ところで、車両の前面衝突の形態には、所謂センタポール衝突や所謂微小ラップ衝突(スモールオーバーラップ衝突)がある。センタポール衝突とは、バンパリインフォースメントの車幅方向中央部が立ち木や電柱等のポール状のものに衝突する場合であり、微小ラップ衝突とは、バンパリインフォースメントの車幅方向端側が衝突物に対して微小にラップした状態で衝突する場合である。これらの衝突形態の場合に、バンパリインフォースメントが車幅方向中央部又は車幅方向端側で折れると、車体のフロントサイドメンバなどに伝達される衝突荷重が減少し、フロントサイドメンバなどの変形による衝撃吸収効果が低減してしまう。
この点、上記特許文献1に記載の発明では、中空金属球の集合体である充填体がバンパリインフォースメントの内側に詰められているにすぎないため、上記のようなバンパリインフォースメントの折れに対しては、充填体が十分な抗力を発揮しない可能性がある。そのため、上記のようなバンパリインフォースメントの折れを防止又は抑制する観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、バンパリインフォースメント本体が衝突荷重によって折れることを防止又は抑制することに寄与するバンパリインフォースメント及び車両前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、車両前後方向に延在する左右の車体骨格部材の前端部に取り付けられ、車両の前端部に車幅方向を長手として配置されるバンパリインフォースメント本体と、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部の後部に固定又は一体に成形されたセンタ補強部、及び、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側の前部に固定又は一体に成形され、前記車体骨格部材の車両前方に配置されるサイド補強部のうち、少なくとも前記サイド補強部を含んで構成された補強部と、を備え、前記サイド補強部は、前記車体骨格部材に対して車幅方向内側及び車幅方向外側へ突出している。
なお、請求項1に記載の「前部」は、バンパリインフォースメント本体において中立軸よりも車両前方側の部位のことであり、請求項1に記載の「後部」は、バンパリインフォースメント本体において中立軸よりも車両後方側の部位のことである。
請求項1に記載の発明では、補強部が上記のセンタ補強部を含んでいる場合には、例えば車両がセンタポール衝突をした際に以下の作用効果を奏する。つまり、車両がセンタポール衝突をすると、バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部には、車両後方側へ折れるように曲げモーメントが発生する。その結果、バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部の後部に引張応力が作用するが、当該部位にはセンタ補強部が固定又は一体に成形されているため、当該センタ補強部が上記引張応力に対する補強として機能する。それにより、バンパリインフォースメント本体が車幅方向中央部で折れることの防止又は抑制に寄与することができる。
一方、補強部は上記のサイド補強部を含んでいるので、例えば車両が微小ラップ衝突をした際に以下の作用効果を奏する。つまり、車両が微小ラップ衝突をすると、バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側には、車体骨格部材よりも車幅方向外側の部位が車両後方側へ折れるように曲げモーメントが発生する。その結果、バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側の前部には引張応力が作用するが、当該部位にはサイド補強部が固定又は一体に成形されているため、当該サイド補強部が上記引張応力に対する補強として機能する。それにより、バンパリインフォースメント本体が車幅方向端側で折れることの防止又は抑制に寄与することができる。
このように、本発明では、バンパリインフォースメント本体が衝突荷重によって折れることの防止又は抑制に寄与することができる。なお、請求項1に記載の「固定又は一体に成形」は、上記の効果が得られるものであればよい。つまり、センタ補強部及びサイド補強部のうち、補強部に含まれる少なくともサイド補強部が、バンパリインフォースメント本体に作用する曲げモーメントによって車幅方向の引張荷重を受けるものであればよい。例えば、上記少なくともサイド補強部が車幅方向に離れた複数箇所でバンパリインフォースメント本体に固定又は一体成形される構成や、上記少なくともサイド補強部が車幅方向に長さをもった箇所でバンパリインフォースメントに固定又は一体成形される構成を採用することができる。また、請求項1に記載の「固定」は、上記少なくともサイド補強部が上記車幅方向の引張荷重を受けるものであればよく、上記少なくともサイド補強部とバンパリインフォースメント本体との間で車幅方向以外の方向への相対変位が許容されるものでもよい。
請求項2に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項1において、前記バンパリインフォースメント本体は、車幅方向から見て閉断面状に形成されており、前記補強部は、前記閉断面内に設けられると共に、前記バンパリインフォースメント本体の前部側から後部側にわたって配置されたエネルギ吸収部を有している。
