれる。
上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、公知慣用のブロック共重合体の製造方法により製造することができる。上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の製造方法としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の分子量、分子量分布及び末端構造などを制御のしやすい、リビング重合(リビングラジカル重合、リビングアニオン重合、リビングカチオン重合など)が挙げられる。上記リビング重合は公知慣用の方法により実施可能である。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、特に限定されないが、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、10〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは60〜95重量%であり、特に好ましくは70〜90重量%である。上記含有量が10重量%以上であると、適度な剛性が得られるため、好ましい。上記含有量が95重量%以下であると、適度な収縮応力とシュリンク性能が得られるため、好ましい。特に、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、表面層に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量よりも多いと、樹脂層(A)が表面層よりも硬くなりやすいため好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、特に限定されないが、ブタジエンに由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、5〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%であり、特に好ましくは10〜30重量%である。上記含有量が5重量%以上であると、良好な延伸適性が得られるため、好ましい。上記含有量が90重量%以下であると、適度な剛性が得られるため、好ましい。
なお、樹脂層(A)中に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体が2種以上のスチレン−ブタジエン共重合体を含む混合樹脂である場合、上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量、及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、それぞれ、混合樹脂中の含有量である。
上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、上記スチレン−ブタジエン共重合体の組成(各スチレン−ブタジエン共重合体中に含まれる各構成単位の含有量、及び樹脂層(A)中に含まれる全てのスチレン−ブタジエン共重合体中の各スチレン−ブタジエン共重合体の含有量)により制御することができる。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、電気化学工業(株)製「クリアレン 530L」、「クリアレン 730L」、旭化成(株)製「タフプレン 126S」、「アサプレン T411」、クレイトンポリマージャパン(株)製「クレイトン D1102A」、「クレイトン D1116A」、BASF社製「スタイロルクス S」、「スタイロルクス T」、旭化成ケミカルズ(株)製、「アサフレックス 840」(以上、SBS)、旭化成ケミカルズ(株)製「タフテックHシリーズ」、クレイトンポリマージャパン(株)製「クレイトンGシリーズ」(以上、SEBS)、JSR(株)製「ダイナロン」(水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体)などが挙げられる。
樹脂層(A)は、上記スチレン−ブタジエン共重合体以外のポリスチレン系樹脂(他のポリスチレン系樹脂)を含んでいることが好ましい。上記他のポリスチレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、スチレンの単独重合体である汎用ポリスチレン(GPPS)、スチレン系単量体の単独又は共重合体;ポリスチレンと合成ゴム(例えば、ポリブタジエンやポリイソプレン等)の混合物、合成ゴムにスチレンをグラフト重合させた耐衝撃性ポリスチレン(HIPS);スチレン系単量体とイソプレン等の共役ジエンの共重合体(特に、ブロック共重合体)である、上記スチレン−ブタジエン共重合体以外のスチレン−共役ジエン共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体などの共重合体であるスチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させ、該ゴム状弾性体に前記共重合体をグラフト重合させたポリスチレン(グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン「グラフトTIPS」という)などが挙げられる。中でも、耐衝撃性、シュリンク性能、剛性の向上ができる観点から、GPPS、HIPS、グラフトTIPSが好ましい。
上記GPPS(即ち、樹脂層(A)に含まれてもよいGPPS)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、特に限定されないが、上述の表面層に含まれてもよいGPPSとして例示及び説明されたGPPSなどが挙げられる。
上記HIPS(即ち、樹脂層(A)に含まれてもよいHIPS)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、特に限定されないが、上述の表面層に含まれてもよいHIPSとして例示及び説明されたHIPSなどが挙げられる。
上記グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン(グラフトTIPS)とは、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させ、該ゴム状弾性体に前記共重合体をグラフト重合させた、透明・高衝撃性ポリスチレンをいい、特に限定されないが、例えば、ゴム状弾性体の存在下、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体とを共重合することによって得られる。
上記スチレン系単量体(即ち、上記グラフトTIPSの重合に用いられるスチレン系単量体)としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、核ハロゲン化スチレンなどが挙げられる。上記スチレン系単量体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルなどが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記グラフトTIPSにおける、上記スチレン系単量体と上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体の比[スチレン系単量体:(メタ)アクリル酸エステル系単量体](重量比)は、特に限定されないが、80〜99:1〜20が好ましく、より好ましくは90〜97:3〜10である。
上記ゴム状弾性体としては、特に限定されないが、例えば、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴムなどが挙げられる。上記ゴム状弾性体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記グラフトTIPSには、ゴム状弾性体にグラフトされた、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体(「グラフトされた共重合体」と称する場合がある)の他、ゴム状弾性体にグラフトされていない、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体も含まれる。上記グラフトTIPS中の上記グラフトされた共重合体の含有量は、特に限定されないが、上記グラフトTIPSの総重量(100重量%)に対して、10〜40重量%が好ましく、より好ましくは20〜35重量%である。なお、特に限定されないが、上記グラフトTIPSにおいて、上記グラフトされた共重合体が、上記グラフトTIPS中に島状に分散していることが好ましい。
