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JP7054323B2 - 防災連携システム - Google Patents
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JP7054323B2 - 防災連携システム - Google Patents

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Description

本発明は、防災監視システムと作業ロボット等を運用管理する機器管理システムを連携して火災時に消火活動や避難活動を支援する防災連携システムに関する
従来、病院や高齢者施設等の多数の人が在籍する施設にあっては、火災を監視する防災監視システムの防災受信盤が施設内の防災センターや管理人室などに設置されており、防災受信盤から警戒区域に引き出された感知器回線に接続された火災感知器や発信機からの火災信号を受信することで、火災代表表示を行うと共に主音響を鳴動させ、また、防災受信盤から引き出された制御回線に接続された地区音響装置を鳴動させ、更に、制御回線に接続された防火戸や防火シャッター等の連動制御を行うようにしている。
また、防災監視システムと共に設置される避難誘導装置としては、常時点灯して避難を誘導する消防法で決められた誘導灯の他に、非常放送設備が設けられている。非常放送設備は、防災監視システムと連動し、火災が発生した場合に、施設内の廊下などに設置したスピーカから避難誘導のガイダンスを含む非常放送を流し、速やかな避難を促すようにしている。
一方、病院や高齢者施設等の施設にあっては、施設内の清掃作業を行う掃除ロボット、医療現場や介護現場に必要な機器を運ぶ搬送ロボット、歩行困難者を移動させる車椅子ロボット、更に、寝たきりの高齢者や入院患者等を運ぶストレッチャーロボット等の作業ロボットが実用化されている。
このような施設内で利用される各種の作業ロボットの運用管理を適切に行うため、複数の人がマンマシンインタフェースとして利用可能な卓上インタフェースを制御装置に設けた機器管理システムが考えられる。
卓上インタフェースは、タッチパネルを備えた大画面の液晶ディスプレイをテーブルのように水平に配置し(垂直配置も可能)、関係者はテーブル画面の周囲を取り囲むようにして立つことで、画面表示を見たり、複数の人が同時に画面操作(マルチ操作)を行うことができる。
卓上インタフェースを備えた制御装置は、施設内に引き出された伝送路に無線LANのアクセスポイントを接続して施設内に無線LANの通信領域を構築しており、作業ロボットに搭載された端末装置と無線回線を介して接続し、卓上インタフェースに複数の作業ロボットの運用状態を表示すると共に、必要に応じて特定の作業ロボットを指定して所定の作業や移動等の制御を指示することで、作業ロボットを集中的に運用管理することを可能とする。
また、火災発生時に消防隊や防災センター要員、自衛消防隊等が火災等の異常への対応をおこなう際、所有する携帯端末より防災受信盤等にアクセスして火災等の異常の状況の確認を行いながら対応をおこなっている。
特開2009-087111号公報 特開2012-194787号公報 特開2008-0905757号公報
ところで、病院や高齢者施設等の施設で火災が発生した場合、防災監視システムの防災受信盤から火災警報が自動的に出力され、防災管理者や防災担当者等は、現場に出向いて火災を確認した場合は、火災確定操作を行うと共に消防機関に通報し、また、可能な限り初期消火に努め、更に、現場スタッフに連絡をとり、人の助けが必要となる入院患者や高齢者等の避難困難者を安全な場所に移動させる作業が必要となる。
しかしながら、防災管理者等が現場に出向いて火災を確認した場合の初期消火は、近くに設置している消火器を使用することになるが、消火器による消火剤の放出は20~30秒といった限られた時間であり、火災の状況によっては消火器を使い切っても完全に消火することができない場合もある。
また、火災を知った施設スタッフは、日頃から行っている避難訓練に基づき、所定の保管場所からストレッチャーを火災場所に近い病室や居室に運び込み、入院患者や高齢者を載せて安全な場所に運び出す作業を急いで行うことになるが、避難元と避難先との間でのストレッチャーの移動に手間と時間がかかり、特に、夜間にあっては、少ない人数の施設スタッフで避難作業を行わなければならない場合もあり、安全で迅速な避難作業が困難となる状況が想定される。
この問題を解決するため、防災監視システムと作業ロボットを用いた機器管理システムとを連携させ、火災が発生した場合に、火災場所に対応した所定の搬送先に火災対処に必要な機材、例えば消火器を搬送ロボットにより自動的に搬送し、施設スタッフ等による消火活動を支援するようにした防災連携システムが提案されている(特願2016-106905号)。
また、管理用コンピュータと無線通信を行いながら移動する移動ロボットの制御において、無線LANのアクセスポイントとの無線強度、通信速度、エラーレート、リトライ回数等のデータに基づく通信環境の良好度を表す無線環境マップを生成し、移動領域における無線環境の状態を判断して移動することで、移動中に通信が切断されないようする技術が提案されている(特許文献3)。
しかしながら、このような無線LANにより作業ロボットを制御して消火器搬送等の防災支援作業を行わせる防災連携システムにあっては、作業ロボットが移動する施設内の全ての領域を無線LANがカバーするようにアクセスポイントを設定しているが、作業ロボットが移動する施設内の電波強度は場所により様々であり、また、上下階や隣接する施設から到来する電波の影響を受けて通信品質が低下する場合もあり、移動中に通信状態が悪化して作業ロボットによる防災支援作業が正常に行われなくなる問題がある。
また、通常時に作業ロボットが移動する施設内の全ての領域を無線LANがカバーしていても、火災時には、防災監視システムによる防火戸及び防火シャッターの閉鎖作動やスプリンクラーヘッドの放水作動が行われ、このような防災機器の作動により施設内の電波環境が変化し、移動中に通信状態が悪化して作業ロボットによる防災支援作業が正常に行われなくなる問題がある。
作業ロボットの移動については、進路に問題がなければ特定の場所まで自動で移動することが可能であるが、進路に異常が発生している場合にはルートの再設定等が必要になる。この際に通信不能であれば復旧不能になる恐れがある。また、作業ロボットが周囲を撮影しながら異常発生場所に向かう場合、常時撮影データを防災センター等に送信するが、通信不能となった場合、映像が滞ってしまう問題がある。
また、消防隊等の異常対応者が有する端末が通信不可能になることで、異常の状況が確認できなくなる恐れがあった。特に、火災の拡大等により一部の領域が通行不能になるような場合、地震による荷崩れ等の通行不能が発覚するような場合、火災発生場所や要救助者へのルートは都度検討される必要があり、通信不能な状態で古い情報のまま異常への対応を続けた場合、後戻りの発生等で時間を消費してしまう恐れがあった。
本発明は、施設内を移動する作業ロボットにより施設内の無線環境マップ情報を作成し、無線環境マップ情報による防災支援を可能とする防災連携システムを提供することを目的とする。
(防災連携システム)
本発明は、
施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
当該測定結果から施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、制御装置と作業ロボットを線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
が設けられた防災連携システムに於いて
施設内で異常が発生した際に、
制御装置は、無線環境マップ情報に基づき通信可能領域の範囲内で異常対応するように作業ロボットに指示し、
作業ロボットは、制御装置からの指示に基づき異常対応を行うことを特徴とする。
(ロボットの移動ルート)
施設内で異常が発生した際に、
制御装置は、無線環境マップ情報及び異常を検出した防災監視システムから得られた所定の防災情報に基づき作業ロボットに通信可能領域を通る所定のルート情報に従った所定の目的地への移動を指示し、
作業ロボットはルート情報に従って目的地に移動する。
(移動ルートの修正)
作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、
作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、制御装置に通信不能となった通信可能領域が存在する旨を通知して、
制御装置は、通信不能となった通信可能領域を通信不能領域として電波環境マップ情報を更新すると共に、更新された無線環境マップ情報に基づき新たな通信可能領域の範囲内で異常対応するように作業ロボットに指示し異常対応を再開させる。
(通信可能ルートの再構築)
