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JP7373342B2 - 茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳及びその製造方法 - Google Patents
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茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、茶系飲料での使用に適した、茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳及びその製造方法、茶抽出物、並びに、茶系飲料及びその製造方法に関する。
ミルクティーや抹茶オーレなどの、茶抽出液と牛乳をブレンドして提供される茶系飲料は、茶抽出液の豊かな風味と牛乳の甘さとまろやかさが調和した飲料であり、老若男女を問わず広く好まれている。
通常これらの茶系飲料に使用される低脂肪成分調整牛乳は、保存性や衛生上の観点から、低温保持殺菌製造法、高温短時間(HTST)殺菌製造法、超高温(UHT)加熱殺菌製造法、滅菌製造法等種々の加熱殺菌処理を経て製造される。ところが、従来の加熱殺菌処理では、原料である生乳の持つ独特の乳風味が変化し、無殺菌乳に近いフレッシュな乳風味が損なわれ、タンパク質の変性による加熱臭が付与される傾向がある。そのために従来の加熱殺菌処理を経て製造された低脂肪成分調整牛乳を茶抽出液とブレンドして茶系飲料とすると、低脂肪成分調整牛乳の加熱臭があり、そのため茶系飲料全体の甘味が増すなどして、茶抽出液が持つ豊かな香りや渋みが邪魔されるという問題があり、茶系飲料の美味しさを際立たせるものではなかった。特にブレンドする低脂肪成分調整牛乳の量が多くなるほど、その傾向が顕著であった。
これまでの超高温(UHT)加熱殺菌製造法は、飲用乳を高温で加熱殺菌することにより、低温殺菌するよりも殺菌効果が高く、賞味期限を長く出来るメリットがあるものの、高温殺菌した飲用乳は低温で殺菌したものと比較して風味が異なり、加熱臭を呈することは常識であった。
特許文献1では、低カロリーであっても乳の濃厚感、ボディ感を損なうことがなく、香味豊かな乳入り紅茶飲料として、ポリフェノール量と、ポリフェノール量とカフェイン量の比率を特定範囲に調節したものが開示されている。しかし、該文献では、紅茶飲料に配合する成分調整牛乳の詳細についてはまったく記載されていない。
特開2012-139155号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、茶抽出物を含有する茶系飲料において、香りや渋みといった茶の豊かな風味を邪魔することなく引き立てながらも、無殺菌乳に近いミルク感と共に、飲用後にスッキリした風味が感じられる、茶系飲料用の低脂肪成分調整牛乳、及びその製造方法、該低脂肪成分調整牛乳を用いて得た茶抽出物、並びに、該低脂肪成分調整牛乳を用いた茶系飲料及びその製造方法を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価および変性ホエータンパク率を特定範囲に調節することによって、上記課題を解決できること、また、低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価および変性ホエータンパク率が特定範囲に調節された、乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の低脂肪成分調整牛乳は、殺菌加熱工程において特定の加熱条件を採用することで製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の成分調整牛乳であって、牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である、茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳に関する。
本発明の第二は、茶抽出物100重量部に対して、前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳45~300重量部がブレンドされた茶系飲料に関する。
本発明の第三は、前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳で茶から抽出した茶抽出物、粉末茶を前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳に添加した茶抽出物、前記茶抽出物を濃縮した液体エキスである茶抽出物、又は該液体エキスの乾燥物に前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を添加した溶液である茶抽出物に関する。好ましくは、抽出時の低脂肪成分調整牛乳の温度が1~100℃である。
本発明の第四は、前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を製造する方法であって、乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の成分調整牛乳を、1次加熱として10℃未満の温度から0.1~5℃/秒の速度で60~75℃まで昇温し、その温度で15~120秒間加熱した後、更に2次加熱として0.1~5℃/秒の速度で115~130℃まで昇温し、その温度で2~7秒間、加熱することを特徴とする、茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の製造方法に関する。
本発明の第五は、前記茶系飲料を製造する方法であって、1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳で茶から抽出して得られる茶抽出物と、前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を混合することを特徴とする茶系飲料の製造方法に関する。
本発明に従えば、茶抽出物を含有する茶系飲料において、香りや渋みといった茶の豊かな風味を邪魔することなく引き立てながらも、無殺菌乳に近いミルク感と共に、飲用後にスッキリした風味が感じられる、茶系飲料用の低脂肪成分調整牛乳、及びその製造方法、該低脂肪成分調整牛乳を用いて得た茶抽出物、並びに、該低脂肪成分調整牛乳を用いた茶系飲料及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
(茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳)
本発明は、低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価と変性ホエータンパク率の双方をそれぞれ特定範囲に設定することによって、茶抽出物とブレンドして茶系飲料とした時に、香りや渋みといった茶の豊かな風味を邪魔することなく引き立てながらも、無殺菌乳に近いミルク感と共に、飲用後にスッキリした風味が感じられるという、茶系飲料での使用に適した、乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の低脂肪成分調整牛乳を提供するものである。
本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳における低脂肪成分調整牛乳とは、乳等省令において定義されている牛乳類の中で、具体的な種類別名称が成分調整牛乳である牛乳のこと、即ち生乳から乳脂肪分の一部と無脂乳固形分、水分などの成分の一部を除去したものが加熱殺菌されたものであり、無脂乳固形分8.0%以上を含み、細菌数(1ml中)が5万以下、大腸菌群が陰性のものであり、且つその中でも乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満のものに限る。
本発明において、タンパク還元価とは、成分調整牛乳の加熱度合いを数値化したものである。タンパク還元価の値が低いほど成分調整牛乳があまり加熱されておらず、飲用後に、成分調整牛乳の風味があまり残らずスッキリと感じられ、値が高いほど成分調整牛乳が加熱されて、加熱臭が強いことを意味する。牛や餌の種類、環境にもよるが、一般的にタンパク還元価は生乳で0~5、UHT殺菌の低脂肪成分調整牛乳では10.5~18である。
タンパク還元価は、成分調整牛乳を加熱するとタンパク質の変性によるSH基の増加および褐変反応により形成された化合物により増加する還元力をフェリシアナイド還元法によって測定するものである。そこでタンパク還元価の測定は、「日本薬学会編 乳製品試験法・注解」(金原出版株式会社、p.131、昭和59年3月20日発行)に準拠すればよい。
本発明の低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価は4~10.5であることが好ましい。これにより、従来の加熱殺菌処理による過度の加熱変性で生じていた加熱臭を抑制することができ、茶の豊かな風味を邪魔することなく引き立てると共に、無殺菌乳に近いミルク感を維持することができる。前記タンパク還元価は、より好ましくは4.5~10であり、さらに好ましくは5~9.5であり、特に好ましくは6~9である。