上記グラフトTIPSのビカット軟化温度は、特に限定されないが、60〜80℃が好ましく、より好ましくは65〜75℃である。上記ビカット軟化温度は、例えば、JIS K 7206に準拠して測定することができる。
上記グラフトTIPSの重合方法は、特に限定されないが、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知慣用の重合方法を採用することができる。
上記グラフトTIPSの重合には、上記スチレン系単量体、上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体、上記ゴム状弾性体の他に、重合開始剤、連鎖移動剤、白色鉱油(流動パラフィンなど)、フェノール系やリン系の酸化防止剤、ステアリン酸、ステアリン酸塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の離型剤、エチレンビスステアリルアミド等の外部潤滑剤、各種顔料、紫外線吸収剤、難燃剤、シリコーンオイルなどの添加剤を使用してもよい。
樹脂層(A)中の他のポリスチレン系樹脂(特に、GPPS、HIPS、グラフトTIPS)の含有量は、特に限定されないが、樹脂層(A)の総重量(100重量%)に対して、30〜60重量%が好ましく、より好ましくは35〜60重量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。上記含有量が30重量%以上であると、樹脂層(A)を硬くすることができ、シュリンクラベルの剛性が向上し、好ましい。上記含有量が60重量%以下であると、透明性の悪化、柔軟性の低下、シュリンク性能の低下が起こらないため、好ましい。なお、樹脂層(A)中に2種以上の他のポリスチレン系樹脂が含まれる場合には、上記「樹脂層(A)中の他のポリスチレン系樹脂の含有量」は、樹脂層(A)中に含まれる全ての他のポリスチレン系樹脂の含有量の合計量である。
また、樹脂層(A)は、本発明の効果を損なわない範囲内で、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)などの添加剤を含有してもよい。また、樹脂層(A)は、フィルム製造時のフィルム片を再ペレット化してなる回収原料を含有していても良い。
(樹脂層(B))
樹脂層(B)は、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン共重合体を必須成分として含有する樹脂層であることが好ましい。なお、樹脂層(B)は、表面層と同一の樹脂組成物から形成される樹脂層であってもよいし、異なる樹脂組成物から形成される樹脂層であってもよい。樹脂層(B)は、樹脂層(A)よりも柔軟な層であることが好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、スチレン系単量体及びブタジエンを必須の単量体成分として構成される共重合体である。即ち、分子中(1分子中)に、スチレン系単量体に由来する構成単位、及びブタジエンに由来する構成単位を少なくとも含む重合体である。
上記スチレン系単量体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレンなどが挙げられる。中でも、入手し易さ、材料価格などの観点から、スチレンが好ましい。なお、上記スチレン系単量体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体を構成する単量体成分は、さらに、上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分を含んでいてもよい。上記スチレン系単量体及び上記ブタジエン以外の単量体成分としては、例えば、ブタジエン以外の他の共役ジエン、ビニル系モノマー、重合性不飽和カルボン酸エステル、重合性不飽和無水カルボン酸などが挙げられる。
上記スチレン−ブタジエン共重合体の共重合の形態は、特に限定されないが、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが挙げられる。中でも、ブロック共重合体(即ち、スチレン−ブタジエンブロック共重合体)が好ましい。
上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエンブロック共重合体)としては、特に限定されないが、例えば、表面層に含まれるスチレン−ブタジエンブロック共重合体として例示及び説明されたスチレン−ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。中でも、スチレンブロックを両末端に有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましく、より好ましくはSBSである。なお、これらのスチレン−ブタジエン共重合体は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、特に限定されないが、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、10〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜90重量%である。上記含有量が10重量%以上であると、適度な剛性が得られるため、好ましい。上記含有量が90重量%以下であると、適度な収縮応力とシュリンク性能が得られるため、好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、特に限定されないが、ブタジエンに由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、5〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜80重量%である。上記含有量が5重量%以上であると、良好な延伸適性が得られるため、好ましい。上記含有量が90重量%以下であると、適度な剛性が得られるため、好ましい。
なお、樹脂層(B)中に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体が2種以上のスチレン−ブタジエン共重合体を含む混合樹脂である場合、上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量、及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、それぞれ、混合樹脂中の含有量である。
上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量及びブタジエンに由来する構成単位の含有量は、上記スチレン−ブタジエン共重合体の組成(各スチレン−ブタジエン共重合体中に含まれる各構成単位の含有量、及び樹脂層(B)中に含まれる全てのスチレン−ブタジエン共重合体中の各スチレン−ブタジエン共重合体の含有量)により制御することができる。