作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、
作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、無線通信設備に通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させるように指示して、当該通信不能となった通信可能領域の通信状態が回復した後に異常対応を再開する。
(送信電力増加又は周波数変更)
作業ロボットは、無線通信設備に指示して送信電力を増加又は通信周波数を変更させることにより、通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させる。
(防災機器の作動時の無線環境マップの更新)
作業ロボットは、異常を検出した防災監視システム所定の防災機器作動させた場合に、制御装置からの指示により施設内を移動して防災機器の作動による電波環境の変動に対応した通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信して無線環境マップ情報を更新させる。
(防火戸等の作動による電波環境の変化)
作業ロボットは、防火戸、防火シャッター及び又はスプリンクラーヘッドが作動した場合の電波環境の変動に対応した通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信して無線環境マップ情報を更新させる。
(火災現場の電波強度の改善)
施設内で火災が発生した際に、制御装置は無線通信設備に指示して火災発生場所を含む領域、迂回不能場所を含む領域、重要箇所を含む領域のいずれか一つ以上の領域を通信可能となるように無線局の送信電力を調整させる。
(火災時の無線環境マップの画面表示)
施設内の異常を検出する防災監視システムの防災受信盤は、火災を検出した場合に、制御装置から無線環境マップ情報を取得して火災発生場所と共に画面表示する。
(異常対応者の携帯端末への火災時の無線環境マップの画面表示)
防災連携システムはさらに異常の対応者に携帯される携帯端末を備え、
携帯端末は、制御装置から無線環境マップ情報を取得して異常発生場所と共に画面表示する。
(火災時の無線局の制御)
無線通信設備施設内に設置した無線局に火災を検出する火災センサを設け、火災センサにより火災を検出した場合に無線局の送信電力を増加させる。
(基本的な効果)
本発明は、施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、当該測定結果から施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、制御装置と作業ロボットを線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、が設けられた防災連携システムに於いて施設内で異常が発生した際に、制御装置は、無線環境マップ情報に基づき通信可能領域の範囲内で異常対応するように作業ロボットに指示し、作業ロボットは、制御装置からの指示に基づき異常対応を行うようにしたため、火災等の異状が発生したときにロボットが異常発生箇所に移動する場合や消防隊等が異常対応する際に、通信不能領域を確認しながら対応ルートを検討できるようになるため、通信不能領域を避ける、または可能な限り短くなるようにルート決定が可能となり、通信可能な状態を維持できるため異常の進展に対して強い異常対応を取ることが可能とする。
(ロボットの移動ルートによる効果
また、施設内で異常が発生した際に、制御装置は、無線環境マップ情報及び異常を検出した防災監視システムから得られた所定の防災情報に基づき作業ロボットに通信可能領域を通る所定のルート情報に従った所定の目的地への移動を指示し、作業ロボットはルート情報に従って目的地に移動するようにしたため、例えば火災が発生した場合に、制御装置からの指示に基づき、搬送元から火災場所に近い所定の搬送先に、火災対処に必要な機材、例えば消火器を作業ロボットにより自動的に搬送するとき、通信可能領域を通るルートに従って作業ロボットが移動することから、移動中に通信状態が悪化して作業ロボットによる防災支援作業が正常に行われなくなる事態を確実に防止し、信頼性の高い防災支援作業を可能とする。
(移動ルートの修正による効果)
また、作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、制御装置に通信不能となった通信可能領域が存在する旨を通知して、制御装置は、通信不能となった通信可能領域を通信不能領域として電波環境マップ情報を更新すると共に、更新された無線環境マップ情報に基づき新たな通信可能領域の範囲内で異常対応するように作業ロボットに指示し異常対応を再開させるようにしたため、無線環境マップ上では通信可能領域となっていたが、作業ロボットの異常対応中に通信不能領域が発生した場合、通信不能領域で制御不能となることはなく、通信可能領域に移動して通信不能領域を回避するように異常対応することで、例えば確実に目的地への移動することができる。また、通信不能な領域について無線環境マップ情報が更新されることで、常に最新の通信状態に対応した無線環境マップ情報が生成できる。
(通信可能ルートの再構築による効果)
また、作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、無線通信設備に通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させるように指示して、当該通信不能となった通信可能領域の通信状態が回復した後に異常対応を再開するようにしたため、無線環境マップ上では通信可能領域となっていたが、作業ロボットの走行中に通信不能領域が発生した場合、例えば通信不能領域に近い無線局を制御して通信状態を回復させることで、ルートを変更することなく、確実に目的地に移動することを可能とする。
(送信電力増加又は周波数変更による効果)
また、作業ロボットは、無線通信設備に指示して送信電力を増加又は通信周波数を変更させることにより、通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させるようにしたため、例えば通信不能領域に近い無線局の送信電力を増加させることで、電波強度が上がって通信状態が回復し、ルート変更することなく、確実に目的地に移動することを可能とする。また、通信不能領域に近い無線局の通信不能となった通信周波数を通信可能な他の通信周波数への変更を指示することで、ルート変更することなく、確実に目的地に移動することを可能とする。
(防災機器作動時の無線環境マップの更新による効果)
また、作業ロボットは、異常を検出した防災監視システム所定の防災機器作動させた場合に、制御装置からの指示により施設内を移動して防災機器の作動による電波環境の変動に対応した通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信して無線環境マップ情報を更新させるようにしたため、例えば火災が発生した場合の電波環境の変化に対応した正確な無線環境マップ情報を生成することで、防火戸や防火シャッター等の作動により通信状態が悪化している領域を回避したルート情報に従って火災場所に移動することができ、移動中に通信状態が悪化して作業ロボットによる防災支援作業が正常に行われなくなる事態を確実に防止可能とする。
(火災現場の電波強度の改善による効果)
また、施設内で火災が発生した際に、制御装置は無線通信設備に指示して火災発生場所を含む領域、迂回不能場所を含む領域、重要箇所を含む領域のいずれか一つ以上の領域を通信可能となるように無線局の送信電力を調整させるようにしたため、例えば消防隊が無線通信により制御装置側と常に連絡をとりながら火災発生場所に向かうような場合にも、移動中に通信状態が悪化して通信連絡が途絶する事態を確実に防止可能とする。
(火災時の無線環境マップの画面表示による効果)
また、施設内の異常を検出する防災監視システムの防災受信盤は、火災を検出した場合に、制御装置から無線環境マップ情報を取得して火災発生場所と共に画面表示するようにしたため、防災受信盤が設置されている防災センターで施設内の通信可能領域が火災発生場所との関係で簡単且つ容易に把握でき、作業ロボットによる火災発生場所への機材の搬送計画や消防隊の火災発生場所への誘導といった対応計画を適切にたてることができる。
(異常対応者の携帯端末への火災時の無線環境マップの画面表示による効果
防災連携システムはさらに異常の対応者に携帯される携帯端末を備え、携帯端末は、制御装置から無線環境マップ情報を取得して異常発生場所と共に画面表示するようにしたため、消防隊、防災センター要員、自衛消防隊等の異常対応者は通信不能領域を避けながらもしくは通信不能領域をすぐに抜けるように移動することが可能となり、最新の異常の状態を確認しながら異常への対応が可能となる。また、通信不能領域に入ってしまうような場合においても、あらかじめ通信不能領域であることが分かっているため、混乱を生じることがない。
