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JP6348398B2 - 浴槽用手摺り - Google Patents
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Description

本発明は、浴槽の側壁に固定するため、浴槽の側壁形状に追従して首振り自在な押圧板および押圧受け板を備えた浴槽用手摺りに関し、特に押圧受け板および/または押圧板は首振り自在に且つ遊びを持って押圧受け板支持具へ取り付けられており、押圧受け板支持具は首振り自在に且つガタ付くことなく可動フレームへ取り付けられている浴槽用手摺りに関する。
従来より、高齢者等が浴槽に出入りする際に身体を容易に支持することができるように、浴槽の側壁へ着脱自在に取り付けることができる浴槽用手摺りが提供されている。浴槽用手摺りは、使用者によって使用者の全体重を預けられるので、浴槽の側壁に強固に取り付けられなければならない。このため、近年の浴槽用手摺りは、一般に浴槽の側壁を内側および外側から強力に挟み込むことにより浴槽用手摺りを固定するための押圧板および押圧受け板を備えている。
一方、近年の浴槽は高機能化、デザインの多様化に伴い、曲面を多用した複雑形状を有する傾向にある。このため、近年の浴槽用手摺りは、例えば特開2005−224394号公報(特許文献1)、特開2010−246691号公報(特許文献2)、特開2100−189069号公報(特許文献3)に記載されているように、押圧板のボルト軸に対する取付け部、押圧受け板の本体フレームに対する取付け部に遊びを設けることにより、押圧板、押圧受け板を首振り自在に浴槽用手摺りに取り付けて浴槽側壁の曲面形状等に追従できるようにしている。
ところが、取付け部に遊びを設けた押圧板、押圧受け板を用いて湾曲した浴槽の側壁を挟み込むと、使用者によって、挟持力が働く方向とは異なる方向へ負荷を掛けられた時、押圧板の取付け部の連結点または押圧受け板の取付け部の連結点が、ボルト軸または本体フレームとの取付け部において遊びのある分だけ荷重方向へ位置ズレを起こしてしまうことがある。この時、押圧板、押圧受け板の取付け部が浴槽側壁の厚みの薄い側へ位置ズレを起こしてしまうと、浴槽側壁の厚みに対して相対的に押圧板と押圧受け板との間隔が広がってしまうことになるため、押圧板および押圧受け板による挟持力が弱まってしまうと共に、浴槽の側壁と押圧板や押圧受け板との間に間隙が生じたりして浴槽用手摺りが浴槽の側壁から離脱してしまうという問題があった。
一方、例えば特開2001−178792号公報(特許文献4)に記載されているように、押圧板および押圧受け板を介して、浴槽用手摺りを浴槽の側壁にガタ付かせることなく固定するため、押圧板や押圧受け板の取付け部に蝶番やボールジョイントなどの高精度の角度調節連結手段を用いることで、遊びを設けることなく押圧板や押圧受け板をボルト軸や本体フレームへ取り付けた浴槽用手摺りが開発されている。
しかしながら、押圧板または押圧受け板の取付け部に蝶番やボールジョイントなどの高精度の角度調節連結手段を用いると、押圧板または押圧受け板が比較的速い送り速度で押し込まれた時に、高精度の角度調節連結手段の摺動部分において過大な摩擦力を生じる結果、押圧板または押圧受け板が浴槽の側壁形状に追従する前に首振り角度が固定されてしまうという問題があった。そのため、押圧板または押圧受け板の取付け部に高精度の角度調節連結手段を用いた浴槽用手摺りの場合は、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができず、また不意に浴槽の側壁から離脱してしまうという問題があった。さらに、蝶番やボールジョイントなどの高精度の角度調節連結手段の利用は、浴槽用手摺りの製作精度、製造コストを大幅に押し上げるという問題もあった。
特開2005−224394号公報 特開2010−246691号公報 特開2100−189069号公報 特開2001−178792号公報
そこで、本発明は、押圧板および押圧受け板によって浴槽の側壁を挟持することにより、浴槽の側壁へ固定させる浴槽用手摺りにおいて、押圧板、押圧受け板が浴槽側壁の曲面形状等に容易に追従して浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することが可能であり、そして浴槽用手摺りを浴槽の側壁に固定した後は、押圧板または押圧受け板の取付け部の遊びや、浴槽の側壁形状に対する押圧板または押圧受け板の追従(角度調節)不足により、押圧板および押圧受け板による挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺りが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止された浴槽用手摺りを提供することを目的とする。
本発明者らは、押圧板および押圧受け板によって浴槽の側壁を挟持することにより、浴槽の側壁へ固定させる浴槽用手摺りにおいて、押圧板、押圧受け板を浴槽側壁の曲面形状等に容易に追従させることができる構造、そして押圧板および押圧受け板によって浴槽用手摺りが浴槽の側壁に固定された後、押圧板または押圧受け板の取付け部の遊び等によって挟持力に緩みが生じない構造について鋭意検討を重ねた結果、押圧板および/または押圧受け板の取付け部には、遊びを持って首振り自在にした第1の連結部と、遊びを設けず、所定の方向にのみ首振り自在にした第2の連結部とを組み合わせることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
より具体的には、本発明の浴槽用手摺りは、浴槽の側壁に配置される固定フレームと、固定フレームの鉛直部へナットを介して取り付けられたボルト軸と、ボルト軸に取り付けられており、浴槽側壁の側面に対向して配置される押圧板と、固定フレームへスライド可能に取り付けられる可動フレームと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく可動フレームの鉛直部へ取り付けられた押圧受け板支持具と、そして水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧受け板支持具へ取り付けられており、押圧板と反対側の浴槽側壁の側面に対向して配置される押圧受け板と、からなることを特徴とする。
本発明の浴槽用手摺りは、大別して固定フレームと可動フレームとからなり、可動フレームはスライド可能に固定フレームへ取り付けられている。固定フレームの鉛直部には、ナットを介してボルト軸が取り付けられており、可動フレームの鉛直部には、押圧受け板支持具を介して押圧受け板が取り付けられている。また、押圧板はボルト軸の先端部に取り付けられており、ボルト軸またはナットを回動し、ナット螺合したボルト軸を螺進退させることにより、浴槽の側壁に近接・離間させることができる。
本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、後述する押圧受け板支持具へ取り付けられている。すなわち、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部には遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧受け板は全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。
このため、押圧受け板は、押圧受け板支持具に対して大きな角度を持って首を振ることができないが、首を振る際の摩擦等の抵抗が殆どないため、浴槽の側壁とぴったりと適合するための小さな角度変化に対して、極めて容易且つ正確に首を振ることができる。すなわち、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部は、押圧受け板が浴槽の側壁に密着するように、押圧受け板の微小な角度調節を精度よく行うために機能する。
一方、押圧受け板支持具は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく可動フレームの鉛直部へ取り付けられている。すなわち、押圧受け板支持具は、例えば蝶番やボールジョイント等のような角度調節可能な連結手段であり、押圧受け板支持具の連結部には実質的に遊びが設けられていないので、ガタ付くことなく滑らかに連結部を可動させることができる。また、押圧受け板支持具は、押圧受け板のように全方向へ向けて角度調節可能に可動フレームの鉛直部へ取り付けられている必要はなく、水平方向および/または鉛直方向に角度調節可能に可動フレームの鉛直部へ取り付けられていることが好ましく、例えば蝶番のように、水平方向にのみ首振り自在に可動フレームの鉛直部へ軸支されていることがさらに好ましい。
このため、押圧受け板支持具は、首を振る際の摩擦等の抵抗が押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部よりも大きくなるが、可動フレームに対して大きな角度を持って滑らかに首を振ることができるので、浴槽の側壁と大まかに適合するための大きな角度変化に対して、極めて容易且つ迅速に首を振ることができる。すなわち、押圧受け板支持具は、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部に比べて精度は劣るが、押圧受け板の略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように、押圧受け板の大きな角度調節を迅速且つ滑らかに行うために機能する。
このように、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板は、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧受け板支持具を介して可動フレームに取り付けられているという特徴を有している。
このため、押圧受け板は、浴槽の側壁に押圧されると、先ず押圧受け板支持具によって、押圧受け板の略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように押圧受け板の大きな角度調節が迅速且つ滑らかに行われる。次に押圧受け板は、押圧受け板支持具によって大きな角度調節が行われるのと略同時に、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部よっても、押圧受け板が浴槽の側壁に密着するように押圧受け板の微小な角度調節が精度よく行われる。
このため、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板は、浴槽側壁の曲面形状等に密着するように容易に角度調節されるので、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができる。また、浴槽用手摺りが一度浴槽の側壁に固定されると、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部は、押圧受け板支持具との相乗効果によってガタ付きを生じないように密接されるので、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部に設けられた遊びや、浴槽の側壁に対する押圧受け板の角度調節(追従)不足により、押圧受け板および押圧板による挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺りが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止される。
本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板支持具の首振りの支点を押圧受け板の押圧受け面内に配置することができる。
