以下、本開示のガラス基材へのめっき方法及びガラスインターポーザの製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率(各構成間の比率、縦横高さ方向の比率等)は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
図17は、従来のめっき方法により生じたピンホール923及び剥離部925を示す図である。図17(a)の上段の図はピンホール923の光学顕微鏡像である。図17(a)の下段の図は、上段の図に対応する位置でのガラス基材背面から観察したピンホール923の光学顕微鏡像である。図17(b)の上段の図は、従来のめっき方法により生じたピンホール923及び剥離部925の走査型電子顕微鏡像であり、図17(b)の下段の図は図17(b)の上段に対応する位置でのガラス基材背面から観察した剥離部925の光学顕微鏡像である。図17(c)は、従来のめっき方法により生じたピンホール923の走査型電子顕微鏡像である。
また、図18(a)は、剥離部925の断面の走査型電子顕微鏡像であり、図18(b)は剥離部を示す模式図である。図18(b)に示した従来のめっき方法により形成されたデバイス900は、ガラス基材901、ガラス基材901の表面に配置した密着層911、密着層911の表面に配置した触媒層913、触媒層913の表面に配置した第1の金属層921及び第1の金属層921の表面に配置した第2の金属層941を備える。ここで、第1の金属層921は無電解めっきにより形成され、第2の金属層941は電解めっきにより形成される。なお、図18(b)は、ガラス基材901の対向する面の両面に同一の層構成を備えるデバイスの例を示している。
図18(b)に示したように、デバイス900において、ガラス基材901の表面に密着層911を配置したことにより、ガラス基材901の下側に配置された第1の金属層921及び第2の金属層941は、ガラス基材901との密着性を得ることができる。しかし、従来のめっき方法では、無電解めっきにより形成した金属層にピンホールが生じるため、電解めっき液に含まれる強酸がピンホール923に侵入して密着層の一部を溶かす。その結果、密着層911を構成する材料がガス化して、その圧力により、第1の金属層921がガラス基材901から剥離し、剥離部925が生じる。このため、従来のめっき方法では密着層を配置しても十分な密着性の改善がなされないことを本開示は明らかにした。
図1〜図3は、本開示のガラス基材へのめっき方法の一実施形態を説明する模式図である。また、図4は、本開示のガラス基材へのめっき方法を用いた配線構造体の製造方法の一実施形態を説明する模式図である。本開示のガラス基材へのめっき方法は、ガラス基材101の表面に密着層111を形成する工程と、密着層111上にめっきにより金属層を形成する工程と、密着層111の表面の少なくとも一部にスパッタリングにより下地金属層130を形成する工程と、を備える。
ガラス基材101を準備する(図1(a))。ガラス基材101には、ガラスインターポーザに用いられる公知のガラス基板を用いることができる。ガラス基材101の厚さは特に制限はないが、例えば、100μm以上800μm以下の厚さの基板を使用することができる。ガラス基材101の厚さは、より好ましくは、200μm以上400μm以下である。上記の基材の厚さの下限よりも基材が薄くなると、基材のたわみが大きくなる。その影響で、製造過程におけるハンドリングが困難になるとともに、基材上に形成する薄膜等の内部応力により基材が反ってしまう。また、上記の基材の厚さの上限よりも基材が厚くなると貫通孔の形成工程が長くなり、製造工程が長期化し、製造コストが上昇するため、ガラスインターポーザを形成する場合には好ましくない。
ガラス基材101の表面に密着層111を形成する(図1(b))。密着層111は、例えば、酸化亜鉛をガラス基材101の表面に成膜することにより、形成することができる。密着層111は、例えば、酢酸亜鉛二水和物、酢酸プラセオジム、ジエタノールアミンを含むエタノール溶液を用いたゾルゲル法により形成することができる。また、密着層111は、2−エチルヘキサン酸亜鉛の1−メトキシ−2−プロパノール溶液を用いた有機金属熱分解法(MOD法)により形成することもできる。これらの方法を用いた密着層111には、ディップコーティング法や塗布法を用いることができる。密着層111は、これらの溶液を塗布後に焼成することにより、酸化亜鉛の皮膜として形成するこることができる。さらに、硫酸亜鉛とジメチルアミンボラン(DMAB)を含む溶液を用いた無電解めっきにより密着層111を形成してもよい。無電解めっきには、触媒として、塩化パラジウムを用いることができる。密着層111の形成工程は、これらの方法に限定されるものではない。