本発明の低脂肪成分調整牛乳は、飲用後にスッキリした風味が感じられると共に、無殺菌乳に近いミルク感が感じられるように、若干の変性タンパク質が含まれていることが好ましい。これを示す指標として、本発明では変性ホエータンパク率を用いる。変性ホエータンパク率とは、低脂肪成分調整牛乳中の全ホエータンパクに対する、加熱によって変性したホエータンパクの割合を示す指標である。変性ホエータンパク率が低いほど、加熱によるホエータンパクの変性が少ないことを表す。一般的に変性ホエータンパク率は生乳で20~45%、UHT殺菌の低脂肪成分調整牛乳では85~95%程度である。
変性ホエータンパク率の測定は以下の通りである。蓋つき試験管に低脂肪成分調整牛乳を20ml入れ、NaClを8.0g加えた後、蓋をして30分間37℃±1℃の水浴につける。この間、試験管をよく振とうして、低脂肪成分調整牛乳を完全にNaClで飽和させる。その後、冷却することなくすぐに定量ろ紙(No.7)にて桐山ロートを用いて吸引濾過を行い、ろ液を3ml採取する。ろ液が混濁している場合は、ろ紙で再度ろ過し、透明なろ液を得る。NaCl飽和溶液10mlを採取した試験管に、ろ液1.0mlを加えて混合する。その後23%HCl溶液を5mlピペットで2滴添加して混合し、液を混濁させる。
HCl溶液添加前のNaCl飽和溶液10mlに、ろ液1.0mlを加えて混合したものの混濁度(N100)を420nmの波長で測定する。そして、HCl溶液添加後5~10分以内に420nmの波長で測定した混濁度(N)も用いて、以下の式で変性ホエータンパク率を算出できる。尚、測定はU-2900型分光光度計(株式会社日立製作所製)にて%Tモード設定にて行うことができる。
変性ホエータンパク率(%)={(N/N100)×100}
ろ液について二反復試験を行い、得られた2点の変性ホエータンパク率の測定値が2%以内の誤差であれば、その2点の平均値を以て変性ホエータンパク率とする。2点の変性ホエータンパク率の測定値の誤差が2%を超える場合は、再試験を繰り返し、4点の測定値を得て、その4点の平均値を以て変性ホエータンパク率とする。
本発明の低脂肪成分調整牛乳は、変性ホエータンパク率が60~85%であることが好ましい。より好ましくは65~85%であり、さらに好ましくは70~85%である。この範囲内では、本発明の低脂肪成分調整牛乳をブレンドした茶系飲料において、茶の豊かな風味が邪魔されず引き立てられながらも、無殺菌乳に近いミルク感と共に、飲用後にスッキリした風味を感じることができる。
(茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の製造方法)
本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳は、最初に1次加熱を行なった後、2次加熱を行なうという二段階の加熱殺菌処理を行なうことによって製造することができる。本発明における二段階の加熱殺菌処理は、低脂肪成分調整牛乳の加熱殺菌方法として最も一般的な従来の超高温(UHT)加熱殺菌製造法と比較して1次加熱の温度が低く、かつ、1次加熱の実施時間が短いという特徴がある。
まず、1次加熱では、10℃未満の温度で保存されている、生乳から乳脂肪分の一部を除去して乳脂肪分を0.9%以上、且つ3.0%未満に調整したものを、0.1~5℃/秒の速度で60~75℃まで昇温し、その温度で15~120秒間保持することが好ましい。1次加熱時の温度は60~75℃が好ましく、60~70℃がより好ましく、60~65℃がさらに好ましい。60℃より低くなると、1次加熱による殺菌処理の効果を得ることが難しい場合があり、75℃より高くなると、上述した低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が大きくなってしまい、茶の風味を邪魔することなく引き立てつつ、無殺菌乳に近いミルク感と、飲用後にスッキリした風味を得るという効果を達成することが難しい場合がある。なお、加熱時の温度とは、当該加熱時における低脂肪成分調整牛乳の温度を指す。
また、昇温速度は、0.1~5℃/秒の範囲が好ましく、0.5~2.5℃/秒の範囲がより好ましく、1.3~1.8℃/秒の範囲がさらに好ましい。昇温速度が0.1℃/秒より遅くなると、加熱殺菌に時間を要し、生産性が低下しすぎる場合がある。一方、昇温速度が5℃/秒より速くなると、加熱に必要な蒸気等のユーティリティーの使用量が多くなり、生産コストが上昇したり、加熱面に低脂肪成分調整牛乳中のタンパクが付着し、コゲによる風味低下が起こる場合がある。
さらに、1次加熱の実施時間は15~120秒間であることが好ましく、16~100秒間がより好ましく、17~80秒間がさらに好ましく、17~60秒間が特に好ましく、17~40秒間が最も好ましい。15秒間より短くなると、1次加熱中に、均質化処理をするための配管長を確保することが難しい場合があり、120秒間より長くなると、上述した変性ホエータンパク率が大きくなってしまい、茶の風味を邪魔することなく引き立てつつ、無殺菌乳に近いミルク感と、飲用後にスッキリした風味を得るという効果を達成することが難しい場合がある。なお、加熱の実施時間とは、当該加熱時に低脂肪成分調整牛乳の温度を所定の温度範囲に保持する時間を指す。
1次加熱処理を実施するための装置は特に限定されず、低脂肪成分調整牛乳の加熱殺菌に用いる装置を適宜選択することができるが、生産性を考慮して、流路式殺菌装置が好ましい。そのような殺菌装置としては、例えば、プレート式殺菌装置、チューブ式殺菌装置、スピンジェクション式殺菌装置、ジュール式殺菌装置等が挙げられるが、これらに限定されない。
1次加熱中に、低脂肪成分調整牛乳に含まれる脂肪球の径をそろえて品質を安定化することを目的に、従来公知の均質化処理をあわせて実施してもよい。その場合、ホモゲナイザー、マイクロフルダイザー、コロイドミル等の装置を用いることができる。なお、このような均質化処理は、2次加熱後の冷却中に行なうこともできる。
次いで、2次加熱を行なう。2次加熱では、1次加熱によって処理された低脂肪成分調整牛乳を、0.1~5℃/秒の速度で115~130℃まで昇温し、その温度で2~7秒間保持することが好ましい。2次加熱時の温度は115~130℃が好ましく、115~125℃がより好ましく、115~120℃がさらに好ましく、115~118℃が最も好ましい。115℃より低くなると、2次加熱による殺菌処理の効果を得ることが難しい場合があり、130℃より高くなると、上述した低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が大きくなってしまい、茶の風味を邪魔することなく引き立てつつ、無殺菌乳に近いミルク感と、飲用後にスッキリした風味が感じられるという効果を達成することが難しい場合がある。
また、2次加熱の実施時間は2~7秒間であることが好ましい。2秒間より短くなると、2次加熱による殺菌処理の効果を得ることが難しい場合があり、7秒間より長くなると、上述した変性ホエータンパク率が大きくなってしまい、茶の風味を邪魔することなく引き立てつつ、無殺菌乳に近いミルク感と、飲用後にスッキリした風味が感じられることが難しい場合がある。
2次加熱時の昇温速度は、0.1~5℃/秒の範囲が好ましく、0.5~2.5℃/秒の範囲がより好ましく、0.8~1.3℃/秒の範囲がさらに好ましい。昇温速度が0.1℃/秒より遅くなると、加熱殺菌に時間を要し、生産性が低下しすぎる場合がある。一方、昇温速度が5℃/秒より速くなると、加熱に必要な蒸気等のユーティリティーの使用量が多くなり、生産コストが上昇したり、加熱面に低脂肪成分調整牛乳中のタンパクが付着し、コゲによる風味低下が起こる場合がある。
以上の処理を行なって加熱殺菌された低脂肪成分調整牛乳を、箱詰めまたは瓶詰めするなど容器に詰めることで製品化すればよい。
(茶系飲料)
本発明における茶系飲料とは、茶抽出物と本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の混合物である。本発明における茶抽出物とは、茶を好ましくは1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳で抽出して得られるものであるが、これに限定されず、粉末にした茶を1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳に添加したものであってもよいし、前記茶抽出物を一旦濃縮した液体エキス、または、これを乾燥させた粉末エキスを、1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳などで所望の濃度に調整した溶液などであってもよい。また、茶を抽出して得た抽出物に、粉末茶や、前記液体エキス、前記粉末エキスなどをさらに添加したものであってもよい。ここで、茶抽出物に用いられる低脂肪成分調整牛乳は、特に限定は無いが、本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の作製に用いる前記生乳から乳脂肪分の一部を除去して乳脂肪分を0.9%以上、且つ3.0%未満に調整したものや、本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳そのものが好ましい。
茶を抽出する時に用いる水、水と低脂肪成分調整牛乳の混合液、又は、低脂肪成分調整牛乳などの溶媒は、茶成分の抽出効率や、香りや渋みといった茶の豊かな風味が著しく損なわれなければ、何れの溶媒を用いても良いが、低脂肪成分調整牛乳と水の割合である低脂肪成分調整牛乳/水(重量比)は5/95~0/100であることが好ましい。低脂肪成分調整牛乳の使用量が多いほど、低脂肪成分調整牛乳中の蛋白質が茶原料に多量に付着し、抽出効率が落ちる場合がある。そして、前記茶抽出物と本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を混合すれば、前記茶系飲料を得ることができる。また、低脂肪成分調整牛乳のみで茶を抽出した場合は、茶成分の抽出効率が悪くなることで、香りや渋みといった茶の豊かな風味が弱い茶系飲料になる場合がある。
茶の抽出に低脂肪成分調整牛乳を用いる場合、当該低脂肪成分調整牛乳は本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳以外の低脂肪成分調整牛乳であってもよいが、少しでも本発明の効果を損なわないために、本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を用いることが好ましい。
本発明で使用可能な茶としては特に限定されず、ツバキ目ツバキ科ツバキ属の常緑樹である「チャノキ」であるCamellia sinensisの中国種(var.sinensis)やアッサム種(var.assamica)又はそれらの雑種から得られる茶の葉や茎、芽などから乾燥工程及び/又は発酵工程を経て製茶されたものが挙げられる。茶の種類は特に限定されず、紅茶、ほうじ茶、緑茶、抹茶、烏龍茶などが挙げられる。
また、紅茶の種類としても特に限定されず、例えば、ダージリン、アッサム、ニルギリ、ディンブラ、ウバ、ヌアラエリア、ケニア、キーモン等が挙げられる。
本発明における茶は、チャノキ以外の植物の葉や茎、根、果実、花弁などを乾燥させたものであってもよい。そのような茶としては、マメ亜科のアスパラトゥス属の一種であるルイボスの葉から製茶されたルイボス茶や、たんぽぽの葉や根から製茶されたたんぽぽ茶や、搗精し焙煎した大麦の種子から製茶された麦茶や、イネ科ジュズダマ属のハトムギから製茶されたハトムギ茶などが挙げられる。使用する茶の種類は1種類のみであってもよいし、2種以上の茶をブレンドして使用することもできる。
茶抽出物の調製方法は、従来から知られている一般的な方法で調製することができる。例えば、原料とする茶に対して、好ましくは1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳を10~100倍重量混合して抽出する。抽出時の温度や時間は使用する茶の種類や目的により適宜調整するが、前記水及び/又は低脂肪成分調整牛乳の温度を、より好ましくは40~100℃、さらに好ましくは60~98℃、特に好ましくは80~95℃として30秒間~60分間の抽出を行い、必要に応じて抽出中に撹拌を行う。次いで、必要に応じて茶殻等の固形成分を濾過や遠心分離機により固液分離することにより茶抽出物を得ることができる。但しここでは、抽出時の温度や時間などは、特に限定されず、茶の種類や目的とする香味等に応じて任意に設定することができる。なお、前記固液分離は、茶抽出物と本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳とをブレンドした後に行ってもよい。
本発明の茶系飲料は、以上説明した茶抽出物と、本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳をブレンドすることで製造することができる。ブレンド時の温度は特に限定されず、茶抽出物と茶系飲料用成分低脂肪調整牛乳のいずれの温度も、1~100℃の範囲にあればよい。ブレンドの割合は適宜決定することができるが、茶抽出物100重量部に対して、本発明の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の使用量が45~300重量部であることが好ましい。この範囲において、茶の風味と、無殺菌乳に近いミルク感を両立することができる。より好ましくは50~300重量部であり、さらに好ましくは55~250重量部であり、よりさらに好ましくは60~200重量部であり、特に好ましくは70~150重量部であり、最も好ましくは80~120重量部である。
以上のようにして得られた茶系飲料には、適宜、砂糖、ブドウ糖、果糖、異性化液糖などの糖類、植物性油脂、動物性油脂、酒類、塩類(塩化ナトリウム等)、ハーブ・スパイス類、香辛料抽出物、茶類、pH調整剤、スクラロースやアスパルテーム等の甘味料、増粘安定剤、乳化剤、着色料、香料、酸化防止剤、日持向上剤、栄養強化剤、保存料等の副成分を単独あるいは併用して配合してもよい。
また、本発明の茶系飲料は、冷やして飲用することもできるし、温めて飲用することもできる。いずれの場合においても、茶の風味が低脂肪成分調整牛乳によって邪魔されず引き立てられており、無殺菌乳に近いミルク感と共に、飲用後にスッキリした風味を感じることができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(タンパク還元価の測定方法)
「日本薬学会編 乳製品試験法・注解」(金原出版株式会社、p.131、昭和59年3月20日発行)に準拠して測定を行なった。
(変性ホエータンパク率の測定方法)
上で詳述した方法によって測定を行なった。
<低脂肪成分調整牛乳の衛生面の評価>
実施例および比較例で得られた各低脂肪成分調整牛乳を、滅菌容器に充填し、10℃で21日間保存後の一般生菌数を測定し、以下の基準で評価した。一般生菌数の測定は、低脂肪成分調整牛乳を滅菌生理食塩水により適宜希釈したものをサンプルとし、混釈法により実施した。培地は標準寒天培地を使用し、35℃で48時間培養して、48時間培養後の集落(コロニー)の数を数えて、一般生菌数(CFU/ml)とした。
○:一般生菌数が、5.0×10(CFU/ml)以下であり衛生的に問題ない。
×:一般生菌数が、5.0×10(CFU/ml)を超え、衛生的に問題がある。
<茶抽出物の作製>
紅茶(アッサム)3gに対し、94℃の湯200gを注ぎ、3分間蒸らした後、茶殻を茶漉(100メッシュ)で漉して、紅茶抽出物を得た。ただし、実施例34、35、40、41、46、47及び比較例16、19、22では紅茶の代わりにルイボス茶を使用し、ルイボス茶1.5gと水200gを鍋に入れて沸騰させた後、弱火にして10分煮だしてから漉して、茶抽出物を得た。また、実施例36、37、42、43、48、49及び比較例17、20、23では紅茶の代わりにほうじ茶を使用し、ほうじ茶5gに対して、98℃の湯200gを注ぎ、30秒間蒸らした後に漉して、茶抽出物を得た。さらに、実施例38、39、44、45、50、51及び比較例18、21、24では紅茶の代わりに抹茶を使用し、抹茶20gと砂糖20gの混合したものに対して、75℃の湯200gを注いで溶かして、茶漉で漉さずに茶抽出物を得た。
<茶系飲料の作製>
上記で得た各種茶抽出物100重量部に対して、実施例および比較例で得られた低脂肪成分調整牛乳を、各表に記載の添加量でブレンドし、さらに茶抽出物と低脂肪成分調整牛乳の合計100重量部に対して砂糖を7.5重量部添加して、茶系飲料としてミルクティーを得た。ただし、実施例38、39、44、45、50、51及び比較例18、21、24の抹茶のミルクティーでは、使用した茶抽出物に砂糖が入っているため、新たに砂糖7.5重量部は添加しなかった。
<茶系飲料の官能評価>
上記で得られた各種茶系飲料を各表に記載の温度(55℃又は10℃)に温調した後、熟練した10人のパネラーに飲用してもらい、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの観点で各々の官能評価を行い、その評価点の平均値を官能評価の評価値として各表に記載した。その際の評価基準は以下の通りとした。
(茶の風味)
5点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも良く、茶の風味(香りと渋み)が全く邪魔されず、非常に引き立てられている
4点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料と同等で、茶の風味(香りと渋み)が邪魔されず、引き立てられている
3点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりもやや劣るが、茶の風味(香りと渋み)が邪魔されず、茶の風味が感じられる
2点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも悪く、茶の風味(香りと渋み)が少し邪魔されており、茶の風味が感じられ難い
1点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも非常に悪く、茶の風味(香りと渋み)が邪魔されており、茶の風味が感じられない。
(無殺菌乳に近いミルク感)
5点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも良く、無殺菌乳に近いミルク感が非常に感じられる
