JP7182575B2 - アスファルト臭気抑制剤、アスファルト組成物およびアスファルト組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
[1] 常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤。
[2] [1]に記載のアスファルト臭気抑制剤において、前記香料化合物の常圧における沸点は、150℃以上190℃未満である、アスファルト臭気抑制剤。
[3] [1]または[2]に記載のアスファルト臭気抑制剤において、前記アスファルト臭気抑制剤中、前記香料化合物を25質量%以上90質量%以下含有し、前記アスファルト臭気抑制剤中、前記溶剤を10質量%以上75質量%以下含有する、アスファルト臭気抑制剤。
[4] 常圧における沸点が50℃以上150℃未満の第1香料化合物と、常圧における沸点が150℃以上200℃未満の第2香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤。
[5] 常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上300℃未満の第1溶剤と、常圧における沸点が300℃以上400℃未満の第2溶剤と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤。
[6] [1]~[5]のいずれか1つに記載のアスファルト臭気抑制剤を含むアスファルト組成物。
[7] アスファルトまたは改質アスファルトに[1]~[5]のいずれか1つに記載のアスファルト臭気抑制剤を添加する工程、を含む、アスファルト組成物の製造方法。
<第1実施形態に係るアスファルト臭気抑制剤の概要>
以下、本発明の第1実施形態に係るアスファルト臭気抑制剤(以下、第1実施形態の臭気抑制剤という場合がある。)について、詳細に説明する。第1実施形態の臭気抑制剤は、常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤と、を含有する。ここで、「常圧」とは大気圧(1013.25hPa)に等しい圧力を意味する。
マスキング効果が発揮される反面、その消臭乃至マスキング効果が長時間持続しない。一方、常圧における沸点が200℃以上の香料化合物のみを臭気抑制剤として使用すると、香料化合物の単位時間あたりの蒸発量が少ないため、消臭乃至マスキング効果が長時間持続する反面、十分な消臭乃至マスキング効果が得られない。
第1実施形態に係る香料化合物は、以下のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
プロピレングリコールアセタール(沸点98.6℃)、プロピオン酸エチル(沸点99.0℃)、カプロン酸アリル(沸点186.0℃)、2-メチル吉草酸エチル(沸点153.0℃)、カプロン酸エチル(沸点167.9℃)、酪酸イソアミル(沸点176.5℃)、イソ吉草酸イソアミル(沸点194.0℃)、ローズオキシド(沸点196.7℃)、p-クレシルメチルエーテル(4-メトキシトルエン)(沸点174.0℃)、2-フェニルエチル メチルエーテル(沸点172.3℃)。
第1実施形態に係る溶剤は、以下のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。なお、溶剤自体が香料化合物として使用可能なものであってもよい。
3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロナフタレン-2-イル)エタン-1-オン、沸点312.2℃)。
以下、本発明の第2実施形態に係るアスファルト臭気抑制剤(以下、第2実施形態の臭気抑制剤という場合がある。)について、詳細に説明する。第2実施形態の臭気抑制剤は、常圧における沸点が50℃以上150℃未満の第1香料化合物と、常圧における沸点が150℃以上200℃未満の第2香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤と、を含有する。
実施形態に係る香料化合物として例示したもののうち、第1香料化合物および第2香料化合物のそれぞれの沸点の条件に該当するものが挙げられる。また、第2実施形態に係る溶剤は、第1実施形態に係る溶剤と同様であるため、その説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態に係るアスファルト臭気抑制剤(以下、第3実施形態の臭気抑制剤という場合がある。)について、詳細に説明する。第3実施形態の臭気抑制剤は、常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上300℃未満の第1溶剤と、常圧における沸点が300℃以上400℃未満の第2溶剤と、を含有する。