請求項2に記載の発明では、センタ補強部及びサイド補強部のうち少なくともサイド補強部を含む補強部が、バンパリインフォースメント本体の上記閉断面内に設けられている。この補強部は、バンパリインフォースメント本体の前部側から後部側にわたって配置されたエネルギ吸収部を有しているため、当該エネルギ吸収部がバンパリインフォースメント本体と共に衝突荷重を受けて変形することにより、衝突のエネルギを吸収することができる。
請求項3に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項2において、前記補強部は、前記センタ補強部を含んでおり、前記センタ補強部は、後端部が前記バンパリインフォースメント本体の後壁に固定されると共に、後端側の車幅方向寸法が前端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されている。
請求項3に記載の発明では、バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部において、センタ補強部の後端部がバンパリインフォースメント本体の後壁に固定されている。この後壁は、センタポール衝突時に作用する引張応力が最大になる部位であるため、当該部位にセンタ補強部が固定されることにより、バンパリインフォースメント本体を効率的に補強することができる。しかも、このセンタ補強部では、後端側の車幅方向寸法が前端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されているため、上記後壁の広い範囲に衝突荷重を分散することができると共に、上記引張応力に対するセンタ補強部の補強としての機能を向上させることができる。
請求項4に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項2又は請求項3において、前記サイド補強部は、前端部が前記バンパリインフォースメント本体の前壁に固定されると共に、前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されている。
請求項4に記載の発明では、バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側において、サイド補強部の前端部がバンパリインフォースメント本体の前壁に固定されている。この前壁は、微小ラップ衝突時に作用する引張応力が最大になる部位であるため、当該部位にサイド補強部が固定されることにより、バンパリインフォースメント本体を効率的に補強することができる。しかも、このサイド補強部では、前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されているため、微小ラップ衝突時の衝突荷重を受ける面をより広く設定することができると共に、上記引張応力に対するサイド補強部の補強としての機能を向上させることができる。
請求項5に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記エネルギ吸収部は、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部を有している。
請求項5に記載の発明では、補強部に設けられたエネルギ吸収部が、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部を有している。このため、バンパリインフォースメント本体に生じる曲げモーメントによって、上記少なくとも一方が車幅方向の引張荷重を受けた際に、斜め格子部を構成する複数のリブの全てを荷重分散に寄与させることができる。
請求項6に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項2〜請求項5の何れか1項において、前記バンパリインフォースメント本体は、前記左右の車体骨格部材に取り付けられる後方部位と該後方部位の車両前方に配置される前方部位とに分割して成形され、前記後方部位と前方部位とが結合されて形成されている。
請求項6に記載の発明では、バンパリインフォースメント本体が上記のように形成されるため、センタ補強部及びサイド補強部のうち、補強部に含まれる少なくともサイド補強部を、バンパリインフォースメント本体の内側に配置させる作業を容易なものにすることができる。なお、請求項5に記載の発明では、後方部位と前方部位との分割ラインを、バンパリインフォースメント本体の中立軸とは無関係に設定することができる。
請求項7に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項1〜請求項6の何れか1項において、前記バンパリインフォースメント本体及び前記補強部は、樹脂製とされている。
請求項7に記載の発明では、バンパリインフォースメント本体と、センタ補強部及びサイド補強部のうち少なくともサイド補強部を含む補強部とが、樹脂製とされているため、軽量化に寄与することができる。なお、請求項6に記載の樹脂には、繊維強化樹脂が含まれている。
請求項8に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、請求項1〜請求項7の何れか1項において、前記補強部は、前記センタ補強部を含んでおり、前記センタ補強部は、前記車体骨格部材よりも車幅方向内側に配置されている。
