JP7590119B2 - 植物性ミルク含有飲料 - Google Patents
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Description
一方で、特許文献3には、上述の豆乳の青臭さの原因の一つであるn-ヘキサノールを用いて、微粉砕紅茶葉を配合するチョコレートの香味の改善方法に関する技術が記載されており、具体的にはグリーン系の香調を有する成分であるn-ヘキサノールを含有した微粉砕紅茶葉を添加することが記載されている。
〔1〕植物性ミルクを含有する飲料であって、前記植物性ミルク由来の固形分濃度が飲料全質量に対して4質量%未満であり、1-ヘキサノール濃度が0.01~7ppmである、飲料。
〔2〕前記植物性ミルクが豆乳を含む、前記〔1〕に記載の飲料。
〔3〕前記植物性ミルク由来の固形分が、大豆固形分である、前記〔1〕に記載の飲料。
ここで、本発明の植物性ミルク含有飲料において、市販品の1-ヘキサノール(香料等)、1-ヘキサノールを含む香料組成物等を植物性ミルク含有飲料に配合して1-ヘキサノール濃度を調整してもよいし、既知濃度の1-ヘキサノールを含有する飲食品、例えば茶抽出液等を植物性ミルク含有飲料に配合して1-ヘキサノール濃度を調整してもよい。なお、植物性ミルク含有飲料における1-ヘキサノールの濃度が未知である場合においては、例えば、本実施例に記載の方法によって、ゲステル社製MPSを用いるMVM(Multi Volatile Method)法により、GC/MS測定に供し、本実施例に記載した条件で測定することができる。
本発明に係る植物性ミルク含有飲料の糖度は、公知の甘味料を使用することで上記の値に調整することができる。たとえば、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、及び麦芽糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖等の糖類;キシリトール、D-ソルビトール等の低甘味度甘味料;タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、及びサッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料を単独で、又は適宜2種類以上を組み合わせて調整することが好ましく、ショ糖や果糖ぶどう糖液糖、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテームで調整することが植物性ミルク含有飲料に求められる自然な甘みや爽やかな酸味といった嗜好性の観点から特に好ましい。
当該植物性ミルク含有飲料への乳化剤の配合割合は、その種類等に応じて本発明の効果を損なわない範囲で適宜決定できる。該配合割合は、特に制限されないが、例えば、飲料の全質量を基準として、その下限は通常0.0001質量%であり、その上限は通常0.1質量%とすることができる。
本発明に用いる水は特に限定されず、例えば、イオン交換水を用いることができる。
また、本発明の植物性ミルク含有飲料に対して、風味等を損なわない範囲で、必要に応じて任意の酸性成分として、果汁、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ等の柑橘系の果汁や、ブドウ、モモ、リンゴ、バナナ等の果汁を添加してもよい。
また、本発明に係る植物性ミルク含有飲料は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、一般的に使用されうる、上述していない甘味料や香料、各種栄養成分、各種植物抽出物、着色料、希釈剤、酸化防止剤等の食品添加物を含有させてもよい。
本発明の植物性ミルク含有飲料は、植物性ミルク入りの飲料であれば特に限定されないが、例えば、無調整豆乳、調製豆乳、豆乳飲料、清涼飲料水、コーヒー飲料、紅茶飲料、茶系飲料、果実飲料、スポーツ飲料、健康飲料又はアルコール飲料等が挙げられる。
均質化処理は、通常、ホモゲナイザーを用いて行うことができる。均質化条件は特に限定されず、常法に従うことができる。
殺菌処理の方法は特に制限されず、通常のプレート式殺菌、チューブラー式殺菌、レトルト殺菌、バッチ殺菌、オートクレーブ殺菌等の方法を採用することができる。
殺菌処理後の本発明の植物性ミルク含有飲料を容器に充填する方法としては、例えば、飲料を容器にホットパック充填し、充填した容器を冷却する方法、又は容器充填に適した温度まで飲料を冷却して、予め洗浄殺菌した容器に無菌充填する方法により行うことができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例により本発明が何ら限定されるものでない。
≪1 大豆固形分(質量%)≫
大豆固形分は、各サンプル製造に用いられる原材料の表示値と各サンプルの糖度(Bx(°))測定値とに基づいて算出した値とした。
