JP6677155B2 - 剥離性フィルム - Google Patents
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Description
また、ポリメチルペンテン重合体を含有するポリプロピレン樹脂組成物からなるポリプロピレンフィルムが知られている(特許文献2)。
また、特許文献3には、4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位及びオレフィンに由来する構成単位を含む共重合体を含有する組成物をコーティング剤として用いて得た、耐熱性及び電気絶縁性に優れるフィルムが記載されている。
〔1〕基材層と、該基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層と、該中間層上に形成された最表層が積層されてなる剥離性フィルムであって、
該中間層は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
該最表層は樹脂成分を主成分として含有し、
該樹脂成分は4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む、
剥離性フィルム。
〔2〕前記樹脂成分は4−メチルペンテン−1系重合体Aを含む、前記〔1〕に記載の剥離性フィルム。
〔3〕前記樹脂成分は(1)4−メチルペンテン−1系重合体A及び(2)該4−メチルペンテン−1系重合体A以外のオレフィン系樹脂A’を含む、前記〔1〕又は〔2〕に記載の剥離性フィルム。
〔4〕前記最表層側のフィルム表面の、23℃、湿度50%で1時間静置した後のポリエステル粘着テープに対するT字ピール剥離力(1000mm/分)は0.1〜1.0N/25mmである、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔5〕前記重合体Aは80℃〜240℃の範囲の融点を有する、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔6〕前記重合体Aは100℃以上160℃未満の範囲の融点を有する、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔7〕前記最表層の厚みは0.1〜3.0μmである、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔8〕前記中間層を構成する樹脂成分中にスチレンに由来する構成単位を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔9〕前記ポリオレフィン樹脂B1は、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸をグラフト共重合させたポリオレフィンである、前記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔10〕前記ポリオレフィン樹脂B2は、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル及び/又は水酸基含有ビニルエーテルをグラフト共重合させたポリオレフィンである、前記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔11〕前記中間層の厚みは0.04〜1.5μmである、前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔12〕前記最表層側のフィルム表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)は0.005〜0.200μmである、前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の剥離性フィルム。
〔13〕表面保護フィルム、粘着テープ用剥離フィルム、工程テープ用セパレータ又はキャリアーとして用いる、基材層と、該基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層と、該中間層上に形成された最表層が積層されてなる剥離性フィルムの使用であって、
該中間層は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
該最表層は樹脂成分を主成分として含有し、
該樹脂成分は4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む、
使用。
本発明の剥離性フィルムは、基材層と、該基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層と、該中間層上に形成された最表層が積層されてなる剥離性フィルムであって、
該中間層は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
該最表層は樹脂成分を主成分として含有し、
該樹脂成分は4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む、
剥離性フィルムである。本発明の剥離性フィルムは、(1)良好な剥離性(即ち、当該剥離性フィルムの最表層に対して対象物(被着体)を貼り付け、その後に当該最表層と当該対象物との間で剥がす場合、当該最表層と当該対象物との間に剥離力を有しつつも当該剥離力が低い(剥離力が軽いともいう)性質)、(2)優れたフィルム表面の平滑性、及び(3)優れたフィルムの表面強度、を兼ね備える。ここで、(3)優れたフィルムの表面強度については、上記貼られる対象物が例えば(a)アクリル系粘着剤付きポリエステルテープ、(b)ゴム系粘着剤付きポリエステルテープ、のいずれであっても優れたフィルム表面強度を有する。本発明の剥離性フィルムが上記(1)〜(3)の効果を兼ね備えるため、当該本発明の剥離性フィルムは、電子部品若しくは電子基板の製造工程、又は繊維強化プラスチック等の熱硬化性樹脂部材の製造工程等に使用される剥離フィルム等として好適に使用される。
本発明の剥離性フィルムは、基材層と、該基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層と、該中間層上に形成された最表層が積層されてなるフィルムである。
基材層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等を含有する層である。基材層は、上記樹脂の1種類のみを含有してもよいし、2種以上を組み合わせて含有してもよい。本発明の剥離性フィルムにおける基材層は、中間層及び最表層の加工適正の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択される樹脂を含有する層であることが好ましく、最表層を形成するための最表層形成組成物を塗工した後の乾燥工程等において、フィルムに皺や弛み等を発生させにくいという耐熱性の観点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂を含有する層であることがより好ましい。
本発明の剥離性フィルムは、前記基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層を有する。中間層は、基材層と後述する最表層との接着性を高め、フィルムの強度を高めるための層であり、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種を含有する。
カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1は、基材層と最表層との密着性の観点から好ましくは10〜100mgKOH/g、より好ましくは30〜80mgKOH、さらに好ましくは40〜60mgKOHの酸価を有する。ここでいう酸価は、JIS0070(中和滴定法)に準拠した方法により測定される値である。
水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2は、基材層と最表層との密着性の観点から好ましくは10〜100mgKOH/g、より好ましくは30〜80mgKOH、さらに好ましくは40〜60mgKOHの水酸基価を有する。ここでいう水酸基価は、JIS0070(中和滴定法)に準拠した方法により測定される値である。
この態様において、ポリオレフィン樹脂のX線回折により測定される結晶化度は、塗工液を得る際の溶剤への溶解性及び塗膜としての成膜性の観点から、好ましくは2〜20%であり、より好ましくは5〜18%である。
この態様において、ポリオレフィン樹脂は、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体であってもよい。塗工液を得る際の溶剤への溶解性及び塗膜を得る際の成膜性の観点からは、ポリオレフィン樹脂がランダム共重合体であることが好ましい。