4点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料と同等で、無殺菌乳に近いミルク感が僅かに感じられる
3点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりもやや劣るが、無殺菌乳に近いミルク感もあるが、甘味を感じる
2点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも悪く、無殺菌乳に近いミルク感が殆どなく、甘味を強く感じる
1点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも非常に悪く、無殺菌乳に近いミルク感が全くなく、甘味を非常に強く感じる。
(スッキリさ)
5点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも良く、茶と低脂肪成分調整牛乳の風味が一体となっており、後口に非常にスッキリさがある
4点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料と同等で、茶と低脂肪成分調整牛乳の風味が一体感があり、後口にスッキリさがある
3点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりもやや劣るが、茶と低脂肪成分調整牛乳の風味の一体感はあるが、後口のスッキリさは弱い
2点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも悪く、茶と低脂肪成分調整牛乳の風味が一体感がなく、茶または低脂肪成分調整牛乳のどちらか一方の風味を感じて、スッキリさを殆ど感じない
1点:実施例1、7又は13の低脂肪成分調整牛乳を用いて作製した各種茶系飲料よりも非常に悪く、茶と低脂肪成分調整牛乳が一体感が全くなく、茶または低脂肪成分調整牛乳のどちらか一方の風味を強く感じて、スッキリさが全くない
(茶系飲料の総合評価)
茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りである。
A:茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさが全て4.5点以上5.0点以下を満たすもの。
B:茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさが全て4.0点以上5.0点以下であって、且つ4.0以上4.5未満が少なくとも一つあるもの。
C:茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさが全て3.0点以上5.0点以下であって、且つ3.0以上4.0未満が少なくとも一つあるもの。
D:茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさが全て2.0点以上5.0点以下であって、且つ2.0以上3.0未満が少なくとも一つあるもの。
E:茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの評価において、2.0未満が少なくとも一つあるもの。
(実施例1)
5℃の生乳(乳脂肪分3.7%、無脂乳固形分8.8%)を55℃に加温し、クリームセパレーターでクリームとの分離を行い、乳脂肪分0.08%の画分を得た。この画分33.1重量部と生乳66.9重量部とを混合し、乳脂肪分2.5%、無脂乳固形分8.9%に調整した。このものを、チューブラー式熱交換器にて1.4℃/秒の昇温速度で60℃に昇温し、この温度で30秒間保持して1次加熱を行った。1次加熱中に、ホモゲナイザーにて17MPaの圧力下で均質化処理を実施した後、チューブラー式熱交換器にて0.9℃/秒の昇温速度で115℃に昇温し、この温度で7秒間保持して殺菌(2次加熱)を行った後、同チューブラー式熱交換器にて4℃に冷却し、乳脂肪分が2.5%の低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は73%であった。
(実施例2)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表1に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を75℃に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.5、変性ホエータンパク率は77%であった。
(比較例1)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表1に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を85℃に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は10.6、変性ホエータンパク率は86%であった。
実施例1、2及び比較例1で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表1に示した。
Figure 0007373342000001
表1より、実施例1及び2で得られた乳脂肪分が2.5%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が60~75℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例1で得られた乳脂肪分が2.5%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が85℃と高く、タンパク還元価が10.6と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(実施例3)
1次加熱の保持時間を17秒間に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は72%であった。
(実施例4)
1次加熱の保持時間を70秒間に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.5、変性ホエータンパク率は75%であった。
(比較例2)
1次加熱の保持時間を150秒間に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.8、変性ホエータンパク率は91%であった。
実施例3、4及び比較例2で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を、実施例1とともに表2に示した。
Figure 0007373342000002
表2より、実施例1、3及び4で得られた低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱の保持時間が15~120秒間の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例2で得られた低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱の保持時間が150秒間と長く、変性ホエータンパク率が91%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例5)
2次加熱の保持時間を2秒間に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は8.8、変性ホエータンパク率は71%であった。
(実施例6)
2次加熱の昇温速度は表3に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を125℃に変更した以外は実施例5と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価9.8、変性ホエータンパク率は81%であった。
(比較例3)
2次加熱の昇温速度は表3に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を135℃に変更した以外は実施例5と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は12.5、変性ホエータンパク率は87%であった。
実施例5、6及び比較例3で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表3に示した。
Figure 0007373342000003
表3より、実施例5、6では2次加熱時の温度が115~130℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例3で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱時の温度が135℃と高く、タンパク還元価が12.5と高い値を示し、変性ホエータンパク率も87%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(比較例4)
2次加熱の保持時間を10秒間に変更した以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.1、変性ホエータンパク率は93%であった。
(比較例5)
