JP6299089B2 - データの可視化方法 - Google Patents
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Description
複数の特性値(目的関数)を対象とする多目的最適化では、特性値の間にトレードオフ関係が存在することが少なくない。その場合、最適解はパレート解と呼ばれる解集合を形成する。そのパレート解と設計変数との因果関係を分析することで特定の特性値バランスを実現するための設計変数の方向性を知ることができ、その情報を設計に役立てることができる。パレート解のデータから、特性値と設計変数の因果関係を分析する従来の方法として、自己組織化マップが提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。
しかしながら、特性値空間に表示された設計変数のデータは、ばらつきまたはノイズが少なくなく、特性値と設計変数との因果関係を認識することが困難である場合が少なくないという問題点がある。
例えば、入力値を表わす入力データは、構造体および構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの設計変数を表す第1のデータであり、出力値を表わす出力データは、構造体および構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの特性値を表す第2のデータであり、平均処理工程は、特性値空間において設計変数の移動平均処理をする工程であることが好ましい。
例えば、設計変数は、タイヤの材料挙動、タイヤの形状およびタイヤの構造のうち、少なくとも1つのパラメータであり、特性値は、タイヤおよびタイヤの材料のうち、少なくとも1つの特性値である。
さらには、本発明によれば、特性値空間内で、設計変数のばらつきおよびノイズ等を除去し、製品または材料の特性値と設計変数の因果関係を容易に見出すことができ、かつ容易に分析することができる表示を可能にすることができる。
図1は、本発明の実施形態のデータの可視化方法に利用される表示処理装置の一例を示す模式図である。図2は、本発明の実施形態のデータの可視化方法の移動平均処理を工程順に示すフローチャートである。
本実施形態のデータの可視化方法には、図1に示す表示処理装置10が用いられるが、データの可視化方法をコンピュータ等のハードウェアおよびソフトウェアを用いて実行することができれば表示処理装置10に限定されるものではない。
入力値と出力値とは所定の関係を有する。この所定の関係とは、因果関係であり、例えば、入力値と出力値とが関数により表わされるものである。
データセットでは、例えば、l=4、m=3のとき、入力データX1〜X4と出力データY1〜Y3の合計7つのデータを1組として扱い、この7つのデータの組(入力データX1〜X4、出力データY1〜Y3)が複数組存在する。データセットにおいて、上記組の数をデータ数という。例えば、データ数が100であれば、7つのデータで構成される組が100存在する。なお、入力データと出力データの数は7つに限定されるものではない。
可視化処理部12は、データ処理部15と、移動平均処理部17と、表示制御部19と、メモリ30と、制御部32とを有する。
可視化処理部12は、制御部32により制御される。また、可視化処理部12において条件設定部20、モデル生成部22、演算部24、パレート解探索部26およびデータ作成部28はメモリ30に接続されており、条件設定部20、モデル生成部22、演算部24、パレート解探索部26およびデータ作成部28で得られたデータがメモリ30に記憶される。
表示部16は、例えば、本発明の表示方法で得られた図を表示するものであり、公知の各種のディスプレイが用いられる。また、表示部16には各種情報を出力媒体に表示するためのプリンタ等のデバイスも含まれる。
なお、データセットについては、データ処理部15で作成することなく、入力部14を介して可視化処理部12に直接入力されるようにしてもよい。また、データセットについては、入力部14を介してメモリ30記憶させるようにしてもよい。いずれの場合も、データ処理部15でデータセットを作成することなく、移動平均処理部17でデータセットに対して後に詳細に説明する移動平均処理がなされる。このため、データ処理部15でデータセットを作成する必要は必ずしもない。