ここで、首振りの支点とは、例えば押圧受け板支持具の首振り機能が蝶番構造などにより実現されているものであれば、互いに角度調節可能に回動自在に連結されている軸部を意味し、例えば押圧受け板支持具の首振り機能がボールジョイント構造などにより実現されているものであれば、互いに角度調節可能に回動自在に連結されているボール軸および軸受け部の中心を意味するように、押圧受け板支持具において、互いに角度調節可能に回動自在に連結されている連結点を意味する。
また、本願明細書では、押圧受け板の押圧受け面内とは、押圧受け板の押圧受け面のみを意味するだけでなく、例えば押圧受け板が平坦な板状部材とシート状の滑り止めラバーから出来ているような場合は、押圧受け板の押圧受け面と平行な面であって、且つ該平坦な板状部材および該ラバーによって形成される体積空間を押圧受け面と平行に切り取った面を含めて使用している。このため、押圧受け板の押圧受け面内に配置するとは、押圧受け板の押圧受け面の上に配置することのみならず、押圧受け板の押圧受け面と平行な面であって、且つ平坦な板状部材およびラバーによって形成される体積空間を押圧受け面と平行に切り取った面の上に配置する意味も含まれている。もちろん、押圧受け板が押圧板である場合は、押圧板の押圧面内に配置するとは、押圧板の押圧面の上に配置することのみならず、押圧板の押圧面と平行な面であって、且つ平坦な板状部材およびラバーによって形成される体積空間を押圧面と平行に切り取った面の上に配置する意味も含まれている。
押圧受け板および押圧板の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺りにおいて、可動フレームから押圧受け板へ伝わる力は、通常、押圧受け板支持具の首振りの支点を介して伝達される。このため、押圧受け板支持具の首振りの支点を押圧受け板の押圧受け面内に配置すると、押圧受け板支持具の首振りの支点を介して伝達される力のベクトルは、押圧受け板が押圧受け板支持具に対してどのような方向へ向けられている場合においても、押圧受け面上の所定の定位置、すなわち略首振りの支点を通過するようになるので(図14a参照)、押圧受け板は、その首振り角度に関わらず、常に安定した押圧力で浴槽の側壁を挟持することができるようになる。
一方、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板支持具の首振りの支点を押圧受け板の押圧受け面から離間させて配置することもできる。
押圧受け板の押圧受け面内とは、押圧受け板の押圧受け面のみを意味するだけでなく、例えば押圧受け板が平坦な板状部材とシート状の滑り止めラバーから出来ているような場合は、押圧受け板の押圧受け面と平行な面であって、且つ該平坦な板状部材および該ラバーによって形成される体積空間を押圧受け面と平行に切り取った面を含めて使用している。このため、押圧受け板の押圧受け面から離間させて配置するとは、押圧受け板の押圧受け面から離間させて配置することのみならず、押圧受け板の押圧受け面と平行な面であって、且つ平坦な板状部材およびラバーによって形成される体積空間を押圧受け面と平行に切り取った面から離間させて配置する意味も含まれている。もちろん、押圧受け板が押圧板である場合は、押圧板の押圧面から離間させて配置するとは、押圧板の押圧面から離間させて配置することのみならず、押圧板の押圧面と平行な面であって、且つ平坦な板状部材およびラバーによって形成される体積空間を押圧面と平行に切り取った面から離間させて配置する意味も含まれている。
押圧受け板および押圧板の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺りにおいて、可動フレームから押圧受け板へ伝わる力は、上述のとおり、押圧受け板支持具の首振りの支点を介して伝達される。このため、押圧受け板支持具の首振りの支点を押圧受け板の押圧受け面内に配置すると、押圧受け板支持具の首振りの支点を介して伝達される力のベクトルは、押圧受け板の首振り角度とは無関係に押圧受け面上の所定の定位置を通過することができなくなり、押圧受け板の首振り角度に応じて押圧受け面上の不特定の位置を通過することになるので(図14b参照)、同じ押圧受け面上においても、押圧力が強い部分と弱い部分とを生じさせることができる。このような押圧力の分布は、浴槽用手摺りを厚みが一定でない浴槽側壁に取り付けるような場合に、押圧受け板に生じる単位面積当たりの押圧力の均一化を図ることができるので、強力な挟持力を得ながら浴槽側壁の破損を防止するのに有利である。
本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板支持具によって首振り自在に支持される押圧受け板は、平面的に連続した1枚の押圧受け板である必要はなく、複数の押圧受け板から構成されていてもよい。この場合、複数の押圧受け板は1つの可動フレームにより支持できるように、押圧受け板支持具または押圧受け板支持具へ取り付けられる専用の連結具によって互いに連結されていることが好ましい。また、複数の押圧受け板が専用の連結具を介して押圧受け板支持具へ取り付けられている場合は、各押圧受け板は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って専用の連結具へ取り付けられている必要がある。
押圧受け板が複数の押圧受け板に分割されていると、各押圧受け板毎に当接する浴槽側壁の形状に合わせて首振り角度を微調節することができるので、押圧受け板を浴槽の側壁に密着させて強力な挟持力を発揮させようとする場合に好都合である。ただし、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部または押圧受け板と専用の連結具との連結部は、押圧受け板支持具のように大きな角度を持って首を振ることができないので、押圧受け板支持具または専用の連結具に取り付けられる複数の押圧受け板は2〜3枚であることが好ましい。
また、押圧受け板を複数の押圧受け板に分割する場合は、複数の押圧受け板うち、少なくとも2つの押圧受け板を互いに異なる面積の押圧受け面を有する押圧受け板とすることができる。
浴槽用手摺りを厚みが一定でない浴槽側壁に取り付けると、押圧受け板毎に押圧力の差異が生じる場合があるので、少なくとも2つの押圧受け板の押圧受け面を互いに異なる面積としておくことにより、押圧受け板に生じる単位面積当たりの押圧力の均一化を図ることができるという利益がある。
なお、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板を、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧受け板支持具を介して可動フレームに取り付けると同時に、押圧板を、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧板支持具としての押圧受け板支持具を介してボルト軸の先端部に取り付けることによっても上述した本発明の優れた効果を奏することができる。
本発明の他の形態の浴槽用手摺りは、浴槽の側壁に配置される固定フレームと、固定フレームの鉛直部へナットを介して取り付けられたボルト軸と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸に取り付けられた押圧板支持具と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧板支持具へ取り付けられており、浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板と、固定フレームへスライド可能に取り付けられる可動フレームと、可動フレームの鉛直部へ取り付けられており、押圧板と反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板と、からなることを特徴とする。
この形態における本発明の浴槽用手摺りは、大別して固定フレームと可動フレームとからなり、可動フレームはスライド可能に固定フレームへ取り付けられている。固定フレームの鉛直部には、ナットを介してボルト軸が取り付けられており、可動フレームの鉛直部には、押圧受け板が取り付けられている。また、押圧板は押圧板支持具を介してボルト軸の先端部に取り付けられており、ボルト軸またはナットを回動し、ナットに螺合したボルト軸を螺進退させることにより、浴槽の側壁に近接・離間させることができる。
本発明の浴槽用手摺りでは、押圧板は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、後述する押圧板支持具へ取り付けられている。すなわち、押圧板と押圧板支持具との連結部には遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧板は全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。
このため、押圧板は、押圧板支持具に対して大きな角度を持って首を振ることができないが、首を振る際の摩擦等の抵抗が殆どないため、浴槽の側壁とぴったりと適合するための小さな角度変化に対して、極めて容易且つ正確に首を振ることができる。すなわち、押圧板と押圧板支持具との連結部は、押圧板が浴槽の側壁に密着するように、押圧板の微小な角度調節を精度よく行うために機能する。
一方、押圧板支持具は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸へ取り付けられている。すなわち、押圧板支持具は、例えば蝶番やボールジョイント等のような角度調節可能な連結手段であり、押圧板支持具の連結部には実質的に遊びが設けられていないので、ガタ付くことなく滑らかに連結部を可動させることができる。また、押圧板支持具は、押圧板のように全方向へ向けて角度調節可能にボルト軸へ取り付けられている必要はなく、水平方向および/または鉛直方向に角度調節可能にボルト軸へ取り付けられていることが好ましく、例えば蝶番のように、水平方向にのみ首振り自在にボルト軸へ軸支されていることがさらに好ましい。
このため、押圧板支持具は、首を振る際の摩擦等の抵抗が押圧板と押圧板支持具との連結部よりも大きくなるが、ボルト軸に対して大きな角度を持って滑らかに首を振ることができるので、浴槽の側壁と大まかに適合するための大きな角度変化に対して、極めて容易且つ迅速に首を振ることができる。すなわち、押圧板支持具は、押圧板と押圧板支持具との連結部に比べて精度は劣るが、押圧板の略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように、押圧板の大きな角度調節を迅速且つ滑らかに行うために機能する。
このように、本発明の他の形態の浴槽用手摺りでは、押圧板は、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧板支持具を介してボルト軸に取り付けられているという特徴を有している。
このため、押圧板は、浴槽の側壁に押圧されると、先ず押圧板支持具によって、押圧板の略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように押圧板の大きな角度調節が迅速且つ滑らかに行われる。次に押圧板は、押圧板支持具によって大きな角度調節が行われるのと略同時に、押圧板と押圧板支持具との連結部よっても、押圧板が浴槽の側壁に密着するように押圧板の微小な角度調節が精度よく行われる。
このため、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧板は、浴槽側壁の曲面形状等に密着するように容易に角度調節されるので、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができる。また、浴槽用手摺りが一度浴槽の側壁に固定されると、押圧板と押圧板支持具との連結部は、押圧板支持具との相乗効果によってガタ付きを生じないように密接されるので、押圧板と押圧板支持具との連結部に設けられた遊びや、浴槽の側壁に対する押圧板の角度調節(追従)不足により、押圧板および押圧受け板による挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺りが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止される。