(火災時の無線局の制御による効果)
また、無線通信設備施設内に設置した無線局に火災を検出する火災センサを設け、火災センサにより火災を検出した場合に無線局の送信電力を増加させるようにしたため、火災が発生により通信環境が変化しても、防災支援を行う移動ロボット等との通信を確実に行うことができ、また、火災が拡大して無線局が故障したり消失したりしても、他の無線局が送信電力を増加させていることで、機能を喪失した無線局の通信領域をカバーし、通信不能となる領域を極力減らすことができる。
防災連携システムの概要を示した説明図 テーブル画面を備えた制御装置の外観を示した説明図 防災受信盤と制御装置の機能構成を示したブロック図 搬送ロボットの機能構成を示したブロック図 搬送ロボットによる消火器の搬送を示した説明図 テーブル画面に表示される監視対象施設の地図を搬送ロボットの搬送経路及び通信不能領域と共に示した説明図 火災発生時にテーブル画面に表示される監視対象施設の地図を搬送ロボットによる搬送ルートと共に示した説明図 火災場所に対する機材搬送中に通信不能となった場合の搬送ロボットの制御をテーブル画面に表示される監視対象施設の地図により示した説明図 火災発生時にテーブル画面に表示される監視対象施設の地図をストレッチャーロボットによる避難ルートと共に示した説明図 制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御の実施形態を示したタイムチャート 制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御の他の実施形態を示したタイムチャート 火災時に防火戸が作動した場合の制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御を示したタイムチャート
防災連携システムの概要]
図1は防災連携システムの概要を示した説明図である。図1に示すように、防災連携システムは、防災監視システム10と機器管理システム12で構成される。
(防災監視システム)
図1に示すように、火災報知システムとしての機能を含む防災監視システム10は防災受信盤14を備え、防災受信盤14は病院や高齢者施設等の対象施設における防災センターや管理人室等に設置されている。防災受信盤14は例えば端末アドレスが識別可能なR型の受信機として機能し、施設内の監視区域に引き出された監視用の伝送路16aに火災感知器18と発信機20が接続され、また、防災受信盤14から引き出された制御用の伝送路16bに、地区音響装置22、防火戸24、防火シャッター26等の端末機器が接続されている。
伝送路16aに接続された火災感知器18及び発信機20には中継機能が設けられると共に固有のアドレスが設定されている。火災感知器18は火災に伴う煙濃度又は温度を検出しており、煙濃度又は温度が火災レベルを示す所定の閾値に達した場合に火災と判断して発報し、火災信号を防災受信盤14に送信する。発信機20は火災通報操作による押釦スイッチのオンにより、火災通報信号を防災受信盤14に送信させる。
防災受信盤14は火災感知器18からの火災信号または発信機20からの火災通報信号を受信すると、火災表示を行うと共に音響警報を出力させ、これに伴い防災担当者等が現場に出向いて火災を確認した場合の火災確定操作を受けて、防災受信盤14から引き出された制御用の伝送路16bに接続している地区音響装置22を作動して地区音響警報を出力させ、また、火災場所に対応した防火戸24や防火シャッター26を制御して防火区画を形成させる連動制御が行われる。
なお、防災受信盤14は、非常放送設備が設けられている場合には、非常放送設備の連動制御により非常放送を行わせることになる。また、その他誘導灯のフラッシャー制御や光警報器等の設備の制御も行う。
(機器管理システム)
図1に示すように、機器管理システム12はテーブル画面を有する制御装置15を備え、施設内で使用している各種の作業ロボットの日常的な運用のための管理制御を集中的に行っている。
図2は制御装置の外観を示した説明図であり、テーブル台44の上に、テーブル画面46が水平に配置されており、テーブル画面46はタッチパネル付きの液晶ディスプレイで構成されている。
制御装置15のテーブル画面46には、通常は施設内で使用されている作業ロボットの管理や制御に必要な画像が表示されており、防災監視システム10の防災受信盤14から火災情報信号を受信した火災時には、テーブル画面46に火災場所50を示した施設地図48が表示され、作業ロボットを活用した消火支援や避難支援のための制御処理に利用される。
再び図1を参照するに、制御装置15からは施設内にLANケーブル等による伝送路28が引き出されており、伝送路28には無線通信設備として機能する無線LANのアクセスポイント30が接続され、施設内に無線LANによる無線通信エリアが形成されている。
また、本実施形態のアクセスポイント30は、火災とみなせる状況を検出するために温度センサ等の火災センサ31が設けられており、火災センサ31で火災とみなせる状況を検出した場合に、送信電力を増加させて施設内の通信領域の電波強度を上げるようにしている。また、当該アクセスポイント30の周囲のアクセスポイント30の送信出力レベルを低下、周波数変更するなどして当該アクセスポイント30の領域の通信が行いやすくなるよう調整しても良い。また、アクセスポイント30から制御装置15への信号が途絶えた場合には、当該アクセスポイント30付近のアクセスポイントの送信出力レベルを増加させるようにしても良い。
このため火災が発生した場合に、防災支援を行う作業ロボットとの通信を確実に行うことができ、また、火災が拡大してアクセスポイント30が故障したり消失しても、他のアクセスポイント30が送信電力を増加させていることで、機能を喪失したアクセスポイント30の通信領域をカバーし、通信不能となる領域を極力減らすことができる。なお、アクセスポイント30には火災センサ31を必ずしも設けなくとも良い。
施設内で働いているスタッフ等の関係者は携帯端末32を携帯しており、また、作業ロボットとして例えば搬送ロボット34、ストレッチャーロボット36、車椅子ロボット38等が配置され、アクセスポイント30を経由して制御装置15と通信接続されて信号を送受信する。
搬送ロボット34は、スタッフによる施設内の医療現場や介護現場等の搬送先の指定に基づき、機材保管場所等から必要とする機材を自動走行により搬送する作業を行っている。
ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38は歩行が困難な入院患者や高齢者を乗せ、スタッフが設定した施設内の目的地に、原則としてスタッフの付添いを伴いながら移動する支援作業を行っている。
また、搬送ロボット34は、制御装置15から通信状態の測定指示を受けた場合、移動可能な施設内の全領域を移動しながら無線LANのアクセスポイント30による制御装置15との間の無線回線の通信状態、例えば、電波強度(受信電界強度)、通信速度、エラーレート、リトライ回数等を測定し、この測定結果を制御装置15に送信し、制御装置15で施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップを生成させる。このような搬送ロボット34による施設内の通信状態の測定に基づく無線環境マップの生成は、システム立ち上げ時及びその後は所定周期毎に繰り返し行われる。
なお、施設内の通信状態の測定は、ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38により行うこともできる。
制御装置15は、通常状態では、施設内で使用されている作業ロボットを移動制御する場合にテーブル画面46に移動ルートと無線環境マップを含む施設地図48を表示している。
また、制御装置15は、防災監視システム10の防災受信盤14から火災情報信号を受信した火災時には、テーブル画面46に火災場所50、作業ロボットの移動ルート及び無線環境マップを示した施設地図48を表示し、作業ロボットを活用した消火支援や避難支援のための制御処理に利用可能としている。
このような火災時に制御装置15のテーブル画面46に火災場所50、作業ロボットの移動ルート及び無線環境マップを示した施設地図48が表示されることにより、防災責任者等の関係者は施設内の通信可能領域と火災発生場所との関係を簡単且つ容易に把握でき、作業ロボットによる火災発生場所への機材の搬送計画や消防隊の火災発生場所への誘導といった対応計画を適切に立てることができる。
また、制御装置15は作業ロボットを施設内の所定の目的地に移動させる場合に、無線環境マップに基づき通信可能領域を通るルート情報を生成し、通信可能領域を通るルートに従って作業ロボットを目的地に移動させる制御を行う。
(防災監視システムと機器管理システムの連携)