1次加熱の昇温速度は表4に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を66℃に、保持時間を1800秒間に変更し、2次加熱を実施しなかった以外は実施例1と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は3.5、変性ホエータンパク率は34%であった。
比較例4~5で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表4に示した。
Figure 0007373342000004
表4より、比較例4で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱の保持時間が10秒間と長く、変性ホエータンパク率が93%と高い値を示したことが分かる。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
また、比較例5で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱を行なわず、66℃、1800秒間での低温殺菌のみを行なった例である。タンパク還元価が3.5、変性ホエータンパク率が34%と共に低い値を示し、衛生面の評価も低いものであった。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味の評価項目で不十分な結果となった。
(実施例7)
5℃の生乳(乳脂肪分3.7%、無脂乳固形分8.8%)を55℃に加温し、クリームセパレーターでクリームとの分離を行い、乳脂肪分0.08%の画分を得た。この画分60.8重量部と生乳39.2重量部とを混合し、乳脂肪分1.5%、無脂乳固形分9.0%に調整した。このものを、チューブラー式熱交換器にて1.4℃/秒の昇温速度で60℃に昇温し、この温度で30秒間保持して1次加熱を行った。1次加熱中に、ホモゲナイザーにて17MPaの圧力下で均質化処理を実施した後、チューブラー式熱交換器にて0.9℃/秒の昇温速度で115℃に昇温し、この温度で7秒間保持して殺菌(2次加熱)を行った後、同チューブラー式熱交換器にて4℃に冷却し、乳脂肪分が1.5%の低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は74%であった。
(実施例8)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表5に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を75℃に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.7、変性ホエータンパク率は79%であった。
(比較例6)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表5に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を85℃に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は10.7、変性ホエータンパク率は85%であった。
実施例7、8及び比較例6で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表5に示した。
Figure 0007373342000005
表5より、実施例7及び8で得られた乳脂肪分が1.5%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が60~75℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例6で得られた乳脂肪分が1.5%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が85℃と高く、タンパク還元価が10.7と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(実施例9)
1次加熱の保持時間を17秒間に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.4、変性ホエータンパク率は73%であった。
(実施例10)
1次加熱の保持時間を70秒間に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.6、変性ホエータンパク率は77%であった。
(比較例7)
1次加熱の保持時間を150秒間に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.9、変性ホエータンパク率は92%であった。
実施例9、10及び比較例7で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を、実施例7とともに表6に示した。
Figure 0007373342000006
表6より、実施例7、9及び10では1次加熱の保持時間が15~120秒間の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例7で得られた低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱の保持時間が150秒間と長く、変性ホエータンパク率が92%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例11)
2次加熱の保持時間を2秒間に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は8.9、変性ホエータンパク率は71%であった。
(実施例12)
2次加熱の昇温速度は表7に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を125℃に変更した以外は実施例11と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価9.9、変性ホエータンパク率は83%であった。
(比較例8)
2次加熱の昇温速度は表7に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を135℃に変更した以外は実施例11と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は13.2、変性ホエータンパク率は89%であった。
実施例11、12及び比較例8で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表7に示した。
Figure 0007373342000007
表7より、実施例11及び12では2次加熱時の温度が115~130℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例8では2次加熱時の温度が135℃と高く、タンパク還元価が13.2と高い値を示し、変性ホエータンパク率も89%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(比較例9)
2次加熱の保持時間を10秒間に変更した以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は94%であった。
(比較例10)
1次加熱の昇温速度は表8に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を66℃に、保持時間を1800秒間に変更し、2次加熱を実施しなかった以外は実施例7と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は3.7、変性ホエータンパク率は37%であった。
比較例9、10で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表8に示した。
Figure 0007373342000008
表8より、比較例9で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱の保持時間が10秒間と長く、変性ホエータンパク率が94%と高い値を示したことが分かる。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
また、比較例10で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱を行なわず、66℃、1800秒間での低温殺菌のみを行なった例である。タンパク還元価が3.7、変性ホエータンパク率が37%と共に低い値を示し、衛生面の評価も低いものであった。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味の評価項目で不十分な結果となった。
(実施例13)
