JP6693055B2 - 床用化粧材及び床材 - Google Patents
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Description
また、これらの床材は、表面にV字形状などの溝加工を施したり、角部に面取り加工を施したりしたものが意匠性に優れるといったことなどから多用されている(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、切削加工が施された場合でも、化粧シート層と粉末含有樹脂層との間で色柄の違和感を小さくすることができ、色調節のための別途の工程を必要としない床用化粧材及び床材の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る床材は、上記の床用化粧材と、前記床用化粧材の下面側に取り付けられた基材とを備えることを特徴とする。
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る床用化粧材10の構成例を示す断面図である。
図1に示す床用化粧材10は、例えば、住宅、店舗、事務所、体育館などの床に用いられる化粧材である。この床用化粧材10は、予め設定された(すなわち、所定の)色に着色された粉末含有樹脂層1と、この粉末含有樹脂層1上に位置する化粧シート層7とを備える。ここで、粉末含有樹脂層1と着色原反層3との色差ΔEは5以内である。また、化粧シート層7は、例えば着色原反層3と、着色原反層3上に位置する絵柄模様層5とを有する。粉末含有樹脂層1の厚さは、例えば200μm以上1000μm以下である。以下、本実施形態について、例を挙げて具体的に説明する。
粉末含有樹脂層1は、例えば、樹脂に、木粉や紙粉等のセルロースからなる粉末と、炭酸カルシウム、タルク(滑石)、マイカ(雲母)等の無機物とを添加して形成される。樹脂に粉末状のセルロースと、無機物とを添加することによって、樹脂の線膨張を抑制し、床用化粧材10を床面に敷設した際の突き上げや過度な段差等の不具合が生じないようにすることができる。
樹脂として、熱可塑性樹脂を用いることができる。粉末含有樹脂層1における熱可塑性樹脂の割合は、30質量%以上45質量%以下であると好ましい。熱可塑性樹脂の割合が30質量%未満であると、バインダー効果が薄れ、粉末含有樹脂層1は成形時に脆くなり、押出成形後に引っ張ると千切れることがある。また、熱可塑性樹脂の割合が45質量%より多いと、粉末含有樹脂層1の線膨張係数が6×10−5以上となり、床用化粧材10を床面に敷設した際の突き上げや過度な段差等の不具合が発生しやすくなる。
粉末含有樹脂層1における粉末の割合は、10質量%以上30質量%以下であると好ましい。粉末の割合が10質量%未満であると、流れ方向の線膨張係数が6×10−5以上となり、床用化粧材10を床面に敷設した際の突き上げや過度な段差等の不具合が発生しやすくなる。また粉末の割合が30質量%より多いと、粉末含有樹脂層1は成形時に脆くなり、押出成形後に引っ張ると千切れることがある。
無機充填材は、炭酸カルシウム等の球形のものよりも、タルク、マイカ等の鱗片状のものが好ましい。
化粧シート層7は、絵柄模様を有するシート状の部材である。着色原反層3の上面(すなわち、表面)側に絵柄模様層5を印刷してなる。着色原反層3は、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等により、ポリオレフィン系樹脂をシート状にしたものである。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等が挙げられる。
なお、化粧シート層7の厚さは、例えば100〜500μmである。また、着色原反層3の厚さは、例えば50〜200μmである。また、化粧シート層7が着色原反層3上に絵柄模様層5を有する場合、この絵柄模様層5の厚さは、例えば1〜20μmである。
図2は、本発明の実施形態に係る床材50の構成例を示す断面図である。図2に示す床材50は、例えば、住宅、店舗、事務所、体育館などの床に用いられる床材50である。この床材50は、例えば、図1を参照しながら説明した床用化粧材10と、この床用化粧材10の下面(すなわち、裏面)側に取り付けられた基材とを備える。基材として、例えば、合板やMDF(Medium Density Fiberboard:中密度繊維板)、パーチクルボード等の木質基材が挙げられる。
図1及び図2に示した床用化粧材10には、その上面10a側に切削加工(例えば、V字加工)を施して溝部を形成してもよい。
図3は、床用化粧材10の上面10a側にV字加工を施して溝部11を形成した断面図である。溝部11の上面10aからの深さをL1としたとき、深さL1は300μm以上900μm以下である。この溝部11は粉末含有樹脂層1まで達している。また、この溝部11の底部であるV字部分13の角度をθ1としたとき、角度θ1は60°以上120°以下である。
また、図1及び図2に示した床用化粧材10には、その上面10a側の側部に面取り加工(例えば、C面加工)を施してテーパ部を形成してもよい。
図4は、床用化粧材10の上面10a側に面取り加工を施してテーパ部15を形成した断面図である。テーパ部15の上面10aからの深さをL2としたとき、深さL2は300μm以上900μm以下である。このテーパ部15は粉末含有樹脂層1に達している。また、このテーパ部15と上面10aとが成す角度をθ2としたとき、角度θ2は30°以上60°以下である。
(1)本発明の実施形態によれば、粉末含有樹脂層1と着色原反層3との色差ΔEは5以内である。これにより、床用化粧材10の上面10a側に切削加工(例えば、V字加工)を施して溝部を形成したり、床用化粧材10の上面10a側の側部に面取り加工(例えば、C面加工)を施してテーパ部15を形成したりして、化粧シート層7下から粉末含有樹脂層1が露出した場合でも、上面10aの側からみて、粉末含有樹脂層1を目立たないようにすることができ、化粧シート層7と粉末含有樹脂層1との間で色柄の違和感を小さくする(例えば、違和感を無くす)ことができる。これにより、例えば、V字加工やC面加工を施した後に床用化粧材10を別途着色する必要がなく、色調節のための工程を削減することができる。したがって、床用化粧材10や、この床用化粧材10を用いた床材50を低コストで作製することができる。