請求項9に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、車両前後方向に延在する左右の車体骨格部材の前端部に取り付けられ、車両の前端部に車幅方向を長手として配置されるバンパリインフォースメント本体と、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部の後部に固定又は一体に成形されたセンタ補強部、及び、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側の前部に固定又は一体に成形され、前記車体骨格部材の車両前方に配置されるサイド補強部のうち、少なくとも一方を含んで構成された補強部と、を備え、前記バンパリインフォースメント本体は、車幅方向から見て閉断面状に形成されており、前記少なくとも一方は、前記閉断面内に設けられると共に、前記バンパリインフォースメント本体の前部側から後部側にわたって配置されたエネルギ吸収部を有しており、前記補強部は、前記サイド補強部を含んでおり、前記サイド補強部は、前端部が前記バンパリインフォースメント本体の前壁に固定されると共に、前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されている。
請求項10に記載の発明に係るバンパリインフォースメントは、車両前後方向に延在する左右の車体骨格部材の前端部に取り付けられ、車両の前端部に車幅方向を長手として配置されるバンパリインフォースメント本体と、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向中央部の後部に固定又は一体に成形されたセンタ補強部、及び、前記バンパリインフォースメント本体の車幅方向端側の前部に固定又は一体に成形され、前記車体骨格部材の車両前方に配置されるサイド補強部のうち、少なくとも一方を含んで構成された補強部と、を備え、前記バンパリインフォースメント本体は、車幅方向から見て閉断面状に形成されており、前記少なくとも一方は、前記閉断面内に設けられると共に、前記バンパリインフォースメント本体の前部側から後部側にわたって配置されたエネルギ吸収部を有しており、前記エネルギ吸収部は、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部を有している。
請求項11に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向に延在する左右の車体骨格部材と、前記バンパリインフォースメント本体が前記左右の車体骨格部材の前端部に取り付けられた請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のバンパリインフォースメントと、を備えている。
請求項11に記載の発明では、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のバンパリインフォースメントを備えているため、前述した効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明に係るバンパリインフォースメント及び車両前部構造では、バンパリインフォースメント本体が衝突荷重によって折れることの防止又は抑制に寄与することができる。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係るバンパリインフォースメント10及び車両前部構造12について、図1〜図10に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印LH、矢印RHは、車両の前方向(進行方向)、上方向、左方向、右方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。また、以下の説明では、「バンパリインフォースメント」を「バンパR/F」と記載する。
(構成)
図1には、本実施形態に係る車両前部構造12が示されている。この車両前部構造12が適用された車両14(自動車)は、例えばセダンタイプとされており、車両前部には、図示しないパワーユニットを収容するためのパワーユニット室16が形成されている。この車両前部構造12は、左右一対の車体骨格部材18と、バンパR/F10(フロントバンパR/F)とによって構成されている。なお、図1及び図2において符号52が付された部材は、サスペンションタワーであり、符号54が付された部材は、フロントフェンダエプロンである。また、図9及び図10において符号56が付された部材は、ラジエータサポート(図1及び図2では図示省略)であり、符号58が付された部材は、ラジエータサポート56と図示しないエプロンアッパメンバとを連結する連結部材(図1及び図2では図示省略)である。
図1及び図2に示されるように、左右一対の車体骨格部材18は、パワーユニット室16の下部における車幅方向両側部にそれぞれ配設された左右一対のフロントサイドメンバ20と、これらのフロントサイドメンバ20の前端部に固定された左右一対のクラッシュボックス22とによって構成されている。左右のフロントサイドメンバ20は、車両前後方向から見て矩形閉断面形状に形成された骨格部材であり、車両前部の両側部に車両前後方向に沿って延在している(車両前後方向を長手方向として配置されている)。