ここで、極限粘度[η]は、溶媒としてデカリンを用いて、135℃で測定される。具体的には、共重合体約20mgをデカリン15mlに溶解させ、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定し、濃度(C)を0に外挿することで、ηsp/Cの値を極限粘度として求めることができる。
・有機溶媒にポリオレフィン樹脂を溶解させて得たポリオレフィン樹脂溶液に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のモノマー及びラジカル重合開始剤を添加し、得られた混合物を加熱及び撹拌してグラフト共重合反応させる方法、
・ポリオレフィン樹脂を加熱溶融して得た溶融物に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のモノマー及びラジカル重合開始剤を添加し、得られた混合物を撹拌してグラフト共重合させる方法、
・ポリオレフィン樹脂と、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと、ラジカル重合開始剤とを予め混合して得た混合物を押出機に供給し、加熱混練しながらグラフト共重合反応させる方法、又は
・不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物及びそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーとラジカル重合開始剤とを有機溶媒に溶解させて得た溶液をポリオレフィン樹脂に含浸させた後、前記ポリオレフィン樹脂が溶解しない最高の温度まで加熱し、グラフト共重合反応させる方法等が挙げられる。
水酸基含有ビニルエーテルとしては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。水酸基含有ビニルエーテルは、製造のしやすさ及び塗膜の成膜性の観点から、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルであることが好ましい。
そのようなスチレンに由来する構成単位は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂成分中に構成単位として含まれていてもよいし、或いは中間層を構成する樹脂成分に前記樹脂B1及びB2以外の樹脂(ポリスチレン又はスチレン系重合体)として含まれていてもよい。前者の場合、即ち、前記樹脂B1及び/又はB2中にスチレンに由来する構成単位が含まれている場合、前記樹脂B1及び/又はB2へのスチレンに由来する構成単位の導入方法としては、例えばスチレンをモノマー成分としてポリオレフィン樹脂とともに共重合させることが挙げられる。
前記のようなスチレンに由来する構成単位を含む樹脂は、溶液形態で市販されており、具体的には、アロンメルトPPET1303S(東亞合成株式会社製)、アロンメルトPPET1401SG(東亞合成株式会社製)、及びアロンメルトPPET1505SG(東亞合成株式会社製)を挙げることができる。
中間層を構成する樹脂成分中に、スチレンに由来する構成単位が含まれる場合、剥離性フィルムの耐熱性を高めやすく、結果として例えば110℃以上の高温処理をした後においても軽剥離性が保持される観点から好ましい。特に、中間層を構成する樹脂成分中にスチレンに由来する構成単位が含まれており、且つ、最表層に融点が100℃以上160℃未満(より好ましくは110℃以上155℃以下、さらに好ましくは120℃以上140℃以下)の範囲である4−メチルペンテン−1系重合体Aが含まれている場合は上記効果がより発揮されることとなり、より好ましい。
塩素化されたカルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2の重量平均分子量(Mw)は、限定的ではないが3000〜100000が好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が3000以上の場合には、凝集力が強くなりポリプロピレン基材に対する良好な密着性が得られやすい。他方、前記重量平均分子量(Mw)が100000以下の場合には、基材層との良好な密着性及び溶剤への良好な溶解性が得られやすい。より好ましい重量平均分子量(Mw)は、10000〜50000である。重量平均分子量(Mw)は、先に述べた分子量分布(Mw/Mn)の測定方法と同様にして測定される。
このような要件を満たす塩素化されたカルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2は溶液形態で市販されており、具体的には、ハードレン(登録商標)CY−1132(東洋紡株式会社製)、ハードレン(登録商標)EH−801(東洋紡株式会社製)、スーパークロン(登録商標)C(日本製紙株式会社)、スーパークロン(登録商標)803M(日本製紙株式会社)、及びスーパークロン(登録商標)803LT(日本製紙株式会社)を挙げることができる。
中間層は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2以外の樹脂を含んでもよい。そのような樹脂の例としては、スチレン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系重合体、アクリルニトリルブタジエンスチレン系重合体、塩化ビニル系重合体、酢酸ビニル系重合体及びエチレン−酢酸ビニル系重合体が挙げられる。当該樹脂を含む場合、その含有量は、中間層を構成する樹脂の総量に基づいて、1〜70質量%であることが好ましくは、5〜50質量%であることがより好ましい。剥離性フィルムの高温下における重剥離化を抑制するという耐熱性の観点からは、中間層がスチレン系重合体を含むことが好ましい。最表層および基材層への接着性の観点からは、中間層がそのような樹脂を含まない、即ち、中間層を構成する樹脂成分が、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される樹脂であることが最も好ましい。
本発明の中間層と後述する最表層との作用機構は明らかではないが、下記作用機構が推定される。
中間層に含まれる前記樹脂B1及び前記樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種が有するカルボキシル基及び/又は水酸基と、表面層に含まれる樹脂成分中の4−メチルペンテン−1に由来する構成単位との間に相互作用が生じる(例えば、当該構成単位の2つのメチル基を有する炭素原子(4位の炭素原子)と前記カルボキシル基及び/又は水酸基との間に相互作用が生じる)ことで、優れたフィルム強度、良好な剥離性等が得られるものと推定される。ただし、本発明の剥離性フィルムが上記効果に優れる理由(機構)について、仮に上記理由(機構)とは異なっていたとしても、本発明の範囲内であることをここで明記する。
中間層は、例えば、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種と、場合により前記ポリオレフィン樹脂B1及びB2以外の樹脂と、少なくとも1種の溶媒とを含有する塗工液を基材層の少なくとも一方の面に塗工し、得られた塗工層から溶媒を除去することにより形成される。
本発明の剥離性フィルムは、前記中間層上に形成された最表層を有する。最表層は、本発明の剥離性フィルムに剥離性を付与するための層であり、樹脂成分を主成分として含有する層である。前記樹脂成分は、4−メチルペンテン−1(4−メチル−1−ペンテン)に由来する構成単位(以下、4−メチルペンテン−1から導かれる構成単位と称することもある)を含む。ここで、主成分とは、最表層中において最も含有量の多い成分を意味するものである。最表層中の樹脂成分の含有量は、最表層中に含まれる全成分に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、98質量%以上であることが特に好ましく、99質量%以上であることが最も好ましい。最表層中の樹脂成分の含有量の上限値は100質量%である。前記最表層は、後述するように、樹脂成分以外の成分(例えば添加剤等)を含んでいてもよい。
最表層中の樹脂成分には、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位(以下、構成部分、構造単位又は構造部分と称することもある)が含まれていればよく、前記構成単位の含有量は限定されない。
