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JP6304878B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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JP6304878B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
従来、プレーナゲート型のMOSゲート(金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート)構造を備えた半導体装置として、半導体材料として炭化珪素(SiC)半導体を用いた絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor、以下、SiC−IGBTとする)が試作されている。以下に、従来のプレーナゲート型SiC−IGBTの構造について説明する。図14,15は、従来のプレーナゲート型SiC−IGBTの構造を示す断面図である。図14にはpチャネル型IGBTを示し、図15にはnチャネル型IGBTを示す。
図14に示すpチャネル型IGBTにおいて、p-型ドリフト層101の一方の表面側には、n型ベース領域102、p+型エミッタ領域103、ゲート絶縁膜104およびゲート電極105からなるMOSゲート構造と、エミッタ電極106とが設けられている。p-型ドリフト層101の他方の表面側には、p型バッファ層107、n+型コレクタ層108およびコレクタ電極109が設けられている。図15に示すnチャネル型IGBTは図14のpチャネル型IGBTの導電型を反転させた構造である。符号111〜119は、それぞれn-型ドリフト層、p型ベース領域、n+型エミッタ領域、ゲート絶縁膜、ゲート電極、エミッタ電極、n型バッファ層、p+型コレクタ層およびコレクタ電極である。
次に、IGBTの動作について、nチャネル型IGBTを例に説明する。ゲート電極115に正電圧が印加されると、p型ベース領域112の、ゲート電極115の直下の領域の表面層に反転層が誘起される。そして、この反転層を介して、n+型エミッタ領域113からn-型ドリフト層111の表面層のp型ベース領域112に電子が注入される。p型ベース領域112に注入された電子は、n-型ドリフト層111を通ってp+型コレクタ層118に到達する。p+型コレクタ層118からはn-型ドリフト層111に向けてホール(正孔)が注入される。これによって、IGBTがオン状態に遷移する。オン状態となると、n-型ドリフト層111の内部には電子とホールとが電荷中性条件を満たすように蓄積され、n-型ドリフト層111のキャリア濃度が上昇する。
このため、n-型ドリフト層111における電気伝導度が上昇し(伝導度変調)、所定の電流が流れた際のオン電圧が低減される。p+型コレクタ層118からn-型ドリフト層111に向けてホールが注入されるためには、p+型コレクタ層118とn-型ドリフト層111との間のpn接合に、ビルトイン電圧程度の順方向電圧が印加される必要がある。半導体材料として炭化珪素半導体を用いたバイポーラデバイスでは、ビルトイン電圧が大きいため、電流立ち上がり電圧が高く、オン状態でのオン電圧に占めるビルトイン電圧の割合が大きい。このため、耐圧数kVまでの耐圧クラスにおいては、ビルトイン電圧を有しないユニポーラデバイスが有利である。一方、炭化珪素半導体を用いたバイポーラデバイスは、10kV以上の耐圧クラスのデバイスに適している。
-型ドリフト層111にキャリア(電子、ホール)を蓄積して電気抵抗(オン電圧)を低減させるには、エミッタ側からn-型ドリフト層111に電子を効率よく注入し、かつコレクタ側からn-型ドリフト層111にホールを効率よく注入することが必要である。コレクタ側からホールを効率よく注入するには、p+型コレクタ層118の不純物濃度を高くすればよい。一方、エミッタ側電子を効率よく注入するには、キャリア(電子、ホール)をできるだけn-型ドリフト層111に閉じ込める、いわゆる電子注入促進(IE:Injection Enhanced)効果を高くすればよい。IE効果は、半導体材料としてシリコン(Si)を用いたIGBT(以下、Si−IGBTとする)の特性を向上させるために広く使われている技術である。
IE効果を持つおもて面素子構造として、次の2つの構造が既に実用化されている。図16は、従来のトレンチゲート型Si−IGBTの構造を示す説明図である。図16には、右側にn-型ドリフト層111中のキャリア分布を示し、左側の断面図中にオン状態におけるキャリアの流れを白抜き矢印で示す。図17は、従来のトレンチゲート型Si−IGBTの別の一例の構造を示す斜視図である。1つ目の構造は、隣り合うトレンチ(ゲート電極115が埋め込まれたトレンチ)間のメサ領域の幅(以下、メサ幅とする)を狭くし、オン状態で、トレンチの底部近傍110のn-型ドリフト層111にホールを溜め込むIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)構造である(図16)。2つめの構造は、隣り合うトレンチ間のメサ領域において、n-型ドリフト層111とp型ベース領域112との間にn型キャリア蓄積(CS:Carrier Stored)層120を挿入したCSTBT(Carrier Stored Trench−Gate Bipolar Transistor)構造である(図17)。
