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JP6847441B2 - 鋼管類吊り下げ装置、鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法、鋼管類の打設方法 - Google Patents
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JP6847441B2 - 鋼管類吊り下げ装置、鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法、鋼管類の打設方法 - Google Patents

鋼管類吊り下げ装置、鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法、鋼管類の打設方法 Download PDF

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本発明は、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する鋼管類吊り下げ装置、鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法、鋼管類の打設方法に関するものである。鋼管類の具体例としては、鋼管杭や鋼管矢板、ケーシングなどが挙げられる。掘削圧入装置の具体例としては、ダウンザホールハンマなどを含んで構成される鋼管類打設装置が挙げられる。
鋼管杭などの鋼管類の打設にあたっては、例えばダウンザホールハンマによる打撃圧入工法などを利用した打設工事が行われている。
ダウンザホールハンマによる鋼管杭の打撃圧入の原理を図6及び図7に示す。
図6は、ダウンザホールハンマによる打撃圧入の原理を示す概略図である。
図7は、ダウンザホールハンマによる打撃圧入の原理を示す詳細図である。
図6に示すように、鋼管杭の打設に用いる掘削圧入装置8は主として、クレーン吊り下げ式の回転駆動装置81と、該回転駆動装置81に連結された掘削軸部材82(ドリルロッド)を有している。
回転駆動装置81は、その下部の掘削軸部材82を回転駆動する。この回転駆動装置81は、回転駆動用の装置本体91と、排土経路制御手段として機能する略筒状の排土キャップ92を有している。回転駆動装置の一部である排土キャップ92は、図6に示すように、掘削軸部材82の上端側を取り囲むように、回転駆動用の装置本体91の下端に固設されている。掘削圧入装置の掘削軸部材82の外周面と排土キャップ92との間には、エアリフトで吹き上がる土砂を排土するための隙間が空いている。
掘削軸部材82は、その下方に、打撃圧入力発生用のピストンを内蔵するダウンザホールハンマ83を具備している。この掘削軸部材82は排土キャップ92の筒状部の内側を通って、回転駆動装置81に作動可能に連結されている。
一方、ダウンザホールハンマ83を具備する掘削軸部材82の下端には、地盤を掘削するための拡縮可能な掘削ビット85が設けられている。掘削ビット85の上方であって、ダウンザホールハンマ83の下方の外周面には、打撃力を鋼管杭71の下部に印加するための張出部84(鋼管杭側のケーシングトップ75と上下方向でぶつかり合う係合部)が固設されている。
掘削圧入装置の下端にある掘削ビット85は、拡径状態と縮径状態との間で変位可能に(すなわち拡縮可能に)構成されている。掘削ビット85が縮径状態にあるときには、当該掘削ビットを鋼管杭71に対して自在に抜き差しすることができる。拡径状態では、掘削ビット85は外方に張り出して、その外側端の旋回軌跡は、図7の拡大図に示すように鋼管杭71の外径を上回るようになっている。
鋼管杭71の打設時には、図6に示すように鋼管杭71の内空部に掘削軸部材82を挿入し、その先端開口部から掘削ビット85を突き出し、該掘削ビットを拡径状態にセットして対象地盤を掘削する。
上記構成の掘削圧入装置8を用いて鋼管杭71の打設を行う際には、回転駆動装置81で掘削軸部材82に回転力を付与すると同時に、コンプレッサーでダウンザホールハンマ83に圧縮エア(圧搾空気)を供給する。圧縮エアがダウンザホールハンマ83に供給されると、ダウンザホールハンマ83が内蔵するピストンが上下駆動して、該ピストンの打撃力がハンマ先端の掘削ビット85に伝達される。その結果、回転を加えながら掘削対象地盤に対し連続的に打撃掘削を行うことができる。
