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JP6192615B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に転写部のキャリブレーションを行う画像形成装置及び画像形成方法に関する。
従来から、文書や画像を印刷可能な複合機(Multifunctional Peripheral, MFP)等の画像形成装置が存在する。
特にカラー印刷用の画像形成装置では、レーザー等で露光された静電潜像が現像された各色のトナー像を、転写部の中間転写ベルト等に一旦、重ね合わせてから、一度に記録紙に転写させる。
従来の転写部を用いる画像形成装置として、特許文献1を参照すると、中間転写ベルトの周長が経時変化した場合や、中間転写ベルトの周長に製造時の個体差がある場合でも、転写材へのトナー像の転写位置が所定の転写位置からずれないようにするために、中間転写ベルトに設けられた少なくとも1つ以上の基準位置マークを利用して、補正する技術が記載されている。
特開2003−29543号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、転写部のキャリブレーションを行うための基準位置マーク用部材が必要であるため、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、上述の問題点を解消する画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明の画像形成装置は、露光により形成された静電潜像が現像されることで形成されたトナー像が転写される像担持体を含む転写部と、前記像担持体の地肌部分の反射率を測定する反射率センサーと、前記反射率センサーにより測定された前記像担持体の地肌部分の反射率の時系列データを、前記像担持体が一周するのに要する設計上の時間の2倍の時間にわたって基準データとして取得し、及び前記設計上の時間より所定時間長い又は短い時間の2倍の時間にわたって前後データとして取得する時系列データ取得部と、前記時系列データ取得部により取得された前記時系列データに基づいて、前記像担持体の実際の一周分の時間を算出する転写部回転時間算出部と、を備え、前記転写部回転時間算出部は、前記基準データ及び前記前後データに含まれる1回目の測定で得られた時系列データであるデータAと2回目の測定で得られた時系列データであるデータBとに関して、前記データAに含まれる各反射率と対応する前記データBに含まれる反射率の差分を算出し、前記算出された反射率の差分の平均値が最小となる前記像担持体の設計上の一周分の時間、又は前記像担持体の設計上の一周分の時間より所定時間長い若しくは短い時間を前記像担持体の実際の一周分の時間として算出することを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、露光により形成された静電潜像が現像されることで形成されたトナー像が転写される像担持体を含む転写部を備えた画像形成装置により実行される画像形成方法において、前記像担持体の地肌部分の反射率の時系列データを、前記像担持体が一周するのに要する設計上の時間の2倍の時間にわたって、及び前記設計上の時間より所定時間長い又は短い時間の2倍の時間にわたって取得し、前記取得された前記時系列データに基づいて前記像担持体の実際の一周分の時間を算出し、前記像担持体の実際の一周分の時間は、1回目の測定で得られた時系列データであるデータAと2回目の測定で得られた時系列データであるデータBとに関して、前記データAに含まれる各反射率と対応する前記データBに含まれる反射率の差分を算出し、前記算出された反射率の差分の平均値が最小となる前記像担持体の設計上の一周分の時間、又は前記像担持体の設計上の一周分の時間より所定時間長い若しくは短い時間を前記像担持体の実際の一周分の時間として算出することを特徴とする。
本発明によれば、転写部の地肌部分の反射率の時系列データから、転写部の実際の一周分の時間を算出することで、基準位置マークのように特別な部材を使用することなく、転写部のキャリブレーションを行うことができ、コストを削減する画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置の実施の形態に係るシステム構成図である。 本発明の実施の形態に係る転写部キャリブレーション処理のフローチャートである。 図2に示す差分平均値算出処理を説明するための図である。 図2に示す一周分時間算出処理を説明するための図である。 本発明の実施例を説明するための図である。 本発明の画像形成装置の実施の形態に係る全体の構成を示すブロック図である。 本発明の画像形成装置の実施の形態の動作を説明するための図である。 図7に示す画像形成装置の画像形成部を説明するための図である。
<実施の形態>
〔画像形成装置1の全体の構成〕
まず、図6を参照して、画像形成装置1の全体の構成について説明する。