次に、図2〜図5に基づいて、移動平均処理部17での移動平均処理方法について説明する。
平均区間は、移動平均処理を行う際に、後述するマスター点の平均値を求めるための設定領域である。この平均領域は、データセットの入力データのデータ種、例えば、入力パラメータ数と、出力データのデータ種、例えば、出力パラメータ数に応じて、適宜設定されるものであり、形状等は特に限定されるものではない。例えば、出力値空間が、例えば、出力データのうち、2つのデータ種で表わされる場合、すなわち、出力値空間が2次元である場合、平均区間は、例えば、四角形等の多角形、および円等の2次元形状である。
また、出力値空間が出力データのうち、3つのデータ種で表わされる場合、すなわち、出力値空間が3次元である場合、平均区間は、例えば、四角柱等の多角柱、および球等の3次元形状である。さらには、出力値空間が出力データのうち、4つのデータ種で表わされる場合、すなわち、出力値空間が4次元である場合、平均区間は、例えば、超立方体、および超球等である。
また、平均区間の大きさについても特に限定されるものではない。さらには、平均区間を設定する際に、出力値空間を正規化してもよい。すなわち、後述する特性値空間を正規化してもよい。
下記式(1)の関数w(r)において、r0は平均区間の大きさを表し、rはマスター点とスレーブ点との距離を表す。r0は平均区間が円であれば円の半径、超球であれば超球の半径である。なお、下記式(1)の関数w(r)では、図3に示すように、マスター点とスレーブ点との距離r=1.0が平均区間の大きさである。
さらに、出力値空間内のデータの粗密に応じて平均区間および重み関数のうち、少なくとも一方を変えてもよい。
具体的には、図4に示すように、平均区間Aが設定された特性値空間Bにおいて、平均区間A内で、既に存在する入力データの中からマスター点Mを設定する。これにより、特性値空間Bではマスター点A以外はスレーブ点sとなる。マスター点Mのデータがマスターデータであり、スレーブ点sのデータがスレーブデータである。
マスター点Mの設定方法は、例えば、図5に示すように、特性値空間Bにグリッドgを設定し、グリッドgの交点nをマスター点Mとしてもよい。この場合、マスター点Mは必ずしも存在する入力データとは限らない。なお、グリッドgの大きさは特に限定されるものではなく、データ数等に応じて適宜設定される。
ステップS16において、算出した距離が平均区間A内にある場合、すなわち、r≦r0である場合、重み関数を用いて重みの値(wv)を計算し、この重みの値(wv)を、例えば、メモリ30に記憶する。また、入力値の各入力データの値、例えば、設計変数の値(x)に重みの値を乗じて、入力データの値と重みの値の積の値(wvx)を算出する。そして、算出された入力データの値と重みの値の積の値(wvx)を、例えば、メモリ30に記憶する(ステップS18)。この場合、入力データ毎に、入力データの値と重みの値の積の値(wvx)が算出される。すなわち、設計変数毎に、設計変数の値(x)と重みの値の積の値(wvx)が算出される。
ステップS22において、マスター点としたデータを除いたデータセットのデータをスレーブ点として計算処理した場合には、入力データ毎に、入力データの値と重みの値の積の値(wvx)の和(wvxtot)を重みの値(wv)の和(wvtot)で除して得られた値、すなわち、wvxtot/wvtotで得られた値を、入力データ毎のマスター点Mの入力データの平均値、例えば、設計変数毎のマスター点Mの設計変数の平均値とし、例えば、メモリ30に記憶させる(ステップS24)。
ステップS24では、図4、図5に示す平均区間Aにおいて、マスター点Mを中心とした設計変数の平均値を設計変数毎に得ることができる。
なお、マスター点Mをグリッドgの交点nとした場合には、交点nの数と、計算したマスター点Mの数とを比較することにより、ステップS22の計算処理の判定をすることができる。
以上のようにして、出力値空間での入力データの移動平均処理、例えば、特性値空間内での設計変数の移動平均処理が終了する。
本実施形態において、出力値空間内で入力データの移動平均処理を行うことにより、入力データのばらつきおよびノイズを除去し、出力値と入力データとの間の因果関係を容易に見出すことができる。