図1(b)においてはガラス基材101の対向する表面の両面に密着層111を形成する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではない。塗布法を用いてガラス基材101の片面のみに密着層111を形成してもよく、ディップコーティング法や無電解めっきにより密着層111をガラス基材101の両面に形成し、ガラス基材101の片面から密着層111を除去してもよい。
密着層111の表面に金属層を配置するために、密着層111の表面に触媒層113を形成する(図1(c))。触媒層113にはパラジウム等を用いることができるが、これに限定されるものではない。触媒層113は、例えば、塩化パラジウムを用いた浸漬法により形成することができる。
金属層を形成する工程は、密着層111上に無電解めっきにより第1の金属層121を形成する工程と、第1の金属層121の表面に電解めっきにより第2の金属層151を形成する工程と、を備える。ここで、第1の金属層121に形成された孔123の底面と側面とに、下地金属層130を一体で形成し、孔123を第2の金属層151で充填する。
密着層111上に触媒層113を介して、無電解めっきにより第1の金属層121を形成する。第1の金属層121は、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む。これらの金属を含むめっき液を用いて第1の金属層121を形成する方法としては、公知の無電解めっきを用いることができるため、詳細な説明は省略する。ここで、無電解めっきにより形成する第1の金属層121には、孔(ピンホール)123が頻繁に生じる(図1(d))。第1の金属層121に孔123が存在する状態で電解めっきを行うと、上述したように、金属層の剥離が生じることになる。
本開示においては、電解めっき液が密着層111に接触するのを防ぐことにより、金属層の剥離が生じる問題を解決する。このため、本開示においては、一例として、第1の金属層121に形成された孔123の底面と側面とに、下地金属層130を一体で形成する。
下地金属層130は、密着層111の表面にスパッタリングにより、チタン又はクロムから選択される金属を含む第1の下地金属層131を形成する工程(図2(a))と、第1の下地金属層131の表面にスパッタリングにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層133を形成する工程(図2(b))を備える。
第1の下地金属層131を形成する工程は、密着層111及び第1の金属層121の表面にチタン又はクロムから選択される金属を含む金属層を100nm以上300nm以下の膜厚で配置する工程である。第1の下地金属層131を配置することにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層133を形成することができるとともに、密着性を確保することができる。第2の下地金属層133は、100nm以上300nm以下の膜厚で形成することが好ましい。なお、図2においては、第1の下地金属層131及び第2の下地金属層133を、ガラス基材101の両面の第1の金属層121にそれぞれ配置する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではなく、ガラス基材101の一方の面の第1の金属層121のみに第1の下地金属層131及び第2の下地金属層133を配置してもよい。
下地金属層130を形成した後に、電解めっきにより第2の金属層151を形成する。ここで、本開示においては、第1の金属層121、第1の下地金属層131、第2の下地金属層133及び第2の金属層151をパターニングすることにより、配線構造体を形成することができる。
例えば、下地金属層130の表面に所定のパターン(任意の配線形状や電極形状)の開口を有するレジスト層141を形成する(図3(a))。レジスト層141には、公知の材料及び形成方法を適用可能であり、例えば、ドライフィルムレジストを用いてリソグラフィによりパターン形成する方法を適用可能であるため、詳細な説明は省略する。
下地金属層130を介して第1の金属層121の表面に配置されたレジスト層141の開口に、電解めっきにより金属材料を析出させ、第2の金属層151を形成する(図3(b))。第2の金属層151は、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む。これらの金属を含むめっき液を用いて第2の金属層151を形成する方法としては、公知の電解めっきを用いることができるため、詳細な説明は省略する。このようにして、本開示に係るガラス基材へのめっき方法を実施することができる。本開示においては、第1の金属層121に形成された孔123の底面と側面とに、下地金属層130を一体で形成することにより、第2の金属層151を形成する電解めっき液が密着層111に接触するのを防ぐことができ、金属層の密着性を向上させることができる。