樹脂層(B)中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、特に限定されないが、樹脂層(B)中の総重量(100重量%)に対して、50重量%以上であってもよいが、70重量%を超える場合が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上が特に好ましく、上限は100重量%であってよいが、99重量%以下や98重量%以下であってもよい。特に、樹脂層(B)中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、樹脂層(A)中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量よりも多い方が好ましい。上記含有量が50重量%以上であると、シュリンク性能の低下を抑制できるため、好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)中のブタジエンに由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、50重量%を超える(好ましくは、60〜90重量%)場合、即ち、上記スチレン−ブタジエン共重合体中のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、50重量%未満(好ましくは、10〜40重量%)の場合、樹脂層(B)の柔軟性が向上する観点から、樹脂層(B)中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、特に限定されないが、樹脂層(B)中の総重量(100重量%)に対して、40重量%以上(例えば、40〜100重量%)であってもよい。即ち、樹脂層(B)は、スチレン−ブタジエン共重合体を40重量%以上含有し、上記スチレン−ブタジエン共重合体中のブタジエンに由来する構成単位の含有量が60〜90重量%である樹脂層であってもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)としては、特に限定されないが、表面層又は樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体と同一のスチレン−ブタジエン共重合体であってもよいし、異なるスチレン−ブタジエン共重合体であってもよい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(即ち、樹脂層(B)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、特に限定されないが、上述の表面層又は樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体として例示及び説明されたスチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。
樹脂層(B)は、特に限定されないが、上述の樹脂層(A)に含まれてもよい他のポリスチレン系樹脂として例示及び説明された他のポリスチレン系樹脂を含んでいてもよい。中でも、シュリンク性能や剛性の観点から、GPPS、HIPS、グラフトTIPSが好ましい。
上記GPPS(即ち、樹脂層(B)に含まれてもよいGPPS)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、特に限定されないが、上述の表面層に含まれてもよいGPPSとして例示及び説明されたGPPSなどが挙げられる。
上記HIPS(即ち、樹脂層(B)に含まれてもよいHIPS)は、市販品を用いてもよい。市販品としては、特に限定されないが、上述の表面層に含まれてもよいHIPSとして例示及び説明されたHIPSなどが挙げられる。
上記グラフトTIPS(即ち、樹脂層(B)に含まれてもよいグラフトTIPS)は、特に限定されないが、上述の樹脂層(A)に含まれてもよいグラフトTIPSとして例示及び説明されたグラフトTIPSなどが挙げられる。また、市販品を用いてもよい。
樹脂層(B)中の他のポリスチレン系樹脂(特に、GPPS、HIPS、グラフトTIPS)の含有量は、特に限定されないが、樹脂層(B)の総重量(100重量%)に対して、0〜50重量%が好ましく、より好ましくは1重量%以上30重量%未満、さらに好ましくは2〜20重量%である。上記含有量が50重量%以下であると、柔軟性の低下、シュリンク性能の低下が起こらないため、好ましい。なお、樹脂層(B)中に2種以上の他のポリスチレン系樹脂が含まれる場合には、上記「樹脂層(B)中の他のポリスチレン系樹脂の含有量」は、樹脂層(B)中に含まれる全ての他のポリスチレン系樹脂の含有量の合計量である。
上記ブタジエンに由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、50重量%を超える(好ましくは、60〜90重量%)場合、即ち、上記スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が、スチレン−ブタジエン共重合体の総重量(100重量%)に対して、50重量%未満(好ましくは、10〜40重量%)の場合、樹脂層(B)中の他のポリスチレン系樹脂の含有量は、比較的多くてもシュリンク性能の低下は起こりにくいため、特に限定されないが、樹脂層(B)中の総重量(100重量%)に対して、5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%であってもよい
また、樹脂層(B)は、本発明の効果を損なわない範囲内で、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、着色剤、ピニング剤(アルカリ土類金属)などの添加剤を含有してもよい。また、樹脂層(B)は、フィルム製造時のフィルム片を再ペレット化してなる回収原料を含有していても良い。
(基層部の層構成、物性等)
上記基層部中に含まれる、樹脂層(A)と樹脂層(B)の層数は、合計して5〜65層であり、好ましくは9〜33層である。上記層数が5層未満では、基層部の多層化によるシュリンクラベルの剛性の向上の効果が小さく、シュリンクラベルの腰が弱くなる。一方、上記層数が65層を超えると、シュリンクフィルムの厚み(総厚み)をシュリンクラベルに適した範囲にする場合に、樹脂層(A)及び/又は樹脂層(B)の厚み(1層あたりの厚み)が薄くなりすぎて、樹脂層(A)及び/又は樹脂層(B)を用いることの効果が小さくなり、シュリンクフィルム及びシュリンクラベルの剛性が低下し、腰が弱くなる。
上記基層部中に含まれる樹脂層(A)又は樹脂層(B)の各層数は、特に限定されないが、2〜33層が好ましく、より好ましくは4〜17層である。
上記基層部において、樹脂層(A)及び樹脂層(B)は、樹脂層(A)、樹脂層(B)以外の層を介さずに、交互に積層されている。上記基層部の積層構成は、具体的には、「樹脂層(A)/樹脂層(B)」を繰り返し単位として繰り返す積層構成(樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/・・・・/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A))、又は、(樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/・・・・/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B))若しくは(樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)・・・・/樹脂層(A)/樹脂層(B))、又は、(樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/・・・・/樹脂層(B)/樹脂層(A))となっている。また、基層部の両面の最外層は、樹脂層(A)でもよいし、樹脂層(B)でもよい。
特に限定されないが、上記基層部においては、全ての樹脂層(A)が同じ原料から形成されていることが好ましく、なおかつ、全ての樹脂層(B)が同じ原料から形成されていることが好ましい。即ち、樹脂層(A)同士、樹脂層(B)同士は、それぞれ、同じ原料から形成されていることが好ましい。特に、全ての樹脂層(A)は同じ組成の層であることが好ましく、なおかつ、全ての樹脂層(B)は同じ組成の層であることが好ましい。
[本発明のシュリンクフィルムの構成、物性など]
本発明のシュリンクフィルムは、上記基層部と、2層の上記表面層を含む。上記表面層は、上記基層部の両面側に積層され、一面側と他面側とにそれぞれ設けられている。
本発明のシュリンクフィルムの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、より好ましくは15〜50μm、さらに好ましくは20〜45μm、特に好ましくは20〜35μmである。上記厚みが10μm以上であると、シュリンクラベルの剛性を向上させる効果が十分に得られるため、好ましい。