画像形成装置1では、画像処理部11、原稿読取部12、原稿給送部13、搬送部(給紙ローラー42b、搬送ローラー対44、排出ローラー対45)、ネットワーク送受信部15、操作パネル部16、反射率センサー18、記憶部19、画像形成部20、及びタイマー部100等が、制御部10に接続されている。各部は、制御部10によってその動作が制御される。
制御部10は、GPP(General Purpose Processor)、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Processor、特定用途向けプロセッサー)のような情報処理部である。
制御部10は、記憶部19のROMやHDDに記憶されている制御プログラムを読み出して、この制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、後述する機能ブロックの各部として動作する。また、制御部10は、図示しない外部の端末や操作パネル部16から入力された所定の指示情報に応じて、画像形成装置1全体の制御を行う。
画像処理部11は、DSP(Digital Signal Processor)やGPU(Graphics Processing Unit)のような制御演算部である。画像処理部11は、画像データに対して画像処理を行う。画像処理部11は、例えば、拡大縮小、濃度調整、階調調整、画像改善のような画像処理を行う。
画像処理部11は、原稿読取部12で読み取られた画像を、記憶部19に印刷データとして記憶する。この際、画像処理部11は、印刷データをPDFやTIFFのようなフォーマットのファイル単位に変換することも可能である。
原稿読取部12は、セットされた原稿を読み取る(スキャン)する。
原稿給送部13は、原稿読取部12で読み取られる原稿を搬送する。
画像形成部20は、ユーザーの出力指示により、記憶部19に記憶され、原稿読取部12で読み取られ、又は外部の端末から取得されたデータに基づいて記録紙への画像形成を行う。
反射率センサー18は、画像形成部20の中間転写部40の中間転写ベルト47(図8)のキャリブレーションのための光学センサーである。
なお、原稿読取部12、原稿給送部13、画像形成部20、及び反射率センサー18の動作については後述する。
ネットワーク送受信部15は、LAN、無線LAN、WAN、携帯電話網のような外部ネットワークに接続するためのLANボードや無線送受信機等を含むネットワーク接続部である。
ネットワーク送受信部15は、データ通信用の回線ではデータを送受信し、音声電話回線では音声信号を送受信する。
操作パネル部16は、LCD等の表示部と、入力部としてのテンキー、スタートキー、キャンセルキー、複写やFAX送信やスキャナーのような動作モードを切り換えるためのボタン、選択された文書の印刷や送信や保存や記録等に関するジョブの実行に係る指示を行うためのボタン及びタッチパネルと、を備えている。
操作パネル部16は、ユーザーによる画像形成装置1の各種ジョブの指示を取得する。また、制御部10は、操作パネル部16から取得したユーザーの指示に基づいて、画像形成装置1の機器設定や各ユーザーの情報を記憶部19に保存したり、あるいは、記憶部19に記憶されている情報を変更したりすることも可能である。
記憶部19は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)のような半導体メモリーやHDD(Hard Disk Drive)のような記録媒体を用いた記憶部である。
記憶部19のROMやHDDには画像形成装置1の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。これに加えて、記憶部19は、ユーザーのアカウント設定も記憶している。また、記憶部19には、ユーザー毎の保存フォルダーの領域が含まれていてもよい。
タイマー部100は、バッテリーバックアップ機能付きのリアルタイムクロック(Real-Time Clock)及び制御部10のクロック等のカウントにより時間を計測する回路等である。タイマー部100は、例えば、制御部10用とは別に備えられた図示しない水晶発振回路等により供給されるクロックにより、数マイクロ秒〜一秒単位で時刻を測定可能である。また、タイマー部100は、数マイクロ秒〜一秒単位の所定間隔で割り込み等を発生させるインターバルタイマーの設定も可能である。
なお、画像形成装置1において、制御部10及び画像処理部11は、GPU内蔵CPU等やチップ・オン・モジュールパッケージのように、一体的に形成されていてもよい。
また、制御部10及び画像処理部11は、RAMやROMやフラッシュメモリー等を内蔵していてもよい。
また、画像形成装置1は、ファクシミリの送受信を行うFAX送受信部を備えていてもよい。
〔画像形成装置1の動作〕
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の動作について説明する。画像形成装置1は本体部14、原稿読取部12及び原稿給送部13等を有する。