このように形成される本開示の一実施形態に係る配線構造体100は、ガラス基材101と、ガラス基材101の表面に配設された密着層111と、密着層111に接して配設された第1の金属層121と、第1の金属層121に接して配設され、第1の金属層121の表面に存在する孔の底面と側面とに接して配設された下地金属層130と、下地金属層130に接して配設された第2の金属層151と、を備える。
次に図4を参照して、本開示の一実施形態に係る配線構造体の製造方法を説明する。レジスト層141を除去し、下地金属層130を露出させる(図4(a))。第2の金属層151が形成されていない、露出した下地金属層130及び第1の金属層121を除去する(図4b))。露出した下地金属層130及び第1の金属層121を除去する方法としては、公知のシードエッチングを適用することができるため、詳細な説明は省略する。このとき、触媒層113及び密着層111もシードエッチングにより除去される。このようにして、密着層111、触媒層113、第1の金属層121、下地金属層130及び第2の金属層151が順次積層した金属積層体150が形成されるとともに、隣接する金属積層体150の間が電気的に隔離された配線構造体100が形成される。なお、金属積層体150の上に電極パッドを形成することもできる。
上述した例においては、第1の金属層121に形成された孔123の底面と側面とに、下地金属層130を一体で形成する方法を説明したが、下地金属層を、密着層の表面の全面に形成することにより金属層の密着性を向上させる例について以下に説明する。
図5〜図7は、本開示のガラス基材へのめっき方法の一実施形態を説明する模式図である。また、図8は、本開示のガラス基材へのめっき方法を用いた配線構造体の製造方法の一実施形態を説明する模式図である。本開示のガラス基材へのめっき方法は、ガラス基材101を準備し(図5(a))、ガラス基材101の表面に密着層111を形成する工程(図5(b))までは、上述した実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
密着層111の表面の全面に下地金属層220を形成する。下地金属層220は、密着層111の表面にスパッタリングにより、チタン又はクロムから選択される金属を含む第1の下地金属層221を形成する工程(図5(c))と、第1の下地金属層221の表面にスパッタリングにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層223を形成する工程(図5(d))を備える。
第1の下地金属層221を配置することにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層223を形成することができるとともに、密着性を確保することができる。なお、第1の下地金属層221及び第2の下地金属層223の膜厚は、100nm以上300nm以下であることが好ましい。図5においては、第1の下地金属層221及び第2の下地金属層223を、ガラス基材101の両面の密着層111にそれぞれ配置する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではなく、ガラス基材101の一方の面の密着層111のみに第1の下地金属層221及び第2の下地金属層223を配置してもよい。
金属層を形成する工程は、密着層111上に無電解めっきにより第1の金属層231を形成する工程と、第1の金属層231の表面に電解めっきにより第2の金属層251を形成する工程と、を備える。本開示においては、第1の金属層231に形成された孔233を第2の金属層251で充填する。
無電解めっきにより密着層111上に第1の金属層231を形成するため、密着層111上に触媒層225を形成する(図6(a))。触媒層225は、触媒層113の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、第1の金属層231を形成するための触媒が、第2の下地金属層223と同一の金属種である場合には、触媒層225を省略してもよい。
触媒層225を介して、無電解めっきにより密着層111上に第1の金属層231を形成する。第1の金属層231は第2の下地金属層223上に堆積するため、無電解めっきにより形成する第1の金属層231に孔(ピンホール)233が生じても、孔233は密着層111に達しない(図6(b))。なお、第1の金属層231の構成及び形成方法は上述した第1の金属層121の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第1の金属層231を形成した後に、電解めっきにより第2の金属層251を形成する。ここで、本開示においては、第1の下地金属層221、第2の下地金属層223、第1の金属層231及び第2の金属層251をパターニングすることにより、配線構造体を形成することができる。
