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JP6614486B2 - 紫外線受光素子 - Google Patents
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Description

本発明は、紫外線受光素子に関する。
紫外線受光素子としては、GaN/AlGaNヘテロ構造を用いたp型ゲート光FETの紫外線センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2007/135739号パンフレット
しかしながら、従来の紫外線受光素子においては、紫外線に対する受光感度が低いという課題があった。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明の第1の態様として、基板と、基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、3次元島状構造を有する第3の窒化物半導体層と、を備える紫外線受光素子により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
また本発明の第2の態様として、基板と、基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、第2の窒化物半導体層への被覆率が30%以上66%以下である第3の窒化物半導体層と、を備える紫外線受光素子により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、紫外線に対する受光感度の高い紫外線受光素子を実現することができる。
本実施形態に係る紫外線受光素子の第1の構成例を示す断面図である。 本実施形態に係る第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層の各断面を示すSEM画像である。 本実施形態に係る第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層の各上面を示すSEM画像である。 本実施形態に係る紫外線受光素子の第2の構成例を示す断面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<紫外線受光素子>
本発明の第1の態様の紫外線受光素子は、基板と、基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、3次元島状構造を有する第3の窒化物半導体層と、を備える。これにより、紫外線に対する受光感度の高い紫外線受光素子を実現することができる。
ここで、第1の態様の紫外線受光素子が紫外線を受光する原理は以下の通りである。第1の窒化物半導体層(チャネル)上に、第2の窒化物半導体層(バリア層)を積層させると、チャネルとバリア層との界面に2次元電子ガス(2DEG)が発生する。一方で、第3の窒化物半導体層をバリア層上に形成することで、2DEGに空乏層が生じる。紫外光が入射しない状態(暗状態)では、2DEGが空乏層によって電気的に切断されるため、ソース電極とドレイン電極との間には測定下限の電流しか流れず、ノーマリーオフが実現される。
第3の窒化物半導体層直下のチャネルに、チャネルのバンドギャップ以上の波長の紫外光が入射すると、チャネルにおいて励起された電子/正孔対が発生する。この発生した電子/正孔対は、後述するソース・ドレイン電極の間の電圧によってそれぞれ電極まで達し、電流として取り出される。
しかしながら、入射した紫外光のエネルギーが第3の窒化物半導体層のバンドギャップよりも大きい場合、入射した紫外光は第3の窒化物半導体層によって吸収されてしまうため、受光感度の低下を招く。
ここで、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有する場合、第3の窒化物半導体層の膜厚が一部薄くなることで、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有しない場合と比べて紫外線の透過率が高くなり、受光感度が向上する。
さらに、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有する場合、擬似的に第3の窒化物半導体層のゲート長が短い部分が形成されるため、空乏層の幅が短くなる。これによってソース・ドレイン電圧によって空乏層に印加される電界が大きくなり、チャネルにおいて励起された電子/正孔対が電極に到達しやすくなる。
これらの効果によって従来の構造と比べて、3次元島状構造を有する第3の窒化物半導体層を用いることで、紫外線に対する受光感度の向上を得ることが可能となる。
また本発明の第2の態様の紫外線受光素子は、基板と、基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、第2の窒化物半導体層への被覆率が30%以上66%以下である第3の窒化物半導体層と、を備える。
ここで、第2の態様の紫外線受光素子が紫外線を受光する原理は以下の通りである。
第3の窒化物半導体層の第2の窒化物半導体層への被覆率が30%以上66%以下の範囲にあることで、入射した紫外光が第3の窒化物半導体層を透過する割合が高くなること、および部分的に短ゲート長効果を得られることにより紫外線に対する受光感度が高くなる。
なおここでいう紫外線受光素子とは、波長が200nm〜365nmの間の光に対して10A/W以上の感度を有することを意味する。
なおここで、「基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層」という表現における「上の」という文言は、基板の上に第1の窒化物半導体層があることを意味するが、基板と第1の窒化物半導体層の間に別の層(例えばバッファ層のような層)が存在する場合もこの表現に含まれる。その他の場合に「上の」という文言を使用する場合にも、同様の意味を有するものとする。
<基板>
基板としては、その上に、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層を形成可能なものであれば特に制限されない。具体的には、基板として、Si、SiC、MgO、Ga、Al、ZnO、GaN、InN、AlN、あるいはこれらの混晶基板等が挙げられる。また、基板には不純物が混入していても良い。
基板の上層側に形成する第1の窒化物半導体層との格子定数差が小さく、格子整合系で成長させることで貫通転位を少なくできる観点から、基板はサファイア、AlNまたはGaNであることが好ましい。また基板の上層側に形成する第1の窒化物半導体層を成長させる際に発生する転位を抑制する観点から、基板の最表面における転位密度は1×10cm−2以下であることが好ましい。
(基板の転位密度の測定方法)