上記表面層の厚み(1層の厚み)は、特に限定されないが、シュリンクラベルのシュリンク性能と剛性向上の観点から、1〜15μmが好ましく、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2.5〜8μmである。なお、本発明のシュリンクフィルム中の2層の表面層の厚みは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
上記基層部の厚みは、特に限定されないが、8〜90μmが好ましく、より好ましくは10〜45μm、さらに好ましくは11〜40μmである。上記厚みが8μm以上であると、シュリンクラベルの剛性をより適度にすることができ、好ましい。
樹脂層(A)の厚み(1層の厚み)は、特に限定されないが、0.3μm以上(例えば、0.3〜15μm)が好ましく、より好ましくは0.5μm以上(例えば、0.5〜10μm)である。上記厚みが0.3μm以上であると、シュリンクラベルの剛性を向上させる効果が十分に得られるため、好ましい。なお、本発明のシュリンクフィルム中の複数の樹脂層(A)の厚みは、それらのうちの全て又は一部が同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。例えば、表面層と接する基層部の樹脂層(A)は、基層部内の樹脂層(A)(樹脂層(B)間の樹脂層(A))よりも薄くなっていてもよい。具体的には、表面層と接する基層部の樹脂層(A)の厚み(1層の厚み)は、特に限定されないが、0.2μm以上(例えば、0.2〜10μm)が好ましく、より好ましくは0.3μm以上(例えば、0.3〜5μm)である。
樹脂層(B)の厚み(1層の厚み)は、特に限定されないが、0.3μm以上(例えば、0.3〜15μm)が好ましく、より好ましくは0.5μm以上(例えば、0.5〜10μm)である。上記厚みが0.3μm以上であると、シュリンクラベルの剛性を向上させる効果が十分に得られるため、好ましい。なお、本発明のシュリンクフィルム中の複数の樹脂層(B)の厚みは、それらのうちの全て又は一部が同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。例えば、表面層と接する基層部の樹脂層(B)は、基層部内の樹脂層(B)(樹脂層(A)間の樹脂層(B))よりも薄くなっていてもよい。具体的には、表面層と接する基層部の樹脂層(B)の厚み(1層の厚み)は、特に限定されないが、0.2μm以上(例えば、0.2〜10μm)が好ましく、より好ましくは0.3μm以上(例えば、0.3〜5μm)である。
本発明のシュリンクフィルム中の、表面層の厚み(表面層の厚みの合計)と基層部の厚みの比[(表面層の厚み):(基層部の厚み)]は、特に限定されないが、シュリンクラベルのシュリンク性能と剛性向上の観点から、1:1〜1:15が好ましく、より好ましくは1:1〜1:10である。
樹脂層(A)の厚み(全ての樹脂層(A)の厚みの合計)と樹脂層(B)の厚み(全ての樹脂層(B)の厚みの合計)の比[(樹脂層(A)の厚み):(樹脂層(B)の厚み)]は、例えば、10:1〜1:10であってもよいが、シュリンクラベルのシュリンク性能と剛性向上の観点から、10:1〜1:5が好ましく、より好ましくは8:1〜1:2であり、特に好ましくは5:1〜1:1である。なお、表面層と接する基層部の樹脂層が樹脂層(B)の場合は、樹脂層(B)の厚み(全ての樹脂層(B)の厚みの合計)と樹脂層(A)の厚み(全ての樹脂層(A)の厚みの合計)の比[(樹脂層(B)の厚み):(樹脂層(A)の厚み)]が、上記範囲内であることが好ましい。
本発明のシュリンクフィルムは、シュリンク特性を発揮する観点から、1軸、2軸又は多軸に配向したフィルムであることが好ましい。さらに、全てのフィルム層(表面層、樹脂層(A)、樹脂層(B))が1軸、2軸又は多軸に配向したフィルムであることが好ましい。シュリンクフィルムとしては、特に1軸配向フィルム又は2軸配向フィルムが用いられることが多く、中でも、フィルムの1軸方向に強く配向しているフィルム(実質的に1軸延伸されたフィルム)が一般的に用いられる。特に幅方向に1軸延伸されたフィルムが好ましい。
本発明のシュリンクフィルム(シュリンク加工前)の、主配向方向の、90℃、10秒(温水処理)における熱収縮率(「熱収縮率(90℃、10秒)」と称する場合がある)は、特に限定されないが、45%以上(例えば、45〜80%)が好ましい。熱収縮率(90℃、10秒)が45%未満の場合には、シュリンクラベルを容器に熱で密着させるシュリンク加工工程において、収縮が十分でないため、容器の形に追従困難となり、特に複雑な形状の容器に対して仕上がりが悪くなることがある。なお、上記「主配向方向」とは主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、一般的には長手方向又は幅方向であり、例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルム(実質的に幅方向の1軸配向フィルム)の場合には幅方向である。
なお、本発明のシュリンクフィルム(シュリンク加工前)の、主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−5〜10%が好ましい。
本発明のシュリンクフィルムのヘイズ(ヘーズ)値[JIS K 7136準拠、厚み40μm換算、単位:%]は、10%未満が好ましく、より好ましくは7%未満、さらに好ましくは5%以下である。ヘイズ値が10%以上の場合には、シュリンクフィルムの内側(シュリンクラベルを容器に装着した時に容器側になる面側)に印刷を施し、シュリンクフィルムを通して印刷を見せるシュリンクラベルの場合、製品とした際に、印刷が曇り、装飾性が低下することがある。ただし、ヘイズ値が10%以上の場合であっても、シュリンクフィルムを通して印刷を見せる上記用途以外の用途においては十分に使用可能である。
[シュリンクラベル]
本発明のシュリンクラベルは、本発明のシュリンクフィルムを少なくとも有するシュリンクラベルである。本発明のシュリンクラベルは、本発明のシュリンクフィルム以外の層を有していてもよい。
(本発明のシュリンクフィルム以外の層)
本発明のシュリンクラベルに含まれる、本発明のシュリンクフィルム以外の層としては、特に限定されないが、印刷層、不織布や発泡シートなどの他のフィルム層、シュリンクラベルの被着体や他のフィルム層と接着するための接着剤層(感圧性接着剤層、感熱性接着剤層等)、保護層、アンカーコート層、プライマーコート層、コーティング層、帯電防止層、アルミニウム蒸着層などが挙げられる。
(印刷層)
上記印刷層としては、特に限定されず、例えば、シュリンクラベルにおいて用いられる公知の印刷層等が挙げられる。また、上記印刷層としては、例えば、商品名、イラスト、取り扱い注意事項等の図やデザインなどの意匠印刷層(カラー印刷層等)、白などの単一色で形成された背景印刷層などが挙げられる。上記印刷層は、特に限定されないが、本発明のシュリンクフィルムの片面側のみに設けられていてもよいし、本発明のシュリンクフィルムの両面側に設けられていてもよい。また、上記印刷層は、本発明のシュリンクフィルムの表面(印刷層が設けられる側の表面)の全面に設けられていてもよいし、一部に設けられていてもよい。さらに、上記印刷層は、特に限定されないが、単層であってもよいし、複層であってもよい。
上記印刷層は、特に限定されないが、バインダー樹脂を必須成分として含むことが好ましい。さらに、必要に応じて、青、赤、黄、黒、白等の着色顔料を含むことが好ましい。上記バインダー樹脂、上記着色顔料は、それぞれ、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記バインダー樹脂としては、特に限定されず、例えば、公知の印刷層、印刷インキにおいてバインダー樹脂として用いられる樹脂を用いることができる。上記バインダー樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂(ニトロセルロース系樹脂を含む)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂などが挙げられる。上記着色顔料としては、特に限定されず、例えば、公知の印刷層、印刷インキにおいて用いられる着色顔料を用いることができる。上記着色顔料は、例えば、酸化チタン(二酸化チタン)等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍顔料、カーボンブラック、アルミフレーク、雲母(マイカ)、その他着色顔料等を用途に合わせて選択、使用できる。また、上記着色顔料として、その他にも、光沢調整などの目的で、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アクリルビーズ等の体質顔料も使用できる。