なお、表示制御部19では、後述するように、最適化により得られるパレート解を表示する場合には、設計変数の値に応じて、設計変数の値を表すシンボルの色、種類および大きさのうち、少なくとも1つを変えることもできる。表示形態を変更したパレート解の情報はメモリ30に記憶される。例えば、得られたパレート解は、表示制御部19で表示形態が変えられて表示部16で表示される。これにより、パレートフロント上の特性値のバランスと設計変数との因果関係、およびパレート解を良い方向へ改善し得る設計変数を表示することができる。
本実施形態のデータ可視化方法においては、データの表示形態は、散布図でも自己組織化マップでもよく、それ以外の表示形態であってもよい。このため、表示制御部19では、データの表示形態を散布図または自己組織化マップ等の各種の形態で表示部16に表示することができる。なお、自己組織化マップの作成は、例えば、特許第4339808号公報に記載された方法を用いて作成することができる。このため、自己組織化マップの作成について、その詳細な説明は省略する。
条件設定部20は、パレート解を特性値空間(目的関数空間)で散布図または自己組織化マップとして表示する際に必要な各種の条件、情報が入力され、設定される。各種の条件、情報は、入力部12を介して入力される。条件設定部20で設定する各種の条件、情報はメモリ30に記憶される。
また、データセットのデータとして、例えば、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値(目的関数)として定めた少なくとも1つのパラメータが設定される。特性値には、コスト等の物理的および化学的な特性値以外の、構造体および構造体を構成する材料を評価する指標を用いてもよい。
構造体および構造体を構成する材料は、構造体単体ではなく、構造体を構成するパーツ、構造体のアッセンブリ形態等の構造体を含むシステム全体、またはその一部を対象としてもよい。
構造体がタイヤである場合、特性値はタイヤの特性値である。この場合、特性値としては、タイヤ性能として評価しようとする物理量であり、例えば、操縦安定性の指標となるスリップ角1度における横力であるCP(コーナーリングパワー)、操縦安定性の指標となるコーナーリング特性、乗心地性の指標となるタイヤの1次固有振動数、転動抵抗の指標となる転がり抵抗、操縦安定性の指標となる横ばね定数、耐摩耗性の指標となるタイヤトレッド部材の摩耗エネルギ等が挙げられる。目的関数は、それらを求めるための関数である。目的関数は、性能として好ましい方向があり、値が大きくなる、小さくなる、または所定の値に近づく等がある。
制約条件は、目的関数の値を所定の範囲に制約したり、設計変数の値を所定の範囲に制約するための条件である。
また、構造体がタイヤである場合、タイヤの負荷荷重、タイヤの転動速度を初めとする走行条件、タイヤが走行する路面条件、例えば、凹凸形状、摩擦係数等、車両の走行シミュレーションに用いるための車両諸元の情報等が設定される。
条件設定部20では、非線形応答関係により生成するモデル、そのモデルの境界条件、FEM等の数値シミュレーションする場合には、そのシミュレーション条件、シミュレーションにおける制約条件を設定する。更には、パレート解を得るための最適化条件、例えば、パレート解探索のための条件等を設定する。
これ以外に、条件設定部20で、設計変数の定義域を設定する。また、条件設定部20では後述するようにパレート解を縮約する際に用いられる離散値を設定する。
演算部24では、例えば、路面上を転動するタイヤの転動を再現するシミュレーション条件を、モデル生成部22で生成したタイヤモデル、または路面モデル等に与えたときの、タイヤモデルの挙動、またはタイヤモデルに作用する力等の物理量を時系列に求める。演算部24は、例えば、公知の有限要素ソルバーによるサブルーチンを実行することで機能するものである。
また、演算部24では、モデル生成部22で理論式および近似式等を作成した場合には、理論式および近似式等を解き、特性値を算出する。
パレート解探索部26は、例えば、遺伝的アルゴリズムを用いてパレート解を探索する。