すなわち、トレンチゲート型Si−IGBTは、おもて面素子構造を、メサ幅の狭い構造や、CS層を設けた構造とすることでIE効果を高めることができる。一方、プレーナゲート型Si−IGBTは、IE効果を高めることが難しいため、特性向上に限界がある。また、SiC−IGBTにおいても、特性を向上させるにはIE効果を高めることが有効である。したがって、プレーナゲート型SiC−IGBTを超える特性を実現するためには、トレンチゲート型SiC−IGBTとし、おもて面素子構造を、メサ幅の狭い構造や、CS層を設けた構造とすることで特性向上が期待される。例えば、メサ幅の狭い構造を適用した場合、メサ領域にホール電流を集中させることで電圧降下を発生させ、トレンチ側壁に形成された電子蓄積層(反転層)からドリフト層への電子注入を促進させる。
IE効果を持つ半導体装置として、n-型ドリフト層とp型ベース層との間に、n-型ドリフト層よりも不純物濃度の高いn型層が設けられていることで、n-型ドリフト層におけるキャリア分布が、ダイオードのキャリア分布に近くなり、ターンオフできる電流値を高く維持したまま、オン電圧を低減させた装置が提案されている。(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、別の装置として、コレクタ側からエミッタ側に向かって少なくともp+-pn+構造を有するIGBTにおいて、n-型層とp型層との間に、n-型層よりも高濃度のn型層を設けた装置が提案されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
また、別の装置として、次の装置が提案されている。第1の導電型を有する基板上に第2の導電型のドリフト層が設けられている。ドリフト層上には、電流抑制層が設けられている。電流抑制層は、第2の導電型を有し、ドリフト層のドーピング濃度よりも大きなドーピング濃度を有する。第1の導電型を有する井戸領域が、電流抑制層内にある。井戸領域は、電流抑制層の厚さよりも小さな接合深さを有し、電流抑制層は井戸領域の下に横方向に延在する。第2の導電型を有するエミッタ領域が井戸領域内にある(例えば、下記特許文献3参照。)。
また、別の装置として、MOSトランジスタ部分の構造において、n-型ドリフト層がp型ボディ領域とpn接合を構成する領域付近に比較的高濃度のn型不純物拡散領域(埋込拡散層)が設けられた装置が提案されている(例えば、下記特許文献4(第0079段落、第39図)参照。)。
また、別の装置として、次の装置が提案されている。n-型ドリフト層の表面には、n+型半導体層(nCELb)が設けられている。nCELbの不純物濃度は、n-型ドリフト層の不純物濃度よりも高い。nCELbの表面には、n型半導体層(nCELu)が設けられている。nCELuの不純物濃度は、n-型ドリフト層の不純物濃度よりも高く、かつnCELbの不純物濃度よりも低い。nCELuの表面層には、pボディ領域が選択的に設けられている(例えば、下記特許文献5参照。)。
また、別の装置として、高不純物濃度のp型炭化珪素半導体基板の一方の表面上に積層されるn型のドリフト層と、ドリフト層の表面側内部にドリフト層を上下2層に二分するように配置されドリフト層よりも高不純物濃度のn型のキャリアストレージ層と、二分されたドリフト層の表面側ドリフト層に配置されるp型ベース領域と、p型ベース領域の表面層に配置されるn型エミッタ領域と、p型ベース領域の表面上と、p型ベース領域に対して側面で隣接しキャリアストレージ層に対しては主面で接触する表面側ドリフト層の表面上にゲート絶縁膜を介して配置されるゲート電極と、を備えた装置が提案されている(例えば、下記特許文献6参照。)。
また、別の装置として、n-型Si基板上にn型電荷蓄積層とp型ボディ層とが順に設けられ、トレンチゲートがp型ボディ層を貫通するトレンチ内にゲート絶縁膜を介して設けられた装置が提案されている(例えば、下記特許文献7(第0013段落、第1図)参照。)。
特開平08−316479号公報 特開平10−178174号公報 特開2008−211178号公報 国際公開第2009/122486号 特開2013−089700号公報 特開2013−149798号公報 特開2013−187440号公報
しかしながら、炭化珪素半導体のビルトイン電圧は大きいため、n-型ドリフト層にキャリアを注入するためには、p型ベース領域とn-型ドリフト層との間のpn接合に大きな順バイアスをかける必要がある。したがって、上述したメサ幅(隣り合うトレンチ間のメサ領域の幅)の狭いおもて面素子構造を適用したSiC−IGBTでは、メサ領域でのホール電流による電圧降下が炭化珪素半導体のビルトイン電圧未満であった場合、エミッタ側からn-型ドリフト層へのIE(電子注入促進)効果が十分に得られないという問題がある。すなわち、SiC−IGBTにおいてIE効果を高めるには、Si−IGBTよりもメサ幅を狭くし、かつトレンチの深さを深くする必要があるが、炭化珪素ウエハへの深いトレンチエッチングは難しく、また、メサ幅の狭いおもて面素子構造を形成するためのパターニングも難しいという問題がある。