原稿読取部12は、本体部14の上方に配設され、原稿給送部13は、原稿読取部12の上方に配設されている。また、本体部14には記録紙の排出口41が形成されている。また、本体部14の排出口41側には、スタックトレイ60が配設されている。また、操作パネル部16は、画像形成装置1の本体部14のフロント側に配設されている。
原稿読取部12は、スキャナー12aと、プラテンガラス12bと、原稿読取スリット12cとを備えている。スキャナー12aは、露光ランプ、及びCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のような撮像センサーを含む。スキャナー12aは、原稿給送部13による原稿の搬送方向に移動することが可能である。
プラテンガラス12bは、ガラスのような透明部材からなる原稿台である。原稿読取スリット12cは、原稿給送部13による原稿の搬送方向と直交方向に形成されたスリットを有する。
プラテンガラス12bに載置された原稿を読み取る場合には、スキャナー12aは、プラテンガラス12bに対向する位置に移動され、プラテンガラス12bに載置された原稿を走査しながら原稿を読み取って画像データを取得して、取得した画像データを本体部14に備わる制御部10(図6)に出力する。
また、原稿給送部13により搬送された原稿を読み取る場合には、スキャナー12aは、原稿読取スリット12cと対向する位置に移動され、原稿読取スリット12cを介し、原稿給送部13による原稿の搬送動作と同期して原稿を読み取って画像データを取得し、取得した画像データを制御部10に出力する。
原稿給送部13は、原稿載置部13aと、原稿排出部13bと、原稿搬送機構13cとを備えている。原稿載置部13aに載置された原稿は、原稿搬送機構13cによって、1枚ずつ順に繰り出されて原稿読取スリット12cに対向する位置へ搬送され、その後、原稿排出部13bに排出される。
なお、原稿給送部13は、不図示の回転軸を中心として持ち上げ可能である。原稿給送部13を上方に持ち上げることで、プラテンガラス12bの上面を開放させることができる。
本体部14は、画像形成部20、中間転写部40、及び定着部50を備えると共に、給紙部42と、用紙搬送路43と、搬送ローラー対44と、排出ローラー対45とを備えている。給紙部42は、それぞれサイズ又は向きが異なる記録紙を収納する複数の給紙カセット42aと、給紙カセット42aから記録紙を1枚ずつ用紙搬送路43に繰り出す給紙ローラー42bとを備えている。給紙ローラー42b、搬送ローラー対44、及び排出ローラー対45は、搬送部として機能する。記録紙は、この搬送部により搬送される。
給紙ローラー42bによって用紙搬送路43に繰り出された記録紙は、搬送ローラー対44によって中間転写部40に向けて搬送される。
画像形成部20は、例えば、カラーのトナー像を記録紙に画像形成する。
画像形成部20で記録が施された記録紙は、排出ローラー対45により、スタックトレイ60へ排出される。
図8を参照して、画像形成部20の詳細な構成について説明する。
画像形成部20は、マゼンタ(Magenta、M)、シアン(Cyan、C)、イエロー(Yellow、Y)、黒(BlacK、K又はB)の4色に対応した画像形成ユニット20M、画像形成ユニット20C、画像形成ユニット20Y、画像形成ユニット20Kを備えている。
画像形成ユニット20M、画像形成ユニット20C、画像形成ユニット20Y、画像形成ユニット20Kは、それぞれの構成は同一のため、画像形成ユニット20Kについてのみ説明する。
画像形成ユニット20Kの略中央には感光体ドラム201が配置され、その周囲に感光体ドラム201の回転方向に沿って、順に帯電部202、露光部203、現像部204及び不図示の感光体ドラムクリーニング部が配置されている。帯電部202は、感光体ドラム201の周面を所定の電位に帯電させる。露光部203は帯電された感光体ドラム201の周面に対して原稿読取部12等から送信されてきた画像データに基づいて変調されたレーザー光を走査露光して感光体ドラム201の周面に静電潜像を形成する。現像部204は、トナーを用いて感光体ドラム201の周面に形成された静電潜像を現像し、感光体ドラム201の周面にトナー像を形成する。感光体ドラムクリーニング部は、後述の一次転写後に感光体ドラム201の周面に残留したトナーを感光体ドラム201の周面から除去する。
中間転写部40は、各画像形成ユニットにそれぞれ対応した一次転写ローラー40M、一次転写ローラー40C、一次転写ローラー40Y、及び一次転写ローラー40Kを有している。中間転写部40は、更に、中間転写ベルト47(像担持体)、二次転写ローラー48、及びクリーナー49を有している。
一次転写ローラー40M、一次転写ローラー40C、一次転写ローラー40Y、一次転写ローラー40Kは、対応する画像形成ユニット20M、画像形成ユニット20C、画像形成ユニット20Y、及び画像形成ユニット20Kそれぞれの感光体ドラム201上に形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト47にそれぞれのトナー像が重なり合うように一次転写させる。