例えば、第1の金属層231の表面に所定のパターン(任意の配線形状や電極形状)の開口を有するレジスト層241を形成する(図6(c))。レジスト層241には、公知の材料及び形成方法を適用可能であり、例えば、ドライフィルムレジストを用いてリソグラフィによりパターン形成する方法を適用可能であるため、詳細な説明は省略する。
第1の金属層231の表面に配置されたレジスト層241の開口に、電解めっきにより金属材料を析出させ、第2の金属層251を形成する(図7)。第2の金属層251の構成及び形成方法は上述した第2の金属層151の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。このようにして、本開示に係るガラス基材へのめっき方法を実施することができる。本開示においては、密着層111の表面の全面に下地金属層220を形成することにより、第1の金属層231に形成された孔233の底面には下地金属層220が位置することになり、第2の金属層251を形成する電解めっき液が密着層111に接触するのを防ぐことができ、金属層の密着性を向上させることができる。
次に図8を参照して、本開示の一実施形態に係る配線構造体の製造方法を説明する。レジスト層241を除去し、第1の金属層231を露出させる(図8(a))。第2の金属層251が形成されていない、露出した第1の金属層231及び下地金属層220を除去する(図8b))。露出した第1の金属層231及び下地金属層220を除去する方法としては、公知のシードエッチングを適用することができるため、詳細な説明は省略する。このとき、密着層111もシードエッチングにより除去される。このようにして、密着層111、下地金属層220、第1の金属層231及び第2の金属層251が順次積層した金属積層体250が形成されるとともに、隣接する金属積層体250の間が電気的に隔離された配線構造体200が形成される。なお、金属積層体250の上に電極パッドを形成することもできる。
このように形成される本開示の一実施形態に係る配線構造体200は、ガラス基材101と、ガラス基材101の表面に配設された密着層111と、密着層111に接して配設された下地金属層220と、下地金属層220に接して配設された第1の金属層231と、第1の金属層231に接して配設された第2の金属層251と、を備える。
特に、第2の金属層251は、第1の金属層231に接して配設され、第1の金属層231の表面に存在する孔233の底面と側面とに接して配設される。
(ガラスインターポーザの製造方法)
上述したガラス基材へのめっき方法を用いたガラスインターポーザの製造方法について説明する。図9〜図12は、本開示のガラスインターポーザ300の製造方法の一実施形態を説明する模式図である。
本開示のガラスインターポーザの製造方法は、第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔を備えたガラス基材を準備する工程と、ガラス基材の第1の面及び第2の面と貫通孔の表面とに密着層を形成する工程と、密着層上にめっきにより金属層を形成する工程と、密着層の表面の少なくとも一部に下地金属層を形成する工程と、を備える。
第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔303を備えたガラス基材を準備する(図9(a))。ガラス基材301には、上述したガラス基材101を用いることができるため、詳細な説明は省略する。ガラス基材301が備える貫通孔の径は10μm以上100μm以下が好ましい。
ガラス基材301の表面と貫通孔303の表面に密着層311を形成する(図9(b))。密着層311は、例えば、酸化亜鉛をガラス基材301の表面と貫通孔303の表面に成膜することにより、形成することができる。密着層311は、密着層111と同様の材料及び形成工程を用いて形成することができるため、詳細な説明は省略する。
図9(b)においてはガラス基材301の対向する表面の両面に密着層311を形成する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではない。塗布法を用いてガラス基材301の片面のみに密着層311を形成してもよく、ディップコーティング法や無電解めっきにより密着層311をガラス基材301の両面に形成し、ガラス基材301の片面から密着層311を除去してもよい。なお、ディップコーティング法や無電解めっきにより密着層311を形成する場合、貫通孔303の壁面にも密着層311が形成される。
密着層311の表面に金属層を配置するために、密着層311の表面に触媒層313を形成する(図9(c))。触媒層313は上述した触媒層113と同様の材料及び形成工程を用いて形成することができるため、詳細な説明は省略する。なお、貫通孔303の壁面にも密着層311が形成されている場合、貫通孔303の壁面に配置された密着層311にも触媒層313を形成する。
