JP6381306B2 - ポリスチレン系樹脂発泡体 - Google Patents
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Description
本発明はこのような新規な知見に基づいてなされたものである。
該発泡層の少なくとも片面に、熱可塑性樹脂と帯電防止剤と着色剤とを含む筋状の帯電防止層が積層されており、該帯電防止剤が高分子型帯電防止剤であり、該発泡体の該帯電防止層積層面側の表面抵抗率(A)が1×10 8 〜1×10 13 Ωであり、該帯電防止層の各々の表面抵抗率(B)が1×10 13 Ω以下であり、該表面抵抗率(B)に対する該表面抵抗率(A)の比(A/B)が60以下であり、該帯電防止層間の間隔が20mm以下であり、該帯電防止層の幅方向長さが2〜20mmであることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体。
<2>前記帯電防止層による表面被覆率が50〜98%であることを特徴とする<1>に記載のポリスチレン系樹脂発泡体
<3>前記帯電防止層に、相溶化剤が配合されていることを特徴とする<1>または<2>に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<4>前記ポリスチレン系樹脂発泡体が、前記発泡層と前記帯電防止層とを共押出により積層させて得られる、シート状発泡体又は板状発泡体であることを特徴とする<1>から<3>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<5>前記発泡体片面当たりの前記帯電防止層の積層量が1〜30g/m 2 であることを特徴とする<1>から<4>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
<6>前記発泡体の密度が30〜300kg/m 3 であることを特徴とする<1>から<5>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
図1、2は、本発明に係る代表的なポリスチレン系樹脂発泡体1(以下、単に発泡体1と略称する)の厚み方向の模式断面図である。
発泡層2は、ポリスチレン系樹脂、物理発泡剤、気泡調整剤及びその他の添加剤を配合した発泡層形成用溶融物を共押出発泡させることにより形成されている。
本発明においては、帯電防止層に帯電防止剤が必須成分として配合されることから、発泡層に添加される帯電防止剤を低減することができる。発泡層に添加される帯電防止剤量を低減できれば、帯電防止剤による発泡への阻害が抑制されるので、より見かけ密度の低い発泡層を容易に得ることができる。上記観点から、発泡層の帯電防止剤含有量は、発泡層を構成する樹脂100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、5重量部以下であることがより好ましく、2重量部以下であることがさらに好ましく、帯電防止剤が配合されていないことがもっとも好ましい。発泡層2を形成するための材料であるポリスチレン系樹脂としては、たとえば以下のものが挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物等が例示される。
帯電防止層3は、上記発泡層2の少なくとも片面に、押出方向に筋状に、複数積層されており、帯電防止剤が配合されている。また、帯電防止層3は、帯電防止剤が配合されている熱可塑性樹脂を共押出により発泡層に積層することが好ましい。さらに、意匠性の高い発泡体を形成するためには、帯電防止層3には着色剤が配合されていることが好ましい。なお、帯電防止層3は、発泡状態であっても、非発泡状態であってもよいが、意匠性の観点からは非発泡状態であることが好ましい。なお、非発泡状態の帯電防止層には、局部的には一部気泡が形成されていてもよい。
帯電防止層を構成する熱可塑性樹脂としては、発泡層を構成する樹脂と同種のポリスチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂などが例示される。これらの樹脂に所望の目的に応じて、その他の樹脂を含有させることもでき、その含有量は10重量%以下の割合であることが好ましい。
帯電防止剤としては、従来公知の界面活性剤型帯電防止剤や高分子型帯電防止剤などが用いられる。帯電防止剤が筋状に形成される帯電防止層に配合されるが、発泡体の表面全体に帯電防止性能が付与されるという特異的な効果が得られる。
具体的には、三井デュポンポリケミカル(株)製MK400(融点93℃、表面抵抗率4.3×108Ω)等の市販品が挙げられる。