一方、ダウンザホールハンマ83に向けて供給される駆動用エア(圧搾空気)は、当該ダウンザホールハンマを駆動させるだけでなく、鋼管杭71の内側でエアリフト効果を発生させ、掘削ビット85で削り出される掘削ずり(掘削土)をエアによって吹き上げる。すなわち、掘削ビット85で削り出される掘削ずり(掘削土)は、図8において矢印で示すように、ダウンザホールハンマ83の駆動用エア(圧搾空気)に由来するエアフローに乗ってエアリフト式に吹き上がる。
エアリフト効果によって吹き上げられた掘削ずりは、図8において矢印で示すように、鋼管杭71の内空部(詳細には、該鋼管杭71の内周面と掘削軸部材82の外周面との間の隙間などから成る経路)を通って、鋼管杭71の上端開口部から排出され、さらに、鋼管杭71の上から覆いかぶさるように位置する排土キャップ92の天端にぶつかって移動方向を変え、鋼管杭の上端側外周面と排土キャップ内周面との間に形成された平面視環状の隙間から噴出する。
上述した原理で対象地盤を打撃掘削することにより、鋼管杭上部側からの掘削ずりの噴出を伴いながら、掘削圧入装置8が掘進する。そして図7に示すように、掘削圧入装置が掘進するとき、掘削ビット85上部であってダウンザホールハンマ83下方の外周面に固設した張出部84と、鋼管杭71の下端側内壁側に固設したケーシングトップ75(張出部/シューリング)とが、上下方向で相互干渉して(相互にぶつかり合って)、鋼管杭71が掘進方向へ打撃圧入される。
したがって、掘削圧入装置8の掘削軸部材82を鋼管杭71に挿通させた状態で地盤を掘削すれば、それと同時に打撃力が鋼管杭下部に印加されて、該鋼管杭71が掘削圧入装置8に追随するので、掘削と同時に鋼管杭の打撃圧入が進行する。
しかしながら、上述した従来技術では、掘削ビット85が例えば鋼管杭71によって妨げられるなどして実質的に機能せず、掘削不能に陥るという問題が生じることがあった。
そこで、上述した従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いた鋼管類の打設工事において、打設途中の掘削ビットの動きが妨げられるのを防止する装置および方法を提供することにある。
上記目的は、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する装置であって、打設する鋼管類を掘削圧入装置の側で支えることができるように鋼管類と掘削圧入装置を連結する連結手段を具備する鋼管類吊り下げ装置によって達成される。
前記連結手段は、掘削圧入装置に対する鋼管類の上下方向の位置を調節するための位置調節手段を具備していることが好ましい。
また上記目的は、
掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法であって、
鋼管類の荷重を掘削圧入装置の掘削ビット上で支えることがないように、鋼管類吊り下げ装置によって鋼管類を掘削圧入装置に連結する、ことを特徴とする鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法によって達成される。
また上記目的は、
掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法であって、
鋼管類の荷重を掘削圧入装置の掘削ビット上で支えることがないように、かつ、掘削圧入装置による圧入力を鋼管類に対して印加できるように、鋼管類吊り下げ装置によって鋼管類を掘削圧入装置に連結する、ことを特徴とする鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法によって達成される。
また上記目的は、
掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法であって、
打設する鋼管類によって掘削圧入装置の掘削ビットの動きを妨げることがないように、鋼管類および掘削圧入装置の一方を他方に連結し、該掘削圧入装置で掘削するとともに鋼管類を圧入する、ことを特徴とする鋼管類の打設方法によって達成される。
本発明では、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に、「鋼管類吊り下げ装置」を用いて、打設途中の鋼管類の荷重を掘削圧入装置の側で支えることができるように鋼管類と掘削圧入装置を連結する。具体的には、掘削中に鋼管類の荷重を掘削圧入装置の掘削ビット上で支えることがないように、かつ、掘削圧入装置による圧入力を鋼管類に対して確実に印加できるように、鋼管類吊り下げ装置によって鋼管類を掘削圧入装置に連結する。
このような特徴により、一定の長さ以上は鋼管類が降下しないように防護されていて、ダウンザホールハンマなどによる打撃圧入力を、鋼管類に対して確実に印加することができる。