5℃の生乳(乳脂肪分3.7%、無脂乳固形分8.8%)を55℃に加温し、クリームセパレーターでクリームとの分離を行い、乳脂肪分0.08%の画分を得た。この画分74.5重量部と生乳25.4重量部とを混合し、乳脂肪分1.0%、無脂乳固形分9.1%に調整した。このものを、チューブラー式熱交換器にて1.4℃/秒の昇温速度で60℃に昇温し、この温度で30秒間保持して1次加熱を行った。1次加熱中に、ホモゲナイザーにて17MPaの圧力下で均質化処理を実施した後、チューブラー式熱交換器にて0.9℃/秒の昇温速度で115℃に昇温し、この温度で7秒間保持して殺菌(2次加熱)を行った後、同チューブラー式熱交換器にて4℃に冷却し、乳脂肪分が1.0%の低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は74%であった。
(実施例14)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表9に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を75℃に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は98、変性ホエータンパク率は79%であった。
(比較例11)
1次加熱及び2次加熱の昇温速度は表9に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を85℃に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は10.9、変性ホエータンパク率は86%であった。
実施例13、14及び比較例11で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表9に示した。
Figure 0007373342000009
表9より、実施例13及び14で得られた乳脂肪分が1.0%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が60~75℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例11で得られた乳脂肪分が1.0%の低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱時の温度が85℃と高く、タンパク還元価が10.9と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(実施例15)
1次加熱の保持時間を17秒間に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.4、変性ホエータンパク率は72%であった。
(実施例16)
1次加熱の保持時間を70秒間に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.7、変性ホエータンパク率は78%であった。
(比較例12)
1次加熱の保持時間を150秒間に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は10.0、変性ホエータンパク率は93%であった。
実施例15、16及び比較例12で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を、実施例13とともに表10に示した。
Figure 0007373342000010
表10より、実施例13、15及び16では1次加熱の保持時間が15~120秒間の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例12で得られた低脂肪成分調整牛乳は、1次加熱の保持時間が150秒間と長く、変性ホエータンパク率が93%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例17)
2次加熱の保持時間を2秒間に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は8.9、変性ホエータンパク率は72%であった。
(実施例18)
2次加熱の昇温速度は表11に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を125℃に変更した以外は実施例17と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価10.1、変性ホエータンパク率は83%であった。
(比較例13)
2次加熱の昇温速度は表11に示す昇温速度であり、2次加熱時の温度を135℃に変更した以外は実施例17と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は13.6、変性ホエータンパク率は90%であった。
実施例17、18及び比較例13で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表11に示した。
Figure 0007373342000011
表11より、実施例17及び18では2次加熱時の温度が115~130℃の範囲にあり、タンパク還元価は4~10.5の範囲、且つ変性ホエータンパク率は60~85%の範囲にあったことが分かる。その結果、これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
一方、比較例13では2次加熱時の温度が135℃と高く、タンパク還元価が13.6と高い値を示し、変性ホエータンパク率も90%と高い値を示した。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(比較例14)
2次加熱の保持時間を10秒間に変更した以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は9.3、変性ホエータンパク率は93%であった。
(比較例15)
1次加熱の昇温速度は表12に示す昇温速度であり、1次加熱時の温度を66℃に、保持時間を1800秒間に変更し、2次加熱を実施しなかった以外は実施例13と同様に低脂肪成分調整牛乳を得た。得られた低脂肪成分調整牛乳のタンパク還元価は3.8、変性ホエータンパク率は35%であった。
比較例14、15で得た各低脂肪成分調整牛乳を用いて、上記によって茶系飲料を作製し、上記によって茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表12に示した。
Figure 0007373342000012
表12より、比較例14で得られた低脂肪成分調整牛乳は、2次加熱の保持時間が10秒間と長く、変性ホエータンパク率が93%と高い値を示したことが分かる。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
また、比較例15で得られた牛乳は、2次加熱を行なわず、66℃、1800秒間での低温殺菌のみを行なった例である。タンパク還元価が3.8、変性ホエータンパク率が35%と共に低い値を示し、衛生面の評価も低いものであった。これを用いて作製した茶系飲料は、茶の風味の評価項目で不十分な結果となった。
(実施例19~22)
実施例5で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて茶系飲料を作製するにあたって、茶抽出物に対する低脂肪成分調整牛乳の添加量を表13に記載の数値に従って変更した以外は、実施例5と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表13に示した。
(実施例23)
実施例5で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて実施例5と同様に茶系飲料を作製し、官能評価をするにあたって、官能評価の際の茶系飲料の温度を55℃から10℃に変更した。該茶系飲料の官能評価を上記した評価基準により行い、その結果を表13に示した。
Figure 0007373342000013
表13より、茶抽出物100重量部に対して、実施例5で得られた低脂肪成分調整牛乳を45~300重量部の範囲でブレンドした実施例5、19~22の茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
また、実施例5と同じ茶系飲料をコールドで飲用して官能評価を行なった実施例23でも、実施例5と同様、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
(実施例24~27)
実施例11で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて茶系飲料を作製するにあたって、茶抽出物に対する低脂肪成分調整牛乳の添加量を表14に記載の数値に従って変更した以外は、実施例11と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表14に示した。
(実施例28)
実施例11で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて実施例11と同様に茶系飲料を作製し、官能評価をするにあたって、官能評価の際の茶系飲料の温度を55℃から10℃に変更した。該茶系飲料の官能評価を上記した評価基準により行い、その結果を表14に示した。
Figure 0007373342000014
表14より、茶抽出物100重量部に対して、実施例11で得られた低脂肪成分調整牛乳を45~300重量部の範囲でブレンドした実施例11、24~27の茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