上記印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.3〜5μmである。上記厚みが0.1μm未満では、印刷層を均一に設けることが困難である場合があり、部分的な「かすれ」が起こり、装飾性が損なわれる場合や、デザイン通りの印刷が困難となる場合がある。また、上記厚みが10μmを超えると、印刷インキを多量に消費するため、コストが高くなったり、均一に塗布することが困難となったり、印刷層がもろくなり剥離しやすくなったりする場合や、シュリンク加工時にシュリンクフィルムの熱収縮に印刷層が追従しにくくなる場合がある。
図1〜4は、それぞれ、本発明のシュリンクラベルの一例を示す概略図(部分断面図)である。図1に記載の本発明のシュリンクラベル3は、本発明のシュリンクフィルム1と、本発明のシュリンクフィルム1の片面側に設けられた、印刷層2を含む。本発明のシュリンクフィルム1は、基層部12と、基層部12の両面側にそれぞれ1層ずつ設けられた表面層11とを含む。基層部12は、その最外層(表面層11と接する層)を樹脂層(A)12aとし、樹脂層(A)12aと樹脂層(B)12bとが、交互に、合計9層積層されて形成されている。表面層11と基層部12とは他の層を介することなく直接積層されている。具体的には、表面層11と基層部12の最外層となる樹脂層(A)12aとが他の層を介することなく直接積層されている。
図2に記載の本発明のシュリンクラベル3は、本発明のシュリンクフィルム1と、本発明のシュリンクフィルム1の片面側に設けられた、印刷層2を含む。本発明のシュリンクフィルム1は、基層部12と、基層部12の両面側にそれぞれ1層ずつ設けられた表面層11とを含む。なお、図2に記載の本発明のシュリンクラベル3は、基層部12が、図1との関係において、樹脂層(A)12aと樹脂層(B)12bの位置関係が逆のシュリンクラベルである。即ち、基層部12は、その最外層(表面層11と接する層)を樹脂層(B)12bとし、樹脂層(A)12aと樹脂層(B)12bとが、交互に、合計9層積層されて形成されている。表面層11と基層部12とは他の層を介することなく直接積層されている。具体的には、表面層11と基層部12の最外層となる樹脂層(B)12bとが他の層を介することなく直接積層されている。
図3に記載の本発明のシュリンクラベル3は、図1と同様の本発明のシュリンクフィルム1と、本発明のシュリンクフィルム1の両面側に設けられた印刷層2を含む。また、図4に記載の本発明のシュリンクラベル3は、本発明のシュリンクフィルム1と、その片面側に設けられた印刷層2とを含み、本発明のシュリンクフィルム1は表面層11と基層部12とを有し、基層部12は、その最外層(表面層11と接する層)を樹脂層(A)12aとし、樹脂層(A)12aと樹脂層(B)12bとが、交互に、合計17層積層されて形成されている。図4においても、表面層11と基層部12とは他の層を介することなく直接積層されており、表面層11と基層部12の最外層となる樹脂層(A)12aとが他の層を介することなく直接積層されている。なお、図3及び図4に記載の本発明のシュリンクラベル3において、樹脂層(A)12aと樹脂層(B)12bは、逆の位置関係であってもよい。
本発明のシュリンクラベルの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、10〜110μmが好ましく、より好ましくは15〜60μm、さらに好ましくは20〜50μmである。本発明のシュリンクラベルの厚みが10μm以上であると、シュリンクラベルの剛性を向上させる効果が十分に得られるため、好ましい。
本発明のシュリンクラベルは、例えば、ラベル両端を溶剤や接着剤でシールし筒状にして容器に装着されるタイプの筒状シュリンクラベルや、ラベルの一端を容器に貼り付け、ラベルを巻き回した後、他端を一端に重ね合わせて筒状にする巻き付け方式のシュリンクラベルとして用いることができる。本発明のシュリンクフィルムは、筒状シュリンクラベルを容器に装着する際のシール性に優れる観点から、上記の中でも、筒状シュリンクラベルに特に好ましく用いられる。即ち、本発明のシュリンクラベルは、筒状シュリンクラベルであることが好ましい。
上記筒状シュリンクラベルは、背景印刷層、意匠印刷層、及び本発明のシュリンクフィルムをこの順に有するシュリンクラベルを、上記背景印刷層が内側となるように筒状にし、シュリンクラベルの両端部(両端)を重ね合わせてシール部が形成された筒状シュリンクラベル(以下、「本発明の筒状シュリンクラベル」と称する場合がある)が好ましい。本発明の筒状シュリンクラベルにおいて、本発明のシュリンクフィルムは、筒状シュリンクラベルの少なくとも周方向に配向していることが好ましい。また、上記シール部は、溶剤又は接着剤で接合されていることが好ましい。また、本発明の筒状シュリンクラベルは、シール部の接着性の観点から、上記シール部では、本発明のシュリンクフィルム同士が溶剤又は接着剤で接合されていることが好ましい。上記シール部で本発明のシュリンクフィルム同士が接合されるようにするには、上記シール部の上記溶剤又は接着剤で接合される部分(上記シュリンクラベルの一方の端部)には上記背景印刷層及び上記意匠印刷層を有していないことによって達成することができる。特に、上記背景印刷層及び上記意匠印刷層を有していない部分において本発明のシュリンクフィルム同士を溶剤によって接着してなるシール部を有することが好ましい。なお、上記両端部のうち、接合されない部分は、印刷層などを有していても接着性に影響はないため、上記背景印刷層や上記意匠印刷層を有していてもよい。
上記意匠印刷層としては、例えば、商品名、イラスト、取り扱い注意事項等を表示した層が挙げられる。上記意匠印刷層としては、特に限定されないが、例えば、上記印刷層などが使用できる。より具体的には、意匠印刷層は、所望のデザインとなるように着色顔料の異なる複数の印刷層によって形成されている。
上記意匠印刷層の厚みは、特に限定されないが、0.1〜8μmが好ましい。
上記背景印刷層は、本発明の筒状シュリンクラベルを筒の外側から観察したときの意匠印刷層の背景となる印刷層である。上記背景印刷層としては、特に限定されないが、例えば、上記印刷層などが使用できる。中でも、意匠印刷層の背景となる観点から、着色顔料として酸化チタンを含有する白色の印刷層などの背景印刷層が好ましい。
上記背景印刷層の厚みは、特に限定されないが、0.5〜10μmが好ましい。
図5及び図6は、それぞれ、本発明のシュリンクラベルの一実施形態である筒状シュリンクラベルの一例を示す概略図である。図5に記載の本発明の筒状シュリンクラベル4は、矩形状に形成された本発明のシュリンクラベルの一端部の外側に他端部を重ね合わせて筒状とし、他端部の内面と一端部の外面とを溶剤又は接着剤で接合しシール部41が形成されている。本発明のシュリンクラベルは、本発明のシュリンクフィルムを含み、本発明のシュリンクフィルムは前記筒状シュリンクラベルの周方向Dに少なくとも配向し、当該方向に熱収縮可能である。尚、本発明のシュリンクフィルムは、周方向が主配向方向となるように装着されていることが好ましい。
図6は、図5におけるA−A’ 断面の要部拡大図であり、シール部41では、シュリンクラベルの両端部が溶剤又は接着剤53で接合されている。具体的には、本発明のシュリンクラベルは、本発明のシュリンクフィルムの一方の面(筒状の内面側の面)の他端部の端から所定幅の領域を除いて意匠印刷層52と背景印刷層51とが形成され、背景印刷層51、意匠印刷層52、本発明のシュリンクフィルム1がこの順に積層されている。本発明のシュリンクラベルの他端部の端から所定幅の領域は、意匠印刷層52及び背景印刷層51が形成されておらず、本発明のシュリンクフィルム1が露出し、フィルム露出面が形成され、シール部41は、本発明のシュリンクラベルの他端部の内面側に形成されたフィルム露出面と、一端部の外面(フィルム露出面)とを、溶剤又は接着剤53で接合されている。