基板の転位密度はカソードルミネッセンス法(CL)、平面透過型電子顕微鏡(TEM)での測定や、表面に溶融KOHエッチングを実施した後に走査型電子顕微鏡(SEM)または原子間力顕微鏡(AFM)での測定によって求められる。
<第1の窒化物半導体層>
第1の窒化物半導体層は、基板上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含む層である。第1の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。第1の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、AlGaN等が挙げられる。
(第1の窒化物半導体層がAlまたはGaを含むことの確認方法)
第1の窒化物半導体層がAlまたはGaを含むことの確認方法としては、蛍光X線元素分析法(XRF)、ラザフォード後方散乱分光(RBS)、二次イオン質量測定SIMSおよびX線光電子分光(XPS)により確認することが可能である。
第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との間(界面付近)で高濃度の2次元電子ガスを発生させるために、第1の窒化物半導体層は、AlGa1―XN(0≦X<1)からなり、第2の窒化物半導体層は、AlGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなることが好ましい。第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との間に高濃度の2次元電子ガスが存在することで、光が入射された際に、ソース・ドレイン間に大量の電流が流れることにより高感度の紫外線受光素子が実現する。
(第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNのAl組成xの測定方法)
第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNのAl組成xは、X線回折(XRD:X−ray Diffaction)法による2θ−ωスキャンおよび逆格子マッピング測定(RSM)を行うことにより測定することができる。
具体的には、基板の表面の面方位に対応する面の面指数の2θ−ωスキャンにおけるピーク位置から第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNの格子定数を求めることができる。ここで基板が所定の面方位に精度良く切断された基板(ジャスト基板)の場合には、上記のようにジャスト基板の面方位に対応する面の面指数の2θ−ωスキャンにおけるピーク位置から格子定数を求めることができる。
また基板が所定の面方位からオフ角を付与して切断された基板(オフ基板)の場合には、オフ基板の表面からオフ角の分だけずらした角度からX線を入射させて2θ−ωスキャンを行うことで、そこから第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNの格子定数を求めることができる。
ここで発光層の第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNの格子定数からAl組成xを求める際には、Vegard則を用いて混晶組成比の決定することができる。Vegard則は具体的には以下の式(1)で表される。
AB=xa+(1−x)a…(1)
ここでaはAlN、aはGaNの格子定数であり、aABは上記のX線回折により求まる第1の窒化物半導体層のAlGa1―XNの格子定数である。ここで、aやaは「S.Strite and H.Morko,GaN,AIN,andInN:A review Journal of Vacuum Science & Technology B10,1237(1992);doi:10.1116/1.585897」に記載された値(a=3.112Å、a=3.189Å)を使用することができる。これにより式(1)からAl組成xの値を求めることができる。
一方で2θ−ωスキャンだけでは緩和率を求めることができないため、正確なAl組成を算出することができない。そこで、(105)面および(204)面などの非対称面において、逆格子マッピングを行うことが有用である。具体的には最も基板とAlGa1―XNが逆格子空間で分離される(204)面で基板の2θ−ωピークが最大となる点を測定する。そこからωを0.01°間隔で変化させながら2θ−ωをスキャンする。これを繰り返し、得られたQx、Qyをマッピングすることにより、AlGa1―XNが基板に対して、どれだけ緩和しているかを算出できる。この緩和率と上記で算出された格子定数を基に、正確なAl組成を得ることが可能となる。
また結晶性を担保する観点から、第1の窒化物半導体層がAlGa1―XN(0≦X<1)からなる場合には、アンドープであることが好ましい。ここで、アンドープとは、不純物がドープされていないことを意味し、例えば、不純物の濃度が1×1016cm−3未満の状態を意味する。その他の場合に「アンドープ」という文言を使用する場合にも、同様の意味を有するものとする。
また、第1の窒化物半導体層は、AlGa1―XN(0.0≦X<0.6)からなり、第2の窒化物半導体層は、AlGa1―YN(0.6≦Y≦0.9)からなることが好ましい。これはチャネルの界面に高濃度の2次元電子ガスを蓄積させるためである。ここで、第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層のAl組成の差が大きい程、高濃度の2次元電子ガスが発生するが、Al組成の差が大きくなり過ぎると、格子定数の差により第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との界面で欠陥を生じ、暗状態においても電流がリークするという問題が起きる。従って、上記のAl組成の範囲内にあることが好ましい。
また光照射時にソース・ドレイン間に高い電流を得るための観点から、第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との界面に、濃度が1×1010cm−2以上1×1013cm−2以下の2次元電子ガスを有することが好ましい。
(2次元電子ガス濃度の測定方法)
2次元電子ガスの測定方法として、水銀プローブを用いたCV測定が挙げられる。CV測定ではキャリアの深さ分布およびキャリア濃度の分布を得ることができる。より詳細に分布を求めたい場合はサンプルを劈開後に断面を走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)によって測定することも可能である。キャリア濃度を詳細に求めたい場合は電極を蒸着してHall測定を行うことも可能である。