また、実施例11と同じ茶系飲料をコールドで飲用して官能評価を行なった実施例28でも、実施例11と同様、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
(実施例29~32)
実施例17で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて茶系飲料を作製するにあたって、茶抽出物に対する低脂肪成分調整牛乳の添加量を表15に記載の数値に従って変更した以外は、実施例17と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により各茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表15に示した。
(実施例33)
実施例17で得た低脂肪成分調整牛乳を用いて実施例17と同様に茶系飲料を作製し、官能評価をするにあたって、官能評価の際の茶系飲料の温度を55℃から10℃に変更した。該茶系飲料の官能評価を上記した評価基準により行い、その結果を表15に示した。
Figure 0007373342000015
表15より、茶抽出物100重量部に対して、実施例17で得られた低脂肪成分調整牛乳を45~300重量部の範囲でブレンドした実施例17、29~32の茶系飲料は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
また、実施例17と同じ茶系飲料をコールドで飲用して官能評価を行なった実施例33でも、実施例17と同様、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。
(実施例34)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ルイボス茶に変更した以外は、実施例1と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
Figure 0007373342000016
(実施例35)
実施例34において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を実施例2の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例34と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
(比較例16)
実施例34において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を比較例1の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例34と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
表16より、茶の種類がルイボス茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例34及び35)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.6と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例16)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(実施例36)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ほうじ茶に変更した以外は、実施例1と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
(実施例37)
実施例36において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を実施例2の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例36と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
(比較例17)
実施例36において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を比較例1の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例36と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
表16より、茶の種類がほうじ茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である成分低脂肪調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例36及び37)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.6と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例17)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で不十分な結果となった。
(実施例38)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、抹茶に変更した以外は、実施例1と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
(実施例39)
実施例38において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を実施例2の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例38と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
(比較例18)
実施例38において、実施例1の低脂肪成分調整牛乳を比較例1の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例38と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表16に示した。
表16より、茶の種類が抹茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例38及び39)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.6と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例18)は、茶の風味、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例40)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ルイボス茶に変更した以外は、実施例7と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
Figure 0007373342000017
(実施例41)
実施例40において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を実施例8の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例40と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
(比較例19)
実施例40において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を比較例6の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例40と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
表17より、茶の種類がルイボス茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例40及び41)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.7と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例19)は、茶の風味、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例42)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ほうじ茶に変更した以外は、実施例7と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
(実施例43)