防災監視システム10の防災受信盤14は、火災信号又は火災通報信号を受信して火災警報を出力した場合、火災場所を含む火災情報信号を機器管理システム12の制御装置15に送信する。
機器管理システム12の制御装置15は、防災受信盤14から火災情報信号を受信した場合に、図2に示したように、火災場所50及び無線環境マップが示された施設地図48をテーブル画面46に表示させると共に、搬送元となる機材保管場所から目的地となる火災場所に至る通信可能領域を通るルート情報を無線環境マップに基づいて生成し、このルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信して指示することにより、搬送元となる機材保管場所から火災場所に対応した所定の搬送先に消火器等の消防機材や空気呼吸器等の救命機材を搬送させる制御を行い、施設スタッフによる消火作業を支援する。
搬送ロボット34は制御装置15から受信した通信可能領域を通るルート情報に従って目的地となる火災場所に移動するが、移動中に通信不能を検出した場合、直前の通信可能領域に戻って移動を停止した状態で、制御装置15に通知して無線環境マップに通信不能のルート部分を書き込む更新を行わせると共に、通信不能なルート部分を回避するように修正した新たなルート情報を生成させ、修正されたルート情報を取得して目的地となる火災場所への移動を再開する制御を行う。
また、搬送ロボット34が移動中に通信不能を検出した場合の他の制御としては、通信不能を検出した場合に、直前の通信可能領域に戻って移動を停止した状態で、アクセスポイント30の送信電力を増加させる制御を指示し、これにより通信不能なルート部分の電波強度を上げて通信可能状態に回復させた後に目的地となる火災場所への移動を再開する制御を行う。
また、制御装置15は、防災受信盤14から火災情報信号を受信した場合、ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38については、火災場所に近い病室や居室等の所定の避難元から安全な避難先に避難困難者を乗せて移動させるため、避難元から目的地となる避難先に至る通信可能領域を通るルート情報を無線環境マップに基づいて生成し、このルート情報を含む避難指示信号をストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38に送信して指示することにより、火災場所に近い病室や居室等の所定の避難元から安全な避難先に避難困難者を乗せて移動させる制御を行い、施設スタッフによる避難困難者を避難させる避難作業を支援する。
通信可能領域を通るルート情報に従って移動しているストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38が移動中に通信不能を検出した場合には、搬送ロボット34の場合と同様に、直前の通信可能領域に戻って移動を停止した状態で、制御装置15に通知して無線環境マップに通信不能のルート部分を書き込む更新を行わせると共に、通信不能なルート部分を回避するように修正した新たなルート情報を取得して目的地となる避難先への移動を再開する制御を行う。
また、ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38が移動中に通信不能を検出した場合の他の制御として、通信不能を検出した場合に直前の通信可能領域に戻って移動を停止した状態で、アクセスポイント30の送信電力を増加させる制御を指示し、これにより通信不能なルート部分の電波強度を上げて通信可能状態を回復させた後に目的地となる避難先への移動を再開する制御を行う。
[防災連携システムの機能構成]
図3は防災受信盤と制御装置の機能構成を示したブロック図である。
(防災受信盤の機能構成)
図3に示すように、防災受信盤14には、受信制御部52、伝送部54、警報部56、表示部58、操作部60、移報部62及び伝送部64が設けられている。
受信制御部52は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成しており、プログラムの実行により所定の受信制御機能を実現する。防災受信盤14からは施設の警戒エリアに向けて伝送路16aが引き出され、火災感知器18及び発信機20が接続されている。
火災感知器18及び発信機20は、防災受信盤14との間で情報を双方向伝送する伝送機能を備えており、防災受信盤14を含めて固有のアドレスが予め割り当てられている。1つの伝送路16aに接続できる火災感知器18及び発信機20の数は、例えば最大アドレス数が256アドレスの場合、防災受信盤アドレスを除くことから、255台以下を接続することができる。なお、P型防災監視システムに使用されている発信機を使用する場合には、防災受信盤14との間で情報を双方向伝送する機能を備え、アドレスが設定された中継器を介して発信機が接続される。
また、防災受信盤14から引き出された制御用の伝送路16bには、防災受信盤14との間で情報を双方向伝送する伝送機能を備え且つアドレスが設定された防火戸24や防火シャッター26等の端末機器が接続されている。
防災受信盤14から火災感知器18及び発信機20に対する下り信号は電圧モードで伝送されている。この電圧モードの信号は、伝送路16aの電圧を例えば18ボルトと30ボルトの間で変化させる電圧パルスとして伝送される。
これに対し火災感知器18及び発信機20からの上り信号は電流モードで伝送される。この電流モードにあっては、伝送路16aに伝送データのビット1のタイミングで信号電流を流し、いわゆる電流パルス列として上り信号が防災受信盤14に伝送される。防災受信盤14から防火戸24や防火シャッター26等の端末機器に対する下り信号と上り信号の送も同様である。
受信制御部52による受信制御は火災感知器18を例にとると、次のようになる。防災受信盤14は、通常の監視時にあっては、端末アドレスを順次指定した正常監視用のポーリングコマンドを送信しており、火災感知器18は自己の設定アドレスに一致するポーリングコマンドを受信すると正常監視応答を行う。このため防災受信盤14にあっては、ポーリングコマンドに対し応答がなかった火災感知器18を障害として故障を検出することができる。
また防災受信盤14は、すべての端末アドレスに対するポーリングコマンドの送信周期ごとに一括AD変換コマンドを繰り返し送信している。火災感知器18は防災受信盤14からの一括AD変換コマンドを受信すると、検出している煙濃度や温度などのアナログ検出データをサンプリングし、予め定めた火災レベルと比較している。
火災感知器18でサンプリングしたアナログ検出データが火災レベルを超えた場合には、防災受信盤14に対しポーリングコマンドに対する応答タイミングで割込信号を送信する。この割込信号は、応答ビット列をオール1とするような通常は使用されない信号を送る。
防災受信盤14は、火災感知器18からの割込信号を受信すると、グループ検索コマンドを発行し、火災を検出した火災感知器18を含むグループからの割込応答を受信してグループを判別する。
続いて、判別したグループに含まれる個々の火災感知器18に対し、順次アドレスを指定したポーリングを行い、アナログデータの火災応答を受けることで、火災を検出した火災感知器18の感知器アドレスを認識し、火災警報動作を行うことになる。
防災受信盤14による防火戸24や防火シャッター26等の端末機器の制御は、通常の監視時にあっては、端末機器の端末アドレスを順次指定した正常監視用のポーリングコマンドを送信しており、特定の端末機器を作動させる場合には、そのアドレスを指定したポーリングコマンドのタイミングで所定の制御コマンドを送信し、端末機器は自己の設定アドレスに一致する制御コマンドを受信すると、制御コマンドで指定された制御動作を行う。
警報部56はスピーカを備え、各種の警報音や音声メッセージを出力する。表示部58には火災代表灯、障害代表灯、タッチパネルを備えた液晶ディスプレイ等が設けられている。操作部60には、火災断定スイッチ、音響停止スイッチ、地区音響一時停止スイッチ等が設けられている。移報部62は非常放送設備等の外部装置に火災移報信号を出力して連動させる。
伝送部64は、受信制御部52で火災信号又は火災通報信号を受信して火災警報が出力された場合、火災場所を含む火災情報信号を制御装置15に送信する。
(制御装置の機能構成)
図3に示すように、機器管理システムの制御装置15には、装置制御部66,通信部68、伝送部70、液晶ディスプレイ72、タッチパネル74、表示部76、操作部78及びデータベース80が設けられている。液晶ディスプレイ72とタッチパネル74はテーブル画面46を構成している。
装置制御部66は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成しており、プログラムの実行により所定の制御機能を実現する。通信部68から施設内に向けてLANケーブルを用いた伝送路28が引き出され、伝送路28に接続されたアクセスポイント30との間で例えばイーサネット(登録商標)に従って信号の送受信が行われる。