二次転写ローラー48は、中間転写ベルト47に転写されたトナー像を記録紙Pに二次転写させる。
クリーナー49は、二次転写後に、中間転写ベルト47上に付着しているトナーを除去する。
中間転写ベルト47は、例えば、白抜きで示した矢印の方向に移動するようローラーにより駆動される。
定着部50は、中間転写部40によってトナー像が転写された記録紙Pを加熱してトナー像を記録紙に定着させる。
反射率センサー18は、中間転写部40の中間転写ベルト47にトナー像が転写されていない部分、すなわち「地肌」での中間ベルト等の反射率を赤外線等により光学的に測定するための光学センサーである。なお、反射率センサー18を用いて、画像濃度の補正のために中間転写ベルト47に転写されたトナー像の濃度を測定してもよい。反射率センサー18は、例えば、中間転写部40の中間転写ベルト47の反射率を連続的に実時間(リアルタイム)で測定する。また、反射率センサー18は中間転写部40の中間転写ベルト47の駆動方向と対向する複数の箇所の反射率をリアルタイムで測定して、反射率の平均値等を算出してもよい。
〔画像形成装置1のシステム構成〕
図1を参照し、画像形成装置1のシステム構成について説明する。
画像形成装置1は、制御部10の機能として、時系列データ取得部110、転写部回転時間算出部120、及びパッチ画像作成部130を備えている。
また、記憶部19は、設計上一周分時間値200及び一周分時間算出値230を記憶している。また、記憶部19は、時系列データ群210及び平均値220を記憶でき、さらに、時系列データ群210及び平均値220の記憶内容を上書きすることができる。さらに、記憶部19は、一周分時間算出値230を上書き記録することができる。
時系列データ取得部110は、反射率センサー18により測定された中間転写ベルト47の地肌部分の反射率の時系列データを、設計上一周分時間値200にわたって取得する動作を連続して2回行う。また、時系列データ取得部110は、中間転写ベルト47の地肌部分の反射率の時系列データを、設計上一周分時間値200より所定時間ずつ長い時間にわたって取得する動作を連続して2回行う。さらに、時系列データ取得部110は、中間転写ベルト47の地肌部分の反射率の時系列データを、設計上一周分時間値200より所定時間ずつ短い時間にわたって取得する動作を連続して2回行う。ここで、設計上一周分時間値200より所定時間ずつ長い時間とは、設計上一周分時間値200+Δt、設計上一周分時間値200+2Δt、設計上一周分時間値200+3Δt等を意味する。また、設計上一周分時間値200より所定時間ずつ短い時間とは、設計上一周分時間値200−Δt、設計上一周分時間値200−2Δt、設計上一周分時間値200−3Δt等を意味する。ここで、設計上一周分時間値200にわたって取得する動作を連続して2回行うことで得られた中間転写ベルト47の地肌部分の反射率の時系列データを、基準データと称する。また、その他の時間にわたって測定することで得られ中間転写ベルト47の地肌部分の反射率の時系列データを前後データと称する。
つまり、時系列データ取得部110は、時系列データ群210を取得する。
転写部回転時間算出部120は、時系列データ取得部110により取得された時系列データ群210を用いて一周分時間算出値230を算出する。
転写部回転時間算出部120は、時系列データ群210のうち、基準データ211と、前後データ212とについて、連続して2回行った測定によって得られた時系列データを用いて、1回目の時系列データ(反射率)と2回目の時系列データ(反射率)の差分を算出し、算出された反射率の差分の平均値220が最小となる時間、例えば、設計上一周分時間値200−2Δt、を一周分時間算出値230として算出する。
パッチ画像作成部130は、画像濃度キャリブレーション用のパッチ画像を形成する。パッチ画像作成部130は、転写部回転時間算出部120により算出された一周分時間算出値230基づいて、パッチ画像を形成するタイミングを調整し、中間転写ベルト47上の所望する場所に正確に画像濃度キャリブレーション用のパッチ画像を形成する。このことによって、画像濃度キャリブレーションにおける地肌部分の反射率(地肌濃度)の影響を的確に除去することができる(中間転写ベルト47の地肌濃度は中間転写ベルト47の場所によって異なる。このため、中間転写ベルト47の地肌濃度を正確に把握することで、精度の高い画像濃度キャリブレーションを行うことが可能となる)。
設計上一周分時間値200は、中間転写ベルト47の設計上の一周分の時間である。設計上一周分時間値200は、中間転写ベルト47の設計上の周長と速度とから算出されて、工場出荷時や中間転写部40の取り換え時等に、記憶部19に記憶されていてもよい。