金属層を形成する工程は、密着層311上に無電解めっきにより第1の金属層321を形成する工程と、第1の金属層321の表面に電解めっきにより第2の金属層351を形成する工程と、を備える。ここで、第1の金属層321に形成された孔323の底面と側面とに、下地金属層330を一体で形成し、孔323を第2の金属層351で充填する。
密着層311上に触媒層313を介して、無電解めっきにより第1の金属層321を形成する。第1の金属層321は、第1の金属層121と同様の材料及び形成工程を用いることができるため、詳細な説明は省略する。なお、貫通孔303の壁面にも触媒層313が形成されている場合、貫通孔303の壁面にも第1の金属層321を形成する。ここで、無電解めっきにより形成する第1の金属層321には、孔(ピンホール)323が頻繁に生じる(図9(d))。第1の金属層321に孔323が存在する状態で電解めっきを行うと、上述したように、金属層の剥離が生じることになる。
本開示においては、電解めっき液が密着層311に接触するのを防ぐことにより、金属層の剥離が生じる問題を解決する。このため、本開示においては、一例として、第1の金属層321に形成された孔323の底面と側面とに、下地金属層330を一体で形成する。
下地金属層330は、第1の金属層321の表面にスパッタリングにより、チタン又はクロムから選択される金属を含む第1の下地金属層331を形成する工程(図10(a))と、第1の下地金属層331の表面にスパッタリングにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層333を形成する工程(図10(b))を備える。
第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333を形成する工程は、第1の下地金属層131及び第2の下地金属層133を形成する工程と同様の工程を用いることができるため、詳細な説明は省略する。本開示においては、第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333は、貫通孔303の内面にも形成されてもよい。なお、図10においては、第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333を、ガラス基材301の両面の第1の金属層321にそれぞれ配置する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではなく、ガラス基材301の一方の面の第1の金属層321のみに第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333を配置してもよい。
ここで、第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333は、スパッタリングにより形成されるため、貫通孔303のアスペクト比が大きい場合、貫通孔303の貫通方向の中央部近傍の内面には、第1の下地金属層331及び第2の下地金属層333の堆積量が少なく、第1の金属層321が露出した状態になることもある。このため、電解めっきにより形成する第2の金属層351が、貫通孔303の貫通方向の中央部近傍の内面では厚みが薄くなることもあるが、ガラスインターポーザ300においては、貫通孔303での導電性は、第1の金属層321により確保される。
下地金属層330を形成した後に、電解めっきにより第2の金属層351を形成する。ここで、本開示においては、第1の金属層321、第1の下地金属層331、第2の下地金属層333及び第2の金属層351をパターニングすることにより、配線構造体を形成することができる。
例えば、下地金属層330の表面に所定のパターン(任意の配線形状や電極形状)の開口を有するレジスト層341を形成する(図10(C))。レジスト層341には、公知の材料及び形成方法を適用可能であり、例えば、ドライフィルムレジストを用いてリソグラフィによりパターン形成する方法を適用可能であるため、詳細な説明は省略する。
下地金属層330を介して第1の金属層321の表面に配置されたレジスト層341の開口に、電解めっきにより金属材料を析出させ、第2の金属層351を形成する(図11)。第2の金属層351は、第2の金属層151と同様の材料及び形成工程を用いることができるため、詳細な説明は省略する。なお、貫通孔303の壁面に配置された下地金属層330にも第2の金属層351が形成される。本開示においては、第1の金属層321に形成された孔323の底面と側面とに、下地金属層330を一体で形成することにより、第2の金属層351を形成する電解めっき液が密着層311に接触するのを防ぐことができ、金属層の密着性を向上させることができる。
