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JP6778484B2 - 合成スラブ用のフラッシング、合成スラブと梁材との接合構造、及び合成スラブ - Google Patents
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合成スラブ用のフラッシング、合成スラブと梁材との接合構造、及び合成スラブ Download PDF

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Description

この発明は、コンクリート打設時に型枠として用いたデッキプレートがコンクリート硬化後はコンクリートと一体化して合成効果を生じる合成スラブを施工する際に用いられるフラッシング、及びこのフラッシングを用いて合成スラブを施工する際のフラッシングと梁材との接合構造、及びこのフラッシングを用いて施工された合成スラブに関する。
デッキプレートを型枠として床スラブを施工する場合、敷設したデッキプレートの幅方向の端部と梁材との間に隙間が生じる場合が多々ある。この場合、デッキプレートの幅方向の端部と梁材との間の隙間を埋めるために前記のフラッシング(調整板、あるいは幅調整板とも呼ばれる)が一般に用いられる。
この種の従来のフラッシングは、単にその目的に沿う構成、すなわち、デッキプレートの幅方向の端部と梁材との間の隙間を埋めるという目的に沿うだけの構成であり、隙間を埋めるための単なる平板(平板部)の片側縁にデッキプレートの端部との結合部を有する構造である。
図11に示す特許文献1のフラッシング201では、デッキプレートの端部との結合部として、従前行われていた溶接による結合作業を不要とするために、隙間を埋めるための単なる平板部201aの片側縁に、両側に円弧状部(湾曲部A、B)を持つ円弧状結合部201bを形成している。
この円弧状結合部201bにより、フラッシング201をデッキプレート202の片側縁のメス型連結部203と他側縁のオス型連結部204のいずれとも結合させることが可能となり、フラッシング201をデッキプレート202に結合させるための溶接作業が不要となる。
また、特許文献2のように、山部が2つある標準品のデッキプレートにおける片側の山部を平板状(平板部)にして、デッキプレート部分とフラッシング部分とを一体化したフラッシング一体型デッキプレートがある。これによりフラッシングをデッキプレートに結合させるための溶接作業を不要としている。
実開平7−16821 実開平7−29117
上記従来のフラッシングはいずれも、デッキプレートの端部の連結部との溶接作業を不要とするための構造である。
ところで、建物の床スラブの設計時における留意点として、床に作用する水平力は梁材に伝達させなければならない。
通常の床スラブの場合は、コンクリートと一体化していないデッキプレートを単に梁材に固定しても、床に作用する水平力(コンクリートに作用する力)は梁材に伝達されないので、デッキプレートと梁材との接合にスタッド(頭付きスタッド)を用い、コンクリートと一体化するスタッドを介して力を梁材に伝達させる。
しかし、コンクリートとデッキプレートが一体挙動する合成スラブ用デッキプレート(以下、場合により合成デッキ、又は単にデッキプレートと呼ぶ)であれば、スタッドによる接合に限らず、焼抜き栓溶接、ビス、発射打ち込み鋲によっても床に作用する水平力を梁材に伝達することができる。
すなわち、図9(イ)に示したスタッド接合の場合は、床に作用する水平力(コンクリートに作用する力)は、コンクリート12と一体化したスタッド14を介して梁材11に伝達され、図9(ロ)に示した焼抜き栓溶接接合の場合は、コンクリート12と一体挙動する合成デッキ10からその焼抜き栓溶接部13を介して梁材11に伝達される。
焼抜き栓溶接はスタッドよりも安価であり、かつ能率的で工期も短縮できるため、床に作用する水平力の小さい小中規模の建物に広く使用されている。
しかし、隙間を埋めるための部分(平板部)が単なる平板である従来のフラッシング201では、フラッシングとコンクリートが一体挙動しないため、下記(a)、(b)の場合に、フラッシング201を梁材2に焼抜き栓溶接しても、床に作用する力(コンクリートに作用する力)はフラッシング201を介して梁材11に伝達されず、焼抜き栓溶接は使用不可である。なお、フラッシング201とデッキプレートとのオス・メス結合による連結部201bは力を伝達する作用をしない。
