JP6314012B2 - 銀インク組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
これまでに金属銀の一般的な製造方法としては、例えば、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀、α−ケトカルボン酸銀、β−ケトカルボン酸銀等の有機酸銀を用いる方法が開示されている。例えば、β−ケトカルボン酸銀は、約210℃以下の低温で加熱処理しても速やかに金属銀を形成する(特許文献1参照)。このような優れた特性を生かして、β−ケトカルボン酸銀を溶媒に溶解させて銀インク組成物を調製し、これを基材上に付着させて加熱処理することで、金属銀を形成する方法が開示されている(特許文献1参照)。
これに対して、ギ酸銀とアミン化合物が混合されてなる液状組成物を基材上に塗工して、90℃で加熱処理を行うことにより、金属銀被膜を形成する方法が開示されている(特許文献2参照)。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
H−C(=O)−R21…(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
本発明の製造方法によって製造される銀インク組成物としては、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀(以下、単に「カルボン酸銀」と略記することがある)と、炭素数25以下のアミン化合物、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩、アンモニア及び前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物(以下、単に「含窒素化合物」と略記することがある)と、シュウ酸、ヒドラジン及び下記一般式(5)で表される化合物(以下、「化合物(5)」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上の還元性化合物(以下、単に「還元性化合物」と略記することがある)と、が混合されてなるものが好ましい。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
金属銀の形成材料としては、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀が例示できる。
本発明において、カルボン酸銀は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記カルボン酸銀は、式「−COOAg」で表される基を有していれば特に限定されない。例えば、式「−COOAg」で表される基の数は1個のみでもよいし、2個以上でもよい。また、カルボン酸銀中の式「−COOAg」で表される基の位置も特に限定されない。
なお、本明細書においては、単なる「カルボン酸銀」との記載は、特に断りの無い限り、「β−ケトカルボン酸銀(1)」及び「カルボン酸銀(4)」だけではなく、これらを包括する、「式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀」を意味するものとする。
Y1はそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
X1はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」若しくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
β−ケトカルボン酸銀(1)は、前記一般式(1)で表される。
式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R1−CY1 2−」、「CY1 3−」、「R1−CHY1−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY1−」若しくは「R6−C(=O)−CY1 2−」で表される基である。
Rにおける環状の前記アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示できる。
Rにおける前記アルキニル基としては、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH2−C≡CH)等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が三重結合(C≡C)に置換された基が例示できる。
置換基である前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR2は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR3は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基である。すなわち、R4及びR5は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜18である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR6は、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり、R6における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
X1における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
X1におけるフェニル基及びベンジル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ニトロ基(−NO2)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
R7がチエニル基又はジフェニル基である場合、これらの、X1において隣接する基又は原子(酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基)との結合位置は、特に限定されない。例えば、チエニル基は、2−チエニル基及び3−チエニル基のいずれでもよい。
カルボン酸銀(4)は、前記一般式(4)で表される
式中、R8は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基(−COOH)又は式「−C(=O)−OAg」で表される基である。
R8における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。ただし、R8における前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。