データベース80には、火災時に画面表示される施設の地図情報や日常管理で画面表示される各種の情報が格納されている。
装置制御部66は、通常時は、図1に示す施設内で使用している搬送ロボット34、ストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38等の作業ロボットの運用に関する情報を、メニュー選択等により表示し、作業状況の確認や必要な制御を指示する操作等を可能としている。
また、装置制御部66は、通常時に、施設に設けられた入退出管理システムからの情報信号に基づき施設の在籍者の情報を表示することも可能であり、更に、スタッフの携帯端末32に対する信号送信により、業務の遂行に必要な各種の連絡事項やお知らせの通知等を行うことも可能である。
また、装置制御部66は、システム立上げ時、その後は、例えば1ケ月といった所定周期毎に、通信部68に指示して搬送ロボット34に通信状態の測定指示信号を送信し、搬送ロボット34が施設内の全領域を移動しながら測定した無線LANのアクセスポイント30による制御装置15との間の無線回線の通信状態、例えば、電波強度(受信電界強度)、通信速度、エラーレート、リトライ回数等を受信し、この測定結果に基づき施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップを生成する制御を行う。制御装置15で生成する無線環境マップは例えば通信不能領域を示すマップすれば良く、この場合、通信不能領域以外の領域は通信可能領域を示すことになる。
また、装置制御部66は、通常状態で、液晶ディスプレイ72上のタッチパネル74の操作等により搬送ロボット34、ストレッチャーロボット36又は車椅子ロボット38を所定の移動元から所定の移動先に移動させる操作入力を検出した場合、無線環境マップに基づき、通信不能領域を回避し、通信可能領域を通るルート情報を生成し、このルート情報を含む指示信号を搬送ロボット34、ストレッチャーロボット36又は車椅子ロボット38に送信して移動させる制御を行う。
また、装置制御部66は、伝送部70を介して防災受信盤14から火災情報信号を受信した場合に、火災場所が示された施設の地図を無線環境マップと共に液晶ディスプレイ72の駆動によりテーブル画面46に表示させると共に、無線環境マップに基づき、通信不能領域を回避し、通信可能領域を通って機材保管場所等の搬送元から火災場所に至るルート情報を生成し、このルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信し、機材保管場所等の搬送元から火災場所に対応した搬送先に、消火器等の消防機材や空気呼吸器等の救命機材を搬送させる制御を行う。
また、装置制御部66は、伝送部70を介して防災受信盤14から火災情報信号を受信した場合に、無線環境マップに基づき、通信不能領域を回避し、通信可能領域を通ってテーブル画面46の操作により指定された避難元から予め設定された所定の避難先に至るルート情報を生成し、このルート情報を含む避難指示信号をストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38に送信し、指定された避難元から所定の避難先に避難困難者を乗せて移動させる制御を行う。
また、装置制御部66は、搬送指示信号により移動中の搬送ロボット34、又は避難指示信号により移動中のストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38から通信不能領域の通知信号を受信した場合、通知された通信不能となった領域を無線環境マップに新たな通信不能領域として書き込む更新を行うと共に、通信不能領域を回避した通信可能領域を通る新たなルート情報を生成し、搬送ロボット34、避難ストレッチャーロボット36又は車椅子ロボット38に新たなルート情報を含む指示信号を送信して移動を再開させる制御を行う。
更に、装置制御部66は、訓練モードによる制御処理が可能であり、施設内の任意の区画を疑似的な火災場所に設定した状態で、搬送ロボット34を利用した消防機材や救命機材の搬送を伴う消火訓練やストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38を利用して避難困難者を避難元から避難先に運び出す避難訓練のための制御を行う。
この訓練モードによる装置制御部66の制御は、例えば、夜間や休日等の時間帯を利用して行うことが望ましく、また、防災監視システムとの連携は解除し、制御装置15、訓練スタッフの携帯端末32及び搬送ロボット34、ストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38等の作業ロボットを対象として、疑似的に発生した火災に対する対応処理を行う。
(搬送ロボットの機能構成)
図4は搬送ロボットの機能構成を示したブロック図である。図4に示すように、搬送ロボット34には、ロボット制御部82、アンテナ85が接続された通信部84、走行距離センサ86、音声報知部88、表示部90、操作部92及び走行駆動部94が設けられている。
通信部84は施設内に設置されている無線LANのアクセスポイント30との間で無線回線による通信接続を確立して信号の送受信を行い、アクセスポイント30を介して制御装置15との間で信号を送受信させる。
走行距離センサ86は搬送ロボット34に設けられた走行輪の回転数に基づいて走行距離を検出して出力させる。
音声報知部88はスピーカを備え、搬送作業中に、注意を促すためにチャイム音等の所定の注意音を出力させる。また、音声報知部88は火災時に、火災警報を音声メッセージ等により出力する警報報知部として利用することも可能である。
表示部90は搬送ロボット34の搬送作業に必要な各種の表示を行う。操作部92は、搬送ロボット34の搬送制御に必要な各種の設定操作や起動停止等の操作を行うための操作スイッチや操作ノブ等が設けられる。本実施形態では、操作部92には、搬送ロボット34の搬送制御に必要な搬送ルートを得るために搬送元と搬送先の設定操作を行うルート設定スイッチ、制御装置15から指示されたルート情報に基づく搬送ルートに沿って自動搬送させる自動搬送開始スイッチ、走行駆動部94による走行を解除してスタッフ等により手押し移動を可能とする自動搬送解除スイッチ等が設けられている。
走行駆動部94は搬送ロボット34の走行輪を駆動する。本実施形態の搬送ロボット34は独立して走行駆動可能な駆動輪を左右に備えており、両輪を同じ速度で回転駆動することで直進走行が行われ、何れか一方の駆動輪を回転させることで旋回走行が行われる。また、走行駆動部94に接触センサ等を設け、壁等の障害物に接触した場合に走行を停止させる安全機能が設けられている。
図5は搬送ロボットによる消火器の搬送を示した説明図である。図5に示すように、搬送ロボット34は、台車95の両側に駆動輪96が設けられ、前後に補助輪96aが設けられている。また台車95の後部には支承部95aが起立され、支承部95aの上端には、表示部や操作部が設けられている。
台車95には例えば消防機材としてバケット97に収納された消火器98が2本搭載されている。また、台車95には必要に応じて消火器以外の消防機材や、空気呼吸器や防毒マスク等の救命機材を搭載して搬送させることができる。
搬送ロボット34は図4に示した通信部84により施設の天井側に設置されたアクセスポイント30を経由して制御装置15との間で信号の送受信を行う。
図5にあっては、搬送ロボット34に消火器98を搭載して搬送しているが、これ以外に、別途準備された台車に消防機材や救命機材を搭載し、この台車を搬送ロボット34により後ろから押して移動させるか、前から引いて移動させるといった牽引搬送としても良い。
(ストレッチャーロボット及び車椅子ロボットの機能構成)
図1に示したストレッチャーロボット36及び車椅子ロボット38の機能構成も、図4に示した搬送ロボット34の場合と基本的に同じ機能構成になる。
[制御装置による防災連携処理]
図6はテーブル画面に表示される監視対象施設の地図を搬送ロボットの搬送ルート及び通信不能領域と共に示した説明図である。
図6に示すように、通常状態において、制御装置15のテーブル画面46には例えば施設を平面で示した施設地図48が表示されている。図6の施設地図48は、病院の入院病棟を例にとっており、スタッフステーションを中心として上下両側に示す病室が配置され、病室並びの中央付近にはラウンジが配置されている。また、スタッフステーションの左右両側にはエレベータ(EL)室と階段室が配置されている。