最表層中の樹脂成分に対する4−メチルペンテン−1に由来する構成単位の含有量の下限値については、1質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上がさらに一層好ましく、50質量%以上が特に好ましく、70質量%以上が特段好ましく、85質量%以上が最も好ましい。また、樹脂成分に対する4−メチルペンテン−1に由来する構成単位の含有量の上限値については、99質量%以下が好ましく、97質量%以下がより好ましく、95質量%以下がさらに好ましく、94質量%以下が特に好ましく、93質量%以下が特段好ましい。また、最表層中の全成分に対する4−メチルペンテン−1に由来する構成単位の含有量の下限値については、1質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上がさらに一層好ましく、50質量%以上が特に好ましく、70質量%以上が特段好ましく、85質量%以上が最も好ましい。また、最表層中の全成分に対する4−メチルペンテン−1に由来する構成単位の含有量の上限値については、99質量%以下が好ましく、97質量%以下がより好ましく、95質量%以下がさらに好ましく、94質量%以下が特に好ましく、93質量%以下が特段好ましい。
樹脂成分中又は最表層中の4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位の含有量が上記範囲の下限値以上であると、剥離性がより向上するため好ましく、上記の上限値以下であると、塗工液を得る際の溶媒への溶解性がより向上するため好ましい。
(I)樹脂成分が4−メチルペンテン−1系重合体Aである場合、
(II)樹脂成分が(1)4−メチルペンテン−1系重合体A及び(2)該4−メチルペンテン−1系重合体A以外のオレフィン系樹脂A’である場合、
(III)樹脂成分が(1)4−メチルペンテン−1系重合体A、及び(3)前記(1)及び前記(2)の樹脂成分とは異なる熱可塑性樹脂成分である場合、及び
(IV)前記(1)、前記(2)及び前記(3)の樹脂成分である場合、等に分類される。
即ち、最表層を構成する樹脂成分に関して、上記(I)〜(IV)のいずれの態様も、本発明に包含される。
樹脂成分が4−メチルペンテン−1系重合体Aである場合(上記(I)の場合)について説明する。4−メチルペンテン−1系重合体は、4−メチルペンテン−1に由来する構造単位を含む重合体であり、4−メチルペンテン−1単独重合体又は4−メチルペンテン−1の共重合体である。樹脂成分は、4−メチルペンテン−1系重合体として1種類の4−メチルペンテン−1系重合体を含有してもよいし、2種以上の4−メチルペンテン−1系重合体を組み合わせて含有してもよい。
4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンとしては、炭素原子数2〜20(好ましくは炭素原子数2〜10)の直鎖状のα−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン及び1−エイコセン等;並びに好ましくは炭素原子数5〜20(より好ましくは炭素原子数5〜10)の分岐状のα−オレフィン、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン及び3−エチル−1−ヘキセン等が挙げられる。
他の重合性モノマーとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン及びテトラシクロドデセン等の好ましくは炭素原子数4〜20(より好ましくは炭素原子数5〜15)の環状オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン及びp−エチルスチレン等のモノ又はポリアルキルスチレン、並びにビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン及びビニルノルボルネン等の環状構造を有するビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル類;無水マレイン酸等の不飽和有機酸又はその誘導体;1,3−ブタジエン等のブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン等のペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン及び1,3−オクタジエン等の好ましくは炭素原子数4〜20(より好ましくは炭素原子数4〜10)の共役ジエン類;1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペンル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン及び2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等の好ましくは炭素原子数5〜20(より好ましくは炭素原子数5〜10)の非共役ポリエン類等が挙げられる。
また、他の重合性モノマーとしては、例えば、官能化ビニル化合物、例えば、水酸基含有オレフィン;ハロゲン化オレフィン;アクリル酸、プロピオン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸及び9−デセン酸等の不飽和カルボン酸類;アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミン等の不飽和アミン類;(2,7−オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物、上記不飽和カルボン酸類の酸無水物等の不飽和酸無水物類;上記不飽和カルボン酸類のハロゲン化物;4−エポキシ−1−ブテン、5−エポキシ−1−ペンテン、6−エポキシ−1−ヘキセン、7−エポキシ−1−ヘプテン、8−エポキシ−1−オクテン、9−エポキシ−1−ノネン、10−エポキシ−1−デセン及び11−エポキシ−1−ウンデセン等の不飽和エポキシ化合物類が挙げられる。
前記水酸基含有オレフィンとしては、例えば、水酸基を有するオレフィン系化合物が挙げられる。そのような化合物としては、水酸基を有するオレフィン系化合物であれば、特に限定されるものではない。水酸基を有するオレフィン系化合物は、好ましくは末端水酸化オレフィン化合物である。
前記末端水酸化オレフィン化合物としては、例えば、ビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン及び水酸化−1−エイコセン等の好ましくは炭素原子数4〜20(より好ましくは炭素原子数2〜10)の直鎖状の水酸化α−オレフィン;水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン及び水酸化−3−エチル−1−ヘキセン等の好ましくは炭素原子数5〜20(より好ましくは炭素原子数5〜10)の分岐状の水酸化α−オレフィン等が挙げられる。
前記ハロゲン化オレフィンとしては、例えば、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン及びハロゲン化−1−エイコセン等の好ましくは炭素原子数4〜20(より好ましくは炭素原子数4〜10)の直鎖状のハロゲン化α−オレフィン;ハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン及びハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセン等の好ましくは炭素原子数5〜20(より好ましくは炭素原子数5〜10)の分岐状のハロゲン化α−オレフィン等が挙げられる。
4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンは、より好ましくは、炭素原子数2〜4のα−オレフィン(即ち、エチレン及び炭素原子数3〜4のα−オレフィン)からなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンであり、より好ましくはプロピレン、1−ブテンであり、特に好ましくはプロピレンである。
4−メチルペンテン−1の共重合体は、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンからなる群から選択される1種のオレフィンを含む共重合体であってもよいし、2種以上の上記オレフィンを含む共重合体であってもよい。即ち、4−メチルペンテン−1の共重合体は、二元共重合体、三元共重合体又は四元以上の共重合体のいずれであってもよい。
4−メチルペンテン−1の共重合体に対する4−メチルペンテン−1に由来する構造単位の割合は、好ましくは54モル%〜90モル%であり、より好ましくは70モル%〜90モル%であり、より好ましくは75モル%〜89モル%であり、さらに好ましくは80モル%〜86モル%であり、
4−メチルペンテン−1の共重合体に対するプロピレンに由来する構造単位の割合は、好ましくは10モル%〜46モル%、より好ましくは10モル%〜30モル%、さらに好ましくは11モル%〜25モル%、特に好ましくは14モル%〜20モル%である、