その結果、掘削ビットの上下動等の動きを妨げることがなくなり、スムーズに掘削・圧入ができるようになる。つまり、ダウンザホールハンマによる打撃圧入力(押し込み力)が鋼管類の方へ確実に伝達されるようになり、また、回転駆動装置による回転力は、鋼管類によって邪魔されることなく掘削ビットに伝達されて、対象地盤が確実に掘削されることになる。
また、本発明では、鋼管類吊り下げ装置が具備する連結手段は、掘削圧入装置に対する鋼管類の上下方向の位置を調節するための位置調節手段を備えている。これにより、鋼管類の先端が掘削ビット上端に届かないように、かつ、鋼管類の先端が所望の高さ位置にあるように、当該鋼管類の先端位置を微調整することが可能になる。
鋼管類吊り下げ装置と掘削圧入装置を併用して鋼管類を所定高さ位置に保持している状態を示す図である。 図1の拡大図である。 図2に示す鋼管類吊り下げ装置の分解図である。 本発明を利用して鋼管類を打設しているときの様子を示す拡大図である。 図5(a)は、鋼管類下端へのケーシングトップ(係合部)の取り付け手順の概要を示す断面図であり、図5(b)は、鋼管類の下端部に対するケーシングトップ(係合部)の溶接箇所を示す拡大図であり、図5(c)は、鋼管類の下端側内周面に対するケーシングトップ(係合部)の溶接箇所を示す拡大図である。 ダウンザホールハンマを具備する掘削圧入装置による鋼管類の打設原理を示す概略図である。 ダウンザホールハンマを具備する掘削圧入装置による鋼管類の打設原理を示す詳細図である。 掘削圧入装置を用いた鋼管類打設時における排土の原理を示す図である。
本発明は、「掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置」を用いて鋼管類を打設する際に利用する装置である。「掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置」の具体例としては、従来技術の説明で挙げたダウンザホールハンマや回転駆動装置などを備える掘削圧入装置が挙げられる。
以下、「掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置」の一例として、ダウンザホールハンマや回転駆動装置などを備える掘削圧入装置を用いることを前提とし、また、これを利用して打設する鋼管類の一例として鋼管杭を挙げ、本発明の具体的実施形態について説明する。
なお、従来技術と同様の構成については、詳細な説明を省略するとともに従来技術の説明を援用し、また、以後の説明および図面において同一の符号を記載する。
(鋼管類吊り下げ装置の構成)
図1〜図3に基づいて、鋼管類吊り下げ装置1の構成について説明する。
図1は、鋼管類吊り下げ装置1を併用して鋼管杭71を支えている状態を示している。
図2は、図1の拡大図である。
図3は、図2に示す鋼管類吊り下げ装置1の分解図である。
本実施形態に係る鋼管類吊り下げ装置1は、図1〜図3に示すように、主として、
・掘削圧入装置8側の排土キャップ92の外周面に固設される駆動装置側連結部2と、
・鋼管杭71の上端側の外周面に固設される鋼管側連結部3と、
・駆動装置側連結部2と鋼管側連結部3を連結する相互連結部4と、
を有している。
駆動装置側連結部2(第1の連結手段/第1の吊り金具)は、回転駆動装置81の一部である排土キャップ92の外周面から張り出すように溶接により固設されている。この駆動装置側連結部2には、相互連結部4が具備するロッド41が挿通可能な貫通孔が形成されている。
駆動装置側連結部2の上側には上ナット21が設けられ、下側には下ナット23が設けられる。また、上ナット21の上には、カバー31とナット33からなる緩み止め35が設けられる。この緩み止め35は、緩み止めとしての機能を持つほか、ロッド41を防護する機能を有している。
鋼管側連結部3(第2の連結手段/第2の吊り金具)は、打設する鋼管杭71の上端側の外周面から張り出すように溶接により固設されている。この駆動装置側連結部3には、相互連結部4が具備するシャックル46を連結できるように貫通孔が形成されている。
相互連結部4(第3の連結手段)は、図3の分解図に示すように外周面にネジ(外ネジ)が形成されたロッド41と、吊りチェーン43と、シャックル45,46を有しており、これらは図2に示すように連結されている。シャックル45,46は、それぞれ、ロッド41および鋼管側連結部3に連結させることができる。外周面にネジが形成されたロッド41は、駆動装置側連結部2の貫通孔に挿通させた状態で、上ナット21と下ナット23で固定する。さらに、上ナット21の上方に突き出たロッド41の上端側部分に緩み止め35を螺合させる。