また、トレンチゲート型のおもて面素子構造とした場合、デバイスの定常オフ時に、トレンチ底部に高電界が加わり、トレンチの内壁に沿って形成されたゲート絶縁膜が劣化するという問題がある。炭化珪素半導体はアバランシェ降伏を起こす臨界電界強度が高いという特長があるが、ゲート絶縁膜にかかる電界も大きくなるため、ゲート絶縁膜の長期信頼性が低下するという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、炭化珪素半導体を用いたトレンチゲート型半導体装置であって、オン電圧が低く、かつゲート絶縁膜の信頼性の高い半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。炭化珪素半導体からなる第1導電型の第1半導体層の一方の面に、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第2半導体層が設けられている。前記第2半導体層の、前記第1半導体層側に対して反対側の面に、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第3半導体層が設けられている。前記第3半導体層の、前記第1半導体層側に対して反対側の面に、炭化珪素半導体からなる第2導電型の第4半導体層が設けられている。前記第4半導体層の内部に、第1導電型の第1半導体領域が選択的に設けられている。前記第1半導体層の一方の面に直交する深さ方向に前記第4半導体層、前記第3半導体層および前記第半導体を貫通て前記第1半導体層に達する複数のトレンチが設けられている。複数の前記トレンチは、前記第1半導体層の一方の面に平行な第1方向に所定の間隔で設けられている。また、複数の前記トレンチは、前記第1方向に直交し、前記第1半導体層の一方の面に平行な第2方向にストライプ状に延びる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられている。前記第4半導体層の内部に、第2導電型の第2半導体領域が選択的に設けられている。前記第2半導体領域は、前記第4半導体層よりも深さが深く、かつ前記トレンチよりも深さが浅い。また、前記第2半導体領域は、前記第4半導体層よりも不純物濃度が高い。前記トレンチの底部を覆うように、第2導電型の第3半導体領域が設けられている。前記第1半導体層の他方の面に、第2導電型の第5半導体層が設けられている。前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接するエミッタ電極が設けられている。前記第5半導体層に接するコレクタ電極が設けられている。前記第2半導体領域は、前記第2方向に0.5μm以上5.0μm以下の範囲内の間隔で配置されている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第3半導体領域は、前記第2方向に、前記トレンチの底部に沿って設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2半導体領域は、前記第1方向に前記トレンチを挟んで対向するように配置されていることを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。まず、炭化珪素半導体からなる第1導電型の第1半導体層の上に、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第2半導体層を形成する工程を行う。次に、前記第2半導体層の上に、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第3半導体層を形成する工程を行う。次に、前記第3半導体層の上に、炭化珪素半導体からなる第2導電型の第4半導体層を形成する工程を行う。次に、前記第4半導体層の内部に、前記第4半導体層の深さよりも深く、かつ前記第1半導体層の一方の面に平行な第1方向にストライプ状に延びる平面パターンで、前記第4半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2半導体領域を形成する工程を行う。次に、前記第1半導体層の一方の面に直交する深さ方向に前記第4半導体層を貫通し、前記第2半導体領域の深さよりも深く、かつ前記第1方向に直交し、前記第1半導体層の一方の面に平行な第2方向に延びるストライプ状に複数のトレンチを形成する工程を行う。次に、前記トレンチの底部に露出する半導体部に第2導電型の第3半導体領域を形成する工程を行う。次に、前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程を行う。次に、前記第4半導体層の、隣り合う前記トレンチ間に挟まれた部分に第1導電型の第1半導体領域を形成する工程を行う。次に、前記第1半導体層の他方の面に第2導電型の第5半導体層を形成する工程を行う。次に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接するエミッタ電極を形成する工程を行う。次に、前記第5半導体層に接するコレクタ電極を形成する工程を行う。
本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、炭化珪素半導体を用いたトレンチゲート型半導体装置において、十分な耐圧を確保することができるとともに、オン電圧を低減させることができる。また、本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、炭化珪素半導体部とゲート絶縁膜との界面における電界を緩和させることができるため、ゲート絶縁膜へのキャリアの飛び込みによるゲート絶縁膜の劣化が起こりにくく、ゲート絶縁膜の長期信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