4−メチルペンテン−1の共重合体であることが特に好ましい。
また、軽い剥離性の成形性の観点から、4−メチルペンテン−1系重合体の融点は、好ましくは観察されないか又は100〜180℃、より好ましくは観察されないか又は110℃〜160℃である。
4−メチルペンテン−1系重合体の融点は、4−メチルペンテン−1系重合体を構成するモノマーの種類若しくは構成割合、及び/又は重合体の規則性を調整することにより、上記範囲に調整することができる。
また、成形時の流動性の観点から、上記MFRは、好ましくは0.1〜100g/10分であり、0.5〜50g/10分であり、0.5〜30g/10分である。上記MFRは、ASTM D1238に準じて、230℃で2.16kgの荷重にて測定される値である。
4−メチルペンテン−1系重合体のMFRは、4−メチルペンテン−1系重合体を構成するモノマーの種類若しくは構成割合、及び/又は重合体の規則性を調整することにより、上記範囲に調整することができる。
上記極限粘度[η]は、フィルムの低いべたつき及び押出フィルム成形のしやすさの観点から、好ましくは0.5〜5.0dl/g、より好ましくは0.5〜4.0dl/gである。前記極限粘度[η]は、下記方法により測定される値である。約20mgの4−メチルペンテン−1系重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリンを5ml加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作を更に2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求める(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)・・・式1
前記重合体の極限粘度[η]は、前記重合体を製造する際の、重合工程における水素の添加量により調整することができる。
前記重合体の密度は、ハンドリング性の観点から、好ましくは820〜870kg/m3であり、より好ましくは830〜850kg/m3である。前記重合体の密度は、JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定される値である。
前記重合体の密度は、4−メチルペンテン−1系重合体を構成するモノマーの種類若しくは構成割合を調整することにより、上記範囲に調整することができる。
4−メチルペンテン−1系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である分子量分布(Mw/Mn)は、剥離性フィルムの透明性、機械特性及び表面平滑性を高めやすい観点から、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは1.3〜3.0、さらに好ましくは1.5〜2.5である。分子量分布(Mw/Mn)の測定方法は、先に述べたとおりである。
前記分子量分布(Mw/Mn)は、フィルムべたつき及び外観の観点から、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは1.1〜3.0である。前記分子量分布(Mw/Mn)は、下記のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出される値である。
測定装置:GPC(ALC/GPC 150−C plus型、示唆屈折計検出器一体型、Waters製)
カラム:GMH6−HT(東ソー株式会社製)2本、及びGMH6−HTL(東ソー株式会社製)2本を直列に接続
溶離液:o−ジクロロベンゼン
カラム温度:140℃
流量:1.0mL/分
分子量分布(Mw/Mn)の値は、後述するオレフィン重合用触媒、特にメタロセン触媒の種類によって調整することができる。
4−メチルペンテン−1系重合体(又は、4−メチルペンテン−1系重合体を含む樹脂成分)として、市販品を用いてもよく、例えば、三井化学株式会社製、TPX(登録商標)MX002、TPX(登録商標)DX845及びTPX(登録商標)EP0518、並びに三井化学株式会社製4−メチルペンテン−1系樹脂EP1013及びEP1001等を用いてよい。
前記4−メチルペンテン−1系重合体が4−メチルペンテン−1共重合体である場合、例えばオレフィン重合用触媒の存在下、4−メチルペンテン−1と、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンと、場合により他の重合性モノマーとを重合することにより製造することができる。オレフィン重合用触媒としては、例えばメタロセン触媒及びチーグラー・ナッタ触媒等が挙げられ、好ましくはメタロセン触媒が挙げられる。このようなメタロセン触媒は、例えば国際公開第01/53369号パンフレット、国際公開第01/27124号パンフレット、特開平3−193796号公報、特開平02−41303号公報及び国際公開第06/025540号パンフレット中に記載されている。
樹脂成分が(1)4−メチルペンテン−1系重合体A及び(2)該4−メチルペンテン−1系重合体A以外のオレフィン系樹脂A’である場合(上記(II)の場合)について説明する。
前記(1)4−メチルペンテン−1系重合体Aの種類、4−メチルペンテン−1に由来する構造単位の割合、融点、MFR、極限粘度、密度、分子量分布、結晶化温度、製造方法等の各詳細については、(I)の場合の4−メチルペンテン−1系重合体Aにおける説明と同様である。
樹脂成分は、1−ブテン系重合体として1種類の1−ブテン系重合体を含有してもよいし、2種以上の1−ブテン系重合体を組み合わせて含有してもよい。
樹脂成分が(1)4−メチルペンテン−1系重合体A、(3)前記(1)及び前記(2)の樹脂成分とは異なる樹脂成分である場合(上記(III)の場合)について説明する。
前記(1)4−メチルペンテン−1系重合体Aの種類、4−メチルペンテン−1に由来する構造単位の割合、融点、MFR、極限粘度、密度、分子量分布、結晶化温度、製造方法等の各詳細については、(I)の場合の4−メチルペンテン−1系重合体Aにおける説明と同様である。
ここで、以下、具体的な事例について述べる。最表面層を構成する樹脂成分(又は最表層を構成する樹脂組成物)として、以下の[1]〜[6]を用いることは、本発明の態様として好ましい。なお、以下の[1]〜[6]の樹脂成分は、最表面層を構成する樹脂成分の全部を占めるものとして使用してもよいし、最表面層を構成する樹脂成分の一部を占めるものとして使用してもよい。また樹脂成分として、以下[1]〜[6]の樹脂成分の一種又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
[1] 4−メチルペンテン−1に由来する構成単位(i)5〜95モル%、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位(ii)5〜95モル%及び非共役ポリエンに由来する構成単位(iii)0〜10モル%からなる(但し、構成単位(i)、(ii)及び(iii)の合計を100モル%とする)4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体、
[2] 4−メチルペンテン−1に由来する構成単位(i)33〜80モル%、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位(ii)67〜20モル%及び非共役ポリエンに由来する構成単位(iii)0〜10モル%(ただし、構成単位(i)、(ii)及び(iii)の合計を100モル%とする)からなる4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体(A)50〜95重量部と、該4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体以外の熱可塑性樹脂(B)5〜50重量部とを含む(但し、該共重合体(A)と該熱可塑性樹脂(B)の合計を100重量部とする)、4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体組成物、
[3] 4−メチルペンテン−1共重合体(AA)を50〜98重量部、4−メチルペンテン−1共重合体(AA)以外の結晶性オレフィン樹脂(BB)(例えば、融点が100℃以上の結晶性オレフィン樹脂を包含する)を1〜49重量部及び4−メチルペンテン−1共重合体(AA)以外の融点が100℃未満のα−オレフィン系共重合体(CC)を1〜49重量部(ただし、(AA)、(BB)及び(CC)の合計を100重量部とする)含み、前記共重合体(AA)が、下記要件(a−1):
(a−1)4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が5〜95重量%であり、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位が5〜95重量%である(ただし、該共重合体(AA)中の構成単位の全量を100重量%とする)