左右のクラッシュボックス22は、左右のフロントサイドメンバ20の前端部にボルト締結等の手段によって固定されている。これらのクラッシュボックス22は、フロントサイドメンバ20よりも車両前後方向に沿った軸圧縮荷重に対する剛性(耐力)が低く設定されている。これらのクラッシュボックス22は、車両14が前面衝突した際には、フロントサイドメンバ20が変形する前に変形してエネルギを吸収する構成になっている。なお、フロントサイドメンバ20の前端部に、フロントサイドメンバ20の本体部よりも剛性が低いエネルギ吸収部を一体に形成し、当該エネルギ吸収部をクラッシュボックス22の代わりにしてもよい。
一方、バンパR/F10は、車両14の前端部に車幅方向を長手方向として配置されたバンパR/F本体24を備えている。このバンパR/F本体24の長手方向中央部(車幅方向中央部)には、センタ補強部(センタ衝撃吸収部)としてのセンタバルク26が固定されている。また、バンパR/F本体24の長手方向両端側(車幅方向両端側)には、それぞれサイド補強部(サイド衝撃吸収部)としてのサイドバルク28が固定されている。センタバルク26及び左右のサイドバルク28は、バンパR/F10の補強部30を構成している。
バンパR/F本体24は、例えば炭素繊維強化樹脂によって形成されており、車幅方向から見て矩形閉断面状(中空状)に形成されている。このバンパR/F本体24は、前方部位32と後方部位34とに分割して成形され、これらの前方部位32と後方部位34とが結合されることにより形成されている。この結合方法としては、例えば、接着、熱溶着、ボルト締結、リベット止めなど、種々の手段を用いることができる。
前方部位32は、車幅方向から見て車両後方向きに開口した断面ハット状を成している。具体的には、前方部位32は、前壁32Aと、該前壁32Aの上下端から車両後方向きに延出された上壁32B及び下壁32Cと、該上壁32B及び下壁32Cの後端から上下に延出された上フランジ32D及び下フランジ32Eとによって構成されている。前壁32Aは、バンパR/F本体24の前壁を構成している。
後方部位34は、車幅方向から見て車両前方向きに開口した断面ハット状を成している。具体的には、後方部位34は、後壁34Aと、該後壁34Aの上下端から車両前方向きに延出された上壁34B及び下壁34Cと、該上壁34B及び下壁34Cの後端から上下に延出された上フランジ34D及び下フランジ34Eとによって構成されている。後壁34Aは、バンパR/F本体24の後壁を構成している。
前方部位32は、後方部位34の車両前方に配置されており、上下のフランジ32D、32Eが、前述した如き手段によって後方部位34の上下のフランジ34D、34Eに結合されている。後方部位34の後壁34Aは、左右のクラッシュボックス22の前端部にボルト締結等の手段によって固定されている。これにより、バンパR/F本体24が左右のクラッシュボックス22の前端部に取り付けられている。
なお、本実施形態では、前方部位32は、バンパR/F本体24において中立軸よりも車両前方の部位(前部)を構成しており、後方部位34は、バンパR/F本体24において中立軸よりも車両後方の部位(後部)を構成しているが、これに限るものではない。つまり、バンパR/F本体において、前方部位と後方部位との分割ラインが、バンパR/F本体の中立軸に対して平面視で車両前方側又は車両後方側にずれた構成にしてもよい。
上記構成のバンパR/F本体24は、左右のクラッシュボックス22間に掛け渡された部位が車幅方向に沿って略直線状に延びており、左右のクラッシュボックス22よりも車幅方向外側へ延出された部位が、車幅方向外側へ向かうほど車両後方側へ向かうように湾曲している。このバンパR/F本体24の前端面(前壁32Aの前面)には、発泡体等からなる図示しないアブソーバ(緩衝材)が取り付けられ、当該アブソーバとバンパR/F本体24とが図示しないバンパカバーによって覆われる構成になっている。
一方、センタバルク26は、図1〜図3に示されるように、バンパR/F本体24の車幅方向中央部(長手方向中央部)において、バンパR/F本体24の前述した閉断面内(内側)に配置されている。このセンタバルク26は、例えば樹脂が射出成形されることにより形成されたものであり、全体として車幅方向を長手方向とする略ブロック状(平面視で車幅方向に長尺な略台形状)に形成されている。このセンタバルク26は、図3に示されるように、後面が後方部位34の後壁34Aの前面に対して当接しており、前面が前方部位32の前壁32Aの後面に対して当接又は近接して対向している。なお、このセンタバルク26を繊維強化樹脂によって成形する構成にしてもよい。
上記のセンタバルク26は、図3、図5A、図5B、図7に示されるように、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部26Aを備えている。この斜め格子部26Aは、車両左方へ向かうほど上昇するように傾斜した複数の平板状の左上りリブ36と、車両右方へ向かうほど上昇するように傾斜した複数の平板状の右上りリブ38とが一体に組み合わされて形成されている。これらの左上りリブ36及び右上りリブ38は、車両前後方向に延びるように配置されている。この斜め格子部26Aは、平面視で車両後方へ向かうほど車幅方向の寸法が大きくなる台形状を成している。
斜め格子部26Aの上下の端部には、上壁部26B及び下壁部26Cが一体に形成されている。これらの上壁部26B及び下壁部26Cは、厚さ方向が車両上下方向に沿っている。また、斜め格子部26Aの後部における左右の端部には、左壁部26D及び右壁部26Eが一体に形成されている。左壁部26Dは、斜め格子部26Aの左端部に沿っており、車両前方へ向かうほど車両右方へ向かうように車両前後方向に対して傾斜している。また、右壁部26Eは、斜め格子部26Aの右端部に沿っており、車両前方へ向かうほど車両左方へ向かうように車両前後方向に対して傾斜している。