<アスファルト組成物の概要>
以下、本発明の一実施の形態に係るアスファルト組成物(以下、本件アスファルト組成物という場合がある。)について、詳細に説明する。
<アスファルト組成物の製造方法の概要>
以下、本発明の一実施の形態に係るアスファルト組成物の製造方法(以下、本件アスファルト組成物の製造方法という場合がある。)について、詳細に説明する。
プラントにおいて添加されてもよいし、アスファルト組成物の施工現場において添加されてもよい。
以下、本件アスファルト組成物の製造方法の適用例1(道路舗装)について詳細に説明する。まず、アスファルトを150~250℃に加熱しながら、スチレン-ブタジエンゴムなどを添加した上で3~5時間撹拌し、改質アスファルトを製造する。その後、製造した改質アスファルトに本件臭気抑制剤を添加し、タンクローリーに積み込む。改質アスファルトは、タンクローリー中150~200℃に保たれた状態で6~24時間かけて混合プラントに輸送される。その後、タンクローリーから混合プラントに改質アスファルトを押し出す。その後、混合プラント内において、改質アスファルトを150~200℃に加熱した後に、骨材(砂利)およびフィラー(石粉)と約1分以内に混合させ、アスファルト混合物を製造する。アスファルト混合物中、3~5%が改質アスファルトであり、残りの95~97%が骨材およびフィラーである。なお、改質アスファルトと骨材およびフィラーとを混合する前に、溶融状態(160~180℃)で数日以内保管されることもある。製造されたアスファルト混合物はダンプトラックに積み込まれ、120~185℃で約1時間以内に施工現場に輸送される。その後、施工現場に輸送されたアスファルト混合物は、敷き均し締固められた後、約30分以内に110℃未満に冷却され固化する。
以下、本件アスファルト組成物の製造方法の適用例2(防水材)について詳細に説明する。まず、前述の適用例1と同様に、アスファルトを150~250℃に加熱しながら、スチレン-ブタジエンゴムなどを添加した上で3~5時間撹拌し、改質アスファルトを製造する。その後、本件臭気抑制剤を添加し、タンクローリーに積み込む。その後、改質アスファルトは、タンクローリー中180~220℃に保たれた状態で6~24時間かけて道路橋床版の施工現場に輸送される。その後、タンクローリーからオープン釜に改質アスファルトを押し出す。オープン釜では改質アスファルトを200~280℃に加熱しながら約2時間保持し、その後、改質アスファルトは防水材として施工され、冷却固化する。
以下、本件アスファルト組成物の製造方法の適用例3(防水材)について詳細に説明する。まず、前述の適用例1と同様に、アスファルトを150~250℃に加熱しながら、スチレン-ブタジエンゴムなどを添加した上で3~5時間撹拌し、改質アスファルトを製造する。それを冷却固化させる過程ブロックあるいはシート状などに成形し、段ボールに箱詰めする。その成形品は道路橋床版の施工現場に輸送され、オープン釜で加熱して溶解される。その際、本件臭気抑制剤を添加し、オープン釜では改質アスファルトを200~280℃に加熱しながら約2時間保持し、その後、改質アスファルトは防水材として施工され、冷却固化する。
ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に180℃に加熱し、表1に示す処方で調製した実施例1-1の臭気抑制剤10μLを添加したサンプルを作製した。実施例1-1の香料化合物としては、常圧における沸点が200℃未満の(A1)シス-3-ヘキセノール(沸点156.5℃)を、実施例1-1の溶剤としては、常圧における沸点が200℃以上の(B1)ジプロピレングリコール(沸点230.5℃)を、それぞれ用いた。
ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に200℃に加熱し、表2に示す処方で調製した実施例2-1~2-5の臭気抑制剤10μLをそれぞれ添加したサンプルを作製した。実施例2-1~2-4の香料化合物としては、それぞれ常圧における沸点が200℃未満の(A1)シス-3-ヘキセノール(沸点156.5℃)、(A2)酢酸シス-3-ヘキセニル(沸点75.0℃)、(A3)2-メチル酪酸エチル(沸点135.1℃)、(A4)ローズオキシド(沸点196.7℃)を、実施例2-5の香料化合物としては、これら全てを用いた。実施例2-1~2-5の溶剤としては、いずれも実施例1-1と同様に、(B1)ジプロピレングリコールを用いた。
ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に200℃に加熱し、表3に示す処方で調製した実施例3-1~3-5の臭気抑制剤10μLをそれぞれ添加したサンプルを作製した。実施例3-1~3-5の香料化合物および溶剤は、実施例1-1および2-1と同じであるが、実施例3-1~3-5では、それぞれ表3に示すように、香料化合物と溶剤との比率を変化させている。実施例3-1~3-5の評価方法は、実施例2の評価方法と同じである。表3に、実施例3-1~3-5の評価結果を示した。
ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に200℃に加熱し、表4に示す処方で調製した実施例4-1~4-5の臭気抑制剤10μLをそれぞれ添加したサンプルを作製した。実施例4-1~4-4の溶剤としては、それぞれ常圧における沸点が200℃以上の(B1)ジプロピレングリコール(沸点230.5℃)、(B2)安息香酸ベンジル(沸点324.1℃)、(B3)ガラクソリド(沸点326.3℃)、(B4)フタル酸ジエチル(沸点294.0℃)を、実施例4-5の溶剤としては、これら全てを用いた。実施例4-1~4-5の香料化合物としては、実施例1-1と同様に、(A1)シス-3-ヘキセノールを用いた。実施例4-1~4-5の評価方法は、実施例2の評価方法と同じである。表4に、実施例4-1~4-5の評価結果を示した。
して、常圧における沸点が200℃以上300℃未満の(B1)または(B4)と、常圧における沸点が300℃以上400℃未満の(B2)または(B3)とを組み合わせた場合が好ましかった。
実施例1~4の比較対象として、ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に200℃に加熱し、表5に示す処方で調製した比較例1-1~1-3の臭気抑制剤10μLをそれぞれ添加したサンプルを作製した。比較例1-4は、ストレートアスファルト10gをガラス容器に入れた後に200℃に加熱し、臭気抑制剤を添加していないサンプルである。
以上の実施例により、本発明の臭気抑制剤は、アスファルトの臭気を十分に消臭乃至マスキングし、かつ、その消臭乃至マスキング効果が持続することを確認できた。
Claims (7)
- 常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤(香料化合物として使用可能なものを除く)と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤であって、
前記アスファルト臭気抑制剤中、前記溶剤を10質量%以上含有する、アスファルト臭気抑制剤。 - 請求項1に記載のアスファルト臭気抑制剤において、
前記香料化合物の常圧における沸点は、150℃以上190℃未満である、アスファルト臭気抑制剤。 - 請求項1または2に記載のアスファルト臭気抑制剤において、
前記アスファルト臭気抑制剤中、前記香料化合物を25質量%以上90質量%以下含有し、
前記アスファルト臭気抑制剤中、前記溶剤を10質量%以上75質量%以下含有する、アスファルト臭気抑制剤。 - 常圧における沸点が50℃以上150℃未満の第1香料化合物と、常圧における沸点が150℃以上200℃未満の第2香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上の溶剤(香料化合物として使用可能なものを除く)と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤であって、
前記アスファルト臭気抑制剤中、前記溶剤を25質量%以上含有する、アスファルト臭気抑制剤。 - 常圧における沸点が200℃未満の香料化合物と、常圧における沸点が200℃以上300℃未満の第1溶剤(香料化合物として使用可能なものを除く)と、常圧における沸点が300℃以上400℃未満の第2溶剤(香料化合物として使用可能なものを除く)と、を含有する、アスファルト臭気抑制剤であって、
前記アスファルト臭気抑制剤中、前記第1溶剤および前記第2溶剤をそれぞれ12.5質量%以上含有する、アスファルト臭気抑制剤。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載のアスファルト臭気抑制剤を含むアスファルト組成物。
- アスファルトまたは改質アスファルトに請求項1~5のいずれか1項に記載のアスファルト臭気抑制剤を添加する工程、
を含む、アスファルト組成物の製造方法。
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