なお、特許請求の範囲に記載の「連結手段」は、本実施形態の場合では、駆動装置側連結部2、上ナット21、下ナット23、緩み止め35、鋼管側連結部3、相互連結部4の組合せで構成される。すなわち、駆動装置側連結部2、上ナット21、下ナット23、緩み止め35、鋼管側連結部3、相互連結部4の組合せは、打設する鋼管杭71を掘削圧入装置8の側で支えることができるように鋼管類71と掘削圧入装置8を連結する役割を担う。
また、特許請求の範囲に記載の「位置調節手段」は、本実施形態の場合では、駆動装置側連結部2、上ナット21、下ナット23、外周面にネジが形成されたロッド41の組合せで構成される。すなわち、駆動装置側連結部2、上ナット21、下ナット23、ロッド41の組合せは、単に駆動装置側連結部2とロッド41を結合させるだけでなく、掘削圧入装置8に対する鋼管杭71の上下方向の位置(鋼管杭の吊り下げ高さ)を調節することを可能する。具体的には、駆動装置側連結部2にロッド41を連結する際に、ロッド41に螺合するナット21,23の相対的高さ位置を変えることで、掘削圧入装置8(回転駆動装置81)に対する鋼管杭71の相対的高さ位置をミリ単位で微調整することが可能である。
なお、本実施形態では、駆動装置側連結部2の側を、ロッド41用の連結金具として構成するとともに、鋼管側連結部3の側を、シャックル用の吊り金具として構成しているが、これとは逆に、鋼管側連結部の側をロッド用の連結部として構成するとともに、駆動装置側連結部の側をシャックル用の連結部として構成してもよい。
また、駆動装置側連結部2の貫通孔に内ネジを形成し、ロッド41をねじ込んで螺合させるようにしてもよい。
(鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法)
上記構成の鋼管類吊り下げ装置1と掘削圧入装置8を併用して鋼管杭71を打設する際には、
(ア)鋼管杭71の荷重を掘削圧入装置8の掘削ビット85上で支えることがないように、かつ、
(イ)掘削圧入装置8(ダウンザホールハンマ83)による圧入力を鋼管杭71に対して印加できるように、
鋼管類吊り下げ装置1によって鋼管杭71を掘削圧入装置8に連結する。
具体的には、例えば図4に示す状態が、鋼管類吊り下げ装置1と掘削圧入装置8を併用した鋼管杭71の打設過程であって、打設途中の鋼管杭71の下端側を示していると仮定した場合に、図4に示すような状態が維持されるように、鋼管類吊り下げ装置1によって鋼管杭71を吊設する。
図4に示す状態において、鋼管類吊り下げ装置1では、張出部84の下端と掘削ビット85の上端の間(図4のA-B間)の高さ位置に、鋼管杭71の下端部(ケーシングトップ75)が常に位置するようになっていて、すなわち、A-B間に収まっているようになっていて、掘削圧入装置が掘進するとき、掘削ビット85上部であってダウンザホールハンマ83下方の外周面に固設した張出部84と、鋼管杭71の下端側内壁側に固設したケーシングトップ75(張出部/シューリング)とが、上下方向で相互干渉して(相互にぶつかり合って)、鋼管杭71が掘進方向へ打撃圧入される。
したがって、鋼管類吊り下げ装置1と掘削圧入装置8を併用した鋼管杭71の打設過程では、鋼管杭71の下端部(ケーシングトップ75)と掘削ビット85の上端の間には、図4に示すようなクリアランスが生じるようにしておき、そのクリアランスは後述するフレキシブル部材(吊りチェーン43等)の作用によって可変状態に保持されている。
その結果、どんなに自立性の高い地盤(孔壁崩壊等が生じない地盤)での打設であろうと、また、打設する鋼管杭71の重量がどんなに大きくなろうと、常に鋼管杭71は掘削ビット85の上方で隙間を空けて吊り上げられた状態が確保され、掘削ビット85の上下動等の動きを妨げることがなくなり、スムーズに掘削・圧入ができるようになる。
鋼管杭71の打設過程で、該鋼管杭が周面摩擦によって地盤に支持される場合には、鋼管杭71がほぼ静止した状態で、掘削圧入装置8だけが掘進することになる。(鋼管類吊り下げ装置1は吊りチェーン43などのフレキシブル部材を含んで構成されるので、一定の距離であれば、鋼管杭71がほぼ静止した状態で、掘削圧入装置8だけが掘進することを妨げない。)この場合には、張出部84とケーシングトップ75が上下方向でぶつかり合うように係合して、ダウンザホールハンマ83による押し込み力が鋼管杭71に伝達され、該鋼管杭の全体が掘進方向に引きずり込まれる。