左壁部26D及び右壁部26Eの前端は、仕切り壁部26Fによって車幅方向に一体に連結されている。この仕切り壁部26Fは、厚さ方向が車両前後方向に沿っており、斜め格子部26Aの前後方向中間部と一体に形成されると共に、上下の端部が上壁部26B及び下壁部26Cと一体に形成されている。この仕切り壁部26Fは、斜め格子部26Aの前後方向中央よりも車両後方側に位置している。
上述した斜め格子部26A、上壁部26B、下壁部26C、左壁部26D、右壁部26E及び仕切り壁部26Fは、センタバルク26のエネルギ吸収部27を構成している。このエネルギ吸収部27は、斜め格子部26Aを主要部として構成されており、バンパR/F本体24の前部側(前方部位32側)から後部側(後方部位34側)にわたって設けられている。このエネルギ吸収部27は、車両前後方向及び車両上下方向の寸法が車幅方向に沿って一定又は略一定に形成されているが、車両後方へ向かうほど車幅方向の寸法が増加しており、平面視で台形状に形成されている。このエネルギ吸収部27の前端部の車幅方向の寸法は、例えば125ミリメートル〜250ミリメートルの範囲内に設定されている。
さらに、左壁部26D及び右壁部26Eの後端からは、車両左方及び車両右方へ向けて左右の取付フランジ26G、26Hが一体に延出されている。これらの取付フランジ26G、26Hは、厚さ方向が後方部位34の後壁34Aの厚さ方向(ここでは車両前後方向)に沿っており、後面が後壁34Aの前面に当接している。これらの取付フランジ26G、26Hには、それぞれ上下一対のボルト穴40が形成されている。これらのボルト穴40に挿通された図示しないボルトが後壁34Aを貫通して図示しないナットに螺合することにより、左右の取付フランジ26G、26H(すなわちセンタバルク26の車幅方向両端部)が後方部位34の後壁34Aに固定されている。
一方、左右のサイドバルク28は、図1〜図3に示されるように、バンパR/F本体24の車幅方向端側(長手方向端側)において、バンパR/F本体24の前述した閉断面内(内側)に配置されており、左右のクラッシュボックス22の車両前方に位置している。これらのサイドバルク28は、例えば樹脂が射出成形されることにより形成されたものであり、全体として車幅方向を長手方向とする略ブロック状(平面視で車幅方向に長尺な略台形状)に形成されている。これらのサイドバルク28は、左右のクラッシュボックス22よりも車幅方向の寸法が大きく設定されており、各クラッシュボックス22に対して車幅方向内側及び車幅方向外側へ突出している。なお、これらのサイドバルク28を繊維強化樹脂によって成形する構成にしてもよい。
上記各サイドバルク28は、バンパR/F本体24の車幅方向端側の湾曲に沿うように平面視で湾曲している。また、これらのサイドバルク28は、後面が後方部位34の後壁34Aの前面に対して当接しており、後面が前方部位32の前壁32Aの後面に対して当接又は近接して対向している(図4参照)。
これらのサイドバルク28は、図4、図6A、図6B、図8に示されるように、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部28Aを備えている。各斜め格子部28Aは、車両左方へ向かうほど上昇するように傾斜した複数の平板状の左上りリブ42と、車両右方へ向かうほど上昇するように傾斜した複数の平板状の右上りリブ44とが一体に組み合わされて形成されている。これらの左上りリブ42及び右上りリブ44は、車両前後方向に延びるように配置されている。各斜め格子部28Aは、平面視で車両前方へ向かうほど車幅方向の寸法が大きくなる略台形状を成している。
斜め格子部28Aの上下の端部には、上壁部28B及び下壁部28Cが一体に形成されている。これらの上壁部28B及び下壁部28Cは、厚さ方向が車両上下方向に沿っている。また、斜め格子部28Aの前端における車幅方向外側の部位には、前壁部28Dが一体に形成されている。この前壁部28Dは、車幅方向外側へ向かうほど車両後方側へ向かうように車幅方向に対して傾斜している。また、斜め格子部28Aの前部における車幅方向内側の端部には、内壁部28Eが一体に形成されている。内壁部28Eは、斜め格子部28Aの車幅方向内側端部に沿っており、車両前方へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように車両前後方向に対して傾斜している。
前壁部28Dの車幅方向内側端と内壁部28Eの後端とは、仕切り壁部28Fによって車幅方向に一体に連結されている。この仕切り壁部28Fは、厚さ方向が車両前後方向に沿っており、斜め格子部28Aの前後方向中間部と一体に形成されると共に、上下の端部が上壁部及び下壁部28Cと一体に形成されている。この仕切り壁部28Fは、斜め格子部28Aの前後方向中央よりも車両前方側に位置している。
上述した斜め格子部28A、上壁部28B、下壁部28C、前壁部28D、内壁部28E及び仕切り壁部28Fは、サイドバルク28のエネルギ吸収部29を構成している。このエネルギ吸収部29は、斜め格子部28Aを主要部として構成されており、バンパR/F本体24の前部側(前方部位32側)から後部側(後方部位34側)にわたって設けられている。このエネルギ吸収部29は、車両上下方向の寸法が車幅方向に沿って一定又は略一定に形成されているが、車幅方向外側へ向かうほど車両前後方向の寸法が減少している。また、エネルギ吸収部29は、車両前方へ向かうほど車幅方向の寸法が増加するように形成されており、平面視で略台形状を成している。このエネルギ吸収部29は、前面が全体として車両前方かつ若干車幅方向外方を向き、後面が全体として車両後方かつ若干車幅方向内方を向くように配置されている。