また基板と窒化物半導体との界面での欠陥発生を抑制するための観点から、基板がサファイアまたはAlNである場合には、基板と第1の窒化物半導体層との間に、AlGa1―ZN(0≦Z≦1)からなるバッファ層をさらに備えることが好ましい。
<第2の窒化物半導体層>
第2の窒化物半導体層は、第1の窒化物半導体層上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む層である。第2の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。第2の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、AlGaN等が挙げられる。
またチャネルの界面に高濃度の2次元電子ガスを蓄積させる観点から、第2の窒化物半導体層は、第1の窒化物半導体層よりも格子定数が小さいことが好ましい。
また結晶性を担保する観点から、第2の窒化物半導体層がAlGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなる場合には、アンドープであることが好ましい。
また2DEGキャリア濃度の調整の観点から、第2の窒化物半導体の膜厚が10nm以上100nm以下であることが好ましい。
<第3の窒化物半導体層>
本発明の第1の態様の紫外線受光素子において、第3の窒化物半導体層は、第2の窒化物半導体層上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、3次元島状構造を有する。第3の窒化物半導体層は第2の窒化物半導体層上の一部に形成されていてもよい。第3の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。
(3次元島状構造の定義)
ここで3次元島状構造とは、基板平面方向に対して連続性を持たない(凹凸を有する)構造であり、さらに凹凸の側面には安定面である(10−12)などの安定なファセット面が形成されている構造を有することを意味する。なお第3の窒化物半導体層の膜厚が薄い場合には、凹面が存在せず、第2の窒化物半導体層上に部分的に島状の第3の窒化物半導体層が形成されることがあるが、このような場合も本発明の「島状構造」に含まれることは言うまでもない。
第3の窒化物半導体層が上記の構造を有することは、例えば断面SEMの画像から判別することができる。一般に化合物半導体層を形成した場合には、その表面は完全に平坦ではなく、成膜時の様々な要因によって多少の凹凸を有するが、この場合の凹凸は上述のファセットを有することはなく、その意味で3次元島状構造とは区別される。
また、本発明の第2の態様の紫外線受光素子において、第3の窒化物半導体層は、第2の窒化物半導体層上に形成され、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、第2の窒化物半導体層への被覆率が30%以上66%以下である。第3の窒化物半導体層の材料としては、Al及びGaのうち少なくとも一つの元素を含むものであれば特に限定されない。
(第3の窒化物半導体層の第2の窒化物半導体層への被覆率の定義)
第2の窒化物半導体層と第3の窒化物半導体層を形成する材料が異なる場合においては、第3の窒化物半導体層の表面に対してSEM−EDXによる組成分析を行い、第2の窒化物半導体層に含まれず、且つ、第3の窒化物半導体層に含まれる元素が検出される箇所を被覆部とし、第3の窒化物半導体層全体の占める面積に対する被覆部の面積の比率を、第3の窒化物半導体層の第2の窒化物半導体層への被覆率と定義する。
また第2の窒化物半導体層と第3の窒化物半導体層を形成する材料が同じである場合においては、SEM−EDXによる組成分析を行い、第2の窒化物半導体層と第3の窒化物半導体層の組成差を考慮することで、上記の場合と同様に被覆部の面積を求めることができる。
第3の窒化物半導体層の材料の一例としては、AlN、GaN、またはそれらの混晶等が挙げられる。
また第3の窒化物半導体層に入射した紫外線を効率良く光電変換する観点から、第3の窒化物半導体層の膜厚は2nm以上50nm以下であることが好ましい。第3の窒化物半導体層が上記の膜厚の範囲にあることで、入射した紫外光が第3の窒化物半導体層によって吸収されることを低減することが可能となり、紫外線に対する受光感度がさらに高くなる。なお第3の窒化物半導体層の膜厚を2nmよりも小さくしようとすると、空乏化が充分になされず、暗電流が増大するという問題が生じる。
またp−n接合による空乏層形成の観点から、第3の窒化物半導体層は、ドーパントとしてMg、ZnまたはBeを含むことが好ましい。また上記のドーパント濃度は、1×1016cm−3以上であることが好ましく、5×1019cm−3以下であることが好ましい。
(ドーパント濃度の測定方法)
ドーパント濃度の測定方法としては、二次イオン質量測定(SIMS)を用いた不純物元素量の測定を行うことによって求めることができる。
また空乏層に高電界を印加するための観点から、第3の窒化物半導体層のゲート長は0.2μm以上5μm以下であることが好ましい。ここでゲート長とは、ソース・ドレイン電極方向の第3の窒化物半導体層の長さを意味し、これが上記範囲内にあることでソース・ドレイン電圧によって空乏層に高電界が印加され、入射光によって発生した電子/正孔対を容易に電流として取り出すことが可能になるという効果を奏する。
<ソース電極、ドレイン電極>
本実施形態の紫外線受光素子は、第2の窒化物半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極をさらに備えてもよい。ソース電極及びドレイン電極は、第2の窒化物半導体層上に形成され、紫外線受光素子にバイアス電圧を印加することが可能であり、入射した紫外光によって発生した電流を取り出すことが可能なものであれば特に限定されない。ソース電極及びドレイン電極の材料の一例としては、Ti/Al/Ti/Au、Ti/Al/Ni/Au、V/Al/Ti/Au、V/Al/Ni/Au、Mo/Al/Ni/Au、Mo/Al/Ti/Au、等が挙げられる。これらの各例において、電極材料の上下の位置は、下層/上層である。
またコンタクト抵抗低減の観点から、ソース電極およびドレイン電極は、Ti、Al、Au、Ni、V、Moのうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
<構造の具体例>
次に、本実施形態に係る紫外線受光素子の構造の具体例を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、各図は模式的なものであり、各層の厚さは現実のものとは異なり、各層の厚さの比率も現実のものとは異なる場合がある。具体的な厚さと寸法は、本実施形態や実施例の説明を参酌して判断すべきものである。