(a)梁材の両側にフラッシング201を用いた場合(図10(イ)の場合:以下、両側フラッシングと呼ぶ)。
(b)外周部の梁材(建物外周部の梁材)11(11’)にフラッシング201を用いた場合(図10(ロ)の場合:以下、外周部フラッシングと呼ぶ)。
したがって、上記(a)、(b)の場合には、合成デッキと梁材の接合にスタッドを用いるか、建物の形状・寸法に合せて合成デッキを割り付けることで、両側フラッシング、外周部フラッシングとならないよう割り付けるしかない。
なお、図10(ハ)に示すように梁材11の片側がフラッシング201で他側が合成デッキ10(10’)の場合は、他側の合成デッキ10(10’)を焼抜き栓溶接すれば、他側の合成デッキ10(10’)を介して床に作用する力(コンクリートに作用する力)がその梁材11に伝達されるので、力の伝達作用を要求されない片側のフラッシング201について焼抜き栓溶接しても問題はない。
なお、図10(イ)、(ロ)で説明した問題は、フラッシングを梁材に焼抜き栓溶接する場合に限らず、フラッシングと梁材とをビス、発射打ち込み鋲等によって接合する場合にも同じ問題があるが、安価かつ能率的な焼抜き栓溶接を採用できないことの方が不利益は大きい。
前記の両側フラッシング及び外周部フラッシングの場合(上記(a)、(b)の場合)にも、スタッドよりも安価で工期も短縮可能な焼抜き栓溶接が望まれるので、また、両側フラッシングや外周部フラッシングとならないように建物の形状・寸法に合せて合成デッキを割り付けることはコスト、その他種々の面で不利益が大なので、両側及び外周部フラッシングの場合にも焼抜き栓溶接を適用可能にすることが望まれる。
本発明は上記背景のもとになされたもので、合成スラブを施工する際にフラッシングを必要とする場合に、そのフラッシングで隙間を埋めようとする梁材との関係で、両側フラッシングや外周部フラッシングとなる場合にもフラッシングと梁材との接合に焼抜き栓溶接を適用可能にすることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の合成スラブ用のフラッシングは、敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、前記結合部に直接連続して、デッキプレート長手方向と平行する梁材との間の間梁材との間の間隔を埋める平板部とを備え、前記平板部に、コンクリートと一体結合可能であり、かつ、床に作用する水平力をフラッシング自体を介して梁材に伝達可能な合成機構を設けたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1の合成スラブ用のフラッシングにおいて、前記合成機構は、前記平板部に設けた突起部であることを特徴とする。
請求項3は、請求項2の合成スラブ用のフラッシングにおいて、前記突起部の高さは、2mm以上であることを特徴とする。
請求項4は、請求項2又は3のフラッシングにおいて、前記突起部は、デッキプレート長手方向に間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする。
請求項5は、 請求項4のフラッシングにおいて、前記突起部は、その上面から見た外形が円形であることを特徴とする。
請求項6は、請求項4のフラッシングにおいて、前記突起部は、その上面から見た外形が、2つの互いに交差する長円形突起部で形成される×の字形であることを特徴とする。
請求項7は、請求項4のフラッシングにおいて、前記突起部は、デッキプレート長手方向に対して30°〜60°の範囲内で傾斜した長円形突起部と、前記長円形突起部と対称的に対向傾斜した長円形突起部との2種であり、両者がハの字形又は逆ハの字形をなすようにデッキプレート長手方向に交互に配置されていることを特徴とする。
請求項8は、請求項4のフラッシングにおいて、前記突起部は、その上面から見た外形がフラッシングの平板部端縁側に位置する大きな円形と結合部側に位置する小さな円形との2種であり、両者がデッキプレート長手方向に交互に配置されていることを特徴とする。
請求項9は、 請求項2又は3のフラッシングにおいて、前記突起部は、デッキプレート長手方向に連続するリブ状突起部であることを特徴とする。
請求項10は、 請求項1〜9のいずれか1項のフラッシングおいて、前記合成機構が前記平板部における梁材上に載る位置に設けられたことを特徴とする。