本発明の他の形態の浴槽用手摺りでは、押圧板支持具の首振りの支点を押圧板の押圧面内に配置することができる。
ここで、首振りの支点とは、例えば押圧板支持具の首振り機能が蝶番構造などにより実現されているものであれば、互いに角度調節可能に回動自在に連結されている軸部を意味し、例えば押圧板支持具の首振り機能がボールジョイント構造などにより実現されているものであれば、互いに角度調節可能に回動自在に連結されているボール軸および軸受け部の中心を意味するように、押圧板支持具において、互いに角度調節可能に回動自在に連結されている連結点を意味する。
また、本願明細書では、押圧板の押圧面内とは、押圧面の表面部分を意味するのみならず、例えば押圧板が平坦な板状素材とシート状の滑り止めラバーから出来ているような場合は、該平坦な板状素材内および該ラバー内を横断し且つ押圧面の表面部分と平行な面を含めて使用している。このため、押圧板の押圧面内に配置するとは、押圧面の表面部分と面一になるように配置することのみならず、押圧板を構成する平坦な板状素材内およびラバー内を横断し且つ押圧面の表面部分と平行な面と面一になるように配置することも意味している。
押圧板および押圧受け板の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺りにおいて、可動フレームから押圧板へ伝わる力は、通常、押圧板支持具の首振りの支点を介して伝達される。このため、押圧板支持具の首振りの支点を押圧板の押圧面内に配置すると、押圧板支持具の首振りの支点を介して伝達される力のベクトルは、押圧板が押圧板支持具に対してどのような方向へ向けられている場合においても、押圧面上の所定の定位置、すなわち略首振りの支点を通過するようになるので(図14a参照)、押圧板は、その首振り角度に関わらず、常に安定した押圧力で浴槽の側壁を挟持することができるようになる。
一方、本発明の他の形態の浴槽用手摺りでは、押圧板支持具の首振りの支点を押圧板の押圧面から離間させて配置することもできる。
押圧板の押圧面とは、押圧面の表面部分を意味するのみならず、例えば押圧板が平坦な板状素材とシート状の滑り止めラバーから出来ているような場合は、該平坦な板状素材内および該ラバー内を横断し且つ押圧面の表面部分と平行な面も含んで意味している。このため、押圧板の押圧面から離間させて配置するとは、押圧面の表面部分から離間させて配置することのみならず、押圧板を構成する平坦な板状素材内およびラバー内を横断し且つ押圧面の表面部分と平行な面から離間させて配置することも含まれている。
押圧板および押圧受け板の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺りにおいて、可動フレームから押圧板へ伝わる力は、上述のとおり、押圧板支持具の首振りの支点を介して伝達される。このため、押圧板支持具の首振りの支点を押圧板の押圧受け面から離間させて配置すると、押圧板支持具の首振りの支点を介して伝達される力のベクトルは、押圧板の首振り角度とは無関係に押圧面上の所定の定位置を通過することができなくなり、押圧板の首振り角度に応じて押圧面上の不特定の位置を通過することになるので(図14b参照)、同じ押圧面上においても、押圧力が強い部分と弱い部分とを生じさせることができる。このような押圧力の分布は、浴槽用手摺りを厚みが一定でない浴槽側壁に取り付けるような場合に、押圧板に生じる単位面積当たりの押圧力の均一化を図ることができるので、強力な挟持力を得ながら浴槽側壁の破損を防止するのに有利である。
本発明の他の形態の浴槽用手摺りでは、押圧板支持具によって首振り自在に支持される押圧板は、平面的に連続した1枚の押圧板である必要はなく、複数の押圧板から構成されていてもよい。この場合、複数の押圧板は1つの可動フレームにより支持できるように、押圧板支持具または押圧板支持具へ取り付けられる専用の連結具によって互いに連結されていることが好ましい。また、複数の押圧板が専用の連結具を介して押圧板支持具へ取り付けられている場合は、各押圧板は、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って専用の連結具へ取り付けられている必要がある。
押圧板が複数の押圧板に分割されていると、各押圧板毎に当接する浴槽側壁の形状に合わせて首振り角度を微調節することができるので、押圧板を浴槽の側壁に密着させて強力な挟持力を発揮させようとする場合に好都合である。ただし、押圧板と押圧板支持具との連結部または押圧板と専用の連結具との連結部は、押圧板支持具のように大きな角度を持って首を振ることができないので、押圧板支持具または専用の連結具に取り付けられる複数の押圧板は2〜3枚であることが好ましい。
また、押圧板を複数の押圧板に分割する場合は、複数の押圧板うち、少なくとも2つの押圧板を互いに異なる面積の押圧面を有する押圧板とすることができる。
浴槽用手摺りを厚みが一定でない浴槽側壁に取り付けると、押圧板毎に押圧力の差異が生じる場合があるので、少なくとも2つの押圧板の押圧面を互いに異なる面積としておくことにより、押圧板に生じる単位面積当たりの押圧力の均一化を図ることができるという利益がある。
なお、本発明の他の形態の浴槽用手摺りでは、押圧板を、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧板支持具を介してボルト軸に取り付けると同時に、押圧受け板を、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧受け板支持具としての押圧板支持具を介して可動フレームに取り付けることによっても上述した本発明の優れた効果を奏することができる。
さらに、本発明の浴槽用手摺りは、凹部又は凸部を含み、可動フレームの表面又は裏面に形成された第1の係合部と、凸部又は凹部を含み、第1の係合部と対向する位置に配置される第2の係合部と、可動フレームの表面側に配置されて使用者が操作するための操作部と、第2の係合部と操作部とを連結する連結部と、そして第2の係合部を第1の係合部へ係合させるように付勢する付勢手段とを含み、操作部を操作することにより、第2の係合部が付勢手段による付勢に抗して第1の係合部から離間されるように構成された、固定フレームへ取り付けられたスライド係止/解除手段とをさらに備え、第1の係合部と第2の係合部との接触面は、可動フレームの表面又は裏面に直交する面であり、且つ可動フレームのスライド方向に非平行である面を含むように構成することもできる。
第1の係合部は、凹部又は凸部を含み、可動フレームの表面又は裏面に形成される。スライド係止/解除手段は、第2の係合部と、操作部と、連結部と、付勢手段とを含んでおり、第2の係合部は、凸部又は凹部を含み、第1の係合部と対向する位置に配置される。操作部は、可動フレームの表面側に配置されて使用者が操作する。連結部は、第2の係合部と操作部とを連結する。付勢手段は、第2の係合部を第1の係合部へ係合させるように付勢する。スライド係止/解除手段は、操作部を操作することにより、第2の係合部が付勢手段による付勢に抗して第1の係合部から離間されるように構成されている。
第1の係合部と第2の係合部との接触面は、可動フレームの表面又は裏面に直交する面であり、かつ、可動フレームのスライド方向に非平行である面を含んでいる。
以下、可動フレームの表面とは、可動フレームと固定フレームとを組み付けたときに外部に露出し、一般的に使用者が接触し得る面をいう。可動フレームの裏面とは、可動フレームの厚み方向において可動フレームの表面と反対側の位置に形成されている面をいい、可動フレームと固定フレームとを組み付けたときに外部に露出せず、一般的に使用者が接触しない面である。また、可動フレームが浴槽壁面に近付く方向に移動することを可動フレームの前進と呼び、可動フレームが浴槽壁面から遠ざかる方向に移動することを可動フレームの後退と呼ぶことがある。
上述のように、可動フレームの表面又は裏面には凹部又は凸部を含む第1の係合部が形成されており、第1の係合部は、固定フレームに取り付けられるスライド係止/解除手段の第2の係合部に対向して配置される。
第2の係合部には凸部又は凹部が形成されており、第2の係合部は、付勢手段によって第1の係合部へ係合されるように付勢されている。このため、第1の係合部が可動フレームの表面に形成されている場合は、使用者が可動フレームの表面側に配置されている操作部を操作して、付勢手段による付勢に抗してスライド係止/解除手段を引き上げることにより、または第1の係合部が可動フレームの裏面に形成されている場合は、使用者が可動フレームの表面側に配置されている操作部を操作して、付勢手段による付勢に抗してスライド係止/解除手段を押し込むことにより、第2の係合部が第1の係合部から離間される。
スライド係止/解除手段の第2の係合部は、第1の係合部が可動フレームの表面に形成されている場合は可動フレームの表面側へ、または第1の係合部が可動フレームの裏面に形成されている場合は可動フレームの裏面と固定フレームとの間へ配置される。第2の係合部は、連結部によって可動フレームの表面側に配置された操作部と連結されているので、使用者は可動フレームの表面側から操作部を操作して、可動フレームの表面側又は裏側に配置された第2の係合部を第1の係合部から離間することができる。このようにして、本発明の浴槽用手摺りでは、可動フレームの表面又は裏面に形成された第1の係合部および第2の係合部は、使用者が直接手を触れることなく操作することができる。特に第1の係合部を可動フレームの裏面に設けた場合は、第1の係合部および第2の係合部は可動フレームによって覆われているので、使用者が直接手を触れることはできず安全である。
また、第1の係合部と第2の係合部との接触面は、可動フレームの表面又は裏面に直交する面であり、かつ、可動フレームのスライド方向に非平行である面を含むので、使用者が操作部を操作して、付勢手段による付勢に抗してスライド係止/解除手段を引き上げ又は押し込み、そして可動フレームの表面側又は裏側に配置された第2の係合部を第1の係合部から離間しない限り、第1の係合部と第2の係合部が可動フレームのスライド方向に非平行な面内で接触し、可動フレームのスライドを妨げる。このようにして、可動フレームが不用意にスライドされることを防ぐことができる。
使用者は、可動フレームを浴槽の壁面に近づける時にも、浴槽の壁面から遠ざける時にも、操作部を操作して、付勢手段による付勢に抗してスライド係止/解除手段を引き上げる又は押し込むことによって可動フレームをスライドさせることができる。このように、同じ操作で可動フレームをいずれの方向にもスライドさせることができるので、操作が容易である。なお、可動フレームのスライド係止を解除するためには、第2の係合部が付勢手段による付勢に抗して第1の係合部から離間されればよいので、その際、連結部によって連結された操作部の動作は、引き上げ動作又は押し込み動作等に限定されるものではない。
本発明の浴槽用手摺りは、第1の係合部の凹部又は凸部において第2の係合部に接触する面と、第2の係合部の凸部又は凹部において第1の係合部に接触する面とは、円筒の側周面形状を有することが好ましい。そのため、本発明の浴槽用手摺りは、例えば第2の係合部は円柱形状の凸部を含み、第1の係合部は第2の係合部の凸部を受容する円筒の側周面形状の凹部を含むことができる。
第2の係合部を円柱形状の凸部とし、第1の係合部を第2の係合部の凸部を受容する円筒の側周面形状の凹部とするなど、第1の係合部の凹部又は凸部において第2の係合部に接触する面と、第2の係合部の凸部又は凹部において第1の係合部に接触する面とを円筒の側周面形状とすると、第1の係合部と第2の係合部の嵌め合い精度が多少粗い場合であっても、第1の係合部と第2の係合部は可動フレームのスライド方向に非平行な面内で確実に接触し、可動フレームのスライドを確実に妨げることができる。また、上記の場合は、第1の係合部と第2の係合部との接触面が曲面により構成されるので、第1の係合部と第2の係合部の局部的な磨耗等が抑制され、製品の耐久性が向上するという利益もある。