遺伝的アルゴリズムとしては、例えば、解集合を目的関数に沿って複数の領域に分割し、この分割した解集合毎に多目的GAを行うDRMOGA(Divided Range Multi-Objective GA)、NCGA(Neighborhood Cultivation GA),DCMOGA(Distributed Cooperation model of MOGA and SOGA)、NSGA(Non-dominated Sorting GA)、NSGA2(Non-dominated Sorting GA-II)、SPEAII(Strength Pareto Evolutionary Algorithm-II)法等の公知の方法を用いることができる。その際、解集合が解空間に幅広く分布し、精度の高いパレート解の集合を求める必要がある。このため、パレート解探索部26では、例えば、ベクトル評価遺伝的アルゴリズム(Vector Evaluated Generic Algorithms:VEGA)、パレートランキング法、またはトーナメント法を用いた選択が行われる。遺伝的アルゴリズム以外に、例えば、焼きなまし法(SA)または粒子群最適化(PSO)を用いてもよい。
データ作成部28で作成されたデータセットは、メモリ30に記憶される。
移動平均処理部17では、データセットをメモリ30から読み出し、移動平均処理に利用できる。なお、データ作成部28から直接移動平均処理部17にデータセットを出力し、移動平均処理部17で移動平均処理をしてもよい。
表示処理装置10は、以上のような構成を有する。
ここで、図6は、本発明の実施形態のデータの可視化方法の一例を工程順に示すフローチャートである。図7(a)は、タイヤの断面形状を表す6つの設計変数とタイヤの4つの特性値を目的関数として得られたパレート解の一例を示す散布図であり、(b)は、図7(a)を設計変数X2の値で層別化したパレート解の例を示す散布図であり、(c)は、設計変数X2を移動平均処理して得られたパレート解の例を示す散布図である。
タイヤに対して、設計変数として、例えば、タイヤの断面形状を表わす6つの設計変数を設定する。特性値として、例えば、転がり抵抗およびコーナーリング特性を含む4つ特性値を設定する。本実施形態では、入力がタイヤの断面形状を表わす6つの設計変数であり、出力が転がり抵抗およびコーナーリング特性を含む4つ特性値である。例えば、タイヤの断面形状を表わす6つの設計変数の値により、転がり抵抗およびコーナーリング特性がどのように変化するかを可視化する。すなわち、表示部16に表示する。タイヤの断面形状を表わす6つの設計変数、ならびに転がり抵抗およびコーナーリング特性を含む4つ特性値が条件設定部20に設定される。
なお、定義域の設定については、連続として限定することに限定されるものではなく、定義域において離散的に設定してもよい。離散的に設定する場合、等間隔であることが好ましいが等間隔に設定することに限定されるものではない。
ステップS36において、上述のパレート解等の算出のための最適化には、例えば、遺伝的アルゴリズム、焼きなまし法(SA)および粒子群最適化(PSO)等を用いることができる。
そして、データ作成部28でメモリ30に記憶されたパレート解と、この目的関数データとを用いて、設計変数を表わすデータと特性値を表わすデータとの2種類のデータを組としたデータセットを作成する(ステップS38)。そして、データセットのデータをメモリ30に記憶させる。
そして、メモリ30から移動平均処理したデータセットを表示制御部19に読み出し、移動平均処理されたデータセットについて、設計変数X2の値に応じて、例えば、設計変数X2の値を表すシンボルの色を、その値に応じて6段階で変える。なお、設計変数X2の値に応じて、シンボルの種類または大きさを変えてもよいことはもちろんである。
図7(b)は、ステップS38で得られた設計変数を表わすデータと特性値を表わすデータとの2種類のデータを組としたデータセットに対して、移動平均処理部17で移動平均処理することなく、表示制御部19で、設計変数X2の値に応じて、6段階で色を変えて、縦軸に特性値Y2(転がり抵抗)をとり、横軸に特性値Y1(コーナーリング特性)をとって設計変数X2の値を示したものである。
なお、図7(a)〜図7(c)では、領域Dにある方が転がり抵抗とコーナーリング特性の両方が好ましいものとなる。また、図7(a)〜図7(c)においては、パレート解およびパレート解探索過程で得られる特性値(目的関数データ)ではなく、パレート解だけを表示するようにしてもよい。