請求項11の発明は、コンクリート打設時に型枠として用いたデッキプレートがコンクリート硬化後はコンクリートと一体化して合成効果を生じる合成スラブを、請求項1〜10のいずれか1項のフラッシングを用いて施工する場合おけるフラッシングと梁材との接合構造であって、
フラッシングの前記平板部を梁材に焼抜き栓溶接又は発射打ち込み鋲により接合したことを特徴とする。
請求項12の発明の合成スラブは、コンクリート打設時に型枠として用いたデッキプレートがコンクリート硬化後はコンクリートと一体化して合成効果を生じる合成スラブを施工する際に、敷設したデッキプレートの幅方向の端部とデッキプレート幅方向の梁材との間の隙間に請求項1〜10のいずれかの1項の合成スラブ用のフラッシングを配置するとともに、前記フラッシングの平板部を梁材に焼抜き栓溶接又は発射打ち込み鋲により接合し、コンクリートを打設して構築したことを特徴とする。
本発明のフラッシングによれば、その平板部に設けた合成機構、例えば突起部がコンクリートと噛み合うのでコンクリートと一体化し、フラッシングが合成床版用デッキプレートと同様にコンクリートと一体挙動することが可能となる。
したがって、床と梁材との接合手段として、床に作用する水平力を梁材に直接伝達するスタッド接合によらずに、フラッシングと梁材とを例えば焼抜き栓溶接によって床に作用する水平力を梁材に伝達することが可能となり、片側フラッシングの場合だけに限らず、両側フラッシングの場合も外周部フラッシングの場合も例えば焼抜き栓溶接接合を採用することが可能となる。すなわち、フラッシングすべてについて焼抜き栓溶接接合を採用することが可能となる。
また、両側フラッシングや外周部フラッシングとならないように建物の形状・寸法に合せてデッキプレートを割り付けるという必要もなくなる。
したがって、合成スラブをさらに安価に施工することができ、かつ工期もさらに短縮可能となる。
請求項5のフラッシングによれば、突起部が円形であるため、二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られる。
また、円形の突起部は加工を行い易いので、突起部の高さを高くすることも容易であり、合成効果を向上させることが容易である。
請求項6のフラッシングによれば、突起部が×の字形をなしているので、円形の場合と同じく二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られるが、×の字形であることで、コンクリートとの結合作用がさらに緊密であると言える。
また、×の字形なので、フラッシングと梁材とを焼抜き栓溶接接合する場合であれば、その交差部の近傍まで焼抜き栓溶接領域とすることができ、突起部間の焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
請求項7のフラッシングにおいて、互いに逆向き傾斜の2種の長円形突起部はそれぞれ、円形やXの字形の場合と同じく二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られるが、隣接する長円形突起部どうしが互いに逆向き傾斜でハ字形又は逆ハの字形をなしていることで、円形の場合と比べ、突起部間の焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
請求項8のフラッシングにおいて、大小2種の突起部はいずれも円形であるから、二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られる。
また、千鳥状配置であるから、デッキプレート長手方向のピッチを短くすることができ、二方向でコンクリートと噛み合う突起部の面積が大となるので、高い合成効果が得られる。
また、大小2種の円形が千鳥状配置であることで、焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
また、大小2種の円形の突起部の大きさを変えることで、焼抜き栓溶接を行える領域をさらに増やすことができる。
また、円形の突起部は加工を行い易いので、突起部の高さを高くすることも容易であり、合成効果を向上させることが容易である。
請求項9のフラッシングにおいて、デッキプレート長手方向に連続するリブ状突起部は、厳格にデッキプレート長手方向の水平力に対してはコンクリートとの合成効果は得られないと言えるが、実際に床に作用する水平力は純粋にデッキプレート長手方向のみであることは少ないので、実際上の合成効果は得られると考えられる。