時系列データ群210は、反射率センサー18により測定された中間転写部40の中間転写ベルト47の地肌部分の反射率等が、時系列データ取得部110により所定間隔で所定時間取得されたデータである。時系列データ取得部110は、例えば、数ミリ秒〜数十ミリ秒間隔でサンプリングされたデータを、時系列データ群210として取得してもよい。
平均値220は、基準データ211及び各前後データ212について算出された、1回目の測定で得られた時系列データと2回目の測定で得られた時系列データの各サンプリング点の反射率の差分の平均値のデータである。なお、平均値220は、単なる算術平均ではなく、差分の絶対値の平均値、差分を二乗した平均値、分散やメジアン等の統計的な平均に係る値として算出されてもよい。
一周分時間算出値230は、転写部回転時間算出部120により算出された、中間転写部40の中間転写ベルト47の実際の一周分の時間である。一周分時間算出値230は、この平均値220がもっとも小さくなる基準データ211又は前後データ212を得るために要した測定時間、例えば、設計上一周分時間値200−2Δt、である。
ここで、画像形成装置1の制御部10は、記憶部19に記憶された制御プログラムを実行することで、時系列データ取得部110、転写部回転時間算出部120、及びパッチ画像作成部130として機能する。
また、上述の画像形成装置1の各部は、本発明の画像形成方法を実行するハードウェア資源となる。
〔画像形成装置1による転写部キャリブレーション処理〕
次に、図2〜図4を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1による転写部キャリブレーション処理の説明を行う。
本実施形態の転写部キャリブレーション処理では、タイマー部100により設定される一周分の時間を所定時間ずらしながら中間転写部40の中間転写ベルト47の地肌の反射率の時系列データ群210を取得する。そして、差分の平均値220を算出し、この平均値220が最も小さくなったタイマー部100の時間を、中間転写部40の中間転写ベルト47の一周分の時間として算出する。
本実施形態の転写部キャリブレーション処理は、主に制御部10が、記憶部19に記憶されたプログラムを、各部と協働し、ハードウェア資源を用いて実行する。
以下で、図2のフローチャートを参照して、転写部キャリブレーション処理の詳細をステップ毎に説明する。
(ステップS101)
まず、制御部10の時系列データ取得部110が、測定開始処理を行う。
時系列データ取得部110は、各部を初期化し、中間転写部40の中間転写ベルト47の駆動を開始し、反射率センサー18による反射率の測定が可能な状態にする。
そして、時系列データ取得部110は、中間転写ベルト47の回転速度が所定速度に到達するまで待って処理をステップS102に進める。
(ステップS102)
次に、時系列データ取得部110は、タイマー設定処理を行う。
制御部10は、設計上一周分時間値200又は設計上一周分時間値200に対して所定時間長い又は短い時間を、タイマー部100に設定する。時系列データ取得部110は、下記で説明する所定の変化回数に対応させて、この所定時間長い又は短い時間を設定する。
制御部10は、この所定時間長い又は短い時間として、例えば、設計上一周分時間値200から+−nΔt時間(n=0,1,2,3,…,N)、変化させていく。このΔt時間としては、数ミリ秒〜数十ミリ秒単位で設定可能である。また、+−nΔt時間のnの最大値Nは、Δt時間の変化回数の最大値であり、中間転写部40の中間転写ベルト47等の長さのズレの分散等に基づいて、所定回数を設定することが可能である。時系列データ取得部110は、例えば、+−3Δt程度の変化回数を設定してもよい。
なお、n=0の時間は、設計上一周分時間値200の時間となる。また、タイマー部100には、例えば、n=+2の場合には、設計上一周分時間値200+2Δt時間の2倍の時間を設定する。これは、一周分時間値200+2Δt時間の測定を2回連続して行うことにより、1回目の測定で得られた中間転写ベルト47地肌部分の反射率の時系列データと2回目の測定で得られた中間転写ベルト47地肌部分の反射率の時系列データとが合致していれば、その測定時間、例えば、設計上一周分時間値200+2Δt、が実際の中間転写ベルト47が一周するのに要する時間であることがわかるからである。
(ステップS103)
次に、時系列データ取得部110は、時系列データ取得処理を行う。
時系列データ取得部110は、タイマー部100のインターバルタイマー等により、所定間隔で反射率センサー18から反射率の測定データを取得し、時系列データ群210として記憶部19に記憶させる。
(ステップS104)
次に、時系列データ取得部110は、タイマー部100に設定された時間(例えば、設計上一周分時間値200+2Δt時間の2倍の時間)を経過したか否かを判定する。時系列データ取得部110は、タイマー部100に設定された時間を経過して、所定数のサンプリングが完了した場合、Yesと判定する。時系列データ取得部110は、それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、時系列データ取得部110は、処理をステップS105に進める。