本発明のシュリンクラベルは、スチレン−ブタジエン共重合体を必須成分として含有する比較的柔らかい樹脂層である表面層の間に、ポリスチレン系樹脂を必須成分として含有する比較的硬い樹脂層である樹脂層(A)を、別の樹脂層(B)をその間に介在させながら複数積層したシュリンクフィルムを用いることによって、薄肉であっても、十分なシュリンク性能を有しながら、剛性が高く、腰が強いシュリンクラベルが得られる。さらに、本発明のシュリンクラベルは、上記構成を有することで、自然収縮も起こりにくい。
[本発明のシュリンクラベルの製造方法]
本発明のシュリンクラベルの製造方法は、本発明のシュリンクフィルムを作製する工程を少なくとも含む。本明細書では、上記「本発明のシュリンクフィルムを作製する工程」を「フィルム作製工程」と称する場合がある。本発明のシュリンクラベルの製造方法は、さらに、本発明のシュリンクフィルム以外の層を形成する工程などの他の工程(上記フィルム作製工程以外の工程)を含んでいてもよい。
(フィルム作製工程)
上記フィルム作製工程において、本発明のシュリンクフィルムは、溶融製膜などの慣用の方法によって作製することができる。中でも、溶融製膜法(特に、Tダイ法)が好ましい。また、積層の方法としては、慣用の方法、例えば、共押出法(フィードブロック法、マルチマニホールド法等)、ドライラミネート法などを用いることができる。中でも、共押出法が好ましく、フィードブロック法が好ましい。さらに、レイヤー・マルチプライヤー(layer multiplier)を用いて、特にフィードブロックとレイヤー・マルチプライヤーを組み合わせて用いて、基層部の多層化を行うことが好ましい。上記レイヤー・マルチプライヤーは、フィルム層を多層化する装置である。上記レイヤー・マルチプライヤーでフィルム層を多層化する方法としては、特に限定されないが、フィルム層を幅方向に分割した後、分割したフィルム層を厚み方向に積層する方法が挙げられる。本明細書では、上記「レイヤー・マルチプライヤー」を、単に「マルチプライヤー」と称する場合がある。上記マルチプライヤーは、例えば、EDI社より入手できる。
上記共押出法(フィードブロック法)の具体的な一例を下記に説明する。例えば、それぞれ所定の温度に設定した複数の押出機に、基層部を形成する原料、表面層を形成する原料をそれぞれ投入し、Tダイから共押出する。この際、フィードブロックとマルチプライヤーを組み合わせて用いて、基層部を多層化し、所定の積層構成とすることが好ましい。また必要に応じて、ギアポンプを用いて供給量を調節してもよい。さらにフィルターを用いて、異物を除去するとフィルム破れが低減できるため好ましい。なお、押出温度は、用いる原料の種類によっても異なり、特に限定されないが、150〜250℃が好ましい。上記共押出したポリマーを、冷却ドラムなどを用いて急冷することにより、積層未延伸フィルム(シート)を得ることができる。
上記フィルム作製工程では、シュリンク特性を発揮する観点から、上記積層未延伸フィルムの延伸を行うこと(延伸を行う段階を有すること)が好ましい。上記延伸としては、長手方向(フィルムの製造ライン方向。縦方向又はMD方向とも称する)および幅方向(長手方向と直交する方向。横方向又はTD方向とも称する)の2軸延伸、長手方向又は幅方向の1軸延伸等を用いることができる。延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式の何れの方式を用いてもよい。より具体的には、例えば、ロール方式により長手方向に延伸温度65〜100℃、延伸倍率1.05〜1.50倍で延伸した後、テンター方式により幅方向に延伸温度70〜100℃、延伸倍率3〜7倍(好ましくは4〜5.5倍)で延伸する。
上記フィルム作製工程において、本発明のシュリンクフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。
上記フィルム作製工程は、樹脂層(A)を構成する原料(「原料(a)」と称する場合がある)と、樹脂層(B)を構成する原料(「原料(b)」と称する場合がある)と、上記表面層を構成する原料(「原料(c)」と称する場合がある)とをそれぞれ溶融する第1の段階;上記第1の段階で溶融された、原料(a)と、原料(b)とを積層し、さらに多層化して積層体を形成する第2の段階;及び、上記第2の段階で形成された積層体の両面側に、上記第1の段階で溶融された、原料(c)を1層ずつ積層する第3の段階を少なくとも含む。さらに、他の段階(第1の段階、第2の段階、及び第3の段階以外の段階)を含んでいてもよい。上記他の段階は、例えば、第1の段階の前、第3の段階の後、第1の段階と第2の段階との間、第2の段階と第3の段階との間などのいずれの位置に設けられてもよい。
上記原料(a)としては、樹脂層(A)の原料が挙げられる。
上記原料(b)としては、樹脂層(B)の原料が挙げられる。
上記原料(c)としては、表面層の原料が挙げられる。
上記第1の段階においては、公知慣用の押出機を用いて、原料(a)、原料(b)、原料(c)をそれぞれ、溶融(又は溶融混練)することが好ましい。例えば、それぞれ所定の温度に設定した3台の押出機に、原料(a)、原料(b)、原料(c)をそれぞれ投入して、溶融(又は溶融混練)を行うことができる。押出温度は、特に限定されないが、150〜250℃が好ましい。
上記第2の段階において、上記第1の段階において溶融された、原料(a)と、原料(b)とを積層し、さらに多層化する際には、フィードブロックとマルチプライヤーを組み合わせて用いることが好ましい。上記フィードブロックやマルチプライヤーは、それぞれ、1のみを用いてもよいし、2以上を用いてもよい。上記第2の段階により、上記第1の段階において溶融された、原料(a)と、原料(b)が積層され、さらに多層化された積層体が得られる。上記積層体において、原料(a)から形成された層の層数と原料(b)から形成された層の層数の合計は5〜65層が好ましく、より好ましくは9〜33層である。上記第2の段階において得られた積層体は、本発明のシュリンクフィルムの基層部を形成する。
上記第2の段階において、原料(a)と、原料(b)を積層し、さらに多層化された積層体は、具体的には、例えば、上記第1の段階で溶融された原料(a)及び原料(b)を、フィードブロックを用いて押出し、[原料(a)/原料(b)/原料(a)]の構成を有する積層体(「積層体1」と称する場合がある)を作製し、次いで上記積層体1を1つの単位として、マルチプライヤーを用いて積層し、[原料(a)/原料(b)/原料(a)/原料(a)/原料(b)/原料(a)/・・・・/原料(a)/原料(b)/原料(a)]の構造を有する積層体(「積層体2」と称する場合がある)を得ることができる。
また、上記第2の段階において、原料(a)と、原料(b)を積層し、さらに多層化された積層体は、具体的には、例えば、上記第1の段階で溶融された原料(a)及び原料(b)を、フィードブロックを用いて押出し、[原料(b)/原料(a)/原料(b)]の構成を有する積層体(「積層体3」と称する場合がある)を作製し、次いで上記積層体3を1つの単位として、マルチプライヤーを用いて積層し、[原料(b)/原料(a)/原料(b)/原料(b)/原料(a)/原料(b)/・・・・/原料(b)/原料(a)/原料(b)]の構造を有する積層体(「積層体4」と称する場合がある)を得ることもできる。
また、上記第2の段階において、原料(a)と、原料(b)を積層し、さらに多層化された積層体は、具体的には、例えば、上記第1の段階で溶融された原料(a)及び原料(b)を、フィードブロックを用いて押出し、[原料(a)/原料(b)]の構成を有する積層体(「積層体5」と称する場合がある)を作製し、次いで上記積層体5を1つの単位として、マルチプライヤーを用いて積層し、[原料(a)/原料(b)/原料(a)/原料(b)/・・・・/原料(a)/原料(b)]の構造を有する積層体(「積層体6」と称する場合がある)を得ることもできる。なお、上記積層体6は、逆から追えば、[原料(b)/原料(a)/原料(b)/原料(a)/・・・・/原料(b)/原料(a)]の構造を有する積層体でもある。
上記第3の段階において、上記第2の段階で形成された積層体(例えば、積層体2又は積層体4)の両面側に、上記第1の段階で溶融された、原料(c)を積層する際には、フィードブロックを用いることが好ましい。積層された原料(c)は、本発明のシュリンクフィルムの表面層を形成する。上記第3の段階により、上記第2の段階において形成された積層体の両面側に、上記第1の段階において溶融された、原料(c)がそれぞれ1層ずつ積層された、積層体が得られる。