このような施設地図48で示される施設内を対象に、矢印で示す搬送ロボット34の搬送可能ルート100が予め設定されている。搬送可能ルート100の設定は、図4に示した操作部92に設けられた搬送ルート設定スイッチを使用して搬送ロボット34を実際に走行させ、実走行で得られた走行距離と旋回角度の組合せにより搬送ルート情報を生成してメモリに記憶する。また、搬送ロボット34で生成された搬送可能ルート100の情報は制御装置15に送られ、自動搬送制御のルート情報を生成するために記憶されている。なお、尚、搬送ロボット34で生成された搬送可能ルート100の情報は、ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38のルート情報の生成にも利用できる。
搬送可能ルート100の設定が終了した後の搬送制御は、搬送ロボット34のルート設定スイッチの操作により搬送可能ルート100上の搬送開始位置となる搬送元と搬送目的位置となる搬送先を設定すると、設定された搬送元と搬送先が制御装置15に通知され、制御装置15は搬送可能ルート100と無線環境マップとに基づき、搬送元と搬送先を結ぶ通信可能領域を通る例えば最短ルートを搬送ルートとして生成して搬送ロボット34に送信する。この状態で搬送ロボットの自動搬送開始スイッチを操作すると、制御装置15から指示された搬送ルートに従って搬送元から搬送先に自動走行により移動し、必要な機材を搬送することになる。
また、システムの立ち上げ時及びその後は定期的に制御装置15から搬送ロボット34に通信状態の測定指示が行われ、これに基づき搬送ロボット34は搬送可能ルート100に従って施設内の全域を移動して通信状態を測定して測定結果を制御装置15に送信し、この測定結果に基づき制御装置15は施設内の通信状態を示す無線環境マップを生成してメモリに記憶する。
このため図6のテーブル画面46に表示された施設地図48には、生成された無線環境マップに基づき通信不能領域102が表示されている。また、施設地図48には搬送ロボット34と無線通信を行うアクセスポイント30が表示されている。
(搬送ロボットにより消火支援)
図7は火災発生時にテーブル画面に表示される監視対象施設の地図を搬送ロボットによる搬送ルートと共に示した説明図である。
図7に示すように、制御装置15は防災受信盤14から火災情報信号を受信すると、テーブル画面46に火災対象地区を示す施設地図48を表示させ、この例では施設地図48の左下隅に示す病室が火災場所104として表示されており、火災場所104の病室に設置されている火災感知器18が作動して防災受信盤14から火災警報が出力されている。なお、テーブル画面46には必要があれば火災階の直上階または選択操作した階の地図が表示される。
制御装置15は、火災情報信号に基づく火災場所104を示した施設地図48の表示に伴い、施設内で働いているスタッフが携帯している携帯端末32に火災情報信号を送信し、例えば、図7のテーブル画面46と同じ施設地図48を表示し、日頃の避難訓練で習得している手順に従って対処行動を開始させる。
また、制御装置15は、スタッフの操作指示に基づき、搬送ロボット34に消防機材や救命機材等の火災対処に必要な機材を火災場所104に近い目的地となる搬送先P2に搬送させるため、搬送元P1となる機材が保管されている備品室106から火災場所104に近い目的地となる搬送先P2に向かう通信不能領域102を通らない搬送ルート108を示すルート情報を生成し、このルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信する。
制御装置15からの搬送指示信号を受信した搬送ロボット34は搬送元として設定された備品室106に自動走行により移動して待機する。備品室106にいるスタッフは、制御装置15のスタッフの操作よる指示信号が携帯端末32で受信され、指示内容が表示されることから、指示された消火器等の消防機材や空気呼吸器等の救命機材を待機している搬送ロボット34に搭載し、続いて、搬送ロボット34の自動搬送開始スイッチを操作する。
搬送ロボット34はスタッフによる自動搬送開始スイッチの操作を検出すると、制御装置15から指示された火災時の搬送ルート108に沿って移動を開始し、火災場所104の近くの搬送先P2に向かって、例えば図5に示すように消火器98を搬送する。搬送ロボット34は火災時の搬送ルート108に従った搬送中には、周囲の人に注意を喚起するため、音と光により注意警報を出しながら走行することになる。
搬送ロボット34は搬送先P2に到達すると停止し、火災場所104の消火にあたっているスタッフは、到着した搬送ロボット34から消火器98を降ろし、消火作業を継続する。また、搬送ロボット34から消火器98を降ろしたスタッフは、搬送ロボット34の自動搬送開始スイッチを操作する。搬送ロボット34はスタッフによる自動搬送開始スイッチの操作を検出すると、火災時の搬送ルート108に沿って搬送元P1となる備品室106に戻るための走行を開始し、備品室106に戻って次の機材搬送を待つことになる。
なお、図7の例では、一台の搬送ロボット34により火災対処機材を搬送させているが、同じ搬送元P1と搬送先P2を設定した搬送ルートを複数台の搬送ロボット34に設定して火災対処機材を搬送させるようにしても良い。この場合には、搬送先へ向かう往路と搬送先から戻る復路が重複しないように搬送ルートを設定することで、複数台の搬送ロボットが衝突しないようにする。
(搬送中に通信不能となった場合の制御)
図8は火災場所に対する機材搬送中に通信不能となった場合の搬送ロボットの制御をテーブル画面に表示される監視対象施設の地図により示した説明図である。
火災発生時に、図7に示したように、制御装置15からの指示により搬送ルート108に従って搬送ロボット34が火災場所104の近くの搬送先P2に移動中に、搬送ルート108の途中に何らかの原因で通信不能領域110が存在したとすると、通信不能領域110に入った搬送ロボット34はアクセスポイント30を経由した制御装置15との通信が不能となる。
このように搬送ロボット14が搬送先P2への移動中に通信不能を検出した場合には、直前の通信可能領域となる位置P3に戻って移動を停止した状態で、制御装置15に通信不能領域110の存在を通知する。
搬送ロボット34から通信不能領域の通知を受けた制御装置15は、メモリに記憶されている無線環境マップに新たに検出された通信不能領域を書き込む更新を行うと共に、通信不能なルート部分を回避するように修正した例えば搬送ルート112のルート情報を生成し、この修正ルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信する。
搬送ロボット34は制御装置12から修正ルート情報を含む搬送指示信号を受信すると、修正された搬送ルート112に従って搬送先P2への移動を再開する。
また、搬送ロボット14が搬送先P2への移動中に通信不能を検出した場合の他の制御としては、直前の通信可能領域となる位置P3に戻って移動を停止した状態で、アクセスポイント30に対し送信電力を増加させる制御信号を送信した後に、同じ搬送ルート108による搬送先P2への移動を再開する。
搬送ロボット34からの制御信号によりアクセスポイント30の送信電力が増加されると、受信不能領域110の電波強度が上がって通信可能状態に回復し、搬送ロボット34は通信不能を起すことなく搬送先P2に移動することができる。
ここで、アクセスポイント30の送信電力を増加させる制御は、搬送ロボット34からアクセスポイント30を直接制御する以外に、制御装置15にアクセスポイント30の送信電力の増加制御を通知し、制御装置15からの指示でアクセスポイント30が送信電力を増加させるようにしても良い。
また、搬送ロボット34による通信状態を回復させる制御は、アクセスポイント30の送信電力を増加させる以外に、アクセスポイント30の通信周波数を変更するようにしてもよい。即ち、アクセスポイント30が複数の通信周波数の切り替え機能を備えている場合、通信周波数により通信状態が異なることから、ある通信周波数で通信不能となった場合、他の通信周波数に切り替えることで、通信可能状態に回復させることが可能となる。
(ストレッチャーロボットによる避難支援)
図9は火災発生時にテーブル画面に表示される監視対象施設の地図をストレッチャーロボットによる避難ルートと共に示した説明図である。
図9に示すように、制御装置15は防災受信盤14から火災情報信号を受信すると、テーブル画面46に火災場所104及び通信不能領域102,110を示す施設地図48を表示する。
制御装置15は、火災が発生した施設内に配置されているストレッチャーロボット36-1,36-2に対し、ベッドに寝たきりの入院患者や高齢者等の避難困難者の避難作業の支援するため、無線環境マップに基づき生成された通信可能領域を通るルート情報を含む避難指示信号を送信する。
制御装置15から例えばストレッチャーロボット36-1に送信する避難指示信号には、火災場所104に隣接した病室を避難元P1とし、火災時にも使用可能としているエレベータ室を避難先Q1とする避難ルート110-1のルート情報及びストレッチャーロボットIDが含まれている。
制御装置15からの避難指示信号を受信したストレッチャーロボット36-1は、避難ルート110-1をメモリに記憶し、指示された避難元P1に移動して待機する。