実施の形態にかかる半導体装置の構造を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。 耐圧13kVクラスの単位セル構造を示す斜視図である。 従来のプレーナゲート型SiC−IGBTの構造を示す断面図である。 従来のプレーナゲート型SiC−IGBTの構造を示す断面図である。 従来のトレンチゲート型Si−IGBTの構造を示す説明図である。 従来のトレンチゲート型Si−IGBTの別の一例の構造を示す斜視図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本明細書では、ミラー指数の表記において、“−”はその直後の指数につくバーを意味しており、指数の前に“−”を付けることで負の指数を表している。
(実施の形態)
実施の形態にかかる半導体装置の構造について、炭化珪素(SiC)半導体を用いたnチャネル型SiC−IGBTを例に説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す斜視図である。図1に示す半導体装置は、n-型ドリフト層(第1半導体層)2上に順に積層され、隣り合うトレンチ8間のメサ領域に配置されたp型ベース層(第4半導体層)5と、n-型ドリフト層2とp型ベース層5との間にn-型ドリフト層2側から順に設けられた高濃度n型ドリフト層(第2半導体層)3およびn+型キャリア蓄積(CS)層(第3半導体層)4と、p型ベース層5の内部に設けられたp+型ボディ領域(第2半導体領域)7と、トレンチ8の底部付近に設けられたフローティング電位(電気的にフローティング)のp型ガード領域(第3半導体領域)11と、を備えたトレンチゲート型SiC−IGBTである。
具体的には、炭化珪素半導体からなるn型半導体基板(以下、n型SiC基板とする)1のおもて面上に、n-型ドリフト層2、高濃度n型ドリフト層3、n+型CS層4およびp型ベース層5となる各炭化珪素エピタキシャル層が順に積層されている。n型SiC基板1は、オフ時にエミッタ側のpn接合から伸びる空乏層が後述するp+型コレクタ層15に達しないように抑制するフィールドストップ(FS:Field Stop)層として機能する。n-型ドリフト層2には、定常オン状態においてキャリア(電子、ホール)が蓄積される。高濃度n型ドリフト層3およびn+型CS層4は、IE効果を高める機能を有する。
高濃度n型ドリフト層3の不純物濃度は、例えば5×1014/cm3以上1.0×1017/cm3以下であるのがよい。n+型CS層4の不純物濃度は、例えば5.0×1014/cm3以上5.0×1018/cm3以下であるのがよい。好ましくは、n+型CS層4は、例えば1.0×1017/cm3以上の高不純物濃度であり、かつその厚さを0.5μm以上とするのがよい。高濃度n型ドリフト層3およびn+型CS層4の不純物濃度を上記範囲内に設定することにより、エミッタ側からn-型ドリフト層2への電子注入を増やすことができる。炭化珪素半導体はアバランシェ降伏を起こす臨界電界強度がシリコン(Si)半導体よりも1桁高いため、メサ領域に高不純物濃度のn+型CS層4を設けたとしても、素子耐圧が大きく劣化することを防止することができる。したがって、十分な耐圧を維持することができるとともに、IE効果を高めてオン電圧を低減することができる。
トレンチ8は、深さ方向に少なくともp型ベース層5を貫通してn+型CS層4に達する深さで設けられている。深さ方向とは、n型SiC基板1上にn-型ドリフト層2、高濃度n型ドリフト層3、n+型CS層4およびp型ベース層5が積層されてなるSiCエピタキシャル基板(半導体チップ)のおもて面から裏面に向かう方向である。図1には、深さ方向にp型ベース層5、n+型CS層4および高濃度n型ドリフト層3を貫通してn-型ドリフト層2に達するトレンチ8を図示する。トレンチ8の深さは、トレンチ8によってp型ベース層5が複数に分割されていればよく、例えば、設計条件に基づいて決定されるp型ベース層5とp型ガード領域11との距離に応じて種々変更可能である。トレンチ8は、例えばストライプ状の平面パターンで複数配置されている。
トレンチ8によってp型ベース層5が複数に分割されることで、隣り合うトレンチ8間に挟まれたメサ領域を単位セルとする複数のエミッタ構造が形成される。隣り合うトレンチ8間の間隔、すなわちメサ領域の、トレンチ8が並ぶ方向(以下、トレンチ短手方向とする)の幅(メサ幅)は、例えば1.6μmと非常に狭い。このため、トレンチ8間に挟まれたn+型CS層4は上述したように高不純物濃度であるにもかかわらず空乏化しやすく、素子耐圧は劣化しない。
トレンチ8の内部には、トレンチ8の内壁に沿ってゲート絶縁膜9が設けられ、ゲート絶縁膜9の内側にゲート電極10が設けられている。p型ベース層5の内部には、n++型エミッタ領域(第1半導体領域)6およびp+型ボディ領域7が選択的に設けられている。隣り合うトレンチ8間の各メサ領域において、n++型エミッタ領域6とp+型ボディ領域7とは、トレンチ8が並ぶ方向(トレンチ短手方向)と直交する方向(以下、トレンチ長手方向とする)に交互に繰り返し配置されている。n++型エミッタ領域6およびp+型ボディ領域7は、トレンチ8の側壁のゲート絶縁膜9を介してゲート電極10に対向する。