実施例42において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を実施例8の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例42と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
(比較例20)
実施例42において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を比較例6の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例42と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
表17より、茶の種類がほうじ茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例42及び43)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.7と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例20)は、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例44)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、抹茶に変更した以外は、実施例7と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
(実施例45)
実施例44において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を実施例8の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例44と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
(比較例21)
実施例44において、実施例7の低脂肪成分調整牛乳を比較例6の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例44と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表17に示した。
表17より、茶の種類が抹茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例44及び45)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.7と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例21)は、茶の風味の評価項目で不十分な結果となった。
(実施例46)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ルイボス茶に変更した以外は、実施例13と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
Figure 0007373342000018
(実施例47)
実施例46において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を実施例14の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例46と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
(比較例22)
実施例46において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を比較例11の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例46と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
表18より、茶の種類がルイボス茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例46及び47)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.9と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例22)は、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。
(実施例48)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、ほうじ茶に変更した以外は、実施例13と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
(実施例49)
実施例48において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を実施例14の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例48と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
(比較例23)
実施例48において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を比較例11の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例48と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
表18より、茶の種類がほうじ茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例48及び49)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.9と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例23)は、無殺菌乳に近いミルク感の評価項目で不十分な結果となった。
(実施例50)
茶抽出物を作製する際に使用した茶の種類を、抹茶に変更した以外は、実施例13と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
(実施例51)
実施例50において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を実施例14の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例50と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
(比較例24)
実施例50において、実施例13の低脂肪成分調整牛乳を比較例11の低脂肪成分調整牛乳に変更した以外は、実施例50と同様に茶系飲料を作製し、上記した評価基準により茶系飲料の官能評価を行い、その結果を表18に示した。
表18より、茶の種類が抹茶においても、低脂肪成分調整牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(実施例50及び51)は、茶の風味、無殺菌乳に近いミルク感、及び、スッキリさすべての評価項目で良好な結果が得られた。一方、タンパク還元価が10.9と高い値を示し、変性ホエータンパク率も86%と高い値を示した低脂肪成分調整牛乳を使用した茶系飲料(比較例24)は、スッキリさの評価項目で不十分な結果となった。

Claims (4)

  1. 乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の成分調整牛乳であって、牛乳中のタンパク還元価が4~10.5、且つ変性ホエータンパク率が60~85%である、茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳。
  2. 茶抽出物100重量部に対して、請求項1に記載の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳45~300重量部がブレンドされた茶系飲料。
  3. 請求項1に記載の茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を製造する方法であって、
    乳脂肪分が0.9%以上、且つ3.0%未満の成分調整牛乳を、1次加熱として10℃未満の温度から0.1~5℃/秒の速度で60~75℃まで昇温し、その温度で15~120秒間加熱した後、更に2次加熱として0.1~5℃/秒の速度で115~130℃まで昇温し、その温度で2~7秒間、加熱することを特徴とする、茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳の製造方法。
  4. 請求項2に記載の茶系飲料を製造する方法であって、
    1~100℃の水及び/又は低脂肪成分調整牛乳で茶から抽出して得られる茶抽出物と、前記茶系飲料用低脂肪成分調整牛乳を混合することを特徴とする茶系飲料の製造方法。
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