本発明の浴槽用手摺りでは、固定フレームは、第2の係合部の凸部を受容する円筒の側周面形状の第2の凹部を含んでいることが好ましい。
固定フレームへ、第2の係合部の円柱形状の凸部を受容するための円筒の側周面形状の第2の凹部を形成すると、第1の係合部が可動フレームの表面に形成されている場合、可動フレームを貫通させた第2の係合部の凸部を固定フレームの第2の凹部へ挿入することにより、第2の係合部の凸部および連結部を、操作部および固定フレームの第2の凹部によって2点支持することができるので、可動フレームのスライドを強固に妨げることができる。また、第1の係合部が可動フレームの裏面に形成されている場合は、スライド係止/解除手段を解除している時、第2の係合部の凸部は固定フレームの第2の凹部の中へ収容されるので、固定フレーム上に第2の係合部の凸部を退避させるための余分なスペースを設ける必要がなくなり、全体として固定フレームおよび可動フレームの取り付け構造を薄肉化することができる。
本発明の浴槽用手摺りでは、可動フレームを固定フレームへスライド可能に取り付ける構成として、固定フレームを、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とから構成し、固定フレームの水平部と鉛直部とに亘って複数の補強リブを形成し、補強リブを、固定フレームの水平部においては固定フレームの鉛直部に略直交する方向に延ばし、そして可動フレームは、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とから構成し、そして可動フレームの水平部を、複数の補強リブの間に摺接するように配置し、且つ固定フレームにビス止めしてもよい。
この結果、上記の可動フレームを固定フレームへスライド可能に取り付ける構成を有する本発明の浴槽用手摺りは、重量を大きく増加させることなく、耐久性を高め且つ取付強度を高めることができる。
さらに、可動フレームを固定フレームへスライド可能に取り付ける他の構成としては、固定フレームを、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とから構成し、固定フレームの水平部と鉛直部とに亘って補強リブが形成し、補強リブを、固定フレームの水平部においては固定フレームの鉛直部に略直交する方向に延ばし、そして可動フレームを、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とから構成し、可動フレームの水平部には、可動フレームが固定フレームに取り付けられた状態において補強リブを挟んで対向するように配置されて、可動フレームの鉛直部に略直交する方向に延びる第1の脚部と第2の脚部とを形成し、そして可動フレームが固定フレームに取り付けられた状態において、可動フレームを、第1の脚部と第2の脚部とが補強リブを挟んで補強リブに摺接するように配置し、且つ可動フレームの水平部がビス止め等により固定フレームの補強リブに固定されるようにすることもできる。
この結果、上記の可動フレームを固定フレームへスライド可能に取り付ける構成を有する本発明の浴槽用手摺りは、固定フレームおよび可動フレームがそれぞれに補強リブおよび第1,第2の脚部によって耐久性および取付強度が高められており、そして浴槽の側壁の厚みに合わせて固定することが容易であって、浴槽の側壁への取り付け作業と浴槽の側壁からの取り外し作業とを安全に、容易に行うことができる。
本発明によれば、押圧受け板及び/又は押圧板は、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部と、第1の連結部よりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部、すなわち押圧受け板支持具を介して可動フレームへ及び/又は押圧板支持具を介してボルト軸へ取り付けられているので、押圧受け板及び/又は押圧板は、浴槽の側壁に押圧されると、先ず押圧受け板支持具及び/又は押圧板支持具によって、押圧受け板及び/又は押圧板の略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように押圧受け板及び/又は押圧板の大きな角度調節が迅速且つ滑らかに行われる。次に押圧受け板及び/又は押圧板は、押圧受け板支持具及び/又は押圧板支持具によって大きな角度調節が行われるのと略同時に、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部及び/又は押圧板と押圧板支持具との連結部よっても、押圧受け板及び/又は押圧板が浴槽の側壁に密着するように押圧受け板及び/又は押圧板の微小な角度調節が精度よく行われる。
このため、本発明の浴槽用手摺りでは、押圧受け板及び/又は押圧板は、浴槽側壁の曲面形状等に密着するように容易に角度調節されるので、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができる。また、浴槽用手摺りが一度浴槽の側壁に固定されると、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部及び/又は押圧板と押圧板支持具との連結部は、押圧受け板支持具及び/又は押圧板支持具との相乗効果によってガタ付きを生じないように密接されるので、押圧受け板と押圧受け板支持具との連結部及び/又は押圧板と押圧板支持具との連結部に設けられた遊びや、浴槽の側壁に対する押圧受け板及び/又は押圧板の角度調節(追従)不足により、押圧受け板および押圧板による挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺りが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止される。
本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺りの全体を示す斜視図である。 第1実施形態の浴槽用手摺りを図1に示すX−X線の方向から見た断面図である。 第1実施形態の浴槽用手摺りを図1に示すY−Y線の方向から見た断面図である。 図2,3に示す固定フレームとボルト軸とトルク伝達機構と押圧受け板の構成部材を示す分解斜視図である。 図2,3に示す可動フレームと押圧受け板支持具と押圧受け板の構成部材を示す分解斜視図である。 図2,3に示す押圧受け板支持具と押圧受け板を拡大した模式図である。 図6に示す押圧受け板支持具と押圧受け板の第1の変形例を示す模式図である。 図6に示す押圧受け板支持具と押圧受け板の第2の変形例を示す模式図である。 第2実施形態の浴槽用手摺りを図1に示すX−X線の方向から見た断面図である。 第2実施形態の浴槽用手摺りを図1に示すY−Y線の方向から見た断面図である。 第3実施形態に係る浴槽用手摺りの固定フレームと可動フレームとスライド係止/解除手段の構成部材を示す分解斜視図である。 第4実施形態に係る浴槽用手摺りの固定フレームと可動フレームとスライド係止/解除手段の構成部材を示す分解斜視図である。 浴槽の側壁に第1実施形態の浴槽用手摺り取り付けた状態を示す浴槽用手摺りの下面図である。 押圧受け板(又は押圧板)と首振りの支点Qとの位置関係により、押圧受け面(又は押圧面)上を通過する荷重ベクトルの位置の違いを示した模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺りについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
図1には、本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺り1の共通の構成として、その全体図が示されている。このため、図1に示される浴槽用手摺り1は、後述する第1〜4実施形態に係る浴槽用手摺り1a,1b,1c,1dの基本的な構成を示すものであるが、押圧受け板の数、および押圧受け板と押圧受け板支持具と可動フレームの取り付け構造、そして押圧板の数、および押圧板と押圧板支持具とボルト軸の取り付け構造などは、第1〜4実施形態に係る浴槽用手摺り1a,1b,1c,1dによって異なっている。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺り1は、主に本体10と、本体10に支持される上部グリップ11とを備える。本体10は上面カバー12で覆われている。上面カバー12の上面には、後述するスライド係止/解除手段の操作部60が露出している。本体10は、固定フレーム2と可動フレーム3とスライド係止/解除手段とを含む。固定フレーム2には押圧板4とハンドルノブ70が取り付けられている。可動フレーム3には押圧受け板5と側部グリップ13が取り付けられている。押圧板4と押圧受け板5は、それぞれ、浴槽用手摺り1が浴槽の側壁に設置されたとき、浴槽の側壁に対向するように配置される。上部グリップ11は支柱14に固着されている。上部グリップ11は、支柱14の一部が本体10内に収容されることによって、本体10によって支持されている。
固定フレーム2はL字形状に形成されており、水平部20と鉛直部21とを含んでいる。本体10が浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部20は水平面内に延在し、鉛直部21は水平部20の端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。側面カバー15は、固定フレーム2の鉛直部21の外側面を覆うように取り付けられている。側面カバー15には、上部グリップ11を収容する貫通孔が形成されている。押圧板4は、固定フレーム2の鉛直部21の内側面から突出するように取り付けられている。ハンドルノブ70は、側面カバー15に取り付けられている。後述する図2に示される第1実施形態の浴槽用手摺り1aの場合、ハンドルノブ70と押圧板4aとは、ボルト軸7a、ナット71aおよびトルク伝達機構8によって連結されている。また、図9に示される第2実施形態の浴槽用手摺り1bの場合、ハンドルノブ70と押圧板4bとは、押圧板支持具40b、ボルト軸7b、ナット71bおよびトルク伝達機構8によって連結されている。ハンドルノブ70を回動させることによって、ハンドルノブ70からナット71a,71bへ回動力が伝達され、ナット71a,71bと螺合したボルト軸7a,7bが螺進退することにより、固定フレーム2a,2bの鉛直部21a,21bの面に直交する方向に沿って、押圧板4a,4bが前進後退される。
[第1実施形態]
図2には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aを図1に示すX−X線の方向から見た断面図が示されており、図3には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aを図1に示すY−Y線の方向から見た断面図が示されている。また、図4には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの固定フレーム2aとボルト軸7aとトルク伝達機構8と押圧受け板4aの構成部材を示す分解斜視図されており、図4には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの可動フレーム3aと押圧受け板支持具50aと押圧受け板5aの構成部材を示す分解斜視図が示されている。