図1は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第1の構成例を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る紫外線受光素子は、基板1と、基板1上に形成された第1の窒化物半導体層11と、第1の窒化物半導体層11上に形成された第2の窒化物半導体層12と、第2の窒化物半導体層12上に形成された第3の窒化物半導体層13とを備える。
図2は、本実施形態に係る第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層の各断面を示すSEM画像である。第2の窒化物半導体層はAlGa1―yN(Y=0.6)で形成しており、第3の窒化物半導体層はp−GaNで形成しており膜厚は50nmである。画像から、第3の窒化物半導体層がファセット面を有する島状構造を有していることが理解される。
図3は、本実施形態に係る第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層の各上面を示すSEM画像である。第2の窒化物半導体層はAlGa1―yN(Y=0.6)で形成しており、第3の窒化物半導体層はp−GaNで形成しており膜厚は20nmである。この画像はAl組成の有無で明暗を付けており、白くみえる部分は第3の窒化物半導体層が存在している(Alが検出されない)領域を示し、相対的に黒くみえる部分は第2の窒化物半導体層(Alが検出される)の領域を示す。画像から第3の窒化物半導体層が第2の窒化物半導体層に対して部分的に被覆されている様子が理解される。
図4は、本実施形態に係る紫外線受光素子の第2の構成例を示す断面図である。第2の構成例では、第1の構成例の紫外線受光素子が部分的にエッチングされ、ソース電極14及びドレイン電極15が形成されている。図4に示すように、第3の窒化物半導体層のゲート長Lは、例えば0.2μm以上5μm以下である。
<紫外線受光素子の製造方法>
次に、本実施形態の紫外線受光素子の製造方法について説明する。
本発明の第1の態様の紫外線受光素子の製造方法は、基板上に有機金属堆積法(MOCVD法)を用いて第1の窒化物半導体層を堆積させる工程と、第1の窒化物半導体層上に第2の窒化物半導体層を堆積させる工程と、第2の窒化物半導体層上に第3の窒化物半導体層を堆積させる工程とを含む。ここで、第3の窒化物半導体層を堆積させる際に、V族とIII族の気相比であるV/III比を低く、第2の窒化物半導体層の表面温度を高く(およそ1000度〜1100度の範囲内)保つことで、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有するように成長させることができる。ここで、成膜中に各半導体層の表面温度はパイロメーターによって所望の値の範囲に調整することができる。
本発明の第2の態様の紫外線受光素子の製造方法は、基板上に有機金属堆積法を用いて第1の窒化物半導体層を堆積させる工程と、第1の窒化物半導体層上に第2の窒化物半導体層を堆積させる工程と、第2の窒化物半導体層上に第3の窒化物半導体層を堆積させる工程とを含む。ここで、第3の窒化物半導体層を堆積させる際に、V族とIII族の気相比であるV/III比を低く、第2の窒化物半導体層の表面温度を高く(およそ1000度〜1100度の範囲内)保ち、チャンバー内の真空度を高く(およそ300Torr〜500Torrの範囲内)保つことで、第3の窒化物半導体層の第2の窒化物半導体層への被覆率を30%以上66%以下の任意の範囲にすることができる。
これら第1の態様及び第2の態様において、第1〜第3の窒化物半導体層を形成する際に、Al原料及びGa原料のうち少なくとも一方と、N原料とを用いることができる。Al原料としては例えば、トリメチルアルミニウム(TMAl)を用いることができる。またGa原料としては例えば、トリメチルガリウム(TMGa)を用いることができる。またN原料としては例えば、アンモニア(NH)を用いることができる。
以下、本発明の実施例と、比較例とについてそれぞれ説明する。
[実施例A1]
2インチのサファイア基板上に有機金属堆積法を用いて、サファイア基板の表面温度を1250℃に保った状態で、AlN(バッファ層に相当)を3μm成長させた。次に、AlNの表面温度を1100℃に保った状態で、AlN上にAlGa1―XN(X=0.5、第1の窒化物半導体層に相当)を500nm成長させた。さらに、AlGa1―XN(X=0.5)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlGa1―XN(X=0.5)上にAlGa1―yN(Y=0.6、第2の窒化物半導体層に相当)を25nm成長させた。
このとき取り出したサンプルに対し、C−V測定を実施したところ、AlGa1―XN(X=0.5)とAlGa1―XN(X=0.5)上のAlGa1―yN(Y=0.6)界面に誘起された2次元電子ガス(2DEG)のキャリア濃度は1.3×10−13cm−2であった。
その後、AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlGa1―yN(Y=0.6)上にMgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaN(第3の窒化物半導体層に相当)を2nm成長させた。このときV族とIII族の気相比をV/III=1000にし、p−GaNを島状成長させた。
得られたウエハに洗浄を実施し、窒素雰囲気下で高速熱処理(RTA)を800℃で10分間施すことでMgの活性化を行った。
続いて、30μm×100μmのレジストマスクを作成した後に、AlNの層までメサ分離工程を実施し、素子間を電気的に絶縁した。次に8μm間隔でソース電極およびドレイン電極を蒸着した。電極にはTi/Al/Ti/Auを使用した。電極の膜厚はそれぞれ20,80,35,100nmとした。
最後に、2μm(ゲート長)×100μm(ゲート幅)のp−GaNだけを残し、その他の領域をAlGa1―yN(Y=0.6)の層までエッチングを行い、紫外線受光素子を得た。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
紫外線受光素子の特性の測定は、電流電圧測定にはパラメーターアナライザーおよびプローブ測定器を用いた。光源として疑似太陽光光源に分光器を併用することで任意の波長と強度を得ることとした。測定はすべて45μW/cmの光源の強度で実施した。
光の照射が無い暗状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に暗電流2.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流3.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.5×10A/W、S/Nは1.5×10であった。ここで、S/Nとは、暗電流(2.0×10−10A)に対する250nmの紫外光を照射した状態での光電流(3.0×10−6A)の比を意味する。