+型ボディ領域7の深さは、p型ベース層5の深さよりも深く、かつトレンチ8の深さよりも浅い。すなわち、p+型ボディ領域7は少なくともp型ベース層5を貫通して複数に分割していればよく、p+型ボディ領域7の深さは設計条件に合わせて種々変更可能である。図1には、深さ方向にp型ベース層5、n+型CS層4および高濃度n型ドリフト層3を貫通してn-型ドリフト層2に達するp+型ボディ領域7を図示する。p+型ボディ領域7を設けることで、p型ベース層5はトレンチ長手方向に隣り合うp+型ボディ領域7間に挟まれた状態となっている。このため、p型ベース層5は、比較的低不純物濃度であるものの空乏化しにくく、素子耐圧が十分に確保される。各メサ領域におけるn++型エミッタ領域6およびp+型ボディ領域7の配置パターンはそれぞれ同じであってもよい。
トレンチ長手方向に隣り合うp+型ボディ領域7間の間隔は、例えば0.5μm以上5.0μm以下であるのがよい。その理由は、次の通りである。トレンチ長手方向に隣り合うp+型ボディ領域7間の間隔が0.5μm未満である場合、定常オン状態の時に、p型ベース層5の、トレンチ8の側壁付近に形成される反転層(チャネル)のチャネル密度が低減し、オン電圧が上昇するからである。一方、トレンチ長手方向に隣り合うp+型ボディ領域7間の間隔が5.0μmを超える場合、電界緩和効果がなくなり、耐圧が低下するからである。
トレンチ8の底部の直下(n型SiC基板1側)のSiC半導体部(図1ではn-型ドリフト層2)には、トレンチ8の底部を覆うようにフローティング電位のp型ガード領域11が設けられている。p型ガード領域11は、トレンチ8の底部に沿って設けられ、トレンチ8の底部全体を覆う。p型ガード領域11は、ゲート絶縁膜9にかかる電界を緩和する機能を有する。p型ガード領域11とp型ベース層5との深さ方向の距離は、十分大きくするのが好ましい。その理由は、次の通りである。p型ガード領域11とp型ベース層5との深さ方向の距離が短い(すなわちトレンチ8の深さが浅い)場合、定常オン状態においてコレクタ側(後述するp+型コレクタ層15)からn-型ドリフト層2に注入されたホール(正孔)がp型ガード領域11を経由してp型ベース層5に流入してしまい、n+型CS層4を経由する距離が短くなる。これは実質的にn+型CS層4の厚さが薄いことと同じであり、IE効果が低くなってしまうことで、n-型ドリフト層2へのキャリアの蓄積が妨げられるからである。
エミッタ電極13は、深さ方向に層間絶縁膜12を貫通するコンタクトホールを介してn++型エミッタ領域6およびp+型ボディ領域7に接するとともに、層間絶縁膜12によってゲート電極10と電気的に絶縁されている。n型SiC基板1の裏面の表面層には、p型バッファ層14が設けられている。また、n型SiC基板1の裏面の表面層には、基板裏面からp型バッファ層14よりも浅く、p+型コレクタ層15が設けられている。n型SiC基板1の裏面全体、すなわちp+型コレクタ層15の表面全体に、コレクタ電極16が設けられている。
p型バッファ層14およびp+型コレクタ層15には、後述するように活性化のための熱処理が行われず、結晶欠陥が残存している。このため、定常オン状態においては、p型バッファ層14の内部で電子とホールとが再結合しやすく、エミッタ側からコレクタ側へ向かって流れる電子はp+型コレクタ層15まで到達しにくい。すなわち、p型バッファ層14はフィールドストップ層として機能する。このため、高不純物濃度のp+型コレクタ層15から多量のホールがn-型ドリフト層2に注入されることがないため、コレクタ側のキャリア量を抑制することができる。その結果、ターンオフ時の損失を低減することができる。
次に、実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について、耐圧13kVクラスのnチャネル型SiC−IGBTを作製(製造)する場合を例に説明する。図2〜4は、実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。図5〜12は、実施の形態にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す斜視図である。まず、図2に示すように、例えば窒素(N)などのn型不純物を4.0×1015/cm3ドープした炭化珪素半導体からなる厚さ350μmのn型SiC基板1(SiCウエハ)を開始材料(開始基板)として用意する。
次に、図3に示すように、n型SiC基板1のおもて面に、例えば窒素などのn型不純物を5.0×1014/cm3ドープした厚さ120μmのn-型エピタキシャル層を成長させてn-型ドリフト層2とする。n型SiC基板1のおもて面は、例えば(000−1)面(いわゆるC面)であってもよい。次に、n-型ドリフト層2上に、例えば窒素などのn型不純物を1.0×1016/cm3ドープした厚さ1.8μmのn型エピタキシャル層を成長させて高濃度n型ドリフト層3とする。次に、図4に示すように、高濃度n型ドリフト層3上に、例えば窒素などのn型不純物を7.0×1017/cm3ドープした厚さ0.5μmのn+型エピタキシャル層を成長させてn+型CS層4とする。