図2,3に示されているように、第1実施形態の浴槽用手摺り1aは、浴槽の側壁に配置される固定フレーム2aと、固定フレーム2aの鉛直部21aへナット71aを介して取り付けられたボルト軸7aと、ボルト軸7aに取り付けられており、浴槽側壁の側面に対向して配置される押圧板4aと、固定フレーム2aへスライド可能に取り付けられる可動フレーム3aと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく可動フレーム3aの鉛直部31aへ取り付けられた押圧受け板支持具50aと、そして水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧受け板支持具50aへ取り付けられており、押圧板4aと反対側の浴槽側壁の側面に対向して配置される押圧受け板5aとから構成されている。押圧受け板5aは、図1に示されている浴槽用手摺り1の押圧受け板5とは異なり、左右一対に分割されており、連結プレート(図示せず)を介して押圧受け板支持具50aに取り付けられている。
図4に示されているように、固定フレーム2aはL字形状に形成されており、水平部20aと鉛直部21aとを含んでいる。本体10aが浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部20aは水平面内に延在し、鉛直部21aは水平部20aの端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。また、固定フレーム2aの水平部20aと鉛直部21aとに亘って、固定フレーム2aを補強するための複数の大型の補強リブ22a、および可動フレーム3aをスライド可能に案内するための複数の小型の補強リブ23aが形成されており、いずれの補強リブ22a,23aも、固定フレーム2aの水平部20aにおいては固定フレーム2aの鉛直部21aに略直交する方向に延びている。
ハンドルノブ70と押圧板4aとは、ボルト軸7a、ナット71aおよびトルク伝達機構8によって連結されている。トルク伝達機構8は、ボルト軸7aの回転軸に対して直交する略円形のトルク伝達面を備えており、且つ嵌合構造によってハンドルノブ70の回転と同調する第1の環状部材80と、トルク伝達面に当接し、且つナット71aの回転軸に対して直交する略円形のトルク伝受面を備えており、且つ嵌合構造によってナット71aへ装着されている第2の環状部材81と、第1の環状部材80のトルク伝達面を第2の環状部材81のトルク伝受面へ向けて付勢するコイルバネ82を備えている。また、コイルバネ82は、ネジによってナット71aの端部に装着されるストッパー83によって固定されている。
そして、第1の環状部材80のトルク伝達面と第2の環状部材81のトルク伝受面は、それぞれに伝達されるトルクが所定の値未満では、トルク伝達面とトルク伝受面とを相互に係止し、且つ伝達されるトルクが所定の値以上では、トルク伝達面とトルク伝受面との間で滑りを生じさせる傾斜面を備えた凹部または凸部を含んでいる。
このため、第1の環状部材80のトルク伝達面の傾斜面と第2の環状部材81のトルク伝受面の傾斜面との間には常に一定の摩擦力が生じている。そして、ハンドルノブ70からナット71aへ伝達されるトルクが所定の値未満である時、トルク伝達面の傾斜面はトルク伝受面の傾斜面を乗り越えることができず、互いに噛み合った状態で係合している。そして、この係合によりハンドルノブ70のトルクがナット71aへ伝達され、前記ナット71aと螺合しているボルト軸7aが螺進退される。
一方、ハンドルノブ70からナット71aへ伝達されるトルクが所定の値以上になると、第1の環状部材80のトルク伝達面の傾斜面は第2の環状部材81のトルク伝受面の傾斜面との間に滑りが生じる。その結果、トルク伝達面を有する第2の環状部材81はコイルバネ82に抗して後退し、トルク伝達面の傾斜面がトルク伝受面の傾斜面を乗り越えることによって両者の係合が解除される。そのため、この状態でハンドルノブ70を回してもハンドルノブ70はナット71aの周りで空回りするのみであり、ハンドルノブ70からナット71aへトルクが伝達されることはない。
また、第1の環状部材80のトルク伝達面の傾斜面の後端にはトルク伝達面に略直交する垂直面が形成されており、第2の環状部材81のトルク伝受面の傾斜面の後端にはトルク伝受面に略直交する垂直面が形成されている。トルク伝達面の垂直面とトルク伝受面の垂直面は、押圧板4aが浴槽の側壁から後退するようにハンドルノブ70を回した時、互いに当接し係合する。そのため、押圧板4aが浴槽の側壁から後退するようにハンドルノブ70を回す時は、伝達されるトルクの大きさに拠らず、常にハンドルノブ70とナット71aは同調して回転する。
また、図1に示されているように、固定フレーム2aの側面カバー15は、固定フレーム2aの鉛直部20aの外側面を覆うように取り付けられている。側面カバー15には、上部グリップ11を収容する貫通孔が形成されている。押圧板4aは、固定フレーム2aの鉛直部21aの内側面から突出するように取り付けられている。ハンドルノブ70は、側面カバー15に取り付けられる。
一方、図5に示されているように、可動フレーム3aはL字形状に形成されており、水平部30aと鉛直部31aとを含んでいる。本体10aが浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部30aは水平面内に延在し、鉛直部31aは水平部30aの端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。また、可動フレーム3aの水平部31aには、可動フレーム3aが固定フレーム2aに取り付けられた状態において2つの小型の補強リブ23aを挟んで対向するように配置され、且つ可動フレーム3aの鉛直部31aに略直交する方向に延びる第1および第2の脚部32aが形成されている。そして、可動フレーム3aが固定フレーム2aに取り付けられた状態において、可動フレーム3aは、第1および第2の脚部32aが2つの小型の補強リブ23aを挟んで前記補強リブ23aに摺接するように配置されており、可動フレーム3aの水平部30aが、後述するスライド係止/解除手段によって固定フレーム2aに固定される。
また、可動フレーム3aの鉛直部31aに取り付けられる押圧受け板支持具50aは、第1の回動部材54a、第2の回動部材55aおよび連結プレート56aを含んでおり、第1の回動部材54aと第2の回動部材55aは互いに回動自在にビス止めされる。また、押圧受け板5aを支持するための連結プレート56aは、第2の回動部材55aへ回動不能にビス止めされる。
このため、第1実施形態の浴槽用手摺り1aでは、押圧受け板5aは、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、押圧受け板支持具50aの連結プレート56aへ取り付けられている。すなわち、押圧受け板5aと、押圧受け板支持具50aの連結プレート56aとの第1の連結部51aには遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧受け板5aは全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。
押圧受け板5aは、押圧受け板支持具50aに対して大きな角度を持って首を振ることができないが、首を振る際の摩擦等の抵抗が殆どないため、浴槽の側壁とぴったりと適合するための小さな角度変化に対して、極めて容易且つ正確に首を振ることができる。すなわち、押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aは、押圧受け板5aが浴槽の側壁に密着するように、押圧受け板5aの微小な角度調節を精度よく行うために機能する。
固定フレーム2aの鉛直部21aに取り付けられる押圧板4aは、押圧受け板5aと同様に、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、ボルト軸7aの先端部72aへ取り付けられる。すなわち、押圧板4aとボルト軸7aの先端部72aとの連結部43aには遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧板4aも全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。
一方、押圧受け板支持具50aは、水平方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく可動フレーム3aの鉛直部31aへ取り付けられている。すなわち、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの場合、押圧受け板支持具50aは蝶番のような構造を有する角度調節可能な連結手段であり、押圧受け板支持具50aの第2の連結部52aには実質的に遊びが設けられていないので、ガタ付くことなく滑らかに第2の連結部52aを可動させることができる。また、押圧受け板支持具50aは、水平方向および/または鉛直方向に角度調節可能に可動フレーム3aの鉛直部31aへ取り付けられていればよいが、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの場合、蝶番構造によって、水平方向にのみ首振り自在に可動フレーム3aの鉛直部31aへ軸支されている。
このため、押圧受け板支持具50aは、首を振る際の摩擦等の抵抗が押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aよりも大きくなるが、可動フレーム3aに対して大きな角度を持って滑らかに首を振ることができるので、浴槽の側壁と大まかに適合するための大きな角度変化に対して、極めて容易且つ迅速に首を振ることができる。すなわち、押圧受け板支持具50aは、押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aに比べて精度は劣るが、押圧受け板5aの略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように、押圧受け板5aの大きな角度調節を迅速且つ滑らかに行うために機能する。
図6には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの押圧受け板支持具50aと押圧受け板5aを拡大した模式図が示されている。図6に示されているように、第1実施形態の浴槽用手摺り1aでは、押圧受け板5aは、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部51aと、第1の連結部51aよりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部52a、すなわち押圧受け板支持具50aを介して可動フレーム3aに取り付けられているという特徴を有している。
このため、押圧受け板5aは、浴槽の側壁に押圧されると、先ず押圧受け板支持具50aによって、押圧受け板5aの略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように押圧受け板5aの大きな角度調節が迅速且つ滑らかに行われる。次に押圧受け板5aは、押圧受け板支持具50aによって大きな角度調節が行われるのと略同時に、押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aよっても、押圧受け板5aが浴槽の側壁に密着するように押圧受け板5aの微小な角度調節が精度よく行われる。
このため、第1実施形態の浴槽用手摺り1aでは、図13に示されるように、押圧受け板5aは浴槽側壁の曲面形状等に密着するように容易に角度調節されるので、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができる。また、浴槽用手摺り1aが一度浴槽の側壁に固定されると、押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aは、押圧受け板支持具50aとの相乗効果によってガタ付きを生じないように密接されるので、押圧受け板5aと押圧受け板支持具50aとの第1の連結部51aに設けられた遊びや、浴槽の側壁に対する押圧受け板5aの角度調節(追従)不足により、押圧受け板5aおよび押圧板4aによる挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺り1aが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止される。