[実施例A2]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)の膜厚を5nmとした以外は実施例A1にと同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.6×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.8×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.3×10A/W、S/Nは1.8×10であった。
[実施例A3]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)の膜厚を10nmとした以外は実施例A1にと同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.5×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.5×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.9×10A/W、S/Nは1.7×10であった。
[実施例A4]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)の膜厚を20nmとした以外は実施例A1にと同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.4×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.4×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.8×10A/W、S/Nは1.7×10であった。
[実施例A5]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)の膜厚を50nmとした以外は実施例A1にと同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流7.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると8.2×10A/W、S/Nは7.0×10であった。
[実施例A6]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)の膜厚を60nmとした以外は実施例A1にと同様の方法で紫外線受光素子を作成した。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有することが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流6.1×10−7Aを得た。受光感度に換算すると7.1×10A/W、S/Nは6.8×10であった。
[比較例A1]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)を作成する際に、AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保った状態で、V族とIII族の気相比をV/III=3500にし、p−GaNを20nm成長させた。それ以外の工程については実施例A1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有していないことが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると2.3×10A/W、S/Nは2.2×10であった。
[比較例A2]
p−GaN(第3の窒化物半導体層)を作成する際に、AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保った状態で、V族とIII族の気相比をV/III=3500にし、p−GaNを50nm成長させた。それ以外の工程については実施例A1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEMを用いて解析したところ、第3の窒化物半導体層が3次元島状構造を有していないことが確認された。
実施例A1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は8.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流9.0×10−8Aを得た。受光感度に換算すると1.1×10A/W、S/Nは1.1×10であった。
以上の実施例A1〜A6と比較例A1及びA2をまとめたものが以下の表1である。
[実施例B1]
2インチのサファイア基板上に有機金属堆積法を用いて、サファイア基板の表面温度を1250℃に保った状態で、AlN(バッファ層に相当)を3μm成長させた。次に、AlNの表面温度を1100℃に保った状態で、AlN上にAlGa1―XN(X=0.5、第1の窒化物半導体層に相当)を500nm成長させた。さらに、AlGa1―XN(X=0.5)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlGa1―XN(X=0.5)上にAlGa1―yN(Y=0.6、第2の窒化物半導体層に相当)を25nm成長させた。
このとき取り出したサンプルに対し、C−V測定を実施したところ、AlGa1―XN(X=0.5)とAlGa1―XN(X=0.5)上にAlGa1―yN(Y=0.6)界面に誘起された2次元電子ガス(2DEG)のキャリア濃度は1.3×10−13cm−2であった。
その後、AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保った状態で、AlGa1―yN(Y=0.6)上にMgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaN(第3の窒化物半導体層に相当)を2nm成長させた。このときV族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を450Torrに保つことで、第3の窒化物半導体層の第2の窒化物半導体層への被覆率を調節した。
得られたウエハに洗浄を実施し、窒素雰囲気下で高速熱処理(RTA)を800℃で10分間施すことでMgの活性化を行った。
続いて、30μm×100μmのレジストマスクを作成した後に、AlNの層までメサ分離工程を実施し、素子間を電気的に絶縁した。次に8μm間隔でソース電極およびドレイン電極を蒸着した。電極にはTi/Al/Ti/Auを使用した。電極の膜厚はそれぞれ20,80,35,100nmとした。