なお、帯電防止層に帯電防止剤として前記アイオノマー樹脂や前記親水性樹脂を添加する際、特に前記アイオノマー樹脂を添加する際には、相溶化剤を配合することが好ましい。前記相溶化剤としては、ポリスチレン系樹脂と、親水性樹脂やアイオノマー樹脂とを相溶化する機能を有するものであればよい。具体的には、スチレン−ブタジエン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、水添スチレン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体や、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体などを挙げることができる。このような相溶化剤を配合することにより、顔料などの着色剤を帯電防止剤と共に帯電防止層に配合しても、着色剤をより均一に分散させることができ、異物の発生を防止することができる。さらに、帯電防止層において、帯電防止剤が分離して脱離することを防止することもできる。上記観点から、相溶化剤の配合量は、帯電防止層を構成する熱可塑性樹脂100重量部に対して、1〜20重量部であることが好ましく、2〜10重量部であることがさらに好ましい。
帯電防止層3は上記熱可塑性樹脂と帯電防止剤を必須成分とするが、着色剤を配合しておくと、意匠性に優れた発泡体が得られることからさらに好ましい。
着色剤としては、無機系又は有機系の顔料や染料を用いることができる。有機顔料としては、例えば、モノアゾ系、クロモフタールレッド等の縮合アゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、ペリレン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、ニトロソ系、フタロシアニン顔料、有機蛍光顔料等を挙げることができる。
本発明においては、上記帯電防止層3の各々の表面抵抗率(B)は1×1013Ω以下であることが好ましい。
帯電防止層3の表面抵抗率(B)が上記範囲であれば、発泡層の表面に、非積層部分が存在することによる帯電防止性能の低下を補って、発泡体表面全体に帯電防止性能を発現させることができる。なお、帯電防止性能を効果的に高めるためには帯電防止層3の表面抵抗率(B)を好ましくは5×1012Ω以下、更に好ましくは1×1012Ω以下、最も好ましくは8×1011とすることが好ましい。また、帯電防止層3の表面抵抗率(B)は可能な限り小さいことが望ましいが、通常の帯電防止剤の性能からみて108Ω以上であることが好ましい。なお、帯電防止層3の表面抵抗率(B)は、前記した帯電防止剤の種類や配合量、帯電防止層の積層量を変えることにより適宜調節される。
本発明においては、発泡体表面における、帯電防止層3による被覆率が50〜98%であることが好ましい。なお、帯電防止層3による被覆率は、下式(1)で定義される値である。
表面被覆率(%)=[(発泡体表面の面積−非積層部の面積)/発泡体表面の面積]
×100 ・・・・・・(1)
帯電防止帯電防止層の幅は、10mm以下の範囲とすることが好ましい。
さらに、帯電防止帯電防止層の幅は2mm以上であることがより好ましい。帯電防止層の幅を2mm以上とすることで、筋状の模様を目立たせて外観を向上させることができるほか、ダイ内部の帯電防止層の流路が細くなり過ぎず設計が容易になる。同様の観点から5mm以上が更に好ましい。一方で帯電防止層の幅を10mm以下とすることで、筋が細くなり、より木目に近い外観となることから好ましい。さらに好ましくは8mm以下である。
発泡体の片面当たりの帯電防止層の積層量は1g/m2以上、30g/m2以下であることが好ましい。
帯電防止層の積層量が上記範囲内であることによって、表面平滑性、意匠性が向上する点から好ましい。上記観点から、3〜25g/m2であることがより好ましく、4〜20g/m2であることがさらに好ましい。なお、帯電防止層の帯電防止剤の配合量が同じである場合には、帯電防止層の積層量が大きいほど、帯電防止層部の表面抵抗率(B)は低くなる傾向にある。
帯電防止層の積層量(g/m2)=L×103/(M×N×60)・・・(2)
また、帯電防止層が両面に積層されている場合には、下式(3)により求めることができる。
帯電防止層の積層量(g/m2)=L×103/(M×2N×60)・・・(3)
前記帯電防止層3は、複数の帯電防止層、押出方向に向けて筋状に形成される。なお、意匠性の観点からは、発泡体の幅方向100mmに対して、帯電防止層は3〜25本であることが好ましく、5〜20本であることがより好ましい。
帯電防止層の間隔、すなわち非積層部4の幅は20mm以下であることを要する。
非積層部の幅が20mmより大きい場合は、発泡体の表面抵抗率が良好であっても、埃などが非積層部に選択的に付着することになる。非積層部の幅は、より帯電防止性能を高める観点から15mm以下が好ましく、10mm以下が更に好ましい。なお、非積層部の幅は0.1mm以上であることが好ましく、肉眼で筋として認識できなくなるため、外観に劣る場合がある。より明確な筋状模様を形成し外観を良化する観点から、好ましくは0.3mm以上、さらに0.5mm以上が好ましい。
なお、非積層部4の幅は、上述の積層部3の測定方法と同様にして測定することができる。