を満たす、4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体組成物、
[4] 4−メチルペンテン−1に由来する構成単位(i)5〜95モル%、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位(ii)5〜95モル%及び非共役ポリエンに由来する構成単位(iii)0〜10モル%からなる(但し、構成単位(i)、(ii)及び(iii)の合計を100モル%とする)4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体5〜95重量部と、該4-メチルペンテン−1・α-オレフィン共重合体以外の熱可塑性樹脂(B)5〜95重量部(ただし、該共重合体と該熱可塑性樹脂(B)の合計を100重量部とする)を含んでいることを特徴とする4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体組成物、
[5] 4−メチルペンテン−1に由来する構成単位(i)33〜80モル%、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位(ii)67〜20モル%および非共役ポリエンに由来する構成単位(iii)0〜10モル%(ただし、構成単位(i)、(ii)および(iii)の合計を100モル%とする)からなる4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体(A)5〜49重量部と、該4-メチルペンテン−1・α-オレフィン共重合体以外の熱可塑性樹脂(B)51〜95重量部(ただし、該共重合体(A)と該熱可塑性樹脂(B)の合計を100重量部とする)を含むことを特徴とする4−メチルペンテン−1・α−オレフィン共重合体組成物、
[6] 4−メチルペンテン−1共重合体(AA)を50〜96重量部、4−メチルペンテン−1共重合体(AA)以外の結晶性オレフィン樹脂(BB)(例えば、融点が100℃以上の結晶性オレフィン樹脂を包含する)(BB)を2〜45重量部および4−メチルペンテン−1共重合体(AA)以外の融点が100℃未満のα−オレフィン系共重合体(CC)を2〜45重量部(ただし、(AA)、(BB)および(CC)の合計を100重量部とする)含み、
前記共重合体(AA)が、下記要件(c−1):
(c−1)4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が18〜90重量%であり、4−メチルペンテン−1を除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンに由来する構成単位が10〜82重量%である(ただし、該共重合体(AA)中の構成単位の全量を100重量%とする)
を満たす、4−メチルペンテン−1共重合体組成物。
[2]、[4]及び[5]における熱可塑性樹脂(B)としては、例えば、(2)オレフィン系樹脂A’、(3)前記(1)及び前記(2)の樹脂成分とは異なる樹脂成分において例示された熱可塑性樹脂等が挙げられる。
[3]及び[6]における結晶性オレフィン樹脂とは、例えば、示差走査型熱量計において融点が70℃以上の樹脂である。
[1]〜[6]におけるα−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10の直鎖状のα−オレフィンが挙げられる。
最表層は、例えば、4−メチルペンテン−1系重合体Aを含む樹脂成分と、少なくとも1種の溶媒とを含有する塗工液を中間層上に塗工し、得られた塗工層から溶媒を除去することにより形成される。
基材層、中間層及び最表層は、必要に応じて少なくとも1種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、塩素吸収剤、紫外線吸収剤等の安定剤、滑剤、可塑剤、難燃化剤、帯電防止剤、着色剤及びアンチブロッキング剤等が挙げられる。このような添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で基材層、中間層又は最表層に添加してよい。少なくとも1種の添加剤を、基材層、中間層又は最表層のいずれかにのみ含有させてもよいし、基材層、中間層及び最表層の全ての層に含有させてもよい。また、基材層、中間層及び最表層は互いに同一又は異なる添加剤を含有してよい。
異なる種類の酸化防止剤を用いる場合、例えば成形機内での劣化等の製造時の劣化を防止することを目的とする1次剤としては、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(一般名称:BHT)を、各層を得るための組成物中に1000〜3000ppm程度添加することが好ましい。この目的で配合された酸化防止剤は成形工程でほとんどが消費され、剥離性フィルム中にはほとんど残存しない。そのため、一般的には残存量は100ppmより少なくなり、酸化防止剤による被着体の汚染がほとんどない点で好ましい。
2次剤としては、公知の酸化防止剤が使用可能である。そのような酸化防止剤として、例えば、フェノール系、ヒンダードアミン系、ホスファイト系、ラクトン系及びトコフェロール系の熱安定剤及び酸化防止剤が挙げられる。具体的には、そのような酸化防止剤として、ジブチルヒドロキシトルエン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ)ベンゼン及びトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等を挙げることができる。より具体的には、そのような酸化防止剤として、BASFジャパン株式会社製の酸化防止剤である、Irganox(登録商標)1010、Irganox(登録商標)1330及びIrgafos(登録商標)168が挙げられる。
中でも、フェノール系酸化防止剤系から選ばれた少なくとも1種あるいはそれらの組み合わせ、フェノール系とホスファイト系との組み合わせ、フェノール系とラクトン系との組み合わせ、及びフェノール系とホスファイト系とラクトン系の組み合わせが、フィルムを長期使用した際の経時的な劣化を抑制する効果を付与でき、好ましい。
また、2次剤として、リン系酸化防止剤を使用してもよい。リン系酸化防止剤として、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(商品名:Irgafos(登録商標)168)、及びビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト(商品名:Irgafos(登録商標)38)等が挙げられる。
2次剤としての上記酸化防止剤の含有量は、各層に含まれる樹脂の総量に基づいて、300ppm以上2500ppm以下が好ましく、500ppm以上1500ppm以下がより好ましい。300ppm以上とすることで、フィルムを長期使用した際の経時的な劣化を抑制する効果を付与できやすく、2500ppm以下とすることで、酸化防止剤による被着体の汚染を防止しやすい。
本発明の剥離性フィルムの表面に、剥離性フィルムとして用いる場合の貼り合わせ等に支障が無い範囲で、巻き適性を向上させる微細な表面粗さを付与してもよい。フィルム表面に微細な凹凸を与える方法としては、エンボス法、エッチング法等、及び公知の各種粗面化方法を採用することができる。そのような方法の中でも、不純物の混入等の必要がないβ晶を用いた粗面化法が好ましい。β晶の生成割合は、一般的には、キャスト温度及びキャストスピードを変更することによって制御することができる。また、縦延伸工程のロール温度によって、β晶の融解/転移割合を制御することができ、これらのβ晶生成及びその融解/転移の二つのパラメーターについて最適な製造条件を選択することによって、微細な粗表面性を得ることができる。
本発明の剥離性フィルムの最表層側のフィルム表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)は、剥離性フィルムの平滑性を高める観点から、好ましくは0.200μm以下、より好ましくは0.150μm以下、より好ましくは0.130μm以下、より好ましくは0.100μm以下、より好ましくは0.090μm以下、より好ましくは0.080μm以下、より好ましくは0.04μm以下、より好ましくは0.03μm以下、さらに好ましくは0.02μm以下である。該突出山部高さ(Rpk)は、通常0.005μm以上であり、好ましくは0.008μm以上である。
本発明の剥離性フィルムの最表層側のフィルム表面の、ポリエステル粘着テープに対するT字ピール剥離力は、後の実施例に記載のとおり、測定試料を23℃で2分間加熱処理した後に23℃且つ湿度50%で(a)1時間又は(b)20時間静置した場合、及び測定試料を110℃で2分間加熱処理した後に23℃且つ湿度50%で20時間静置した場合のT字ピール剥離力として測定される。