図7には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの押圧受け板支持具50aと押圧受け板5aの第1の変形例を示す模式図が示されている。この変形例では、押圧受け板支持具50a’の第1の連結部51a’は蝶番構造となっており、押圧受け板支持具50a’の連結プレート56a’を部分的に屈曲させることにより、押圧受け板支持具50a’の首振りの支点Qが押圧受け板5a’の押圧受け面内(押圧受け面と平行な面であって且つaの範囲内を横切る面を含む)に配置されている。また、押圧受け板5a’は、押圧受け板5a’と連結プレート56a’との第2の連結部52a’に遊びを設けることにより、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に連結プレート56a’へ取り付けられている。
押圧受け板5a’および押圧板(図示せず)の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺り1a’において、可動フレーム3a’から押圧受け板5a’へ伝わる力は、押圧受け板支持具50a’の首振りの支点Qを介して伝達される。このため、押圧受け板支持具50a’の首振りの支点Qを押圧受け板5a’の押圧受け面内(押圧受け面と平行な面であって且つaの範囲内を横切る面を含む)に配置すると、押圧受け板支持具50a’の首振りの支点Qを介して伝達される力のベクトルは、押圧受け板5a’が押圧受け板支持具50a’に対してどのような方向へ向けられている場合においても、押圧受け面上の所定の定位置、すなわち略首振りの支点Qを通過するようになるので(図14a参照)、押圧受け板5a’は、その首振り角度に関わらず、常に安定した押圧力で浴槽の側壁を挟持することができるようになる。
一方、図8には、第1実施形態の浴槽用手摺り1aの押圧受け板支持具50aと押圧受け板5aの第2の変形例を示す模式図が示されている。この変形例では、押圧受け板支持具50a”の第1の連結部51a”はボールジョイント構造となっており、押圧受け板支持具50a”の連結プレート56a”を平板形状とすることにより、押圧受け板支持具50a”の首振りの支点Qが押圧受け板5a”の押圧受け面内(押圧受け面と平行な面であって且つaの範囲内を横切る面を含む)に配置されている。また、図6に示されている第1実施形態の浴槽用手摺り1aの押圧受け板5aにおいても、押圧受け板支持具50aの首振りの支点Qが押圧受け板5aの押圧受け面内(押圧受け面と平行な面であって且つaの範囲内を横切る面を含む)に配置されている。また、押圧受け板5a”は、押圧受け板5a”と連結プレート56a”との第2の連結部52a”に遊びを設けることにより、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に連結プレート56a”へ取り付けられている。
押圧受け板5a”および押圧板(図示せず)の挟持力によって浴槽の側壁へ固定するタイプの浴槽用手摺り1a”において、可動フレーム3a”から押圧受け板5a”へ伝わる力は、上述のとおり、押圧受け板支持具50a,50a”の首振りの支点Qを介して伝達される。このため、押圧受け板支持具50a,50a”の首振りの支点Qを押圧受け板5a,5a”の押圧受け面から離間させて配置すると、押圧受け板支持具50a,50a”の首振りの支点Qを介して伝達される力のベクトルは、押圧受け板5a,5a”の首振り角度とは無関係に押圧受け面上の所定の定位置を通過することができなくなり、押圧受け板5a,5a”の首振り角度に応じて押圧受け面上の不特定の位置を通過することになるので(図14b参照)、同じ押圧受け面上においても、押圧力が強い部分と弱い部分とを生じさせることができる。このような押圧力の分布は、浴槽用手摺り1a,1a”を厚みが一定でない浴槽側壁に取り付けるような場合に、押圧受け板5a,5a”に生じる単位面積当たりの押圧力の均一化を図ることができるので、強力な挟持力を得ながら浴槽側壁の破損を防止するのに有利である。
なお、首振りの支点Qとは、図6,7に示されている押圧受け板支持具50a,50a’のように、押圧受け板支持具50a,50a’の首振り機能が蝶番構造によって実現されている場合は、互いに角度調節可能に回動自在に連結されている軸部Qを意味し、図8に示されている押圧受け板支持具50a”のように、押圧受け板支持具50a”の首振り機能がボールジョイント構造によって実現されている場合は、互いに角度調節可能に回動自在に連結されているボール軸および軸受け部の中心Qを意味する。
また、押圧受け板5a,5a’,5a”の押圧受け面内とは、押圧受け板5a,5a’,5a”の押圧受け面のみを意味するだけでなく、図6〜8の矢印aの範囲で示されているように、押圧受け板5a,5a’,5a”の押圧受け面と平行な面であって、且つ押圧受け板5a,5a’,5a”(aの範囲内)を押圧受け面と平行に切り取った面を含めて使用している。このため、押圧受け板5a’の押圧受け面内に配置するとは、押圧受け板5a’の押圧受け面の上に配置することのみならず、押圧受け板5a’の押圧受け面と平行な面であって、且つ該押圧受け板5a’(aの範囲内)を押圧受け面と平行に切り取った面の上に配置する意味も含まれている。一方、押圧受け板5a,5a”の押圧受け面から離間させて配置するとは、押圧受け面から離間させて配置することのみならず、押圧受け板5a,5a”の押圧受け面と平行な面であって、且つ該押圧受け板5a,5a”(aの範囲内)を押圧受け面と平行に切り取った面から離間させて配置する意味も含まれている。
[第2実施形態]
図9には、第2実施形態の浴槽用手摺り1bを図1に示すX−X線の方向から見た断面図が示されており、図10には、第2実施形態の浴槽用手摺り1bを図1に示すY−Y線の方向から見た断面図が示されている。
第2実施形態の浴槽用手摺り1bは、浴槽の側壁に配置される固定フレーム2bと、固定フレームの鉛直部21bへナット71bを介して取り付けられたボルト軸7bと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸7bに取り付けられた押圧板支持具40bと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧板支持具40bへ取り付けられており、浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板4bと、固定フレーム2bへスライド可能に取り付けられる可動フレーム3bと、可動フレーム3bの鉛直部31bへ取り付けられており、押圧板4bと反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板5bとから構成されている。押圧受け板5bは、図1に示されている浴槽用手摺り1の押圧受け板5とは異なり、左右一対に分割されて押圧受け板支持具50bに取り付けられている。
第2実施形態の浴槽用手摺り1bでは、ハンドルノブ70と押圧板4bとは、ボルト軸7b、ナット71b、トルク伝達機構8および押圧板支持具40bによって連結されている。押圧板4bは、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、押圧板支持具40bへ取り付けられている。すなわち、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bには遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧板4bは全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。また、押圧受け板5bも押圧板4bと同様に、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って、可動フレーム3bの鉛直部31bへ取り付けられている。すなわち、押圧受け板5bと可動フレーム3bの鉛直部31bとの連結部53bには遊びを設けたことによるガタ付きが許容されており、その結果、押圧受け板5bも全方向へ向けて首振り自在に角度調節される。
押圧板4bは、押圧板支持具40bに対して大きな角度を持って首を振ることができないが、首を振る際の摩擦等の抵抗が殆どないため、浴槽の側壁とぴったりと適合するための小さな角度変化に対して、極めて容易且つ正確に首を振ることができる。すなわち、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bは、押圧板4bが浴槽の側壁に密着するように、押圧板4bの微小な角度調節を精度よく行うために機能する。
一方、押圧板支持具40bは、水平方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸7bの先端部72bへ取り付けられている。すなわち、第2実施形態の浴槽用手摺り1bの場合、押圧板支持具40bは蝶番のような構造を有する角度調節可能な連結手段であり、押圧板支持具40bの第2の連結部42bには実質的に遊びが設けられていないので、ガタ付くことなく滑らかに第2の連結部42bを可動させることができる。また、押圧板支持具40bは、水平方向および/または鉛直方向に角度調節可能にボルト軸7bの先端部72bへ取り付けられていればよいが、第2実施形態の浴槽用手摺り1bの場合、蝶番構造によって、水平方向にのみ首振り自在にボルト軸7bの先端部72bへ軸支されている。
このため、押圧板支持具40bは、首を振る際の摩擦等の抵抗が押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bよりも大きくなるが、ボルト軸7bに対して大きな角度を持って滑らかに首を振ることができるので、浴槽の側壁と大まかに適合するための大きな角度変化に対して、極めて容易且つ迅速に首を振ることができる。すなわち、押圧板支持具40bは、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bに比べて精度は劣るが、押圧板4bの略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように、押圧板4bの大きな角度調節を迅速且つ滑らかに行うために機能する。
このように、第2実施形態の浴槽用手摺り1bでは、押圧板4bは、僅かな力で微小な角度調節を精度よく行うことができる第1の連結部41bと、第1の連結部41bよりは大きな力を必要とするが、大きな角度調節を瞬時に行うことができる第2の連結部42b、すなわち押圧板支持具40bを介してボルト軸7bに取り付けられているという特徴を有している。
このため、押圧板4bは、浴槽の側壁に押圧されると、先ず押圧板支持具40bによって、押圧板4bの略全面が浴槽の側壁に簡単に当接するように押圧板4bの大きな角度調節が迅速且つ滑らかに行われる。次に押圧板4bは、押圧板支持具40bによって大きな角度調節が行われるのと略同時に、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bよっても、押圧板4bが浴槽の側壁に密着するように押圧板4bの微小な角度調節が精度よく行われる。
このため、第2実施形態の浴槽用手摺り1bでは、押圧板4bは、浴槽側壁の曲面形状等に密着するように容易に角度調節されるので、浴槽の側壁を強固且つ確実に挟持することができる。また、浴槽用手摺り1bが一度浴槽の側壁に固定されると、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bは、押圧板支持具40bとの相乗効果によってガタ付きを生じないように密接されるので、押圧板4bと押圧板支持具40bとの第1の連結部41bに設けられた遊びや、浴槽の側壁に対する押圧板4bの角度調節(追従)不足により、押圧板4bおよび押圧受け板5bによる挟持力が不意に弱まったり、或いはその結果、浴槽用手摺り1bが浴槽の側壁から離脱してしまうようなことが防止される。