Noの場合、時系列データ取得部110は、処理をステップS103に戻して、時系列データ群210の取得を続ける。
(ステップS105)
タイマー部100に設定された時間を経過した場合、制御部10の時系列データ取得部110は、全ての時系列データの取得が完了したか否かを判定する。時系列データ取得部110は、上述の例では、基準データ211と、Δt時間の変化回数の最大値であるNまで変化させた前後データ212とを取得した場合、Yesと判定する。時系列データ取得部110は、それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、時系列データ取得部110は、処理をステップS106に進める。
Noの場合、時系列データ取得部110は、処理をステップS102に戻す。その後、時系列データ取得部110は、タイマー部100に、設計上一周分時間値200に対して所定時間長い又は短い時間の2倍の時間を設定して、前後データ212となる時系列データの取得を続ける。所定時間長い又は短い時間としては、例えば、+−nΔt時間のnを増加させる。
(ステップS106)
全ての時系列データの取得が完了した場合、転写部回転時間算出部120は、差分平均値算出処理を行う。転写部回転時間算出部120は、基準データ211と、各前後データ212とについて、1回目の測定で得られたサンプリング点のデータ(中間転写ベルト47の地肌部分の反射率:データA)と2回目の測定で得られたサンプリング点のデータ(データB)の差分の平均値220を算出する。図3の例を参照して説明すると、データAと、データBとについて、転写部回転時間算出部120は、それぞれのサンプリング点におけるデータの差を算出し、平均化する。たとえば、データAの各サンプリング点のデータを、S1[i](i=1,2,3,…,m)とする。また、データBの各サンプリング点のデータをS2[i](i=1,2,3,…,m)とする。ここで、mは、データA又はデータBは同じ測定時間の間において、同じ所定のサンプリング間隔でデータを取得しているので、データAとデータBで、同じ値となる。この場合、データAと、データBと、の差分の平均値AVEは、例えば、下記の式(1)で算出される。なお、図3と後述する図4の例においては、データAとデータBとがサインカーブのように記載しているものの、これに限られない。データA及びデータBは、中間転写部40の中間転写ベルト47等の構成により、特定のパターンと誤差とを含んだ波形となる。
Figure 0006192615
転写部回転時間算出部120は、上述の式(1)により、基準データ211と各前後データ212の時系列データの平均値AVEを算出し、この平均値AVEの値をそれぞれの平均値220として記憶部19に記憶させる。
(ステップS107)
次に、転写部回転時間算出部120は、一周分時間算出処理を行う。
転写部回転時間算出部120は、時系列データ取得部110により取得された基準データ211及び前後データ212に対応する各平均値220により、一周分時間算出値230を算出する。図4を参照して説明すると、図4(a)の例に示すように、タイマー部100に設定した時間の2分の1の時間と、実際の中間転写ベルト47が一周するのに要する時間と、が一致していれば、データAの周期とデータBの周期とは一致するはずである。しかしながら、図4(b)の例に示すように、実際には、中間転写ベルト47は、公差ばらつきや温度によって伸縮するため、これらの周期はほとんど一致することがない。このため、転写部回転時間算出部120は、上述の差分平均値算出処理で算出されたデータAとデータBとの差分の平均値220が最小となる時間を実際の中間転写ベルト47が一周するのに要する時間である一周分時間算出値230として算出する。この一周分時間算出値230が、中間転写ベルト47の一周にかかる実際の時間となる。
(ステップS108)
次に、制御部10のパッチ画像作成部130は、パッチ画像作成処理を行う。
パッチ画像作成部130は、算出された一周分時間算出値230に基づいて、中間転写ベルト47の所定位置にトナー像が転写されるようにタイミングの調整を行った上で、画像濃度キャリブレーション用のパッチ画像を形成し、中間転写ベルト47に転写させる。これにより、中間転写ベルト47の常に同じ箇所にパッチ画像が形成される。
以上により、本発明の実施の形態に係る転写部キャリブレーション処理を終了する。
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
従来、特許文献1のように、転写部の中間転写ベルト47の長さを測定するキャリブレーションのために基準位置マークを利用する場合、基準位置をマークするための部材が必要でありコストがかかっていた。