避難元P1の病室にいる担当スタッフは、到着したストレッチャーロボット36-1に避難困難者を乗せ、続いて、ストレッチャーロボット36-1の操作部に設けられた自動搬送開始スイッチを操作する。ストレッチャーロボット36-1はスタッフによる自動搬送開始スイッチの操作を検出すると、避難ルート110-1に沿って移動を開始し、避難先Q1となるエレベータ室に移動する。
エレベータ室に待機しているスタッフは、ストレッチャーロボット36-1が到着したら、避難困難者を降ろし、エレベータを使用して安全な階へ避難させ、また、ストレッチャーロボット36-1の自動搬送開始スイッチを操作する。ストレッチャーロボット36-1はスタッフによる自動搬送開始スイッチの操作を検出すると、避難ルート110-1に沿って避難元P1に戻り、次の避難困難者の避難作業に備える。
図9にあっては、ストレッチャーロボット36-2も、制御装置15からの避難指示信号に基づき避難元と避難先Q2(例えば階段室)との間に避難ルート110-2を設定し、病室から階段室に避難困難者を運び出す避難支援を行っている。
このような避難ルートの設定によるストレッチャーロボット36-1,36-2による避難支援は、車椅子ロボット38による避難支援も同様となる。
上記はテーブル画面上に、通信不能領域と火災発生場所を地図情報と共に表示する構成を記載したが、異常対応者への所有する携帯端末にも通信不能領域と火災発生場所を地図情報と共に表示する。
携帯端末はアクセスポイント30より地図情報を含めた火災情報を制御装置から取得する。異常対応者は地図情報を確認しながらルートを検討し、異常の対応を行う。また、携帯端末と通信するアクセスポイント30の位置情報より携帯端末の所有者の位置情報を取得し、携帯端末の位置情報を地図情報に含めて表示するようにしても良い。
[無線環境マップの生成と火災時のロボット移動制御]
図10は制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御の実施形態を示したタイムチャートである。
図10に示すように、制御装置15はシステム立上げ時、その後は定期的にステップS1で通信状態の測定指示信号を搬送ロボット34に送信する。測定指示信号を受信した搬送ロボット34はステップS2で図6に示したように施設内の搬送可能ルート100の全てを走行しながら通信状態を測定し、測定結果を制御装置15に送信する。
搬送ロボット34から測定結果を受信した制御装置15は、ステップS3で通信状態の測定結果に基づき施設地図の中に通信可能領域と通信不能領域を示す無線環境マップを生成してメモリに記憶する。
続いて制御装置15は防災受信盤14からの火災情報信号の受信の有無を判別しており、火災場所を含む火災情報信号の受信を判別するとステップS5に進み、消火器等を格納した備品室等を搬送元、火災発生場所の近傍を搬送先とし、且つ無線環境マップに基づき通信可能領域を通る搬送ルート、換言すると通信不能領域を通らない最短の搬送ルートのルート情報を生成し、このルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信し、指示された搬送ルートに従って搬送元から搬送先への移動を指示する。
制御装置15からの搬送指示信号を受信した搬送ロボット34は、ステップS6で指示された搬送ルートに沿って移動制御を開始する。搬送ロボット34は移動中にステップS7で通信不能の有無を判別しており、通信不能の判別がなければステップS13に進んで搬送先となる目的地への到達の有無を判別し、目的地への到達を判別するとステップ14に進んで移動を停止する。
一方、搬送ロボット34が移動中にステップS7で通信不能を判別したとするとステップS8に進み、直前の通信可能位置に戻って移動を停止し、ステップS9で制御装置15に通信不能領域の存在を含むルート修正の要求信号を送信する。
搬送ロボット34からのルート修正の要求信号を受信した制御装置15は、ステップS10でメモリに記憶している無線環境マップに新たな通信不能領域の存在を書き込む更新を行い、続いてステップS11で更新された無線環境マップに基づいて搬送先へ向かう通信不能領域を通らない修正ルート情報を生成し、この修正ルート情報を含む搬送指示信号を搬送ロボット34に送信する。
制御装置15から修正ルート情報を含む搬送指示信号を受信した搬送ロボット34はステップS12で修正ルートに従って移動を再開し、ステップS13で目的地への到達を判別するとステップ14に進んで移動を停止する。
[無線環境マップの生成と火災時の他のロボット移動制御]
図11は制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御の他の実施形態を示したタイムチャートである。
図11のステップS21~S26の制御は、図10に示したステップS1~S6の制御と同じであり、ステップS27~S32の移動中に通信不能となった場合の制御が異なる。
図11において、搬送ロボット34が移動中にステップS27で通信不能を判別したとするとステップS28に進み、直前の通信可能位置に戻って移動を停止し、ステップS29でアクセスポイント30に送信電力の増加を指示し、続いて、ステップS30に進み、ステップS26と同じルートに従って移動を再開する。
このためステップS27で通信不能が判別されたルート部分を再び通過することになるが、ステップS29でアクセスポイント30の送信電力を増加させる制御が行われていることから電波強度が上がって通信不能状態は解消されており、搬送ロボット34はルートを変更することなく移動を再開し、ステップS13で目的地への到達を判別するとステップ14に進んで移動を停止する。
[防災機器の作動による無線環境の変化に対応した制御]
図12は火災時に防火戸が作動した場合の制御装置と搬送ロボットによる無線環境マップの生成と無線環境マップに基づく移動制御を示したタイムチャートである。
図1に示した防災監視システム10の防災受信盤14で火災感知器18の火災検出または発信機20の操作が行われて火災警報が出力されると、警戒区域に設置している防火戸24や防火シャッター26の閉鎖作動が行われる。
このように火災発生に伴い防火戸24や防火シャッター26が閉鎖されると、その閉鎖場所及びその近傍の電波強度が影響を受けて変動し、通信不能領域が発生する場合があり、図12に示す制御が行われる。
図12のステップS41~S43は図10のステップS1~S3と同じであり、搬送ロボット34が施設内を移動して通信状態を測定し、この測定結果に基づき制御装置15が無線環境マップを生成してメモリに記憶している。
この状態で制御装置15はステップS44で防災受信盤14から火災情報信号を受信するとステップS45に進み、例えば防火戸24の作動を判別するとステップS46で防火戸24が作動した区域の通信状態の測定を搬送ロボット34に指示する。
制御装置15からの測定指示を受けた搬送ロボット34はステップS47で防火戸作動区域を移動して通信状態を測定し、測定結果を制御装置15に送信する。制御装置15はステップS48で防火戸作動区域の通信状態の測定結果からメモリに記憶している無線環境マップに新たに検出された通信不能領域を書き込む更新を行う。
続いて、制御装置15は更新された無線環境マップに基づき通信不能領域を通過することなく搬送元から搬送先へ向かうルート情報を生成して搬送ロボット34に搬送を指示し、搬送ロボット34はステップS50で指示された搬送ルートに従った移動制御を行う。ステップS50の搬送ロボット34の移動制御の詳細は、図10のステップS6~S14の制御または図11のステップS26~S32の制御となる。
なお、図10~図12の制御は搬送ロボット34を例にとっているが、ストレッチャーロボット36や車椅子ロボット38も同様となる。
また、火災が発生した場合に電波環境に影響を及ぼす防災機器の作動には、防火戸や防火シャッターの作動以外に、スプリンクラーヘッドの作動による放水等もあり、この場合にも、制御装置15からの指示により作業ロボットをスプリンクラー作動区域に移動して通信状態を測定し、測定結果を制御装置15に送信し、スプリンクラー作動区域の通信状態の測定結果からメモリに記憶している無線環境マップに新たに検出された通信不能領域を書き込む更新を行う。
[本発明の変形例]
(防災監視システム)
上記の実施形態は、火災感知器等に端末アドレスを設定して火災場所や制御場所を識別可能なR型の防災監視システムを例にとっているが、回線単位に火災を検出したり端末機器を制御するP型の防災監視システムとしても良い。
(対象施設)
上記の実施形態は避難困難者が予想される病院や高齢者施設を例にとっているが、これに限定されない。例えば、多数の人が出入りするオフィスビルや商業施設等の適宜の施設を対象としても良い。
(その他)
また、搬送ロボットは火災時の搬送ルートを通って機材を搬送しているが、当該ルートを避難ルートとして使用している場合は別の搬送ルートを用いるようにしても良い。この場合、制御装置側で人の避難状況を監視し、搬送ルートを設定するようにしても良い。