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態の浴槽用手摺り1cの固定フレーム2cと可動フレーム3cとスライド係止/解除手段6の構成部材を示す分解斜視図である。
第3実施形態の浴槽用手摺り1cは、第2実施形態の浴槽用手摺り1bと同様に、浴槽の側壁に配置される固定フレーム2cと、図示しないが、固定フレームの鉛直部21cへナットを介して取り付けられたボルト軸と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸に取り付けられた押圧板支持具と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧板支持具へ取り付けられており、浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板4cと、固定フレーム2cへスライド可能に取り付けられる可動フレーム3cと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って可動フレーム3cの鉛直部31cへ取り付けられており、押圧板4cと反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板5cとから構成されている(図9,10)。
図11に示されるように、第3実施形態の浴槽用手摺り1cの固定フレーム2cはL字形状に形成されており、水平部20cと鉛直部21cとを含んでいる。本体10cが浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部20cは水平面内に延在し、鉛直部21cは水平部20cの端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。押圧板4cは、固定フレーム2cの鉛直部21cの内側面から突出するように取り付けられている。ハンドルノブ70と押圧板4cとは、図示しないが、押圧板支持具、ボルト軸、ナットおよびトルク伝達機構によって連結されている。ハンドルノブ70を回動させることによって、ハンドルノブ70からナットへ回動力が伝達され、ナットと螺合したボルト軸が螺進退することにより、固定フレーム2cの鉛直部21cの面に直交する方向に沿って、押圧板4cが前進後退される。
固定フレーム2cの水平部20cの上面には、固定フレーム2cを補強し、且つ可動フレーム3cをスライド可能に案内するための4本の補強リブ22cが形成されている。補強リブ22cの上面には、固定プレート80が取り付けられている。補強リブ22cは、固定フレーム2cの水平部20cに略直交する方向に沿って延びている。この実施形態においては、4本の補強リブ22cは互いに平行に形成されている。固定プレート61は板状に形成されており、4本の補強リブ22cのうち、内側の2本の補強リブ22cの間にわたされて補強リブ22c上に固定されている。補強リブ22cによって、固定プレート61の下面と水平部20cの上面とは離間されており、固定プレート61には、固定プレート61の上面と下面とを貫通する貫通孔610が形成されている。内側の2本の補強リブ22cの間には、スライド係止/解除手段6の円柱62を収容するための孔24cが形成されている。
一方、可動フレーム3cはL字形状に形成されており、水平部30cと鉛直部31cとを含んでいる。本体10cが浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部30cは水平面内に延在し、鉛直部31cは水平部30cの端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。また、可動フレーム3cの水平部30cの裏面には第1および第2の脚部32cが突出している。2つの脚部32cは、水平部30cにおいて、鉛直部31cの平面に直交する方向に沿って延びる端部を下向きに折り返したような形状に形成されている。2つの脚部32cは間隔を空けて形成され、それぞれ鉛直部31cに直交する方向に沿って延びている。そして、可動フレーム3cは2つの補強リブ22cに摺接するように、前記補強リブ22cの間に配置され、スライド係止/解除手段6によって固定フレーム2cに固定される。
可動フレーム3cの水平部30cには、スリット33cが形成されている。スリット33cは、水平部30cの表面と裏面とを貫通する孔である。また、可動フレーム3cの水平部30cの裏面には、第1の係合部として複数の円形孔34(図2,9)が形成されている。複数の円形孔34は、可動フレーム3cが延びる方向に沿って並べられている。また、円形孔34には可動フレーム3cの水平部30cによって底が形成されており、底にスリット33cが形成されている。なお、複数の孔が並べられる間隔は特に限定されるものではないが、この実施形態においては、円形孔34は、周の一部が互いに重なり合って連続して形成されている。
スライド係止/解除手段6は、固定フレーム2cの水平部20c上に取り付けられている。スライド係止/解除手段6は、第2の係合部として円柱62と、円柱62に連結される棒形状の連結部63と、連結部63において円柱62の反対側に連結される操作部60と、操作部60を付勢する付勢部材としてバネ64と、円柱62と操作部60との間に挿入されるロック部材65とを含んでいる。
スライド係止/解除手段6において、使用者が操作部60を操作していないときには、バネ64は操作部60を下から上に向かって付勢する。このとき、連結部63を介して操作部60に連結されている円柱62も下から上に向かって、すなわち、下から可動フレーム3の水平部30の裏面の円形孔34に向かって付勢され、円柱62のフランジよりも上部が円形孔34内に収容され、円柱62と円形孔34とが係合する。円柱62と円形孔34とが係合している状態(図2,9)では、可動フレーム3cは、固定フレーム2cから遠ざかる方向にも固定フレーム2cに近づく方向にもスライドされないように固定フレーム2c上に係止される。
スライド係止/解除手段6において、使用者がバネ64の付勢に抗して操作部60を下方向に押し込むと、操作部60に連結されている円柱62も下方向に移動し、円柱62と円形孔34との係合が解除される。この実施形態において、操作部60の押し込みストローク、すなわち、操作部60を下方向に押し込むことができる深さは、円柱62が円形孔34と係合しているときのフランジの下面と固定フレーム2cの水平部20cの上面との距離に等しい。
また、図2および図9に示されるように、下面が平坦に形成されているロック部材65をスライドさせて、ロック部材65のロック部が操作部60と固定プレート61との間に挟まれるようにすることによって、使用者は操作部60を下方向に押し込むことができなくなる。ロック部材65のロック部の厚みを操作部60の押し込みストロークと等しい大きさにすることによって、ロック部が操作部60と固定プレート61との間に挟まれているときに操作部60が押し込まれないようにすることができる。
このように、スライド係止/解除手段6の円柱62は、固定フレーム2cの円形孔34と係合するように、すなわち、可動フレーム3cの裏面と固定フレーム2cとの間に配置される。円柱62は、連結部63によって可動フレーム3cの表面側に配置された操作部60と連結されているので、使用者は可動フレーム3cの表面側から操作部60を操作して、可動フレーム3cの裏面側の円柱62を円形孔34から離間することができる。このようにして、円形孔34または円柱62に使用者が触れることを防ぐことができる。
また、円形孔34と円柱62との接触面は可動フレーム3cの裏面に直交する面であり、且つ可動フレーム3cのスライド方向に非平行である面を含むので、使用者が操作部60を操作して、バネ64による付勢に抗してスライド係止/解除手段6を押し込み、可動フレーム3cの裏面側の円柱62を円形孔34から離間させない限り、円形孔34と円柱62が可動フレーム3cのスライド方向に非平行な面内で接触し、可動フレーム3cのスライドを妨げる。このようにして、可動フレーム3cが不用意にスライドされることを防ぐことができる。
使用者は、可動フレーム3cを浴槽の壁面に近づける時にも、浴槽の壁面から遠ざける時にも、操作部60を操作してバネ64による付勢に抗してスライド係止/解除手段6を押し込むことで可動フレーム3cをスライドさせることができる。このように、同じ操作で可動フレーム3cをいずれの方向にもスライドさせることができるので、操作が容易である。
また、第3実施形態に係る浴槽用手摺り1cの浴槽用手摺り1cにおいて、円形孔34は円筒の側周面形状の凹部であり、円形孔34の鉛直面と円柱62の鉛直面は、円筒の側周面形状を有するので、可動フレーム3cのスライド中に円柱62が周方向に回転しても、円柱62が円形孔34に容易に受容される。
また、第3実施形態の浴槽用手摺り1cにおいて、可動フレーム3cのスリット33cはその周縁が閉じている開口であるので、可動フレーム3cをスライドさせると、スライド係止/解除手段6の連結部63は相対的にスリット33cの周縁の内側で移動することとなり、固定フレーム2c上における可動フレーム3cのスライド範囲をガタつかないように規制することができる。
第3実施形態の浴槽用手摺り1cのその他の構成と効果は、第2実施形態の浴槽用手摺り1bと同様である。
[第4実施形態]
図12は、第4実施形態に係る浴槽用手摺り1dの固定フレーム2dと可動フレーム3dとスライド係止/解除手段の構成部材を示す分解斜視図である。
第4実施形態の浴槽用手摺り1dは、第2実施形態の浴槽用手摺り1bと同様に、浴槽の側壁に配置される固定フレーム2dと、図示しないが、固定フレームの鉛直部21dへナットを介して取り付けられたボルト軸と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなくボルト軸に取り付けられた押圧板支持具と、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って押圧板支持具へ取り付けられており、浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板4dと、固定フレーム2dへスライド可能に取り付けられる可動フレーム3dと、水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って可動フレーム3dの鉛直部31dへ取り付けられており、押圧板4dと反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板5dとから構成されている(図9,10)。
図12に示されるように、第4実施形態の浴槽用手摺り1dの固定フレーム2dはL字形状に形成されており、水平部20dと鉛直部21dとを含んでいる。本体10dが浴槽の側壁に取り付けられた状態で、水平部20dは水平面内に延在し、鉛直部21dは水平部20dの端部から下向きに延びて、鉛直面内に延在する。押圧板4dは、固定フレーム2dの鉛直部21dの内側面から突出するように取り付けられている。ハンドルノブ70と押圧板4dとは、図示しないが、押圧板支持具、ボルト軸、ナットおよびトルク伝達機構によって連結されている。ハンドルノブ70を回動させることによって、ハンドルノブ70からナットへ回動力が伝達され、ナットと螺合したボルト軸が螺進退することにより、固定フレーム2dの鉛直部21dの面に直交する方向に沿って、押圧板4dが前進後退される。
固定フレーム2dの水平部20dと可動フレーム3dの水平部30dには、複数のビス孔25d,35dが形成されている。この実施形態においては、固定フレーム2dには2つのビス孔25dが、可動フレーム3dには4つのビス孔35dが、それぞれ固定フレーム2dの鉛直部21dと可動フレーム3dの鉛直部31dに直交する方向、すなわち、可動フレーム3dの水平部20dの長手方向に沿って並んで配置されている。