最後に、2×100μmの第3の窒化物半導体層だけを残し、その他の領域をAlGa1―yN(Y=0.6)の層までエッチングを行い、紫外線受光素子を得た。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ33%であった。
紫外線受光素子の特性の測定は、電流電圧測定にはパラメーターアナライザーおよびプローブ測定器を用いた。光源として疑似太陽光光源に分光器を併用することで任意の波長と強度を得ることとした。測定はすべて45μW/cmの光源の強度で実施した。
光の照射が無い暗状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に暗電流2.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流3.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.5×10A/W、S/Nは1.5×10であった。
[実施例B2]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を450Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを20nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ35%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.8×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.9×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.4×10A/W、S/Nは1.6×10であった。
[実施例B3]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を400Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを50nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ40%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.2×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると1.2×10A/W、S/Nは8.3×10であった。
[実施例B4]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を370Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを5nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ45%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.6×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.8×10−6Aを得た。受光感度に換算すると3.3×10A/W、S/Nは1.8×10であった。
[実施例B5]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を350Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを10nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ52%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.5×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.5×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.9×10A/W、S/Nは1.7×10であった。
[実施例B6]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を320Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを20nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ60%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.4×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.4×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.8×10A/W、S/Nは1.7×10であった。
[実施例B7]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=1000にし、チャンバー内の真空度を300Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを50nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ60%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は1.0×10−10Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流7.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると8.2×10A/W、S/Nは7.0×10であった。
[実施例B8]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=2000にし、チャンバー内の真空度を350Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを60nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ66%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は9.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流5.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると5.8×10A/W、S/Nは5.6×10であった。