本発明の発泡体1は、前記発泡体表面の表面抵抗率(A)が1×1014Ω未満であることを要する。本発明においては、前記発泡層に帯電防止剤を含む帯電防止層を筋状に積層するとともに、筋状の帯電防止層の間隔を20mm以下とし、上記の発泡体表面の表面抵抗率(A)を満足することによって、筋状の帯電防止層が積層された面の発泡体全面において、帯電防止性能が発揮されることとなる。前記表面抵抗率(A)が1×108〜1×1013(Ω)であることがより好ましく、1×108〜1×1012(Ω)であることがさらに好ましい。
すなわち、発泡層に帯電防止層が積層され、帯電防止層の間隔が一定の距離以下にあることで、非積層部に帯電した際に生じる電場が帯電防止層部に架かり、帯電防止層部がアンテナのように電子を搬送し電位を中和するように働くことによって、発泡体の全表面において帯電防止性能が発揮されるようになったのではないかと考えられる。
発泡体1の密度(見掛け密度)は30〜300kg/m3であることが好ましい。該密度が上記の範囲内であれば、軽量に優れるとともに、実用に耐えうる強度を有する発泡体となる。上記観点から、該密度は40〜250kg/m3であることがより好ましく、50〜150kg/m3であることがさらに好ましい。
発泡体1の厚みは特に制約されないが、実用上、0.5〜10mmであることが好ましい。厚みを0.5〜3mmとした発泡体(シート状発泡体)は、熱成形されて筋状模様が付与された高級感溢れる意匠性の高いトレイ容器、即席麺容器、弁当容器、納豆容器、冷凍容器や丼等の食品容器等として好適に用いることができる。
次に、本発明の発泡体の製造方法の一実施形態を図3に示す。
本発明の発泡体の製造方法は、図3に示すように、まず、先に説明した発泡層2を成形するための材料である、ポリスチレン系樹脂9、その他必要に応じて添加される気泡調整剤等の添加剤を第1押出機12に供給して加熱溶融し混練し、物理発泡剤10を圧入して更に混練し、第1押出機12内で発泡層形成用樹脂溶融物11とする。
前記物理発泡剤としては、例えば、エタン、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタンなどの炭素数1以上3以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコールなどの炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又はジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなどの炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル等の有機物理発泡剤、窒素、二酸化炭素等の無機系物理発泡剤が挙げられる。
気泡調整剤としては、有機系又は無機系のいずれのものを用いることができる。無機系の気泡調整剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、硼砂等のホウ酸金属塩、塩化ナトリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等を挙げることができる。
発泡層2を成形するための材料成分としては、上記成分の他、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機充填剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。なお、着色剤を配合する場合には、積層発泡シートの質感を向上させる観点から、帯電防止層よりも淡色となるように着色剤の種類、配合量を調整することが望ましい。
帯電防止層3を成形するには可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤を添加することにより、帯電防止層形成用溶融物と発泡層形成用溶融物とを共押出する際に、適正発泡温度での帯電防止層形成用溶融物の溶融伸びを著しく向上させることができ、帯電防止層形成用溶融物の伸びをポリスチレン系樹脂発泡層形成用樹脂溶融物の伸びに対応させることができる。
ポリスチレン系樹脂(PS1):
PSジャパン株式会社製GX251:溶融粘度1234Pa・s
ポリスチレン系樹脂(PS2):
PSジャパン株式会社製680:溶融粘度930Pa・s
ポリスチレン系樹脂(PS3):
PSジャバン株式会社GX154:溶融粘度1429Pa・s
着色剤(1):レジノカラー工業株式会社製SBF−T−3775 ベージュ顔料マスターバッチ
着色剤(2):大日精化工業株式会社製PS−M−SSCA11N7470BR 茶色顔料マスターバッチ
高分子型帯電防止剤(1):三井デュポンポリケミカル株式会社製MK400
高分子型帯電防止剤(2):三洋化成工業株式会社製ぺレクトロンHS
相溶化剤:旭化成ケミカルズ株式会社製SBBS樹脂タフテックP2000
ポリスチレン系樹脂(1)と、気泡調整剤としてのタルクを1重量部(発泡層形成用ポリスチレン系樹脂100部に対する重量部)、着色剤(1)を1重量部(上記と同じ)の混合物を第1押出機に供給して加熱、溶融、混練し、この溶融混練物に対し物理発泡剤を表に示す量注入し、第2押出機中で樹脂温度を135℃に調整して、発泡層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイ中に導入した。