また、デッキプレート長手方向のリブ(リブ状突起部)は、フラッシングをロール成形する際に同時に成形できるので、別途プレス加工等する場合と比べて、突起部の加工が容易である。
請求項10のように、合成機構又は突起部が平板部における梁材上に載る位置に設けられフラッシングの場合、撓みの影響の少ない梁材上にあることと、梁材に固定される焼抜き栓溶接部の近傍に位置することとで、コンクリートとの合成効果が有効に得られると言える。
本発明のフラッシングの第1実施例(突起部の外形が円形の場合)を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。 本発明のフラッシングの第2実施例(突起部の外形がX形の場合)を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。 本発明のフラッシングの第3実施例(突起部の外形がハ字形の場合)を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。 本発明のフラッシングの第4実施例(突起部が千鳥状配列の大小2種の円形の場合)を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。 本発明のフラッシングの第5実施例(突起部がデッキプレート長手方向に延びるリブ状である場合)を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。 (イ)は上記第1実施例のフラッシングを両側フラッシングの場合(梁材の両側ともフラッシングである場合)に用いて施工した合成スラブの梁部近傍の断面図、(ロ)は(イ)における1つのデッキプレートの全体を示す断面図である。 上記第1実施例のフラッシングを外周部フラッシングの場合(建物外周部の梁材との間のフラッシングである場合)に用いて施工した合成スラブの梁部近傍の断面図である。 上記第1実施例のフラッシングを片側フラッシングの場合(梁材の片側がフラッシングで他側がデッキプレートである場合)に用いて施工した合成スラブの梁部近傍の断面図である。 本発明の課題を説明するための図で、(イ)は合成スラブ用デッキプレートを梁材にスタッド接合する場合を説明する図、(ロ)は梁材に焼抜き栓溶接接合する場合を説明する図である。 合成スラブを施工する場合に従来のフラッシングを用いた場合の問題的を説明する図であり、(イ)は両側フラッシングの場合の問題点を説明する図、(ロ)は外周部フラッシングの場合の問題点を説明する図、(ハ)は梁材の片側がフラッシングで他側がデッキプレートで、特に問題がない場合を説明する図である。 従来のフラッシングを示すもので、(イ)は断面図、(ロ)は(イ)の要部拡大図(デッキプレートの片側の連結部と結合する場合)、(ハ)はデッキプレートの他側の連結部と結合する場合の図である。
以下、本発明の合成スラブ用のフラッシング、合成スラブと梁材との接合構造、及び合成スラブを実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例のフラッシング1Aを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。
図6(イ)は合成床版用デッキプレート(場合により合成デッキ、又は単にデッキプレートと呼ぶ)10及び前記フラッシング1Aを用いて施工した合成スラブ30の梁部近傍の断面図である。図6(イ)において、11はH形鋼による梁材、12は打設したコンクリート、15はコンクリート亀裂防止用の溶接金網である。デッキプレート10の幅方向の一方の端部の連結部10aと他方の端部の連結部10bは、敷き並べる際に互いに連結可能な断面形状である。
図6(ロ)は実施例の合成床版用デッキプレート10の全体を示したもので、2つの山部10cとその間の谷部10dとを有し、山部10cの両側の傾斜部10eにコンクリートと結合可能な鍵部10fを有し、谷部10dにもコンクリートと結合可能なリブ10gを有し、両端に前記連結部10a、10bを持つ断面形状である。
このフラッシング1Aは、敷設したデッキプレート10の幅方向の端部の連結部10a(又は10b)と結合可能な結合部5と、前記結合部5に直接連続して梁材11との間の間隔を埋める平板部6とを備え、前記平板部6に、コンクリートと一体結合可能であり、かつ、床に作用する水平力をフラッシング自体を介して梁材11に伝達可能な合成機構を有する。この実施例では合成機構として突起部7Aを設けている。突起部7Aの高さは2mm以上とする。