特に限定されないが、上記第1の段階、第2の段階、及び第3の段階を経て形成された積層体をTダイから共押出し、冷却ドラムなどを用いて急冷することにより、積層未延伸フィルム(シート)を得ることができる。
なお、[原料(a)/原料(b)/原料(a)/原料(a)/原料(b)/原料(a)/・・・・/原料(a)/原料(b)/原料(a)]の構造を有する上記積層体2は、[樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/・・・・/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)]の構造を有する積層未延伸フィルムとなる。具体的には、積層体2の同一素材を積層した[原料(a)/原料(a)]の部分は1つの樹脂層(A)となるため、実際は、[樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/・・・・/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)]の構造となる。同様に、上記積層体4の同一素材を積層した[原料(b)/原料(b)]の部分は1つの樹脂層(B)となるため、上記積層体4に由来する積層未延伸フィルムは、[樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/・・・・/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)]の構造が、実際は、[樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)/・・・・/樹脂層(B)/樹脂層(A)/樹脂層(B)]の構造となる。
上記他の段階としては、特に限定されないが、延伸を行う段階、表面処理を行う段階などが挙げられる。例えば、上記第3の段階で作製された上記積層未延伸フィルムは、特に限定されないが、その後さらに、延伸を行う段階を有することが好ましい。なお、表面層と基層部の最外層の樹脂層とが同一の樹脂組成物を原料とする樹脂層である場合は、延伸後は、表面層と基層部の最外層の樹脂層とが1つの樹脂層となる。
(他の工程)
本発明のシュリンクラベルの製造方法において、特に限定されないが、フィルム作成工程の他の工程として、意匠印刷層を設ける工程、背景印刷層を設ける工程などを有していてもよい。
上記意匠印刷層を設ける工程では、本発明のシュリンクフィルムの少なくとも一方の表面上に、印刷インキを塗布し、乾燥等によって固化させることにより意匠印刷層が形成される。上記の意匠印刷層を設ける工程は、周知慣用の印刷方法を用いることができ、中でも、グラビア印刷法またはフレキソ印刷法が好ましい。
上記印刷インキは、例えば、上記バインダー樹脂、上記顔料、溶剤及びその他添加剤などを、必要に応じて、混合することにより製造される。混合は、公知慣用の混合方法により行うことができ、特に限定されないが、例えば、ペイントシェイカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどの混合装置が用いられる。混合の際の混合時間(滞留時間)は、特に限定されないが、10〜120分が好ましい。得られた印刷インキは、必要に応じて、濾過してから用いてもよい。上記各成分(バインダー樹脂、顔料、溶剤、その他の添加剤)は、それぞれ、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記溶剤(溶媒)としては、グラビア印刷やフレキソ印刷等に使用される印刷インキに通常用いられる有機溶剤等を用いることができる。上記溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステルなどが挙げられる。上記溶剤は、印刷インキを上記ラベル基材に塗布した後、乾燥により除去することができる。なお、上記溶剤(溶媒)には、「分散媒」の意味も含む。
上記背景印刷層を設ける工程は、特に限定されないが、上記意匠印刷層を設ける工程の後に有することが好ましい。特に限定されないが、上記背景印刷層を設ける工程では、本発明のプラスチックフィルムの、上記意匠印刷層を有する側の表面上に、印刷インキを、塗布し、例えば、乾燥固化することにより背景印刷層が形成される。上記の背景印刷層を設ける工程は、周知慣用の印刷方法を用いることができ、中でも、グラビア印刷法またはフレキソ印刷法が好ましい。
上記印刷インキは、上記バインダー樹脂、上記顔料、上記溶剤及び上記その他添加剤などを、必要に応じて、溶剤に混合することにより製造される。上記背景印刷層が白色の印刷層の場合、上記顔料としては、中でも、酸化チタンが好ましい。
(筒状シュリンクラベルの製造方法)
筒状シュリンクラベルの製造方法は、特に限定されないが、例えば、シュリンクラベル(本発明のシュリンクラベル)の主配向方向が周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、主配向方向に所定幅を有するシュリンクラベルの主配向方向の両端を重ね合わせて筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部(他端部)に、その端から帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下、「接着剤等」と称する場合がある)を内面に塗布し、該接着剤等塗布部を、他方の側縁部(一端部)の外面に接着し、筒状のシュリンクラベルを得る。
なお、筒状シュリンクラベルにラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を周方向と直交する方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、筒状加工工程の前後など、適宜選択ことができる。
[ラベル付き容器]
本発明のシュリンクラベルは、特に限定されないが、飲料用容器などの容器に装着して、ラベル付き容器として用いられる。なお、本発明のシュリンクラベルは、容器以外の被着体に用いられてもよい。例えば、本発明のシュリンクラベル(特に、筒状シュリンクラベル)を容器の周りに、本発明のシュリンクラベルが筒状となるように配置し、熱収縮させることによって容器に装着することにより、ラベル付き容器(本発明のシュリンクラベルを有するラベル付き容器)が得られる。上記容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。上記容器の形状としては、特に限定されないが、例えば、円筒状、角形等のボトルタイプや、カップタイプなどの様々な形状が挙げられる。また、上記容器の材質としては、特に限定されないが、例えば、PETなどのプラスチック、ガラス、金属などが挙げられる。
上記ラベル付き容器は、例えば、筒状シュリンクラベルを、所定の容器に外嵌した後、加熱処理によって筒状シュリンクラベルを熱収縮させ、容器に追従密着させること(シュリンク加工)によって作製できる。上記加熱処理の方法としては、例えば、熱風トンネルやスチームトンネルを通過させる方法、赤外線などの輻射熱で加熱する方法等が挙げられる。特に、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)方法が好ましい。また、101〜140℃のドライスチームを用いることもできる。上記加熱処理は、特に限定されないが、シュリンクフィルムの温度が85〜100℃(特に、90〜97℃)となる温度範囲で実施することが好ましい。本発明のシュリンクフィルムは、特に高温で加熱処理を行うことができるため、高収縮を要する容器に対する使用が可能となる。また、加熱処理の処理時間は、生産性、経済性の観点から、4〜20秒が好ましい。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、表1に、実施例及び比較例で用いた、表面層用原料(原料(c))、樹脂層(A)用原料(原料(a))、樹脂層(B)用原料(原料(b))の組成、実施例及び比較例で作製したシュリンクフィルム及びシュリンクラベルの構成及び評価結果などを示した。
実施例1
(原料)
樹脂層(A)を構成する原料(樹脂層(A)用原料)として、SBS(1)(電気化学工業(株)製、商品名「クリアレン」;ブタジエンに由来する構成単位の含有量が25重量%、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が75重量%)40重量%、HIPS(PSジャパン(株)製、「475D」)60重量%を用いた。