剥離性フィルムの上記T字ピール剥離力は、下記方法により測定される。
剥離性フィルムの最表層側のフィルム表面に、幅50mm×長さ200mmのポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社製NO.31Bテープ、アクリル系粘着剤)を、2kgのローラーを2往復させることにより貼付する。得られたフィルムを、23℃で2分間加熱処理した後、温度23℃、湿度50%の環境下で(a)1時間静置する。得られたフィルムから25mm幅に切り出した試料を測定試料とし、引っ張り試験機(例えば、ミネベア株式会社製 万能引張試験機 テクノグラフTGI−1kN)を用いて1000mm/分の速度でT字ピール剥離を行い、その際の剥離力を測定する。このように測定される値を、T字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)とする。
また、上記静置時間を(a)1時間に代えて(b)20時間としたこと以外は上記方法と同様にして、T字ピール剥離力の測定を行う。そのようにして測定される値を、T字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で20時間静置)とする。
T字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)又はT字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で20時間静置)は、剥離性フィルムの被着体に対する密着性を高めやすい観点から、好ましくは0.1N/25mm以上、より好ましくは0.15N/25mm以上、さらに好ましくは0.2N/25mm以上である。上記T字ピール剥離力は、剥離性を高めやすい観点から、好ましくは1.0N/25mm以下であり、より好ましくは0.9N/25mm以下であり、より好ましくは0.8N/25mm以下であり、さらに好ましくは0.7N/25mm以下であり、さらに一層好ましくは0.5N/25mm以下である。
2分間加熱処理する温度を23℃に代えて110℃とし、静置時間を1時間に代えて20時間としたこと以外は、T字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)の測定方法と同様にして、T字ピール剥離力の測定を行う。そのようにして測定される値を、T字ピール剥離力(110℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で20時間静置)とする。
T字ピール剥離力(110℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)は、剥離性フィルムの被着体に対する密着性を高めやすい観点から、好ましくは0.1N/25mm以上、より好ましくは0.15N/25mm以上、さらに好ましくは0.2N/25mm以上である。上記T字ピール剥離力は、剥離性を高めやすい観点から、好ましくは4.0N/25mm以下であり、より好ましくは3.6N/25mm以下であり、より好ましくは3.2N/25mm以下であり、より好ましくは2.5N/25mm以下であり、より好ましくは2.0N/25mm以下であり、より好ましくは1.7N/25mm以下であり、より好ましくは1.0N/25mm以下であり、より好ましくは0.9N/25mm以下であり、より好ましくは0.8N/25mm以下であり、さらに好ましくは0.7N/25mm以下である。
本発明の剥離性フィルムの厚みは、剥離性フィルムとしての取り扱い性の観点から、好ましくは18μm以上であり、より好ましくは20μm以上である。剥離性フィルムの厚みは、剥離性フィルムとしての取り扱い性の観点から、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下である。本発明の剥離性フィルムの厚みはマイクロメーター(JIS B−7502)を用いて、JIS C−2151に準拠して測定される。
本発明の剥離性フィルムのヘイズは、特に限定されない。基材層が透明である場合には、本発明の剥離性フィルムのヘイズは、好ましくは15%以下、より好ましくは12.5%以下、より好ましくは11.5%以下、より好ましくは10.5%以下、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好ましくは4%以下である。ヘイズ値(曇り度)は、公知のヘイズメーター等を用いて測定される。ヘイズ値(曇り度)が高いとは(一般的に内部ヘイズが低い薄いフィルムの場合には)、表面の粗さが粗いことを示す。
本発明の剥離性フィルムは、延伸されても延伸されなくてもよい。良好な軽い剥離性を得やすい観点から最表層が無延伸であることが好ましいため、本発明の剥離性フィルムは延伸されないことが好ましい。
実施例及び比較例における、各種測定方法及び評価方法は、次のとおりである。
JISK−7210(1999)に従い、融点が220℃以上の樹脂は温度260℃、荷重49.03Nの条件、それ以外の樹脂は温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した。
樹脂成分の融点は、パーキン・エルマー社製、入力補償型DSCDiamondDSCを用い、以下の手順により算出した。
まず、樹脂成分を2mg量りとり、アルミニウム製のサンプルホルダーに詰めた。前記サンプルホルダーをDSC装置にセットし、窒素流下0℃から280℃まで10℃/分の速度で昇温し、280℃で5分間保持し、10℃/分で−50℃まで冷却し、−50℃で5分間置いた後、再び10℃/分で280℃まで昇温する際の吸熱ピークを、樹脂成分の融点とした。なお、複数のピークが検出される場合には、最も高温側で検出されるピークを上記融点として採用する。また、明確な吸熱ピークが見られない場合は、融点は観察されないとする。
JIS0070(中和滴定法)に準拠した方法により測定した。
JIS0070(中和滴定法)に準拠した方法により測定した。
測定機:株式会社菱化システム社製 光干渉方式表面・層断面形状計測器 VertScan(登録商標)2.0
測定機の層厚み測定モード(ベアリング測定)にて、基材層の屈折率(PET基材層=1.60、OPP基材層=1.51、ナイロン6基材層=1.58)、中間層及び最表層の屈折率1.48から各層の光学距離を求め、中間層及び最表層の厚みを測定した。
剥離性フィルム及び基材層の厚みは、マイクロメーター(JIS B−7502)を用いて、JIS C−2151に準拠して測定した。
日本電色社製 ヘイズメーター NDH−5000を用い、50mm×100mmにカットしたサンプルを測定した。測定数は3とし、その平均値を採用した。
測定機:株式会社菱化システム社製 光干渉方式表面・層断面形状計測器 VertScan(登録商標)2.0
JISB−0671−2:2002に規定されるコア部のレベル差(Rk)、突出山部高さRpk、突出谷部深さ(Rvk)のうち、コア部のレベル差(Rk)及び突出山部高さ(Rpk)を指標とした。
日東電工株式会社製NO.31Bテープ(アクリル系粘着剤付きポリエステルテープ)を用いたT字ピール剥離力測定時の、剥離したポリエステルテープへの最表層の転移性を下記基準にて評価し、剥離性フィルムの表面強度の指標とした。
A:剥離したポリエステルテープへの最表層の転移が見られない。
B:剥離したポリエステルテープに最表層の一部が転移したが製品として問題ない。
C:剥離したポリエステルテープに最表層が完全に転移した。
〔表面強度(2)〕
日東電工株式会社製NO.31Dテープ(ゴム系粘着剤付きポリエステルテープ)を用いたT字ピール剥離力測定時の、剥離したポリエステルテープへの最表層の転移性を、NO.31Bテープと同様の基準で評価し、剥離性フィルムの表面強度の指標とした。
剥離性フィルムの最表層側のフィルム表面に幅50mm×長さ200mmのポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社製NO.31Bテープ、アクリル系粘着剤)を、2kgのローラーを2往復させることにより貼付し、処理前貼付品を得た。
次いで、当該貼付品に対して23℃で2分間の加熱処理をした。なお、当該加熱処理においては、熱風乾燥機を使用した。ここで、23℃で2分間の加熱処理とは、23℃に設定された熱風乾燥機中に当該貼付品を載置したことを意味する。
次いで、当該貼付品に対して、5KPaの荷重となるように錘を載せ、23℃で湿度50%の環境下で、(a)1時間又は(b)20時間静置した。