<実施例1>
(1)床用化粧材の作成
市販のホモポリプロピレン樹脂(曲げ初期弾性率1500MPa)40質量%、バージン紙をボールミルを使用して粒径50μmとなるように粉砕した紙粉15質量%、着色用顔料5質量%、ステアリン酸カルシウムを3質量%とを、2軸押出機によって混合、押出し、断面視で厚さ700μm、幅450mmの長方形状に成形した。次に、この成形物の表裏にコロナ放電処理を施して、粉末含有樹脂層を得た。また、この粉末含有樹脂層の作製時には、後の工程で貼り合わせる化粧シート層に用いられる着色原反層と比較し、色差ΔEが5以内に収まるよう、粉末含有樹脂層の色調整を行った。
次に、粉末含有樹脂層の上面側にPUR接着剤50μmを塗布し、このPUR接着剤を介して厚さ160μmの化粧シート層を接着し、総厚910μmの床用化粧材を得た。
床用化粧材の下面側に、水溶性エマルジョン系接着剤を塗布し、この水溶性エマルジョン系接着剤を介して木質系基材を接着した。木質系基材として、ラワン合板(厚さ12mm)を用いた。次に、この床用化粧材と木質系基材とを積層した積層材を所定の寸法(303mm×1818mm)に裁断した後、テノーナーを用いて四辺の実加工を行い、更に上面(すなわち、表面)側からV字加工を施して、粉末含有樹脂層に達する深さのV字型の溝部を成形した。また、床材の側部(実部)には、V字型の溝部と同様な角度で面取り加工を施してテーパ部を形成した。溝部及びテーパ部の床用化粧材上面からの深さはそれぞれ600μm、溝部及びテーパ部の床材水平面(すなわち、床用化粧材上面)に対する角度はそれぞれ45°であった。
粉末含有樹脂層の厚さを200μmとし、溝部及びテーパ部の床用化粧材上面からの深さをそれぞれ300μmとした。これ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
<実施例3>
粉末含有樹脂層の厚さを1000μmとし、溝部及びテーパ部の床用化粧材上面からの深さを900μmとした。これ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を得た。
溝部及びテーパ部の床材水平面に対する角度をそれぞれ20°とした。これ以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
<実施例5>
溝部及びテーパ部の床材水平面に対する角度をそれぞれ70°とした。これ以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
<比較例>
粉末含有樹脂層の作製時に色調整を実施せず、着色原反層との色差ΔEは6.0となった。これ以外は、実施例1と同様にして床材を得た。
実施例1〜5、比較例で作成した各床材について、以下の評価を行った。
(1)溝部の色ぶれ評価
溝部及びテーパ部の色ぶれ評価は、10人の観察者による官能評価により行った。具体的には、床材を4畳半の部屋に敷設し、この部屋内で10人の観察者が床面に座った状態で溝部(例えば、図5に示す溝部11に相当する)及び、及びテーパ部が向かい合って形成される溝部(例えば、図5に示す溝部17に相当する)をそれぞれ観察し、色の違いを感じるかを評価した。
◎:全員が1色に見えた。
○:1〜2名 2色に見える者がいた。
△:3〜5名 2色に見える者がいた。
×:6名以上 2色に見える者がいた。
上記の試験環境で、10人の観察者が床面上をそれぞれ歩行し、溝部における歩行感を評価した。
◎:全員が大きな違和感を感じなかった。
○:1〜2名 足の引っかかりや高さの差を感じた。
△:3〜5名 足の引っかかりや高さの差を感じた。
×:6名以上 足の引っかかりや高さの差を感じた。
3 着色原反層
5 絵柄模様層
7 化粧シート層
10 床用化粧材
10a 上面
11、17 溝部
13 V字部分
15 テーパ部
50 床材
Claims (4)
- 予め設定された色に着色された粉末含有樹脂層と、着色原反層を有する化粧シート層とがこの順で積層され、
前記粉末含有樹脂層の厚さは、200μm以上700μm以下であり、
前記着色原反層の厚さは、140μm以上200μm以下であり、
前記粉末含有樹脂層と前記着色原反層との色差ΔEが5以内であり、
当該床用化粧材の上面側に形成されたV字加工による溝部を有し、
前記溝部の前記上面からの深さは300μm以上900μm以下であり、前記溝部は前記粉末含有樹脂層まで達しており、
前記溝部の底部であるV字部分の角度は90°以上120°以下であり、
前記粉末含有樹脂層には、
30質量%以上45質量%以下の、曲げ初期弾性率が1500MPaであるホモポリプロピレン樹脂と、
粒径が10μm以上100μm以下であり、10質量%以上30質量%以下の粉末状のセルロースと、
25質量%以上60質量%以下の無機物とを有し、
前記粉末含有樹脂層の線膨張係数は、6×10 −5 未満であることを特徴とする床用化粧材。 - 前記化粧シート層は、前記着色原反層上に絵柄模様層を有し、
前記化粧シート層の厚さは、100μm以上500μm以下であり、
前記絵柄模様層の厚さは、1μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の床用化粧材。 - 当該床用化粧材の上面側に形成された面取り加工によるテーパ部を備え、
前記テーパ部の前記上面からの深さは300μm以上900μm以下で、前記テーパ部は前記粉末含有樹脂層に達しており、
前記テーパ部と前記上面とが成す角度は30°以上45°以下であり、
前記テーパ部の前記上面からの深さと、前記溝部の前記上面からの深さとは、同じ深さであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床用化粧材。 - 請求項1に記載の床用化粧材と、
前記床用化粧材の下面側に取り付けられた基材とを備えることを特徴とする床材。
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