なお、本実施形態において、鋼管類吊り下げ装置1が具備する吊りチェーン43は、フレキシブル部材(連結先の動きに追従して変形可能な連結部材)の一例である。すなわち、このような吊りチェーン43などの「フレキシブル部材」を鋼管類吊り下げ装置1が具備することにより、ケーシングトップ75と鋼管杭71の長手方向における相対的位置が、(固定されることなく)任意の一定範囲内で幾分かズレることが可能になることで、掘削圧入装置8が掘進するとき、掘削ビット85上部であってダウンザホールハンマ83下方の外周面に固設した張出部84と、鋼管杭71の下端側内壁側に固設したケーシングトップ75(張出部/シューリング)とが、上下方向で相互干渉して(相互にぶつかり合って)、鋼管杭71が掘進方向へ掘進に追随するように打撃圧入される動作を安定して維持しながら、且つ掘削圧入装置と鋼管類とを一体的に扱うことができる。なお、本実施形態において「フレキシブル部材」とは、鋼管杭71の荷重を(破断等することなく)確実に支えることができ、且つ、チェーンやワイヤー等のように鋼管杭71に追従して湾曲等することが可能な部材をいう。
(鋼管類吊り下げ装置の取り付け位置の決定方法)
鋼管類吊り下げ装置1を用いて鋼管杭71を吊設する際には、前記(1)(2)が満たされる高さ位置で鋼管杭71が保持されるように、鋼管側連結部3(第2の吊り金具)の取り付け位置と、相互連結部4(吊りチェーン43など)の長さなどを決定する。
鋼管側連結部3の取り付け位置は、例えば、
・掘削軸部材82の長さ、
・鋼管側連結部3の取付位置〜鋼管杭71の下端までの距離、
などを考慮に入れて決定される。
鋼管側連結部3の取付位置〜鋼管杭71の下端までの距離は、設計値ではなく、実測値に基づくことが望ましい。鋼管杭71の長さの設計値と実測値との間には不可避的な僅かな差があるためである。すなわち、前記(1)(2)が満たされる高さ位置で鋼管杭を保持するためには、実測値に基づいて、鋼管側連結部3の取り付け位置や、相互連結部4(吊りチェーン41など)の長さなどを決定することが望ましい。
(ケーシングトップの構成および取り付け方法)
次に、図5に基づいて、鋼管杭下端へのケーシングトップの取り付け方法の好適実施形態について説明する。
図5(a)は、鋼管杭71の下端へのケーシングトップ75の取り付け手順の概要を示す断面図である。
図5(b)は、鋼管杭71の下端部に対するケーシングトップ75の溶接箇所を示す拡大図である。
図5(c)は、鋼管杭71の下端側内周面に対するケーシングトップ75の溶接箇所を示す拡大図である。
本実施形態で用いるケーシングトップ75は、平面視略環状の鋼材で構成され、図5(a)に示すとおり段部76を有しており、当該段部76より下では外側に張り出した大径の外周面を有し、また、当該段部76より上では小径の外周面(前記大径の外周面よりも径が小さい外周面)を有している。また、段部76よりも上の小径部は、その外周面の径が鋼管杭71の下端側の内周面の径よりも僅かに(例えば数ミリ)小さくなるように形成されている。
このような構成のケーシングトップ75を図5(a)に示すように、鋼管杭71の下端に取り付ける際には、段部76よりも上の小径部を鋼管杭71の下端開口部に差し込んで嵌合させ、両者を溶接により固定する。これにより図4に示すように、ケーシングトップ75の厚み分(段部76より上の小径部分の厚み分)が鋼管杭71の下端側において内側に張り出した状態が確保される。
また、ケーシングトップ75を鋼管杭71の下端に取り付ける際には、例えば図5(b)に示すような(溶接による)肉盛り部77が形成されるように、鋼管杭71の下端部に対してケーシングトップの段部76を溶接することが好ましい。また望ましくは、例えば図5(c)に示すように、ケーシングトップ75に穴78を周方向に複数形成し、プラグ溶接(栓溶接)によりこの穴78を埋めるようにケーシングトップ75を鋼管杭71の下端側内周面に対し溶接することが好ましい。なお、本実施形態では、一例として穴78を細長い溝状の穴で構成しているが、プラグ溶接に利用する穴78の形状はこれに限定されず、例えば丸穴であってもよい。
上述したような肉盛り溶接およびプラグ溶接(栓溶接)を利用して、ケーシングトップ75を鋼管杭71の下端に対し溶接することで、両者を堅固に結合させることができる。したがって、掘削圧入装置8のダウンザホールハンマ83による打撃力が、張出部84を介してケーシングトップ75に印加されても、ケーシングトップ75が鋼管杭71から脱落等することがなく、ケーシングトップ75と鋼管杭71が強固に一体化した状態を保って当該鋼管杭を掘進方向に打撃圧入することができる。
(その他の実施形態や変形例)