また、搬送ロボットに火災による煙濃度、温度、ガス濃度の少なくとも何れかを検出する火災センサを備え、搬送作業中に周囲の環境を監視するようにし、センサデータやセンサデータに基づく危険情報を制御装置に送信するようにしても良い。
また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:防災監視システム
12:機器管理システム
14:防災受信盤
15:制御装置
16a,16b,28:伝送路
18:火災感知器
20:発信機
22:地区音響装置
24:防火戸
26:防火シャッター
30:アクセスポイント
31:火災センサ
32:携帯端末
34:搬送ロボット
36,36-1~36-:ストレッチャーロボット
38:車椅子ロボット
46:テーブル画面
48:施設地図
50:火災場所
52:受信制御部
54,64,70:伝送部
66:装置制御部
68,84:通信部
72:液晶ディスプレイ
74:タッチパネル
80:データベース
82:ロボット制御部
86:走行距離センサ
88:音声報知部
90:表示部
92:操作部
94:走行駆動部
95:台車
95a:支承部
96:駆動輪
96a:補助輪
97:バケット
98:消火器
100:搬送可能ルー
102,110:通信不能領域
104:火災場所
106:備品室
108,112:搬送ルート
110-1,110-2:避難ルート

Claims (10)

  1. 施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
    当該測定結果から前記施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
    前記施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、前記制御装置と前記作業ロボットを無線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
    が設けられた防災連携システムに於いて、
    前記施設内で異常が発生した際に、
    前記制御装置は、前記無線環境マップ情報に基づき前記通信可能領域の範囲内で異常対応するように前記作業ロボットに指示し、
    前記作業ロボットは、前記制御装置からの指示に基づき異常対応を行い、
    前記作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、
    前記作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、前記制御装置に前記通信不能となった通信可能領域が存在する旨を通知して、
    前記制御装置は、通信不能となった通信可能領域を通信不能領域として前記無線環境マップ情報を更新すると共に、更新された前記無線環境マップ情報に基づき新たな通信可能領域の範囲内で異常対応するように前記作業ロボットに指示し異常対応を再開させることを特徴とする防災連携システム。
  2. 施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
    当該測定結果から前記施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
    前記施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、前記制御装置と前記作業ロボットを無線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
    が設けられた防災連携システムに於いて、
    前記施設内で異常が発生した際に、
    前記制御装置は、前記無線環境マップ情報に基づき前記通信可能領域の範囲内で異常対応するように前記作業ロボットに指示し、
    前記作業ロボットは、前記制御装置からの指示に基づき異常対応を行い、
    前記作業ロボットが異常対応中に通信不能を検出した際に、
    前記作業ロボットは、通信不能となった通信可能領域から当該通信不能となった通信可能領域の直前にいた通信可能な通信可能領域に移動し、前記無線通信設備に前記通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させるように指示して、当該通信不能となった通信可能領域の通信状態が回復した後に異常対応を再開することを特徴とする防災連携システム。
  3. 請求項記載の防災連携システムに於いて、
    前記作業ロボットは、前記無線通信設備に指示して送信電力を増加又は通信周波数を変更させることにより、前記通信不能となった通信可能領域の通信状態を回復させることを特徴とする防災連携システム。
  4. 請求項1乃至3何れかに記載の防災連携システムに於いて、
    前記施設内で異常が発生した際に、
    前記制御装置は、前記無線環境マップ情報及び異常を検出した防災監視システムから得られた所定の防災情報に基づき前記作業ロボットに前記通信可能領域を通る所定のルート情報に従った所定の目的地への移動を指示
    前記作業ロボットはルート情報に従って前記目的地に移動することを特徴とする防災連携システム。
  5. 施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
    当該測定結果から前記施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
    前記施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、前記制御装置と前記作業ロボットを無線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
    が設けられた防災連携システムに於いて、
    前記作業ロボットは、異常を検出した防災監視システムが所定の防災機器を作動させた場合に、前記制御装置からの指示により前記施設内を移動して前記防災機器の作動による電波環境の変動に対応した通信状態を測定し、当該測定結果を前記制御装置に送信して前記無線環境マップ情報を更新させることを特徴とする防災連携システム。
  6. 請求項記載の防災連携システムに於いて、
    前記作業ロボットは、防火戸、防火シャッター及び又はスプリンクラーヘッドが作動した場合の電波環境の変動に対応した通信状態を測定し、当該測定結果を前記制御装置に送信して前記無線環境マップ情報を更新させることを特徴とする防災連携システム。
  7. 施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
    当該測定結果から前記施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
    前記施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、前記制御装置と前記作業ロボットを無線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
    が設けられた防災連携システムに於いて、
    前記施設内で火災が発生した際に、前記制御装置は前記無線通信設備に指示して火災発生場所を含む領域、迂回不能場所を含む領域、重要箇所を含む領域のいずれか一つ以上の領域を通信可能となるように無線局の送信電力を調整させることを特徴とする防災連携システム。
  8. 請求項1乃至7何れかに記載の防災連携システムに於いて、
    前記施設内の異常を検出する防災監視システムの防災受信盤は、火災を検出した場合に、前記制御装置から前記無線環境マップ情報を取得して火災発生場所と共に画面表示することを特徴する防災連携システム。
  9. 請求項1乃至8何れかに記載の防災連携システムに於いて、
    さらに前記異常の対応者に携帯される携帯端末を備え、
    前記携帯端末は、前記制御装置から前記無線環境マップ情報を取得して異常発生場所と共に画面表示することを特徴する防災連携システム。
  10. 施設内を移動しながら通信状態を測定し、当該測定結果を制御装置に送信する作業ロボットと、
    当該測定結果から前記施設内の通信可能領域の有無を示す無線環境マップ情報を生成する制御装置と、
    前記施設内に無線局を配置することにより無線通信エリアを構築し、前記制御装置と前記作業ロボットを無線通信回線により接続して信号を送受信させる無線通信設備と、
    が設けられた防災連携システムに於いて、
    前記無線通信設備の前記施設内に設置した無線局に火災を検出する火災センサを設け、前記火災センサにより火災を検出した場合に前記無線局の送信電力を増加させることを特徴とする防災連携システム。
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