同時に、ポリスチレン系樹脂(2)と、高分子型帯電防止剤(1)を7重量部(帯電防止層形成用熱可塑性樹脂100部に対する重量部)、相溶化剤として旭化成ケミカルズ株式会社製SBBS樹脂タフテックP2000を3重量部(帯電防止層形成用熱可塑性樹脂100部に対する重量部)、着色剤(2)を3重量部(帯電防止層形成用熱可塑性樹脂100部に対する重量部)加えて第2押出機に供給して、加熱、溶融、混練した後、揮発性可塑剤をこの樹脂溶融物に対して表に示す量注入し、160℃に調整後、帯電防止層形成用樹脂溶融物として共押出用環状ダイに導入した。なお、帯電防止層形成用樹脂溶融物には気泡調整剤を添加しなかった。
共押出環状ダイは、発泡層形成用樹脂溶融物の流路外周、直径88mmの円周に対し、周に沿って幅0.8mm、高さ1.2mmの矩形の断面形状を有する流路孔を180ケ均等に配置された帯電防止層形成用樹脂溶融物の流路を有するものを用いた。
共押出用環状ダイ中で、発泡層形成用樹脂溶融物と、流路から筋状に押出された帯電防止層形成用樹脂溶融物とを合流させて、発泡層形成用樹脂溶融物に帯電防止層形成用樹脂溶融物を積層した後、口径100mmの環状ダイから筒状に共押出し、筒状積層発泡体を形成した。該筒状発泡体の内面同士を融着することにより、本発明の筋状の帯電防止層を両面に有する板状の、幅410mm、厚み3.8mmポリスチレン系樹脂発泡体を得た。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
得られた発泡体は、発泡体表面に十分な帯電防止性能が付与され、優れた埃付着防止性能を示すものであった。また、表面に幅方向に筋状の帯電防止層が形成され、木目調の外観に優れ、発泡体表面には異物のないものであった。
表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして発泡体を作成した。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
表1に示す条件とした以外は、実施例2と同様にして、共押出用環状ダイ中で、発泡層形成用樹脂溶融物と、流路孔から筋状に射出した帯電防止層形成用樹脂溶融物とを合流させて、発泡層形成用樹脂溶融物に帯電防止層形成用樹脂溶融物を積層・接着した後、口径67mmの環状ダイから筒状に共押出し、筒状積層発泡体を形成した。該筒状発泡体をφ270mmの冷却管に沿わせ、冷却後切り開き、筋状の帯電防止層を有する幅842mm、厚み1.7mmポリスチレン系樹脂発泡体(シート状発泡体)を得た。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
表1に示す条件とした以外は、実施例9と同様にして、筋状の帯電防止層を有する幅842mm、厚み1.9mmポリスチレン系樹脂発泡体(シート)を得た。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
共押出環状ダイとして、発泡層形成用樹脂溶融物の流路外周、直径88mmの円周に対し、周に沿って高さ1.2mmの連続した流路孔を有する帯電防止層形成用樹脂溶融物の流路を有するものを用い、表1に示す条件とした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。
非積層部の幅が27mmであり、得られた発泡体表面の表面抵抗率(A)は1013Ω超であるので、本発明の発泡体の構成要件を満足するものはなかった。このため、帯電防止性能が十分でなく、埃付着防止効果が発現しなかった。また、木目調の外観を呈するものではなかった。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
高分子型帯電防止剤(1)の配合量を3重量%とし、表1に示す条件とした以外は実施例3と同様にして発泡体を得た。
得られた発泡体の非積層部の幅は7.4mmであるが、表面抵抗率(A)が1013Ω超であり、本発明の発泡体の要件を満足するものでなかった。このため、発泡体表面の表面抵抗率が大きくなり、帯電防止性能が得られず、埃付着防止効果が発現しなかった。
高分子型帯電防止剤(1)の配合量を3重量%とし、表1に示す条件とした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。
得られた発泡体の非積層部の幅は0.5mmであるが、表面抵抗率(A)が1013Ω超であり、本発明の発泡体の要件を満足するものでなかった。このため、発泡体表面の表面抵抗率(A)が大きくなり、帯電防止性能が得られず、埃付着防止効果が発現しなかった。
高分子型帯電防止剤と相溶化剤を配合しなで、表1に示す条件とした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体の特性等を表2に示す。