また、固定フレーム2dの水平部20dと鉛直部21dには、固定フレーム2dを補強するための小型の補強リブ23dと、可動フレーム3dをスライド可能に案内するための大型の補強リブ22dが、それぞれに平行に且つ水平部20dと鉛直部21dに亘って形成されている。
一方、可動フレーム3dの水平部30dは、水平部30dの下面から下方向に延びる第1および第2の脚部32dを含んでいる。第1および第2の脚部32dは間隔をあけて平行に配置されており、可動フレーム3dの水平部30dと鉛直部31dとに亘って連続的に延びている。可動フレーム3dの水平部30dには、第1の脚部32dと第2の脚部32dとの間に4つのビス孔35dが形成されている。ビス孔35dは水平部30dの上面から下面までを貫通している。
第4実施形態の浴槽用手摺り1dでは、固定フレーム2dと可動フレーム3dとが組み付けられた状態では、可動フレーム2dの第1および第2の脚部32dが中央の大型の補強リブ22dに摺接するように配置される。可動フレーム3dの第1の脚部32dと第2の脚部32dの一つの側面(内側面)は大型の補強リブ22dの側面に摺接し、可動フレーム3dの第1および第2の脚部32dの底面は固定フレーム2dの水平部20dの上面に摺接する。固定フレーム2dの水平部20d上に可動フレーム3dの水平部30dが載せられ、ビス36dがビス孔35dとビス孔25dに通されて、固定フレーム2d上に可動フレーム3dが固定される。この実施形態においては、ビス孔35dは4つ形成されているので、固定フレーム2dと可動フレーム3dとをどのビス孔25d,35dを用いてビス止めするかによって、固定フレーム2dの水平部20dと可動フレーム3dの水平部30dとの重なり幅を変えることができ、押圧板4dと押圧受け板5dとの間隔を調整することができる。
第4実施形態の浴槽用手摺り1dでは、使用者が側部グリップ13dを掴んで浴槽の出入りをする時、固定フレーム2dと可動フレーム3dには鉛直面内において荷重がかかる。固定フレーム2dには、水平部20dと鉛直部21dとに亘って大型の補強リブ22dが形成されており、補強リブ22dに可動フレーム3dがビス止めされるので、使用者が側部グリップ13dを掴んで浴槽の出入りをする時、鉛直面内においてかかる荷重に対する固定フレーム2dの強度を向上させることができる。
可動フレーム3dには第1の脚部32dと第2の脚部32dとが形成されていることによって、同様に、鉛直面内においてかかる荷重に対する可動フレーム3dの強度が向上する。また、可動フレーム3dが固定フレーム2dに取り付けられた状態において、第1および第2の脚部32dは大型の補強リブ22dに対向するように配置され、大型の補強リブ22dに摺接するように補強リブ22dを挟むので、水平面内において、可動フレーム3dの鉛直部31dに平行な方向に可動フレーム3dがガタつくことを抑えることができるとともに、固定フレーム2dと可動フレーム3dには鉛直面内において荷重がかかる時に強度が低下することを防ぐことができる。さらに、大型の補強リブ22dに可動フレーム3dをビス止めすることによって、固定フレーム2dの水平部20dへ直接ビス止めする場合よりも、ビスを深くねじ込むことができるので、可動フレーム3dの取付強度を向上させることができる。
第4実施形態の浴槽用手摺り1dのその他の構成と効果は、第2実施形態の浴槽用手摺り1bと同様である。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の説明ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変形を含むものである。
1,1a,1b,1c,1d・・・浴槽用手摺り
10,10a,10b,10c,10d・・・本体
11・・・上部グリップ
12・・・上面カバー
13・・・側部グリップ
14・・・支柱
15・・・側面カバー
2,2a,2b,2c,2d・・・・固定フレーム
20,20a,20b,20c,20d・・・水平部
21,21a,21b,21c,21d・・・鉛直部
22a,22c,22d・・・大型の補強リブ
23a,23d・・・小型の補強リブ
24c・・・孔
25d・・・ビス孔
3,3a,3b,3c,3d・・・・可動フレーム
30,30a,30b,30c,30d・・・水平部
31,31a,31b,31c,31d・・・鉛直部
32a,32c,32d・・・第1及び第2の脚部
33c・・・スリット
34・・・円形孔
35d・・・ビス孔
36d・・・ビス
4,4a,4b,4c,4d・・・押圧板
40b・・・押圧板支持具
41b・・・第1の連結部
42b・・・第2の連結部
43a・・・連結部
5,5a,5a’,5a”,5b・・・押圧受け板
50a,50a’,50a”・・・押圧受け板支持具
51a,51a’,51a”・・・第1の連結部
52a,52a’,52a”・・・第2の連結部
53b・・・連結部
54a・・・第1の回動部材
55a・・・第2の回動部材
56a,56a’,56a”・・・連結プレート
6・・・・スライド係止/解除手段
60・・・操作部
61・・・固定プレート
610・・・貫通孔
62・・・円柱
63・・・連結部
64・・・バネ
65・・・ロック部材
7a,7b・・・ボルト軸
70・・・ハンドルノブ
71a,71b・・・ナット
72a,72b・・・先端部
8・・・・トルク伝達機構
80・・・第1の環状部材
81・・・第2の環状部材
82・・・コイルバネ
83・・・ストッパー
9・・・・浴槽の側壁
Q・・・・支点
a・・・・押圧面内の範囲

Claims (14)

  1. 浴槽の側壁に配置される固定フレームと、
    前記固定フレームの鉛直部へナットを介して取り付けられたボルト軸と、
    前記ボルト軸に取り付けられており、前記浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板と、
    前記固定フレームへスライド可能に取り付けられる可動フレームと、
    水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく前記可動フレームの鉛直部へ取り付けられた押圧受け板支持具と、そして
    水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って前記押圧受け板支持具へ取り付けられており、前記押圧板と反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板と、
    からなることを特徴とする浴槽用手摺り。
  2. 前記押圧受け板支持具の首振りの支点は、前記押圧受け板の押圧受け面内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用手摺り。
  3. 前記押圧受け板支持具の首振りの支点は、前記押圧受け板の押圧受け面から離間していることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用手摺り。
  4. 複数の前記押圧受け板を備えており、前記複数の押圧受け板は前記押圧受け板支持具によって互いに連結されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
  5. 前記複数の押圧受け板うち、少なくとも2つの押圧受け板は互いに異なる面積の押圧受け面を有していることを特徴とする請求項4記載の浴槽用手摺り。
  6. 前記押圧受け板支持具は、水平方向にのみ首振り自在に前記可動フレームの鉛直部へ軸支されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
  7. 浴槽の側壁に配置される固定フレームと、
    前記固定フレームの鉛直部へナットを介して取り付けられたボルト軸と、
    水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つガタ付くことなく前記ボルト軸に取り付けられた押圧板支持具と、
    水平方向および/または鉛直方向に首振り自在に、且つ遊びを持って前記押圧板支持具へ取り付けられており、前記浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧板と、
    前記固定フレームへスライド可能に取り付けられる可動フレームと、
    前記可動フレームの鉛直部へ取り付けられており、前記押圧板と反対側の浴槽の側壁の側面に対向して配置される押圧受け板と、
    からなることを特徴とする浴槽用手摺り。
  8. 前記押圧板支持具の首振りの支点は、前記押圧板の押圧面内に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の浴槽用手摺り。
  9. 前記押圧板支持具の首振りの支点は、前記押圧板の押圧面から離間していることを特徴とする請求項7に記載の浴槽用手摺り。
  10. 複数の前記押圧板を備えており、前記複数の押圧板は前記押圧板支持具によって互いに連結されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
  11. 前記複数の押圧板うち、少なくとも2つの押圧板は互いに異なる面積の押圧面を有していることを特徴とする請求項10に記載の浴槽用手摺り。
  12. 前記押圧板支持具は、水平方向にのみ首振り自在に前記ボルト軸へ軸支されていることを特徴とする請求項7ないし11のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
  13. 凹部又は凸部を含み、前記可動フレームの表面又は裏面に形成された第1の係合部と、
    凸部又は凹部を含み、前記第1の係合部と対向する位置に配置される第2の係合部と、
    前記可動フレームの表面側に配置されて使用者が操作するための操作部と、
    前記第2の係合部と前記操作部とを連結する連結部と、そして
    前記第2の係合部を前記第1の係合部へ係合させるように付勢する付勢手段とを含み、
    前記操作部を操作することにより、前記第2の係合部が前記付勢手段による付勢に抗して前記第1の係合部から離間されるように構成された、前記固定フレームへ取り付けられたスライド係止/解除手段とをさらに備え、
    前記第1の係合部と前記第2の係合部との接触面は、前記可動フレームの表面又は裏面に直交する面であり、且つ前記可動フレームのスライド方向に非平行である面を含んでいることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
  14. 前記固定フレームは、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とを含み、前記固定フレームの水平部と鉛直部とに亘って補強リブが形成されており、前記補強リブは、前記固定フレームの水平部においては前記固定フレームの鉛直部に略直交する方向に延びており、
    前記可動フレームは、略鉛直方向に延びて浴槽の側壁に略平行に配置される鉛直部と略水平方向に延びる水平部とを含み、前記可動フレームの水平部には、前記可動フレームが前記固定フレームに取り付けられた状態において前記補強リブを挟んで対向するように配置されて、前記可動フレームの鉛直部に略直交する方向に延びる第1の脚部と第2の脚部とが形成されており、そして
    前記可動フレームが前記固定フレームに取り付けられた状態において、前記可動フレームは、前記第1の脚部と前記第2の脚部とが前記補強リブを挟んで前記補強リブに摺接するように配置され、且つ前記可動フレームの水平部が前記固定フレームの前記補強リブに固定されることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の浴槽用手摺り。
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