そして、これらカルボン酸銀の中でも、2−メチルアセト酢酸銀及びアセト酢酸銀は、後述する含窒素化合物(なかでもアミン化合物)との相溶性に優れ、銀インク組成物の高濃度化に、特に適したものとして挙げられる。
なお、本明細書において、「金属銀の形成材料に由来する銀」とは、特に断りの無い限り、銀インク組成物の製造時に配合された前記金属銀の形成材料中の銀を意味し、配合後に引き続き金属銀の形成材料を構成している銀と、配合後に金属銀の形成材料が分解して生じた分解物中の銀及び銀自体と、の両方を含む概念とする。
前記含窒素化合物は、炭素数25以下のアミン化合物(以下、「アミン化合物」と略記することがある)、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩(以下、「第4級アンモニウム塩」と略記することがある)、アンモニア、炭素数25以下のアミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩(以下、「アミン化合物由来のアンモニウム塩」と略記することがある)、及びアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩(以下、「アンモニア由来のアンモニウム塩」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上のものである。すなわち、配合される含窒素化合物は、一種のみでよいし、二種以上でもよく、二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記アミン化合物は、炭素数が1〜25であり、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンのいずれでもよい。また、前記第4級アンモニウム塩は、炭素数が4〜25である。前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩は、鎖状及び環状のいずれでもよい。また、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子(例えば、第1級アミンのアミノ基(−NH2)を構成する窒素原子)の数は1個でもよいし、2個以上でもよい。
好ましい前記モノアルキルアミンとして、具体的には、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−ヘプチルアミン(2−アミノヘプタン)、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミンが例示できる。
前記ヘテロアリール基は、単環状及び多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されないが、3〜12員環であることが好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1個有する単環状のものとしては、フラニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1個有する単環状のものとしては、チエニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、モルホリニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チアゾリジニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜5個有する多環状のものとしては、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、テトラゾロピリジル基、テトラゾロピリダジニル基、ジヒドロトリアゾロピリダジニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ジチアナフタレニル基、ベンゾチオフェニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ジアミンは炭素数が1〜10であることが好ましく、より好ましいものとしてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンが例示できる。
好ましい前記ジアルキルアミンとして、具体的には、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミンが例示できる。
好ましい前記トリアルキルアミンとして、具体的には、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが例示できる。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19であることが好ましい。
また、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム一分子中の4個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、4個のアルキル基は、すべてが同じでもよいし、すべてが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が例示できる。
好ましい前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムとして、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドが例示できる。
環状アミンであれば、好ましいものとして、ピリジンが例示できる。
また、置換基である前記アリール基及びアルキル基は、さらに1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、このようなハロゲン原子で置換された置換基を有するモノアルキルアミンとしては、2−ブロモベンジルアミンが例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
そして、これらアミン化合物の中でも、2−エチルヘキシルアミンは、前記カルボン酸銀との相溶性に優れ、銀インク組成物の高濃度化に特に適しており、さらに銀細線の表面粗さの低減に特に適したものとして挙げられる。
本発明において、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩は、前記アミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩であり、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸でもよいし、酢酸等の有機酸でもよく、酸の種類は特に限定されない。