得られた発泡体の非積層部の幅は7.4mmであるが、表面抵抗率(A)は1013Ω超であり、本発明の発泡体の要件を満足するものでなかった。このため、発泡体表面の表面抵抗率(A)が極めて大きく、帯電防止性能が得られず、埃付着防止効果が発現しなかった。
帯電防止層の表面抵抗率(B)は、シシド静電気製表面抵抗測定器メガレスタH0709を用い、2探針プローブ(探針間隔20mm)を用い、印加電圧を500Vとして、帯電防止層の筋状部分の中心部に沿って、測定端子を配置し計測する。発泡体表面に存在する筋それぞれについて測定を行い、その測定値の平均をBとした。
被覆率は、帯電防止層が形成されている発泡体表面において、押出方向に100mm、発泡体幅に切り出したサンプルにおける表面積と非積層部の面積から求めた。なお、積層部と非積層部の境界は、前述の方法により計測した。
発泡体の厚みは、発泡体を幅方向に沿って、一方の端部から他方の端部に至るまで等間隔に複数箇所(5点以上)の地点について測定される厚み(mm)の算術平均値として求めた。
発泡体の見掛け密度は、発泡体の全幅にわたり、無作為に複数箇所(5箇所以上が望ましい)切り出した、試験片の重量(g)を、該試験片の外形寸法から求められる体積(cm3)で除した値を単位換算(kg/m3)して各サンプルの見掛け密度を求め、得られた値の平均値を見掛け密度とした。
発泡体の表面抵抗率Aは、まず、押出発泡体の押出方向に垂直に、押出方向100mmの長さに発泡体全幅のサンプルを切り出し、更に該サンプルを幅方向に100mmずつ、切り出し、該100mm角のサンプルそれぞれに対し、リングプローブを用いて平均表面抵抗率の測定を行った。測定はJIS−K6911-1995 5.13に準拠して行った。得られた測定値の平均値を表面抵抗率Aとした。
発泡体の埃付着防止性の評価は、まず、押出発泡体の押出方向に垂直に、押出方向200mmの長さに発泡体全幅のサンプルを切り出し、該サンプルを23℃、湿度50%の恒温恒湿度下に24時間静置した後、内寸400mm×500mm×300mmの密閉容器に評価面が容器内の空間に接するよう治具等にて固定した。該容器内部には空気還流用のファンを備え、該ファンによりコピーに用いられる黒色トナー0.2gを浮遊させることが出来る構造とした。サンプルを容器内に設置した後、密閉し、ファンを稼動して5分間トナーを浮遊させ、サンプルに暴露させた。得られたサンプルの、トナーの付着状況を目視にて観察し以下の通り評価した。
◎:積層部分と非積層部分は、何れも極めて付着が少ない。
○:積層部分は極めて付着が少ないが、非積層部分は積層部分より若干付着が見られる。
×:積層部分は極めて付着が少ないが、非積層部分には積層部分に対して著しい付着が見られる。
○:木目模様の外観を有する
×:木目模様の外観を呈しない
2 ポリスチレン系樹脂発泡層(発泡層)
3 帯電防止層(帯電防止層)
4 非積層部
5 帯電防止層を構成する熱可塑性樹脂
6 帯電防止剤
7 可塑剤
8 帯電防止層形成用樹脂溶融物
9 発泡層を構成するポリスチレン系樹脂
10 物理発泡剤
11 発泡層形成用樹脂溶融物
12 第1押出機
13 第2押出機
14 環状ダイ
Claims (6)
- ポリスチレン系樹脂発泡層を有するポリスチレン系樹脂発泡体であって、
該発泡層の少なくとも片面に、熱可塑性樹脂と帯電防止剤と着色剤とを含む筋状の帯電防止層が積層されており、
該帯電防止剤が高分子型帯電防止剤であり、
該発泡体の該帯電防止層積層面側の表面抵抗率(A)が1×10 8 〜1×10 13 Ωであり、
該帯電防止層の各々の表面抵抗率(B)が1×10 13 Ω以下であり、
該表面抵抗率(B)に対する該表面抵抗率(A)の比(A/B)が60以下であり、
該帯電防止層間の間隔が20mm以下であり、
該帯電防止層の幅方向長さが2〜20mmであることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡体。 - 前記帯電防止層による表面被覆率が50〜98%であることを特徴とする請求項1に記
載のポリスチレン系樹脂発泡体。 - 前記帯電防止層に、相溶化剤が配合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
- 前記ポリスチレン系樹脂発泡体が、前記発泡層と前記帯電防止層とを共押出により積層させて得られる、シート状発泡体又は板状発泡体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
- 前記発泡体片面当たりの前記帯電防止層の積層量が1〜30g/m 2 であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
- 前記発泡体の密度が30〜300kg/m 3 であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡体。
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