次に、n+型CS層4上に、例えばアルミニウム(Al)などのp型不純物を2.5×1017/cm3ドープした厚さ0.7μmのp型エピタキシャル層を成長させてp型ベース層5とする。これにより、n型SiC基板1上にn-型ドリフト層2、高濃度n型ドリフト層3、n+型CS層4およびp型ベース層5が積層されてなるSiCエピタキシャル基板(SiCエピタキシャルウエハ)が作製される。次に、図5に示すように、SiCエピタキシャル基板のおもて面(p型ベース層5側の面)上に、例えば厚さ0.8μmの酸化膜21を堆積する。次に、酸化膜21をパターニングして、スクライブ領域の一部の領域(不図示)を露出させる。スクライブ領域とは、SiCウエハを個々のチップ状に切断(ダイシング)するときの切断部である。
次に、酸化膜21の残部をマスクとしてSiC半導体部(すなわちp型ベース層5)をエッチングし、スクライブ領域の一部に深さ0.5μmのアライメントマーカ(不図示)を形成する。このアライメントマーカは、後の工程において、SiCエピタキシャル基板の水平方向の位置とフォトマスクの位置とを合わせるための目印となる位置認識用のパターンである。次に、酸化膜21をパターニングして、例えば2.4μmのピッチで幅0.8μmのストライプ状に開口部を形成する。
次に、図6に示すように、酸化膜21の残部をマスクとしてSiC半導体部に例えば5.0×1015/cm2のドーズ量のアルミニウムなどのp型不純物をイオン注入し、ストライプ状にp+型ボディ領域7を形成する。p+型ボディ領域7を形成するためのイオン注入は、例えば500keV以上750keV以下の範囲内の異なる加速エネルギーで5段階のイオン注入を行う多段イオン注入であってもよい。
次に、酸化膜21をすべて除去した後、図7に示すように、SiCエピタキシャル基板のおもて面に、新たに例えば厚さ0.8μmの酸化膜22を堆積する。次に、酸化膜22をパターニングして、ストライプ状のp+型ボディ領域7が延びる方向と直交する方向に延びる例えば2.4μmのピッチで幅0.5μmのストライプ状に開口部を形成する。次に、酸化膜22の残部をマスクとしてSiC半導体部をエッチングし、例えば深さ1.3μmのトレンチ8を形成する。
次に、図8に示すように、熱酸化により、トレンチ8の内壁に沿って例えば厚さ50nmの酸化膜(不図示)を形成する。次に、酸化膜22の残部をマスクとして、トレンチ8の内壁の酸化膜越しに例えば5.0×1015/cm2のドーズ量のアルミニウムなどのp型不純物をイオン注入し、トレンチ8の底部のSiC半導体部にp型ガード領域11を形成する。p型ガード領域11を形成するためのイオン注入は、例えば30keV以上150keV以下の範囲内の異なる加速エネルギーで5段階のイオン注入を行う多段イオン注入であってもよい。
次に、トレンチ8の内壁の酸化膜をすべて除去した後、トレンチ8の内壁に沿って例えば厚さ0.1μmの酸化膜(SiO2)を堆積してゲート絶縁膜9とする。次に、例えば一酸化窒素(NO)ガスによりゲート絶縁膜9の表面に窒化処理を施す。次に、図9に示すように、トレンチ8の内部の、ゲート絶縁膜9の内側にポリシリコン(poly−Si)層を埋め込む。次に、エッチバックによりSiCエピタキシャル基板上の余分なポリシリコンを除去し、トレンチ8の内部にゲート電極10となるポリシリコン層を残す。
次に、酸化膜22をすべて除去した後、図10に示すように、SiCエピタキシャル基板のおもて面に、新たに例えば厚さ0.4μmの酸化膜23を堆積する。次に、酸化膜23をパターニングしてp型ベース層5を露出させる。前の工程においてp+型ボディ領域7およびトレンチ8が互いに直交するストライプ状に形成されたことで、p型ベース層5はマトリクス状に配置された状態となっている。このため、p型ベース層5が露出するように酸化膜23をパターニングすることにより、酸化膜23にはマトリクス状に開口部が形成され、格子状に酸化膜23の残部が残る。
次に、酸化膜23の残部をマスクとして例えば5.0×1015/cm2のドーズ量のリン(P)などのn型不純物をイオン注入する。次に、例えば1700℃のアニール(熱処理)により結晶欠陥を回復させるとともに、p型ベース層5に注入されたn型不純物を活性化させることでn++型エミッタ領域6を形成する。次に、酸化膜23をすべて除去した後、図11に示すように、SiCエピタキシャル基板のおもて面に、層間絶縁膜12として、厚さ0.2μmの高温酸化(HTO:High Temperature Oxide)膜と、厚さ0.6μmのBPSG(Boro Phospho Silicate Glass)膜とを順に成長させる。
次に、層間絶縁膜12をパターニングし、トレンチ長手方向に延びる例えば幅1.0μmのストライプ状のコンタクトホールを形成してn++型エミッタ領域6およびp+型ボディ領域7を露出させる。次に、p+型ボディ領域7とのコンタクト(電気的接触部)を確保するために、スパッタリング法により、SiCエピタキシャル基板のおもて面に例えば厚さ50nmのアルミニウム膜(不図示)を形成する。次に、アルミニウム膜をパターニングして、p+型ボディ領域7上のアルミニウム膜を残し、p+型ボディ領域7上以外の部分のアルミニウム膜を除去する。次に、n++型エミッタ領域6とのコンタクトを確保するために、スパッタリング法により、SiCエピタキシャル基板のおもて面に例えば厚さ50nmのニッケル(Ni)膜(不図示)を形成する。以下、p+型ボディ領域7およびn++型エミッタ領域6との各コンタクトを確保するためのアルミニウム膜およびニッケル膜をおもて面メタルとする。