これに対して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1は、露光された静電潜像が現像されたトナー像を転写させる中間転写部40の中間転写ベルト47(像担持体)を備えており、像担持体の地肌部分の反射率を測定する反射率センサーと、反射率センサーにより測定された像担持体の地肌部分の反射率の時系列データ群210を、像担持体の設計上の一周分の時間の2倍の時間にわたって、及び像担持体の設計上の一周分の時間より所定時間長い又は短い時間の2倍の時間にわたって取得する時系列データ取得部110と、時系列データ取得部110により取得された時系列データ群210を用いて像担持体の実際の一周分の時間である一周分時間算出値230を算出する転写部回転時間算出部120と、転写部回転時間算出部120により算出された一周分時間算出値230に基づいて、パッチ画像を形成するタイミングの補正を行うパッチ画像作成部130とを備えることを特徴とする。
このように構成することで、基準位置マークのように特別な部材を使用することなく、時間を補正することで、コストを削減できる。
また、基準マークによることなく正確に中間転写部40の中間転写ベルト47等が一周する時間を算出可能であるため、キャリブレーションの精度を上げることができる。
また、基準マークを用いないことで、中間転写部40が中間転写ベルト47等の蛇行補正制御を行っている場合には、転写ベルトの蛇行状態を判断するベルト端部検知部(図示せず)の誤検知を防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1は、連続した2回の測定における1回目の測定で得られた時系列データであるデータAと、連続した2回の測定における2回目の測定で得られた時系列データであるデータBとについて、各反射率の差分を算出し、算出された反射率の差分の平均値220が最小となる時間により実際の一周分の時間を算出することを特徴とする。
このように構成することで、反射率センサー18による反射率の測定値にノイズや誤差等があっても、中間転写部40の中間転写ベルト47の実際の一周分の時間を正確に算出することが可能となる。
また、従来、設計上の中間転写ベルトの一周分の長さが実際の中間転写ベルトの長さと異なっていた場合、画像濃度キャリブレーション用のパッチ画像が形成される中間転写ベルトの位置が所望する位置と異なることがあった。このため、従来、中間転写ベルトの場所によって地肌濃度が異なるため、地肌濃度を加味した画像濃度のキャリブレーションが正確に行えず、画像濃度のキャリブレーションに誤差が生じるという問題があった。
これに対して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1は、中間転写ベルト47の一周にかかる実際の時間である一周分時間算出値230を用いてにより、中間転写ベルト47の地肌濃度を測定したのと同じ箇所に、画像濃度キャリブレーション用のパッチ画像を形成することが可能となる。
これにより、画像濃度キャリブレーションの精度を向上させることができる。
図5を参照すると、中間転写部40の中間転写ベルト47の周長を936.2mm、製品公差±1mm、温度によるバラつき±1mm/10℃として、中間転写ベルト47の速度は266.7[mm]とすると、中間転写部40の中間転写ベルト47の一周分の時間は下記の通り算出できる:

Tb=936.2mm÷266.7[mm/s]=3.510[s]

このTbを、設計上一周分時間値200として、タイマー部100に設計上一周分時間値200の2倍の時間を設定する。一周分時間算出値230にわたる1回目の測定の後連続して一周分時間算出値230にわたる2回目の測定を行うことになる。中間転写部40の中間転写ベルト47の1回目の測定開始から、1.25ms毎に、地肌の反射率を反射率センサー18で取得し、それにより1回目のデータを、記憶部19に、基準データ211のデータAとして保存する。その後、同様にして2回目のデータを、記憶部19に基準データ211のデータBとして保存する。次に、±nΔt時間(n=1,……,3)として、タイマー部100の設定を、Tb−3Δt〜Tb+3Δtまで変化させて、1.25ms毎に地肌の反射率(各前後データ212のデータA及びデータB)を取得する。それにより取得したデータを、前後データ212のデータA及び前後データ212のデータBとして、記憶部19に記憶させる。基準データ211及び各前後データ212にそれぞれ含まれるデータAとデータBの差分の平均値AVEを算出する。算出した平均値AVEの中から最小のものに対応する設計上一周分時間値200又は設計上一周分時間値200から±nΔtした時間を、一周分時間算出値230として、算出する。例えば、図5の表のように平均値(AVE)1〜平均値(AVE)7の平均値を求めた結果、最小となったのが、平均値AVE3とすると、一周分時間算出値230は、Tb−Δtとなる。
また、制御部10は、反射率センサー18の時系列データ群210で、所定の閾値を超えた値を検出し、又は特定のパターン等を検出することで、中間転写部40の中間転写ベルト47に焼き付きが起こったり破断したりして故障していることを検出することも可能である。