さらに、前壁部28Dの車幅方向外側端からは、車幅方向外側へ向けて取付フランジ28Gが一体に延設されており、内壁部28Eの前端、車幅方向内側へ向けて取付フランジ28Hが一体に延出されている。これらの取付フランジ28G、28Hは、厚さ方向が前方部位32の前壁32Aの厚さ方向に沿っており、前面が前壁32Aの後面に当接している。これらの取付フランジ28G、28Hには、それぞれ上下一対のボルト穴46が形成されている。これらのボルト穴46に挿通された図示しないボルトが前壁32Aを貫通して図示しないナットに螺合することにより、左右の取付フランジ28G、28H(すなわちサイドバルク28の車幅方向両端部)が前方部位32の前壁32Aに固定されている。
なお、センタバルク26及びサイドバルク28のバンパR/F本体24への固定方法は、上記に限るものではなく、適宜変更することができる。例えば、センタバルク26及びサイドバルク28がリベット、接着、熱溶着などの手段によりバンパR/F本体24に固定される構成にしてもよい。また、本実施形態では、センタバルク26(センタ補強部)及びサイドバルク28(センタ補強部)がバンパR/F本体24とは別体に形成されてバンパR/F本体24に固定される構成としているが、これに限るものではない。つまり、センタ補強部及びサイド補強部がバンパR/F本体と一体に成形される構成にしてもよい。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両前部構造12では、例えば、図9に示されるように、バンパR/F10の車幅方向中央部がポール状の衝突物48に対して衝突した際(車両14がセンタポール衝突をした際)に、以下の作用効果を奏する。つまり、車両14がセンタポール衝突をすると、バンパR/F本体24の車幅方向中央部には、車両後方側へ折れるように曲げモーメントが発生するが、当該部位にはセンタバルク26が固定されているため、当該センタバルク26が上記の曲げモーメントに対する補強として機能する。詳細には、上記曲げモーメントの発生によって、バンパR/F本体24の車幅方向中央部の後部(ここでは後方部位34)には、図9の矢印A方向の引張応力が作用するが、当該部位にはセンタバルク26が固定されているため、当該センタバルク26が上記引張応力に対する補強として機能する。それにより、バンパR/F本体24が車幅方向中央部で折れることの防止又は抑制に寄与することができる。
また、この車両前部構造10では、例えば、図10に示されるように、バンパR/F10の車幅方向端側が衝突物50(ここではバリア)に対して微小にラップした状態で衝突した際(車両14が微小ラップ衝突をした際)に、以下の作用効果を奏する。つまり、車両14が微小ラップ衝突をすると、バンパR/F本体24の車幅方向端側には、クラッシュボックス22よりも車幅方向外側の部位が車両後方側へ折れるように曲げモーメントが発生するが、当該部位にはサイドバルク28が固定されているため、当該サイドバルク28が上記曲げモーメントの補強として機能する。詳細には、上記曲げモーメントの発生によって、バンパR/F本体24の車幅方向端側の前部(ここでは前方部位32)には、図10の矢印B方向の引張応力が作用するが。当該部位にはサイドバルク28が固定されているため、当該サイドバルク28が上記引張応力に対する補強として機能する。それにより、バンパR/F本体24が車幅方向端側で折れることの防止又は抑制に寄与することができる。
しかも、上記のようにバンパR/F本体24の折れが防止又は抑制されることにより、衝突荷重がクラッシュボックス22及びフロントサイドメンバ20に良好に伝達されるようになる。それにより、クラッシュボックス22及びフロントサイドメンバ20を効果的に変形させて、大きな衝撃吸収を図ることが可能になる。その結果、車両14の全体としての変形量を抑制することや、乗員への被害を軽減することに寄与することができる。
なお、背景技術の欄で説明した充填体は、バンパR/Fの内側に詰められているにすぎず、バンパR/Fに固定されていないため、バンパR/Fとの間での車幅方向の荷重の伝達効率が低いと考えられる。しかも、この充填体は、中空金属球の集合体であるため、圧縮変形によって衝撃吸収を図ることには適している反面、引張荷重に対しては剛性が低いと考えられる。このため、当該充填体は、センタポール衝突や微小ラップ衝突によってバンパR/Fに生じる曲げモーメントに対しては、補強としての機能が低いと考えられる。この点、本実施形態では、センタバルク26及びサイドバルク28が、上記のようにバンパR/F本体24に固定されているため、上記のような曲げモーメントに対する補強として良好に機能する。
また、本実施形態では、センタバルク26及びサイドバルク28が、バンパR/F本体24の閉断面内に設けられており、バンパR/F本体24の前部側から後部側にわたって配置されたエネルギ吸収部27、29を有している。このため、エネルギ吸収部27、29がバンパR/F本体24と共に衝突荷重を受けて変形することにより、衝突のエネルギを吸収することができる。しかも、バンパR/F本体24が衝突初期に断面崩れをおこすことを、センタバルク26及びサイドバルク28によって抑制することができるので、バンパR/F本体24の折れを防止又は抑制することに効果的に寄与することができる。