次に、SiCエピタキシャル基板のおもて面をレジスト保護膜(不図示)で保護した後に、図12に示すように、SiCエピタキシャル基板の裏面(すなわちn型SiC基板1の裏面)側から研削していき、半導体装置として用いる製品厚さの位置まで研削する。このとき、SiCエピタキシャル基板の厚さ(n型SiC基板1、n-型ドリフト層2、高濃度n型ドリフト層3、n+型CS層4およびp型ベース層5の総厚さ)が例えば160μmになるまで研削する。次に、機械的研磨により、n型SiC基板1の厚さをさらに薄くし、SiCエピタキシャル基板の厚さを140μmにまで薄くする。ここまでの工程で、n型SiC基板1の残りの厚さは例えば20μmである。
次に、例えば、基板温度を500℃とし、1.0×1013/cm2のドーズ量のアルミニウムなどのp型不純物を600keVの加速エネルギーでイオン注入して、SiCエピタキシャル基板の裏面の表面層にp型バッファ層14を形成する。次に、基板温度を500℃とし、5.0×1015/cm2のドーズ量のアルミニウムなどのp型不純物を30keVの加速エネルギーでイオン注入して、p型バッファ層14の表面層にp+型コレクタ層15を形成する。p型バッファ層14およびp+型コレクタ層15に対しては活性化のためのアニール(熱処理)を行わず、p型バッファ層14およびp+型コレクタ層15に結晶欠陥を残存させる。
次に、p+型コレクタ層15とのコンタクトを確保するために、スパッタリング法により、p+型コレクタ層15の表面全体に、アルミニウム膜(不図示)およびニッケル膜(不図示)を順に形成する。以下、p+型コレクタ層15とのコンタクトを確保するためのアルミニウム膜およびニッケル膜からなる積層膜を裏面メタルとする。次に、基板おもて面のレジスト保護膜を除去した後、例えばランプアニールなどによってSiCエピタキシャル基板のおもて面および裏面にそれぞれ形成されたおもて面メタル、エミッタ電極13、および裏面メタルをシンタリング(熱処理)する。
次に、スパッタリング法により、SiCエピタキシャル基板のおもて面に、例えば5μmのアルミニウム層を形成し、このアルミニウム層をパターニングすることによりエミッタ電極13を形成する。次に、SiCエピタキシャル基板のおもて面に、例えばポリイミド膜(不図示)を形成する。次に、ポリイミド膜をパターニングしてエミッタ電極13の一部を電極パッドとして露出させた後、ポリイミド膜をキュア(焼成)する。次に、SiCエピタキシャル基板の裏面に、チタン(T)、ニッケルおよび金(Au)が積層されてなるコレクタ電極16を形成する。その後、SiCエピタキシャル基板を個々のチップ状にダイシングすることで、図1に示すSiC−IGBTチップが完成する。
次に、上述した実施の形態にかかる半導体装置の製造方法にしたがい耐圧13kVクラスのSiC−IGBT(以下、実施例とする)を作製し、このSiC−IGBTのオン電圧およびゲート絶縁膜9の最大電界強度について検証した。図13は、耐圧13kVクラスの単位セル構造を示す斜視図である。実施例の各部の寸法および不純物濃度は次の値とした。図13に示すように、トレンチ8の深さt1を、n++型エミッタ領域6、p型ベース層5およびn+型CS層4を貫通して高濃度n型ドリフト層3に達する深さとした。具体的には、トレンチ8の深さt1は1.3μmである。p型ベース層5の厚さt2および不純物濃度を、それぞれ0.7μmおよび2.5×1017/cm3とした。ここでp型ベース層5の厚さt2とは、p型ベース層5の表面層にn++型エミッタ領域6を形成した後に、n++型エミッタ領域6の直下(n型SiC基板1側)に残る部分の厚さである。p+型ボディ領域7の厚さt3および不純物濃度を、それぞれ0.8μmおよび5.0×1019/cm3とした。p型ガード領域11とp型ベース層5との深さ方向の距離t4を0.3μmとした。図13において符号12aはコンタクトホールである。
この実施例において、ジャンクション(pn接合部)温度が室温(例えば25℃)であるときの最大耐圧は16.5kVであり、ジャンクション温度250℃および定格電流100A/cm2におけるオン電圧は3.3Vと低い値であることが発明者によって確認されている。コレクタ電極16に16.5kVを印加したときのブレークダウン(電圧降下)時におけるトレンチ8の側壁付近のSiC半導体部とゲート絶縁膜9との界面の最大電界強度は0.9MV/cmと非常に低い値であることが発明者によって確認されている。これにより、ゲート絶縁膜9へのキャリアの飛び込みによる膜質劣化を防止することができることが確認された。
以上、説明したように、実施の形態によれば、所定の深さのp+型ボディ領域を設けることによってp型ベース層を分割し、トレンチ長手方向に隣り合うp+型ボディ領域間にp型ベース層が挟まれた状態とすることで、p型ベース層を空乏化しにくくすることができ、素子耐圧を十分に確保することができる。また、実施の形態によれば、n-型ドリフト層とn+型CS層との間に高濃度n型ドリフト層を設けることにより、メサ領域でのホール電流による電圧降下を炭化珪素半導体のビルトイン電圧以上とすることができるため、従来よりもIE効果を高めることができ、オン電圧を低減させることができる。また、実施の形態によれば、トレンチの底部付近にp型ガード領域を設けることにより、炭化珪素半導体部とゲート絶縁膜との界面における電界を緩和させることができるため、ゲート絶縁膜へのキャリアの飛び込みによるゲート絶縁膜の劣化が起こりにくく、ゲート絶縁膜の長期信頼性を向上させることができる。