この実施例の突起部7Aはその上面から見た外形が例えば直径30mm程度の円形であり、高さは例えば厚さ5mm程度である。
2点鎖線の○印13’は焼抜き栓溶接をする位置を示している。図示例では、焼抜き栓溶接位置13’を、デッキプレート長手方向に間隔をあけて設けた隣接突起部7A間の中間位置に設定している。
なお、実施例のフラッシング1Aの前記結合部5は、デッキプレート10の幅方向片側の連結部10a、及び他側の連結部10bのいずれとも結合可能な断面形状としている。
実施例のフラッシング1Aの板厚は、デッキプレートの板厚(例えば、1.0mm、1.2mm、1.6mm等)と同等以上とする。実施例の結合部5の幅方向寸法Wは例えば57mmである。幅寸法Wは梁材との隙間に対応させる幅寸法、Wは全幅寸法である。以下の図2〜図5の各実施例のフラッシングも概ね同サイズを想定している。
この実施例のフラッシング1Aは、突起部7Aが円形であるため、二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られる。
また、円形の突起部7Aは加工を行い易いので、突起部の高さを高くすることも容易であり、合成効果を向上させることが容易である。
前述の図6は、梁材11の両側ともフラッシング1Aである場合に用いて施工した合成スラブ30の梁部近傍の断面図であり、フラッシング1Aは焼抜き栓溶接(焼抜き栓溶接部13)により梁材11に接合されている。
この実施例のように、突起部7Aが平板部6における梁材11上に載る位置に設けられたフラッシングの場合、撓みの影響の少ない梁材上にあることと、梁材に固定される焼抜き栓溶接部の近傍に位置することとで、コンクリートとの合成効果が有効に得られると言える。
上記のように施工された合成スラブ30において、フラッシング1Aは、その平板部6に設けた突起部7Aがコンクリート12と噛み合うのでコンクリート12と一体化し、フラッシング7が合成床版用デッキプレート10と同様にコンクリートと一体挙動する。
このように、従来のフラッシング201では、図10(イ)で説明したように、両側フラッシングの場合は、フラッシング201を梁材11に焼抜き栓溶接することはできなかったが、このフラッシング1Aにより、両側フラッシングの場合にも、梁材11との接合に焼抜き栓溶接を採用することが可能となる。
上記フラッシング1Aを外周部フラッシングの場合に用いる時は、図7の通りであり、フラッシング1Aは焼抜き栓溶接(焼抜き栓溶接部13)により梁材11に接合されている。
フラッシング1Aは、突起部7Aによりコンクリート12と一体化し、フラッシング1Aが合成床版用デッキプレート10と同様にコンクリートと一体挙動する。
従来のフラッシング201では、図10(ロ)で説明したように、外周部フラッシングの場合にフラッシング201を梁材11に焼抜き栓溶接することはできなかったが、このフラッシング1Aにより、外周部フラッシングの場合にも梁材11との接合に焼抜き栓溶接を採用することが可能となる。
図8は上記フラッシング1Aを片側フラッシングの場合に用いた場合であり、梁材11の片側に配されたフラッシング1Aは、焼抜き栓溶接13により梁材11に接合されている。梁材11の他側ではデッキプレート10の端部が梁材11に焼抜き栓溶接される。
この場合は、図10(ハ)で説明したように、梁材11の片側に従来のフラッシング201を用いても、他側のデッキプレート10(10’)がコンクリート11と一体化していることで焼抜き栓溶接を用いても、問題はないのであるが、本発明では、フラッシング1Aにおいてもコンクリートと一体化しているので、フラッシング1Aも含めたデッキプレート10側とコンクリートとの一体化が一層強固になる。
上記の通りであり。フラッシングすべてについて焼抜き栓溶接接合を採用することが可能となるので、両側フラッシングや外周部フラッシングとならないように建物の形状・寸法に合せてデッキプレートを割り付けるという必要もなくなる。
したがって、合成スラブをさらに安価に施工することができ、かつ能率的で工期もさらに短縮可能となる。
図2は本発明の第2実施例のフラッシング1Bを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。
このフラッシング1Bの突起部7Bは、その上面から見た外形が、2つの互いに交差する長円形突起部からなる×の字形である。
焼抜き栓溶接位置13’は、隣接する×の字形の突起部7Bの交差部間の中間位置に設定している。
このフラッシング1Bを用いて行う合成スラブの施工は、実施例1の場合と概ね同様である。