上述した実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の例示的実施形態であり、本発明の技術的範囲をこれに限定する趣旨ではない。
例えば、上述した実施形態では、鋼管類の一例として鋼管杭を挙げたが、本発明の適用範囲は鋼管杭に限定されず、鋼管矢板やケーシングパイプなどの鋼管類を打設する態様も含まれる。
また、上述した実施形態では、鋼管類吊り下げ装置の一端(駆動装置側連結部2)を、回転駆動装置の一部である排土キャップ92に固設しているが、駆動装置側連結部2の取り付け位置はこれに限定されず、例えば回転駆動用の装置本体91に固設することも可能である。
また、上述した実施形態では、鋼管類吊り下げ装置の具体例として、チェーンやロッドなどを具備する構成を挙げたが、本発明に係る鋼管類吊り下げ装置の構成は必ずしもこれに限定されず、例えば、ターンバックルなどの調整手段を備えた連結手段を鋼管類吊り下げ装置の一部に採用することも可能である。
また、上述した実施形態では、鋼管類吊り下げ装置は、駆動装置側連結部、鋼管側連結部、相互連結部などの各部材を一対具備しているが、これらの構成部材の数は必ずしも2つに限定されず、1つ又は3つ以上設けることも可能である。
また、上述した実施形態および図示した実施形態は、特許請求の範囲に記載の本発明の一例であって、同様の機能を持つものであれば、他の形状を採用することができ、また、異なるサイズに設計変更することができる。
1 鋼管類吊り下げ装置
2 駆動装置側連結部(第1の連結手段/第1の吊り金具)
3 鋼管側連結部(第2の連結手段/第2の吊り金具)
4 相互連結部(第3の連結手段)
8 掘削圧入装置
21 上ナット
23 下ナット
31 カバー
33 ナット
35 緩み止め
41 ねじ込み式ロッド(ねじ込み式の連結棒)
43 吊りチェーン(フレキシブル部材)
45 シャックル
46 シャックル
71 鋼管杭(鋼管類)
75 ケーシングトップ(内側に張り出した係合部)
76 段部
77 肉盛り部
78 穴
81 回転駆動装置
82 掘削軸部材(ドリルロッド)
83 ダウンザホールハンマ
84 張出部(係合部)
85 掘削ビット
91 回転駆動用の装置本体
92 排土キャップ(排土経路制御手段)

Claims (5)

  1. 掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する装置であって、打設する鋼管類を掘削圧入装置の側で支えることができるように鋼管類と掘削圧入装置を連結する連結手段を具備しており、
    前記連結手段は、連結先の動きに追従して変形可能なフレキシブル部材を含んで構成され、掘削圧入装置の掘削ビットと鋼管類の下端部との間にクリアランスが生じるように鋼管類と掘削圧入装置を連結し、かつ、前記クリアランスを可変状態に保持する、ことを特徴とする鋼管類吊り下げ装置。
  2. 前記連結手段は、掘削圧入装置に対する鋼管類の上下方向の位置を調節するための位置調節手段を具備している、ことを特徴とする請求項に記載の鋼管類吊り下げ装置。
  3. 請求項1に記載の鋼管類吊り下げ装置を用いた方法であって、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法において
    鋼管類の荷重を掘削圧入装置の掘削ビット上で支えることがないように、鋼管類吊り下げ装置によって鋼管類を掘削圧入装置に連結する、ことを特徴とする鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法。
  4. 請求項1に記載の鋼管類吊り下げ装置を用いた方法であって、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法において
    鋼管類の荷重を掘削圧入装置の掘削ビット上で支えることがないように、かつ、掘削圧入装置による圧入力を鋼管類に対して印加できるように、鋼管類吊り下げ装置によって鋼管類を掘削圧入装置に連結する、ことを特徴とする鋼管類打設時における鋼管類の吊設方法。
  5. 請求項1に記載の鋼管類吊り下げ装置を用いた方法であって、掘削と鋼管類の圧入を同時に行う掘削圧入装置を用いて鋼管類を打設する際に利用する方法において
    打設する鋼管類によって掘削圧入装置の掘削ビットの動きを妨げることがないように、鋼管類および掘削圧入装置の一方を他方に連結し、該掘削圧入装置で掘削するとともに鋼管類を圧入する、ことを特徴とする鋼管類の打設方法。
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