[比較例B1]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=700にし、チャンバー内の真空度を450Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを20nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ25%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は7.0×10−9Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.0×10−6Aを得た。受光感度に換算すると2.3×10A/W、S/Nは2.9×10であった。
[比較例B2]
AlyGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=3500にし、チャンバー内の真空度を100Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを20nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ85%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は8.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流2.2×10−7Aを得た。受光感度に換算すると2.6×10A/W、S/Nは2.8×10であった。
[比較例B3]
AlGa1―yN(Y=0.6)の表面温度を1100℃に保ち、さらに、V族とIII族の気相比をV/III=3500にし、チャンバー内の真空度を100Torrに保った状態で、Mgを3×1019cm−3ドーピングしたp−GaNを50nm成長させた。それ以外の工程については実施例B1と同様の方法を用いた。
得られた紫外線受光素子の断面をSEM−EDXによる組成分析を行い、Al元素の有無から第3の窒化物半導体層の被覆率を算出したところ90%であった。
実施例B1と同様の方法で特性を評価したところ、暗電流は7.0×10−11Aであったのに対し、250nmの紫外光を照射した状態ではソース・ドレイン電圧が3Vの時に光電流1.0×10−7Aを得た。受光感度に換算すると1.2×10A/W、S/Nは1.4×10であった。
以上の実施例B1〜B8と比較例B1〜B3をまとめたものが以下の表2である。
1 基板
11 第1の窒化物半導体層
12 第2の窒化物半導体層
13 第3の窒化物半導体層
14 ソース電極
15 ドレイン電極

Claims (15)

  1. 基板と、
    前記基板上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第1の窒化物半導体層と、
    前記第1の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含む第2の窒化物半導体層と、
    前記第2の窒化物半導体層上の、Al及びGaのうち少なくとも一つを含み、島状構造を有し、前記第2の窒化物半導体層への被覆率が30%以上66%以下である第3の窒化物半導体層と、を備え、
    前記第1の窒化物半導体層は、AlGa1―XN(0≦X<1)からなり、
    前記第2の窒化物半導体層は、AlGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)からなる、
    紫外線受光素子。
  2. 前記第3の窒化物半導体層の膜厚は2nm以上50nm以下である請求項1に記載の紫外線受光素子。
  3. 前記第3の窒化物半導体層は、ドーパントとしてMg、ZnまたはBeを含む請求項1又は請求項2に記載の紫外線受光素子。
  4. 前記ドーパントの濃度は、1×1016cm−3以上である請求項に記載の紫外線受光素子。
  5. 前記ドーパントの濃度は、5×1019cm−3以下である請求項3又は請求項4に記載の紫外線受光素子。
  6. 前記第3の窒化物半導体層のゲート長は0.2μm以上5μm以下である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  7. 前記第2の窒化物半導体層は、前記第1の窒化物半導体層よりも格子定数が小さい請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  8. 前記AlGa1―XN(0≦X<1)及び前記AlGa1―YN(0<Y≦1、X<Y)はアンドープである請求項1から7のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  9. 前記第1の窒化物半導体層は、AlGa1―XN(0.0≦X<0.6)からなり、
    前記第2の窒化物半導体層は、AlGa1―YN(0.6≦Y≦0.9)からなる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  10. 前記第2の窒化物半導体層の膜厚が10nm以上100nm以下である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  11. 前記第1の窒化物半導体層と前記第2の窒化物半導体層との界面に、濃度が1×1010cm−2以上1×1013cm−2以下の2次元電子ガスを有する請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  12. 前記基板はサファイアまたはAlNであり、
    前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、AlGa1―ZN(0≦Z≦1)からなるバッファ層をさらに備える請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  13. 前記基板はサファイアまたはAlNであり、
    前記基板の最表面における転位密度は1×10cm−2以下である請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  14. 前記第2の窒化物半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極をさらに備える請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の紫外線受光素子。
  15. 前記ソース電極およびドレイン電極は、Ti、Al、Au、Ni、V、Moのうち少なくとも一つを含む請求項14に記載の紫外線受光素子。
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