図7(b)に示す可視化形態では、設計変数X2の値で層別化されているものの、設計変数X2の各値が混ざっており、設計変数X2の値と、特性値Y1(コーナーリング特性)および特性値Y2(転がり抵抗)の関係を認識することが困難である。
これに対して、本実施形態のデータ可視化方法による図7(c)に示す可視化形態では、設計変数X2の値毎に明確に分離しており、設計変数と特性値との関係が認識しやすく、設計変数X2の値毎に、特性値空間での位置が変わることが分かる。このように、本実施形態のデータ可視化方法では、転がり抵抗(最小化)とコーナーリング特性(最大化)のパレートフロントEを設計変数X2で制御できることが一目で理解することができる。
この場合、設計変数X2の場合に比して、設計変数X1を用いた点以外は、設計変数X2と同様であるため、その詳細な説明は省略する。その結果を図8(c)に示す。
図8(b)は、ステップS38で得られた設計変数を表わすデータと特性値を表わすデータとの2種類のデータを組としたデータセットに対して、移動平均処理部17で移動平均処理することなく、表示制御部19で、設計変数X1の値に応じて、6段階で色を変えて、縦軸に特性値Y2(転がり抵抗)をとり、横軸に特性値Y1(コーナーリング特性)をとって設計変数X1の値を示したものである。
なお、図8(a)〜図8(c)では、領域Dにある方が転がり抵抗とコーナーリング特性の両方が好ましいものとなる。また、図8(a)〜図8(c)においては、パレート解およびパレート解探索過程で得られる特性値(目的関数データ)ではなく、パレート解だけを表示するようにしてもよい。
図8(b)に示す可視化形態では、設計変数X1の値で層別化されているものの、設計変数X1の各値が混ざっており、設計変数X1の値と、特性値Y1(コーナーリング特性)および特性値Y2(転がり抵抗)の関係を認識することが困難である。
これに対して、本実施形態のデータ可視化方法による図8(c)に示す可視化形態では、設計変数X1の値毎に明確に分離しており、設計変数と特性値との関係が認識しやすく、設計変数X1の値毎に、特性値空間での位置が変わることが分かる。このように、本実施形態のデータ可視化方法では、転がり抵抗(最小化)とコーナーリング特性(最大化)の性能バランスを設計変数X1で制御できることが一目で理解することができる。
また、パレート解を含むデータを対象とすることで、設計者にとって、より望ましい特性値と設計変数との因果関係を理解することができる。
さらに、図7(c)に示すようにパレートフロントE上の特性値バランスと設計変数との因果関係を表示することができ、図8(c)に示すようにパレート解をよい方向へ改善し得る設計変数を表示することができる。
一方、上述のステップS40で得られた設計変数を表わすデータと特性値を表わすデータとの2種類のデータを組としたデータセットにおいて、設計変数X1について移動平均処理した後、自己組織化マップ上に設計変数X1をマッピングして、図9(d)に示す自己組織化マップを得る。
一方、上述のステップS40で得られた設計変数を表わすデータと特性値を表わすデータとの2種類のデータを組としたデータセットにおいて、設計変数X2について移動平均処理した後、自己組織化マップ上に設計変数X2をマッピングして、図9(f)に示す自己組織化マップを得る。
なお、図9(d)、図9(f)は、いずれも上述のように特性値空間上で設計変数について移動平均処理したデータを用いたものであり、自己組織化マップ上で設計変数を移動平均処理したものではない。
図9(e)に示す自己組織化マップでは、ノイズが見られ設計変数X2の値が変化する方向を明確に認識することができない。一方、図9(f)では、図9(e)に比してノイズがなく設計変数X2の値が変化する方向を明確に認識することができる。
このように、本実施形態のデータの可視化方法では、自己組織化マップにおいても散布図と同様に設計変数の値の変化する方向を明確に認識することができる。
具体例として、タイヤを例にして説明したが、本発明のデータ可視化方法は、これに限定されるものではない。例えば、ゴム製品、家電製品、自動車、および飛行機等の構造設計にも適用することができる。この場合でも、設計変数と特性値(目的関数)との因果関係を理解でき、得られる設計情報を設計へ生かすことができる。更には上述のように、商品開発を進めることができ、開発コストを削減できるとともに開発のリードタイムを短縮することができる。