このフラッシング1Bによれば、×の字形をなしているので、円形の場合と同じく二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られるが、×の字形であることで、コンクリートとの結合作用がさらに緊密であると言える。
また、×の字形なので、その交差部の近傍まで焼抜き栓溶接領域とすることができ、突起部間の焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
図3は本発明の第3実施例のフラッシング1Cを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。
このフラッシング1Cにおける突起部は、デッキプレート長手方向に対して例えば45°で傾斜した長円形突起部7Cと、前記長円形突起部7Cと対称的に対向傾斜した長円形突起部7Cとの2種であり、両者7C、7Cがハの字形又は逆ハの字形をなすようにデッキプレート長手方向に交互に配置されている。傾斜角度は45°に限らないが、30〜60°の範囲が適切である。
焼抜き栓溶接位置13’は、ハの字形又は逆ハの字形をなして隣接して対向する2つの突起部7C、7Cの中間位置に設定している。
このフラッシング1Cを用いて行う合成スラブの施工は、実施例1、2の場合と概ね同様である。
互いに逆向き傾斜の2種の長円形突起部7C、7Cはそれぞれ、円形やXの字形の場合と同じく二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られるが、隣接する長円形突起部7C、7Cどうしが互いに逆向き傾斜でハ字形又は逆ハの字形をなしていることで、円形の場合と比べ、突起部間の焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
なお、図示例では、傾斜角度が交互に異なる長円形突起部が等間隔で配置されるようにしているが、ハの字形をなす1対の長円形突起部が間隔をあけて配置される態様としてもよい。また、同じ傾斜角度の複数の長円形突起部と、逆傾斜角度のが複数の長円形突起部とが交互に配置される態様でもよい。
図4は本発明の第4実施例のフラッシング1Dを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。
このフラッシング1Dにおける突起部は、その上面から見た外形がフラッシングの平板部端縁側に位置する大きな円形7Dと結合部側に位置する小さな円形7Dとの2種であり、両者7D、7Dがデッキプレート長手方向に交互に配置(千鳥状に配置)されている。
このフラッシング1Dを用いて行う合成スラブの施工は、実施例1、2、3の場合と概ね同様である。
この実施例の千鳥状配置の大小2種の突起部7D、7Dは、いずれも円形であるから、二方向の水平力に対してコンクリートとの合成効果が得られる。
また、千鳥状配置であるから、デッキプレート長手方向のピッチを短くすることができ、二方向でコンクリートと噛み合う突起部の面積が大となるので、高い合成効果が得られる。
また、大小2種の円形が千鳥状配置であることで、焼抜き栓溶接を行える領域を増やすことができる。
また、大小2種の円形の突起部の大きさを変えることで、焼抜き栓溶接を行える領域をさらに増やすことができる。
また、円形の突起部は加工を行い易いので、突起部の高さを高くすることも容易であり、合成効果を向上させることが容易である。
図5は本発明の第5実施例のフラッシング1Eを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は断面図である。
このフラッシング1Eにおける突起部7Eは、デッキプレート長手方向に連続する図示例では下向きコ字形断面のリブ状突起部である。図示例では、リブ状の突起部7Eを結合部5に近い位置に設けている。
このリブ状の突起部7Eは厳格にデッキプレート長手方向の水平力に対してはコンクリートとの合成効果は得られないと言えるが、実際に床に作用する水平力は厳格にデッキプレート長手方向のみであることは少ないので、実際上の合成効果は得られると考えられる。
デッキプレート長手方向のリブ(リブ状突起部)は、フラッシングをロール成形する際に同時に成形できるので、別途プレス加工等する場合と比べて、突起部の加工が容易である。
なお、厳格にデッキプレート長手方向の水平力を考慮する必要がある場合には、例えば、ロール成形時に成形機から送り出される際にリブの複数個所を潰す等により、実際に発生したとしてもあまり大きくないと想定される厳格にデッキプレート長手方向の水平力に対する合成効果を得ることも考えられる。