前記アミン化合物由来のアンモニウム塩としては、n−プロピルアミン塩酸塩、N−メチル−n−ヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩等が例示できるが、これらに限定されない。
本発明において、前記アンモニア由来のアンモニウム塩は、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩であり、ここで酸としては、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩の場合と同じものが例示できる。
前記アンモニア由来のアンモニウム塩としては、塩化アンモニウム等が例示できるが、これに限定されない。
そして、前記含窒素化合物としては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩及びアンモニア由来のアンモニウム塩からなる群から選択される一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらに還元性化合物が配合されてなるものである。還元性化合物を配合することで、前記銀インク組成物は、金属銀をより形成し易くなり、例えば、低温での加熱処理でも十分な導電性を有する導電体(金属銀)を形成できる。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
窒素原子に結合している前記アルキル基は、それぞれ直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、炭素数が1〜19である点以外は、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらにアルコールが配合されてなるものが好ましい。
アセチレンアルコール(2)は、前記一般式(2)で表される。
式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
R’及びR’’における炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよい。R’及びR’’における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料、含窒素化合物、還元剤及びアルコール以外の、その他の成分が配合されてなるものでもよい。
銀インク組成物における前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、好ましいものとしては、アルコール以外の溶媒が例示でき、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。
銀インク組成物における前記その他の成分は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
本発明の銀インク組成物の製造方法は、カルボン酸銀と、含窒素化合物と、をオクタンの共存下で混合し、第1の混合物を得る第1工程と、前記第1の混合物と、還元性化合物と、を混合し、銀インク組成物を得るとともに前記オクタンを揮発除去する第2工程と、を含む。
また、混合時間も、各混合成分が劣化しない限り特に限定されないが、例えば10分〜36時間であり、例えば0.5〜12時間である。
第1工程では、カルボン酸銀と、含窒素化合物と、を炭素数7〜10の炭化水素の共存下で混合し、第1の混合物を得る。第1工程での撹拌性はもともと良好である場合が多いが、炭素数7〜10の炭化水素を共存させることにより、撹拌性が更に向上し、より均質な混合物を得ることができる。また、炭素数7〜10の炭化水素を共存させることにより、特に第2工程での材料の混合の均質性を向上させることができる。
例えば、炭素数7〜10の炭化水素は、1気圧、25℃におけるオクタンの揮発速度(モル/時間)を100とした場合の揮発速度が、50〜150であってもよく、80〜120であってもよい。
例えば、炭素数7〜10の炭化水素は、当該炭素数7〜10の炭化水素、前記カルボン酸銀、前記含窒素化合物及び前記還元性化合物の混合物から、50℃以下で2時間以内に完全に揮発するものであってもよい。ここで、完全に揮発するとは、前記混合物を、例えば熱分解GC−MS(ガスクロマトグラフィー質量分析)で測定した場合に、炭素数7〜10の炭化水素の含有量が検出限界以下であることを意味する。
例えば、炭素数7〜10の炭化水素は、沸点が70〜180℃であってもよく、90〜160℃であってもよく、100〜140℃であってもよい。
炭素数7〜10の炭化水素の具体例としては、ヘプタン(沸点約98℃)、オクタン(沸点約125℃)、ノナン(沸点約151℃)、デカン(沸点約174℃)等が挙げられる。
第2工程では、前記第1の混合物と還元性化合物とを混合し、銀インク組成物を得るとともに前記炭素数7〜10の炭化水素を揮発除去する。
銀インク組成物は、さらに二酸化炭素が供給されてなるものでもよい。このような銀インク組成物は高粘度となり、例えば、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等の、インクを厚盛りすることが必要な印刷法への適用に好適である。
例えば、カルボン酸銀及び含窒素化合物がオクタンの共存下で混合されてなる第1の混合物に、二酸化炭素を供給して第2の混合物とし、第2の混合物に、さらに還元性化合物を混合して、銀インク組成物を製造してもよい。
また、前記アルコール又はその他の成分を混合する場合、これらは、第1の混合物及び第2の混合物のいずれか一方又は両方の製造時に混合でき、目的に応じて任意に選択できる。
そして、二酸化炭素ガスの供給時間は、必要とされる二酸化炭素ガスの供給量や、流量を考慮して適宜調節すればよい
この時の撹拌方法は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時における前記混合方法の場合と同様でよい。
ドライアイスの使用量は、上記の二酸化炭素ガスの供給量を考慮して調節すればよい。
ドライアイスの添加中及び添加後は、第1の混合物を撹拌することが好ましく、例えば、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時と同様の方法で撹拌することが好ましい。このようにすることで、効率的に二酸化炭素を供給できる。
撹拌時の温度は、二酸化炭素ガス供給時と同様でよい。また、撹拌時間は、撹拌温度に応じて適宜調節すればよい。
このときの銀インク組成物は、混合成分が異なる点以外は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物と同様の方法で製造できる。そして、得られた銀インク組成物は、混合成分がすべて溶解していてもよいし、一部の成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、混合成分がすべて溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