さらに、センタバルク26がバンパR/F本体26に固定されているため、センタポール衝突の衝突荷重を、センタバルク26を介してバンパR/F本体24の広い範囲に分散することができる。また、サイドバルク28がクラッシュボックス22の前方に位置しているため、微小ラップ衝突の衝突荷重を、サイドバルク28を介してクラッシュボックス22及びフロントサイドメンバ20に良好に伝達することができる。
また、本実施形態では、センタバルク26及びサイドバルク28が、バンパR/F本体24とは別体に成形されてバンパR/F本体24に固定される(取り付けられる)構成であるため、バンパR/F本体の成形性とは関係なく、センタバルク26及びサイドバルク29の形状設定を行うことができる。それにより、バンパR/F本体24において衝突時に折れやすい箇所を、局所的に効率良く補強することが可能になる。しかも、樹脂製のバンパR/F本体24が、樹脂製のセンタバルク26及びサイドバルク28によって局所的に補強される構成であるため、センタポール衝突や微小ラップ衝突に耐えられるバンパR/F10を軽量に設計することができる。
また、本実施形態では、センタバルク26がバンパR/F本体24の車幅方向中央部において、後方部位34の後壁34Aに固定されている。この後壁34Aは、センタポール衝突時に作用する引張応力が最大になる部位であるため、当該部位にセンタバルク26が固定されることにより、バンパR/F本体24を効率的に補強することができる。しかも、このセンタバルク26では、後端側の車幅方向寸法が前端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されているため、後壁34Aの広い範囲に衝突荷重を分散することができると共に、後壁34Aに生じる引張応力に対するセンタバルク26の補強としての機能を向上させることができる。また、センタバルク26の車幅方向寸法が前端側へ向かうほど減少しているため、センタバルク26の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、サイドバルク28がバンパR/F本体24の車幅方向端側において、前方部位32の前壁32Aに固定されている。この前壁32Aは、微小ラップ衝突時に作用する引張応力が最大になる部位であるため、当該部位にサイドバルク28が固定されることにより、バンパR/F本体24を効率的に補強することができる。しかも、このサイドバルク28では、前端側の車幅方向寸法が後端側の車幅方向寸法よりも大きく設定されているため、微小ラップ衝突時の衝突荷重を受ける面をより広く設定することができると共に、前壁32Aに生じる引張応力に対する補強としての機能を向上させることができる。また、サイドバルク28の車幅方向寸法が後端側へ向かうほど減少しているため、サイドバルク28の軽量化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、センタバルク26のエネルギ吸収部27が、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部26Aを有している。このため、センタバルク26が車幅方向の引張応力を受けた際に、斜め格子部26Aを構成する複数のリブ36、38の全てを荷重分散に寄与させることができる。同様に、サイドバルク28のエネルギ吸収部29が、車両前後方向から見て斜め格子状に形成された斜め格子部29を有している。このため、サイドバルク28が車幅方向の引張応力を受けた際に、斜め格子部28Aを構成する複数のリブ42、44の全てを荷重分散に寄与させることができる。
しかも、センタバルク26においては、斜め格子部26Aと一体に形成された仕切り壁部26Fが斜め格子部26Aの前後方向中央よりも車両後方側に位置している。このため、センタポール衝突によって斜め格子部26Aの後部側が後方部位34の後壁34Aから引張荷重を受けた際に、斜め格子部26Aを仕切り壁部26Fによって効率的に補強することができる。同様に、サイドバルク28においては、斜め格子部28Aと一体に形成された仕切り壁部28Fが斜め格子部28Aの前後方向中央よりも車両前方側に位置している。このため、微小ラップ衝突によって斜め格子部28Aの前部側が前方部位32の前壁32Aから引張荷重を受けた際に、斜め格子部28Aを仕切り壁部28Fによって効率的に補強することができる。
また、本実施形態では、バンパR/F本体24が、左右のクラッシュボックス22の前端部に取り付けられる後方部位34と、当該後方部位34の車両前方に配置される前方部位32とに分割して成形され、後方部位34と前方部位32とが結合されて形成されている。このため、センタバルク26及びサイドバルク28を、バンパR/F本体24の内側に配置する作業を容易なものにすることができる。つまり、前方部位32と後方部位34とを結合する前に、前方部位32へのサイドバルク28の固定作業、及び後方部位34へのセンタバルク26の固定作業を行うことができるので、バンパR/F10の製造作業を容易なものにすることができる。