得られた各処理後貼付品を25mm幅に切り出した試料を各測定試料とし、剥離試験機(協和界面科学株式会社製、粘着・皮膜剥離解析装置VP−2)を用いて、1000mm/分の速度でT字ピール剥離試験を行い、その際の剥離力を計測した。各測定は、それぞれ3回行い、その平均値を各剥離性フィルムのT字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)及びT字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で20時間静置)とした。
2分間の加熱処理について、当該加熱処理の温度を23℃に代えて110℃とし、静置時間を1時間に代えて20時間としたこと以外は、T字ピール剥離力(23℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で1時間静置)と同様にして、処理後貼付品を得た。当該処理後貼付品を25mm幅に切り出した試料を各測定試料とし、剥離試験機(協和界面科学株式会社製、粘着・皮膜剥離解析装置VP−2)を用いて、1000mm/分の速度でT字ピール剥離試験を行い、その際の剥離力を計測した。各測定は、それぞれ3回行い、その平均値を各剥離性フィルムのT字ピール剥離力(110℃で2分間加熱処理後、23℃、湿度50%で20時間静置)とした。
A1:EP1013(4−メチルペンテン−1系重合体)
A2:TPX(登録商標)EP0518(4−メチルペンテン−1系重合体)
A3:TPX(登録商標)DX845(4−メチルペンテン−1系重合体)
A4:TPX(登録商標)MX002(4−メチルペンテン−1系重合体)
A’5:タフマー(登録商標)BL3450(C2〜C4ランダムポリオレフィン)
A’6:タフマー(登録商標)XM7070(C3〜C4ランダムポリオレフィン)
B1:ユニストール(登録商標)P-401(カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂)
B2:ユニストール(登録商標)P-901(水酸基を有するポリオレフィン樹脂)
B3:バイロナール(登録商標)MD-110(ポリエステル樹脂)
B4:バイロナール(登録商標)MD-133(ポリエステル樹脂)
B5:アロンメルトPPET1303S(スチレンに由来する構成単位を含み、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂)
B6:アロンメルトPPET1505SG(スチレンに由来する構成単位を含み、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂)
カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1として酸変性ポリオレフィン樹脂(三井化学(株)製「ユニストール(登録商標)P−401」、酸価55mgKOH/g、固形分8%)を用い、2質量%の濃度になるように前記樹脂をトルエンで希釈して中間層を形成するための塗工液Bを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」(三井化学株式会社製、MFR=10g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点130℃)を用い、5質量%の濃度になるように前記重合体A1をトルエンに分散させた。次いで、還流装置を用いて、該分散液を110℃で1時間撹拌して4−メチルペンテン−1系重合体A1を溶解させ、冷却し、最表層を形成するための塗工液Aを得た。
基材層として、厚さ38μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」)を用いた。マイヤーバーを用いて、該基材層の上に塗工液Bを塗工し、防爆型乾燥機中、100℃で1分間乾燥させ、基材層及び中間層を有する積層体を得た。
次いで、得られた積層体の中間層の上に、マイヤーバーを用いて塗工液Aを塗工し、防爆型乾燥機中、100℃で1分間乾燥させ、基材層、中間層及び最表層を有する剥離性フィルムを得た。
前記塗工液A中の4−メチルペンテン−1系重合体A1の濃度を、5質量%に代えて10質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法によって、最表層を形成するための塗工液Aを得た。
次いで、実施例1と同様の方法により、基材層及び中間層を有する積層体を得た。
次いで、最終的に得られる最表層の厚みを0.6μmに代えて1.2μmとしたこと以外は実施例1と同様の方法によって最表層を形成し、基材層、中間層及び最表層を有する剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」に代えて、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む4−メチルペンテン−1系重合体A2「TPX(登録商標)EP0518」(三井化学株式会社製、MFR=4g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点180℃)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」100質量部に代えて、前記4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」50質量部と前記4−メチルペンテン−1系重合体A2「TPX(登録商標)EP0518」50質量部を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」に代えて、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む4−メチルペンテン−1系重合体A3「TPX(登録商標)DX845」(三井化学株式会社製、MFR=9g/10分(温度260℃、荷重49.03N)、融点233℃)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」に代えて、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む4−メチルペンテン−1系重合体A4「TPX(登録商標)MX002」(三井化学株式会社製、MFR=21g/10分(温度260℃、荷重49.03N)、融点224℃)を用いた。また、中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2(三井化学(株)製「ユニストール(登録商標)P−901」、水酸基価50mgKOH/g)を用いた。上述の内容以外については実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2(三井化学(株)製「ユニストール(登録商標)P−901」、水酸基価50mgKOH/g)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」100質量部に代えて、前記4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」50質量部と、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が含まれないポリオレフィン樹脂A’5「タフマー(登録商標)BL3450」(三井化学株式会社製、MFR=9g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点100℃、炭素原子数2〜4のオレフィンに由来する構成単位を主成分とするランダムポリオレフィン)50質量部とを用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」100質量部に代えて、前記4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」50質量部と、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が含まれないポリオレフィン樹脂A’6「タフマー(登録商標)XM7070」(三井化学株式会社製、MFR=7g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点75℃、炭素原子数3〜4のオレフィンに由来する構成単位を主成分とするランダムポリオレフィン)50質量部を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
基材層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」)に代えて、厚さが50μmである二軸延伸ポリプロピレンフィルム(王子エフテックス製「アルファン(登録商標)E−201F#50」)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