次に、レジスト層341を除去し、下地金属層330を露出させる(図12(a))。第2の金属層351が形成されていない、露出した下地金属層330及び第1の金属層321を除去する(図12(b))。露出した下地金属層330及び第1の金属層321を除去する方法としては、公知のシードエッチングを適用することができるため、詳細な説明は省略する。このとき、触媒層313及び密着層311もシードエッチングにより除去される。このようにして、密着層311、触媒層313、第1の金属層321、下地金属層330及び第2の金属層351が順次積層した金属積層体350が形成されるとともに、隣接する金属積層体350の間が電気的に隔離されたガラスインターポーザ300が形成される。なお、金属層上に電極パッドを形成することもできる。
このように形成される本開示の一実施形態に係るガラスインターポーザ300は、第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔303を備えたガラス基材301と、ガラス基材301の第1の面及び第2の面と貫通孔303の表面とに接して配設された密着層311と、密着層311の表面に配設された第1の金属層321と、第1の金属層321に接して配設され、第1の金属層321の表面に存在する孔323の底面と側面とに接して配設された下地金属層330と、下地金属層330に接して配設された第2の金属層351と、を備える。
上述した例においては、第1の金属層321に形成された孔323の底面と側面とに、下地金属層330を一体で形成する方法を説明したが、下地金属層を、密着層の表面の全面に形成することにより金属層の密着性を向上させる例について以下に説明する。
以下に、上述した下地金属層を、密着層の表面の全面に形成する工程を有するガラス基材へのめっき方法を用いたガラスインターポーザの製造方法について説明する。図13〜図16は、本開示のガラスインターポーザ400の製造方法の一実施形態を説明する模式図である。
本開示のガラス基材へのめっき方法は、第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔303を備えたガラス基材301を準備し(図13(a))、ガラス基材301の第1の面及び第2の面と貫通孔の表面とに密着層311を形成する工程(図13(b))までは、上述した実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
密着層311の表面の全面に下地金属層420を形成する。下地金属層420は、密着層311の表面にスパッタリングにより、チタン又はクロムから選択される金属を含む第1の下地金属層421を形成する工程(図13(c))と、第1の下地金属層421の表面にスパッタリングにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層423を形成する工程(図13(d))を備える。
第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423を形成する工程は、第1の下地金属層221及び第2の下地金属層223を形成する工程と同様の工程を用いることができるため、詳細な説明は省略する。本開示においては、第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423は、貫通孔403の内面にも形成されてもよい。なお、図13においては、第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423を、ガラス基材301の両面の密着層311にそれぞれ配置する例を示したが、本開示はこれに限定されるものではなく、ガラス基材301の一方の面の密着層311のみに第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423を配置してもよい。
金属層を形成する工程は、第2の下地金属層423を介して密着層311上に無電解めっきにより第1の金属層431を形成する工程と、第1の金属層431の表面に電解めっきにより第2の金属層451を形成する工程と、を備える。本開示においては、第1の金属層431に形成された孔433を第2の金属層451で充填する。
ここで、第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423は、スパッタリングにより形成されるため、貫通孔303のアスペクト比が大きい場合、貫通孔303の貫通方向の中央部近傍の内面には、第1の下地金属層421及び第2の下地金属層423の堆積量が少なく、密着層311が露出した状態になることもある。このため、無電解めっきにより第1の金属層431を形成するために、第1の下地金属層421の表面及び露出した密着層311の表面に触媒層425を形成することが好ましい。なお、触媒層425は、触媒層113の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、貫通孔303のアスペクト比が小さい場合には、触媒層425を省略してもよい。