これにより、キャリブレーションと故障検出の両方を行うことができ、画像形成装置1のメンテナンスコストを削減できる。
また、上述の実施の形態においては、図7、図8に示すように中間転写部40の中間転写ベルト47がタンデム状にトナー像を重ねるように記載したものの、任意の構造の中間転写ベルト等を用いることが可能である。また、中間転写用のドラム等を用いるような構成であってもよい。また、ロータリー状の現像部を用いるような構成であってもよい。また、カラーでない画像形成装置であっても、中間転写を行う中間転写部40を備えたもののキャリブレーションに適用可能である。
また、上述の実施の形態においては、反射率センサー18を内蔵するように説明したものの、キャリブレーション時にサービスマンが外付けの反射率センサー18を中間転写部40に取り付けるような構成であってもよい。
また、本発明は、複合機以外の画像形成装置以外の情報処理装置にも適用できる。つまり、単機能のプリンター等であってもよい。
また、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
1 画像形成装置
10 制御部
11 画像処理部
12 原稿読取部
12a スキャナー
12b プラテンガラス
12c 原稿読取スリット
13 原稿給送部
13a 原稿載置部
13b 原稿排出部
13c 原稿搬送機構
14 本体部
15 ネットワーク送受信部
16 操作パネル部
18 反射率センサー
19 記憶部
20 画像形成部
20M、20C、20Y、20K 画像形成ユニット
40 中間転写部
40M、40C、40Y、40K 一次転写ローラー
41 排出口
42 給紙部
42a 給紙カセット
42b 給紙ローラー
43 用紙搬送路
44 搬送ローラー対
45 排出ローラー対(排出用のローラー)
47 中間転写ベルト
48 二次転写ローラー
49 クリーナー
50 定着部
60 スタックトレイ
100 タイマー部(タイマー)
110 時系列データ取得部
120 転写部回転時間算出部
130 パッチ画像作成部
200 設計上一周分時間値
201 感光体ドラム
202 帯電部
203 露光部
204 現像部
210 時系列データ群
211 基準データ
212 前後データ
220 平均値
230 一周分時間算出値
P 記録紙

Claims (2)

  1. 露光により形成された静電潜像が現像されることで形成されたトナー像が転写される像担持体を含む転写部と、
    前記像担持体の地肌部分の反射率を測定する反射率センサーと、
    前記反射率センサーにより測定された前記像担持体の地肌部分の反射率の時系列データを、前記像担持体が一周するのに要する設計上の時間の2倍の時間にわたって基準データとして取得し、及び前記設計上の時間より所定時間長い又は短い時間の2倍の時間にわたって前後データとして取得する時系列データ取得部と、
    前記時系列データ取得部により取得された前記時系列データに基づいて、前記像担持体の実際の一周分の時間を算出する転写部回転時間算出部と、を備え
    前記転写部回転時間算出部は、
    前記基準データ及び前記前後データに含まれる1回目の測定で得られた時系列データであるデータAと2回目の測定で得られた時系列データであるデータBとに関して、前記データAに含まれる各反射率と対応する前記データBに含まれる反射率の差分を算出し、
    前記算出された反射率の差分の平均値が最小となる前記像担持体の設計上の一周分の時間、又は前記像担持体の設計上の一周分の時間より所定時間長い若しくは短い時間を前記像担持体の実際の一周分の時間として算出する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 露光により形成された静電潜像が現像されることで形成されたトナー像が転写される像担持体を含む転写部を備えた画像形成装置により実行される画像形成方法において、
    前記像担持体の地肌部分の反射率の時系列データを、前記像担持体が一周するのに要する設計上の時間の2倍の時間にわたって、及び前記設計上の時間より所定時間長い又は短い時間の2倍の時間にわたって取得し、
    前記取得された前記時系列データに基づいて前記像担持体の実際の一周分の時間を算出し、
    前記像担持体の実際の一周分の時間は、
    1回目の測定で得られた時系列データであるデータAと2回目の測定で得られた時系列データであるデータBとに関して、前記データAに含まれる各反射率と対応する前記データBに含まれる反射率の差分を算出し、
    前記算出された反射率の差分の平均値が最小となる前記像担持体の設計上の一周分の時間、又は前記像担持体の設計上の一周分の時間より所定時間長い若しくは短い時間を前記像担持体の実際の一周分の時間として算出する
    ことを特徴とする画像形成方法。
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