樹脂層(B)を構成する原料(樹脂層(B)用原料)として、SBS(1)(電気化学工業(株)製、商品名「クリアレン」)95重量%、HIPS(PSジャパン(株)製、「475D」)5重量%を用いた。
表面層を構成する原料(表面層用原料)として、SBS(1)(電気化学工業(株)製、商品名「クリアレン」)95重量%、HIPS(PSジャパン(株)製、「475D」)5重量%を用いた。
(シュリンクフィルム)
220℃に加熱した押出機aに上記樹脂層(A)用原料、220℃に加熱した押出機bに上記樹脂層(B)用原料、220℃に加熱した押出機cに上記表面層用原料を投入した。上記3台の押出機を用いて、溶融押出を行った。溶融した樹脂層(A)用原料及び溶融した樹脂層(B)用原料を、合流方式が2種3層型のフィードブロックと4分割のマルチプライヤー(EDI社製)とを組み合わせた積層装置を用いて、樹脂層(B)用原料/樹脂層(A)用原料/樹脂層(B)用原料(B/A/B)の2種3層構成をひとつの繰り返し単位として分割・合流・積層させ、積層体(I)(前記2種3層構成が4つ積層(繰り返し数4)されたもの)とし、溶融した表面層用原料を、上記積層体(I)の両面側(表面層)となるように、フィードブロックを用いて合流・積層させ、積層体(II)とした。さらに、上記積層体(II)を、Tダイより押出した後、25℃に冷却したキャスティングドラム上で急冷して、9層の積層未延伸フィルム(基層部は、2種3層構成の繰り返し単位を繰り返し数4で積層しているため12層となるが、実際は樹脂層(A)用原料同士が重なる部分は1つの層となるため、(B/A/B/A/B/A/B/A/B)の9層構成、また、表面層と基層部の樹脂層(B)の原料組成が同一であるため、表面層用原料と樹脂層(B)用原料のうち最外層の原料とが重なり1つの表面層を形成し、表面層/A/B/A/B/A/B/A/表面層の9層となる)を得た。
次に、該積層未延伸フィルムを、幅方向に90℃で6倍テンター延伸することにより、幅方向に主に延伸され、当該方向に熱収縮性を有する延伸フィルム(シュリンクフィルム)の長尺体を得た。
(シュリンクラベル)
上記で得られたシュリンクフィルムの長尺体に対して、グラビア印刷機によって意匠印刷層及び白色の背景印刷層を形成して、シュリンクラベルの長尺体を得た。
(筒状シュリンクラベル)
次いで、上記シュリンクラベルの長尺体を、スリットして所定幅とした後、幅方向が周方向となるように一端部と他端部とを重ね合わせて筒状にし、当該一端部と他端部のシュリンクフィルム面同士を溶剤でシールし、シュリンクラベルの筒状長尺体を得た。さらに、上記シュリンクラベルの筒状長尺体(ラベル連続体)を、個々のラベルサイズにカットして、筒状シュリンクラベルを得た。
実施例2〜9、比較例1
表1に示すとおり、原料(a)、原料(b)、原料(c)の組成や成分比、基層部の樹脂層(A)と樹脂層(B)の合計の層数などを変更して、実施例1と同様にして、シュリンクフィルム、シュリンクラベル、及び筒状シュリンクラベルを得た。なお、SBS(2)として、商品名「スタイロルクス S」(ブタジエンに由来する構成単位の含有量が12重量%、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が88重量%)、SBS(3)として、商品名「スタイロルクス T」(ブタジエンに由来する構成単位の含有量が25重量%、スチレン系単量体に由来する構成単位の含有量が75重量%)を用いた。
(評価)
実施例及び比較例で得られたシュリンクラベルについて、以下の評価を行った。評価結果は表1に示した。
(1)圧縮強度(剛性)(リングクラッシュ法)
実施例及び比較例で得られたシュリンクフィルム(シュリンク加工前)を用いて評価を行った。JIS P 8126に準拠して、シュリンクラベルの圧縮強度を、以下の条件で、測定した。測定方向はシュリンクフィルムの長手方向である。
測定装置 : 島津製作所(株)製オートグラフ(AGS−50G:ロードセルタイプ500N)
サンプルサイズ : 15mm(長手方向)×152.4mm(幅方向:主配向方向)
試験回数: 5回
そして、圧縮強度を以下の基準で評価した。
圧縮強度が良好(○): 5.0N以上
圧縮強度が不良(×): 5.0N未満
(2)破断強度(延伸適性)
実施例及び比較例で得られたシュリンクフィルムの延伸前のフィルム(未延伸フィルム)を、幅方向に85℃で4倍テンター延伸した時の破断の有無を確認した。そして、延伸適性を以下の基準で評価した、
延伸適性が良好(○): 破断なし
延伸適性が不良(×): 破断あり
(3)ヘイズ値(透明性)
実施例および比較例で作製したシュリンクラベルから、100mm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×150mm(幅方向;主配向方向)の大きさのラベル片を切り出し、測定用サンプルを得た。
(株)東洋精機製作所製「ヘイズ−ガード II」を用いて、JIS K 7136に準拠して、上記測定用サンプルのヘイズ値を測定した。
そして、透明性を以下の基準で評価した、
透明性が良好(○): ヘイズ値が5%以下
透明性が不良(×): ヘイズ値が5%超
(4)熱収縮率(90℃10秒)(シュリンク性能)
熱収縮率(90℃10秒)の測定を例に説明する。
実施例及び比較例で得られたシュリンクフィルム(シュリンク加工前)から、測定方向(主配向方向:基材フィルムの長手方向または幅方向)に長さ120mm(標線間隔100mm)、サンプルの幅5mmの長方形のサンプル片を作製する。
サンプル片を90℃の温水中で、10秒熱処理(無荷重下)し、熱処理前後の標線間隔の差を読み取り、以下の計算式で熱収縮率を算出する。
収縮率(%) = (L0−L1)/L0×100
0 : 熱処理前のサンプルの寸法(主配向方向:長手方向又は幅方向)
1 : 熱処理後のサンプルの寸法(L0と同じ方向)
主配向方向の熱収縮率(収縮率)から以下の基準で収縮特性を評価した。なお、実施例では主配向方向はシュリンクフィルムの幅方向であった。
優れた熱収縮性(○): 収縮率が45%以上
熱収縮性が不良(×): 収縮率が45%未満
Figure 0006151587
表1からもわかるとおり、本発明のシュリンクラベル(実施例1〜9)は、剛性、延伸適性、透明性に優れていた。また、高い剛性を有していた。一方、基層部のA層とB層の合計の層数が3層であるシュリンクラベル(比較例1)は、実施例に比べて剛性、透明性が劣っていた。
1 本発明のシュリンクフィルム
11 表面層
12 基層部
12a 樹脂層(A)
12b 樹脂層(B)
2 印刷層
3 本発明のシュリンクラベル
4 本発明の筒状シュリンクラベル
41 シール部
D 周方向
51 背景印刷層
52 意匠印刷層
53 溶剤又は接着剤

Claims (4)

  1. シュリンクフィルムを有するシュリンクラベルであって、
    前記シュリンクフィルムが、基層部の両面側に積層された表面層を有し、
    前記表面層中のスチレン−ブタジエン共重合体の含有量が80重量%以上であり、
    前記基層部が、樹脂層(A)及び樹脂層(B)を、交互に、合計して5〜65層含み、
    前記樹脂層(A)が、スチレン−ブタジエン共重合体を40〜70重量%含有する樹脂層であることを特徴とするシュリンクラベル。
  2. 前記樹脂層(A)が、さらに汎用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、及び、グラフトタイプ耐衝撃性ポリスチレン(グラフトTIPS)からなる群より選ばれたポリスチレン系樹脂を30〜60重量%含有する樹脂層である請求項1に記載のシュリンクラベル。
  3. 前記樹脂層(B)が、スチレン−ブタジエン共重合体を80重量%以上含有する樹脂層である請求項1又は2に記載のシュリンクラベル。
  4. 前記樹脂層(A)に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量は、表面層に含まれるスチレン−ブタジエン共重合体のスチレン系単量体に由来する構成単位の含有量よりも多い請求項1〜3のいずれか1項に記載のシュリンクラベル。
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