本実施例においては、飲料中の各香気成分の濃度(ppm)について、ゲステル社製MPSを用いるMVM(Multi Volatile Method)法により、GC/MS測定に供し、以下に示す条件で測定を行った。
装置:GC:Agilent Technologies社製 7890B
MS:Agilent Technologies社製 5977B MSD
HS:Gerstel社製MPS,
TUBE:Tenax TA、CarbopackB/X
カラム:DB-WAX UI 0.25mm×30m×0.25μm
定量イオン:1-ヘキサノールm/z=56、3-メチル-1-ブタノールm/z=70、ヘキサナールm/z=56
温度条件:40℃(2分)~8℃/分→240℃(10分)
キャリアガス流量:He 1ml/分
注入法:スプリットレス
イオン源温度:230℃
糖度測定は20℃のサンプルに対して、商品名「デジタル屈折計Rx‐5000」(アタゴ社製)を用いて、測定を行った。
≪4 pH≫
pHは、pHメーター計を用いて、測定を行った。
官能評価は、5名の専門パネリストによって、4℃のサンプルに対し、各実験系の「対照」を基準点である「4」とした分量評定法を用いて行われた。評価項目は、青臭さ(強弱)、後味の良さ、すっきり感(強弱)、及びおいしさ(総合評価)とし、それぞれ7段階で評価し、その評点を平均化した。なお、各パネリストの評点にばらつきはあまりなかった。官能評価基準は、下記表1に示したものに従った。また、青臭さが4点未満で、後味の良さが4点を超えたものを効果ありとして判断した。
植物性ミルク由来の固形分としての大豆固形分を調整するために、無調整豆乳(キッコーマン社製、大豆固形分8質量%以上)の濃度が、それぞれ12.5質量%、25質量%、50質量%、及び100質量%(この場合のみ希釈なし)となるようにイオン交換水で希釈して、事前検討1~4のサンプルを作製した。
各サンプルにおける各成分の含有量(濃度)、及び分析値、並びに官能評価結果を表2に示す。表2に示す官能評価においては、事前検討1のサンプルを対照の基準点4に設定して評価した。
無調整豆乳(キッコーマン社製、大豆固形分8質量%以上)の濃度が25質量%となるように水で希釈して得られたサンプル(比較例2に相当する)に、1-ヘキサノールを1ppm添加して実施例1のサンプルを作製した。実施例1のサンプルの官能評価は、比較例2のサンプルを対照の基準点4に設定して評価した。
また、参考データとして、無調整豆乳(キッコーマン社製、大豆固形分8質量%以上)の濃度が50質量%となるように水で希釈して得られたサンプル(参考例1に相当する)に、1-ヘキサノールを1ppm添加して参考例3のサンプルを作製した。参考例3のサンプルの官能評価は、参考例1のサンプルを対照の基準点4に設定して評価した。
各サンプルにおける各成分の含有量(濃度)、及び分析値、並びに官能評価結果を表3に示す。
一方で、豆乳濃度が50質量%(大豆固形分濃度4質量%以上8質量%未満)の場合、表2で示したとおり、そもそも本発明の課題が生じていないため、1-ヘキサノールを1ppm添加しても青臭さの低減効果は得られなかった。
無調整豆乳(キッコーマン社製、大豆固形分8質量%以上)の濃度が、12.5質量%(大豆固形分濃度1質量%以上2質量%未満)となるようにイオン交換水で希釈して調整した4つのサンプルに、1-ヘキサノールをそれぞれ0.01ppm、0.1ppm、1ppm、及び5ppm添加して実施例2~5のサンプルを作製した。また、無調整豆乳(キッコーマン社製、大豆固形分8質量%以上)の濃度が、12.5質量%(大豆固形分濃度1質量%以上2質量%未満)となるようにイオン交換水で希釈して調整した4つのサンプルに、1-ヘキサノールと同じアルコールの香気成分である3-メチル-1-ブタノールを1ppm添加して、比較例3のサンプルを作製した。
各サンプルにおける各成分の含有量(濃度)、及び分析値、並びに官能評価結果を表4に示す。表4に示す官能評価においては、比較例1のサンプルを対照の基準点4に設定して評価した。
一方で、植物性ミルク由来の固形分としての大豆固形分濃度が1質量%以上2質量%未満である植物性ミルク含有飲料において、3-メチル-1-ブタノールを1ppm含有させた場合には、青臭さは軽減されたが、後味の改善効果はみられなかった。
したがって、本発明の効果は、1-ヘキサノール特有の効果であることが示唆された。
Claims (2)
- 植物性ミルクを含有する飲料であって、
前記植物性ミルク由来の固形分濃度が飲料全質量に対して、4質量%未満であり、
1-ヘキサノール濃度が0.01~7ppmであり、
前記植物性ミルクが豆乳を含む、飲料。 - 植物性ミルクを含有する飲料であって、
前記植物性ミルク由来の固形分濃度が飲料全質量に対して、4質量%未満であり、
1-ヘキサノール濃度が0.01~7ppmであり、
前記植物性ミルク由来の固形分が、大豆固形分である、飲料。
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