以上において本発明は種々変更可能であり、上述した実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法は、電力変換装置などに使用されるパワー半導体装置に有用であり、特に炭化珪素半導体材料を用いたトレンチゲート型の絶縁ゲート型IGBTに適している。
1 n型SiC基板
2 n-型ドリフト層
3 高濃度n型ドリフト層
4 n+型CS層
5 p型ベース層
6 n++型エミッタ領域
7 p+型ボディ領域
8 トレンチ
9 ゲート絶縁膜
10 ゲート電極
11 p型ガード領域
12 層間絶縁膜
13 エミッタ電極
14 p型バッファ層
15 p+型コレクタ層
16 コレクタ電極

Claims (4)

  1. 炭化珪素半導体からなる第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の一方の面に設けられた、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の、前記第1半導体層側に対して反対側の面に設けられた、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第3半導体層と、
    前記第3半導体層の、前記第1半導体層側に対して反対側の面に設けられた炭化珪素半導体からなる第2導電型の第4半導体層と、
    前記第4半導体層の内部に選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体層の一方の面に直交する深さ方向に前記第4半導体層、前記第3半導体層および前記第半導体を貫通して前記第1半導体層に達し、かつ前記第1半導体層の一方の面に平行な第1方向に所定の間隔で設けられ、かつ前記第1方向に直交し、前記第1半導体層の一方の面に平行な第2方向にストライプ状に延びる複数のトレンチと、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    前記第4半導体層の内部に選択的に設けられた、前記第4半導体層よりも深さが深く、前記トレンチよりも深さが浅く、かつ前記第4半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2半導体領域と、
    前記トレンチの底部を覆うように設けられた第2導電型の第3半導体領域と、
    前記第1半導体層の他方の面に設けられた第2導電型の第5半導体層と、
    前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接するエミッタ電極と、
    前記第5半導体層に接するコレクタ電極と、
    を備え
    前記第2半導体領域は、前記第2方向に0.5μm以上5.0μm以下の範囲内の間隔で配置されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第3半導体領域は、前記第2方向に、前記トレンチの底部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2半導体領域は、前記第1方向に前記トレンチを挟んで対向するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 炭化珪素半導体からなる第1導電型の第1半導体層の上に、前記第1半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第2半導体層を形成する工程と、
    前記第2半導体層の上に、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い炭化珪素半導体からなる第1導電型の第3半導体層を形成する工程と、
    前記第3半導体層の上に、炭化珪素半導体からなる第2導電型の第4半導体層を形成する工程と、
    前記第4半導体層の内部に、前記第4半導体層の深さよりも深く、かつ前記第1半導体層の一方の面に平行な第1方向にストライプ状に延びる平面パターンで、前記第4半導体層よりも不純物濃度が高い第2導電型の第2半導体領域を形成する工程と、
    前記第1半導体層の一方の面に直交する深さ方向に前記第4半導体層を貫通し、前記第2半導体領域の深さよりも深く、かつ前記第1方向に直交し、前記第1半導体層の一方の面に平行な第2方向に延びるストライプ状に複数のトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの底部に露出する半導体部に第2導電型の第3半導体領域を形成する工程と、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
    前記第4半導体層の、隣り合う前記トレンチ間に挟まれた部分に第1導電型の第1半導体領域を形成する工程と、
    前記第1半導体層の他方の面に第2導電型の第5半導体層を形成する工程と、
    前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接するエミッタ電極を形成する工程と、
    前記第5半導体層に接するコレクタ電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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