基材層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」)に代えて、厚さが25μmである二軸延伸ナイロン6フィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)ON」)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、スチレンに由来する構成単位を含み、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B5(東亞合成株式会社製アロンメルトPPET1303S)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、スチレンに由来する構成単位を含み、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B6(東亞合成株式会社製アロンメルトPPET1505SG)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」(三井化学株式会社製、MFR=10g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点130℃)を用い、5質量%の濃度になるように前記重合体A1をトルエンに分散させた。次いで、還流装置を用いて、該分散液を110℃で1時間撹拌して4−メチルペンテン−1系重合体A1を溶解させ、冷却し、最表層を形成するための塗工液Aを得た。
基材層として、厚さが38μmである二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」)を用いた。マイヤーバーを用いて、該基材層の上に塗工液Aを塗工し、防爆型乾燥機中、100℃で1分間乾燥させて積層体を得た。得られた積層体を、中間層を有さないフィルムとして用いた。
中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、ポリエステル樹脂B3(東洋紡株式会社製「バイロナール(登録商標)MD−110」、酸価3mgKOH/g、水酸基価5mgKOH/g)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
中間層を構成する樹脂成分として、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1(酸変性ポリオレフィン樹脂)に代えて、ポリエステル樹脂B4(東洋紡株式会社製「バイロナール(登録商標)MD−133」、酸価3mgKOH/g、水酸基価15mgKOH/g)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」に代えて、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が含まれないポリオレフィン樹脂A’5「タフマー(登録商標)BL3450」(三井化学株式会社製、MFR=9g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点100℃、炭素原子数2〜4のオレフィンに由来する構成単位を主成分とするランダムポリオレフィン)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
最表層を構成する樹脂成分として、4−メチルペンテン−1系重合体A1「EP1013」に代えて、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位が含まれないポリオレフィン樹脂A’6「タフマー(登録商標)XM7070」(三井化学株式会社製、MFR=7g/10分(温度230℃、荷重21.18N)、融点75℃、炭素原子数3〜4のオレフィンに由来する構成単位を主成分とするランダムポリオレフィン)を用いたこと以外は実施例1と同様の方法によって、剥離性フィルムを得た。
厚さが38μmである二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」)を用意した。即ち、本比較例6では、基材層のみ存在し、中間層及び最表層はいずれも存在しない。
本発明の剥離性フィルムのこれらの優れた特性は、基材層の種類、及び23℃での静置時間(a)1時間又は(b)20時間に依存することなく得られた。
また、融点がより低い4−メチルペンテン−1−系樹脂A1を用いた場合(実施例1、2、4、7〜13)、NO.31Bテープ(アクリル系粘着剤付きポリエステルテープ)表面強度評価においてもNO.31Dテープ(ゴム系粘着剤付きポリエステルテープ)表面強度評価においても優れている。そのため、剥離性フィルムとして優れている。
一方、融点がより高い4−メチルペンテン−1−系樹脂A2、A3又はA4を用いた場合(実施例3、5及び6)、並びにスチレンに由来する構成単位を含むカルボキシル基含有ポリオレフィン樹脂B5又はB6を用いた場合(実施例12及び13)は、110℃という高温で加熱処理した後であっても、ポリエステル粘着テープに対するT字ピール剥離力は、23℃で加熱処理した後と同等に低かった。これらの結果から、中間層に含まれる樹脂B1又はB2として、融点がより高い樹脂又はスチレンに由来する構成単位を含む樹脂を使用すると、高温保存後も軽剥離性が保持されることがわかる。そのため、剥離性フィルムとして優れている。
これに対し、最表層と基材層のみから構成される比較例1、及び特定の中間層を有さない比較例2及び3のフィルムは、表面強度が十分でなかった。また、特定の最表層を有さない(即ち、最表層を構成する樹脂成分が、4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含まない樹脂成分である)比較例4及び5、並びに基材層のみからなる比較例6のフィルムは、剥離力が高すぎるため、十分な剥離性を示さなかった。
Claims (11)
- 基材層と、該基材層の少なくとも一方の面に形成された中間層と、該中間層上に形成された最表層が積層されてなる剥離性フィルムであって、
該中間層は、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂B1及び水酸基を有するポリオレフィン樹脂B2からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
前記中間層を構成する樹脂成分中にスチレンに由来する構成単位を含み、
該最表層は樹脂成分を主成分として含有し、
前記最表層を構成する樹脂成分は4−メチルペンテン−1に由来する構成単位を含む、
剥離性フィルム。 - 前記最表層を構成する樹脂成分は4−メチルペンテン−1系重合体Aを含む、請求項1に記載の剥離性フィルム。
- 前記最表層を構成する樹脂成分は(1)4−メチルペンテン−1系重合体A及び(2)該4−メチルペンテン−1系重合体A以外のオレフィン系樹脂A’を含む、請求項1又は2に記載の剥離性フィルム。
- 前記重合体Aは80℃〜240℃の範囲の融点を有する、請求項2又は3に記載の剥離性フィルム。
- 前記重合体Aは100℃以上160℃未満の範囲の融点を有する、請求項2〜4のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記最表層側のフィルム表面の、23℃、湿度50%で1時間静置した後のポリエステル粘着テープに対するT字ピール剥離力(1000mm/分)は0.1〜1.0N/25mmである、請求項1〜5のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記最表層の厚みは0.1〜3.0μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記ポリオレフィン樹脂B1は、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸をグラフト共重合させたポリオレフィンである、請求項1〜7のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記ポリオレフィン樹脂B2は、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル及び/又は水酸基含有ビニルエーテルをグラフト共重合させたポリオレフィンである、請求項1〜8のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記中間層の厚みは0.04〜1.5μmである、請求項1〜9のいずれかに記載の剥離性フィルム。
- 前記最表層側のフィルム表面の粗さ曲線から得られる負荷曲線における突出山部高さ(Rpk)は0.005〜0.200μmである、請求項1〜10のいずれかに記載の剥離性フィルム。
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