また、混合時間は、混合成分の種類や混合時の温度に応じて適宜調節すればよいが、例えば10分〜36時間であり、例えば0.5〜12時間である。
上述の銀インク組成物を、例えば、基材上に付着させ、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の後処理を適宜選択して行うことにより、金属銀層を形成することができる。加熱処理は、乾燥処理を兼ねて行ってもよい。上記の金属銀層は、金属銀を主成分とするものである。ここで、「金属銀を主成分とする」とは、金属銀の比率が、見かけ上金属銀だけからなるとみなし得る程度に十分に高いことを意味し、例えば、金属銀層中の金属銀の比率は99質量%以上である。
また、基材の材質としては、上記以外にも、ガラス、シリコン等のセラミックスや、紙が例示できる。
また、基材は、ガラスエポキシ樹脂、ポリマーアロイ等の、二種以上の材質からなるものでもよい。
なお、基材が複数層からなる場合には、各層の合計の厚さが、上記の好ましい基材の厚さとなるようにするとよい。
前記印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等が例示できる。
前記塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーターや、ワイヤーバー等を用いる方法が例示できる。
また、加熱時間は、加熱温度に応じて適宜調節すればよく、例えば、0.1〜6時間とすることができる。
なお、本明細書において「表面粗さ」とは、算術平均粗さ(Ra)を意味し、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さlだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、以下の式によって求められた値をナノメートル(nm)単位で表示したものである。以下、この表面粗さを「表面粗さRa」と記載することがある。
(実施例1)
液温が50℃以下となるように、容量500mLのビーカー中で2−エチルヘキシルアミン(47.05g)にオクタン(20.79g)及び2−メチルアセト酢酸銀(202.95g)を添加して、メカニカルスターラーを用いて15分間撹拌することにより、液状物を得た。
オクタンの代わりにヘキサンを添加した点以外は実施例1と同様にして、比較例1の銀インク組成物を作製し、材料の混合の均質性を評価した。
オクタンの代わりにドデカンを添加した点以外は実施例1と同様にして、比較例2の銀インク組成物を作製し、材料の混合の均質性を評価した。
オクタンを添加しなかった点以外は実施例1と同様にして、比較例3の銀インク組成物を作製し、材料の混合の均質性を評価した。
〔銀インク組成物の作製〕
実施例1と同様にして、実施例2〜4の銀インク組成物を作製した。また、比較例3と同様にして、比較例4〜6の銀インク組成物を作製した。
実施例2〜4の銀インク組成物については、熱分解GC−MS測定により、完成した銀インク組成物中にオクタンが残存していないことを確認した。具体的には、サンプルカップに実施例2〜4の銀インク組成物をそれぞれ入れ、下記条件で熱分解GC−MS測定を実施し、オクタンが残存していないことを確認した。
(熱分解部)
ファーネス温度400℃、インタフェース温度350℃
(GC部)
注入端温度:300℃
温度条件:初期温度40℃,レート10℃/分,最終温度300℃(5分)
カラム:Ultra ALLOY−5(UA5−30M−0.25F、フロンティアラボ社製)
(質量分析部)
分子量:30〜500
実施例2〜4及び比較例4〜6の銀インク組成物をそれぞれ使用して、基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(東レ社製「ルミラーS10」、厚さ100μm)上にスクリーン印刷を行った。スクリーン版としては、ステンレス製500メッシュのものを使用し、乳剤厚10μmの条件で、線幅0.5mm、線長30mmのパターンを印刷した。
(撹拌性)
実施例2〜4及び比較例4〜6の銀インク組成物について、ギ酸の滴下中及びギ酸の滴下終了後の材料の混合の状態を目視で判断した場合に、材料が均一に混合されていた場合を「○」とし、材料の混合が均一でなかった場合を「×」として評価した。
実施例2〜4及び比較例4〜6の銀インク組成物について、ギ酸の滴下中及びギ酸の滴下終了後の材料の混合において、撹拌容器の壁面への材料の付着の有無を目視により評価した。
実施例2〜4及び比較例4〜6の銀インク組成物を定量してるつぼに入れ、400℃で3時間加熱処理した。加熱処理後にるつぼ内に残った金属銀を定量し、インク組成物中の銀濃度(質量%)を算出した。
実施例2〜4及び比較例4〜6の銀インク組成物について、レオメータ(アントンパール社製「MCR−301」)を用いて、25℃の環境下で、せん断速度が10s−1での粘度を測定した。コーンプレートとしてCP−25−2(直径25mm、コーン角度2°)を使用した。
(体積抵抗率及び表面粗さ)
実施例2〜4及び比較例4〜6の積層体の金属銀層について、線抵抗値R(Ω)、断面積A(cm2)、及び線長L(cm)を測定し、式「ρ=R×A/L」により、体積抵抗率ρ(Ω・cm)を算出した。なお、線抵抗値Rはデジタルマルチメータ(三和電気計器社製「PC5000a」)を用いて測定し、断面積Aは形状測定レーザマイクロスコープ(キーエンス社製「VK−X100」)を用いて測定した。さらに、形状測定レーザマイクロスコープ(キーエンス社製「VK−X100」)を用いて、形成したパターンの表面粗さ(算術平均表面粗さRa)を測定した。このとき、表面粗さは、JISB0601:2001(ISO4287、1997)に従い、λc(輪郭曲線フィルタ)=0.08mmでカットオフして測定した。
Claims (1)
- 銀インク組成物の製造方法であって、
式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩、アンモニア及び前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、を炭素数7〜10の炭化水素の共存下で混合し、第1の混合物を得る第1工程と、
前記第1の混合物と、シュウ酸、ヒドラジン及び下記一般式(5)で表される化合物からなる群から選択される一種以上の還元性化合物と、を混合し、銀インク組成物を得るとともに前記炭素数7〜10の炭化水素を揮発除去する第2工程と、を含み、前記第1工程において、前記カルボン酸銀1モルあたり、前記炭素数7〜10の炭化水素を0.1モル以上0.4モル未満混合する、製造方法。
H−C(=O)−R21…(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
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