上述の各実施例では、フラッシングと梁材とを焼抜き栓溶接接合する場合について説明したが、フラッシングと梁材とをビス、発射打ち込み鋲等によって接合することも、あまりメリットはないが、可能である。また、スタッド接合によることもコスト、その他の面であまりメリットはないが、可能である。
なお、フラッシングの素材として、アルミやステンレスを用いることも可能であり、また、溶接によらない場合は、プラスチックを用いることもできる。
1A、1B、1C、1D、1E フラッシング
5 結合部
6 平板部
7A、7B、7C、7C、7D、7D、7E 突起部(合成機構)
10 合成床版用デッキプレート(合成デッキ、又は単にデッキプレート)
11 梁材
12 コンクリート
13 焼抜き栓溶接部
13’ 焼抜き栓溶接位置
14 スタッド
30 合成スラブ

Claims (12)

  1. 敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、前記結合部に直接連続して、デッキプレート長手方向と平行する梁材との間の間隔を埋める平板部とを備え、前記平板部に、コンクリートと一体結合可能であり、かつ、床に作用する水平力をフラッシング自体を介して梁材に伝達可能な合成機構を設けたことを特徴とする合成スラブ用のフラッシング。
  2. 前記合成機構は、前記平板部に設けた突起部であることを特徴とする請求項1記載の合成スラブ用のフラッシング。
  3. 前記突起部の高さは、2mm以上であることを特徴とする請求項2の合成スラブ用のフラッシング。
  4. 前記突起部は、デッキプレート長手方向に間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の合成スラブ用のフラッシング。
  5. 前記突起部は、その上面から見た外形が円形であることを特徴とする請求項4記載の合成スラブ用のフラッシング。
  6. 前記突起部は、その上面から見た外形が、2つの互いに交差する長円形突起部からなる×の字形であることを特徴とする請求項4記載の合成スラブ用のフラッシング。
  7. 前記突起部は、デッキプレート長手方向に対して30°〜60°の範囲内で傾斜した長円形突起部と、前記長円形突起部と対称的に対向傾斜した長円形突起部との2種であり、両者がハの字形又は逆ハの字形をなすようにデッキプレート長手方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項4記載の合成スラブ用のフラッシング。
  8. 前記突起部は、その上面から見た外形がフラッシングの平板部端縁側に位置する大きな円形と結合部側に位置する小さな円形との2種であり、両者がデッキプレート長手方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項4記載の合成スラブ用のフラッシング。
  9. 前記突起部は、デッキプレート長手方向に連続するリブ状突起部であることを特徴とする請求項2又は3記載の合成スラブ用のフラッシング。
  10. 前記合成機構が前記平板部における梁材上に載る位置に設けられたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のフラッシング。
  11. コンクリート打設時に型枠として用いたデッキプレートがコンクリート硬化後はコンクリートと一体化して合成効果を生じる合成スラブを、請求項1〜10のいずれか1項のフラッシングを用いて施工する場合おけるフラッシングと梁材との接合構造であって、
    フラッシングの前記平板部を梁材に焼抜き栓溶接又は発射打ち込み鋲により接合したことを特徴とする合成スラブにおけるフラッシングと梁材との接合構造。
  12. コンクリート打設時に型枠として用いたデッキプレートがコンクリート硬化後はコンクリートと一体化して合成効果を生じる合成スラブを施工する際に、敷設したデッキプレートの幅方向の端部とデッキプレート幅方向の梁材との間の隙間に請求項1〜10のいずれかの合成スラブ用のフラッシングを配置するとともに、前記フラッシングの平板部を梁材に焼抜き栓溶接又は発射打ち込み鋲により接合し、コンクリートを打設して構築したことを特徴とする合成スラブ。
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