触媒層425を介して、第2の下地金属層423上に無電解めっきにより第1の金属層431を形成する。なお、貫通孔303の壁面にも下地金属層420が配置されているため、貫通孔303の壁面にも第1の金属層431が形成される。第1の金属層431は第2の下地金属層423上に堆積するため、無電解めっきにより形成する第1の金属層431に孔(ピンホール)433が生じても、孔433は密着層311に達しない(図14(a))。なお、第1の金属層431の構成及び形成方法は上述した第1の金属層121の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第1の金属層431を形成した後に、電解めっきにより第2の金属層451を形成する。ここで、本開示においては、第1の下地金属層421、第2の下地金属層423、第1の金属層431及び第2の金属層451をパターニングすることにより、配線構造体を形成することができる。
例えば、第1の金属層431の表面に所定のパターン(任意の配線形状や電極形状)の開口を有するレジスト層441を形成する(図14(b))。レジスト層441には、公知の材料及び形成方法を適用可能であり、例えば、ドライフィルムレジストを用いてリソグラフィによりパターン形成する方法を適用可能であるため、詳細な説明は省略する。
第1の金属層431の表面に配置されたレジスト層441の開口に、電解めっきにより金属材料を析出させ、第2の金属層451を形成する(図15)。第2の金属層451の構成及び形成方法は上述した第2の金属層151の構成及び形成方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、貫通孔303の壁面に配置された第1の金属層431にも第2の金属層451が形成される。本開示においては、密着層311の表面の全面に下地金属層420を形成することにより、第1の金属層431に形成された孔433の底面には下地金属層420が位置することになり、第2の金属層451を形成する電解めっき液が密着層311に接触するのを防ぐことができ、金属層の密着性を向上させることができる。
次に、レジスト層441を除去し、第1の金属層431を露出させる(図16(a))。第2の金属層451が形成されていない、露出した第1の金属層431及び下地金属層420を除去する(図16(b))。露出した第1の金属層431及び下地金属層420を除去する方法としては、公知のシードエッチングを適用することができるため、詳細な説明は省略する。このとき、密着層311もシードエッチングにより除去される。このようにして、密着層311、下地金属層420、第1の金属層431及び第2の金属層451が順次積層した金属積層体450が形成されるとともに、隣接する金属積層体450の間が電気的に隔離されたガラスインターポーザ400が形成される。なお、金属層上に電極パッドを形成することもできる。
このように形成される本開示の一実施形態に係るガラスインターポーザ400は、第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔303を備えたガラス基材301と、ガラス基材301の第1の面及び第2の面と貫通孔303の表面とに接して配設された密着層311と、密着層311の表面に接して配設された下地金属層420と、下地金属層420に接して配設された第1の金属層431と、第1の金属層431に接して配設された第2の金属層451と、を備える。
特に、第2の金属層451は、第1の金属層431に接して配設され、第1の金属層431の表面に存在する孔433の底面と側面とに接して配設される。
以上より、本開示の一実施形態によると、第1の面と第2の面とに開口を有する貫通孔を備えたガラス基材を準備する工程と、前記ガラス基材の前記第1の面及び前記第2の面と前記貫通孔の表面とに密着層を形成する工程と、前記密着層上にめっきにより金属層を形成する工程と、前記密着層の表面の少なくとも一部に下地金属層を形成する工程と、を備えるガラスインターポーザの製造方法を提供することができる。
前記密着層の表面と前記金属層の表面とに、前記下地金属層を一体で形成してもよい。
前記金属層を形成する工程は、前記密着層上に無電解めっきにより第1の金属層を形成する工程と、前記第1の金属層に形成された孔の底面と側面とに、前記下地金属層を一体で形成する工程と、前記下地金属層の表面に電解めっきにより第2の金属層を形成する工程と、を備え、前記孔を前記第2の金属層で充填してもよい。
前記下地金属層の表面に所定のパターンの開口を有するレジスト層を形成する工程をさらに備え、前記第1の金属層の表面の前記開口に、電解めっきにより第2の金属層を形成してもよい。
前記下地金属層を、前記密着層の表面の全面に形成してもよい。
前記金属層を形成する工程は、前記密着層上に無電解めっきにより第1の金属層を形成する工程と、前記第1の金属層の表面に電解めっきにより第2の金属層を形成する工程と、を備え、前記第1の金属層に形成された孔を前記第2の金属層で充填してもよい。