また、本実施形態では、サイドバルク28がクラッシュボックス22よりも車幅方向外側へ突出しているため、バンパR/F本体24におけるクラッシュボックス22よりも車幅方向外側の部位に入力される衝突荷重を、サイドバルク28を介してクラッシュボックス22に良好に伝達することができる。しかも、バンパR/F本体24におけるクラッシュボックス22の車両前方の部位(微小ラップ衝突時に曲げモーメントが集中する部位)をサイドバルク28が左右に跨いで配設されているため、当該部位をサイドバルク28によって効率的に補強することができる。
(第1実施形態の補足説明)
上記第1実施形態では、センタバルク26(センタ補強部)がバンパR/F本体24の後方部位34の後壁34Aに固定され、サイドバルク28(サイド補強部)がバンパR/F本体24の前方部位32の前壁32Aに固定された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。本発明においては、センタ補強部は、バンパR/F本体の車幅方向中央部の後部に固定又は一体に成形されたものであればよく、サイド補強部は、バンパR/F本体の車幅方向端側の前部に固定又は一体に成形されたものであればよい。
また、上記第1実施形態では、バンパR/F10が、左右のサイドバルク28を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、左右何れか一方のサイドバルク28が省略された構成にしてもよい。
また、上記第1実施形態では、バンパR/F10の補強部30が、センタバルク26及びサイドバルク28の両方を備えた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、請求項1に係る発明では、補強部がサイド補強部のみを備えた構成にしてもよい。また、請求項10に係る発明では、補強部がセンタ補強部及びサイド補強部の何れか一方のみを備えた構成にしてもよい。
また、上記第1実施形態では、バンパR/F本体24、センタバルク26及びサイドバルク28が、何れも樹脂製とされた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、バンパR/F本体、センタ補強部及びサイド補強部の全部又は何れかが、アルミニウム等の金属によって形成される構成にしてもよい。
また、上記第1実施形態では、センタバルク26及びサイドバルク28のエネルギ吸収部27、29が斜め格子部26A、28Aを備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、エネルギ吸収部の構成を適宜変更することができる。例えば、エネルギ吸収部は、車両上下方向に延びる上下方向リブと車幅方向に伸びる横方向リブとによって構成されたものでもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図11には、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造60の部分的な構成が平面図にて示されている。この実施形態では、バンパR/F61が、バンパR/F本体24と、サイド補強部としてのサイドバルク62とを備えている。このサイドバルク62には、サイドバルク本体部62Aと、クラッシュボックス部62Bとが一体に設けられている。サイドバルク本体部62Aは、前記第1実施形態に係るサイドバルク28と同様の構成とされている。また、クラッシュボックス部62Bは、前記第1実施形態に係るクラッシュボックス22と同様のものであり、後方部位34の後壁34Aに形成された開口からバンパR/F本体24の車両後方へ突出している。このクラッシュボックス部62Bの後端部は、ボルト締結などの手段によってフロントサイドメンバ20の前端部に固定されている。
この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様とされている。この実施形態においても前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、この実施形態では、サイドバルク62が、サイドバルク本体部62Aと、クラッシュボックス部62Bとを一体に備えているため、サイドバルク本体部62Aからクラッシュボックス部62Bへの荷重の伝達効率を良好にすることができると共に、部品点数を少なくすることができる。
<第3の実施形態>
図12には、本発明の第3実施形態に係るバンパR/F60を車幅方向中央部で切断した切断面が縦断面図にて示されている。このバンパR/F60では、バンパR/F本体72が、車幅方向から見て略B形状に形成された所謂B形断面タイプとされている。このバンパR/F本体72の車両上下方向中央部には、車両後方へ向けて開放された凹部74が形成されている。また、この実施形態では、センタ補強部としてのセンタバルク76が、上記の凹部74内に配置されたエネルギ吸収部76Aと、該エネルギ吸収部76Aの後端から上下に延びて、バンパR/F本体72の後壁72B、72Cの後面に固定された上下のフランジ76B、76Cとによって構成されている。
この実施形態においても、センタポール衝突時におけるバンパR/F本体72の折れを防止又は抑制することに寄与する。なお、図示は省略するが、バンパR/F本体72の車幅方向端側において、凹部74内にサイド補強部としてのサイドバルクを配設する場合には、当該サイドバルクの前端部をバンパR/F本体72の前壁72Aの後面に固定することが好ましい。
以上、幾つかの実施形態を示して本発明について説明したが、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が前記各実施形態に限定されないことは勿論である。