12 可視化処理部
14 入力部
15 データ処理部
16 表示部
17 移動平均処理部
19 表示制御部
20 条件設定部
22 モデル生成部
24 演算部
26 パレート解探索部
28 データ作成部
30 メモリ
32 制御部
Claims (5)
- 入力値を表わす入力データと、出力値を表わす出力データの2種類のデータを組とし、この組を複数有するデータセットを対象としたデータの可視化方法であって、
前記入力値と前記出力値とは所定の関係を有するものであり、
コンピュータが、出力値空間において入力値の移動平均処理をする平均処理工程を実行し、
前記コンピュータがさらに、前記平均処理工程で得られた結果に基づいて、出力値空間において前記入力値を表示する表示工程を実行し、
前記表示工程は、前記コンピュータが、前記出力値空間で散布図表示し、前記入力値の値に応じ、前記散布図で前記入力値の値を表すシンボルを、その色、種類および大きさのうち、少なくとも1つを変えて表示することを特徴とするデータの可視化方法。 - 前記平均処理工程は、前記コンピュータが前記出力値空間での平均区間の形状および大きさと重み関数を設定する第1の工程と、
前記出力値空間にマスター点を設定する第2の工程と、
前記入力データからスレーブ点を設定する第3の工程と、
前記出力値空間での前記マスター点と前記スレーブ点との距離との距離を計算する第4の工程と、
前記第4の工程で計算した前記距離が前記平均区間内にあるスレーブデータについては前記重み関数を用いて重みを計算し、前記重みの値を記憶するとともに、設計変数の値に前記重みの値を乗じて得られた、設計変数の積の値を記憶する第5の工程と、
前記第5の工程で記憶した前記重みの値の和と、前記設計変数の積の値の和とを計算する第6の工程と、
前記第3の工程から前記第6の工程を前記データセットの全ての組について行う第7の工程と、
前記第5の工程で記憶した前記設計変数の積の値の和を前記重みの和で除して得られた値を、前記マスター点での設計変数の平均値として、この平均値を記憶する第8の工程と、
前記第2の工程から前記第8の工程を前記データセットの全ての組について行う第9の工程とを実行する請求項1に記載のデータの可視化方法。 - 前記入力値を表わす前記入力データは、構造体および構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの設計変数を表す第1のデータであり、
前記出力値を表わす前記出力データは、構造体および構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの特性値を表す第2のデータであり、
前記平均処理工程は、前記コンピュータが、特性値空間において設計変数の移動平均処理を実行する請求項1または2に記載のデータの可視化方法。 - 前記コンピュータが前記設計変数と前記特性値との間の非線形応答関係を定める第10の工程を実行し、
前記コンピュータが前記設計変数の定義域を定め、前記第1の工程で定めた非線形応答関係を用いて、特性値を目的関数とする最適化を実施しパレート解を算出し、前記パレート解および前記最適化で得られたデータを保存する第11の工程を実行し、
前記コンピュータが前記第11の工程で保存したデータの中から、前記構造体および前記構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの前記設計変数を表す前記第1のデータと前記構造体および前記構造体を構成する材料のうち少なくとも1つの前記特性値を表す前記第2のデータの2種類のデータを組とした前記データセットを作成する第12の工程を実行する請求項3に記載のデータの可視化方法。 - 前記設計変数は、タイヤの材料挙動、タイヤの形状およびタイヤの構造のうち、少なくとも1つのパラメータであり、前記特性値は、タイヤおよびタイヤの材料のうち、少なくとも1つの特性値である請求項3または4に記載のデータの可視化方法。
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