前記第1の金属層の表面に所定のパターンの開口を有するレジスト層を形成する工程をさらに備え、前記第1の金属層の表面の前記開口に、電解めっきにより第2の金属層を形成してもよい。
前記下地金属層は、前記密着層の表面にスパッタリングにより、チタン又はクロムから選択される金属を含む第1の下地金属層を形成する工程と、前記第1の下地金属層の表面にスパッタリングにより、銅、金及びニッケルからなる群から選択される金属を含む第2の下地金属層を形成する工程と、備えてもよい。
(半導体装置)
上述したガラスインターポーザの製造方法により製造したガラスインターポーザを用いた半導体装置について説明する。
図19は、本開示のガラスインターポーザを用いた半導体装置を示す模式図である。半導体装置1000は、3つのガラスインターポーザ1310、1320、1330が積層され、例えば、DRAM等の半導体素子が形成されたLSI基板1400に接続されている。ガラスインターポーザ1310は、第一配線、第二配線等で形成された接続端子1511、1512を有している。これらのガラスインターポーザ1310、1320、1330はそれぞれが異なる材質の基板から形成されたガラスインターポーザであってもよい。接続端子1512は、LSI基板1400の接続端子1500とバンプ1610により接続されている。接続端子1511は、ガラスインターポーザ1320の接続端子1522とバンプ1620により接続されている。ガラスインターポーザ1320の接続端子1521と、ガラスインターポーザ1330の接続端子1532と、についても、接続端子がバンプ1630により接続する。バンプ1610、1620、1630は、例えば、インジウム、銅、金等の金属を用いる。
なお、ガラスインターポーザを積層する場合には、3層に限らず、2層であってもよいし、さらに4層以上であってもよい。また、ガラスインターポーザと他の基板との接続においては、バンプによるものに限らず、共晶接合など、他の接合技術を用いてもよい。また、ポリイミド、エポキシ樹脂等を塗布、焼成して、ガラスインターポーザと他の基板とを接着してもよい。
図20は、半導体装置の別の例を示す図である。図20に示す半導体装置1000は、MEMSデバイス、CPU、メモリ等の半導体チップ(LSIチップ)1410、1420、およびガラスインターポーザ1300が積層され、LSI基板1400に接続されている。
半導体チップ1410と半導体チップ1420との間にガラスインターポーザ1300が配置され、バンプ1640、1650により接続されている。LSI基板1400上に半導体チップ1410が載置され、LSI基板1400と半導体チップ1420とはワイヤ1700により接続されている。この例では、ガラスインターポーザ1300は、複数の半導体チップを積層して3次元実装するためのインターポーザとして用いられ、それぞれ機能の異なる複数の半導体チップを積層することで、多機能の半導体装置を製造することができる。例えば、半導体チップ1410を3軸加速度センサとし、半導体チップ1420を2軸磁気センサとすることによって、5軸モーションセンサを1つのモジュールで実現した半導体装置を製造することができる。
半導体チップがMEMSデバイスにより形成されたセンサなどである場合には、センシング結果がアナログ信号により出力されるようなときがある。この場合には、ローパスフィルタ、アンプ等についても半導体チップまたはガラスインターポーザ1300に形成してもよい。
図21は、半導体装置の別の例を示す図である。上記2つの例(図19、図20)は、3次元実装であったが、この例では、2次元と3次元との併用実装に適用した例である(2.5次元という場合もある)。図21に示す例では、LSI基板1400には、6つのガラスインターポーザ1310、1320、1330、1340、1350、1360が積層されて接続されている。ただし、全てのガラスインターポーザが積層して配置されているだけでなく、基板面内方向にも並んで配置されている。これらのガラスインターポーザはそれぞれが異なる材質の基板から形成されたガラスインターポーザであってもよい。
図21の例では、LSI基板1400上にガラスインターポーザ1310、1350が接続され、ガラスインターポーザ1310上にガラスインターポーザ1320、1340が接続され、ガラスインターポーザ1320上にガラスインターポーザ1330が接続され、ガラスインターポーザ1350上にガラスインターポーザ1360が接続されている。
上記のように製造された半導体装置1000は、例えば、携帯端末(携帯電話、スマートフォンおよびノート型パーソナルコンピュータ等)、情報処理装置(デスクトップ型パーソナルコンピュータ、サーバ、カーナビゲーション等)、家電等、様々な電気機器に搭載される。
なお、本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。